2007年9月3日月曜日

雑感いろいろ

センター南医療ヴィレッジというのは、自分たちが入居しているベルヴィル茅ヶ崎ビルの3階と4階を占める医療モールです。入居者で相談して共通の名称として使用しています。都筑区は、最近医療モールばやりで、そういう意味でははしりといってもいいかもしれません。でも、まだ3階に1室空きがあるので、新しいところに入るなら、すでに定着しつつあるこちらに入ったほうが得ですよ、と新規開業を考えている方にアナウンスしておきます。ただし、全員医師会に加入していますし、5人中3人が理事会に出席する立場にあるというところからも、入居するなら是非医師会に入会してください。

さて、防災訓練が終了し、新米防災理事は一息つきたいところです。が、しかし・・・12月に防災講演会が企画されており、こちらについても最終のツメの段階です。さらに、一般向け救命講習会の企画も早急にしなければなりません、ふぅ~。さしあたって講演会については、基本の路線がすでにできていたので、そのまんま乗っかっていけばいいので、あまりクロウはありません。ただし、ガビ~ン!! そこで真打の後に前座という、前代未聞の講演をしなければなりません。
というのは、この会では元NHKキャスターの吉村さんにメインで、いろいろな取材を通じての防災についての話をしていただくのですが、ほとんどこれだけでもいいような企画なのです。にもかかわらず、誰にでもできる救急処置、というタイトルの講演が後ろについているのです。その演者が自分なのです。まぁ、いろいろと事情があってこうなったのですが、時間調整的なところもあるので、何をどこまで話すか悩むところ。
もちろん、自分のいた東海大学病院は、大学病院といってもやたらと外傷の多い病院だったので、救急しかやってないみたいな感じでした。血だらけの腕とか、ちぎれた足とか、皮が全部むけた手なんかの写真ならけっこうあるのですが、さすがに講演で使えませんよね。これから、ネタを整理したいと思います。

ちょっと、当時の話をしますと、もう今から20年も前のことですが、そのころは東海大学の整形外科は3年目から主当直者になり、1年目か2年目の研修医が副当直につくというシステムでした。3年目といえば、はっきり云ってペーペーですよ。外来だって始めたばかりだし、手術だってまともに一人でやれるもんじゃない。ところが当直をすると救急車がばんばん来るんです。ピーポーピーポーというサイレンの音が、セーケーセーケー(整形整形)と聞こえるなんてよく言いました。
骨折なんてたいてい一ヶ所じゃすまない。おや、昨日の人は15ヶ所しか折れてなかったの、なんて会話がなりたっちゃう。自分の記憶では34ヶ所が最高でした。とにかく、ぐちゃぐちゃが来るとなんかしなくちゃいけない。脳外科や一般外科とからむことも普通のことで、整形単科の患者さんは珍しい。開腹手術の時に、横でこっそり骨折をとめさせてもらったり、開頭手術の後に夜が明けてから切れた腱を縫合したり・・・。とにかく、救急外来(患者さんをみるため)と医局(教科書をみるため)と麻酔科(緊急手術を申し込むため)と手術室(切ったはったをするため)をいったりきたりしているうちに朝になり、翌日はまた普通の1日が始まるのでした。
よほどのことでないと偉い先生を呼ぶなんてことはできませんから、逆に自分で考えて、付け焼刃でも教科書をぎりぎりまで読んで、とにかく度胸で手術をする。知ってたら、患者さんは逃げ出していたかもしれませんが、幸いなことに多発外傷の患者さんは逃げたくても逃げれません。お陰で、本当に勉強になりました。でも、このサディスティックな日常を楽しんでいたんでしょうね。充実した毎日は疲れ知らずです。

今は多少若さがなくなったかもしれませんが、ある意味Sadistic Daily Life again みたいなもんでしょうか。