2008年3月24日月曜日

医療の値段が変わります

3月もあと1週間くらいで終わり。もう2008年の1/4が過ぎていくわけです。この時期は、卒業はいうに及ばず、入学もあり、仕事をしているヒトも退職・入職など出会いと別れが交錯するのでいろいろドラマが生まれますよね。開業してクリニックをしていると、あまり関係なくなり、毎日毎日一生懸命やるしかありません。

ただし、2年に1度は診療報酬点数の改定があるので、たいへんバタバタすることになります。診療報酬点数は保険医療を行っている場合の全国一律の適正化のための「医療の値段」です。今年はその年にあたり、これからいろいろしないといけないことがあるんです。

今回は全体の枠組みの変更は少ないので、比較的静かな感じがしますが、改定が発表されるのが3月になってからで、いつも間際の変更なので大変です。まず、今日は医師会で今回の改定の説明会があります。いろいろ届出をしなければいけないことがあるので、それの準備をしないといけません。

木曜日には電子カルテの入れ替えをします。電子カルテはメーカーがネット経由で入ってきてリモートでいじっていくので、担当の方が直接来るわけではありません。院内掲示のいくつかは直したり追加します。あわただしく過ごした後は、毎月のレセプト(保険診療の請求書)作成が待っています。

診療報酬点数は医療の定価であるわけで、一般の方はこの中の3割を自分で負担していることになります。はじめて大学から出向して一般病院の医長になったときに、事務の方から整形外科疾患の勉強会を頼まれました。そこで医者になって10年経ってからはじめて診療報酬点数表という分厚い本を読んでみました。本当に複雑で、なんのこっちゃ、という本なんです。

この国は何でもわかりにくくして、いろいろ抜け道を残しておくのが得意なんですよね。いわゆる玉虫色という奴です。疑義解釈というあんちょこが必ずついてきます。これを見ると、もっとわからなくなることも多々あります。それでも、一度全体を見るとだいぶ仕組みがわかるもんです。

そのあと大学に戻って保険委員をやったので、随分仕事がはかどりました。この時に共同指導とよばれる大きな監査があったのですが、大きな問題もなく終了できました(某大学は数億円の返還を命じられました)。クリニックの院長も医療経済学は最重要事項の一つですが、病院と診療所は微妙に違うところがあったりして、まだまだよくわかっていないところがいろいろあります。

純粋に医療だけをやっていればいいというものではないんですよね。ふぅ~。