2008年7月1日火曜日

夏が来れば思い出す

7月になり、今日は昼からは一気に真夏のような日差しが痛いくらいでした。夏が来れば思い出す・・・やっぱり学生時代のことでしょう。社会人になってからは、さぁ、夏休みという感慨はあまりなく、休めば休むほど仕事がたまって自分の首を絞めてしまうのです。

とりあえず、一番最後の「夏休み」というと医学部の6年生の時。6年生の夏休みというのは、もちろん遊べるわけもなく、医師国家試験に向けていよいよ最後のラストスパート半年となるわけです。直前の試験では、平気で40点とか50点とか取っていましたが、9月からはそんなことはやっていられません。

当時の自分の大学では、9月から各教科を2週間程度で連続総復習していくカリキュラムでした。同時にやっている科目は3~4科目。2週間ごとに試験があります。たとえば血液内科と整形外科と皮膚科と形成外科みたいな感じです。

そういう連チャン試験地獄に突入する前の1ヶ月間の夏休みは、自分で必死に調整するための期間として大変重要でした。ところが、ところがです。忘れもしません。御巣鷹山です。夏休みも前半が終了し、いよいよエンジンもフルスロット全開にしなければならない時期でした。

日航機墜落事故。自分の人生の中で、テレビにしがみついてみまくった事件というのは、それほど多くはありません。小学校の時の浅間山荘の連合赤軍事件。これは1日だけでしたが、家に帰るなり、父親が「テレビで本当の戦争を生中継している」と興奮して教えてくれたのを覚えています。でも、その次がこれ。そして、最近の911同時多発テロ。このくらいでしょうか。

ダッチロール、圧力隔壁などの普通なら一般人が耳にしないような言葉が連日テレビで繰り返されて、もうひたすらテレビを見続けてしまいました。勉強なんて、まったく手に付きません。夏休み明けに国家試験的な全科混合試験があり惨敗。

おかげで目が覚めました。そのあとの地獄の連チャン試験は平均90点で猛進し、卒業試験、国家試験と一気に駆け抜けることができました。

不謹慎かもしれませんが、あの日航機墜落事故がなかったら、だらだらと夏休みを過ごし、なんとなくそのあとの半年を使っていたかもしれません。そういう意味で、自分にも大変インパクトの強く残っている夏の出来事なんです。