2008年8月16日土曜日

リウマチ薬の値段

自分のブログを見に来る方で、関節リウマチ関連のキーワードで多いのが、生物学的製剤を使用した治療を受ける場合の値段。

そりゃ、そうでしょう。薬が高いですからね。今、自分が使うとしたら、即決はできません。もちろん、その絶大な効果を考えると最終的には使えるものなら使用する決断をすると思いますが、その後の経済的な負担はばかになりません。

初診ではレントゲン検査と採血の検査は必須ですから、自己負担3割の方で5000円くらいから、レントゲン検査の場所が増えると10000円程度かかります。

自分のクリニックでは、通常の内服薬の治療を受けている場合は、最低1ヶ月に1回の再診と最低2ヶ月に1回の検査、最低年に1回のレントゲン検査を基本とかんがえています。平均的には毎月の医療費は数千円と考えればよいかと思います(ただし、一部にびっくりするほど高い内服薬があります)。

では生物学的製剤を使用した場合はどうか。現在日本では4種類が使えるわけですが、基本的には月単位で考えれば、どれもほぼ同じくらいの値段となります。3割負担の方で3万円~4万円です。

薬の値段は、一番古いレミケード(田辺三菱製薬)は、1本が11万円。1回にだいたい2本使用します。そして2ヶ月に1回点滴で行います。そしてエンブレル(ワイス製薬)は1本1万5千円で週に2回皮下注射をします。

新しいアクテムラ(中外製薬)とヒュミラ(エーザイ製薬)もほぼ同様の値段ですから、これをずっと続けていくのは大変です。ですから、今リウマチを専門にしている医者の関心事は、いかに生物学的製剤を減量、あるいは中止できるかということです。

最初にレミケードが登場して5年。まずは使い方をいろいろ確立させることが早急に求められていました。これからは、生物学的製剤も第2ステージになるわけです。せめて、今の半分くらいに薬の値段が下がれば、こちらもお勧めしやすく、恩恵を受ける方もふえるんでしょうけど。