2009年7月5日日曜日

あすなろ水族館2009 予告編

む・む・むぅ~、とりあえず淡水の水槽は無事に立ち上がり、主役の魚と居候のエビちゃんが、クリニックの受付で小さな話題を提供しています。

特にグラスキャットは体が透けていて骨しか見えないので「整形外科らしい」と評判です。しかし、これは壮大なる計画の始まりにしか過ぎない。お楽しみはこれからだ!!

いや、まぁ、いつも大げさな表現でスンマセン。かなりミーハーな、しかもブームも過ぎ去った話ですけど、要するにカクレクマノミという魚を飼育したいというのが一番の目標なんです。

皆さんご存じだと思いますが、カクレクマノミは数年前にディズニー・アニメの「ファイティング・ニモ」で一躍人気急上昇となった魚。体長3~5cmくらいでちょっと丸みのあるオレンジ色のからだに3本の白いストライプが特徴的。

初心者にも比較的飼いやすいと言われているので、海水魚の中でも人気が高いわけです。アニメの中でもイソギンチャクのふさふさした中に潜り込んでいるところが愛らしい。ただし、イソギンチャクは・・・飼育は大変らしい。

初心者が、カクレクマノミとイソギンチャクのペアでの飼育を希望することが多いわけですが、ネットでいろいろ調べてみると、かなり無謀な挑戦であることは間違いないようです。

いろいろな飼育のための条件が違うし、なにしろイソギンチャクは本当に管理が大変そうです。ある程度水槽を維持できるようになってから考えることにして、とにかくまずは魚です。

とはいえ、淡水と海水の違いは大きいわけで、水質を保つことの大変さは想像に難くない。だいいち、淡水ならこぼれたら拭けばいいだけですが、海水は塩が大量に含まれるので、いろいろなものを浸食するかもしれないし、電気を通すので漏電の原因にもなる。

海水自体は今は人工海水といって、粉を溶かすだけでいいので作るのは簡単。ただし、水替えの時には、基本的には、比重と温度を一定にして、酸素をしっかり含ませたものを使用しなければいけません。慣れればいいんでしょうけど、想像しているだけだとえらく大変そうに思います。

淡水でも海水でも水槽が大きい方が管理が楽なのは同じ。つまり、水の量が多いほど水質の変化が緩やかで魚への影響が少ないというわけ。小さい水槽を使用する場合は、水替えの頻度を多くするしかない。通常、水槽の1/3程度を1~2週間に1回程度替えるように推奨されています。

ですから、頻繁に海水を替えるというのはめんどくさい・・・・って、それを言うなら、最初から飼育をしちゃいけないわけです。ですが、現実問題として大きな水槽をクリニックに置くスペースは無い。

うちのクリニックは窓が多くて、明るくて開放感が売りの一つなんですが、これが水槽の置き場所を極端に制限してしまうんですね。窓際では、陽が当たりすぎて水温が不安定になりやすく、また藻が生えやすくなってしまうわけです。

そんなわけで、海水魚用に用意できる水槽は45cmが精一杯。とりあえず、ネット通販で、水槽、フィルターなどの最低限の機材は取りそろえました。でも、淡水のように気楽に開始はしていません。

ただいま、いろいろ注意点などを勉強中です。海水を入れたら、後は途中で休憩というわけにはいきません。十分に時間をかけて準備をしていきたいと思いますので、どんな早くてもうちのクリニックでカクレクマノミを見ていただけるのは1ヶ月以上は先のことになると思います。