2010年2月13日土曜日

Jess Trio Wien / Chopin Chamber Musics

今年はショパン生誕200周年。というわけで、レコード会社からはショパン・イヤーを売りにして、いろいろな新作・旧が目白押しなのです。もう今更紹介するまでもなく、ロマン派ピアノを代表する作曲家であり、クラシックを聴かない人でもショパンのピアノ曲の多くは耳にしたことがあるはずです。

ところが、その甘ったるいメロディが自分は長いこと嫌いで、とりあえず最低限これくらいは知っておけ、みたいなCDをその昔に購入して以来、ほとんど手つかずでいたのです。しかし、クラシックに開眼して、特にピアノ曲をいろいろ聴いていくと無視続けることができないわけです。

基本的なコレクションは、古いところでルービンシュタイン、新しいところでアシュケナージでそろいます。またアルゲリッチのBOXには、もれなく主要曲がついてきます。最近ではピリスも積極的に取り組んでいて、なかなか聞き所が多い。

新人では、アリス=紗良・オットのワルツなんかは、外見ともどもなかなかのものでした。オーケストラ物ではブレハチの協奏曲も話題の一枚といえるでしょう。

ショパンの作品は大多数がピアノ独奏曲で占められていますが、、数は少ないのですが室内楽曲もあるのです。ショパン室内楽全集というタイトルだと、実にCD1枚分しか無いというのは驚きです。

ところが、なかなか録音には恵まれず、実際に聞くチャンスがなかなか無かったのですが、2004年録音のウィーン・イェス・トリオによるものが面白そうなので、いつものHMVで購入しました。

ショパンの室内楽は、実際のところ当然のようにピアノが主役であり、チェロ・ソナタといえどもチェロはむしろピアノの伴奏のように聞こえます。ピアノ三重奏曲はシューマンが絶賛したと伝えられていますが、ピアノの細かい動きは同時期の作曲家のものとは一線を画す物です。

全体的にはピアノ独奏曲のようなロマンティックな響きよりも、より硬質な調和を感じますが、これがなかなか悪くありません。もう数曲作っておいて貰いたかった感じがします。

そんなわけで、あまのじゃくな自分のショパンの推薦盤はこれ。ピアノを弾く方は一度は聞いておくべき・・・というのは大袈裟か。