2010年11月5日金曜日

ネット流出

どうなっているんでしょうか。先日は、テロ関係の機密文書というものがネット流出。そして、今日は尖閣諸島漁船衝突ビデオです。

機密文書は、もしかしたら意図的なものではなく、「しまったぁ!」というようなものだったかもしれません。しかしビデオは違います。明らかに意図的にYouTubeに投稿されたもの。

公開されることの是非という問題とは、まったく別の次元の話です。

個人情報というものが言われるようになって、何でも秘匿するような時代になったことは人との付き合い方が難しくなったと言えます。インターネットの普及の最大のデメリットがここにあるかもしれません。

その一方で、隠すものは現れるという言葉通り、さまざまなものがネットに「流出」するという事態が後をたちません。昔よりも、ある意味たちが悪い。

国がいろいろな行政サービスを提供するために、さまざまの情報を取得することは必要なことです。しかし、その中に「得た情報は本来の目的以外には使われない」という意識の欠如があるとしたら大変怖いことです。

今回のビデオ流出については、直接ネット投稿した者は国とは直接関係ないかもしれませんが、国家機関にかかわる誰かが持ち出したことは間違いありません。

この夏の大きな政治問題であり、いまだに引きずっている事件ですから、ビデオの内容を見てみたいという気持ちは誰にでもあるでしょう。しかし、このような形で公開されてしまうことが外国との関係をさらに悪化させる危険も大きい。

それによって、国民全体が不利益を受ける可能性は否定できないわけで、丸裸の情報公開は諸手を挙げて賛同するわけには行きません。とにかく政府の内部統制がまったくきいていないという状況は、それ以上に怖い。

ほんと、今の日本、いや世界かもしれませんが、どうなっていくんでしょうか。
ため息しか出ません。