2010年12月31日金曜日

大晦日

今日は、受付と看護士の二人のスタッフが勤務に出てくれたので、うちのかみさんと長女、次男とあわせて、ゆとりがありました。大半が初診の方ばかりで、普通なら3時くらいまでかかっても不思議が無いところだったのですが、12時半くらいで無事に終了しました。

さて、大晦日ということで・・・特に何をするというわけではないのですが、やはり食事は蕎麦ということになります。細く長くという意味をこめているわけですが、年越し蕎麦は日本人としては年末年始のイベントとしては欠かすことができません。

かみさんが海老の天ぷらを作って昼食としてたらふく食べたので、もう夜までお腹は大丈夫。でもって、これからお出かけの予定。

えっ? どこへかって? 大晦日に行くところというと、ここしかありません。

ここです

あまり紅白とか興味はないので、テレビよりも生カウントダウン。しかもアルコール付!!

とにかく、今年もいろいろな方々のおかげで1年間を無事にすごすことができました。医者一人がいくらがんばっても、クリニックはなりたちません。本当に皆様ありがとうございました。

来年も、今年と特に違うことをやるわけではありませんが、少しでもクリニックとしてより充実した診療ができるように頑張りたいと思います。

どうか、来年もよろしくお願いいたします。

2010年12月30日木曜日

床掃除

今日はうちのクリニックは午前中だけの診療。だいたい12時半くらいに終了して、それから床の大掃除をしました。

もともと、うちのクリニックの床はワックスがけのようなことは必要ないので、今までも毎日の化学モップがけと週に1回の水ぶきですませていました。

もっとも、経営観念のない最初のうちは、週に1回業者に入ってもらって掃除をするなんてこともしていました。経営が切迫して真っ先に取りやめて、自分でできることは自分でやる体制にしたわけです。

そんなわけで、日常の掃除でだいたい足りていたのですが、さすがに5年間たつと、けっこう汚れが目立ってきました。モップの角でごしごしやってもなかなか取れないもので、一度大々的に掃除をするしかないかなと思っていたわけです。

そこで登場したのが、うちのかみさん御愛用の「激落ち君」なのです。もう1週間くらい前から、かみさんはこれでちょっと時間があると床を磨いていたんですが、確かに汚れが激落ちなのです。

かえって、磨いていないところとの色の差が出すぎてしまうくらいです。材質はメラミンフォームというもので、洗剤は入っていないらしいのです。メラミンというと、こども用の割れない食器の材質として思い出されます。

それにしても、腕が疲れました。他に楽チンできれいにできる(お金がかからない)方法があれば誰か教えて!!

2010年12月29日水曜日

戻ってきた年賀状

えっ? まじですか?

来年の元旦に届くために出したばかりの年賀状。早くも戻ってきてしまいました。住所が違っていて配達できないようです。

まぁ、これって、親切ですよね。元旦には間に合わないにしても、住所を確認できれば、今なら1月3日には配達してもらえるように出しなおすことが可能ですからね。

もっとも、確認しようが無いので、相手から年賀状が来ることを待つしかないかもしれません。

病院はたいていは12月28日で年内は終了。クリニックでも、今日で終了というところが多いようです。うちは明日も、明後日も午前中診療となっています。たまたま開業したのが12月だったので、最初の年に大晦日まで診療をしてしまったのが運の尽き。

さすがに来年は大晦日までというのはしんどいかな、と思っています。

2010年12月28日火曜日

横濱家ラーメン ~ 濱やセット

横濱家といえば、横浜市北部地域に住んでいたら知らぬ者はいない有名ラーメン店。チェーン展開しているので、一軒だけの特徴のある店に比べてやや軽く見られる傾向はあるかもしれませんが、いえいえなかなかどうして、ここの醤油豚骨を食べるとやみつきになること請け合いです。

今日はひさしぶりに、東名川崎インター店に行ったのですが、知らない間に夜の濱やセットなるものが登場していました。これはあざみ野棒屋先生の情報が早かったので、是非確かめてみたいと思っていたのです。通常メニューのラーメンとサイドメニュー一つのセットで¥890というもので、驚いたことにラーメンの選択はどれでもいいというのです。

例えば、一番高いのはネギチャーシューの¥980ですから、事実上90円の値下げということです。当然のことながら、ふだんなら食べることの無いネギチャーシューを注文するわけで、しかもお好みの麺固め、タレ普通、油少な目までリクエストしてしまうというあつかましさ。

このあたりは、店のしたたかな戦略があるはず。例えば10人の客がいて、普通なら5人がラーメン¥680、3人がねぎラーメン¥890、2人がネギチャーシュー¥980を頼んだとします。売り上げは8030円です。

これがラーメンを頼む人のうち3人がセットにかえてくれれば、それだけで630円の売り上げ増になるわけです。かりにサイドメニューの分を差し引いても、少なくとも赤字にはならない計算が当然あるはずです。

客も店も得した気になれる作戦ということなんでしょう。それにしても、この年の瀬に呑気にラーメンの話題というのもどうかと思いますが、旨い話なんですからお許しください。

2010年12月27日月曜日

2010年総決算

今年もあと数日を残すのみとなりました。

クリニックを開業して丸5年となり、医療法人化という一つのステップを越えて、少しは成長したのでしょうか。開業したときはまだ40代で、それなりのパワーに自信がありました。実際、当初の見込みどおりにはまったくいかないことばかりで、悪戦苦闘していたわけですが、それを乗り切ったのもパワーのおかげでしょうか。

このブログをはじめたのも、患者さんを集めるための無料でできる広告ツールとしてでした。丸1年が過ぎて、何とか生き残っていたものの、毎日毎日がいつ閉院するかの恐怖の連続だった頃です。隣のあざみ野棒屋先生には「近所の底力」みたいに言ってもらいましたが、実際のところ、とにかく患者さんを集められるのであれば何でもやります、みたいな状態でした。

そうは言っても、まったくお金には余裕が無く、このブログでも業務用スーパーでの買い物の話を幾度となく書きましたが、現実に贅沢を言っていられない状況だったわけです。当直のバイトも「内科的知識のアップデート」のように強がっていましたが、そりゃやらないですむならそれにこしたことはない。

まぁ、ブログ自体は無料でできるネット広告としてはそれなりの役目を果たしてきたわけですが、今は自分の日記としての色合いが増えてきました。誰も読みたくならないような話でも延々と書いていると、まぁそれなりに楽しみ、時に苦しみになっているのです。今年は、他に書きたいことがあっても、1日1篇と決めていました。どうでもいいときは、いくらでも書きたいネタがあるものですが、無いときはその1篇ですらどうにもならないものでした。

いろいろな経験の中で、少なくとも一気に患者さんが倍増するなんていう虫の良い話はないということを学びました。開業医は結局、口コミが一番の宣伝であり、どんなに広告を出してもそうは変わるものではありません。去年からは駅の看板田園都市ドットコムだけにしています。

今年も広告については、まったく変更はありません。それ以外では、近くの川和高校と荏田高校の吹奏楽部の演奏会プログラムに出しただけ。これは、ほとんど広告効果は期待できるものではありませんのでほとんど寄付というレベルです。でも、なんか音楽に携わる若者のを少しでも応援するという気持ちですので、クリニック名などは下のほうに少しだけ入れる程度にしました。

それで患者さんの数はどうなったのかというと、本当に微増してきたわけで、今までのところ前年同月比割れが一度もないというのは奇跡のようなことです。こんなことを書くと、すぐに落ち込んでしまうかもしれませんけど、もともとスタートの時期があまりに患者さんが少なかったので、最初の目標が低かったということでしょうか。

1年で収支はとんとん、3年で何とか勤務医レベルの収入を得ることができるようになりました。そして、5年で生活にやっとゆとり・・・と思っていたのですが、まだまだお金がかかることが目白押し。今年もバイトはやめられませんでした。去年とほぼ同じだけの当直をこなしてきましたが、来年もまだまだ続きます。

クリニックのイベントも定着してきて、何とか水族館も続いています。夏にはベランダ菜園、ハロウィーンでのお菓子配り、そしてクリスマスでのサンタ折り紙のプレゼントなど、ひとつひとつはたいしたことではないのですが、「社長」であるうちのかみさんのアイディアが大きく、このあたりは男にはなかなか思いつかないものばかりです。

クリニックは医者が働かなければどうにもならない、というのは事実ですが、一方医者だけが働いてもどうにならないというのも真実であり、スタッフに恵まれるかは最大のポイントです。今はとても素晴らしいスタッフが支えてくれていて、とても働きやすい。かみさんがうまく院長との間を埋めてくれているのも助かっています。

専門分野の勉強に使う時間を作る余裕もでできて、恵まれた2010年でしたが、このペースを崩さずにさらに発展できるように来年も頑張りたいと思うわけです。どうか、よろしくお願いします。

2010年12月26日日曜日

Alfred Brendel / Schubert Piano Works

フランツ・シューベルトは1797年生まれ、ベトーヴェンが1770年生まれですから、明らかに一世代折れての登場でした。しかし、ベトーヴェンが1827年に亡くなると、翌年に若くして後を追いました。

ハイドンからモーツァルトに至る古典派の薫陶を受けたベートーヴェンでしたが、シューベルトは古典派からの脱却の道筋を作ったベートーヴェンの影響を受け、来るべきロマン派への架け橋としての存在と言う事ができます。

音楽としての理論的構築の上に詩情を上乗せして、より心に響く音楽を提示してきました。ただ、どうも未完に終わった作品が多い。代表的な交響曲は、まさに「未完成」と呼ばれている。

そのために、作品の構造としても混乱が多く、作品数も研究者によって変わってしまうということが多い。未完成交響曲も第7番なのか、第8番なのか結論は出ていません。

ピアノソナタの作品数の多さはベートーヴェンには負けるものの、モーツァルトを上回る第21番まであるわけですが、これについても未完成と考えられているものがいくつか含まれていて、単独の小品とされていたものが実は未完のソナタの一部と考えられたりしています。

シューベルトは舞台物の作品や宗教物はごくわずかしか残していませんが、圧倒的な存在を示しているのが歌曲のジャンルでした。ここは、もちろん自分のテリトリー外なのであえて入り込まないようにしています。

ピアノ曲は、その数の多さから言っても、相当重要な力が入っていた分野なのでしょう。ただ、歌曲が得意なだけに美しい主旋律を持つ主題が散りばめられているわりには、全体像がややわかりにくく、ちょっと聞いただけではつかみどころが無いような印象を感じることがあるのです。

反復が多いのも、全体像をぼかしている理由になっているかもしれません。そして、後年のシューマンに通じるロマンチックな雰囲気が、より抽象的なイメージを感じさせるのです。しかし、ひとたびはまると、このあたりがたまらないのです。

ピアノ・ソナタは一般に知られるようになったのは比較的新しい話で、そこに重要な役割をになったのがケンプの全集であったことは有名な話です。

ケンプの全集は1965年から1969年にわたって録音されたもので、これによってシューベルトのソナタの再評価がされました。ケンプの自由奔放な表現力が、シューベルトの作風とマッチして、40年たった今でも全集としての不動の価値は減ずることがありません。

自分の場合、たまたま最初に買ったベートーヴェンの全集がケンプだったので、ケンプの他の作品から他の作曲家に入っていったのですが、最初は何となくいい感じという程度の印象でした。

その後、他のピアニストの演奏を聴いて、再び戻ってみると何か聴こえてくるものがあるんですね。あらためてケンプのシューベルトの面白さがわかってきた感じがします。

そして、最近手に入れたのがブレンデルの選集です。もともと廉価版でも出ていたのですが、今回本家のレーベルからブレンデルの引退記念として、あらためてかなりのお買い得価格で登場したので購入しました。

もともと理論派のブレンデルですから、あまり詩情に走りすぎるとかえってやりにくいのではないかと思います。そういう意味では、完全なロマン派とは言えないシューベルトは高からず低からずのちょうどいい位置にあるのかもしれません。これもひとつのシューベルトのありかたというところを聴かせてくれました。

2010年12月25日土曜日

Kiss & Cry

全日本フィギアやってます。今日は女子のクリスマス決戦、ショート・プログラムでした。

フィギア・スケートは華やかですね。いろいろなジャンプの技がありますが、何がどう違うのかよくわからないのですが、とにかく得点が高い選手ほど、見ていてなんかすごいなぁと思うものです。

例えば、曲一つとってもきちんと演技の要素としてしっかり組み込んでいるのは見ごたえがあるものです。今年売出し中の村上選手は、曲の流れの使い方はピカイチではないでしょぅか。

安藤美姫選手は、さすがにベテランの域に入ってきました。テクニック的には早くから注目されていましたが、もともと表現力が不足しているといわれてきました。しかし、今や指先まで神経が通った演技はさすがです。

注目はジュニア優勝の庄司。14歳とは思えない、ダイナミックな演技は次世代のスターを予感させます。

しかし、何と言っても今年は不安定要素の多い女王浅田真央が最も気になるところでした。バンクーバー・オリンピックまでの好調はどこに行ったのか、シーズン開幕以来目を覆いたくなるような失敗が目立ちました。

スポーツ選手は、どこかでメンタルな部分の影響を強く受けるというのはよくある話。ライバルとして互いに影響しあった韓国のキム・ヨナの事実上の引退(?)などは大きく関係しているのかもしれません。

でも今日はよかった。観客全員が固唾を呑んで見つめたジャンプだったと思いますが、何とかこなして、その後のステップも乗ってきている感じがありました。このまま、乗り切ることができれば、もう向かうところ敵無しの存在になれるのかもしれませんね。

2010年12月24日金曜日

クリスマス・イブ

クリスチャンでもないのに、キリストの誕生日に便乗してウキウキするというのも、いまさらのようにきがひける・・・わけでもなく、今年もそれなりにクリスマス・ウィークを満喫しているのです。

3年位前に患者さんから、ポケット付のサンタの折り紙を教わりました。去年はスタッフ総出で200個くらい折って、ポケットにお菓子を入れて配りました。

今年は、さらにパワーアップ。全部で400個近くのサンタを用意して、先週から患者さんに差し上げてきたのですが、本日でだいたい終了。

女性やこどもさんはたいてい貰ってくれるのですが、男性はなかなかてを出さない。まぁ、自分が患者さんでも、たしかにもらわないかもしれません。へんな面子を持っているからかもしれませんが、それも一つの男の哲学みたいな・・・まぁ、そんな小難しい話でもありませんけど。

せっかくクリニックにお出でいただいたのですから、少しでも気持ちよく帰っていただけたらという、スタッフの気持ちの現われです。もっとも、院長もいくつかは折っているんですよ。

たぶん来年も用意すると思いますから、楽しみにしていてください。

2010年12月23日木曜日

年賀状作り

今日は天皇誕生日・・・ということは国民の祝日でクリニックも休み。例年だと当直をしていて朝からいないのですが、どういうわけか今年はお役御免で家にいる。

そこで、皇居まで参上はしないものの天皇陛下には謹んでお祝いの気持ちをもちつつ、ひさしぶりの丸1日休みを満喫・・・している場合じゃありません。

少しは掃除らしいこともしないといけませんし、だいいち年賀状をまだ作っていないじゃないですか。当直に行くとさらに時間がないので、開業してからは元旦に着く年賀状を出したことが無い。

元旦に着かないくせに、「平成××年元旦」とか入れているんですから、相当開き直りに近いものがある。今日はそこで何とか来年こそは元旦に着くようにと思いまして、いつもの時間から起きて住所録の整理。去年の年賀状と比べながら、住所の変更が無いか、喪中の人はいないかのチェック。

年賀状の本体は先週だいたい作ってありましたので、こちらは微調整だけです。住所録さえ整えば、後は簡単。時間はプリンターのスピードに依存するわけですが、5年前に比べるとずいぶんと早くなったものです。

夜までに完成!! 来年は元旦に届く年賀状。

・・・って、威張れる話じゃありませんけどね。

2010年12月22日水曜日

干支飴

頂き物ですが、これはおっさんが見ても可愛いと思います。十二支の動物にちなんだいわゆる「金太郎飴」ですが、きっと作る人も楽しんで作っているんじゃないでしょうか。

ただ、問題は・・・可愛すぎて食べれない。

腐るものでもないでしょうから、しばらくは観賞用ということで。

2010年12月21日火曜日

田園都市リウマチフォーラム世話人会

田園都市リウマチフォーラムというのは、横浜市都筑区の自分と、青葉区のひろた内科クリニック、緑区のあゆみクリニックで始めた勉強会から発展したものです。今夜はひろた内科に世話人ということになっている3人が集まって、次回のフォーラムの打ち合わせと恒例となっている勉強会でした。

この勉強会で、いつも思うのことは、膠原病がらみの話になったときの自分の知識の足りなさです。関節リウマチという病気だけなら、内科系の二人の先生とそれほど見劣りのしない討論ができると思っているのですが、純粋に内科疾患と言える膠原病に関してはどうしてもわからないことが多い。

膠原病は、教科書を買ってみたりして勉強しようとしてはいるのですが、どうもなかなか複雑で漠然とした話が多くて、どうもピンと来ないことが多い。

あゆみクリニックの上里先生が面白いことをいっていました。膠原病の勉強はドラクエみたいなものだと。つまり、一人一人の患者さんの主治医になることで経験値がもらえて、患者さんを無事に合併症を発症させずにコントロールできるとレベルがあがるんだというのです。

これは、リウマチでもある程度同じで、患者さんの病態は一人として同じものは無く、教科書に書いてあることは理想像みたいなものですから、実地にこつこつと経験を積み重ねていかないことにはダメだということなんですね。

今の自分は、病棟はありませんから、なかなか経験値を貯めるというわけには行きません。とりあえず、こういう勉強会でアイテムを一生懸命集めておきたいと思うわけです。

2010年12月20日月曜日

ONE PIECE

ぶっちゃけ、もう10年前のことですけど、勤務していた大学病院で若い男性事務員が「ワンピース」にはまっていました。うちでは、こどもがせっせと読んでいたので、なんとなくは知っていましたが、なにしろこっちはおっさんですから。

なにしろ熱心にワンピースがいかに素晴らしいかを語るんですけど、こっちにはよくわからない。まぁ、冷めた目で見れば、JUMPは人気の出た漫画はとことんやめさせないとか、ということになるんでしょうけど。

しかし、10年以上つづけられるということはすごいことです。無理やり続いていたら、自然と筆が鈍っていくわけで、だんだんファンにはわかるもんです。さっさとグランドラインに行って、ワンピースを手に入れればいいじゃないか、と言うのは野暮というものです。

最初から真面目に読んでいたら、さぞかしはまりまくるんでしょうけどね。まぁ、それはそれでよかったかと思います。最近のワンピースの人気を見ていると、はまったが最後泥沼のように抜け出ることができそうもありません。

仲間を大事にして、心が正しいと思う方向へ全力で突き進むエネルギー。それが、実際の現実社会にも反映されれば、ずいぶんと楽しいことが増えるだろうと思います。夢と現実の解離が、ますます深刻になっているのが現代というものなんでしょうかね。

2010年12月19日日曜日

R.Podger / Mozart Violin Sonatas

よく書いていることですけど、クラシック音楽で古楽という分野があって、その曲が作られた時代をできるだけ忠実に再現しようということで、主として当時の楽器や編成によって演奏するわけです。

自分の場合は、あまりこだわらない部分でして、どうあがいてもタイムマシンでも無い限りは完全な再現は不可能でしょう。単純に曲が良くて、演奏が良ければ、それがたまたま古楽器による演奏だったという感じなのです。

モーツァルトのバイオリン・ソナタは、ムターのCD4枚組のものを持っているのですが、モダンバイオリン+モダンピアノの演奏ですけど、近年のものとしては大変優秀な演奏だと思っています。

ただ、選集であることだけがちょっと物足りない。もともと、モーツァルトのバイオリン・ソナタは初期の物は、バイオリン伴奏付きピアノ・ソナタという位置づけだけに、バイオリニストからはやや軽く見られているようです。名だたる大御所のソナタ集は数あれど、全集を見つけることはまったくないのです。

そこで、レイチェル・ポッジャーの登場です。ポッジャーは21世紀に注目されてきたバイオリニストで、最大の特徴は古楽器を使用していること。モダンバイオリンに比べると、やや音は太い感じで響きも少ない。ところが、ポッジャーは、これをよく鳴らすんですね。

2004年から2009年までかけて、ポッジャーがモーツァルトのバイオリンとピアノのためのソナタの全集録音を完成させました。当然、初期の物も含む完全版というところが、最大の魅力。8枚のCDを順次発売したのですが、なんとこれがSuper Audio CDという高品質CDなのです。

確かに素晴らしい録音だと思うのですが、どれほど音がいいのか、ぼんくらの自分の耳にはよくわかりません。それより、困ったことは値段が割高で、全部まとめて買うと2万5千円近くになってしまうのです。

ところがHMVが年末バーゲンで嬉しいことをやってくれました。2000円均一のリストのなかに、これを入れてくれたんです。しかも、今ならポイント15倍、ダイアモンド会員の自分は30倍というまたとないチャンスです。通常価格が2700円のところが、実質1400円で買えるとなれば、これを逃す手はありません。

ムターの艶のある響きも良かったけれど、ポッジャーの温もりのある音も捨てがたい。初期の曲では、ゲーリー・クーパー(映画俳優みたいな名前)のフォルテ・ピアノのポコポコした音が時々耳に付くことがありますが、なるほどそれで普通の演奏者はやらないんだな、とかえって納得したりしています。

2010年12月18日土曜日

今年の音楽 ~ マニア度アップ

しがないクリニックの院長の唯一の楽しみ、というか無駄遣いとも言われていますが、クラシック音楽CDの収集は今年も続きました。

思えば、クリニック開業して最初の2年間くらいは、ほとんどよけいなことに出費している余裕はなく、3年目あたりからやっと月に1万円以内くらいかけてきました。

最近は、月に平均して1万5千円くらいにグレードアップ。まぁ、このあたりに余裕がでてきたことを実感するといのも、どうも小市民的な発想でなんとも言えないところです。

クリニックに使うBGMという大義名分があるとは言え、最初は有名作曲家のピアノ独奏曲を中心に、続いて室内楽曲に手を出し、それもだいたい揃ってくると、次はあまり聞いたこともないよいな作曲家のものをあさり出す。

このあたりは、クラシック音楽という、ある程度限られた文化遺産を集める以上はやむ得ない道筋ではないかと。ところが、今年はさらにマニア度アップで、有名作曲家の有名曲を自分で、あるいは他人が編曲した物に手を出しました。

これはけっこういばらの道で、CDを探すのも苦労するのですが、そうそう売れる物ではないようで、注文してもなかなか手に入らない。2ヶ月待って、結局入手困難となることも珍しくはありません。

メジャーなものとしては、ベートーヴェンの唯一のヴァイオリン協奏曲を自分でピアノ協奏曲に書き直した物なんてのがあります。面白いようなつまらないような不思議なところで、まぁそれはそれでいいか、ってな感じでしょうか。

モーツァルトの有名歌劇は、けっこう室内楽版になっていることが多い。昔は評判の音楽をこうやって、家で楽しむという目的があったわけです。オペラの苦手な自分でも楽しめるので、これはなかなか楽しめました。

ショパンの数少ないピアノ協奏曲は、室内楽版とピアノ独奏版もあるんですね。はっきり言って、オーケストレーションの下手くそなショパンなので、編成が少ない方が、ピアノがきわだって面白い。

バッハは楽器の指定があいまいだったりして、いろいろな楽器で演奏される機会が多いので、もともと様々なバージョンがあって、一定の形ができあがっていたりします。ゴールドベルグ変奏曲、無伴奏チェロとか無伴奏ヴァイオリンなどは、いろいろな楽しみ方のできる宝庫みたいなものです。

日本の歌舞伎のような古典芸能に共通する部分ではないかと思うのですが、こういう古い文化というのは、文化の継承という形にこだわれば進歩はまったくないわけで、生き残っていくためには時代にあったいろいろな変化というのは多少は必要なはず。

そういう意味では、編曲物というのはクラシック音楽を、状況に合わせて変えていくことで、命を吹き込んでいくという役目があるように思います。もちろんオリジナルを知った上で楽しむべきでしょうが、表舞台で語られることは少なくてもそれなりに無くてはならないものなのかもしれません。

2010年12月17日金曜日

今年のドラマ ~ 流れ星

テレビのドラマというと、最も記憶に残る古いものは「木下恵介アワー」と呼ばれていたシリーズと「時間ですよ」でしょうか。どちらもTBSのドラマで、前者は比較的人間関係が複雑なメロドラマ、後者は明るく楽しい喜劇的なものでした。

もともと、あまりテレビをじっくり見る習慣が無いので、それほど心に残るドラマというのはほとんどありません。映画のように凝縮した時間空間と違い、テレビの「来週に続く」みたいな雰囲気がどうも好きになれない。

そんなわけで、家族が見ているついでくらいでしかドラマを見ることが無いのですが、特に開業医になってからは、毎週同じ曜日の夜に家にいるということもめっきり減ってしまいまして、さらにドラマ見ない癖は磨きがかかってしまいました。

そんなわけで、これはたまたまということなんですが、現在フジテレビでやっている月9・・・竹野内豊・上戸彩主演の「流れ星」は、あまり他の用事に邪魔されることがなく、家族がよく見ているものですから、横目でけっこう続けて見ているわけです。

臓器移植を待っている人にとっては、ドナーが現れることは命がかかっているだけに深刻な問題です。二人のラブストーリーというよりは、このハードなテーマを中心にしている分、いわゆる月9らしくないドラマということができるかもしれません。

竹野内の妹に対する思い、稲垣吾郎の妹・上戸に対する思いは対照的ですが、それぞれが極端であることは否めない。上戸は間で翻弄されているというのが正しいかもしれません。い゛すれにしても、来週が最終回。この、なんともいえないやり切れい雰囲気をどうやって終わらせるのか気になるところです。

誰もが期待するのはハッピーエンド。予告編では、最悪の結末となりそうな雰囲気を漂わせていますが、どうなるのでしょう。今年最後の連続ドラマですから、後味の悪さは残さないだろうと信じています。

2010年12月16日木曜日

今年のスポーツ ~ サッカーワールドカップ

スポーツ界のニュースは、たいていの場合気持ちを明るくするものです。いやぁ~なニュースが多い中で一服の清涼剤として、大事な役割をもっていると思いませんか。

今年は、バンクーバー冬季オリンピックとサッカー・ワールドカップ南アフリカ大会という二つの大きなイベントがありました。

バンクーバーで頑張った日本人の話題は、もちろん大きな出来事なんですが、どっちか選ぶとするとサッカーに軍配が上がるのではないかと。

何故かというと・・・期待を裏切られた、というと申し訳ありませんが、予想をはるかに超える日本代表の活躍で盛り上がり度で言えば、文句無しの高得点でした。

今回の大会に向けて、オシム監督を招聘したものの病気リタイア、またもや代打の岡ちゃん登場で気持ちはしぼむばかり。直前の練習試合まで決定力不足で、1勝でもできるんかしらという状態で本番を迎えました。

結果はベスト16。もちろん選手は満足できないでしょうが、一つ一つ日本で応援する自分たちにとっては、気持ちをヒートアップさせてくれました。そして、これからに続く何かを見せてもらったと思える内容で、拍手喝采だったと思います。

一方、あきれ返ったのが大相撲の次から次へと出てくる騒動の連続。よくもまぁと言うか、あまりのひどさに、特に相撲のファンではない自分としては、今までファンでなくてよかったと思いました。

逆に言うと、ファンだった方にとっては、本当につらい1年でしたでしょうね。お気の毒です。誰が決めたか「国技」という器にどっぷりつかって歴史を守るだけならば、こちらには未来は見えてこないでしょうね。

それにしても、日本の国家予算は結果の反映されない仕分け流行りで、スポーツに対しての低予算は世界最低水準と言われています。韓国が国を挙げてスポーツ振興をはかって成果を出してきていることはよく知られています。

スポーツはもともと、戦争の代替という側面を持っているわけで、スポーツをする人はもちろんのこと、しない人にとっても国としての勝利はいろいろな勇気をあたえてくれるというのは事実です。もう少し、このあたりにお金をつかってあげてもいいんじゃないかと思うんですよね。

2010年12月15日水曜日

今年のリウマチ ~ ちょっと小休止

今年のリウマチ・・・というのも、変なタイトルですけどね。まぁ、自分がふだん行っている医療の中でも、最も力を入れているわけですから、許してください。

ここ数年は、リウマチの治療は激変し、専門にしている者にとっては、ついていくのは大変な時代でした。それというのは、生物学的製剤と呼ばれる、今までの薬とは一線を画す画期的な薬品がつかわれるようになったからです。

しかし、どれだけの効果が出るのか、どれだけの副作用が出るのか、何に注意して使うべきなのかなどの基本的なことについては出尽くした感があります。もちろん、今年は新しいものも発売され、まだまだ話の種はつきません。

実際のところ今年は、それ以外では比較的あまり大きな話題はありませんでした。学会も、昨年23年ぶりに改訂された関節リウマチ分類基準の検証というのが、主な動きだったように思います。

不治の病と考えられてきた関節リウマチを「発症から6ヶ月間で治す」というフレーズが、今年のスローガンのように使われてきました。これは、発症直後に診断を確定し、即座に生物学的製剤を使用するということを意味しています。

分類基準の改訂も、このスローガンに則した物になっているわけですが、実際のところ発症直後(数週間以内)に診断をすることは大変に難しい。特に日本の保険医療の枠組みでは、ほぼ不可能といってもいいというのが現実です。

診断に重要な意味を持つ、抗CCP抗体の検査は初診ではやってはいけないことになっています。疑いを持って、最低翌月になって再検査。そこで確定できたとして、最初は古典的になりつつあるふるい内服薬からしか使えません。それから数ヶ月してやって無効と判断できれば生物学的製剤を使うことができる、というのが日本の保険医療なのです。

この時点ですでに6ヶ月くらいは余裕で過ぎているわけで、発症から6ヶ月間で治すなんてことはとうてい不可能ということです。ですから、自分の場合も、疑いが強い場合は初診で抗CCP抗体を検査する必要性をレセプト(診療報酬明細書)に必ず明記しています。

さらに内服薬も、最も効果が期待できるメソトレキセートを第一選択とし(これについてはあまりうるさいことは言われないようです)、2ヶ月程度である程度の効果を判定するように努力しています。

生物学的製剤も積極的に導入し、少しでも病気を押さえ込む可能性を高めることを考えています。さて、その次は? それがまだよくわかりません。今年は、「治った状態(寛解といいます)」とはどういう状態なのかよく議論されました。しかし、実際に実地医療の中でどのように運用していくのか、というところまでは答えが出ていないといわざるを得ません。

いかに早期に診断するかは重要ですが、すでに診断されている患者さんにとっては、どうやって治療をやめることができるのかという点がはっきりしてもらいたいわけで、来年はこの点について明快なコンセンサスが出てきてほしいと思います。

2010年12月14日火曜日

今年の本 ~ IQ84

本はだいぶ勢いがなくなってきました。これもネット効果でしょうか。
それでも、本を読むということは知的興味を満足させる上で、重要なアイテムであることはかわりありません。

話題性でいうと水嶋ヒロでしょうか。人気アイドル俳優が、急に芸能界を辞めて小説家に転進というのは、話題性ではもう十分。もっとも、話題ばかりが先行していて、実態はまだ見えていません。

売れ筋では村上春樹でしょう。新作は、当然ベストセラー。映画の「ノルウェイの森」も公開され、のりに乗っているというわけです。

ところが、自分は最近の新作をせっせと読むわけではなく、昔の本をよみかえすばかり。たまに新刊を買っても、趣味にはしったものばかりなのであまり話題にできる話はありません。

何年かたっても、また本棚から取り出して読みかえてみたくなる本が登場することを、切に希望するのです。来年に期待!!

2010年12月13日月曜日

今年の事件 ~ 尖閣諸島問題

今年もいろいろに事件があり、今の時期なら、もううんざり状態の市川海老蔵にとどめをさすのでしょうが、さすがにいろいろな影響を考えると尖閣諸島をめぐる一連の騒動が最大の事件だったのではないでしょうか。

中国との間の「領土問題」として、以前より話題になっていたことでしたが、ついに中国人船長の逮捕という事態を招きました。

さらに、その罪はしっかりと認識しておきながら、超法規的ともいえる釈放という、中国を意識した外交対応でことをうやむやにおわらせようという、わけのわからないことに。

なんだ、結局「玉虫色」みたいな話で終わるのかと思っていた矢先に、今度は中国船の故意の衝突を記録したビデオのネット流出という、政府の本当に危機管理の甘さを露呈するオマケがついてきた。

日本が外国からどのように見られているのか、外国に対してどういう態度をとるべきなのか、国内の政治の管理体制は本当に大丈夫なのか、はたまた知る権利とはどこまで要求されるものなのか、ネット社会の安全性は確保できているのか。

考え出すと、次から次へといろいろに疑問がでてきた事件でした。ところが、やはり、どの疑問に対しても何一つ答えらしき物が見えてこないというのも、日本人らしいと言えばそれまででしょうか。

2010年12月12日日曜日

今年の人 ~ マツコ・デラックス

毎年毎年いろいろな芸能人が出ては消えしていきますが、今年一気にブレークしたタレントの一番はマツコ・デラックスじゃないかと。

もちろん、勝手なチョイスですから、賛成・反対いろいろな意見があるとは思います。これは好き・嫌いとは別次元の話。

実際のところ、最近は毒舌系のタレントはやたらといて、他人の悪口で笑いを取るというのは、あまり気持ちのいいものではないと感じています。

おかま系タレントも花盛りで、もう人間世界は一体どこに進もうとしているのか。なんだか、わけがわかりません。

そういう、最近では毒舌系・おかま系なんてのは、見飽きているようなところですが、そこへ登場したマツコ・デラックスは、そんな単純なふるいわけではおさまらない、独特のキャラが新鮮でした。

毒舌なんですが、自分もおとしめていて、一方的に悪口を言うのとはちょっと違うんですね。そのあたりが、ちょっと間違うとひがみになってしまうところを、自分の体系もからめて笑いにもっていくところは悪くない。

ただ、何人かの一人として出でいるときは、まわりのバランスを考えすぎるのか、いまいちコメントに切れが無いように思うんですよね。自分のキャラ全開にできないところが、根が真面目なのか、まだタレントとして未熟なのか。

そんなことを、勝手に思っていますけど、来年は磨きをかけて、さらに活躍してもらいたいものです。

2010年12月11日土曜日

クリニック忘年会 @ 原宿 南国酒家

今夜はクリニックの忘年会。なんと、東京、なんと、原宿まで行きました。場所は、お気に入りの中華で南国酒家です。

今回は、クリニックの開院5周年、医療法人化記念ということで盛大に忘年会をやることにしました。日頃、クリニックを支えてくれているスタッフ、その他の方々を招待し、家族もそろっての会となりました。

ちょうど、表参道はクリスマスイルミネーションが久しぶりに復活して、とてもきれい。料理はいうことなし。

今夜は皆に感謝をすることしかりで、本当に楽しい一夜をすごすことができました。これからも、クリニックを盛り立てて、いろいろいたらない院長を助けてください。

2010年12月10日金曜日

韮鉄餃子 @ 鉄龍山 荏田店

国道246号の新石川交差点の角、それも、めっちゃ入りにくいところにある中華の店が鉄龍山です。いくつか店舗があるようですが、とりあえずこの店は荏田店ということになっています。

交差点の立体化工事ができてからはさらに入りにくくなって、疎遠になっていました。ところが、ひょんなことから帰りの裏道から直接見せの前に出れることを発見して、いつかクリニックの帰りに寄ってみたいと思っていたのでした。

今日は、そんなわけで、やっと念願叶ってやってきました。名物はこれ。韮鉄餃子です。たっぷりの韮がはいっていて、具もたっぷりの細長い餃子です。とにかく、うまいです。一見変り種風ですが、王道を行く味だと思います。

それ以外には田舎ラーメンを注文しました。これは野菜炒めの乗ったタンメン風ですが、これまた自分の大好きな鶏がらスープ。醤油のきつくない、すっきりとしたスープに細麺は絶品です。

2010年12月9日木曜日

センター南医療ヴィレッジ運営会議

センター南医療ヴィレッジとは、自分が入っているクリニックビルに自分たちで勝手につけた名称。小児科泌尿器皮膚科眼科内科耳鼻咽喉科、そしてお隣さんの産婦人科が村民ということで、自分は村のコンビニということになっています。

しばらくコンビニとしてはさぼっていて、村民会議を開くのは久しぶり。今回は忘年会も兼ねて、うちのクリニックではおなじみの近くのべったこ亭で、昨夜運営会議を開きました。詳しい議事録はこちら

クリニックには自宅から来るまで来ているのですが、昨日は夜の会に備えて、昼に協力医をしているケアプラザのあとに車を置きに自宅に戻りました。

さて、バスの時刻表を確認すると・・・うわぁ、5分後じゃないですか。バス停まで約500メートル。のんびり歩いていては、間違いなく間に合わない。

やりました、全力疾走。ほんと、ひさしぶりです。

ところが・・・

ところがですね、全然前に進まない。短い足を一生懸命出しているつもりなんですが、まったく疾走感がありません。

そのうち、息は絶え絶え、心臓はばくばく、足はがくがく。

もう、ダッシュで倒れて、この辺じゃAEDも無いだろうから、そのままになっては泣くに泣けない。

そして、案の定、今日は両側大腿部の筋肉痛で、がくがくしているというていたらくです。皆さん、自分の年はしっかり認識しましょう。自信はいいですが、過信にならないようにしないとね。

2010年12月8日水曜日

言論の自由

またまた、難しいテーマについて語ろうとしている・・・あさはかと言われてしまいそうですが。

何でも、それぞれの個人・団体が言いたいことを自由に発表できる、というのが言葉の主旨。別の言い方をすれば、そういう発表を妨げることはできない、ということになるのでしょう。

実際、真の言論の自由は・・・おそらく、世界中どこにもない。どんなに自由に振る舞っていても、何らかの手かせ足かせはあるもので、それは見える形の拘束である場合も、見えない形での - 自分の心の中の決まり事みたいなものであるかもしれません。

よく、報道機関は言論の自由を主張しますが、まるでそれを正義のようにふりかざすのは、どうもピンと来ないことが多い。報道を盾にして、あることないこと書き立てるような場合も少なくないと思いますし、その逆もあるような気がします。

結局、建て前と本音みたいな話になってしまうのですけど、建て前だけで上っ面だけ仲良くしても、それはあくまで社交辞令のような物。しかし、本音だけで通すと、まとまるものもまとまらず、社会は混乱をきわめてしまいそうです。

違う価値観を持つ様々な人々が、ある共通の枠組みの中で社会生活を営むためには、少しの本音と多くの建て前が必要であることは、やむを得ません。そこのバランス感覚は大切で、それを持っていることが「大人」ということなんでしょうか。

言論の自由よりも、言論の不自由の方がより大切なのかも知れません。

2010年12月7日火曜日

内部告発

Wikileaksが最近話題になっています。ネットは日常的に使っていますが、最近のニュースで聞くまでは、実は知りませんでした。

世界からの内部告発を開示し、いろいろな世界の裏事情を表にさらして、よりよい世界を構築するというもののようです。いろいろな意見が出ることは当然だと思いますが、自分としては諸手を挙げて賛成とはいえないものだと考えます。

内部告発というのは、、組織内の人間が、所属組織の不正や悪事を、監督機関(監督官庁など)や報道機関通報することである、とされています。このことは、もちろん否定されるわけではないのは当然のことですが、Wikileaksは「内部告発」と言えるのか疑問を感じるわけです。

つまり、告発を受ける側は、基本的にそれなりの責任を負うことができる組織であるべきであると考えられるわけで、Wikileaksは基本的に情報の垂れ流しだけで責任を持てる組織では無いといえます。

つまり、その情報をだだ集めて公開するだけでは、混乱を招くことのほうが多いように思います。ある意味では単なる「中傷」、あるいは「野次馬」という範疇から出ないと言ってもいいかもしれません。

私たちが、国のやっていることをすべて知る必要があるでしょうか。国民一人一人が、すべての国家責任を負うことはとうていできないわけで、いろいろな駆け引きがあることはもっと小さい社会でもいくらでもあることです。

まぁ、いろいろな集団の中では、価値観を共有化することが大変に難しいものだということをあらためて感じるわけです。もともとの情報を持っている組織、それをWikileaksに流す人々、そしてねっとに公開してしまう集団、それぞれの価値観はずいぶんと違うんでしょうね。

そして、匿名性が高い(と考えられている)ネット社会の怖さというのも、あらためて感じますね。実際には、完全な匿名性というのは、たぶん・・・無いわけで・・・

あ~、飲酒ブログで書くにしては、ちょっとヘヴィなネタを選んでしまいました。もう、なんか、頭がまとまらなくなってきたので、このへんにしておきましょう。ふんふん。

2010年12月6日月曜日

新薬・旧薬

関節リウマチ治療では、生物学的製剤と呼ばれる薬剤がいまや話題の中心にあって、これなくしては何も始まらないかのような様相を呈しています。

しかし、日本でも1999年からリウマチに使われるようになったメソトレキセートという内服薬は、アンカードラッグ(すべての基本として使用される薬剤)としての地位を固め、忘れてはいけないものとして重要性を増しているのです。

メソトレキセートは、もともと抗がん剤として使用されてきた薬です。葉酸という核酸合成に必要なビタミンと似た構造をしているため、メソトレキセートを取り込んだ細胞は核酸合成作ることができなくなります。

核酸は細胞が増えていく課程で必要な遺伝子 - つまりDNAに必要な物で、核酸を作れないと細胞分裂ができなくなります。がんのような活発な細胞分裂を起こしている組織では、その発育が抑制されるという理屈です。

リウマチでも、自分に対してアレルギーを起こす自己免疫という活発な反応が起こっているため、効果がでるもので、免疫調節をすることがその薬理作用と考えられています。

これは、リウマチの病態を考えるとより上流での作用ですから、原因治療に近いものと考えることができます。生物学的製剤は、関節内で直接障害を起こしているサイトカインをターゲットにしているものが多いので、どちらかというと究極の対症治療とも言えなくはありません。

もっとも、そんな単純に割り切って説明できるわけではありませんし、現実に最新の生物学的製剤はより免疫そのものを起こしている細胞をターゲットにしています。

いずれにしても、生物学的製剤を使う場合でも、メソトレキセートは上手に併用することが、いろいろな問題を起こしにくくして、さらに治療効果をあげることがわかってきていますので、重要性は減じることはありません。

日本リウマチ学会は、日本の保険医療の中で制約の多いメソトレキセートの使用に対して、もっと適切な量が使えるように働きかけをしています。確かに重篤な副作用が出現する可能性がある薬なので、簡単に増量するというわけにはいきません。

しかし、より高価な生物学的製剤に頼るよりも、メソトレキセートをうまく使用すれば、それだけでも多くのリウマチ患者さんはコントロールが可能と考えられています。リウマチを専門にしている立場では、基本となるメソトレキセートをうまく使えることは必須条件と言えるでしょう。

ついつい新しい物に目がいってしまうことが多いのですが、メソトレキセートもまだリウマチ診療の舞台に登場して10年ちょっとしかたっていない薬なのです。この薬についても、十分な情報を収集・整理して、より効果的な使い方ができるように勉強していかなければなりません。

2010年12月5日日曜日

どん兵衛天ぷらそば VS 緑のたぬき

きったぁ~!! いきなりのカップ麺リーグ、天ぷらそば杯争奪の頂上決戦。

日清ブランドの威信をかけて登場のどん兵衛、はたまたマルちゃんブランドの面目にかけて負けられない緑のたぬき。両者共にこれまでも互角の戦いを何度となく見せてくれていましたが、いよいよついに勝敗を決するときがきました。

最初に登場は緑のたぬきです。兄貴分の赤いきつねをセコンドに控えさせ余裕のガッツポーズ。麺、粉末のスープともにカップ麺としては十分に水準をみたした出来映えで、安定した味を提供し続けています。

一番の自信はかき揚げでしょうか。保存食としてどこまで天ぷらを「らしく」するか、という点においては余人を寄せ付けないものがあります。

続いて登場はどん兵衛。シリーズのトップとして負けるわけにはいきません。今年から麺の命と言えるそばを「ぴんそば」と銘打って、格段の進歩をとげました。カップ麺でノンフライタイプではないのに、大変腰のある麺は最強と言えるでしょう。

しかも、スープを粉末から液体に変更したことで、味についてもより本物に近くなり、ほぼ完璧と言っても過言ではありません。

しかし、特盛りになると依然として粉末スープにしているのはどういうことでしょうか。また肝腎のかき揚げの味が、もうひとつというのが痛い。油のせいでしょうか。誠に残念です。

日清の麺とスープにマルちゃんのかき揚げをのせれば、最強のカップ麺天ぷらそばになるのでないかと思いますが、これはさすがに両者が妥協しないでしょうから、実現は不可能でしょう。

今回の対決も、それぞれのいいところがでたものの、決定打にかける戦いで勝負は引き分け。最近は新人の特徴のあるそばがカップ麺にも増え始めているので、2大プランドも安心はしていられません。さらに切磋琢磨して、より美味しく進化してもらいたいものです。

2010年12月4日土曜日

冬支度

今年は灼熱の夏が長く続いて、秋はどこへ行ったのやら。木々も色づくタイミングを失ってしまったのか、なかなか紅くならない。

11月の末になって、やっと横浜のはずれでも紅葉が見られるようになったと思ったら、すでに葉はかさかさであまり元気とはいえません。あっという間に落ち始め、一気に冬支度へと向かっているようです。

ところが、昨日は朝から雷鳴轟く嵐で、雨かと思えば晴れ間がのぞき、晴れかと思えばまた雨が降るというぐちゃぐちゃの天気でした。

今日は、一転して昼間は冷房を入れたくなるくらい暑かったりして、もう体調管理
をするのも楽ではありません。今のところインフルエンザはぼちぼちで、それほど多くはありません。

かわりと言ってはなんですが、ノロウイルスによる急性腸炎は確実に蔓延しています。皆さん、くれぐれもご自愛ください。

2010年12月3日金曜日

マイナー科目

担当の教師の方には申し訳ないのですが、音楽と美術と体育はマイナーな科目の代表でしょう。その科目を専門にする学校に進学するのでなければ、大多数の人にとっては受験でも必要の無い科目です。

逆に言うと、必要な人以外には関連が無いわけですから、本当に勉強したい人だけがしっかりと勉強するという、ある意味理想的な科目でもあるわけです。

だって、受験のためだけに勉強して、大学に進学するとほとんど必要性の無い勉強をするというものほど、つらいことはありません。無意識のうちに植木算とかはつかっているかもしれませんが、少なくとも複素数が必要だった経験はありません。

学ぶと言う事は、知的好奇心をみたすことであり、少なくとも生きていくために必要な術を習得することであるわけで、自ら学ぶ必要性を認識して初めて成果につながるはずです。

そうは言っても、美術にしても音楽にしても、何を学んだということはありませんが、今の自分の生活のためのさまざまなdutyの狭間で、ゆとりを作ることに多いに役立っていることは間違いありません。

運動が得意とは言えない自分にとって、体育はやったことがないような競技について想像する力となっていて、現実に整形外科という医学の中では大きな意味を持っているのです。

小学校までさかのぼれば、家庭科というのもマイナーでしたが、ここで料理や裁縫の基本をおそわったことは、少なくとも無駄にはなっていません。初めて自分で作ったほうれん草のソテーは、本当に今でも美味しかったと思います。

もしかしたら、マイナー科目ほど、誰にでも必要な勉強だったのかもしれません。そのときには無駄と思っても、大人になってふと気がつくことが、きっとくることでしょう。

2010年12月2日木曜日

先生と生徒

今日は協力医をやっているケアプラザ(横浜市社会福祉協議会が運営しています)で、2時間の講演をしてきました。1時間だと思っていたら、直前に2時間とわかってけっこうあわてました。

どんだけの内容を、どんだけの時間で、どんな人に対して講義するのかは、こういうことを引き受けるときの基本なんですけどね。初めてのテーマだったんで、ばたばたしてしまい、ちょっと迷惑をかけたかもしれません。

まぁ、それにしても、皆さん熱心に聞いてくれるものです。仕事に直結した話ですから、もっともですが、おかげでこちらも喋りがいがあるというものです。

最近、高校生の頃の授業の話をいくつか書いてきましたが、書いているとあらためていい生徒ではなかったなぁ、と思い返すことが多い。先生というのは、なんにしても生徒に何かを伝えたいわけです。それをおちょくってばかりだったわけですから、先生からすればやりがいがなかったことでしょう。

こっち側と向こう側の立場を経験して知ることで、初めていろいろなことが見えてくるんですよね。今だったら、いい生徒になれるんですけどね。もう、遅いか・・・

2010年12月1日水曜日

メジャーとマイナー

内科・小児科・外科・産婦人科というのがメジャー科、自分がやっている整形外科を含むそれ以外の科はマイナー科と呼ばれています。

これは、医師国家試験の出題の関係で言われるようになったこと。メジャーは必ず毎年出題されるのですが、自分が受験した頃はそれ以外に毎年マイナーから2科が出題されていました。

マイナーがどれになるかは半年前くらいに発表され、どれになるかで悲喜こもごもだったのです。自分のときは眼科と皮膚科。これは辛かった。何故かというと、どちらもメジャーからはほぼ独立した勉強が必要で、しかもほとんど暗記するしかない科なのです。

他の科との関連性があれば、勉強する量は少なくできるわけです。国家試験直後には、眼科も皮膚科もけっこうな知識がありました。しかし、整形外科の医者になってからはどんどん急激に知識が消えていきました。暗記だけでは身につかないということですよね。

内科本道・外科外道という言葉もあるんですよね。内科系が医療の主役ということで、まぁ確かに否定はできません。しかし、歴史的には「戦争」があって、さまざまなけが人の治療を「外科」的に行うことで医学が進歩してきたということも事実なのです。

もともと床屋さんが外科をやっていた・・・床屋の入り口のくるくる回っているサインは、動脈の赤と静脈の青、そしてリンパ管の白ですからね。ですから、外科が下に見られるというわけです。となると、外道のマイナー科の整形外科というのも、医者の中ではずいぶんと地位の低い科というわけです。