2011年2月2日水曜日

情報伝達

もう、ほんと、好き勝手なことばっかし、テレビでいってます。「ホンマでっか」とかいう、かなりエキセントリックな「学者」を集めてやってる番組です。

テレビというのは、じぶんたちは公明正大で適正な倫理観にのっとって番組を作っていますみたいなことをことあるごとに言うんですが、実際は超かたよった情報を垂れ流しにしているのは間違いない。

もちろん嘘ではないかもしれませんが、こういうテレビで話されていることは、物事のある一面にすぎません。まるで完全なる真実のように番組で扱うというのは、如何なものでしょうかね。医学的な話については、専門外のことでも「ちょっと、どうよ」と思うことがよくあるんですよね。

なんにしても、情報をまったく先入観無くフェアに伝えていくと言うのは大変難しいものです。例えば、手術を患者さんに勧める場合、手術をしたいと思っている医者が説明するのか、したくないと思っている医者が説明するのではだいぶ違ったものになります。

「手術をしないと治りませんよ」というか「手術をしても治らないかもしれません」というのでは、聞かされるほうは相当違った印象をもちますよ。普通は手術をしたらよくなると思うからお勧めするわけですが、手術は絶対ではありませんから、どんな場合には一定の確率でうまくいかないことはあるわけです。

いろいろな合併症だって一定の起こる可能性があるわけで、それらを逐一説明しないといけない時代になりました。最終的には、「手術をしたことで死亡するかもしれません」という説明をしなければいけません。

もっとも、これはあくまでも確率の話ですから、手術をしたそばから患者さんが死亡するようでは治療法として成り立つわけがありません。結局、情報の伝達方法の問題なんですよね。

あ~、やっぱり、すべてを正確に伝えると言うことは、本当に難しいですよね。