2011年6月3日金曜日

わりたし

「最近はだいぶ涼しくなってきましたね。今年は節電、節電でエアコンもほとんど使わず、辛い夏だったですね」
「それにしても、奴はいったいいつやめるんだ。だいたい約束したことは終わっているだろう」
「まだ事故のほうが目鼻が立っていないからと言っていますが」
「そんなことを言わせておいたら、いつまでたってもらちがあかない。そもそも、勝手に覚え書きとかかわしおって、奴も奴ならこいつもこいつだ。どいつもこいつも、結局信用できん。とにかく、年内に引きずり下ろせないなら、いよいよチルドレンや野党の連中も使って党を割って新党に流れるぞ」

「おい、何か連中を追い込んで、起死回生の大逆転という作戦はないか」
「そうは言っても、前回の内閣不信任で踊らされるだけ踊って、結局うちにも何もないことを晒してしまいましたからね」
「う~む、最近は内部の今まで黙っていた連中もじわじわと画策しているようだな。いきなり離党・新党結成という話もありうるし、場合によっては自分の存在感が危ういかもしれん」

「いつ辞めるんですかという風当たりがだいぶきつくなってきました。いかがいたすつもりですか」
「なぁに、放っておけばいい。国民はとにかくトップをころころ変えるのはみっとみないと思っているし、世界からの目も同じところを見ている。そもそも、変わるといっても、誰が代われるんだ。まったく、有象模造の集団で、どいつもこいつもとてもまともな仕事はできないだろう」
「まともな後輩を育てていないのは我々の・・・」
「うるさい。その責任は、一度降りたのにやたらと再登場したがるやつらにある。連中は、もともと旧体制から流れてきた。この世界ではゴロツキみたいなものだ。理念も信念もない。あるのは、自分が中心でないと気が済まないというつまらん自尊心だけだ」
「こちらで天下を取れないと、新党に加わる可能性があります。その場合、議席的にも苦しい運営を強いられますが、大丈夫でしょうか」
「群雄割拠の戦国時代に逆戻りだな。とにかく天下を取っていないことには始まらない。議席が少なくて苦しいのは、どこも同じことだ。自分が辞めてみすみす天下をくれてやるくらいなら、奴らを追い出した方がはるかに素敵なことだと思わんかね」

なんにしても、いつまでも国民は蚊帳の外・・・・