2012年2月21日火曜日

レコード


レコードはrecord、日本語にすると「記録」ということで・・・いやいや、違う違う。昭和人にとってレコードとは、直径30センチのプラ円盤。細かい溝が掘ってあって、これに沿って針を落とすと、素晴らしい音楽があふれてくるわけです。

30センチの場合はLPレコード、Long Play ということで、片面に通常20分、両面で40分程度の音楽が詰まっていて、「長時間」楽しめたわけです。回転数は33 1/3回転/分。

でも、音量を抑えて、溝の振幅を減らすと、より多くの溝を彫り込めますから、自分の知っている限りでは最大で片面40分ということも可能でした。

それに対して、片面1曲を基本としていたのがシングル・レコード。直径は17センチ。回転数は45回転/分でした。ヒットを狙うのをA面、ヒットよりもちょっとこだわりの曲がB面となっていました。

両A面とか、SIDE-Bコレクションというのは今でも聞くのですが、昔のシングル・レコードを知らないとわからないですよね。CDシングルになってからは、A面もB面もなくなりましたからね。

CDアルバムも昔のレコードみたいに40分だと、なんか損した気分になってしまうのは贅沢というものです。アーティストからすると、昔は40分の音楽を作ればアルバムにできたのが、CDになってたいてい1時間程度の音楽を入れなきゃいけないというのはご苦労様です。

とにかくレコードに針を落としたあとの、音楽が始まるまでの数秒間のパチパチという音がいい。ジャズ喫茶では、聴きたいレコードのリクエストができますが、1回に片面ずつ。CDだとどうなるんでしょう。丸々CDかけていたら、自分のリクエストなんて、いつまでたってもかけてもらえません。

31センチ四方のジャケットは、けっこう持ち歩くのに邪魔なんですが、昔の渋谷あたりの高校生はたいてい脇にかかえて歩いていたものです。しかも、黒い袋に赤い文字でdisk unionと書いてあったりするのがトレンドだったりしました。

まぁ、レコードに関するいろいろな話は書き出したらいくらでも出てきて止まらない。ただ、どんだけ書いても、所詮過去の遺物みたいなものですから、昔はよかった的なおっさんの繰り言ですよね。