2012年9月30日日曜日

海猿 (2004)

人気マンガの映画化。最初に映像化したのは2002年、NHKで、主人公を演じたのは国分太一というのは意外な感じするキャスティング。

2004年にフジテレビ関連で映画化。フジテレビとしては、「踊る大捜査線」シリーズの映画2作目と3作目の間の空白期間。視聴率をかせいだドラマが、後に映画化されるパターンが圧倒的に多い中、映画から始まったというのは珍しい。

映画の後に、連続テレビドラマと3作の映画が作られる人気シリーズとなったわけですが、登場人物や話の進行はかなり原作よりアレンジされている。原作至上主義のヒトにはむきません。
内容的には、その後のテレビドラマの方が面白いかもしれません。その後の映画は、ちょっと大げさすぎて、ちょっとやり過ぎという感は否めない。


ただし、原作のプロットを利用して海洋アドヴェンチャーと恋愛ドラマを新たに作り出し、エンターテイメントとして楽しみたいヒトにはよくできた作品といえるかもしれません。

正直いって、これって・・・・どうひいき目に見ても「愛と青春旅立ち」のリメイク。厳しい訓練、友人の死を乗り越えて成長していき、最後には恋も成就させるという基本ストーリーはまったく同じ。

でも、それはそれでうまく海上保安庁の潜水士という設定に置き換えて、かなり直球勝負の青春恋愛物語としてよくできていると感じました。この辺は、むしろ自分たちのような昭和の人間の方が慣れているかも知れません。


2012年9月29日土曜日

引退

あららら、暑い暑いと言っていたのは、ついこの前。気がついたら、あっと言う間に9月はおしまい。週があけたら10月ですよ。毎日毎日を精一杯生きていかないと、やり残したこと積み残したことがたまっていく一方です。

10年ちょっと前ですか、老眼にきがついたのは。寝るとき布団に入ってから、腹這いのまま読書をするのが好きでした。自分で言うのも何ですが、けっこう昔から読書量は多い方だと思っていました。

ところが、ある時文字がぼけて読みにくいことに気がついた。本を離してみると、おやおや不思議とピントが合うじゃありませんか。うーん、これが噂の老眼という物か。

以来、めっきり本を読むことが少なくなった。40才を過ぎて、今まで読んできた本の量と同じだけを残りの人生で読めないだろうと思った物ですが、実際は急速に落ち込んだわけです。

7年前にクリニックを開業するときは、もうがむしゃらにがんばるしかないと思っていましたが、さすがに50才を越えてからは、どこかで体力的な部分で疲れを感じることが多くなる。それまであまり感じなかった肩こりとかも、今では日常茶飯事。

そういえば、父親も最初に倒れたのは50才を過ぎた頃だったような。もう、まだまだいけるという、何の根拠もない勘違いをしていられない。確実に老いを実感さぜるをえない現実があったりします。

よくサラリーマンと違って、医者は定年がないからいつまでも働けていいよね、と言われることがあります。でも、いったいいつまで頑張るのかというところは、何となく終わりがないようで不安になったりするかもしれない。65才まで頑張ると決まっていることも悪くはないんじゃないか、なんてね。

もっとも、今はまだまだ引退を考えている場合じゃない。まだまだ、医術を研鑽して社会に提供していく気力はありますよ。

キャッチャーをやれないと大好きな野球が嫌いになるから、その前に引退するという、阪神の城島の引退表明を聞いていて、そんなずいぶんと大げさなことを考えてしまいました。自分の仕事と無理矢理に抱き合わせてもしょうがないのですけどね。

ただ、城島は幸せな男だと思ったんです。

2012年9月28日金曜日

医者の選び方

これは難しい。医者と患者の関係は、直接人と人との付き合いですから、大多数初対面でぴったりの人と出会う確立は高いものではありません。

世の中はどんどんデジタル化していますが、こればかりはアナログ。デジタルのように全か無かのように割り切ることはできません。

医者である自分が、もしも自分ないし自分の家族が病気のときにかかりたい医者が、かならずしも世間的な名医とは限りません。えーっ、あの医者が名医として紹介されているのかと不思議に思うこともしばしば。

ましてや、患者さんからすると名医で、かつ自分とぴったし合う医者を探し出すというのは、ほとんど砂浜で落としたコンタクトレンズを探すようなものでしょう。

こういうプログをせっせと毎日書いているのも、少しでも自分という医者を第三者にわかってもらうという目的が少しはあります。ただし、匿名ブログと違ってあまり好き勝手に何でも書くというわけにはいきません。

やはり、多少よそ行きの着飾った部分が出でしまうものです。嘘を書くことはありませんが、思ったことをすべて書いているわけではありません。

雑誌やテレビで紹介される医者のほとんどは、宣伝であることは自分も開業医になってからわかってきました。基本的には、こちらで掲載料を払って広告の一環として取材をしてもらうわけです。

もちろんそれも医者を知ってもらうツールの一つですから、意味がないわけではありません。ただ、ランキングのようなものですら、他にいくらでも「名医」が存在していて、そのすべてが紹介されているわけではないということを知って利用することが大事です。

怪我などの場合は、救急性が高く患者さんはゆっくりと医者を選んでいる時間はありません。残念ながら、偶然に合う医者と出会うことを祈るしかありません。

ゆっくりと医者を探す時間がある場合は・・・これも、絶対的な良い方法はないかもしれません。周りの人の口コミくらいが頼りとなることが多いのですが、これもその人にとっては良い医者が自分にも合うとは限らないのです。

こんなことを書いているともあまり希望がないような話になってしまいますが、 とにかく何を基準に選ぶのかはしっかりとさせておきたいものです。医者として技量で選ぶのか、多少技術的には劣った医者でも人間性を重視するのか、あるいは家や職場から近いことで決めていくのか、などなど。

 何故その医者を選んだのかという理由がはっきりさえしていれば、多少の問題は我慢することができるかもしれません。医者も人間ですから、患者さんの期待をすべて叶えることはできないのです。

とは言っても、できるだけいろいろな患者さんに合わせて、医者はできるだけ患者さんから信頼されるように努力しているものだということだけは知っておいてもらいたいものです。

2012年9月27日木曜日

病院のかかり方

病院と診療所の違いは、昔はほとんど違いはありませんでした。入院するためのベッドかあるか、どうかという一点だけです。もっとも、この違いがすごく大きいわけですが。

法律上は、診療所でも、一定数までのベッドを持つことができ、それを有床診療所と呼びます。ただし、この数はわずかで、大多数の診療所は無床診療所なのです。

もともと、診療報酬という仕組みでは病院もどんどん患者さんを受け入れて行かないと、単純に収益になりませんでしたから、とにかく患者さんを多く集めることが大事でした。

以前は、患者さんは病院でも診療所でも好きなほうに行きます。一般的には、病院のほうが入院できるわけですから、扱える病気の範囲が広がります。しかし、組織が大きいだけに、一回の受診に時間が多くかかり、場合によっては1日がかりということも珍しくありません。

医者については、診療所はベテランが多いのですが、通常医者は一人しかいないので、その医者の考え方がすべてを決定します。病院、それも大学病院では研修医という、はっきり言ってまだ右も左もわからない若い医者が主として担当医になることが多い。

診療所で手に負えないような患者さんは、大きな病院に紹介して、より詳しい検査をしたり、あるいは入院していないとできない・・・例えば、全身麻酔による手術などを行うというのが普通の流れ。

大病院では、診療所と同じような通常の外来診療もあるので、どうしても仕事量が多くなって行きます。ただし、病院の医師は経営的な部分については、ほとんど気にかける必要はありません。

その点は開業医は、診療所経営の実務・労務までをすべてこなさないといけないので、実際開業医になってみると、すべての仕事量については勤務医のほうが楽でした。もっとも、自分で希望して開業したんでしょうと言われてしまえばそれまでですが。

しかし、今は勤務医の「激務」を軽減することが叫ばれ、病院と診療所の機能分化が進められました。もっともすでに開業して古参の医者としては、そういう「激務」をこなして医者として成長してきたという思いがあるんですけどね。

最近は、多くの大病院が紹介状無しの患者さんを原則お断りするようになってきました。法律では医者は患者さんの求めがあれば、診療を拒否することはできません。


しかし、診療所でも問題ない患者が病院に行って、勤務医の負担を増やすことを避けるために、紹介状無しの患者さんについては初診料に高額の自費の上乗せが可能になっています。

その他にも、この10年くらい診療報酬制度の中で、意図的に分化を促進する仕組みが増えてきているわけです。

例えば、関節リウマチという病気では、原則として外来診療だけで、診断・治療が完結する病気です。ですから、女子医科大学のリウマチセンターも形態は診療所、病院ではありません。

ですから、大変進歩が激しく現代医学の先端を行くような薬を使うにもかかわらず、自分のような開業医でもリウマチ専門医として認知されることが可能になります。

ただし、数少ない頻度で、何らかの合併症や薬の副作用の問題が出た場合、あるいは以前より激減したものの手術が必要な時には、入院しての治療が必要になります。

ですから、自分たちリウマチ医と呼ばれる医者は病診連携を重視するわけです。病院の医師も、安定して患者さんをある程度、診療所などに任せて、より重大な問題を抱えている患者さんにかける時間を増やしたいと考えています。

今後は、それぞれの長所を生かした役割分担がさらに整備されて行くことでしょう。また、それをうまく利用することを周知徹底して、患者さん側の意識を変えて行くことも重要になっています。

2012年9月26日水曜日

整形外科とは? again

どういう時に整形外科を受診するか? というのは、しばしば尋ねられる質問で、形成外科や美容整形などと混同している方が少なくない。

誤解を恐れずに一言で言うと、形成外科は主として皮膚表面の外科的治療を主体とします。さらに、その中で見た目の美しさに特化したものが美容整形。機能面よりも、外観的な問題を解決するための医学とも言えます。

整形外科は、運動器およびそれに関する器官に関係して病気や怪我を扱い、主として機能的な改善が目的にあることが多い。

たぶん、運動器という言葉がわかりずらいのが、整形外科って何という疑問が消えない原因ではないでしょうか。体の中から、表面の皮膚とあらゆる臓器を除いた残り全部が整形外科の対象ですという説明もあったりします。

運動器は、まず中心となるのは骨格。背骨と手足の骨が含まれます。ただし頭の部分は脳や顔のそれぞれの器官(耳、鼻、目、口など)と密接な関係があるので、それぞれの専門科にまかせて整形外科では扱いません。

そして、その骨格を連結する部分の関節や、動かすためのモーターの役目をしている筋肉と、そこへ信号を送っている末梢神経の問題までが整形外科の守備範囲。

ですから、背骨・手足の痛みやしびれ、うまく動かないなどの訴えを扱うことが多くなりますので、当然生まれたての赤ちゃんから高齢者まで、全年齢層が対象となります。

特に臓器損傷を伴わない怪我の大多数は整形外科の守備範囲で、打撲・捻挫・骨折、擦り傷・切り傷などは最もわかりやすい問題です。

病気としては、骨・筋肉・神経の感染・炎症・腫瘍などとともに、高齢化社会を迎えて加齢性の変化による問題が最も多い。

実際に来院する患者さんの訴えは、圧倒的に膝・腰・首付近の痛みが多い。若い方では怪我的な要素が多く、高齢者では加齢性変化が原因となりやすい。

関節炎は代表的な疾患ですが、その原因は多岐にわたりますが、単なる物理的ストレス(使いすぎ)が一番多い。そして、病的なものとしては関節リウマチと痛風性関節炎が頻度の多いものとなる。

ただし、病的な関節炎の治療は整形外科的な治療だけでは不足しており、内科的なアプローチを含めて集学的治療が必要ですから、かなり専門性が高くなっています。自分の場合、主にそこを専門として日頃の診療を行っています。

・・・と、言うわけで、整形外科とは? という疑問に対しては、何度でも繰り返し説明し続けなければならない状況は、今も昔もあまり変わっていない感じがしています。


2012年9月25日火曜日

秋・・・いや、冬近づく

暑い暑いと言っていたら、この1週間くらいで急に朝晩の冷え込みが激しくなってきました。早朝は20度を切るようになり、ちょっと油断すると体調を崩しやすいので要注意です。

でも、この寒暖の差が樹々の紅葉には必要で、本格的な秋の到来を実感できるわけです。ところが、季節はどんどん動いていて、さらに冬の風物詩も本格化し始めているんですよ。

それはインフルエンザ。毎年12月から2月くらいの冬真っ只中に猛威をふるうウイルス感染症ですが、9月になってぼつぼつと患者さんが発生していました。冷え込むようになってから、発生数も増え始めています。

新型インフルエンザが騒がれたのが3年前でしたか、どうも日本人の悪い癖で喉もと過ぎれば急速に興味を無くすみたいなところがこの病気についても言えるかもしれませんね。

一頃は、新型が登場したら歴史的な大流行で何万人もの人が死亡すると言われ、大変な脅威として対策が急がれていました。実際に出てきたものは、毒性は予想以下のもので、ワクチンにも組み込まれなんとなく話題としては終わった感。

ウイルスが突然変異をするのは当たり前のことで、いつ猛毒性を持つようになっても不思議はありません。さらなるウイルスの登場がまったく無くなったわけではありませんから、完全に安心していいわけではありません。

予防接種は、現状の病原体に対しては効果的。予防接種による効果と合併症の発生、しない場合の罹病率などを総合的に考えて確率的に十分なメリットがあります。

予防接種の合併症を危惧する方はけっこういますが、しないリスクのほうが高いということをよく考えて欲しいものです。

2012年9月24日月曜日

SP 警視庁警備部警護課第四係

これも数年前のドラマ。もともと深夜帯に放送されたにもかかわらず、視聴率20%近くたたき出した人気のドラマでした。

とは言っても、本放送は当然見ていないわけで、知ったのは2010年と2011年の映画版の公開にあわせての再放送・・・それも、家族が録画していたのをたまたまいくつか見ただけでした。

全体を通して一つのストーリーが中心にあるので、所々を見ても「つづく」になってしまうのでよくわかりません。最初に見たときは、なんだか複雑そうな話だなぁと思ったわけです。

踊る大捜査線のほとんどを監督した本広克行がからんでいる関係で、今回あらためて見てみようということで、さてソースをさがしたのですが・・・

さすがに、踊るよりもだいぶ新しいのでAmazonの中古もまだまだ値が張ります。そこで、TUTAYAの会員になっているうちのこどもに頼んで「大人借り」してもらいました。

テレビ放送分の第1話がEpisode I、第2~4話がEpisode II、第5~7話がEpisode III。第8話は時代を遡ってEpisode 0となって、そして第9~11話で最終のEpisode IVとなっています。

それぞれのEpisodeはある程度は独立したSPの活躍を描いていますが、それぞれがリンクして全体の大きな謎を形成しているわけで、もともとしっかりとプロットが組み立てられていることがわかります。

さらにある程度の解決をもってテレビ版を終了していますが、いくつかの謎は残っていてこれが2つの映画版の野望篇と革命篇へとつながって行く展開。

踊るよりも、緊張感は高く、笑いの部分はかなり少なめ。主演の岡田くん主導(!!)のアクションもカッチリしていて、全体にはハードボイルド的な仕上がり。登場人物のキャラクターの描きこみは、踊るに負けずしっかりしていて魅力的。

踊るとの一番の違いは、ベストセラー作家の金城一紀が原案・脚本というところ。踊るは短編をつないであとから間を埋めた感があります。さすがにもとが小説家ですからSPの場合、最初から長編を見ているような感じ。

若干、主人公の超能力的なシンクロと呼ばれる研ぎ澄まされた感性には非現実的な違和感を覚えますが、それだけで解決しないところが続けて見る気持ちを起こさせます。

自分はこどもの頃から、漫画でも毎週ちょっとずつ読むより、単行本がでてから一気に読むほうが得意だったのは、今も変わらないようです。

2012年9月23日日曜日

美登利寿司 @ 二子玉川

日曜日、朝10時。
田園都市線二子玉川駅をおりて道を急ぐお父さんたち。

目指すは玉川高島屋。開店と同時に、6階に駆け上がるのです。そして、お目当ての美登利寿司のところに行くと、さっそく11時からの営業スタートの時の順番取り。

もっとも、整理券をもらえるので、ただひたすら立ち続けて待つ必要はありません。しかし、おかあさんやこどもが買い物をして、おなかがすいてきた頃にタイミングをあわせてないといけません。

ときどき整理券をもらい直して食べる時間の微調整も手馴れたものです。11時についた、ちょっとのんびりのおとうさんは、最初にもらう整理券では1時間~2時間待ちが当たり前。

そこまでして、食べるのは・・・

寿司屋ですから、当然寿司なんですが、ちょっと変り種のモダン寿司から、昔ながらの握りまでメニューはいろいろ。もちろん、回転寿司より、ちゃんとしたお寿司なんですが、値段は比較的リーズナブルで人気。

お腹いっぱいにすると、一人数千円という予算でしょぅか。タイミングよく食べるためには、先発隊のうまい使い方が勝利の鍵となるので、作戦をうまく立ててから行きましょう。

2012年9月22日土曜日

秋の味覚

・・・と言えば、人によっていろいろ。好き嫌いはあれど、とりあえず松茸だったら、誰もが認めるでしょう。

松茸は以前は国産の香りが豊かなものが出回って、一つで数千円という価格でしたから、そうそう簡単に口に入れることはできませんでしたね。

この10年くらいでしょうか、主として中国産やカナダ産の松茸が店頭に並ぶようになって、値段も数百円から高くても200円以下で買えるようになりました。

確かに、香りがいまいちのような気がしますけど、もともと国産の香り高い松茸の記憶がほとんど無いので、本当のところはよくわからない。

国産の高級品に対する憧れみたいなものがあるわけで、だいぶ先入観があるのかもしれませんね。

まぁ、笠が開いていないものは、それなりに雰囲気は味わえますから、炊き込みご飯にするにはこれくらいでもいいでしょう。

香りが足りないと思ったときは、裏技で永谷園の松茸のお吸い物を混ぜると・・・

2012年9月21日金曜日

ぼやく

今週は始まりに休み、そして終わりにも休みがあって、火曜日から金曜日に凝縮された1週間。その分、だいぶ疲れがたまりました。

さすがに朝からしゃべり続けると、夕方にはほぼ電池切れ状態になってしまいます。終了間際にもう一波あることが多いのですが、今日は幸いほとんど再診の方だったのでなんとかもちました。

開業医というのは、自分でいうのも何ですが、なかなかハードな仕事ですね。年をとったら週に3日働いて、あとは好きなことをして・・・なんて甘いことを考えていたのは大きな間違い。

年をとっても、楽になることなんてありゃしない。うちのようにギリギリの人数のスタッフでまわしている弱小クリニックですから、スタッフの病気などはもう院長の心臓をぐさりと一突きです。いやいや、毎日綱渡りみたいな感じで、3歩先の綱がよく見えないなんてことは普通によくあります。

まぁ、ちょっと待て。そんなにぼやいてばかりではいけません。せっかくの連休が控えていますから、たっぷりと休養・充電させてもらって、週明けからはまたまたがんばろう。

2012年9月20日木曜日

関節リウマチ講演会 @ 新横浜

昨日は、またまた関節リウマチの講演を聞きに新横浜まで行きました。まぁ、あんまりこんなことばかりを書いていると、いかにも勉強してます的な感じですけど、一応忘れないためのメモみたいなものなのでご容赦ください。

昨夜の会は、自分たちの勉強会である田園都市リウマチフォーラムでお世話になっている聖マリアンナ医科大学の山田秀宏教授関連の会。一番のポイントは聖路加のリウマチ部長先生による講演で、いまやアメリカを抜いて世界のリウマチ学の頂点となった感がある今年のヨーロッパ学会でのトピックがテーマ。

実際には、内容的には多少物足りない・・・というのは、比較的最新の話題を振りにして、基本的事項の整理という話でした。正直いまさらというところが少なくなかったのですが、ちょっと早口過ぎることを除いて、比較的話がうまいので飽きずに聞くことができました。

わりと大胆に、現状の世界基準ともいえる診断のための分類基準を解説していく内容で、臨床家が建前ではなく本音で感じていることをズバズバと切り取って行くところは、思わず「そうそう、うんうん」とうなずいてしまいました。

医療には、学問のための医学と患者さんのための医術があると自分は勝手に考えていますが、もちろんどちらも大切です。しかし、医学ともなると実地医療を実践する開業医の立場からは、しばしば異論を唱えたくなることがあったりするものです。

大学病院の偉い先生の話は、時にそのまま実践することが難しい場合があったりします。病気は現場で起きているんだ、研究室で起きているんじゃない・・・みたいなところでしょぅか。

昨夜の先生は、実地医療の神様みたいな日野原先生(100才超え!!)を擁する病院の部長先生で、アメリカやヨーロッパの現実も知り尽くしています。そのあたりと日本での現実の比較などは、大変興味深く参考になりました。

2012年9月19日水曜日

欲張りのツケ

日本経団連の米倉会長(住友化学会長)、経済同友会の長谷川代表(武田薬品社長)、日本商工会議所の岡村会頭(東芝相談役)の財界3団体トップが、昨日共同で記者会見をしました。

その中で、政府が14日に「2030年代の原発稼働ゼロ」を目標とする新しいエネルギー政策の方針を発表したことについて、そろって撤回を強く要望しました。

米倉会長は、「経済界は雇用や国民生活を守る立場から、原発ゼロは反対。経済界の声を全く受け止めていただけなかったのは極めて遺憾」と政府を批判しています。

同じようなコメントは、他の大企業からも出ていて、大多数の一般国民の側から見ると必ずしも疑問を感じる内容なのではないでしょうか。

自分は原子力発電が無ければ、国の経済活動についてはある程度の停滞を余儀なくされるだろうことは理解できます。積極的に原子力をゼロにすることは、かなり困難なことであろうと想像します。

だからといって、今や原子力を安全に利用する技術が未熟であり、またひとたび事故が起こるとそれを制御できないということがはっきりとした今となっては、そのままでいいわけがありません。

産業界の意見は、あくまでも企業の都合が優先した物であって(それはそれで企業のトップとしては当然ですが)、国民の代弁者のような発言の仕方はいかがなものかと。

もっとも政府の方針も中途半端で、あくまでも国民感情に配慮したリップサービス程度のこと。現実的な問題の提起と解決策については、当然のことながら何一つ示されていないわけです。

今年の夏を目前にして、大飯原発を性急に再稼働させたことも、結局経済界からの強い圧力があったことは容易に想像できます。いずれにしても、立場の違いによってあまりにも考え方が違ってくる大きな問題だけに、そうは簡単に国民の総意を得ることは困難でしょう。

少なくとも、これまでのままではダメだというところからスタートして、変われるところから少しずつ変えていくしかないんでしょう。ヒトがずいぶんと欲深い生き物になってしまったツケは大きいですね。

2012年9月18日火曜日

眠いっす

連休明けもあってか、今日は受診する患者さんが多く最高記録にせまろうかという勢いでした。

ある程度予想していたので、朝からハイテンションでがんばったのですが、さすがに丸々一日はもたず、最後は完全に電池切れ。

年をとったと実感することが、次第に増えているということでしょぅか。申し訳ありませんが、今日は早々に就寝したいと思います。

ZZzzzzz・・・・・・

2012年9月17日月曜日

北海道物産展 @ たまプラーザ

たまプラーザの東急SCで、北海道物産展が開かれている・・・というわけで、行ってみました。

広いとはいえないスペースにびっしりと出店があり、かなりの賑わいでした。北海道といえば、乳製品や海産物がすぐに思い浮かびますが、他にも鶏や麺類もめだっていました。

とにかく人の多さにはびっくりしましたが、中でも海鮮弁当のところは長蛇の列。カニやウニがたっぷりと乗った弁当が飛ぶように売れていました。

テレビでも紹介されたことがあるような、全国的に人気の高いお菓子もあったりして、人を呼び寄せるネタ満載です。

お父さん的にはうずらの味付け卵、こども的には鶏の半身唐揚がおすすめです。水曜日までやっているので、もう一度・・・行く時間はないなぁ。

2012年9月16日日曜日

台風シーズン

9月後半になると、だいたい10月中までが台風シーズンという感じ。今も沖縄から九州にかけて台風が来ていて、いよいよシーズン到来かと感じさせますね。

ただし予想進路を見ていると、この時期にしてはだいぶ西よりの北上傾向。ということは、太平洋高気圧の勢いがまだまだ強いということで、結局長~い残暑が続いているということなんでしょう。

前にもブログで書いたような気がしますが、台風が来ると窓を閉めて、場合によってはバタバタしないように木を打ち付けたり、蝋燭や懐中電灯を用意して多少の簡単に食べれる食料を準備しておく・・・なんていうのは昭和の話。

自分は、東京の渋谷でこどもの頃を過ごした のですが、都会の真ん中でも当然木造の家でしたから、台風の準備なんて今では想像ができません。

ドボントイレでねずみ色の浅草紙でお尻を拭くなんていうのも、たぶん若い人にはほとんど念仏みたいな物でまったくわからないことでしょう。

風呂はコンクリートの床にすのこをひいたところが洗い場で、残り半分に木の楕円形の風呂桶。時々、そのしたで鼡を発見しました。ゴキブリより、相当迫力がありましたよ。

とにかく雷雨とか、台風の暴風雨はけっこう緊張するわけで、それなりに怖さがあったものです。もちろん今でも被害が出ることがあるわけで、 まったく気にしないというわけにはいきません。

ずいぶんと昭和の頃とは天候が変化しているようなところもありますし、昭和の常識が通用しないことも多々あります。し台風シーズンには、最低限の対策はしておきたいものです。

2012年9月15日土曜日

もやもや

政治問題はブログで取り上げる物ではないとよく言われますが、確かに政治・宗教・人種問題などは多くの人がそれぞれの主義主張を持っていて、なかなか一つにまとまるものではありません。

ましてや国際問題ともなると、その根本的なところの情報がわからない事が多く、日本人的にはますます下手に声を上げることができません。

最近の中国・韓国との間の領土問題は、自分も含めて多くの一般日本人は何故?という思いが強いのではないでしょうか。国内で説明される話を聞いている分には、尖閣諸島についても竹島についても、現在国際的な正当性の元に日本領土とされているはずです。

それに対して、中国・韓国がそれぞれ自国の領土と主張しているということだけが日本では伝えられ、相手の根拠などの細かい話や、これまでの経過という物が抜け落ちている感じがします。

日本の主張、相手国の主張をそれぞれが、お互いにしっかりと国民に伝えて冷静に判断をする材料を公正に明らかにしてもらいたいと思うわけです。

しかし、それらの国の感情的な行動が目立つことで、よけいに基本的な話の脱落が際立ってしまいます。国際政治は同意できないことを先送りするという常套手段があり、確かに戦争という札を出さない限りは、ひとつの合理的な解決策であることは間違いない。

しかし、先送りしながら、なんらかの策を講じていく努力があったのなら、少しずつ溝を埋めていくことができていたかもしれません。日本の戦後を長く引っ張った前与党の無策と、現与党の国内のみならず国際政治の無知が今の日本の混乱に大きな関連があるのではないでしょうか。

そういう新旧の与党の政治家の方々は、政治の実質的な問題の解決よりも誰がトップになるかの争いにばかり力を注いでいるわけですから、外国との問題などに良い知恵が出るわけがない。長老が「××では選挙の顔にならない」と公言して、政治家の保守保身があからさまになっているようでは望むべくもありません。

2012年9月14日金曜日

大捜査線に踊らされる

2週間ほど前に、ちょっとしたきっかけで見始めたテレビシリーズ。実は天下の動画サイトYouTubeで探したもので4話まで鑑賞しました。もっとも著作権の問題があるわけですから、ちょうど最新の映画公開にあわせる様にどんどん削除されたようです。

いまどきのネットは恐ろしいもので、その気になって探してみると外国のサイトでけっこう映画も含めていろいろ見れるところがあったりします。ただし、画像は荒いしよくわからない課金がありそうだったりで、何とも怪しい。

というわけで、それならTUTAYAで・・・というのが普通かもしれませんが、なかなかチョコチョコ通う時間がありません。映画公開キャンペーンで、テレビでも何本か再放映されたりしていますが、これもタイミングよく見るのも難しい。そこで奥の手の「大人買い」の手を出してしまいました。

というわけで、こういうときに一役買うのがAmazonです。さすがに何千円も出すのもどうか・・・ちゅうわけで、中古を探してみた。

レンタル落ちというのがあって、1円からという驚愕の値段です。送料350円を足して、351円ですから、これならレンタルするくらいの軽い気持ちでクリックできちゃいます。もちろん、2000円近いのもありますけど、TV特番やスピンオフ作品なども含めて全部で1万円程度で映画版などひと揃いできました。

これで、当直バイトの時などの好きなときに好きな分だけ、しかも繰り返し見れちゃいます。まぁ、今更踊るフリークになっても、時すでに遅し感はありますが、しばらくは一人ではまっていることにしましょう。

2012年9月13日木曜日

秋は何処?

去年の9月も暑かったなぁ、一昨年もずいぶんと暑さが続いたなぁ、などと思いませんか。自分は、そう思っていて、だいたい9月から季節は秋ですと言われてもピンっとこないのが普通。

ところが、どうも気象情報を見ていると、例年よりも気温が下がらず30度超えが続いているのは異例の事態らしい。いくら暑いとはいえ、少しずつ気温は下がり、9月半ばともなれば30度を越えるなんて事は今まで無かったようです。

さすがに朝は25度くらいで、ちょっと過ごしやすい感じになりましたが、7時すぎくらいから気温はどんどん上昇し、もう日中は外に出たくない感じです。

自分が一番好きな季節は秋なので、こう暑い日々が長いとどんどん季節が短くなってしまいそうで心配です。

2012年9月12日水曜日

あすなろ海水魚館 ~ もぬけの殻

しばらく話題をだしていませんでしたが、海水魚館はずぅ~~っと平穏な日々がつづいています。シライトイソギンチャクと仲良しのカクレクマノミ、そしてユビワサンゴヤドカリ。

この状態になって、ずいぶんとたちました。だいたい1年くらいでしょうか。あまりに平穏な日々が続いて、逆に現状を変えるのが怖くなってしまったわけですが・・・

今朝は、水槽を除いてギョっ!! ヤドカリが外に出てしまっているじゃありませんか。ヤドカリの脱皮は何度も見ていますが、だいたい夜間にやっているみたいで、朝は脱皮した殻はある程度ばらばらになっている状態。

今回はほぼそのまんまみたいな形だったので、けっこうびっくり。取り出してみたのがこの写真。出してみて、もぬけの殻であることが確認できました。 たぶん、脱皮して間が無いのでしょう。

水槽内をあらためて捜索して、ヤドカリくんが確かに生存していることを確認しました。それにしても、これだけ完璧な抜け殻はなかなか見つかりません。

2012年9月11日火曜日

リウマチ勉強会

今夜は、関節リウマチの定例の勉強会。実際のところ、こういう会はなんて説明するか難しい。

一番の目的は症例検討。日頃の診療の中で疑問に思うことを提示して、他の先生の意見を聞く。学会などで症例発表という場合は、世にも珍しい事例を紹介して、「どうだこんなのもあるって知らなかっただろう」みたいな話をします。

小さい研究会みたいなところで症例検討する場合は、参加者に役立つような吟味された症例が用意されたりしますが、この勉強会ではまったく個人的な疑問で相談をしますので、もちろん学会などで発表するようなものではありません。

今回自分が出したのは2つ。一つ目は、最近経験した肺炎の併発した患者さんのケース。診断や治療については、特に目新しいことがあるわけではありません。自分が聞きたかったのは、呼吸器の専門の医師への紹介のタイミング。

当然、整形外科の立場からは内科的な部分が多少自信がないわけで、肺炎のような合併症をどこまで自分がみて、どこから専門医に委ねるかはいろいろと悩むところです。内科サイドから、紹介状を書くポイントのアドバイスをしてもらうことは意味があります。

もうひとつの症例は、まさに「なぞなぞ」、こんな患者さんが来たけど診断は何だろうというもの。検査などの客観的な決定打が無いものの、自分としては経過や現在の症状からリウマチと判断するしかないと思っている患者さんについて他の先生の意見を聞きました。

その一方で、逆に他の先生の診ている患者さんのサポータ(装具)の使用についてアドバイスをさせてもらいました。それぞれの得意な立場から、つまらないことでも気楽に質問したりできるので、大変助かります。

他には、保険診療についての四方山話。こういう検査をしたら保険が認めてくれなかったとか、今度出る新薬の使い方についての保険の問題とか、この手の話は尽きません。

最近出席した講演会の話とか、こんな薬の使い方はどうしようとか、臨床の中で役に立つこと立たないこと取り混ぜてわいわいがやがや。でも、こういうどうでもよさそうなことが、一番役立ったりするものなんですよね。

2012年9月10日月曜日

藁葺屋根の家

いわゆる古民家と呼ぶにふさわしい家と言えば、白川郷などが大変有名。わざわざ出かけて行って、観光するというかたも少なくありません。

藁葺屋根というのは、そういう古民家の代表的な作りですが、都会ではもう目にすることはまずありません。 そもそも、こういう家を作れる大工さんがいないでしょう。

写真は、うっそうとした森の中。よーく目を凝らしていただくと、どうです? 立派な古民家が見えてきました。なかなか肉厚な感じのする藁葺屋根、なんか鶴の恩返しのような民話の世界が現実になったような光景です。

この場所は・・・実にあざみ野。しかも、駅前の一等地。都内から電車で20分、急行が停車し、横浜へ出れる市営地下鉄の乗換駅としても、それなりに賑わう街の、超ど真ん中にあるんです。

ずーっと昔からの地権者の方の家なんでしょうか、もともとはこのあたりは全部このような光景だったんでしょう。特に文化財とかになっている気配も無く、今となってはなんとも不思議な空間です。

2012年9月9日日曜日

ビニールパックの家

1週間ほど前から家の外壁修繕工事をやってもらっていますが、いや、もう、大変です。

何しろ全体に足場を組むでしょう。それはいいんですけど、そこにメッシュのシートを張り巡らす。これで家全体の風の通り道が無くなる。そろそろ窓を開けてエアコン無しでも・・・と思いたいところですが、とてもとても無理。

さらに数日して、窓と言う窓が養生のために、ビニールで封印されてしまいました。窓開けられない。もう完璧な温室状態です。

そして、本日防水工事もする関係で、エアコンの室外機を取り外し。一番暑そうな時期をはずし、台風シーズンになる前に、と考えてこの時期に工事をするように決めてたのは自分ですから・・・

それにしても、けっこう辛いっす。

2012年9月8日土曜日

ドクター・ショッピング

・・・という言葉があります。たまたま、患者さんの口から、そういう言葉をお聞きしました。どっかで聞いたことがあるような気がしますが、会話の中で直接耳にするのは初めてかも。

患者さんの立場から見て、自分と気が合う医者、あるいは自分が期待する医療を提供してくれる医者とめぐり合うまで、 転々といろいろな病院を受診することです。

一方で、ジプシー患者という言い方もあります。これも同じ意味ですが、どちらかというと医者の視点からの言葉。医者は患者さんを法律的にも選り好みできないのが原則ですが、患者さんは選択の自由があるためにこういう言葉がでてきます。

人間同士の関係ですから、お互いストレスの少しでも少ないことにこしたことはありません。合う合わないというのは必ずありますから、どうしても「この人とは合わない」と思いながら通院することは不幸ですし、病気の回復にも少なからず影響するでしょう。

明らかな納得のできない医療に遭遇した場合、これは医者を変えることはやむを得ない。最近は、患者さんにしっかりと納得してもらうことは医者も重視していますから、セカンド・オピニオンは大変重要です。

ただし、セカンド・オピニオン(第二の意見)は、患者と医者の双方の合意の上に、そこまでにわかっている医療情報をもとに行われることです。少なくともドクター・ショッピングは、セカンド・オピニオンではありません。

今や、医療に限らず、ネットなどで様々な情報が簡単に手に入り ます。これはもちろん大変便利なことですが、こと医療に関しては、一人一人の状態と言うのは単純に教科書的な話で割り切れるものではありません。

その病気の情報が、どこまで自分に当てはまるのかを判断することは非常に難しいことだと思います。思い込みのまま受診することは、ドクター・ショッピングをすることになるきっかけになる可能性があります。

ただ、ドクター・ショッピングをするようになる原因の多くは医者の側にあるのではないでしょぅか。医者がしっかりと病気の説明をしない場合、患者さんは不安になり医者を変えたくなるものです。

日本の保険医療では、どんなに一生懸命説明してもそれに対しての対価はありません。昔よりしっかりと説明するための仕組みは増えましたが、根本的に話術も含めた個々の医者の技量を診療報酬に反映することはできません。一人の患者さんにかける時間を削って、数をこなさないと収益を得られない仕組みになっています。

どんなに話したつもりになっても、患者さんが本当に納得するまでとことん時間をかけるということは現実には難しい。何度かお会いしている中で、少しずつ説明を継ぎ足して行くしかありません。

実際に病気がある場合よりも、実は病気では無い場合は、さらにいっそう事情は複雑です。病気があると言うことより、無いと言う方が遥かに難しい。世の中にはごまんと病気があるわけですから、一度自分は病気かもしれないと思われたら、それを100%の確立で否定することは不可能とも言えます。

もしも本当に病気では無い場合、ドクター・ショッピングの結果、自分が思い描いていた病気があると説明してくれる医者にめぐり合うと患者さんは安心することになる。大多数の不安を取り除くことができなかった医者にも責任があるし、さらに病気があると結論付けた医者は誤診をしているわけです。

自分も、患者さんが少しでも納得して受診してくれるように、限られた時間の中で努力はしているつもりですが、なかなか30年近く医者をやっていてもまだまだだなぁと思ってしまいます。

2012年9月7日金曜日

エコカー補助金

ちょっと前の話ですけど、エコカー補助金をもらいました。とりあえず名称については、正式には「環境対応車普及促進事業補助金」と言うんですね。なんか漢字ばかりで、中国語みたいな感じ。

もともと震災を受けて復活した制度で、昨年12月からの購入分について遡って対象とするということで、3月にぎりぎり補正予算が確定したもの。

自分にとってはたなぼたみたいなもので、いただいておいてこう言うのはなんですが、得した感もありますが、何か申し訳ないような気がします。

震災を受けて・・・というのは、要するに自動車業界に対する配慮。震災では多くの自動車会社の工場なども被災して大きな打撃を受けました。

でも、当然のことながら被害を受けたのは自動車業界だけではありません。何で政府は、自動車業界に対して「優遇措置」をするのか。他にお金をかけてもらいたいものは、いくらでもあるはずと思う方は少なくない。

それだけ自動車産業から入ってくる税金(そして、もしかしたら裏からも・・・)が大きいということなんでしょぅか。日本国をそれなりの運営をしていくためには、お金がかかる。 自動車産業が国を支えているという面は、おそらく否定できない事実なんでしょう。

もしかしたら、多くの国民感情と必ずしも一致しない原子力行政にも、同じような側面があるのでしょうかね。円滑にシステムが運用されている裏側で、さまざまな駆け引きがあり、国民はそのほとんどは知らされていませんから・・・

2012年9月6日木曜日

今年の秋は・・・

毎度毎度のことで恐縮ですが、あっと言う間に9月になり、しかもすでに1週間が過ぎ去ろうとしていますね。9月になって、やっと雨が降ったりして大地が冷えたのか、暑さも落ち着いてきました。

昨年の秋は、車の話題を追っかけていました。なんかしら、強い興味を持つというのは悪いことではありません。一昨年は、「・・・の秋」シリーズをブログで書いていました。

自分はどちらかというとスポーツマンというよりは文化人・・・しかも昭和の日本人という感じですので、芸術の秋というくらいのところを押さえておきたいところです。

世間を見渡してみると・・・オリンピックが終わって、前向きなニュースがどんどん無くなって、どうも日本の勢いが尻つぼみ気味。

国内は原発の問題、いじめの問題、公的な仕事に就く人の不祥事など、周囲を見渡すと近隣諸国との間の領土問題など、なんかため息をつきたくなるような話ばかり。

さらに、うんざりさせられるのが政治の話。与党にしても野党にしても、誰がトップになるのかの勢力争い。現役トップの存在感の希薄なところに、ゾンビのように「終わった」はずの人がまたぞろ出てきたり、逆にまだまだでしょうみたいな人が持ち上げられたり。

何かが変わることを期待して現与党に投票したのは、もう遥か昔のことでいったいいつのことだったか忘れてしまいましたね。何も変わらないどころか、さらに日本の泥沼化は進んで深刻化しているかもしれません。

はぁ~、「ため息の秋」にならないことを、切に希望するしだいです。

2012年9月5日水曜日

NarcisoYepes / Spanish Guitar

ギターというと、どうしてもフォークソングの伴奏や、ロックでの早弾きなどが頭に浮かびます。自分もそうでしたが、耳コピから入って、きちんとした理論についてはよくわからない。申し訳ないけど、楽譜が読めない演奏者も少なくないと想像します。

ギターが誰でも手軽に手にしやすい楽器であるということが、その大きな理由だと思います。比較的軽くて、価格もけっこう安いものもあります。一番のポイントはフレットという構造で、そこを押さえて弦を弾けば一定の音程が簡単に出せるということでしょぅか。

クラシック音楽と言うと、楽典と言うしっかりとした理論があって、これがなかなか難しくて、ちょっとかじってもまったく歯が立ちません。クラシック音楽の中でのギターは、当然弦楽器として古くからの歴史があり、バロック音楽の時代にはリュートと呼ばれています。

しかし、その後はあまり表舞台に出てくることは少なく、主だった作曲家の中でギターを多く取り上げているのは、パガニーニくらいではないでしょぅか。

自分とって、おそらく大多数の人にとってもクラシックギターが知られるようになったのはスペイン音楽の影響が大きい。そこんとこを地固めした偉人はセゴビアさんであることは間違いありません。 でも、世界中に知れ渡る一番の功績はナルシソ・イエペスに軍配があがるかもしれません。

それはルネ・クレマンの名作映画「禁じられた遊び」で奏でられた、イエペスの演奏。これを耳にしたことがない人は、世界中にいないのではないかと思うくらい有名。そこからアランフェス協奏曲やアルハンブラ宮殿の思い出といった有名曲にたどり着いて行くことになります。

耳障りの少ない中音域を主体としてギターの音色は、誰にでも聴きやすい。ときどき、BGMとしてもゆっくり流しておきたい気持ちになったりします。

2012年9月4日火曜日

リウマチ関連講演会 @ 横浜

今夜は関節リウマチ関連の講演会にいってきました。正直言って、月初はレセプトがあってけっこうしんどい。ちなみにレセプトというのは、診療報酬請求のことで間違いがないようにしっかり点検して提出します。まぁ、クリニックの経営の根幹にかかわることですから、一番大事というわけです。

それで、必死に何とか終わらせて出かけて行ったわけですが、なんで聞きにいったかというと・・・演題です。まず、一つ目は女子医大の先生による女子医大のリウマチセンターが2000年から推し進めてきた患者調査の話。

ちょうど、自分が女子医大に移ったときから始まったもので、最初の数年にかかわったこともあり、ぜひ話を聞きたかったのです。自分が在籍中は、まだ結果が出てこなかったんですが、データが集積されるにつれて、通常の研究ではなかなか出てこないような、現場にそくした意味のある結果がいろいろ出てきて、しても興味深い。

そして、もうひとつが肺高血圧症の話。これは直接的にはリウマチとは関係が少ないのですが、リウマチとは切っても切れない膠原病の中では大変重要な合併症です。もちろん、この治療は簡単に外来でするものではありませんから、自分が直接行うことはありません。しかし、発症すると大変予後が悪く、知識としてきちんと頭の中に整理しておかないといけません。

リウマチと一言で言ってしまえば、単一の病気ですが、いやはやどうも底なし沼のように置くが深い。勉強しないといけないことばかりで、なかなか簡単にはいきませんね。

2012年9月3日月曜日

踊る大捜査線をあらためて見た


もうじき、人気シリーズの踊る大捜査線の最後の映画が公開されます。

わざわざ説明するまでもなく、1997年に始まったフジテレビのTVドラマが原点。その人気シリーズは、マニアをたくさん排出しました。

連続ドラマが終了してから、何本ものスペシャルが制作され、さらに今回の映画は映画作品としては、4本目。本筋以外にも、脇役にスポットをあてたスピンオフと呼ばれる番外編も多数作られています。

実は、自分は最初に始まったテレビシリーズは、まったく見ていません。初めて見たのは映画第2作、レインボーブリッジを封鎖せよです。確かに、面白い。でもそれ以外は・・・見たことがない。うちのクリニックのスタッフに「踊るは基本でしょ!」と言われてしまいました。

そこで、最初のドラマの第1話を見てみました。なるほど、よくできたドラマです。笑いと緊張のバランスがいいんでしょうか、全体の展開にいやみがありません。

それぞれの主要人物にもキャラ設定の伏線があって、次を見たくなるような作りも忘れていません。いろいろな時間軸の中で、メインとサブのエピソードが進行していくのは脚本の勝利、それを映像化するのは監督の手腕という感じ。

ついつい、続けざまに第4話まで見てしまいました。

2012年9月2日日曜日

すぎちゃん大けが

人気タレントのすぎちゃん、テレビの収録で高さ10mの飛び込み台からプールに落下して、第12胸椎破裂骨折の重傷。整形外科としては、昨日のニュースの中では注目度の高いものでした。

お笑いタレントの体をはった仕事ぶりとか、テレビ局の番組作りのあり方とか、あるいはそういう番組を喜んでみている視聴者側の問題とか、このニュースの中に気になるところはいろいろあります。そのあたりは他の人にまかせておいて・・・

まず、最初に気になったのがケガの名前。テレビを見ていると、いろいろと聞き込んできたのか絵を取り混ぜて解説をしていましたが、肝腎なところが抜けている。

一番気にしないといけないのは、下半身に麻痺が出ていないかどうかと言う点です。脊椎の「破裂骨折」というのは、背骨の柱を構成する、前側の骨のブロック(缶詰みたいな形)が粉砕する状態を言うわけで、高率に後側にある神経の束である脊髄も損傷するわけです。

第12胸椎レベルでの脊髄損傷では下半身の麻痺が出て、自分で立って歩くことができなくなる。ちょうど先日の日本テレビの24時間テレビの中で、嵐の二宮クン主演のドラマがこのケガを取り上げていました。

ですから、麻痺が出るようなことがあれば、 場合によってはタレント生命が絶たれるかもしれないわけです。すぎちゃんの場合、まったく問題ないか、あるいは麻痺が出ていてまだ本人も含めて公表していないのかわかりません。メディアも、このあたりを気にしているところがありません。

プールサイドから普通に頭から飛び込んで、首の骨を痛めて頚髄損傷という悲惨なケガをすることは少なくありません。この場合は腕も麻痺してしまうので、よりいっそう深刻度が高い。それよりはましとは言えますが、こういうケガはいずれにしても社会的に活動性が高い年代で発生するのでいろいろな影響が大きいと言えます。


自分たちは見て楽しむだけの側で、何もすることはできません。ですが、すぎちゃんが復帰できた時には、これまでと変わらずに応援してあげたいと思うだけです。

2012年9月1日土曜日

年末・年始の予定を考える

先月は、夏休みで丸々1週間休んでしまったせいか、あっとい間に過ぎ去ってしまい、気がつくと今日からもう9月。とたんに天気も大荒れで、久しぶりの雨が降ったり止んだりでした。

天気の割には患者さんの出足が途切れることが無く、朝一番から1時間待ちになってしまい、お待ちになっている方には大変申し訳ありませんでした。初診の患者さんが連続で数人続いてしまうと、そこで1時間近くかかってしまい、もうどんなにテンションあげてもどうしようもありません。

1時間も待たせたという後ろめたさみたいなものがあるので、いっそうたくさん喋ってしまい、さらに待ち時間を増やしてしまうみたいなところもあったりします。

前置きが長くなりましたが、9月というと、夏が終わってそろそろ年末に向けての話がポツポツと・・・いや、そんなに気が早いことを言わんでもいいようなものですが、実際のところそろそろインフルエンザワクチンの予防接種の話が出てたりするし、考えないわけにもいかない。

何気なくカレンダーをめくってみて・・・う~んと考えてしまいました。と、いうのは一昨年まではうちのクリニックは年末は大晦日まで診療をしていました。さすがに、大晦日にクリニックを明けるのは大変で、半日で2日分くらいの仕事量でへとへとになってしまいます。

こちらもだんだん年をとってきますので、昨年はついに大晦日診療はギブアップして、30日までで仕事納めにしたわけです。さて、今年も30日までで勘弁してもらおうと思ったら・・・なんと、30日は日曜日じゃありませんか。

クリニックの休診日は「カレンダー通り」を基本にしています。そうすると、患者さんに説明するのも、カレンターの赤い日は休みですということで簡単。ということは、今年は昨年よりも早く、29日で仕事納めにするということなりそうです。

そのかわりというのもなんですが、いつも年始は5日から始めるところを4日からスタートということにするしかないか。いやぁ、なかなか考えどころですね。夏休みでもそうなんですが、あまり人とずれた休み方をすると、かえって怒られることがあったりするものです。

早くも、そんなことを考えるのも9月になったからといことで、そろそろ一番好きな季節が近づいてきました。とにかく、まだまだ時間のあることですから、ゆっくり考えることにしましょう。