2012年10月10日水曜日

隣人との距離

世田谷の閑静な住宅街で、殺人事件がありました。以前より、ゴミの出し方などでトラブルを起こしていた近隣住民同士が被害者と加害者で、加害者も自殺という最悪の結果をもたらしました。

森田健作が窓越しに「吉川くん」と声をかけていたのは、昭和の「古き良き時代」の話。親やその前の世代から隣同士で、遠くの親戚よりも近くの他人の方が、よほど気がねのない仲だったりしたわけです。

マンションが増え、親との同居をすることが珍しくなり、だんだん隣は何をする人ぞ状態が普通になってきました。特に都会では、お互い干渉せず、無関心になってしまったのです。

そうなると、お互いの価値観を共有することができなくなって、何か衝突が起こったときには今回のような事件が暴発する下地が山ほど潜んでいる可能性があるということでしょう。

自分の自宅と隣は、かなり近接しています。プライバシー保護の時代ですから、窓の位置は微妙にずれていますから、森田健作のようなことはできません。

幸い、うちにとっては顔を見れば挨拶をしたり、どこかに行けばお土産をいただいたりすることがある関係・・・今時、つかず離れずの隣人で、特別なトラブルはありません。

向こう三件両隣とまではいきませんが、両隣とお向かいと後ろまでは特段問題なく近所付き合いができていることは、もしかしたらけっこう幸せと考えないといけないような時代なんでしょうかね。