2013年2月8日金曜日

トラブル

クリニックの院長というのも、いやいやなかなかどうして大変なんです。自分で好きでやっていて、何言っていると怒られてしまうかもしれませんが、実際そうなんだから時々ぼやきたくなるんです。

この何年か勤務医は大変で、開業医は儲けて楽しているみたいにいわれ続けていますが、自分もそういう勤務医を長年続けてきたわけで・・・まぁ、そのあたりを言ってもしょうがないのですが。

今日は何をぼやきたいかというと、クリニックを円滑に運営していくための道具の話。もともと、電脳クリニックを目指してコンピュータを利用できるところは、可能な限り導入してペーパーレスを目指していました。

ただし医療は相手が人間、究極のアナログマシーンですから、完全デジタル化は不可能であるという前提は厳然たるものとして存在しています。そこを忘れると、機械に使われる情けないことになってしまう。

その情けない状態が連続的に起こって、もう心的ストレスが溜まりに溜まってしまいました。毎日の忙しさの中で、機械は必ず壊れるという大原則を忘れていた自分が悪いんですけどね。だいたい丸7年をすぎて、当然壊れて当たり前みたいなところ。

まず2週間前に、診察券を印刷する特殊なプリンターが故障。カードを送るローラーがだめで、印刷するときにインクリボンを巻き込んでしまい、消耗的な故障です。急遽手書きで対応するようにしましたが、スタッフの意見も考えて今後はカードを作り直して手書きでいくことにしました。

なにしろプリンターだけでも、数十万円。またクリック一つで印刷されるのはいいのですが、簡単すぎてミスプリントの発生もバカにならない。今使用しているカードが残り少ないし、多くのクリニックが手書きであるということで思い切って決断したわけです。

先週は、受付で領収書や処方箋を印刷しているレーザープリンターが故障。トナーを変えてもだめ。ドラムをかえてもだめ。実はこういうときのために、まったくの新品用意しているんです。

さっそく機械を入れ替えて、電子カルテ会社に連絡してリモートメンテナンスに緊急で入ってもらい設定を調整して復活しました。この間、何人かの患者さんには手書きで対応してことなきをえました。

レザープリンターの本体は15000円程度。トナーとドラムで2万円超えるんですから、新品買ったほうが安いというわけで、用意しておいてよかったわぁ~。またいざという時の手書き対応もなんとかうまくこなせてよかったけど、その間はかなりのストレスでした。

そしてきわめつけは、今週はじめにレントゲン画像を保存するためのサーバートラブルが発生しました。これもこの手のものとしては破格の安い機械を導入していたんですが、故障したのが任意に取り付けるNASの部分だったので、メーカー対応外。

とりあえず予備のNASと交換して、電話で設定の仕方をおしえてもらい何とかしようできるようになるまで数十分。これは直接診療をストップさせるもので、一番あせりまくったわけです。

そこから続いているのが、今までにとりためた画像の復旧。本体からの再度の送り出し、バックアップからの抽出などをやっているのですが、なにしろ一枚一枚手作業的なやり方しかないので、もう気が遠くなるし手は痛くなってくる。

さらに故障したNASの復旧も試みているのですが、これがまた簡単にはいかないわけで、もう涙涙の数日を過ごしているんです。さすがに、自分でメンテナンスするような方式には限界を感じるわけで、お金がかかってもこういうことは楽をしたいと思うようになりました。

そんなわけで、クリニックの院長というのも、いやいやなかなかどうして大変なんです、というわけでした。