2013年6月6日木曜日

エクソシスト (1973)

映画館で最初に見たときは、ずいぶんと興奮しました。とにかくものすごい評判になったもので、観ていないと仲間はずれになる勢いでした。

当時は映画館は、一度お金を払って入るといつまでいてもよかった。ですから、朝から晩まで何度も同じ席に座り続けて、上映を繰り返し見ることが可能だったわけです。

ところが、この映画では一度劇場の外に出されたんです。とはいっても、劇場の廊下まで。ですから、いったん廊下に出て、一番最後に並んでまた入って、立ち見で3回続けて観た覚えがあります。

まだまだCGなんて無い時代ですから、今から見ると最も評判になった首がぐるっと廻るところなんかは、いかにも作り物っぽい感じがします。

しかし、あらためて観ると、とにかく始まってから終わるまでの映画のベースに流れる雰囲気がうまい。直接にぎょっとするシーンが多いわけではないのに、自然と心理的に追い込まれているのか、とにかく怖さが湧き上がってくる。

ホラー映画としては、金字塔的な作品として確実に名を残したことは間違いありません。ただし、シリーズ化した後の作品は、はっきり言って柳の下にどじょうは何匹もいない事を証明しただけでした。

同じ頃にヒットして、同じようにシリーズ化した「オーメン」は、その点だいぶ落ちる。全体的に「荒っぽい」作りと言う印象で、こどもを怖くしようとする点だけでもたせている感じです。とりあえず、6月6日になると必ず思い出すだけです。