2013年8月4日日曜日

サウンド・オブ・ミュージック (1965)

夏休みになると、だいたい各映画会社はこども向けの集客をねらったタイトルを上映します。昔も今も、そのあたりはそうそう変わるモンじゃない。

伝統的に東映はアニメ・・・昔はマンガ祭りと題して、オリジナル中心で勝負していました。東宝は、何と言ってもゴジラ。大映もガメラで対抗して、熾烈な争いをしていたわけです。自分は、どちらかと言うとガメラ派だったような。

松竹は、どうも印象に残っていない。80年代に機動戦士ガンダムでヒットしてからは、アニメ映画も多くなったようですが、それ以前は文芸作品が中心。軽いものは、ドリフターズとコント55号のシリーズくらいでしょうか。唯一作った怪獣ものので、「ギララ」は今でも怪獣メロドラマみたいに言われているらしい。

昔の事は置いておいて、今時では外国ものではディズニー、国産ならスタジオ・ジブリがこどもも安心して見れる定番アニメの二大巨頭というところでしょうか。

特にジブリのアニメは大人も鑑賞に堪えうる、というより本来は大人のため的な要素が多い良質なアニメで世界中にファンも多い。現在公開中の「風立ちぬ」は、興行成績を塗り替える大ヒットになっているようです。

こどもが小さかった頃には、映画館に足を運んだものですが、最近はまったくのパソコン鑑賞専門で、とてもとても映画好きとは言える立場ではありませんが、こどもに是非見せたい名作映画を一つ紹介しておきます。

1965年のアカデミー賞を総なめしたのが、「サウンド・オブ・ミュージック」でした。名匠ロバート・ワイズ監督、ジュリー・アンドリュース主演のミュージカル映画。

冒頭、雄大なアルプスの風景から、しだいに草原で楽しげに歌うアンドリュースのアップまで一気に近寄っていくシーン。まさに映画という感じのダイナミックな始まりで、場所とその時点の主人公の心情などが一気に伝わってきます。

しだいに戦争に巻き込まれていく家族の混乱を描くのですが、戦いの場面があるわけではなく、直接戦争に参加していないところでも多くの悲劇が生まれることを映画は伝えています。

もともとは実話に基づくのですが、戦争により愛するものを失う悲しみ、しだいに戦いを正義と信じてしまう業、どんなときでもやさしさを忘れない気持ちなどが、歌に乗せられて描かれます。

音楽は多くのジャズ・スタンダードを生み出したロジャース&ハマーシュタインのコンビが提供し、「ドレミの歌」、「私のお気に入り」などの名曲が並びます。

3時間近い映画ですが、けっして長い感じはしません。映画館で見るというわけにはいかないでしょうが、DVDやBlurayはずっと継続的に売られている名作ですから、まだ見ていない方は夏休みの間にお子さんと是非見てもらいたいと思います。

☆☆☆☆☆