2013年10月31日木曜日

打撃の神様

元讀賣巨人監督の川上哲治氏が亡くなりました。93歳、大往生でしょう。

日本のプロ野球創成期に活躍した最後の選手であり、自分よりも上の世代では「赤バットの川上」として憧れの存在でした。野村克也氏ですら、子供のときの憧れの選手だったと述べています。

自分の場合は、まさに野球の監督と言えば川上。憧れの長嶋・王選手を操る黒幕みたいな存在で、巨人の日本シリーズ9連覇を成し遂げ、巨人=川上みたいに思っていたものです。

巨人、大鵬、卵焼きの世代としては、最初の2つを失い、残っているのは卵焼きだけという、何とも昭和の喪失感をまたまた味わうことになりました。

1974年、V10を目指して巨人はセリーグ2位に甘んじ、川上監督は辞任。以来、ほぼ40年という時間が過ぎました。この間、川上氏はNHKを中心に野球解説や少年野球の指導者として活躍されました。

しかし、表立って出てくる機会は少なく、巨人の強さと人気を決定づける活躍をしたにも関わらず、引き際の見事さが印象的でした。亡くなったというニュースを聞いて、静かな幕引きにあらためて川上氏らしさを感じるのです。

自分がこどもの頃に、「明治は遠くなりにけり」ということがよく言われていました。今は、こういうニュースに接するたびに「昭和は遠くなりにけり」と思い、多少の喪失感を味わうのです。

合掌

2013年10月30日水曜日

不適切表示

誤表示なのか、不適切表示なのか、それとも偽装表示なのか。

阪急阪神ホテルズのレストランでの、メニュー表示と内容が異なる食事の提供による問題は、本来消費者側が信じるしかないという根幹を揺るがす問題です。

このいうことについては、やはり性善説に基づいて社会が動いていることの証明でもあるのですが、今回のような問題は四国のホテルでも明るみに出てきていて、基本的な生活が性悪説の上に成り立つようなことになったら大変に怖い事だと思います。

社長の会見では、「偽装と受け取られてもしかたがない」という結論でした。この言い回しは、根本的に偽装ではないが、偽装したように見ることができるという含み。

手捏ねハンバーグ・・・既製品を使用。手捏ねという表示があれば、その店で鮮度の良いひき肉を使って作り、その方が美味しいと考えるのが当たり前。既製品は、当然冷凍品でしょう。

九条葱・・・普通の長葱。九条葱は独特の香りがあって、明らかに長葱とは違うもの。外国産の松茸があまり香りがしないのとは、次元が違います。

自家温野菜・・・一般品を使用。自家とつけば、食の質や安全にこだわりをもったものと考えます。一般品が悪いとは言いませんが、明らかに高級感を想像させるもの。

フレッシュ・ジュース・・・普通のジュース。フレッシュとつけば、その場で果実から搾り出すもの。単なる果汁100%ジュースをフレッシュと呼ぶ事は絶対にない。

芝海老・・・バナメイ海老。バナメイ海老は低価格の海老として、スーパーでもたくさん見かけますが、身のしまりが弱く、プリプリ感はかなり落ちる事は誰もがわかっています。

こんなことを書き続けてもしょうがないのですが、いずれにしても、より美味しいと思わせる表現が採用されていて、客はより多くの対価を支払うことに納得することになります。

会社の方針としてやったならば、偽装以外の何者でもないし、もしも社長が言うように現場の勘違いだと言うなら、そんなに見識の低い人たちが料理をしているのかという・・・どっちに転んでも、消費者は騙された事には変わりありません。

2013年10月29日火曜日

Fox Face

直訳すれば、狐顔ということで、確かに見た目も狐にみえないこともない。

ナス科で正式にはツノナスと呼ばれ、開花は夏、狐に見えるのは実。毒性があって食用にはならないそうで、見て楽しむだけ。

世の中には初めて見るものというは、いくらでもあるものです。こんなも、いつのまにか南米からはいってくるようになったわけで、それだけ世界が狭くなったということ。

外来種の繁殖により、その土地本来の固有種が絶滅の危機に瀕すると言う話は、動物も植物でもよく耳にする話です。交通の便がよくなって、短時間で往来できるようになったことが大きな要因。

もともと、生物の生存競争は弱肉強食。ですから、絶滅危惧種の存在はやむをえないところがあるのですが、それはあくまで生存する目的の場合。

珍しいものに価値を求めるというのは、人類史上今に始まった事ではなく、ある意味本能に近いところ。しかし、希少品のコレクションは楽しみであって、生きていく上で必ずしも必要ではありません。

幸いというか、この狐顔は日本では冬を越せないので一年草の扱い。基本的に増えたりは出来ないので、ご心配なく。それにしても、名前の書いてある札を一緒に撮ろうとして、葉ばかりが目立っている最低の写真でスミマセン。

2013年10月28日月曜日

霎時施

霎時施は、こさめときどきふる、と読むんだそうで・・・

季節は秋、二十四節気では霜降、その次候で七十二候だと霎時施となるわけです。ぱらぱらと時々雨が落ちてくるということだそうです。

週末のダブル台風は、関東については大山鳴動鼠一匹状態でした。土曜日は多少の雨と風があったものの、日常への影響はほとんどなく、いろいろなイベントが事前に中止になったのが無駄だったようです。

とは言っても、備えあれば憂い無し。油断大敵とも言いますから、いろいろな準備をしておくことにこしたことはありません。いずれにしても、11月に台風が来ることは稀ですから・・・と言いたいところですが、今年は何が起こるかわかりません。

今日からしばらくは、秋らしい天高い晴天がつづくようです。秋らしいことをするのには絶好の天候のようですから、目一杯秋を満喫したいものです。

2013年10月27日日曜日

あざみ野ガーデンズ

剣山の東急系の広大な敷地を1年前から整理して、まだこのあたりでこんなに広い空き地ができるんだと思ったのが2月のこと

なんだか、どんどん建物ができていって、今月初めに「あざみ野ガーデンズ」として営業をはじめました。最初からいちゃもんつけるのも何ですが、ガーデンズという、最後が濁音というのは言いにくい。ガーデンまでにしておけばいいものを・・・と思っているのは自分だけ?

メインの店舗は、ユニディという生活雑貨店。もともと千葉県発祥で、東京湾沿岸を中心に勢力を強めている三井系のホームセンター。写真スタジオ、美容室、ネイルサロンの店も入っています。

 外食系はマクドナルドとスシロー、上島珈琲、サーティワン、洋食の100本のスプーン、とんかつの和幸というラインナップ。あれ? あれ? パンケーキで人気だったあざみ野倶楽部・・・無くなってしまいました。

剣山スポーツガーデンと呼んでいた、ちょっと前まで、スポーツ以外で訪れる一般人にとっては唯一の「地元で愛される隠れた名店」みたいだったのに残念です。よぼと法外なテナント料を要求されたのかなぁ・・・

面白いのは食品の店。今時珍しく、野菜、肉、魚、惣菜が別々の専門店で構成されている。その分、こだわりの食材を手に入れやすい・・・かもしれません。特に肉屋は、都筑区では有名な野本畜産が入っていて、ちょっと嬉しい。

マイナスなところは、電気店がないのが痛い。幹線道路の国道246号から距離がある。このへんでユニディの認知度が高くない。まぁ、他にも突っ込みどころはいろいろありそうですが、さぞかし周辺の道が渋滞すると思いきや、意外とたいしたことがない。

今のところ、地元民としては積極的に利用する必要性はなさそうです。さてさて、どうなるんでしょうか。


2013年10月26日土曜日

Rosmarinus

Rosmarinus・・・・って、要するにローズマリーのことでして、一般的には肉料理に用いるハーブの一つとして日本でも定着しています。

消臭・抗菌・抗酸化作用があるといわれていて、その分肉を長持ちさせるということらしい。アロマオイルとしても利用したりします。

漢字だと「迷迭香(まんねんろう)」と書きますが、なんか匂いでフラフラになりそうな名前です。

ハーブというと、関東あたりでは越冬しないというイメージですから、通常は一年草という位置づけのものが多い。でも、ローズマリーは寒さに強くて、本来は常緑性低木樹。

町中にも、鈴なりに成長したローズマリーをよく見かけます。根元を見てみると木化していて、確かに木だなと思わせます。

2013年10月25日金曜日

ドラフト会議

昨日は、プロ野球のドラフト会議の話題がありました。

ドラフト (draft) というのは、徴兵、選抜という意味で、各チームに公平に選手が入るためのシステムとして定着しています。

一方、ドラフトには下書きとという意味もあって、コンピュータ関連の用語としても使われることがあります。熱処理をしないビールをドラフトと呼ぶのも定着していて、ドラフトビールといえば生ビールのこと。

結局、何かの前段階をさす用語ということになるわけで、野球の場合も、プロにこれから入団しようという選手たちに関連して用いられているということでしょう。

今年の一番人気は、桐光学園のエース、松井裕樹選手。最多の5球団からの指名を受け、予想通りその注目振りが際立っていました。

くじは楽天が引き当て、田中に続く次世代エースとして活躍してくれそうな感じ。ますます楽天はチーム力が上がっていきそうです。

過去に、いろいろと規則をギリギリのところでやらかしたという話題がありましたが、そういう選手はずっと何かしら言われ続けるわけで、結局気の毒な部分を背負って行くことになります。

この方法がいいのか悪いのか、自分にはわかりませんが、とにかく未来のスターに育って、プロ野球で活躍し盛り上げてくれる事を期待したいですね。

2013年10月24日木曜日

Sabine Meyer / Mozart Chamber Musics

ザビーネ・マイヤーのクラリネットは、非常に伸びやかで温もりを感じられる・・・というと、何か当たり前のような褒め方。クラリネットなんだから、それが当たり前と言ってしまえばそれまでですが、その当たり前が聴いていて気持ちがいいわけです。

ベルリンフィルとの軋轢があった時に、ベルリンフィルの首席クラリネット奏者はカール・ライスター。確かに稀代の名手であり、ライスターのクラリネットの力はたいしたものなんだろうと思います。

ライスターのクラリネットは、まさに超重量級戦車と呼ばれるベルリンフィルの中で、全体に負けない力強さが印象的。室内楽よりも、オーケストラの中で際立つ印象があります。

そういう意味で、マイヤーはどちらかというと室内楽や独奏のほうが向いているのかもしれません。とは言っても、クラリネットを主役にした音楽はそれほど多くはありません。

クラリネット・ソナタ、クラリネットを含む小規模編成、クラリネット協奏曲ということで名曲を探してみても、モーツァルト、ウェーバー、ブラームスの三人で、ほとんど網羅されてしまう。特にモーツァルトは、もともとの作曲数が膨大ですから、クラリネット絡みの曲数は多いほう。

そこで、モーツァルトの少人数のクラリネット曲を網羅したこのアルバムは、ザビーネ・マイヤーのクラリネットを最も楽しめるベスト盤と言えるかもしれません。もともと80年代後半に録音された別々のCDでしたが、カップリングされて登場し、ずっと廉価盤も登場し続けているベストセラー。

後から発売された廉価盤でもよかったのですが、ジャケット写真が統一された格安シリーズになっていてつまらない。今回はUSAアマゾンで、なんと1991年発売のオリジナル・リリースが新品格安で手に入りました。

兄のヴォルフガング・マイヤーとの共演する3本のクラリネットによるディベルトメントは見事で、とても優雅な響きが素晴らしい。クラリネット五重奏も、数あるこの曲の演奏のなかでも、一押の演奏ではないかと。

かまえることなく、ゆったりとしたときを過したいときにぴったりの音楽として、是非推薦したい名盤じゃないかと思います。


2013年10月23日水曜日

霜始降

今日から二十四節気は霜降(そうこう)、まさに霜が降りるということ。ただし、関東では通常11月下旬まではないわで、それだけ寒くなるということですかね。

そして、七十二候でも、霜始降(しもはじめてふる)となり、やはり霜の季節ですが、この時期にぴったりなのは北海道くらいでしょぅか。

いずれにしても、だいぶ寒くなってきて、最近は朝は15゚c前後で、冷っとしています。台風も次から次へとやってきて天気もイマイチですから、日中の気温も上がらないでしょうから、ますます冬に近づいていくんでしょうね。

ちなみに、去年はうちのあたりでは11月15日に初霜だったんですが、なんでわかるかというと去年はブログに書いていました。毎日こんなプログでも書いていると、多少は役に立つもんです。

藤沢周平の「霜の朝」は、落ちぶれた紀ノ国屋文左衛門と、勝ち残った奈良屋茂左衛門との時代小説。霜が降りたら思い出す秀作です。

2013年10月22日火曜日

The Beatles / Abby Road

Abby Roadは実質的にビートルズの最期のアルバムですが、当時これを聞いていたこどもの自分も、''Let It Be''の前のアルバムと思っていました。

こどもの耳にも、ポップ路線にあるビートルズとしては、かなり硬派のアルバムと感じられていたのを思い出します。

たぶん解散寸前、メンバーの間での爆発寸前の人間関係がお互いの火花を散らせたことが良い方に作用した・・・というのは、あとからいろいろな話を知ってからわかったこと。

リアルタイムには、そんなことはまったく知ることはなく、Abby Roadだけがやや異色なくらいロックな仕上がりで、いつものビートルズを期待して聴くと打ちのめされる感覚でした。

''White Album''でも、かなりのロック感があって嫌いではないのですが、 これはポール、ジョン、ジョージの三人のソロを詰め込んだという感じで、グループとしてのまとまりは感じられませんでした。

あらためて''Abby Road''を聴くと、空中分解を何とか防いでアルバムの完成まで持っていったのはリンゴ・スターの力という感じがします。''White Album''でやりたい放題をした三人をリンゴのドラムが何とかつなぎとめて、グループとしてのコンセプトをどうにか残す事ができたような気がします。

''Come Together''のドラムは、いまだに出だしの不思議なリズムの叩き出しから魅了されます。リンゴは、もともとドラムは下手くそと言われていましたが、ビートルズの音楽の中で派手に叩く場面がないだけで、リズム感は抜群。

ここまで来ると、どんなにリンゴががんばっても、4人でできることはまったく無く、完全にバラバラになったということでしょうか。解散後、3人とそれぞれ共演を続けたのがリンゴだけだったということが、すべてを物語っているようです。

2013年10月21日月曜日

宇宙兄弟 (2012)

例によって原作はマンガ。マンガが低品質とは言いませんが、すでに絵がありイメージができているために、映画化するにあたっては最初から大きな制約を受ける。

この映画の原作も、読んでいません。読んでいませんが、あちこちに出てくる原作の絵を目にすることがありますから、登場人物についてはかなり原作に忠実に外見を作っているのはわかる。

ただ、映画しか見ていない者としては、なんでそういう奇抜とはいわないまでも、やや変わった容姿の理由がわからない。

実際の映画のストーリーとしては、宇宙飛行士になった弟に劣等感を抱く兄が、一緒に宇宙に行くという弟との約束を実現するため、宇宙飛行士の採用試験を受けるところが中心。

しかし、その時に宇宙に飛び立った弟のエピソードが、ところどころに出てくるのですが、はっきり言って不要なくらい多い。本筋に集中するだけで、十分に映画として成り立つ話ですが、嘘っぽいSF作りで興味がそがれてしまいます。

閉鎖空間でドジ込められて、いろいろな課題をこなす試験という話だけでも、いろいろな人間性を描き出すテーマとして濃い内容になれます。時間の制約で、最後にセリフで一気に仕上げてしまったのは残念。

また試験の内容も、セリフでも絵的にも説明がほとんどなく、起承転結の転となる一番重要なところが理解しにくい。主人公に、なぜそんなことをさせるのか。マクガフィンさ・・・とヒッチコックならサラリと言うかもしれませんが・・・

脇道の弟の月での遭難のエピソードも、最後はあまりにあっけない。同時進行させてきたからには、これはないだろうという安易すぎる結末でする。そのあとは、もっと安易にいきなり兄弟そろって宇宙に旅立つところで終わるというのは、あまりにいい加減なつくりで腹が立つ。

原作はあくまで原案にとどめ、コンプレックスを持つ兄と、宇宙飛行士に募集してきたそのほかの一癖ある受験者の話だけに絞れば、だいぶ違ったものだったでしょう。いろいろな試験をこなして、主人公が合格して夢の実現の第一歩に立ったところで終わりにしても、十分な映画だったと思います。

というわけで、スタッフやキャストに言及する気持ちになれないほど ・・・いやぁ、残念。

☆★★★★

2013年10月20日日曜日

HONDAの逆襲

コンパクトカーとしては、ずば抜けた売り上げを誇っていたHONDAのFITですが、一昨年末に発売されたTOYOTAのハイブリッド専用設計のAQUAに押されに押され、かなりのシェアを持っていかれてしまいました。

HONDAもハイブリッド車は当然ラインナップされていて、しかもほとんどの売れ筋にハイブリット搭載とガソリン車の両方を用意したりと、いろいろ頑張っていたのですが、いかせんHONDAの中途半端(と言うと申し訳ないのですが)なハイブリッド・システムがネックになっていた。

TOYOTAの電気自動車としても走行できるエンジンに対して、HONDAはあくまでもモーターだけでは走れませんでした。そこが、「電動アシスト自転車」と一緒としばしば批判されていたところ。

停止すると、アイドリングストップでエンジンが停止するのはいいのですが、エアコンも停止するので夏は大変。もっとも、できるだけエンジンを動かさないTOYOTAの場合は、エンジンがなかなか暖まらないので、冬はいつまでたっても温風が出てこない。

もっとも、一番の売りのポイントは燃費性能。AQUAは、40km/Lという驚異の数字を前面に出して登場したわけですが、これはあくまで10・15モードという計測法で、実際の運転でこの数字を出すことは不可能と言ってよい。

通常、市街地を中心に走る場合、10・15モードの数字の6割程度というのが現実的な燃費の目安と言われています。実際、それなりに走れば24km/Lというのがどうも一般的な数字らしい。もっとも、低燃費走行を気にしなくても20km/L以上は出るというのは、十分に評価できるところ。

最近はTOYOTAも、さすがに恥ずかしいと思ったのか、40のkm/Lということはあまり表に出さなくなりました。最近は、より現実的な走りに近いJC08モードという燃費表示が重視されるようになり、AQUAは35.4/km/Lという数字が公開されています。

さて、そこにいよいよHONDAの本気を見せるメジャーチェンジしたFIT3が登場しました。何しろ一番の売り文句はクラス最高の低燃費で、JC08モードでAQUAを抜いて36.4km/Lという数字をたたき出したんです。

しかも、今までのHONDAのハイブリッドエンジンを捨てて、TOYOTAと同じモーターだけでも走行が可能になったということもHONDAとしては大威張りのポイント。さて、これからの売り上げはどうなっていくのか、ずいぶんと楽しみです。

ただ、時代は車に求めるものは、低燃費よりも安全性にシフトしてきています。この点については、HONDAはまたもや遅れをとっているといわざるをえない。TOYOTAだけならまだしも、SUBARUなどにも負けている状況ですから、よりいっそうの頑張りが必要そうです。

2013年10月19日土曜日

Sabine Meyer / Harmonia Musik

今年のクラシック音楽は、演奏家にまとを絞って楽しむという方法をしているんですが、まずは大御所アルゲリッチにはまり、そして次にヴァイオリンの注目株のイブラギノヴァをまとめて聴いていました。

さて、その次はどうしようかと。ピアノ、弦楽器と来たので、自分としてはあまり得意ではない吹奏楽器はいかがでしょうか。ただし、金管楽器はクラシックでは独奏楽器としてはあまり扱われないので、無難なところで木管楽器にしましょう。

というわけで、最近注目し始めたのがクラリネットのザビーネ・マイヤー。1959年生まれで、学年としては自分と同級生なんですが、何しろ帝王カラヤン引退の引き金を作った人として有名。

1981年、ベルリンフィルのクラリネット奏者に応募して、カラヤンが気に入って後押しをするも、楽団員からの猛反発を食らいカラヤンとの確執が表面化。ついにカラヤンはベルリンフィルを去ることになったというもの。

ザビーネはこの事件のため、かえって有名となり、今では現代クラリネット奏者としては一、二を争う実力と人気を誇るまでになったというシンデレラストーリーがあります。

もともと、室内楽の中には、ハルモニア・ムジークと呼ばれる金管・木管楽器だけの少人数編成による音楽があり、とくにモーツァルト~ベートーヴェンの時代にたいへん人気があったわけです。

このジャンルは嫌いではないので、すでにけっこうコレクションしているのですが、今度ザビーネの結成したハルモニア・ムジークのための楽団の演奏がまとめれてボックスで発売されることになりました。

なかなか内容的にも面白そうで、クラリネットの温かみのある音が堪能できるものと大変期待できる。さっそくHMVで予約注文をいれたのですが、二度にわたって発売が延期されているんです。

もしかしたら、このまま発売中止ということもありうる感じになってきました。いやはや、どうなることやら。無事に発売されて、手元に届くことをただただ祈るばかりです。

2013年10月18日金曜日

蟋蟀在戸

寒露の節気も末候となり、今日からは七十二候だと蟋蟀在戸。

またもや読みがわからない。蟋蟀は「きりぎりす」と読むらしいので、「きりぎりすとにあり」となります。だいぶ虫の声が増えてくるということでしょぅかね。

蟋蟀という漢字は、実は「こおろぎ」とも読むことがあり、どっちやねんっという漢字(感じ)。

さらに言うと、古来日本では鳴く虫の総称が蟋蟀だったそうで、蝉も蟋蟀だったそうです。そのなかで、きりぎりすだけが残った理由は何だったんでしょうかね。

「アリとキリギリス」では、ニートの代表みたいな扱いを受けていて、ちょっと可哀想かも。大半の虫は、毎日行き抜くだけが精一杯の生活をしていますからね。

昆虫の文化史みたいなものを調べればわかるかもしれませんが、まぁそこまで突っ込んでも・・・

2013年10月17日木曜日

安堂ロイド

この夏最大の話題をさらったドラマ「半沢直樹」のあとを受けて、先週の日曜日からTBSで始まったドラマ。久しぶりに、興味をそそられる内容のドラマです。

ぶっちゃけ、「半沢直樹」はほとんど見ませんでした。家族が見ている横で、チラ見程度で、まぁ何となく話の流れは理解したという程度。

TBSのうまいと思ったところは、9月22日に「半沢」が終了して、最高視聴率を叩き出しで浮かれているところで、すぐに「安堂ロイド」をはじめなかったところ。

「安堂ロイド」は3週間あいて、半沢祭りが落ち着いたところで10月13日スタート。今期のドラマの中では、最も遅いスタートです。半沢気分を消して、新ドラマへの期待感を盛り上げることができました。

天才物理学者が自分が殺されること、婚約者にも魔の手が迫る事を知って失踪。そして、100年後の未来から、物理学者の同じ容姿のアンドロイドが送り込まれ婚約者を守る。

とりあえず、分かっている大筋はこんなところで、SFアクション&ロマンス・ドラマとでもいう大掛かりなストーリーのようです。この今までにはなかった展開が予想されるドラマですから、おそらく半分くらい終わらないと、なかなか筋書きの理解は難しそうです。

そこまで、視聴者を飽きずに引っ張っていけるかは演出と脚本の出来次第。実際、単純な恋愛ドラマと違って、CGなどが多用されるのでしょうが、未来性をテレビでうまく処理できるかが嗅ぎになりそうです。

主演はご存知キムタク。木村拓哉は、一時のアイドル性にのっかった人気絶頂の時代を過ぎて、昨年の「プライスレス」から無理せず素を出す事で演技者としての成熟を感じさせました。

今回は、一転して素でもないし、むしろ人間味のないアンドロイドという役どころ。当然、共演の柴咲コウとの関係ができて行く過程があって、しだいに人間性を出してくるような展開があるのでしょうが、少なくとも初回では感情のなさそうなありそうな雰囲気がうまく出ていたように思います。

何とか、年末まで楽しませてもらいたいものです。最終回は、木村と柴咲が100年後の未来のクリスマスイブでめでたしめでたし、みたいなことになるかもしれません。

2013年10月16日水曜日

台風多いなぁ

今年は台風が多い。

台風の号数は12月31日でリセットされて、1月1日から新たにカウントされます。今年は、5月までに2個、6月に4個、7月に3個、8月に6個、9月に8個という具合。

10月は今回の大型の26号で3個目。それぞれの台風には、名前がついていて、26号はウィパーと呼ぶようです。沖縄付近を通過した後で950hPa、関東地方に接近した時点でも955hPaでしたから強力なものでした。

過去の台風だと、上陸した時点で950hPaを保っていればベスト10に入ります。大きな被害を出した有名な台風では伊勢湾台風が925hPa、最近では平成19年の4号が945hPaでした。

・・・と、まぁ、ネットで記録を探してみると、興味深い事がいろいろと出てくるのですが、何にしても台風が来たときは、下手に外に出ないでじっとしているに越した事はない。


2013年10月15日火曜日

酒の上の

・・・出来事とはいえ、やっちゃいました、前園さん。一応、謝罪もして、泥酔して暴行をはたらいた相手とも示談になり、一件落着。

まぁ、大人ですし、それなりのけじめもつけたのでしょうから、これ以上いろいろ話題にする必要もないでしょう。

誰でも、大なり小なり酒の上の失敗というのはあるものです。とは言え、少なくとも、他人に迷惑をかけたり、犯罪になるようなことはめったにないと思います。

ちなみに、自分も若い頃にけっこう恥ずかしい思いをしたことがありますが、もともとそれほど酒に強いわけではないし、ほとんどビールしか飲まないので、たいした失敗は・・・無いと思いますが。

一番よくあるのは、急性アルコール中毒。これは、医者としてはテンションの上がらない救急患者で、正直うんざりするケースが圧倒的に多い。

中には無理やり飲まされて、本人の意志とは違って泥酔するという場合もあるわけですが、基本的には自業自得を絵で書いたようなものです。

第一に、酔って運ばれてくるということで、時間が遅い。数時間は相手をすることになるので、こっちの睡眠を妨げること間違いなし。

さらに、酒臭いし、時には暴れるし、嘔吐でもしようものなら、もう大変です。利尿剤入りの点滴をして、可能な限り大量の水分を補給して、できるだけ早く尿に出すというのが、標準的な対処です。

中には、命に関わる場合もあるので、ほっとくわけにもいかない。とにかく、酒には「飲まれない」癰にしてもらいたいものです。

2013年10月14日月曜日

休みでも仕事

・・・と言っても、クリニックでするわけじゃない。

日曜日は、朝から介護の資格を取る方々に医学の知識を説明する講師。本当は9時5時で話をしなければいけないのですが、さすがに電池切れのネタ切れになって、4時半前で終了。

さて、今日も大切な仕事をしました。

夏ごろから、家の風呂場のシャワーから水が止まらなくなったんです。初めは、ポッタンポッタン程度だったのですが、9月はポタポタという感じ。

10月になってからはジョーってな、まぁ連続的に出ている状態。数日前に空のバスタブにシャワーヘッドを置いておいたら、半日で半分、つまり100リットルくらい水がたまっていました。

これはさすがにまずい、というわけで水道屋さんに電話して・・・というのが普通なんでしょうが、YouTubeで水栓部分を取り替える動画がありまして、モンキーレンチさえあれば、自分にも出来そうと。

ぶっちゃけ、よくある水のトラブル引き受けますみたいなところに、頼むとけっこう高くつくんですよね。こっちも、治さないと困るから、嫌ですとも言えませんし。

台所の水栓の水漏れのときは5万円払いましたが、内訳では交換する水栓はほぼ定価でした。うちの風呂場についているものをAmazonで探してみると、だいたい\15000~\25000というところ。

そこで、朝一でホームセンターに行って、交換のシャワー付き水栓を購入してきまして、早速工事に取り掛かりました。

我が家の水道の元栓を閉じてから、レンチでナットを緩めて、水栓をはずして、新品をとりつけ。意外と簡単で、正味30分間程度の作業。ところが、元栓を開けると微妙に水漏れしている。

さすがに、そうは問屋がおろさないといったところでしょうか。一度はずして、今度は壁の水道管の出ている周囲にシリコンボンドを流し込んで、さっきよりも入念に〆込んでみました。

・・・OKです。完璧です・・・おそらく。もしかしたら水道屋にもなれ・・・るわけはないのですが、実は風呂場の照明もつきが悪くなったので、自分で交換たりしていたりするんですが、家も築20年近くたってくると、ボロボロですね。

それにしても、タイルの目地のクロカビが目立つな・・・強力カビハイターも使おうっと。

2013年10月13日日曜日

菊花開

二十四節気の寒露、その次候となり、今日から七十二候では菊花開(きくのはなひらく)となります。

日中は、異常とも言える夏の気温となっていますが、朝の冷え込みだけはだいぶ秋深まるという感じです。

菊花開、これはわかりやすい。菊はキク科キク属の多年草で、秋に開花します。日本では何かと馴染みのある植物で、何と言っても天皇家の菊の御紋は知らぬ人はいないでしょう。

また、マニア的な栽培によって花の完成度を競う大会も各地にあって、確かに手間をかければかけるだけ見事な花を見せてくれます。

競馬の方では、重賞レース(G1)の一つに菊花賞があり、10月の下旬に行われています。馬券は買った事が無く、よくわかりませんが、さすがに名前はよく知れ渡っていますね。

人物では、劇作家の菊田一夫の名が思い出されます。故・森光子さんの代表作の「放浪記」は、菊田一夫にとっても代表作の一つでしょう。

ルース・ベネディクトの著書「菊と刀」は、日本文化を海外に紹介する最も有名な文化論著述のひとつでしょう。内容的には、いろいろと議論があるようですが、海外から見た日本という視点を知る意味で価値があります。

横溝正史の金田一耕助もので人気のある「犬神家の一族」では、「よき・こと・きく」がキーワードの一つ。菊人形の中に死体が飾られる場面があったりします。

そうそう、キッチンシンクの水の流れていくところに大きなゴミをキャッチするために黒いゴムの蓋が付いています。真ん中から放射状にスリットが入っている奴。あれは菊割れ蓋と呼ぶんですよね。

何にしても、秋を代表する花ですから、さすがに目にする事も多いので、菊の開花は季節としては実感しやすいものですね。

2013年10月12日土曜日

病院火災

昨日、福岡で起こった整形外科病院の火事は、同じ医療に携わるものとして注目せざるをえないものです。

事故のあった病院は、ニュースからすると、ベッド数からすると入院を扱える有床診療所だと思います。おそらく、手術などをするために入院する患者さんはいない。大きな救急病院では受け入れない、一時的に安静が必要なお年寄りがほとんどではないかと想像します。

このあたりのことは別の問題ですが、現代医療の問題の一つで、在宅医療が進歩しても結局埋めきれない歪を、なんとかバランスを保つために必要な施設ということが言えると思います。

うちのクリニックは無床診療所で、当然入院は扱っていません。入院が必要な場合は、近くの病院へ紹介してお願いするわけですが、実際に大学病院クラスでは積極的な治療が必要無い患者さんはお願いするわけに行きません。

身動きが取れない高齢者中心の入院患者さんでは、一度何か事故が起こると安全に退避させることは相当困難であることは容易に想像できます。下手をすると、入院患者さんの数と同じ位のスタッフの数が必要でしょう。

自分のクリニックはガスは使っておらず、もしも火事が起こるとしたら電気関係でのトラブルしかないと思います。ブレーカーなどのパネルを設置してある付近、あるいは電気給湯器のあたりが可能性があるかもしれません。

火事のあった病院は整形外科ですから、だいたいどんなものを設置しているかは想像できますが、医療器具はあまり問題を起こすことは考えにくい。一般的な入院に必要なもの、厨房施設とかボイラーとかの問題なのでしょうか。

まだ、原因などについてあまり報道がされていない今の時点では、あまりいろいろ考えてもしょうがありません。しかし、今後出てくる報道には注意を払いたいと思います。

2013年10月11日金曜日

治癒は現実か幻想か

関節リウマチに限らず、医学の限界というものは確実にあるわけです。21世紀のリウマチ治療は、生物学的製剤によって急激な進歩をとげ、時にほぼ治ったといえる寛解という状態も珍しくなくなったわけですが、やはり治癒とは違うのです。

有名大学教授のような方でも、リウマチは治せるみたいなことを口にしたり、「みるみる治る」みたいなタイトルをつけた本を出す医者もいたりして、調子に乗りすぎじゃないかと思えない事もない。

もちろん目標として発病したときには、完全に病気が消える - 治癒する - ことが目標で無ければなりません。さらに、病気の原因が解明され、予防する事ができれば完全制圧となりますが、さすがにそこまでいくとしても、相当先の話でしょう。

現状ではメソトレキセートを中心とした内服薬による治療では、寛解になる患者さんはそう多くはありません。基本的には、従来の「一生治療を続ける」必要があります。

コントロールが良好で、薬を減量するとほぼ間違いなく悪化してくる事が多い。寛解状態までいっても、治療を中断すればすぐに再燃してくることが普通です。

リウマチ因子(リウマチ反応)と呼ばれる検査項目があり、あまり役に立たないとして検査をしない施設もあるのですが、リウマチ因子は現在の状態を反映していないことは確かですが、病気の勢いを見て行くには意味があります。

内服薬を減らすと、ほとんどの場合リウマチ因子はしだいに上昇してきて、どこかで症状も悪化してくるものです。それまでに数ヶ月程度、そして薬の量を増やして落ち着くまでに数ヶ月、あわせて半年以上、不安定な時期ができると変形につながる骨の変化が出る可能性が否定できません。

同じことは、強力な生物学的製剤でも言えます。生物学的製剤を使うと、半数近い方が寛解、あるいはひじょうに落ち着いた状態になります。しかし、治療を中断して、そのまま寛解が続く方は、どのくらいいるのでしょうか。

現実の治療の中では、まだデータがそれほどないので経験的な話しかできませんが、再燃してくるほうが多いのではないかという印象があります。根本的な原因を除去しているわけではないので、当然といえば当然なのかもしれません。

最近は、患者さんも「リウマチは治る」という話を聞いて知っていることが多くなってきました。しかし、実際にはそんなに簡単な話ではなく、いろいろな条件のもとで限られた方に寛解が可能になっているというところ。

患者さんに多くの期待をさせすぎることは、かえってマイナスの部分もあるので、リウマチ治療を牽引する偉い先生方は言葉の使い方などにもう少し慎重さが欲しい感じがします。

リウマチが治ると言う事が、現実なのか幻想なのか、まだまだ答えは出ていません。しかし、確実に現実になる方向に歩んでいることは間違いありません。まだまだ、進歩を止めてはいけないところですね。

2013年10月10日木曜日

台風で痛い

おやおや、さすがに夏は終わったと思っていたのに、昨日は30度近くまで気温が上がり、もう暑さでぐったりでした。それでも早朝の涼しさは秋らしく、気温差が激しくて体調管理が大変ですね。

幸い今回の台風は早めに温帯低気圧に変わりましたが、台風が近づいてくると関節リウマチの患者さんをはじめ、関節の痛みを訴える方が増える傾向があります。

ですから、下手な天気予報よりも自分の体調で判断したほうが、よほどこれからの天気の変化がわかったりするというのはよく聞く話。

はっきりとした科学的な根拠は無いのですが、これは気圧と関節という閉鎖されたスペースとの関連で説明が可能な話です。

関節は、骨と骨とが連結する場所で周囲をぐるっと関節包という袋状の膜で取り囲まれています。つまり、体外とは完全に隔離されたスペースになっているわけです。

例えば、お風呂の中で小さい風船を上のほうから下の方へ行ったり来たりするような感じを想像しましょう。深く入れると水圧 - 水の重さ - によって、風船は縮むでしょう。

ヒトの体には、意識していませんが気圧という空気の重さがかかっています。台風は低気圧、つまり台風が近づいていると、しだいに体にかかっている空気の重さが少なくなってくる。

すると、関節のような閉鎖された空間は広がっていくので、緊張が強くなる事が想像できます。健康な状態では、周囲の血流などの調整により特に変化を感じないのだと思いますが、リウマチにおかされた病的な関節は、緊張が強くなって、張った感じの痛みが出ると想像できます。


学生のときの衛生学のレポートで、脳血管障害と天候の関係を調べた事があるのですが、天気そのものよりも、気圧が下がる状況(晴れから雨)で有意に発症が多いと言う結果でした。強いて言うと、これが今回の話の根拠になるかもしれません。


2013年10月9日水曜日

忘年会のお知らせ

12月××日(◯) 午後△時~
於 □■◯●◎にて

もう年末の話ですか、と言われそうですが、忘年会まで2ヶ月くらい。当然、宴会があちこちで行われる時期であり、人気のあるお店はすぐに予約が入ってしまいます。

以前、どこがいいかといろいろ考えていたら、気がついたら2週間前。第一候補から電話をかけて、10ヶ所くらいすべて予約ができずということがありました。

男だけの忘年会なら、店の雰囲気がたいしたことが無く、料理が美味しくなくても、とりあえず座る場所とビールがでれば何とかなるみたいなところがあります。

ところが、クリニックのスタッフは女性ばかりですから、そんなわけにはいきません。お洒落な店でないと、それだけで興味半減。さらに料理の内容も重要ですから、とにかくお店選びは大変。

いつもよく使う店は、100点満点ではないにしても、十分合格点・・・なんですが、さすがにそろそろ違う店も使いたい。院長としても、予算的にリーズナブルなラインを盛り込んで・・・そんなわけで、今回は今まで使った事がない店をいち早く予約しました。

うちのクリニックは開院したのが12月5日でして、最初の年は当然忘年会無し。翌年は、まだまだ忘年会などを行える余裕はなく、新年会として一番安そうな居酒屋でやったりしていたものです。最初に行ったのは2009年のこと

以来、忘年会では院長セレクトのプレゼント争奪ゲームをやっています。去年はトランプのばば抜き。ただやってもと思い、人数もいますからトランプ2セットをいっきに使用してみましたが・・・あまり面白くなかった。

ばば抜きはけっこう盛り上がるのですが、2セット使っても面白さは増えるもんじゃない。あとで、ごちゃ混ぜになったトランプを2セットに分けるのが面倒だっただけでした。

今年も、8月頃からAmazonでめぼしいものを見つけては「欲しい物リスト」に溜め込んでいたのですが、いよいよ時機到来。さあ、忘年会を楽しみに年内がんばりたいと思ったりします。

2013年10月8日火曜日

鴻雁来

今日から二十四節気は寒露(かんろ)、露が朝の寒さで凍りそうになる・・・という微妙な感じ。いよいよ、本格的に寒さが増してくるということでしょぅか。

七十二候では、 鴻雁来となります。これは珍しく読めるし、意味もわかりました。「こんがんきたる」と読み、雁がやってくる頃という意味。

とは言っても、雁が飛来してくるのは東北よりも北の方。関東あたりでは、実際に見ることはないでしょぅから、鴻雁来といっても実感することはないかもです。

雁というのは、空の高いところを飛んでいるところばかりが思い浮かぶのですが、実は家畜となって飛ぶ力をほぼ失ってしまった雁がガチョウなんですね。アヒルと似てますが、こちらは鴨を家畜化したもの。

雁というと、日本では古くからいろいろなところに文化として残っていたりする。例えば昔の喫煙道具だった煙管(きせる)では、木製の筒の両端に金属の吸い口と煙草を詰める雁首がついています。

雁首と書いて「がんくび」で、よく喧嘩の時に「雁首揃えてこい」みたいな啖呵を切ったりすることに使います。森鴎外の小説のタイトルにもなっていたりします。

切手マニアには、昔から有名なのが「月に雁」で、もとは歌川広重の浮世絵。自分が小学生の頃には万単位の値が付いていたように思いますが、今でも古切手四天王と呼ばれる一つとして人気が高いようです。

2013年10月7日月曜日

三つ子の魂と杵柄

どうでもいいことかもしれませんが、人の能力というものは先天的な部分と後天的な部分があって、その絶妙なバランスのもとに成長していくわけです。

先天的なものは一生続いていくわけで、三つ子の魂百までと言われています。一方、後天的なことについては、昔取った杵柄という表現があり、ある程度鍛錬を怠らなければ若いころに体で覚えたことはけっこう続くものです。

先天的なところは、遺伝子 - DNA によって規定されるわけですが、先祖から代々引き継いで、変異と修復を繰り返し、そして受精による混合などを受けて少しずつ変わっていく。

どこかで突然変異が起これば、いつかはニュータイプの登場も可能性がないわけではありません。しかし、いろいろな要素によって遺伝子の力はしだいに弱くなっているかもしれません。

遺伝子の中には、病気を規定している部分もあって、基本は封印されているのですが、何かのきっかけでスイッチが入ると病気になってしまうのです。ガンはその代表的なものですが、関節リウマチもそういう要素が考えられています。

つまり、「きっかけ」となるものが後天的な要素ということにります。ガンだったら発がん性物質の摂取だったり何らかのウイルス感染だったりするわけですが、関節リウマチでもさまざまなストレスが最初のきっかけとして考えられています。
 
関節リウマチでは、ウイルス感染により遺伝子に傷がついたり、何らかの外傷によって関節に傷がつくことが、関節に対して過度の修復機転 - 炎症 - を働かせると考えられています。もちろんそれだけではなく、精神的なストレスなども、スイッチを入れてしまうかもしれません。

ただし、いわゆる遺伝する病気というのは、最初から遺伝子の異常が表に出ているもので、確実に子孫に引き継がれてしまいますので、関節リウマチは遺伝病ではありません。

家族内では似た遺伝子を持ちますから、他人に比べると関節リウマチの発症頻度は高くなります。しかし、必ず発症するというわけではありません。まったく同じ遺伝子を持つ一卵性双生児で、両者が共にリウマチを発症するのは2~3割と言われています。

将来的には、リウマチ発現遺伝子を直接操作して、リウマチの発症を制圧したり根治したりすることが可能になるかもしれません。そういう研究も、世界中のあちこちで始まっていますが、実用化するにはまだまだ時間は必要そうです。

2013年10月6日日曜日

気の毒な炎症

10月になって、寒いやら暑いやらで、体調を維持するのも大変です。そのうえ、台風も次から次へとやってくるので、天気もめまぐるしいことこの上ない。

さて、いつも関節リウマチの話をしていると、まず「自分の関節に自分でアレルギーを起こして、関節炎を起こしています」というところから話が始まります。

関節炎、つまり関節に炎症を起こしているということなのですが、何気なく炎症という言葉を使っています。炎症というと、何やら良くないことのようにイメージされている方が多いと思います。

ところが、炎症というのは悪者呼ばわりされていますが、実際は必ずしもそうではありません。本当は正義のために闘っているのですが、結果として痛みなどを伴うためにそのがんばりが報われない感じなのです。

体の中に障害が起こって、組織が傷んでしまうと、そこを修復しようとする機転がはたらきます。トカゲのしっぽのように、完全に再生することはできませんが、人間も少しでも元の組織に近い形に修復しようとしているのです。

実は、その過程が炎症と呼ばれる一連の反応なのです。傷んだ組織を吸収する細胞、新たな組織を再生させるための細胞などが局所に集まってくるわけですが、そのために局所の血管を広げて血流を良くすることで反応しやすくするのです。

そのために、局所が腫れてくるために、痛みや熱感や発赤といった症状を伴うことになります。結局、これがつらいために、炎症は悪役の位置に甘んじているわけです。

もしも、炎症が起こらなかったら、体は傷んだところは修復されず、どんどんボロボロになってしまうでしょう。人間の寿命なんて、ほんの数年で尽きてしまうかもしれません。

ある意味、炎症は誤解されることが多く、気の毒なやつなのかもしれません。

ただし、病的に起こる炎症は、当然弁護のしようがない。リウマチのような病気では、起らなくていい炎症が起こってくるわけですから、これを何とかしたいとやっきになっているわけです。

2013年10月5日土曜日

リウマチじゃない

・・・と、患者さんに言うのは、けっこう勇気がいるもんです。

患者さんは、指などが痛くなってリウマチを心配し病院を訪れる。いろいろ検査などをしても、実はこれがあれば関節リウマチだと確定する項目が無いのです。

ですから、あなたはリウマチですよと言うのも難しいのですが、逆にリウマチではないと言うのもなかなか断言はできないものです。

来院された方は、病気があると言われるのは辛いことですが、意外と病気が無いと言われても不安ばかりがつのるようです。

ですから、ただリウマチではないとだけ説明しても、なかなか納得できずに、場合によっては別の病院への受診を繰り返したりするわけです。

これは、医者としては「力不足」を露呈しているわけで、患者さんを安心させられないのでは、まだまだ修行が足りないと言われても反論できません。

そこで、大事になってくるのは、リウマチではないなら何かということをお話しすることです。実際、リウマチを心配して来院される方のうち大多数はリウマチとは言えません。

比較的、若い方は腱鞘炎や単なる使い過ぎのストレスによる痛みと腫れだったりすることがあり、中高年になると圧倒的に多いのが関節の加齢性変化によるものです。

老化と言われると、別の意味で悲しいかもしれませんが、一番端の関節の痛みや、ごつごつした変形は、ほぼ間違いなく加齢性の変形性関節症です。

リウマチには国際的に使われている分類基準と呼ばれているものがあって、こういう診断のためのツールがあることは重要です。これがあれば決定というような検査があれば、基準を設ける必要はありません。

もちろんこの基準を満たしてもリウマチとは到底思えない場合や、逆に満たさないけどリウマチとしか考えようがないこともあります。

しかし、この基準に当てはめてみることで、患者さんに納得してもらう根拠として利用できますし、また他のリウマチ医との間で診断の尺度をある程度は統一化することができるのです。

とにかく、個体差を扱う医学では100%というものはありません。いつでもグレーな部分が大なり小なり付きまといます。病気がある人にも、無い人にも、安心をお届けすることが医者として重要ですし、最も難しいところなのだと思います。

2013年10月4日金曜日

内村航平4連覇

いゃぁ~、こいつはすげぇ!! というのが、内村航平。世界体操個人総合で優勝し、前人未踏の4連覇。加藤凌平も絶対エースに食い下がって2位に入り、17歳の新星白井健三の新技も国際的に「シライ」として認定されました。

体操と言うと、やはり思い出されるのは1964年の東京オリンピック。男子総合で金メダルの活躍は、テレビの普及によって日本人に強く記憶に残るものです。

遠藤幸雄さんの活躍は、こどもだった自分にもしっかりと焼きついたものでした。この時は、女子はなんと言っても、当時のチェコスロバキアのチャスラフスカでしょう。

以来、幾多のオリンピックで浮き沈みはあるものの、日本は体操については得意種目の一つとして絶えず注目されてきたものです。特に内村航平が登場してからは、その圧倒的な強さは際立っています。

内村24歳、加藤20歳、白井17歳。さすがに内村は、2020年の東京オリンピックまでというのは難しいでしょうが、ちょうどいい具合に次のエース、次々のエースが育っている感じで期待大です。

体操は格闘系の競技と違って、一人の人間の運動能力の極限を競うところが魅力。もしかしたら、自分もトレーニングすれば「内村」になれる・・・わきゃないか。

2013年10月3日木曜日

水始涸

季節は秋、その真っ只中の二十四節気の秋分も末候となり、七十二候で水始涸となりました。「みずはじめてかるる」と読みます。

この水は、田んぼの話で、稲刈りのために田んぼの水を抜くということらしいですが、場所によって稲の成育具合によって時期はいろいろなのかもしれまん。

毎日、自宅からクリニックに通う途中に数ヘクタールくらいありそうな田んぼがあるのですが、先週のうちに稲刈りが終わっていました。このあたりは横浜といっても、端っこですから、田んぼや畑は珍しくありません。

それにしても、台風がかすったせいで昨日の午前中は天気は荒れ模様。過ぎ去ったと思ったら、南の湿った空気が入り込んだせいか、ずいぶんと気温が上がって暑かったですね。続いて台風がきていますから、気が抜けません。

2013年10月2日水曜日

消費税

やっとのこと、消費税の増税を、総理大臣が、発表、しました。

もう、とっくの前から既定事実として決定されていたことであり、「景気の動向を見て」とか言っていましたが、そんなのは政治家得意の建前論であることは、国民はわかっていました。

諸外国は、もっと高い消費税だからとか説明される場合がありますが、それに並ばないといけないという決まりがあるわけではなく、あくまでも国内事情が大切。

自民党は基本的に何でも大企業優先で、露が下に向かって降りてくる方式なのは昔から変わりません。 今までも、消費税を上げた政権は、たいてい次の選挙で大敗したりしているんですが、今回のアベちゃんはどうなるでしょうかね。

・・・って、この話題は、ほぼあきらめムードで、これ以上書く事も無いよなぁ。

うちのクリニックは、ほとんどが保険診療ですから、自費分の消費税の付け替え作業はそれほど多くはありません。普通に物を販売しているお店は大変ですよね。

消費税は最終消費者が負担するという大原則があるのですが、医療にかかる消費税は最終消費者である患者さんに転嫁することができません。

ですから、治療に必要ないろいろな物品(薬とか包帯など)を購入して、増税分を支払っても、それを回収できる見込みはないわけです。実質的に収入減は避けられませんね。

いろいろと頭が痛いことが続きそうです。

2013年10月1日火曜日

ちょっと後悔・・・いや羨望

ずいぶんとおじさんになって、あらためて若い頃にやっておけばよかったと思う事がちょこちょこあるもんです。

例えば、真面目な話、留学はしておきたかった。医者になってからの留学は、ほとんどが短期のもので通常は1年。まとまった仕事ができる期間ではありませんが、最低限、語学力という点では大きな意味があります。

うちのような小さいクリニックでも、時に外国人の患者さんが来たりするわけで、少なくとももう少し流暢に英語が喋れるだけでもだいぶ楽チンになるだろうと思います。毎日、英語のネイティブ・スピーカーの方と接していれば違うんでしょうけど。

年を取って頭が固くなってくると、なかなか勉強した事が残ってこないもので、まして年に数回程度英語を使おうとしても、まぁ無理だわな。

固くなるのは頭だけではなく、体もどんどん退化して、いやはやどう情け無いことになってきた。スポーツについても、もっとやっておけばよかったと思いますけど、どうも昔から基本的には得意なほうでは無いんですよね。

最近は学校の授業の中にダンスが取り入れられているわけで、かっこよく踊る何ていうのは若い人には当たり前になってきました。これも今となっては、無理無理。

自分が若い頃はディスコの全盛期。今時、ディスコって何って言われそうですが、ディスコティークというのは単に流行の音楽にのって踊る場所。まさにサタデーナイトフィーバーと言えば分かりやすい。

ソーシャルダンスにこだわる大人も随分と増えて、自分の周囲にもそんな方がいたりします。患者さんにもキレっキレのダンスでケガをする人もいたりして。何にしても。踊りの一つもちゃんとできないようじゃ平成の時代を生きていけなさそう。

若い時に戻れるわけじゃないので、あんまりそんなところを後悔してもしょうがない。所詮、昭和の人間ですからね。年を取ったからわかることもたくさんあるので、まぁよしとしましょう。