2013年10月10日木曜日

台風で痛い

おやおや、さすがに夏は終わったと思っていたのに、昨日は30度近くまで気温が上がり、もう暑さでぐったりでした。それでも早朝の涼しさは秋らしく、気温差が激しくて体調管理が大変ですね。

幸い今回の台風は早めに温帯低気圧に変わりましたが、台風が近づいてくると関節リウマチの患者さんをはじめ、関節の痛みを訴える方が増える傾向があります。

ですから、下手な天気予報よりも自分の体調で判断したほうが、よほどこれからの天気の変化がわかったりするというのはよく聞く話。

はっきりとした科学的な根拠は無いのですが、これは気圧と関節という閉鎖されたスペースとの関連で説明が可能な話です。

関節は、骨と骨とが連結する場所で周囲をぐるっと関節包という袋状の膜で取り囲まれています。つまり、体外とは完全に隔離されたスペースになっているわけです。

例えば、お風呂の中で小さい風船を上のほうから下の方へ行ったり来たりするような感じを想像しましょう。深く入れると水圧 - 水の重さ - によって、風船は縮むでしょう。

ヒトの体には、意識していませんが気圧という空気の重さがかかっています。台風は低気圧、つまり台風が近づいていると、しだいに体にかかっている空気の重さが少なくなってくる。

すると、関節のような閉鎖された空間は広がっていくので、緊張が強くなる事が想像できます。健康な状態では、周囲の血流などの調整により特に変化を感じないのだと思いますが、リウマチにおかされた病的な関節は、緊張が強くなって、張った感じの痛みが出ると想像できます。


学生のときの衛生学のレポートで、脳血管障害と天候の関係を調べた事があるのですが、天気そのものよりも、気圧が下がる状況(晴れから雨)で有意に発症が多いと言う結果でした。強いて言うと、これが今回の話の根拠になるかもしれません。