2014年5月11日日曜日

復活祭後第3主日 ~ 母の日

母の日は祝日ではありませんが、自分が物心ついたときから5月の第2日曜日ときまっていて、ずっと変動のない記念日です。もともとはアメリカにならって、戦後にこの日に決めたもの。

なかなか、ちゃんとした親孝行もしていないので、こういう日にだけは何かしなくちゃ・・・と、まぁ思う事が大事かと。すみません。それでも、父の日よりは、世間的にもずいぶんと気を使っていますよね。

さて、教会暦では今日は復活祭から数えて3回目の日曜日。キリスト教の教会では、当然ミサが行われているわけです。J.S.バッハが用意したカンタータは、3曲あります。

BWV 12  泣き、歎き、憂い、怯え
BWV 103 汝らは泣き叫び
BWV 146 われらは多くの患難を経て

BWV 12 は、タイトルからして、ちょっと異色な感じがします。ネガティブな感情を表現する言葉が連なっています。出だしのシンフォニアはオーボエの独奏が印象的。続く合唱は、ロ短調ミサ曲に転用されているのは有名な話。

BWV 103 は、第1曲の出だしが短調にも長調にも聞こえます。続いて独唱者が順番に登場して絡み合って、しだいに合唱になって行くあたりは素晴らしい。

BWV 146 は、なんとチェンバロ協奏曲第1番(BWV 1052)へ転用。チェンバロのかわりにここではオルガンが活躍して、原曲よりも重厚感が増しています。

カンタータに詳しい人は、こういう曲の転用を探して楽しむのだそうですが、さすがに新米の自分としては、言われて初めて気がつく程度で、まだまだよくわかりません。

そもそも、どっちが先かもよくわかっていないのですから、困ったものです。少なくとも、ロ短調ミサ曲はバッハの人生でほぼ最後の曲ですから、転用している側であることはたいてい間違いない。

バッハもさすがに、毎週新曲のカンタータを用意するのはしんどいわけで、こういう流用・転用、いわゆるパロディが随所にあることはいたしかたがないところでしょう。