2015年1月6日火曜日

公現祭

1月6日はキリスト教の固定祝日の一つで、公現祭(こうげんさい、epiphany)は、カトリック、プロテスタントでの呼び方。イギリス国教会では顕現日(けんげんび)と呼びます。

もともとは東方教会のイベントで、ヨルダン川でのイエスの洗礼を祝うものでしたが、4世紀にカトリックに伝わり、東方三博士の訪問と礼拝を主として祝うものになっているそうです。

12月25日のイエスの誕生、つまり降誕祭から公現祭までの期間を降誕節として連続したお祝いの期間としています。

この日のためのカンタータは2曲あります。

BWV65 人々シバよりみな来たりて (1724)
BWV123 いと尊きインマヌエル、虔しき者らを率いたもう君侯 (1725)

そして、降誕祭から始まる連作カンタータであるクリスマス・オラトリオの最後、
BWV248 第6部 主よ、勝ち誇れる敵どもの息まくとき (1735)

BWV65は早すぎないホルンの響きが、祝典的な雰囲気を作り出します。三博士のイエスへの贈り物は、黄金・乳香・没薬ですが、これにかわって信仰・祈り・忍耐を神に捧げようという内容。BWV123は、フルートが活躍します。

クリスマス・オラトリオの最後は、まったくの新曲ではなく失われたカンタータの転用と考えられています。これも東方三博士の来訪を中心としたストーリーを歌ったもの。管楽器・打楽器も入って、華麗な展開になります。

1724~1725年の降誕節は、6曲の新作カンタータが連続して残されています。BWV91(降誕祭第1日)、BWV121(降誕祭第2日)、BWV133(降誕祭第3日)、BWV122(降誕節後第1主日)、BWV41(新年)、そしてこのBWV123。自作が続けて残っているのはこの年だけで、クリスマス・オラトリオと同じような位置づけができるかもしれません。

とにかくバッハにとって、そして今の時代にまとめて聴こうという自分にとっても、忙しい期間はこれで終了です。お疲れ様でした。