2016年2月29日月曜日

bloggerとgoogle+の共有問題

Google+との共有機能が働かない。

Googleのサービスであるbloggerを利用して、ずっとブログを投稿してきました。去年の初めに、SNSの一種であるGoogle+への投稿の自動共有を始めてみました。

特に何の問題なく、何にもしなくても共有ができて、まったく困ることもなかった・・・のですが、今年になって共有されないことが初めてありました。

何故だかわからないので、何度か手動で共有する操作をしていたら、「サービスを停止するぞ」というGoogleからの脅かしのメールが来ました。

Google+のサービス・ポリシーを確認してみると、「何度もするのはスパム」と認識したためなのかと思います。いろいろなNGワードや、あるいはアフィリエイトもポリシーに反するようですが、特にNGになるような言葉を使用したとも思えない。

画像の代わりにAmazonのアフィリエイトを利用していますが、これまでにも散々使用していて、特に問題は起こしていません。

ところが、この数日は何の特徴もない投稿も連続で消えている。つまり、一度はGoogle+に表示されたにもかかわらず、何時間かすると削除されているという不思議な状態が続いているんです。

もしかして、Google+の容量の制限とか、期間の制限とかがあったりするのかとも思い、古い方の記事をかなり削除してみましたが、結果は同じ。一度投稿できても、あとから消される。

ネットを検索しても、同じような事象で困っている人を探せません。何だか釈然としませんが、必死に対策を考えるほどのことでもない。この記事も共有されるかどうかわからない。

・・・・というわけで、今日は閏年の2月29日。今日が誕生日と言う有名人もけっこういるものです。

日本では、2月29日生まれは、平年では2月28日生まれとして扱うんだそうです。イギリスでは3月生まれとして扱ったりして、国によって事情は違うらしい。

本題はこれでおしまい。前置きが長くなって、本題をいろいろ書く元気がなくなってしまいました。

それにしても、どうなっているのかGoogle+。面倒なので、明日からはもう共有は切ってbloggerだけに集中していこうと思います。

2016年2月28日日曜日

にんにくの日は明日


2月も28日になり、今年もアッと言う間に2か月お仕舞・・・かと思いきや、まだ明日も2月。今更ですけど、今年は閏年、2月29日があるわけで、閏年の恒例行事と言えばオリンピックです。

そもそも閏年というのは、1年が365.242199日であるため、4年に一度1日増やして調節しているもの。古代ローマですでに暦に採用されていたそうで、よくもまぁ気がついたと驚きます。
・・・でもって、オリンピックの話になると思うとそうじゃない。


閏年にしかない「記念日」というものがあるんですが、わかります?

2月29日、229・・・つまり、富士急の日。富士急ハイランドではイベントがあるそうです。とりあえず入園料は無料だそうで、月曜日に休める人はLet's GO !!

そして、にんにくの日です。にんにくの主要産地である青森県では盛り上がるらしい。

にんにくを商品として販売しているお店でも、いろいろなキャンペーン価格を設定して、売り上げ増加に余念がありません。

最近注目されている「健康食品」の一つに、黒にんにくというのがあります。元は普通のにんにくですが、特殊な環境で熟成させて真っ黒になったもの。

いわゆる「にんにく臭」は無くなって甘みが増します。 S-アリルシステインという成分が、増加していて、強力な抗酸化作用を示すのだそうです。

そんなわけで、明日も2月。とりあえず、今日はにんにくを買いに行きましょうか。

2016年2月27日土曜日

夜ごはん、食べる? 食べない?


夜ごはんを食べないというダイエットは、けっこう実践している人がいるようです。

ダイエット全般に言えることですが、方法論は星の数ほどありますが、絶対的なものは無いと断言できます。

つまり、どれもが決定的でないために群雄割拠の戦国時代状態になるわけで、ダイエットに最も重要なことは継続するための精神力と言っても過言ではありません。

一般的に夕飯は一番ごちそうを食べていることが多いので、こけを抜くことで摂取カロリーを大幅にカットしやすいことは容易に想像できます。

ただし、食事だけをいろいろ調整するダイエットは5キロ程度までが多いようで、だいたい下げ止まりになってしまうため、途中でめげてリバウンドするという体験談は数知れずです。

中には10キロ減という話も聞いたことがありますが、少なくとも健康面にはいろいろと問題が出てくることが多い。

何しろ比較的短期間で10キロも体重が減るということは、一言でいえば栄養失調状態。ホルモン・バランスが崩れて体調を崩すことは必至です。

体の筋肉量も当然減ってしまうので、体力が落ちて、関節は痛くなってくる。よけいに動けなくなって、カロリー消費は下がるので、むしろ体重下げ止まりの要因になる。

夕食抜きダイエットは、無理せずに短期間に数キロ程度を目標にするか、いつも「腹八分」にするようにして長期的な作戦を考えるくらいがよさそうです。

何とか体重を減らしたいと思ってはいるけど、とりあえず何も実践していない・・・自分がそうなんですが、朝は基本的に食べない習慣になっていて、昼も仕事の合間でかけこんでいるだけ。そうなると、食事を楽しめるのは夕飯だけなんです。

ところが、家に帰って夕飯にありつくのは、たいてい午後8時くらい。ところが、年取ってきて9時~10時には就寝しないと明日がもたないのですから、食べ終わって1時間後には寝ちゃうという生活をしている。

ビールを飲んで、たらふく食べて、お腹が一杯のまま消化もされないうちに寝てしまえば・・・そりゃ、いくら油っぽいものを避けて、炭水化物も食べてないのに、体重が減らないどころかだんだん増えるのは当たり前です。

わかっちゃいるけど・・・あ~、人間なんて弱い生き物ですから・・・と、自分を納得させる毎日なのでした。

2016年2月26日金曜日

朝ごはん、食べる? 食べない?


寝ている間でも体は脱水になっていて、脳のエネルギーになる糖分も減っているので、朝になったら水分や糖分を補う必要があります・・・

というわけで、一般的には朝食を食べることは必須という話が基本と考えられているのですが、逆に朝食を抜いたほうがよいという意見もかなりある。

実際に、朝食を食べるグループと食べないグループに分けて、一定期間観察する実験がいくつか行われていて、結果として体調の変化はほとんどないという結果があるようです。

人間は消化・吸収・排泄に半日以上必要なので、朝食を抜くことで内臓が休む時間が作れるという理由で説明する人がいます。朝ごはんを抜くことで、体の働きが朝の排泄の時間に集中できるという説明もあったりします。

ただ、もともと寝ている間も声明を維持するために体はいろいろな動きを止めていないわけですから、実際に「内臓が休む」ことがあったり、「排泄に集中」したりするのかというと疑問を感じます。

国立がん研究センターの調査では、朝食抜きの場合、脳出血のリスクが1.36倍も高かったということです。また、ハーバード公衆衛生大学院の調査では、心臓病リスクが1.27倍だったという話です。

これらの病気の発症は複合的な理由が関係しますから、朝食だけで病気にならないと結論づけることはできません。しかしも食べない方が病気のリスクが下がるという研究は聞いたことがありません。

一応、食べる方が良さそうな話になるのですが、絶対的な根拠は示せていないというのが実情でしょうか。

・・・でもって、自分はというと・・・もう、人生の大部分、少なくとも大学生以後はほとんど朝食は食べていない。

朝はコーヒーを飲むだけ。少ない時で2杯、多いと4杯くらい飲んでいる。ミルク、砂糖は使いません。

今までは、大きな病気はしたことが無く、医者になって30年間の中で、寝込んだ経験はありません。開業して10年、自分の病気で休診したのは、虫歯がつらくて早仕舞い(情けない!!)というのが一度あるだけ。

どっちがいいとかを結論できる立場ではないので、とりあえず一定の生活習慣が大事かもくらいの話にしておきたいと思います。

2016年2月25日木曜日

桜開花予想2016


河津桜が満開、というニュースがあり、春本番の話題が始まっています。

河津桜は、カンヒザクラとオオシマザクラの自然交配と考えられていて早咲きの桜の代表です。普通に3月下旬から4月上旬に花を楽しむのはソメイヨシノ。

ソメイヨシノの日本気象協会による開花予想が発表されています。

今年の桜前線は3月25日ごろに福岡、高知、名古屋、東京からスタートして、北上して北海道に達するのは4月下旬と発表されました。

これは、九州ではやや遅めですが、全国的にはほぼ例年通りということらしい。

卒業式に期待する方もいると思いますが、どちらかというと入学式で満開という方が相性がいいように思いますが、天気にも左右されますからね。春の嵐で、一気に花が散ってしまうなんてこともあったりします。

何にしても、今年も春が近づいているということですよね。

2016年2月24日水曜日

あすなろ淡水魚館 ~ 金さん・銀さん


昨年の5月に海水魚館が終了してしまい、受付に置いてある淡水の熱帯魚の水槽だけになりました。

淡水は管理も容易で、何となく自然に数は減っていきますが、特別な病気も起こらず、平穏と言えば平穏のような状況が続いています。

でも、さすがにだいぶ数が少なくなってきた。カージナルテトラが2匹、トランスルーセント・グラスキャットが2匹。お尻のミッキーマウス模様が特徴のプラティは、10匹程度にまで減っています。

だいぶ寂しい感じになってきたんですが、ちょうど餌が無くなって買いに行ったので、久々に新入りを連れて帰りました。

メダカの仲間で、プラティの親戚筋にあたるモーリーという魚です。色違いで、ゴールデンダストモーリーとシルバーライヤーモーリーをそれぞれ2匹ずつ加えてみました。

見ての通り、金さん・銀さんと呼んだ方が覚えがいい感じです。さてさて、どなることでしょうか。今までは安定した水槽に変化が加わると、何か事件が発生することがしばしばありました。

とりあえず、そーっと、様子を見守るしかありませんけどね。

2016年2月23日火曜日

MRI検査


自分が医者になっての30年間の中で、医療に対して革命的だったと思える新しい画像検査がMRI検査です。

MRI検査は、最新のPETなどよりも情報は少ないかもしれませんが、それでも以前に行われていた造影検査の大部分を駆逐し、かつ大きな普及率により、スタンダードな検査として定着しました。

MRIというのは、Magnetic Resonance Imaging の略で、そのまま訳せば磁気共鳴画像となりますが、実はこれでは何のことかよくわからない。

本当は頭にNがついていたのですが、それはNuclearで原子核のこと。NMR (Nuclear Magnetic Resonance)という核磁気共鳴という状態を利用して画を作るのです。

ただ核という言葉に神経質になりがちな某国では、放射能を浴びると誤解されては困るということで、Nを無くすようになり定着したという経緯があります(・・・だったと思います)が、当然核エネルギーは一切使いません。

この検査は自分が学生の時には、まったく教わらなかったもので、医者になって1年目に研修医として放射線科にローテーションした時、講師の先生から教えてもらいました。

その先生は、「これから整形外科はこの検査なしではやっていけなくなるから、これを全部読め」といい、たぶん200ページくらいの比較的厚くは無い英語の本を渡されました。

厚くは無いといっても、1年目の医者にとっては、英語の、しかも物理学的な原理などが中心の理論書を読めと言われても途方に暮れるしかなかったのですが、当時は日本で何台目というくらいの検査機器を設置しているところで、そもそも検査そのものを見ることもできません。

当時の整形外科の画像検査は、単純レントゲン、断層レントゲン、そして関節造影、脊椎造影が主にもので、あとは稀に血管造影とエコーがあるくらいでした。

CT検査の普及はしていましたので、断層レントゲンはしだいに無くなっていきましたが、造影検査はまだ重要なもので、大学でも関節造影と脊椎造影の当番があって、毎週せっせと検査を行っていたものです。

しかし、MRIがしだいに普及してくると、造影検査はほぼいらなくなり、現在では単純レントゲンとMRIがあれば、90%以上は事足りるという状況になっています。

患者さんに対して痛みを伴わずに、多くの情報を引き出すことができて、外来レベルで施行可能、しかも他の検査を不必要にしたということで、その存在意義は「革命的」ということができます。

PETがどんな優れていても、他の検査が無くなることはありません。ある意味、検査が増えて感謝さんの負担が増すものである以上、MRIにはかなわないということもできます。

ただし、磁力をつかう関係で体内に金属があると検査ができない場合がある。今は、体に埋め込むものはMRIに影響しない金属を利用したものが増えましたが、すべてではありません。

また、最近若者を中心にひろまったタトゥーも、インクの成分によっては磁性体を含むので、細かい振動によって摩擦熱を発生させて火傷を起こす場合があるので要注意です。

小さいクリニックでも設置しているところがありますが、残念ながら画像はかなり寂しいものがほとんどで、やはり最新の画像と比べるとかなり見劣りがします。

うちのクリニックでは、徒歩で行ける範囲に、大学病院並み(か、それ以上)の画像を作れる機器を設置している画像検査専門クリニックがあるので、そちらに依頼して検査を行っています。大きい病院よりも、すぐにけっこう立派な画像を撮影してくれるので、大変重宝しています。
うちのクリニックには、

2016年2月22日月曜日

Because it's there

そこに山があるから・・・

今から一世紀近く前のこと。登山家のジョージ・マロリーは、まだ誰も登頂にしていない世界の最高峰であるエベレストに登ろうとする理由を問われて、こう答えました。

あまりにシンプルな逸話なので、いろいろとアレンジされ、誤訳、誤解なども含めて、広く流布されていて、おそらく聞いたことが無いという人はまずいない。

たくさん言いたいことがあって、とても説明しきれなかったのか、あるいは時間が無くて言いたいことのエッセンスだけを絞り出した結果の言葉なのか。はたまた、あまりにしつこく何度も聞かれる同じ質問で、ちゃんと答えるのが面倒だったのかもしれません。

最近も映画になって話題になりましたし、またテレビのバラエティ企画で女性タレントが登頂に挑戦するなんていうのもありました。タレントは登頂を断念しましたが、いろいろな意味でそれでよかったと思います。

初登頂の栄誉はヒラリー卿(1953年)というのも、よく知られたことです。マロリーがエベレストに挑んだのは、それより30年も前のこと。しかし、三度目の挑戦で帰ってくることはなく、登頂に成功したのかしなかったのかは謎のままになっていました。

そして、1999年についにマロリーの遺体が、8100m地点で発見されたのです。しかし、頂上に立ったのかどうかの決定的な証拠は見つからず、いまだに謎は解決されていません。

登頂とは、頂上に立つと同時に、生きて帰ってきて初めて成功したと言えること。いずれにしても、マロリーはエベレスト登頂に失敗したという事実だけが確定したということなのかもしれません。

その時の話を、有名な登山家のラインホルト・メスナーが著したのが「マロリーは二度死んだ」という本で、 もう10何年か前に読みました。特に山登りをするわけではないのに、この手の冒険譚は大好きで、やはり「男のロマン」とでも言うのでしょうか、ある種の憧れみたいなものがあります。

現実の中で毎日をこなしていると、夢とかからは遠く離れた生活になってしまいますが、何かこういうセリフを言えるようなこともしてみたいという潜在的な望みはどこにあるんでしょうね。

"Why?"、"Because it's there"、なんて、一度はかっこよく口にしてみたいものです。

2016年2月21日日曜日

シューベルト歌曲集のCDを探してみた

シューベルトの作曲した音楽は、活動期間が短いのに膨大な量が残っています。その大半を歌曲が占めておることは周知のことですが、その他は、交響曲、室内楽曲、器楽曲、そして宗教曲などで、そういえばちゃんとした協奏曲だけは無い。

歌曲王の異名を持つシューベルトですから、歌物をはずすわけにはいきません。とは言っても、元々歌物が苦手というのは、このブログでも過去に何度も書いたこと。

ところが、突然、バッハの教会音楽にはまってしまい、1年間ほとんどカンタータや受難曲ばかり聴いていたおかげで、シューベルトに戻ってみると歌曲も平気になったようです。

クラシックを聴かない人でも知っているのは、「アヴェ・マリア」、「野ばら」、「菩提樹」、「魔王」などの超有名曲。もちろん、これらの有名曲をちゃんとおさえた歌曲集のアルバムはたくさんあります。


主だった美声の持ち主であれば、一通り録音しているので、とりあえずバッハでお馴染みになった歌手の中から選んでもよかったのですが、シューベルトと言えば三大歌曲集、三大歌曲集と言えばディートリヒ・フィッシャー=ディスカウということに相場は決まっているようです。

ちなみに、三大歌曲集というのは、 「美しき水車小屋の娘(Die schöne Mullerin,1823)」、「冬の旅(Winterreise,1827)」、「白鳥の歌(Schwanengesang,1828)」の3つ。「冬の旅」は一番有名だと思いますし、実際出ているCDの数たるや物凄い。「白鳥の歌」は、シューベルト死後に編纂されたもの。

フィッシャー=ディスカウは、実にライフワークともいえるシューベルトの歌曲集全CD21枚の金字塔があります。クラシックCDデフレはありがたく、今では福田さん一人で夏目さんが数人帰ってくるくらいで買えちゃいます。

さすがに、うまい(?)んだと思うのですが、まだ声楽の良し悪しがよくわからない。さすがに、ひたすらピアノ伴奏のみで、ずっと聴いていると多少飽きてしまうのは否めない。

フィッシャー=ディスカウは男性独唱曲は網羅されていますが、女性歌唱曲や合唱曲も含めて完全制覇したいとなればHyperionよりCD50枚のコンプリート・セットもあります。

でも、さすがにいきなりこれに手をだしても、たぶん辛いことになるかも。ということで、まずは三大歌曲集をすべて収録している方を中心に、幅を広げてみるのがよいかと思いまして・・・

三大歌曲集を出している多くの歌手はバリトン、時にテノール。つまり男性が圧倒的に多い。そこで、女性歌手のものは無いかと・・・ありました。ナタリー・シュテュッツマンが、三大歌曲集のCDを出していて、しかもリマスターされた全部入りセットの廉価版も出ていました。

女性の伸びやかな声は、やはり聴きやすい。ピアノ伴奏のセデルグレンとも20年来のペアだそうで、出過ぎず、隠れ過ぎずの絶妙なバランスも申し分がありません。

そして、比較的新しいものでは、バッハのマタイ受難曲などでお馴染みのマーク・パドモアも、ベートーヴェンやシューベルトのソナタでお馴染みのポール。ルイスと組んでCDを出しています。

古楽系で活躍するエヴァンゲリストのイメージのパドモアですからフィッシャー=ディスカウとは一味も二味も違う歌い方をするだろうと期待してしまいます。

そして、もう一つ興味深いのが、なんと日本語の「冬の旅」。日本語で冬の旅というと、なんか昔のテレビ・ドラマを思い出しますが、こちらは何と、松本隆が邦訳した歌詞をつけたものがある。CDブックとして、本屋さんで売っています。

やはりドイツ語がまったくわからないので、歌詞の内容を理解して聴くか聴かないかで大違いになってしまいます。特に「冬の旅」では、歌詞の内容を考えながら聴くと、ただでさえ暗く絶望の音楽に、完全に立ち直れないくらいの重さが加わります。

2016年2月20日土曜日

インフルエンザ流行はピークを越えました


インフルエンザ流行は、相変わらず続いています。

ただし、2月第1週がピークで、第2週は山を越えたようです。学級閉鎖の数、入院数なども、少し減りました。

それでも例年に比べて高い水準ですから、引き続き注意が必要です。発病している患者さんの半分は、10歳未満の小児です。

検出されたウイルスは、大多数はワクチンとの適合はいいのですが、一部にまったくワクチンの効果が期待できないものも出現しています。

数日前にテレビの取材を受けた医師の話で、「うがいは無駄」ということが紹介されていました。

ウイルスの曝露後、20分で感染が始まるので、1時間に3回以上うがいをしないと意味が無いというもの。これは、テレビのいつもの手法で、話をセンセーショナルににして視聴者にインパクトを与えようとするものです。

できるだけうがいをすることで、ある程度の予防効果が期待できるわけですし、お金がたくさんかかることではないので、それを「無駄です」、「意味がありません」として放送するのはいかがなものかと。

マスクもウイルスを飛散させない手段としては効果があります。つまり、かからないようにするためというよりは、移さないためなんですが、一人一人の気遣いが流行を小さくするという意味でも大切です。

いずれにしても、あと数週間は十分に注意をしないといけません。関節リウマチの患者さんは、免疫力を抑える薬を使っているので、重症化したり長引くリスクがありますので、まだまだ気を緩めないでください。

2016年2月19日金曜日

住宅地の鳥


自分では、都会の住宅地で見られる鳥のベスト3というと・・・

カラス、スズメ、ハト・・・と勝手に思っていますが、春先は確かにツバメらしきものを見たことがありますし、ホーホケキョという鳴き声が聞こえたこともあります。

そもそもカラスだって、ガーガー鳴く「はしぼそ」と、カーカー鳴く「はしぶと」の2種類いるなんてことは最近知ったくらいで、他にもたくさんの鳥がいるんでしょう。

早朝に見上げてみると、電線や屋根に鳥がとまっていることはよくあるわけで、小さい物はたいていスズメでよさそうですが、一回り大きくなると何かはわからない。

これは、ムクドリ? でしょうか。

つがいなのかもしれませんが、何か会話をしていたら面白い。

「おい、今日のご飯は何にするんだ?」
「あんたが獲ってこれたものによるわよ」

なんてね・・・・

2016年2月18日木曜日

第16回田園都市リウマチフォーラム

2010年の秋に始まった田園都市リウマチフォーラムですが、昨夜の会で16回目を数えました。

元はと言えば、近隣の開業医3人の勉強会から始まったもの。まぁ、よく続いているものです。お陰で、日進月歩の激しいリウマチ診療に、何とかついていくモチベーションになっているところがあります。

さて、この会では、山田秀裕先生に顧問をお願いしています。山田先生は聖マリアンナ医科大学のリウマチ・膠原病内科の教授で、横浜北部~川崎地域では最も精力的に活動していました。

・・・いました、と過去形なのは、昨年末に大学を退職されたから。

今年からは、横浜市保土ヶ谷区にある聖隷横浜病院に勤務されていて、今はリウマチ科部長として診療部門を整備・確立することに多忙な日々を送っているようです。

山田先生には、何度も会で講演をしていただているので、気楽に今回もお願いしていたのですが、昨夜は久しぶりにお会いしてみると、だいぶお疲れの様子でした。

大変お忙しい状況の中で、よけいな仕事を増やしてしまい、大変申し訳なかったと反省しています。それでも、さすがに話の内容はいつもの「山田節」が随所に出てくる興味深い物でした。

基本的なテーマは、リウマチの最新事情を踏まえて、今後の動向を考えるというもの。ほとんどの公演では、こういうテーマだと最新の薬の情報が主となって、誰が喋っても似たり寄ったりになるものです。

昨夜の山田先生の話では、新しい物も含めていずれの薬を使っても、リウマチを抑えているだけで根本的な治療をしているわけではないので、基本的に今後登場するだろうものも含めて、どれでも一緒という具合にばっさりと話を切り捨てていました。

新薬の情報も大切なんですが、新薬についてのノウハウが落ち着いてきた今、考えないといけないより重要なことは「予防」という問題だというのです。

今までにも、いくつかの関節リウマチ発症のリスク・ファクターがわかっています。一番根っこは遺伝子ですが、まだそこまで解明しきれているわけではありません。

日々の診療の中では、今ある症状を無くすことに追われがちですが、わかっている中でリウマチの発症機序をよく考えて、発症や憎悪のきっかけになりうるものを排除していくことがこれからは大切だという話でした。

やはり、まったく新しい切り口の内容の話で、こういう話は他の演者の先生からはまず聞くことはないと思います。今後も、山田先生は顧問を続けていただけるということなので、業務に支障か出ない範囲で講演をお願いしたいと思いました。

2016年2月17日水曜日

遠い電子メディア



音楽CD販売数は激減し、多くの音楽はダウンロードに移行しつつあると言われています。いまだに、ほぼ音楽のダウンロードには手を出さない自分としては、どんどん置き場所がなくなるCDを買い続けている。

おじさんからすると、レコードの時代に比べればCDはまさに「コンパクト」であり、「こんなにあるのにこのスペースですむ」という感覚があります。

そもそも、並んだCDを眺めていると所有欲が満たされるということもあるし、それなりに自分の法則で並べていると、一目瞭然にまだ持っていない物とかも判断しやすい。

どうしても、手に入れにくい物とか、まぁどうでもいいような物について、今までに何度かダウンロードにしたことがありますが、フォーマットがちゃちだったり、ブックレットが付属していなかったりと、何かと不満が残る。

またアップルが大嫌いな自分としては、iTuneなどという使いにくい音楽管理ソフトは使う気は無いし、その亜流のいろいろなソフトも特に必要とはしていないんです。実際、圧倒的にパソコンで音楽を聴くことが多いにもかかわらず、Windowsのエクスプローラで十分と思っている。

歩きながら音楽を聴く人たちは、ダイレクトにスマホなどで再生できるダウンロードは便利でしょうけど、なんか音楽の使い捨てみたいなところも感じてしまいます。


一方、電子書籍の普及は足踏み状態。

こちらも、おじさんとしては、何度か買ったことはありますし、コンピュータ好きとしては「紙の無い未来」というものに、一定の期待は持ち続けてきました。

紙の本が売れなくなったと、よく言われます。だからと言って、電子書籍が増えているわけではなく、書籍全体が売れなくなっているということ。

電子書籍は、例えばすべてがPDFで統一されたりすればいいのでしょうが、販売会社によってフォーマットがたくさんありすぎます。どれかを買っても、スマホでは見れてもパソコンでは見れなかったりする。

そもそもコンテンツが、一部の売れそうな物か、あるいは中途半端に古い物ばかりで、揃えたくても揃えきれない現状があると思います。

だからといって「ケータイ小説」と呼ばれるようなものは、何か薄っぺらな感じがして、手を出す気にはなりません。

基本的にパソコンの横長の画面で、本を読むのは疲れるし、ずっと集中して画面を見ていると目の疲労もはんぱない。だからと言って、スマホでは画面が小さく、タブレットや電子書籍専用デバイスを持ち歩くのもめんどう。

CDと同じで、書籍を並べる楽しみ的なものも無い。本は持ち歩くと重くてかさばるのですが、昭和人としては本当に読むつもりなら、紙の方が圧倒的に集中できるというのが現実です。

ほぼ一日中、そして一年中、パソコンを利用しているにもかかわらず、メディアの電子化に対して距離感が縮まらないというのは、結局結論は、やはり昭和人だからということになるのでしょうか。

2016年2月16日火曜日

衣服の繊維がリウマチ発症に関係する!?

一昨日の日曜日は気温が25度近くあって、昨日の月曜日は夜には雪がちらついて、乱高下の激しい天候です。体調管理が難しいところに、インフルエンザも例年のピークを越えています。

さて、関節リウマチ関連で、ちょっと興味を引く話がネットに出ていました。

Annals of the rheumatic diseasesという、リウマチ関連ではそれなりに権威のある医学雑誌に昨年12月に掲載されたものを紹介している記事です。

マレーシアでの調査結果ですが、早期リウマチと診断された女性の職業を検討したということです。簡潔に結論をまとめると、衣服の縫製工場で働いた経験がある、つまり繊維の粉塵の曝露により発症のリスクが高まるというものです。

繊維の粉塵には、もとになる動物性・植物性繊維に混入しているいろいろな細菌も含まれていて、呼吸器感染症の誘因になっているということです。

確かにリウマチの発症と感染症は、昔から関係があることは指摘されていて、内在する先天的な遺伝子に含まれる発症素因に対して、トリガーとる後天的要素の一つと考えられています。

この論文では、対象となった患者さんのうち繊維粉塵の曝露経験があるのは4.5%、41人です。コントロールとなる健康な女性の集団では1.7%、15人。

比較する数が少ないところが、学術論文として不満を感じます。統計学で「有意な差」が出ると、何でも受け入れてしまう風潮がありますが、有意な差を作るのが統計学であり、検討対象が少ないことはしばしば問題になるものです。

本来は、このテーマでの検討に必要なのは、繊維粉塵の曝露経験者のうち、どのくらいの割合でリウマチを発症したかという数字です。それを他の職業経験者と比較することで、リスクかどうかを論じるのが本来の方法だと思います。

ここでは大元となる母集団はすでに発症している人たちですから、その中での職業経験の多い少ないは議論できますが、その他の職業については触れられていません。

もちろん、この論文の内容を否定するつもりはありませんが、検討する方法論としては、やや不十分という感じがします。

紹介しているサイトの記事は、母集団についてはふれずに、結論だけがクローズアップされる「ホンマでっか!? TV」式のもので、センセーショナルではありますが、そのまま単純に受け入れるのは問題がある。

いずれにしても、何らかの関連の可能性はあるわけで、まだリウマチ発症の根本的な原因が解明されていない現状では、予防の観点からもとっかかりになりうるテーマだと思います。

2016年2月15日月曜日

初代 @ たまプラーザ


昨日は、昼頃からは、もう春ですかい? という生暖かいような天候でした。そういえば、いわゆるバレンタイン・・・まぁ、若い人たちは、それなりに楽しい一日を過ごしたことでしょうね。

おじさんは・・・丸々一日、完全休養日みたいなもので、久しぶりに本当に家のことも仕事のこともしない、ぼけーっとして時間を費やしました。

そんなわけで、昼ごはんも近くのホームのラーメン店で済ましてしまいました。もう、何度もブログに登場している初代という、味噌が売りのこのあたりでは名の通った店です。

たいてい辛味噌にするんですが、ときどき違うものを選びます。今回は・・・おや? 新しいメニューがある。醤油新味という・・・しかも、限定30食となっていては、食べないわけにはいかないでしょう。

見た目は、味噌ラーメンかという感じ。細かい黒っぽいかけらがたくさん混ざっている。まずスープをいただくと、なるほど強めに魚の出汁がきいているわけで、黒っぽいのは魚粉というわけですね。

おそらく、鶏ガラのベースに醤油と魚粉、味噌も入れているんでしょうか。つまり、いわゆるつけ麺によくある味。それを薄めた感じというと想像しやすい。麺はいつもの麺と一緒。中太麺でストレート。

贔屓にしている店ですから、はっきり言いますけど、味としては悪くはないけど、このスープと麺は合わない。薄めのスープが絡みつかないので、麺の味が勝ってしまいます。

これは、もう少し濃厚なスープにするか、あるいは縮れ麺とか細麺を使うかの工夫がほしいところ。

味噌味で勝負している店だと思えば、他の味はどうでもいいと言ってしまえばそれまでですが、せっかくメニューに載せるならねもう一度食べたくなるものを出してほしいかな。

2016年2月14日日曜日

Trudelies Leonhardt / Schubert Fortepiano Works

シューベルトのピアノ・ソナタや小品にはまってしまうと、「幻の名盤」の宝庫みたいなもので、そこがマニア心を余計に刺激します。

ちょっと前に紹介したトゥルーデリーズ・レオンハルトについては、大変情報量が少ないために、CDを集めるのは一苦労。

ご本人のホームページもありますが、日本語で詳しく紹介している、ほとんど唯一のサイトがあります。まとまった情報は、そこでしか得られないと言っても過言ではありません。ありがたいことに、本人に確認済み(!!)のディスコグフィーもまとめてくれています。

一番のレパートリーは、シューベルトですが、録音されたものでは大曲は「さすらい人幻想曲」を除いてほぽ網羅されていて、立派に「全集」と呼べるだけの収録数を誇ります。

フォルテピアノを使用した演奏としては、80年代半ばに開始していますから、世界で一番早くから着手したシリーズです。一番最近の録音がおそらく2007年なので、あしかけおおよそ四半世紀かかっている。

ただし、ソナタは未完成のものは原則として弾かない。世にある補筆版(当然亡くなった後です)は、シューベルトが認めていないわけですから作品として聴かせることはしないというのは正当な見識と言えます。

ただし、もともと小品として完成していて、未完成ソナタの一部と推定されているものについては、独立した作品として演奏されているので、譜面が途中で終わっていない限りは聴くことができます。

一番の問題は、レコード会社が複数にまたがっていることと、いずれも日本では知名度の低いレーベルばかりというところ。

最初は1984~1985年のJecklinというレーベルからLPレコードで全12枚というボリュームで発売された「ハンマーフリューゲルのためにソナタ集」というもの。ハンマーフリューゲルはハンマーで弦を叩くという意味で、チェンバロと差を明確にした言葉。モダン・ピアノもアクションとしてはハンマーフリューゲルですが、通常は歴史的なフォルテピアノを指す言葉の一つです。

その後に全3巻6枚CD化されていますが、何故かD960を含む第2巻だけがデジタル配信されていて簡単に聴くことができます。CDは第2巻と第3巻は、世界中をネット検索するとなんとか見つけることができます。

ところが、第1巻だけはどうにも探せない。ご本人のホームページにも"Sold Out"の表記があり、ほぼ入手は不可能という状況です。第1巻には、ご本人が最も気に入っているD959が収録されているので、これを聴かないわけにいいきません。

さて、次は80年代終わりごろにDivertimentoというレーベルから3枚のCDが発売されていて、ここには2つの即興曲、楽興の時、3つの小品、いくつかの舞曲集が収録されています。

これも、ほぽ入手不可能。一部は目の玉が飛び出るような値段でマーケットに出ているのですが、さすがにその値段で手を出すことはできません。ご本人も手元には無いようです。

ただし、幸いなことにほとんどの曲は、後のシリーズで再録音しているので、ここは素直にあきらめて引き下がりましょう。

90年代終わりに、今度はCascavelleというレーベルから4枚のCDが発売されています。 2つの即興曲が再録音され、舞曲やソナタの一部と推定されている小品も含まれます。このシリーズは比較的あちこちのマーケットで常識的な値段で散見されます。

90年代前半から2009年までに、断続的に6枚のCDを断続的に発売したのがGlobeというレーベル。楽興の時、3つの小品の再録音を含めて、まだ録音をしていなかったものを大量に集めてきた内容で、特にD960も再録音しているんです。

興味深いのは、D960の草稿の演奏も収録しているところ。もちろん曲として完成しているわけではなく、あくまでも曲として成り立つまでの過程にすぎませんが、なかなか実演を聴くことが無いので貴重な録音と言えます。

最後に2007年の録音でVDE-Galloとのいうレーベルから1枚だけCDが出ていて、ここにはD840が収録されています。

D840は第2楽章まで完成していますが、第3と第4楽章は途中やめ。全体としては未完成のソナタなので、基本的には収録を避けてきたのかもしれません。でも、完成部分だけでも人気の高い作品ですから、おそらくこれを最後に収録したことで全集としての完成を意識したのかもしれません。

というわけで、最初のJecklinの第1巻とDivertimentoの3枚を除いて、何とか手元に揃えることができましたが、どうしても無くてはならないのがJecklinの第1巻。ついに、究極の奥の手を使いました。


なんと、レコードを買ったんです。LPレコードです。いゃぁ~、最後にレコードを買ったのはいつのことでしょうか。おそらく学生の頃でしょうから、たぶん30年ぶりくらい。

アメリカのマーケットで見つけて、悩んだ末カートに入れたんですが、何と海外発送はしていないと・・・そこで、しがない英語のメールを何度か送って交渉した結果、送料込み約1万円で手に入れることができました。

でもって、レコードなんてどうするんだい? と思われるかもしれませんが、安心してください、あるんです。実はレコード・プレイヤーがうちにある。

なんで今時そんなものがあるかというと、以前に手元に残っていた落語のレコードをパソコンに取り込むために購入したんです。aiwa製で、確か5000円くらいの安っぽいものですけど、今でもちゃんと使えるんです。

というわけで、「レコード盤に針を落とす」という昭和の匂いがプンプンするレトロな結末ですが、いろいろな意味で楽しめることになりました。

2016年2月13日土曜日

宇宙へ

いきなりですが、1969年7月20日、自分は小学生でした。

これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である

テレビから流れてきた、この同時通訳にる言葉に、何かとてつもないことが達成されたというインパクトがありました。

1961年に故ケネディ米大統領が、1960年代の終わりまでに人を月に送ると演説し始まったアポロ計画の最大のハイライトでした。

アポロ計画には、莫大な予算と人員を要したそうですが、そこから派生した革新的な技術が、今の自分たちの便利な生活に多大な貢献をしていると、そもそもアメリカを世界が認める大国の地位に持ち上げたことは間違いない。

あれから半世紀近くたって、いまだに月に着陸したのは事実だ、いや捏造だという話がいろいろなところに出てくるんですけど、大多数の捏造論はほとんどいちゃもんに近い感じがします。

人類は自らの地球の資源を食い物にして発展してきましたが、今や宇宙をビジネス・チャンスとしていろいろな国がいろいろなアプローチをしています。宇宙に飛び出してみたいという、単純で純粋な興味を満たす欲求とは、だいぶかけ離れてきています。

地球以外の天体に、人が行って帰ってきたというのはアポロ計画だけ。最近、某国が衛星打ち上げ大成功と騒いでいますが、それが真実だとしても、アポロ計画に比べればまだまだ序の口の話。


アポロ計画の遂行にもいろいろな思惑はあったのでしょうけど、宇宙開発の趣旨はだいぶ変化してきたようで、今のこどもたちが生涯忘れることができないようなニュースになるような話は当分なさそうです。

2016年2月12日金曜日

スーパーのお刺身


街のスーパーや魚屋さんでお刺身を売ってますけど、残念ながら料理屋さんで出されるものに負けない・・・ってのは、あまり無い。

もちろん、料理屋でもスーパーの方がまし、っていう場合もあって、かなりがっかりさせられることだってあります。

まぁ、値段を考えるとスーパーの方がいまいちなのはしょうがない。いちいち文句を言うことはありません。

それでも、消費税が据え置きなのか上がるのかにかかわらず、安い食べ物とは言えないので、少しでも美味しいものであることを期待したいというものです。

ふだん買い物に行くスーパーとしては、近所に5ヵ所ほどあるんですけど、何を買いたいかによって使い分けている。

品揃えはよくないけど、まぁスタンダードなA店。お惣菜が多くて、やや高めのB店。安さ勝負で、物がさえないC店。高級品が多くて、品数が少ないD店。そして、去年できた、品数も品質もまぁまぁですが、一番遠いE店です。

まぁ、普通はA店で間に合うわけですが、お惣菜で済ませたいときはB店。肉はC店がコストパフォーマンスがよくて、特定の変わったものはD店です。ただしお刺身はいずれも、まぁこんなもんでしょうと言う程度。

そこでE店です。売り場面積は圧倒的に広くて、品揃えは抜群。お惣菜も充実で、お酒も酒屋さん並みにいろいろある。ただ、遠いので、ちょっと行きづらい。

でも、今日はお刺身を食べたいと思って買いに行くなら絶対にはずすことができないくらい、他店を圧倒しているんです。 特にマグロの美味しさは飛びぬけています。

正直、これまでスーパーのマグロはどうでもいいと思っていました。お刺身の王道みたいなものですが、どうせたいして美味しいものは入っていないから、飾りみたいにあればいいくらいのもの・・・

ところが、ここのマグロはまったく異次元の美味しさ。わざわざ食べたい、確かにマグロはお刺身の王様だと思わせるだけの品質です。何度か食べてもはずれはありません。

もちろん、かんぱちやサーモンも、まともな料理屋さんに負けていません。相当、こだわりをもって担当者が仕入れをしているんだろうと思います。

休みの日は余裕をもって買い物に出れるので、お刺身を食べたいと思った時は、遠くてもここまで足を延ばしたくなるということです。

2016年2月11日木曜日

建国記念日

今日は、昭和41年に制定された「建国記念の日」で、初代の天皇だった神武天皇の即位式が行われた日とされます。元々は、明治時代から紀元節として祭日だったのが、占領軍の意向より廃止されています。

日本国がいつ、どうして成り立ったのかは「古事記」、「日本書紀」などの古文書にいろいろ書かれているわけですが、実際のところ、現代文訳ですらちゃんと読んだことがない。

ですから、断片的なところを何となく耳にしている程度で、日本人としてはあまりに無関心との誹りを受けかねないところなんですが、ただこれらの書物は事実をかなりの脚色しているだろうことは間違いない。

何しろ神武天皇の亡くなった時の年齢が137歳だったりするというのでは、もうファンタジーとしか言いようがない。「歴史は勝者が作るもの」なので、勝者たる天皇を神格化して権威づけるためなら、どんどん話を膨らませるのは当然と言えば当然のこと。

歴史学者の方々は、これらの古書、伝承、伝聞から真実のみを抽出することに努力しているわけですが、なかなか推理小説のように名探偵がスパっと解決してくるようなことはありません。

となると、事実としてそのまま受け入れるというのではなく、そういう気持ちで国ができたんだろうという精神論みたいなところだと思うしかありません。

現代語訳はいろいろあるし、ヴィジュアル版という図解したもの、さらにはマンガ版とかので、今までに少しでも理解しやすくしたものは山ほど出ていますから、一度はちゃんと一通りのあらすじを再確認するにはいいかもしれません。

ただ、この手の話は、宗教的・政治的にいろいろと曲解した内容の解説書もかなりあるみたいで、なかなか公平で客観的な解説書を見つけるのが難しそうです。

最近の出版からAmazonのレヴュー評価が高いものとしては、「まんが古事記(講談社、2015)」がありました。ネット通販だと、在庫がある本屋が見つからないので、よく売れているのか、あるいはもともと出版部数がすくないのかわかりません。

憲法改定議論もある昨今ですから、日本の成り立ちを一から考えるスタートとして、多少は興味を持ちたいものだと・・・思ってはいるんですが、なかなか手が出ませんね。

2016年2月10日水曜日

更科 @ すすき野


このブログで、日本蕎麦も採り上げることがよくあるのですが、ほとんど更科という屋号ばかり。何故かというと、更科の細い麺が好きだから。

更科の麺の特徴は、蕎麦の実を削って「大吟醸」状態にして作ること。ですから、麺は普通に想像するよりも白いのです。

自分のテリトリーにある何軒かの更科の中で、ホームにしているのが青葉区すすき野の店。ごくごく普通の街の蕎麦屋さんですけど、とにかく更科の中でも一番美味しいと思っているんです。

もちろん、増田屋とか大村庵とか、よくある屋号の蕎麦屋の一つですから、本格的な手打ちそばの店と比べるのは可哀想。

でも、美味しさは麺の茹で加減、出汁の味加減に左右されるところも大きいわけで、さらにトッピングされる具材も評価に大きく関わってくる。

他の蕎麦屋で1000円使うなら、立ち食い蕎麦で2回食べるので十分だと思いますし、3回我慢して本格手打ちの店に行く方がいい。

この更科は、全体のバランスが良くて、立ち食いに行くならここで食べたいし、本格店に行けないならここでも許せるという感じ。

今回は、あえて定番をはずして、注文したことがなかったものにしました。

肉南蛮です。簡単に言うと、味をつけた豚肉と葱がのっている。まさに鴨南蛮の鴨を豚に変えたもの。肉の味が出汁と混ざって、予想通りですけど美味しかったです。

2016年2月9日火曜日

un petit paquet @ みすずが丘


みすずが丘・・・って、そんなローカルな地名出されてもわからん、とお叱りを受けそうですが、宅地が続くうちの近辺では数少ないランドマークになる交差点。

とは言え、片側一車線のよくある、住宅街の信号機付きの十字路ですけど、1年くらい前に角の一つにスターバックが出来てから、多少は知られるようになった・・・かも。

でも、たぶん最初に知名度を高めたのは、こちらのお店、un petit paquetだと思います。

アン・プチ・パケはフランス語、一つの・小さい・ 包みという意味でしょうか、1998年に始まったケーキ屋さん。あれよあれよという間に評判になって、田園都市線沿線の中でもよく知られた有名店になりました。

もともと自ら進んでケーキ屋さんに行くわけではない非スイーツ男子としては、数少ない知っているケーキ屋さんの一つ。こどもが小さかった時には、誕生日ケーキとかで何度もお世話になりました。

今更、こんなブログで紹介するまでもないのですが、毎日のように店の前を通りますので、繁盛していると何となく嬉しい気分になるものです。

2016年2月8日月曜日

立ち止まる、振り返る


関節リウマチ診療に本格的に携わって15年、医者になって半分を費やしたことになります。

それ以前は、リウマチの患者さんを診ていなかったわけではありませんが、今から思うとだいぶ幼稚で恥ずかしい診療をしていたんだろうと思います。どちらかというと、救急車で運ばれてくる血だらけの患者さんと格闘していた方が圧倒的に多かった。

ただし、少しだけでかもしれませんが、激変した20世紀と21世紀の関節リウマチ診療の両方を知っていることが強みかもしれません。

21世紀になって、生物学的製剤と呼ばれる画期的な薬の登場により、多くの患者さんがほぼ治ったに近い寛解という状態にコントロールが可能になりましたが、それでも薬の効果が弱い方や、副作用や経済的な理由で生物学的製剤が使えない方も少なくはありません。

そのいう場合には、従来の20世紀型の治療も今でもすることがあります。そこらは、若い先生にはぴんとこない部分だろうと思います。また、整形外科の立場から、どうしても薬だけでは不十分な場合には、装具療法やリハビリテーション、場合によっては手術という手段も用いることができる。

しかし、合併症や副作用の問題で、肺や肝臓、腎臓などの心配をしないといけない場合には、内科系の先生の方が得意であることは否定できません。また、膠原病という範疇で考えると、もともと純粋に内科的疾患であるので、整形外科系の医者は知識と経験は足りているとは言えません。

結局、整形外科系だけでも、内科系だけでも成り立たない部分があるのが関節リウマチ診療であり、一番医者も患者さんも悩むところ。

いずれにしても、21世紀になってからは毎年のように新薬が登場し、新しい検査法が出てきて、それに伴い注意しないいけないこともどんどん増えてきました。

リウマチ専門を掲げる医者としては、もう気が遠くなるような気分で、新しいことをせっせと勉強し続けないと、すぐに置いて行かれる怖さもありました。それでも、やっと落ち着きを取り戻しつつあります。

リウマチ学の停滞という言い方もできますが、もちろん様々な研究をしている方々はいて次の一手になるような話は枚挙にいとまがありません。つまり、今はこれまで、どんどん新しくなっていったことを整理して振り返る時期と言うことができます。

生物学的製剤が登場して10年を超えましたので、使い方のノウハウは当然整理され、より安全に使用することができるようになりました。次は、寛解後をどうするか、あるいはどのタイミングで生物学的製剤を導入するか、その場合何種類もある薬の中から何を選択するのかというようなことが話題になります。

また、今後の課題としてiPS細胞による再生医学がどのように関わってくるか、そして遺伝子医療による予防や治療が可能になるのかというような大きな問題が控えています。

この数年は、リウマチ学の進歩は多少緩やかになるかもしれませんが、その後に必ず再び次から次へと新しいことが登場する時期が来ることは疑いようもありません。

今のうちは、それに備えて、体力をつけさせてもらう時期なんだろうと思っています。小休止している暇はありませんね。今こそ、もう一度全体から勉強しなおすタイミングなのかもしれません。

2016年2月7日日曜日

インフルエンザ流行のピーク


インフルエンザの流行がピークに達しそうです。ここ1~2週間が山場になりそうです。

グラフは東京都のものですが、全国的に大きな差はありません。今シーズンは、昨年末までは、ほとんど動きがなく、年明けから患者さんが急増しています。

これは、ほとんど例年通りの動きと言えそうで、特に少なくもなく多くも無くというところかもしれません。

昨シーズンは、流行の始まりが早くて、12月中にピークを迎え、流行期が長めでした。過去には2009年のように秋口から始まるという異例の年もありました。

今シーズンのインフルエンザウイルスに対するワクチンは、3価から4価へとなり、従来のA型2種+B型1種からA型2種+B型2種に変更されました。これは、流行末期、つまり春先にB型が増えやすいことに対する対策です。

その年に流行るウイルスの型をWHOが予想してワクチンの製造を行うわけですが、製造には当然数か月以上かかるので、予想が決まるのは春。どうしても、当たりハズレが出ることはしょうがない。

ただし・・・安心してください。当たってますよ!!

今シーズンのワクチンに含まれるウイルス株と、現在流行中のものとはほぼ同じようです。予防接種をしていれば、普通は大丈夫です・・・が、予防接種をしたら必ず免疫を獲得しているという保証はありません。

免疫力がついても体調をくずしていればかかるかもしれませんし、注意するにこしたことはありません。特に今シーズンは、当初製造メーカーの問題で、ワクチンの供給が不十分でしたので、ワクチン接種をしていない方が多いかもしれません。

うがい、手洗い、人混みではマスク。感染症を予防するのには、基本が重要です。

全国の情報は国立感染症研究所、横浜の情報は横浜市のホームページで確認できます。

2016年2月6日土曜日

シューベルト大好き ~ Schubertiade

Franz Peter Schubert、フランツ・ペーター・シューベルトは、オーストリア人。1797年に生まれ、1828年にわずか31歳で亡くなっています。

短い生涯でしたが、ゲーテやシラー、ハイネなどの詩をもとに多くの歌曲(リート)を作り、「歌曲王」とも呼ばれますが、交響曲、室内楽、ピアノなとの独奏曲、宗教曲、歌劇など、1000余りの作品が残っています。

ウィーン近郊リヒテンタールに生まれ、1810年、13歳頃から作曲活動を始めました。 1813年には早くも交響曲第1番を作曲しています。

音楽家や詩人などの親しい仲間が集まって、シューベルトを中心に音楽を楽しむシューベルテイアーデと呼ばれるサロンコンサートが、シューベルトの新曲を発表する重要な場でした。

初期にはベートーヴェンの影響を残す古典派に属する作品、そして後期には ロマン派に続く作品を作曲し、両者をつなぐ重要な位置を形成している。

・・・というのが、現在のシューベルトの略歴と評価ということになります。

しかし、長らくシューベルトは歌曲の作曲家という位置づけがされて、それ以外の曲については、ベートーヴェンの亜流扱いをされて、ごく一部を除いて顧みられることはありませんでした。

早くに亡くなっために、多くの未発表曲が残されたこと、そもそも出版されたものが少ないこと、そして遺産の散逸がいろいろあることなども要因としてあるようです。

没後100年を記念した作曲コンクールが1927年に行われた頃から、しだいに研究も盛んになり、いろいろな分野の曲にも脚光が当たるようになったわけです。

ピアノ曲については未完成曲が多く、ソナタとしては23曲が確認されていますが、何曲かは楽章の断片のみで、曲として完成形になっているものは半分程度にすぎません。

いくつかの完結しているソナタは20世紀後半になると、ピアニストのレパートリーに取り入れられることが多くなってきましたが、以前のエントリーでも書いたように、60年代後半にヴィルヘルム・ケンプが初めて「全集」という形にまとめたことから、やっと全体像が認知されるようになりました。

歌曲王と呼ばれるだけあって、シューベルトは天性のメロディ・メーカーであったと言えます。どの曲にも、誰もが口ずさみたくなる節が必ずあります。そのテーマをどんどん展開していく技法は、ベートーヴェンに「天才だ」と言わせただけのことはあるというものです。

しかし、繰り返しが多く、何とか長引かせているような印象を持たれるし、妙に休符が多かったりして、間が抜けたようなところが取っつきにくさにつながっているかもしれません。

でも、一たびはまると、できるだけ長引かせ、このまま終わらないでもらいたいと思うようになるし、この絶妙の間がまた快感になってくるというものです。

曲調も長調のものが多く、普通なら明るい印象を持つはずなのですが、長調なのに悲しいというのがシューベルトの真骨頂ではないかと思います。

ベートーヴェンのピアノ・ソナタでクラシック音楽に開眼した自分ですけど、もはやそれを超えて聴きたいのがシューベルトであり、シューベルトのピアノ曲や室内楽は絶対的な地位を獲得しています。

バッハの教会音楽とともに、シューベルトは音楽趣味を十分に満足させてくれる存在であると思っているのです。

最後に、一枚のアルバムを紹介しておきます。

タイトルはまさに"SHUBERTIADE"、つまりシューベルトを中心にしたサロン・コンサートを再現するようなプログラムが収録されています。

演奏の中心は古楽奏法のピアニストの草分け、インマゼールです。歌あり、合奏あり、独奏ありで、楽しくシューベルトの元に集った仲間たちを想起できる仕上がりです。

フェアミューレンも同様のアルバムを最近出しましたが、インマゼールのものは4枚組で、古楽器によるシューベルトの室内楽の有名どころをかなり網羅しているのでお勧めです。

2016年2月5日金曜日

New!! プリウス登場


昨年末に、トヨタのプリウスがメジャーチェンジして、4代目が登場しました。

発売前の予約だけでも数万台という、バックオーダーを抱えての登場で、発売時点ですでに当社まで数か月以上という事態になっています。

実は、年末に某所で走行中の新プリウスに遭遇しました。これは、超、超、超早い納車されたものでしょう。

現在では、納車まで5ヵ月程度、革シートを選んでいると8ヵ月もかかるようです。

しかも、トヨタの部品を作っている工場の事故があって、工場のラインを停止せざるをえない状況が発生していますので、さらに数ヵ月の遅れも懸念されています。

まぁ、それはそれで納車待ちの方はいろいろとイライラするでしょうけど、自分もプリウスαで1年待ちというのを経験しましたが、まぁ頑張れば8ヵ月くらいまではそれなりに過ごせるものです。

それ以上になってくると、さすがにテンションは下がって、モチベーションを保つのには相当苦労しましたけど・・・

何にしても、今や当たり前になったハイブリッド車の元祖であり、デファクトスタンダードの地位にあるプリウスですから、だまっていてもそのうち街中にあふれることでしょう。

この次は6年後くらいでしょうけど、5代目はきっと水素エネルギー車・・・になる? かもしれません。そうなら最後のハイブリッドタイプかもしれませんよ。

それにしても・・・・ステアリングの・・・・ ・・・・白いプラスチック・・・
う~ん・・・ 好き嫌いはひとそれぞれだとは思いますが・・・・

洗面器のようだという意見も続出しているようです・・・

2016年2月4日木曜日

CT検査


CT検査は、レントゲン検査の一つ。

もう自分が医者になる前からあるので、当たり前のような検査になっている。

もともと単純なレントゲン写真でも、断層撮影という方法がありました。レントゲン線を出す管球という部分を撮りたい場所を中心にして円を描くような移動をさせると、撮りたい場所だけが濃く写ってくるというもの。

ただし、管球の動きのために、どうしてもぼやけた写真になってしまい、あまりわかりやすい写真ではありませんでした。

CTは、Computed Tomographyの略で、コンピュータ断層撮影と呼びます。撮影部分に対して極力ピンポイントのレントゲンを照射し、かつ360゜周りを回転するように撮影することで、きれいな断面の撮影像が得られます。

さらにコンピュータ処理をして、できるだけ画像を鮮明にしたり、白黒の色の違いを強調することで、普通のレントゲンでははっきり写せないところも形として描き出せるようになりました。

単純写真でのレントゲン線の被爆は、仮に毎日のように撮影しても健康には無視できる程度です。しかし、CT検査では多量の被爆が必須ですので、さすがに毎日のように行えるものではありません。

30年前にレントゲン線を使用しないMRI検査が登場してからは、徐々に使用する場面は減っていき、特に整形外科領域ではほとんど必要が無い検査になりました。

MRI検査の登場は、整形外科には革命的なもので、それまで日常的に行われていた脊椎造影、関節造影といった検査もほぼ無くなりました。自分のような世代が、それらの検査を普通に行っていた最後の世代だと思います。

現在は、自分の領域ではCT検査は胸部に対してだけは必要です。リウマチ患者さんの肺の合併症では、撮影時間のかかるMRIでは、撮影中ずっと息を止めていられないために精度の高い画像が得られません。

必要な検査は、必要な分だけ、適切に選択して行うことが重要です。

2016年2月3日水曜日

氷河


昔昔、あるところに・・・と始めたくなるほど、昔の話。

国際学会というものにでかけました。場所はヘルシンキ。

ヘルシンキといえば、フィンランドの首都。日本人的には、サンタクロースの故郷でオーロラとムーミンが有名ということくらいしか知りませんでした。

今はどうだか知りませんが、大学に勤務していて国際学会に参加するとなると、せっかくなので学会の期間プラス1週間くらいのボーナス休暇がついてきた。

そこで、学会参加者で多少観光してくることができたりしたんです。いい時代だったというか、それが楽しみで学会参加に名乗りを上げるようなものですが。

もっとも、ちゃんと発表もしないといけないので、それなりの準備もしないといけません。ただ遊びに行くだけは、さすがに許されませんからね。

ヘルシンキでは、レンタカーを借りて隣国の方向へ行ってみました。これは日本にはない国境というものを見てみようということなんですが、東へ東へと車を数時間走らせたのですか、景色的にはまったく変化が無く面白みはありません。

やっとのこと、町らしきものが見えて来たらそこが目的地。隣国というと、当時はソビエト連邦、まだ冷戦時代で、それなりに緊張が漂います。

そのあとは西の隣国、スウェーデン。王宮を見たりしました。そして、さらに西に向かって、最大の目的地ノルウェーに向かいました。

ここでの一番のポイントは氷河を見ること。首都のオスロでは美術館で、有名なムンクの「叫び」を見ました。コーナーを曲がると、いきなりすぐそこにあった、という感じ。思ったよりも小さい。

随分と無造作に展示しているものだなぁと思いましたが、このあと盗難事件がありました。

当然再びレンタカー を借りて、西の大きな港町のベルゲンまで行きました。距離は東京-名古屋くらいの400km弱。どんどん標高が高くなっていって、ついに氷河地帯に到着。

地面に氷が張り付いて、一部とけて水たまり状になったところは、透き通るような青い色をしていました。これが太古から続く氷なのかと思うと、何となく感無量。

そこから有名なフィヨルド地帯を一気に降りるんですが、氷河が削り出した、荒々しい狭くくねくねした崖の連続は、やはり景色としてもすごいのですが、独特の迫りくる閉塞感があり、「叫び」たくなるのがわかる気がしました。

学会のことは・・・ ・・・ ・・・うーん、ほとんど覚えてはいませんが、北欧三国横断旅行はいい思い出になっています。

2016年2月2日火曜日

Gregor Weichert / Schubert Piano Works


Googleのサービスは大半は無料ですから、あまり文句を言えた筋ではないのですが、やはりこのブログにシューベルトについて書いたことがGoogle+へ共有して表示されにくい。

何かがNGワードになっているようですが、それが何かがわからない。試しに古いエントリーを新たに共有する操作をしてみましたが、できるものとできないものがありました。

Google+と連結し始めて1年ですけど、今までそういうことは無かったので、ちょっと困惑しています。とは言っても、Google+をメインに投稿しているわけではないので、深く追及する元気は無い。

というわけで、懲りずにシューベルトの話を続けてみたいと思います。今回は、Amazonからのアルバム画像は貼り付けません。

さて、今回はGregor Weichertです。グレゴール・ヴァイヒェルトは1980年代なかばにピアノ・ソナタ全集を完成していますが、これは60年代半ばのケンプから始まる全集録音としては、シュヒター、クリーン、バドゥラスコダ、ツェヒリンに続く6人目の偉業だろうと思います。

ただしこの6人の中では、現在は最もCDを入手できないと言っても過言ではありません。フランスのAccord Recordsというところから8枚のCDで発売されましたが、世界中のAmazonで探しても在庫なしの巻がある。

そこで、タイトルが不明瞭で、ジャケット写真も出ていない、ちょっと怪しいものを地道に探してみました・・・ありました!! フランスの店からUKのマーケット・プレイスに出品されていました。

値段もリーズナブル。そこで、こちらもあやしい英語で問い合わせ。これは実は××では無いのかとの質問に、"You are right"という単刀直入な答えが戻ってきました。

まぁ、半分くらい清水の舞台から飛び降りるような気持ちでポチっとしてみましたら、届いたものを見て大正解。見事に全8巻が一気に揃いました。

さて、問題は中身の演奏。音質については、デジタル初期の録音ですが悪くはありません。やや響きが少なめのピアノの音ですが、逆に普通の家ですぐ横で弾いてもらっているような親密感があります。

演奏は、全体的にやや早めな印象。でも、演奏時間で見ると他の奏者に比べて極端な差は無いようです。楽譜を読めればはっきりするんでしょうけど、自分にはよくわかりません。

ようするに、演奏のテンポがいいというか、めりはりがあるというか、元気な演奏とでもいいましょうか。内田盤の重苦しい空気感が無く、だからと言って軽々しくはありません。

シューベルトは、長調なのに悲しい雰囲気が漂う曲想ですが、その点を強調したのが内田盤とすれば、ヴァイヒェルト 盤は、昔シューベルトが仲間に弾いて聴かせた時の雰囲気を感じさせるものなのかもしれません。

そして、もう一つ一番の特徴は、断片だけが残され通常演奏されることが無い、D655を世界で初めて収録したものだという点です。

おそらく、D655の録音が聴けるのは、後年のTimori、Barr、Wallischと合わせて4人だけ。

面白いのは、4人がそれぞれ行った途中切れの最後の処理の仕方。譜面通りに、途中でぱったり停止するのがWallish。 残りの三人は、それぞれ補筆して何となく終わりを作っています。

Timoriは、無理やり終わらせた感が強く、Barrはいろいろと取り混ぜて一見すると完成形で一番長い。

ヴァイヒェルト 盤は、ほんの少しだけ足して唐突感だけは無くしたもの。自然な流れなので、違和感はありません。もともと完結していないわけですから、そもそも作品として評価するものなのか議論は分かれるのでしょうが、少なくともそのまま捨ててしまうには惜しい主題です。

2016年2月1日月曜日

クリニックの評価 その2


前回、患者さんの数だけで「クリニックの評価」なんて大袈裟なタイトルのエントリーを書きました。今回はそのパート2ということで、またまた大袈裟なんですが、これも自己満足的なものだと、笑っておいてください。

さて、今回は開院から10年間の診療内容に関係した項目を調べてみました。

一つは血液検査料。そして、もう一つは画像検査料です。

患者さんによって、検査を行う項目数は変わってくるので、一人当たりの額は個別にみていかないと出せません。ですから、総収入額に対する比率(%)を出してみました。

まずは画像検査から。

整形外科とレントゲン検査は切っても切れません。レントゲン検査が無ければ、下手すると整骨院と同じになってしまいます。

レントゲン検査は初期投資がかなりかかります。うちでも、開院以来デジタルのシステムを導入していますが、撮影機器本体と画像読み取り機器、そして診察室に画像を転送するサーバーシステムで1000万円以上がかかっています。

今回調べてみて、この初期投資が回収できるのにほぼ2年間を要していました。けっこうかかっているように思います。そのかわり、それ以後は、メンテナンスにかなり費用が継続的に発生しているものの、基本的には撮れば撮るだけ収入になるわけです。

2006年は、ほとんど初診の方の場合はレントゲン撮影をすることが多いので、全収入に占めるレントゲン検査の収入は20%を超えていて高い数字でした。

その後は2010年はけっこう下がりましたが、患者数の増加の割にはあまり増えていません。この何年かは、むしろ低下傾向で、昨年は10%を割り込みそうになっています。

この5年間、患者数が安定していることが原因と思いますが、以前に比べてレントゲンをとらないことが増えているんだと思います。つまり、同じ症状で再初診した方は、数年以内のレントゲンがあると、あらためて撮影しないことがほとんど。

クリニックの中には、診察前に無条件に症状のある場所のレントゲン撮影をするという言語道断の行為を行うところがあると聞いたことがあります。確かに目に見える支出がないので、収入アップにつながりやすいところですが、それはだめ。

ほとんど影響は無いとはいえ、放射線の被爆をさせる検査ですから、やらないにこしたことはない。自分としては、自分なりにレントゲン写真を見ておきたいと思う理由がある場合に行うだけ。

逆に、これは必要ないと思ったら、あるいは以前の写真で十分と思ったら撮りません。時には「レントゲンもとってくれない」と不満に思われることもありますが、しょうがありません。

とは言っても、どんどん下がり続けることはないと思います。初診、再初診の患者数の推移から、だいたい10%前後で今後は安定して推移するのではないでしょうか。

さて、次は血液検査。

こちらは、対象となるのは関節リウマチと高尿酸血症(痛風発作)の患者さん。時には、感染症というのもありますが、クリニックではめったにありません。また骨粗鬆症でも、血液検査をすることが増えてきていますが、そんなに多くはありません。

血液検査の全収入に対する比率は、年々微増傾向。つまり、対象となる患者さんは慢性疾患ですから、患者さんの増加によって少しずつ追加されていくわけで、基本的に減ることはあまりないということです。

長年お付き合いすることになる患者さんが増えるということは、当然悪いことではありません。お互いの信頼関係をちゃんと構築できれば、少しずつ増えていくのは当然のことです。

ただし、血液検査は収入に直結しない。何故なら、外部の検査会社に検査そのものを依頼していますから、得られる収入のうちかなりの額を検査会社へ支出します。また特殊な項目については、むしろやると赤字というものもあったりするのです。

もちろん、必要と思うなら赤字でも検査はするわけですが、検査をやたらとしてもそんなに収入アップにつながるわけではありません。少なくとも、うちのようなクリニックでは検査漬け診療みたいなことは、やってもあまり意味はありません。

画像検査にしても、血液検査にしても、一般的な整形外科診療所の平均的な数字はまったくわからないので、この数字がいいのか悪いのかは、判断のしようがありません。

あくまでも想像ですけど、画像検査は少なめ、血液検査は多めということだと思っています。何しろ、関節リウマチを一番の専門に掲げてやっているわけですから、血液検査は多くないとおかしい。

10年間というのは、こうして見直してみると、やはり短くはないと思います。一区切りがつく期間であり、何かしらの傾向を考えることができるものです。

こういう数字を、無駄な数字遊びに終わらせないためには、何らかの形で患者さんの診療とクリニックの経営の両面にフィードバックさせることが大切ですよね。