2016年6月30日木曜日

ラーメン魁力屋 @ 市ヶ尾


なかなか行動範囲が広がらない生活をしているので、気に入った店も増えないので、いつも同じところばかり・・・

ラーメンは当然大好きなんですが、これとて超絶味覚を求めて遠出をすることはないので、完全に自分の中で定番化した店にしか行くことがありません。

そこで、鶏ガラ味が食べたい時には、 ラーメン魁力屋のお世話になるので、もう毎度おなじみの話になってしまいます。

背綿脂ののった鶏ガラ醤油スープが売りの店ですから、濃厚なのにさっぱりみたいなところが、実に癖になるんですが、たまに食べたくなるのが塩ラーメン。

醤油を抜いた鶏ガラ塩味で、ストレート細麺(・・・とは言っても、博多ラーメンのような針金ではありません)が、鶏ガラのベースをより強調するので、塩気は多くなくても濃厚な味わいを引き立てます。

さて、塩を注文するときは、一緒に是非注文したいのがタンメン野菜。まぁ、簡単に言うと野菜炒めなんですが、1/3を食べたら、これを丼に投入します。

味が一気に変わって、野菜タンメンになる。これがまた旨い。なんか幸せを感じる・・・大袈裟かもしれませんが、これはそのくらいのインパクトがあるんです。

残り1/3になるまでに野菜を食べきったら、いよいよ最終的には、テーブルに置いてある無料で好きなだけ入れられる刻み葱を投入します。さらにテーブルにある、すりおろしニンニクと辛み調味料をいれて・・・あ~、美味しいわぁ~~~

2016年6月29日水曜日

クリニックの夏休み

毎年、毎年、夏休みをとらせていただいていて、クリニックを利用していただく方々には、たいへんご迷惑をおかけいたします。

今年の夏休みは以下のようになります。

8月12日(金)~8月17日(水)

なお、8月11日(木)は「山の日」となり国民の休日ですので、合わせて1週間の臨時休診をさせていただくことになります。

定期的な通院をされている方々は、薬などが途中で無くならないように、手持ちの薬を確認しておいていただきますようにお願いいたします。

2016年6月28日火曜日

和の空間


盆栽では、小さな鉢の中に植物を中心とした小さな仮想空間を作り上げることが大事・・・ということなんですが、育てることの楽しみとは別に、鑑賞できうることも忘れてはいけないということになっています。

となると、注目すべきは植物だけではなく、植えられた土の面、そして使っている鉢にも注意がいくわけで、そこんとこだけに注目した書物もけっこうあったりします。

さらに言うと、鑑賞のための晴れ舞台とも言えるのが「床の間」です。床の間に掛け軸と共に置かれた盆栽は、いろいろな意味を込めてあるわけで、それを機微に感じ取る感性の有無を試されているようです。

奥が深い・・・ため息が出るだけなんですが、つまるところ和の美学全般の知識を持たないと、盆栽もただの鉢植えと大差ないことになってしまうわけで、そこんとこを掘り進むことが大切なことがわかってきました。

ところが、残念ながら当然自宅は洋風の住宅で、畳の間はありません。襖、障子といった和風のものすら無い。

もっとも、最近はモダン盆栽という言葉もあるようで、現代のライフスタイルにマッチするような、古典的な習わしに縛られない考え方も受け入れられています。


小林國男さんの春花園は、伝統的な美学を追及しているように感じました。一方、山田香織さんの精華園は、伝統を受け継ぎつつも、モダンな感性と女性らしい柔らかさを取り込んだところが、今風という感じです。

和の空間を持たない自分のような生活の中では、自分で作って楽しむ盆栽としては精華園、盆栽本来の伝統美を鑑賞するなら春花園が向いているように思いました。

今更、自宅を改装するわけにもいきませんが、家のどこかに和的なパーツの一つくらいはあってもいいかな・・・と思うのは、モダン盆栽と割り切ったとしても、消し飛んでしまいそうな小盆栽だからこそ飾る場所がちゃんとしていた方が見栄えがするかもしれません。

2016年6月27日月曜日

春花園BONSAI美術館


大宮は盆栽の聖地ですが、都内にも日本を代表する盆栽作家がいます。そして、その方が運営する盆栽園が「美術館」として開放されています。

盆栽界で有名なその方は小林國男さんで、自分も盆栽を始める以前から、テレビの芸能人格付け番組で1億円の価値がある盆栽が紹介されたのをきっかけに名前を知りました。

その番組で、それだけの価値がどこにあるのかがわからなったことが、盆栽を始めるきっかけの一つになっているわけで、ある意味自分にとっては最初の「先生」と言えるかもしれません。

都内江戸川区にある春花園が小林さんの盆栽園で、美術館としても解放されています。園庭を見るだけなら無料?かもしれませんが、趣のある建物の中に入るには入館料を払います。

園庭に所狭しと並んでいる盆栽だけでも、十二分に目の保養になりますが、屋内に展示してあるものがすごい。床の間に掛け軸などと一緒に置かれた情景は、まさに盆栽美術写真集のようで、もう一つ一つにため息がでるようです。


おおみや盆栽美術館と違うのは、一つ一つの作品に説明書きはありません。見て感じろということなのか、ここではある程度の知識は事前に必要とそれているかもしれません。ただ、広さも展示数もおおみやの比ではありません。

屋外に並んだものでも、どれをとっても何十年と手を入れてきたものばかりで、とにかく圧倒されてしまいます。無造作に置かれたものですら、自分がちょっといじってなんとかなるようなものはありません。


時々、値札らしきものがついていて、ゼロの数を数えるだけでうなってしまいます。作業をしていた方に聞いたら、基本的に、これらはどれもが売ることができるものだそうです。とは言っても、とてもとても大きさも値段も手が出るものではありません。


入り口付近にばらばらと置いてある、小さいものは値段を聞いたら500~数千円で、せっかく来たので記念に数点を買わせていただきました。

おおみやにしても、春花園にしても、晩秋の頃にまた行ってみたいと思います。特に雑木類は紅葉の美しさが見所ですからね。

2016年6月26日日曜日

狭い日本、そんなに急いでどこへ行く


・・・というのは、自分か高校生の頃に流行った交通安全標語です。

当時は、戦後の高度経済成長の末期にあたる頃で、どんどん車が増えて、交通事故も激増していたような時代。車の排気ガスもすごくて、狭い路地では、車が通ると、しばらく息を止めていた記憶もあります。

何しろ、東京-大阪が東京オリンピックの時に新幹線が開業して3時間10分というのも、すごいことだったわけで、それまでは新婚旅行の定番といえば、首都圏からは熱海だったことを思えば、びっくりです。

江戸時代だったら、東海道をテクテク歩いて2週間くらいはかかったでしょうから、そりゃ新幹線にひかり号(光のように早い)、こだま号(音のように早い)というネーミングをするのももっともです。

参勤交代があると、一族郎党引き連れて、ひたすら江戸を目指すわけですから、その集団たるやすごいものだったんでしょうね。

ただし、お殿様は駕籠に乗っているだけ・・・ですけど、おそらく半日狭い駕籠に乗っているだけでも、かなりの苦痛でしょう。中にはエコノミークラス症候群を起こすようなこともあったのかもしれません。

今では、狭い地球、そんなに急いでどこへ行く、くらいになったでしょうか。

2016年6月25日土曜日

疑似さわやか


雨、雨、雨・・・毎日、うっとうしい天気が続きます。梅雨ですからしょうがない、と言ってしまえばそれまで。ときどき、中途半端に晴れたりすると、むしろ蒸し暑くなってしまうし。

せめて、写真だけでもさわやかさを感じられるものを見ていたい・・・と思って写真フォルダーの中を探してみました。

絵心が無いと言うか、所詮アマチュア趣味の写真ばかりで、いまいち・・・いや、いまに、いまさんの写真しかでてこない。

まぁ、それでも無いよりはまし。どうもいつまでたっても上達しない撮影術なんですが、七十二候を意識するようになって、カメラを持ち歩き、そして盆栽を始めてみると、ただ歩いていても周りをよく見るようになりました。

ただの、いつものありふれた景色の中にも、いろいろな変化があるものです。景色がありふれたのではなく、自分がそれを感じることができないだけなんだと思うようになりました。

2016年6月24日金曜日

割烹SEKIDO @ あざみ野


先日、同じ大学を卒業した開業医で近くで開業医をしている仲間の集まりがありました。

ちょうど10年前に自分が開業したときに始まった会で、自分にとっては昔を知る方々と気楽な飲み会は大変なごみました。開業医のノウハウをまったく知らなかったので、いろいろ教えてもらえることも大変ありがたかったものです。

そのうち、会での話題もこどもの大学進学などが中心になり、今度はそっちの情報交換がかなり有意義なになったりしたものですが、さすがに10年たつと「お互い年をとりました」的な話が増えてきた感じがします。

今回の場所は、あざみ野駅近くにあるSEKIDOという店。今までにも、何度か前を通っていたのですが、実はあまり印象に残っていなかった。あらたるて見ると、店の外観はどう見てもオーナーシェフが作ったフレンチの店という感じ。

これで割烹って、和食とのギャップがかなりある。それほど広くはない店の中も、椅子とテーブルばかりで、どう見ても洋食系の雰囲気です。

出てくる料理も、創作和食で、かなり凝ったもの。素材的には、確かに割烹料理店で出てくるようなものなんですが、それぞれ一ひねりしてあって、見た目も華やかで洋風です。

つまり、和食なんですがワインかせ似合う料理をだしてくれる店という表現が間違いないようです。全体としては、料理はどれも美味しくていいのですが、盛り付けが上品な分、量的にはちよっと少なすぎかもしれません。

 どうも、こういう器をだされると、最近はこれを使って盆栽を作ると植えこむのは何が似合うかな・・・なんてことを、考えてしまうこの頃でした。

2016年6月23日木曜日

第17回田園都市リウマチフォーラム

昨夜は、新横浜で勉強会です。この会は絶対に休むわけにはいかない・・・っていうのも、自分は運営側の立場で、主催者の一人としての役回りというのがあります。

昨日は症例検討の係でした。クリニックの場合、世の中に発表したくなるような珍しいケースは、ほとんどありません。出席した方々が意見をいろいろ出してもらえるように、誰もが経験しそうなケースを出しました。

つまり、何を使ってもリウマチのコントロールがうまくいかない例。しだいに使える薬が減ってきて、さてどうしようか悩む場合は、どこのクリニックでも必ずあるものです。

使ってきた薬の選択は間違っていないか、そもそもその順番が正しかったのか、今後はどうすればいいのか。検討すべきことはいろいろあります。

検討会で、いろいろな意見が出ると、知識の共有・標準化ができるし、参加者全体のレベル・アップにもつながると思っています。

さて、昨日の会のメインの講演会は東京山手メディカルセンターの徳田均先生の話。リウマチ診療の世界では、知らぬ人はいないくらいの有名人です。

徳田先生は、ご自身でリウマチそのものを治療するわけではありませんが、本来の専門は呼吸器内科で、リウマチの重要な合併症である肺病変については、おそらく日本一知識が豊富と言っても過言ではありません。

女子医科大学膠原病リウマチ痛風センターの客員教授もされていて、自分とも少なからず縁がある・・・とは言っても、徳田先生はこっちは当然知らないとは思いますが。

リウマチ患者さんのいろいろな合併症は、生物学的製剤を使う時代になって、呼吸器病変がクローズアップされるようになりました。

そもそも、何で肺に障害を起こすのか、そして生物学的製剤がどのように影響を及ぼすのか、基本的なところから、最新の知見をもとにどのように対応すべきかを解説していただき、ものすごく勉強になった講演でした。出席した先生方からも、大変よかったという意見がずいぶんとあったようです。

そもそも、肺の中は無菌というのは間違いで、肺の中にも常在菌が存在し、リウマチそのものの免疫的な反応や薬による抑制などが、細菌叢を変化させることがそもそもの始まりだというのです。

その結果、かなりの確率で気管支拡張症と細気管支炎という基本的な病態が起こっており、それらをもとに、間質性肺炎と呼ばれる合併症に至るケースが少なくない。

そしてニューモシスティスカリーニ肺炎と呼ばれる比較的古くから知られている特殊な肺炎や、最近問題になってきた非結核性好酸菌症という問題が、単なる感染症ではなく、免疫反応の異常から発生することをわかりやすく解説していただけました。

またそれらの病態を把握するためには、単純胸部レントゲン写真だけでは不十分で、生物学的製剤の時代では最新機種による胸部CT写真が必須であることを、たいへん強調されていました。

胸部CTは、今までもクリニックのすぐ近くの画像検査専門クリニックに依頼して行っていましたが、今後はもっと適応を広く考えるように改めたいと思います。

2016年6月22日水曜日

盆栽の樹形

盆栽の分類は、もちろんどんな植物を使うかが一番大事なところなんですが、もう一つ忘れてはいけないのが、どんな樹形なのかということ。つまり、形についても、一定のルールがあって、このあたりを無視してしまうと鉢植えと同じになってしまいます。

とりあえず、自分の始まったばかりの盆栽ライフでは、まだ樹形についてまではお見せできるようなものはありません。何年もかかって手を入れていくことで、やっと説得力を持った美しい形ができるものです。

ですから、最初にどのような形式に育てていくのかを、ちゃんと決めておくことが重要なこと。小さくても、自分の想像した成長の形を、うまく実現できることが盆栽と呼べる条件の一つと言えそうです。

いくつか、大宮盆栽美術館で写真を撮れた作品を見ながら、樹形を考えてみます。

まず、幹が上に向かってまっすぐ伸びていくのが「直幹(ちょっかん)」です。斜めになると「斜幹(しゃかん)」、S字状になると「模様木(もようぎ)」、幹が鉢よりも下に垂れ下がるのが「懸崖(けんがい)」となります。

写真はまさに直幹です。まっすぐを目指すのは、写真のような杉とか欅が多い。特に欅は、上で四方に枝が細かく広がる「箒作り(ほうきつくり)」がよくあって、一度は作り上げたいものです。

根っこが土の上に露出したようになったものは「根上がり」と呼んで、かなり足元がダイナミックな感じになって迫力が増します。

また斜幹で、枝を一定の方向に向けると、風に吹かれているような雰囲気がでてくるので「吹き流し」と呼んで、鉢の中に動的な雰囲気が生まれてきます。

幹の本数によっても、一本なら「単幹」、2本なら「双幹」、あとは偶数は嫌われ、「三幹」、「五幹」、「七幹」となり、それ以上は「株立ち」と呼びます。これらは一つの株から出ていることが大事。

いろいろな株をたくさん植える場合は「寄せ植え」で、見た目は寄せ植えでも根がつながっている場合は「根連なり」です。株立ちで根が癒合して板状に広がると「盤根」となります。

写真の山もみじは、見事な株立ちです。しかも、足元を見ると盤根が形成され、とても長い時間の軸を強調しています。


長い時間がかかって完成に近づく盆栽の象徴的な形状は、「舎利(しゃり)」、「神(じん)」とよばれる枯れた幹の白色化です。幹の一部がなったものが舎利で、枝全体は神と呼び、盆栽独特の神々しさが表れます。

舎利を作るテクニックというのがあるんですが、これはむやみやたらと作ってもしょうがない。やはり、樹の格というものがありますから、それなりに育った樹にあって初めて人の心に響くものだと思います。

せっかく盆栽を始めたからには、いつかはいろいろな樹形に挑戦して、舎利が入る見事なもの・・・まぁ、そこまでは高望みしないで、初心者は初心者らしく、とにかく枯らさないことを一番の目標でしばらくがんばりたいと思います。

2016年6月21日火曜日

盆栽の素材

そもそも、盆栽にはどういう種類があるんでしょうか。波平さんやかみなりさんを見ていると、盆栽と言えば松というのが定番なのかと思ってしまうわけです。

確かにそういうところはあるようで、樹の種類で分類すると、大きく松柏(しょうはく)類とそれ以外の二つに大別される。松柏類は、常緑針葉樹が含まれ、当然その代表が松。他には真柏(シンパク)、杜松(トショウ)、檜(ヒノキ)、杉などが含まれる。松は黒松、五葉松が中心ですが、赤松、蝦夷松、錦松などがあります。

松柏類以外は、雑木(ぞうき)類と呼ばれますが、雑木と言っても馬鹿にしたものではありません。松柏は一年中緑で、基本的に落葉しませんから、管理する人の感性に従って形状を作り上げることが大きな楽しみになる。一方、雑木は、一年を通して季節による変化を堪能できるものです。

春には花をつけ、夏には緑の葉が生い茂り、秋には紅葉、そして冬になると落葉して枝ぶりが明らかになります。こういうダイナミックな変化を楽しむのも、盆栽の醍醐味・・・らしいです。

雑木類は、さらに花物、葉物、実物の3つに分けられます。厳密に区別はできないところもありますが、大ざっぱに主として何を中心に鑑賞するかということ。花物は、桜、梅、皐月、長寿梅、ぼけなど。葉物は、もみじ、楓、いわしで、欅など、そして実物は花梨、姫リンゴなどです。

その他に、地味な存在ですが、山野草を使う草物というのもあります。どちらかというと、季節の変化の少ない松柏類などで変化をつけるための装飾目的で利用されることが多く、下草と呼ばれるのですが、中には山野草だけで愛らしい盆栽を作る方もいるようです。


とりあえず、最初に手に入れたのが旭山桜で花物。次が出猩々もみじで葉物。それから、五葉松は松柏類。続いて、長寿梅と豊後梅は、また花物ですが、もしかしたら豊後梅は実がつくかもしれません。

先週大宮まで行って手に入れたのが、松柏で石化檜。通常の檜よりも葉が細かくて密に茂るので、石のように固い感じで、小さくても大木感があるところが気に入りました。それと黒松、赤松の苗なんですが、これは下草と合わせて家内が寄せ植えにしました。


そして、葉物の欅といわしで。欅は、まっすぐ立ち上がって細かい枝が放射状に延びる「箒作り」というのを是非作ってみたい。あとは、花物で忘れてはいけないのが、皐月なんですが、これは今は挿し木を作ってみています。実物だけは、まだ無いんですが、そのうち考えたいと思います。



2016年6月20日月曜日

道具も揃えたい

盆栽の管理には、特別な道具はいらない・・・と、ベテランの盆栽家の方は言うかもしれませんし、実際、入門書などには樹木などのことは詳しく書かれていて、「枝を切れ」とは書いてありますが、何を使ってという話はあまり出てこない。

何事も道具ばかりを揃えても、実が伴わなければ意味が無いというのは共通です。でも、それなりに昔からの知恵が蓄積されて、長い歴史がある盆栽の世界では、当然最も最適な道具というものはおのずと決まってくるものです。

ある程度の道具は、揃えておいて困るものではありません。じゃあ、というわけで、いろいろ調べてみたんですが、昨日も書いた如雨露については、まず最初に必要な物の一つ。自分が6千円台で購入したものは、1.2Lの容量で、重くなくちょうどいい量です。少なくともamazonでは、これ以上安くてちゃんとしたものは無いと思います。

葉を湿らせるための散水も時々行うのですが、細かいシャワーが出るなら如雨露で十分ですが、場合によっては霧状に水をかけられるスプレーがあっても便利かもしれません。

さて、その次にやることは、毎日ではありませんが、この時期くらいまでは芽摘みという作業があるようです。特定の芽を切ることで、枝数を増やす目的があり、小さな盆栽を大木のように見栄えよく育てるためには必須の作業。

基本的にはよく切れるハサミがあれば、通常の文房具でかまわない。かまわないのですが、葉と葉の間の狭いところの奥を切り取りたいというような場合は、やはり刃先が細いもので、ヒンジから刃先までの短いものが欲しくなる。

できるだけスパっと切りたいのですが、通常の刃先の長いものより、持つ側より刃が短い物の方が、テコの原理で力が集中しやすいですよね。それと、どうしても水気ととなり合わせなので、錆びにくいステンレスが望ましい。

細くて柔らかい枝と太くて茶色の枝では、本来はハサミを変えて、いわゆる植木ばさみみたいなものがあった方がいいのでしょうが、とりあえずそんな太い枝を切るような盆栽はまだ持ち合わせていません。

ただし、どこでも言われていることですが、根をきる場合は土や小石が含まれていて刃こぼれしやすいので、枝、芽、葉を切るハサミとは別のものを用意することが大事らしい。

ハサミで切り取るまでもない芽は、つまんで取り除くので、ピンセットを使いたい。これも、先が細くて、真っ直ぐのものと、少し曲がっているものがあると便利なようです。

本格的な植え替えは春先に行うことが原則なので、しばらくは植え替え用の道具は必要無い・・・と言いたいところなんですが、とりあえず苗木を鉢に植え付けるために、植え替えと同じ道具が必要になりました。

実際、道具無しでやってみると、とにかくもとの根っこをほぐすのが大変。ポッドの中で、しっかり根をはり土を巻き込んでいるので、けっこう固いんですね。しょうがないので、水を流しながら、少しずつ手でほぐすようにしたんですが、なかなか綺麗にはなりません。

こういう場合は、根かき棒と呼ばれる道具や、熊手があると便利。また、ある程度細かい根を切ってしまう必要があるので、やはり盆栽ばさみがあった方がよさそうです。

土を鉢に入れるのは、スプーンでも十分ですが、散らばらないように小さめで深いものがあるといい感じです。もちろん、盆栽用の土入れをするための専用の用土入れもありますから、それほど高いものではないので用意してもいいかもしれません。

次に、土を入れるときに、根の間にもしっかりと充填していきたいので、ヘラが必要なんですが、無ければとりあえず割り箸とかでもOK。たた゜、ヘラは、ピンセットや熊手についている構造のものがたくさんあるので、単独でヘラを買うということはなさそうです。

さらに、そのままでは樹が不安定ですから、針金を使って鉢底から根っこに通して固定する必要がある。そこで針金を曲げたり切ったりする道具が必要になってくるわけですが、さすがにこれは盆栽専用でなくてもかまわないでしょう。

盆栽専用だと、かなりの値段になりますが、ホームセンターで数百円で売っているニッパとかラジオペンチで問題はないと思います。枝に針金を巻いて形を作る時も、利用するかもしれません。

あとは、道具とは少し違いますが、定期的にすることで必要なのが、肥料と殺虫剤です。肥料は盆栽用の有機肥料を鉢の外側に置けばいいのですが、苔を傷めないために入れて刺しておくケースもあります。殺虫剤はスプレー式、葉の裏側にも噴霧できるように逆さまにしても使えるタイプがいいようです。

剪定などをするときに鉢を回せる、陶器を作る時のろくろのような台もありますが、小さい盆栽では無くても困らなさそうです。

さて、だいたいこんなところで、いっぱしの盆栽家らしくなりますが、これらの道具が初心者向けにセットになっているものがいろいろありました。何がいいのかわからないので、セットで揃えると簡単なんですが、これがけっこう高いんです。安い物で2万円くらいから、高いと5万円以上したりする。

特に錆びにくいステンレスのセットは高めです。一番高いのはハサミかと思いますが、どうせ刃が痛んでくる消耗品みたいなものですから、最初は高級品でなくてもいいかなと思います。そこで、面倒ですが、それぞれを単品で探してみました。

芽切バサミ、盆栽バサミ、ヘラ付きピンセット直、ヘラ付きピンセット曲、ヘラ付き熊手、根かき棒、用土入れ・・・ここまで、全部ステンレス製のもので選んでみましたが、だいたい1万2千円というところ。これに銅製の如雨露をあわせて1万8千円ですから、けっこうリーズナブルでまとまったと思います。

針金の作業は、すでにうちにある通常の工具のニッパ、ラジペン、ペンチで済ますことにしました。もちろん、安くてよければ、1万円以下でも揃いそうでしたが、さすがに安すぎるものはちょっと・・・

あとは、用土をいれておく蓋のできる小さいバケツみたいなものが数個あるといいかもしれませんし、道具を入れておくツールケースもあった方がよさそうですが、このあたりは100均で探しましょう。

2016年6月19日日曜日

水遣り三年


とりあえず、知識も道具も無しで盆栽を始めてしまったのですが、ちょっと踏み入っただけでも、これはなかなか侮れない深い楽しみがありそうな予感がしました。

そもそも、普通の鉢植えと盆栽は何が違うのか。そんなことすら、まともに知らなかったんですが、何となく感じていたのは、そのまま植物を成長させるのが鉢植え、かっこよく形を作るのが盆栽くらいに思っていました。

まぁ、概ね間違ってはいないようですが、盆栽はそれだけではないようです。盆栽で対象としている植物は、ほとんどが樹木。つまり、適切な管理をすれば何年、何十年も鉢の中で生き続け、有名なものでは樹齢数百年というものすらある。

つまり、盆栽には完成がないというところがすごい。人の寿命を超えて、何世代にも渡って少しずつ手が入り、鉢の中に一つの自然環境を再現させていくわけで、それはもう「小宇宙」という呼び方すら憚らないもの。

・・・って、素人がやれることは、そんなに大袈裟なことではなく、なかば鉢植えの延長みたいなものでしかないのですが、それでもいくつかある程度出来上がった鉢を揃えてみると、自分でも「小宇宙」を作ってみたくなるというものです。

もっとも、美術品と呼べるくらいの、大きな立派なものはとても扱いきれませんから、とにかく手の平に乗せられるくらいの大きさの鉢を使う小盆栽、あるいは指先で持てる程度の豆盆栽(ミニ盆栽)で楽しむのが分相応というものです。

ただし、小さいから簡単かというと、実はそうでもない。豆盆栽は入る土の量も少なく、むしろ植物を枯らさないように管理することは楽ではないようです。小さくても、大きくても、手間のかけ方にはそれほど差がないみたい。

誰でも最初に思うことは、「枯らさないだろうか」という心配です。植物が枯れる原因はいろいろあるわけですが、まず一番は不適切な水遣りでしょう。

盆栽の世界では「水遣り三年」というくらい、水遣りを習得するのは大変なことらしい。植物によって、湿った環境を好むものと乾いた環境を好むものがあり、季節によって気温・湿度が違うと細かい調節が必要。

ただ水をかけるだけなら、誰にでもできることで、そんなに大袈裟なことではないと思うのですが、最高の状態を維持するためには、小宇宙の環境がどうなっているか察知ではないといけないわけで、その辺が理解できるようになるのに3年かかるということだと思います。

しかも、どんなに量をこなしても、植物には1年を通しての変化があるわけで、最低2回以上四季の変化を体験しないとわからないことがたくさんあります。ですから、そういう意味を込めての三年なんだろうと思います。


最初の鉢を購入してから、ずっと水道をチョロチョロ出して、一日一回、直接鉢に水をかけていたんですが、気温が高くなってきましたので、どうも一日一回では足りなさそうですし、鉢の数を増えてきたので、一個一個を蛇口の下に運ぶのも大変になってきました。

そんなでは自分が成長しませから、とりあえず、盆栽専用の道具としては初めて如雨露を買いました。ジョーロではありません、如雨露です。

一般の園芸用のジョーロは、水がドバーっと出てしまうので、鉢の土をはじいてしまいます。盆栽用に蓮口の穴が細かく、繊細なシャワーになる盆栽用に使える如雨露は、正直高いですね。

八木光 特製如雨露(銅製) 1.2L
例によってamazonでいろいろ探して、何万円もするものはさすがに無理なので、6千円ちょいで買える小さめの銅製如雨露を見つけました。超高級品に比べてどうなのかはわかりませんが、これでも土を飛ばさない十分に細かいシャワーが可能でした。

まずは、最初の一歩を踏み出したみたいな感じがします。次は剪定、そして植え替えというように、季節が変わると次々と大事なステップが出てくるので、それに合わせて道具も少しづつ揃えていきたいと思います。

2016年6月18日土曜日

解体工事


自分の家がある周りは、1980年代に作られた宅地だと思います。まぁ、普通の分譲住宅が立ち並ぶ地域なんですが、自分がここに家を買って引っ越したのは、1996年12月。

分譲当初から住んでいた近隣の方々は、すでに10~20年くらいの住民でしたから、ほとんどが子育てが終わろうかという状況でしたっけ。

当時は、周囲にはまだまだ空き地が山ほどあって、まだまだこどもたちが走り回ったりする場所はたくさん残っていましたが、現在はまったく空き地は無くなってしまいました。

古くからの住宅は築40年ということで、このところ毎年数軒が立て直しを始めている。木造住宅ですから、さすがにそろそろいろいろと不都合がでてくるんでしょうか。また、住民も高齢化してきますから、いろいろと世代交代的な事情も入ってくるのかもしれません。

近くで、また解体工事が始まりました。おそらく、いろいろな思い出が作られた家が壊されていくのですから、住んでいた方は複雑な気持ちになっているのかもしれません。

うちも、ほぼ子育てが終了しましたので、年寄り夫婦二人になってどうするかというような話も夕食の話題に上り始めました。

年金はあてにならない、いつまで働けるのか、貯金はどのくらいあれば安心なのか・・・そもそもマンションとかに引越しした方がいいのかとか、どこの家にもある話題。

この家もそのうち解体するんでしょうけど、その時はどんな思いで壊されていくのを眺めることになるんでしょうかね。

2016年6月17日金曜日

人面魚


世の中が「平成」に入って間もない頃でしたか・・・バブルがはじける直前、戦後の高度経済成長の末期、わけのわからないものに世間は一喜一憂していました。

そんな時代に脚光を浴びたものの一つが、人面魚。多くは鯉ですが、真横からは何てことは無いのに、正面から見ると人の顔のように模様が見える・・・というだけのこと。

いろいろな人面魚が見つかりました。中には、かなりそれらしいものもありましたけど、所詮模様ですから、それだけのことで、よくもまぁ他愛のないことに騒いでいたものです。

鯉からすれば、いい迷惑でしょうけど、ふだん目にかけない人も注目したわけですから、餌が多少増えるというような、何かしらの恩恵もあったかもしれません。

今では、その場で「顔みたいだね」とちょっと話題になるくらいで話は終わり。時代が変わったというのもありますが、本来その程度の話ですから、人面魚と祭り上げることもバブルの一つだったんでしょうね。

2016年6月16日木曜日

一間間口


昔のいろいろな単位は、基本的には現在は使われていませんが、生活の中に言葉としてあちこちに残っていたりします。

長さの単位について言えば、約30センチの尺というのがあります。1尺の1/10にあたるのが寸。1寸というのは、約3センチ。一寸法師のように、すごく小さいことを表現するのに使われる。

一方、10尺は丈(じょう)という単位で呼ばれますが、現代ではあまり聞くことは無いですよね。ところが、尺と丈のあいだに間(けん)というのがあって、これは今でも使うことがある。

1間は6尺ですから、約1.8メートル。畳の縦の長さが1間。1辺が1間の長さの正方形の面積を1坪と呼んでいます。

昔の江戸、つまり東京では長屋や商店なんかでは、入り口の幅が1間というのがよくあって、一間間口とか呼ばれていました。

写真は渋谷の駅前、釣り道具の老舗、サンスイという店。これが実に一間間口だと思うのですが、自分が小学生の時にすでにあった店です。高学年の時に釣りに何度が行くことがあって、ずいぶんと出入りしました。

入り口は狭くて、奥行きはある程度ありますが、ほとんど上にあがるための階段で場所を占めているような作り。

渋谷の駅前は再開発が進んで、自分が子供の頃に慣れ親しんだ建物はほとんど無くなってしまいましたが、サンスイのようなまるで鉛筆のようなビルがいまだに残っているのは奇跡に近い感じがします。

2016年6月15日水曜日

手打ちそば きくち @ 盆栽町


盆栽を見ようとさいたま市北区、つまり昔で言う大宮市の盆栽町に行きました。埼玉県は、まったく土地勘はありません。さて、そこで昼ご飯をどうしようということになり、さくさくっと検索して見つけたのがこのお店。

とにかく、店構えからして、それなりに食べさせてくれそうな雰囲気がただよう手打ちそばの店です。

とにかく初めての店では、看板メニューを食べるのが基本。口コミで一番評判の、三色そばを注文しました。それと、蕎麦の前に、手打ちそばとくると鴨。これも味をみておきたい。


鴨焼きです。厚みがあって、これはなかなかの鴨です。こうなると、蕎麦の方にも、がぜん期待が膨らんでくる。


いよいよ、真打の登場です。薄茶色の蕎麦、緑色の蕎麦、そして真っ白な蕎麦がせいろに並んで出てきました。

当然、茶色は普通の蕎麦です。いかにも手打ちらしい味と歯ごたえで、いやもう十分に美味しい。さて、次は緑。まぁ、これは普通なら茶そばですが、濃い緑が混ざっているのでよもぎかな。

一口食べて、意外な展開で驚いた。これは大葉を使ったものでした。大葉の香りが、さっと広がってさわやかさを強調してくれる。これはなかなかGood Jobだと思います。

そして、真っ白なのは、細めのうどんのように見えるのですが、食べてみると蕎麦の味がする。しかも、ちょっと甘みが感じられるんです。これは、ひょっとしたら・・・

店員さんに確認したら、通称白雪と呼んでいて、予想通り究極の更科でした。更科は蕎麦の実を磨いて、できるだけ中心部を使うのが特徴です。お米でいったら吟醸みたいなもの。この白雪は、まさに蕎麦の大吟醸でした。

十分に楽しめましたので、次に盆栽町に行った時も、また寄らせてもらいたい店としてナビに登録しました。

2016年6月14日火曜日

精華園


盆栽町に行ったからには、まずは美術館、そして盆栽園に寄ってみたいとなる。

現在は少なくなって、町内に6軒の盆栽園が営業しているのですが、美術館から南にある盆栽緑地公園を抜けて10分と歩かないところにある精華園に行ってみました。

なんで精華園なのかというと、先日紹介した最初に購入した盆栽のハウツー本、「盆栽づくり、とっておきのいろは」の著者が、精華園の五代目として彩花盆栽教室主宰として活躍されている方なのだそうです。

この方は、何しろ若いし(それに美人だし!!)、伝統的な盆栽を踏まえたうえで、現代的な、かつ女性らしいイマジネーションも感じられるところがいいんじゃないでしょうか。

巨匠と呼べるような方々のガチの盆栽は、初心者は鑑賞にはいいのですが、とても真似できるようなものじゃありません。

だからと言って、紹介されているものが簡単にできるとはとても思えませんが、とにかく彩花盆栽の実物を見てみたくなるということです。


園のスタッフは、さぞかしおじさん・おばさんがいるのかと思ったら、若い方ばかりで驚きました。それに、皆さん気さくで親切。超初心者のおバカな質問にも、丁寧に答えてくれたのは嬉しかったです。

ちょうど盆栽の教室も開いていて、少し見学させていただきました。 盆栽は実技が重要ですから、確かに本やネットでの情報だけでは、本当にこの枝を切ってもいいのか不安になりますから、教室に通ってみるというのも上達のためにはいい方法だと思います。

いろいろとやってみたくて、いくつかの素材を購入させていただきました。一緒にでかけた家内も、ずいぶんと魅了されたようで、特に苔玉に反応して買い求めたのがこちら。


確かに、いい感じ。こういうのを、簡単に作ることはできませんし、そもそもセンスを磨かないと無理。生け花のような感覚も必要なんだろうと思います。

今度、盆栽町に行くときは、家内は精華園だけでいいと言うくらいお気に入りのようでした。

2016年6月13日月曜日

さいたま市大宮盆栽美術館


盆栽に興味を持って、いろいろ首を突っ込んでみると・・・なんと、盆栽愛好家の聖地と呼ばれる場所があった。それは、さいたま市。大宮に盆栽町という地名があるんですね。

もともと、東京の盆栽を生業にしていた方々が、関東大震災以後に、東京では植物を育てにくい環境になったということで、集団で移り住んだのが始まりだそうです。

一番多かったときは30数軒の盆栽園があったそうですが、今は6軒にまで減ってしまいましたが、それでも盆栽を中心とした街であることにかわりはありません。

もともと東京の市ヶ谷にシュレッダーで有名な会社があり、そこの社長さんが本社の一部で始めた高木盆栽美術館というのがあったそうですが、そこの閉館とともに主な盆栽を引き継いで、盆栽町に作られ2010年に開館したのがさいたま市盆栽美術館です。

とにかく、一度は訪れなければというわけで、昨日の日曜日にさっそく出かけてきました。ちょうど皐月展をしていて、入るといきなりのたいそう立派な皐月がお出迎えです。

いきなり、その存在感に圧倒されてしまいました。街中のつつじは、もうほとんど花は終わっているのに、ここに展示されている皐月の花付きの良さはすごいものです。


そこから、展示室にある数々の立派な皐月を見た後、庭園に出て常設の盆栽をじっくりと眺めました。一体、樹齢何年かと想像するだけで恐ろしくなるような立派な樹々が、あちこちに並んでいて、とにかく初心者の自分でも圧倒されました。


真柏という樹は盆栽のスタンダードの一つですが、 この盆栽でも、幹の古さと葉の新しさ、自然の厳しさと優しさの両方を備えているように感じました。

とてもとても、こんな立派なものは無理ですが、小さい鉢でとりあえず自分の世界を作ることはできそうなので、少しづつ楽しみを増やしていきたいと思います。

2016年6月12日日曜日

超精密構造


一眼レフカメラのレンズは、とても精巧なもの。それなりの値段がするのもしょうがない・・・とは思っているものの、ちょっとよさそうなレンズだと、軽くカメラ本体の値段を超えてしまいます。

一眼レフを毎日持ち歩くようになって、最初のうちは気持ちも盛り上がって、あのレンズ、このレンズといろいろ目が行きますが、さすがにそんなにいい写真が簡単に撮れるわけではないので、冷静に予算を考えると落ち着くべきところに落ち着いているというのが現状です。

自分はNikon派なんですが、そもそもNikon純正のレンズは、カメラマンの憧れのように言われているようですけど、何しろ高額です。それが商売ならともかく、趣味・実用レベルの自分としては、宝の持ち腐れは火を見るよりも明らか。

ですから、比較的安価なサードパーティのSIGMAのレンズを最初から集めるようにしてきましたが、それでも何の不満も感じることは無く、十分すぎる性能に満足しています。

持ち歩きを考えると、重たいレンズを何本もいつでも携帯できませんので、やはり標準域から望遠ズームが可能なものが使い勝手がよく、ほぼ付きっぱなしになっている。

それにしても、こちらはCanonですが・・・レンズを分解して内部をしっかり見せる動画です。もちろんNikonでも同じような感じでしょうが、あまりの精巧な組み立てになかなか感動します。

こういう動画を見せられると、レンズはかなり重たいという印象を持ちますが、重たくて当たり前、そして高額なのも納得できる・・・というのが、動画を公開する企業の意図だと思いますし、それは成功していると感じます。

ただし、このレンズは100万円以上するので・・・高いのはしょうがないと思っても・・・簡単に買う人がそうはいないですよね。

2016年6月11日土曜日

盆栽本

さてさて、盆栽なんですが・・・これは、何かに興味を持つと深く入り込みたくなる自分の特性みたいなものなので、盆栽についてもそれなりに詳しいところを知りたくなってくるわけです。

まぁ、当然ネットを探すのが手っ取り早いご時世ですから、いろいろと検索してみる。すると、ある程度は初心者としては十分すぎる知識を吸収できるサイトはたくさんあったりします。

ただ、パソコン漬けの人間ですが、もともとは昭和男子であり、アナログな人間なので、紙媒体になっているものをパラパラとページをめくりながら見る方がしっくりくる。

本屋さんにいってみましたが、カーデニング関連の書籍はけっこうあるんですが、盆栽ともなるとごくわずか。出版された数にも差があるんでしょうけど、趣味の対象としては、需要も多くは無いのかも。

当然、いつもお世話になっているAmazonは隅から隅まで探してみました。ただ、見つかる本はほとんど初心者限定の「・・・の基本」、「…入門」、あるいは「必ず成功する・・・」みたいなものばかり。

こういうのは一冊あれば十分みたいなもので、それもごく最初のうちだけ役には立つものの、広く浅くの内容なので、細かい点についてはほとんど役に立たないことが多い。

とりあえず選んだのはこれ。「とっておきのいろは」ということで、何も知らない者が対象の本としては、とりあえず表紙の見た目で選ぶしかない。

それと書いた人が女性・・・だからというわけでもないのですが、自分より年上の人が書いたものより、若い人の方が新しい見方で、今どきの盆栽を紹介できるかなというところ。

まぁ、とりあえず基本中の基本みたいなところは少しわかった感じがします。「いろは」ですから、「にほへと」については書かれていないのはしょうがない。

盆栽はただの鉢植えとは違う「美術」的な要素があるものというのですから、盆栽の技術的なことだけでなく、発達の歴史的なことや、芸術としてどういう知識を持って挑むべきかは知っておく必要があります。

テレビのバラエティで、1億円の値がつく高級盆栽はどっちみたいなものがありましたが、その時はどっちかよくわかりませんでした。これを見極められるための知識は持っていたいものです。

さらに探していて見つけたのは角川文庫の「ジャパノロジー」というシリーズ。日本の伝統的な美術・工芸を紹介する好企画なんですが、このなかに「BONSAI」がありました。

こちらは盆栽作りよりも、歴史をふまえた盆栽そのものの楽しみ方を、自分より若い著者が端的にまとめてくれていて、なかなか楽しい本です。こういう本は、少しづつ自分の盆栽のステージが上がっても、その時々にまた読み返すことができる優れものだろうと思います。

多少わかってくると、さすがに奥が深い世界だなと思いだしているところで、ただ植物を植えて花が咲くのを楽しんでいるのとは、まったく別の世界であることに、今更気がついて驚いています。

とりあえず、このあたりの本から始めて、少しづつ知識を肥やしていくと、さらに盆栽を楽しむことができそうです。