2016年12月23日金曜日

2016年 総決算 世間の主な出来事編


年を取ったと実感することは何? という質問はよくあるのですが、肉体的なことはともかくとして、誰でも感じるのが「時が経つのが早い」ということではないでしょうか。

あっという間に2016年も終わろうとしているわけですが、今年も国内・国外を問わず、あるいはいろいろなジャンルを超えて印象的な出来事はたくさんありました。

おそらく、誰もが選ぶ最大の出来事はアメリカ大統領選挙だろうと思います。何しろ、下馬評を覆し、ドナルド・トランプ氏が勝利したことは、これまでの言動からも、オバマ大統領以上にアメリカの「change」を想像させます。

それが吉と出るのか凶と出るのか、来年の世界中の最大の関心事であることは間違いない。トランプ氏がかなりの軟化をすれば(つまり、投票した人をがっかりさせれば)、世界はあまり変わらないかもしれません。

彼が選挙運動中に口にしていたことを本気で実行すれば、良い意味でも悪い意味でも最も世界中に影響力のあるアメリカは、敵を増やし孤立化して、「同盟国」を自認する自民党日本はその対応に苦慮することになるかもしれません。

ヨーロッパでも、イギリスが欧州連合からの離脱を選択しました。これらはの出来事は、既存の先進国の中にも、現在の安定社会に対する市民の不満がかなりあることを示しているように思います。

適切ではないかもしれませんが、世界中でテロを起こしているISのような組織が生まれたことと、一部共通性を感じるというと言いすぎでしょうか。

国内では、東京都知事の交代が印象的です。前知事の舛添氏のあまりに幼稚な言動・行動は、政治家に対する国民の信頼を落とせるだけ落としたと言っても過言ではありません。

そして、新たな担い手として、しばらく国政の表舞台で静かにしていた小池百合子氏の登場。最近の政治家の中では、最も庶民の目線に近い発言をし、またそれを行動に移そうとしていることは評価されそうです。

それに関連した豊洲新市場問題や2020年東京オリンピック問題のどたばたは、来年以降にも持ち越される大きな宿題になりました。

 天皇陛下の自らの退位のお気持ちの表明というのも、有りそうで今まで無かったことで、改めて日本の「象徴天皇制」に対する大きな問題提起であろうと思います。

相模原の施設での大量殺人事件は衝撃的で、日本でもこういう規模で事件が発生したことは日常の中に大きな不安要素となりました。

しかし、リオ・オリンピックでの日本人選手の活躍は、嫌な出来事が多かった今年前半に区切りをつけてくれた明るいニュースでした。オリンピックの様々な問題が浮き彫りになってきていますが、スポーツの力は人々に勇気を与えることを改めて示してくれました。

他にも、熊本大地震、ポケモンGOの社会現象、SMAP騒動、ゲス不倫、芸能人の薬物問題、ボブ・ディランのノーベル賞、三菱自動車不正問題、 イチローの活躍、過労死問題、ピコ太郎人気、韓国大統領スキャンダル・・・

思いつくものを並べていたらきりがありませんが、もしかしたら世界中の価値観が従来のものから少しずつ変わっていく過渡期の一年だったのかもしれません。

それが、どのような方向に向かっているのか、まだまだ不透明です。少なくとも、今後の社会の主役になっていく、現在若者と呼ばれている人々にちゃんと継承できるような形が見えてくることが重要なのかもしれません。