2016年12月3日土曜日

中島みゆき / 21世紀ベストセレクション『前途』


昔、YAMAHAが主催していた通称ポプコン、ポピュラー・ソング・コンテストは、実力を持った多くのアーティストを輩出する、音楽好きにとっては注目度の高いコンテストでした。

1975年の第9回で入賞した中島みゆきは、その年「アザミ嬢のララバイ」でデヴューし、翌年第10回大会で、「時代」でグランプリに輝きました。

このあたりはリアルタイムに知っている世代としては、当時はだみ声でたいして美人ではない(失礼!!)、でもとても個性的な歌を作って歌う人という印象でした。

高校生だった自分りも年上のお姉さんとしては、すでにファッショナブルなユーミンもすでに人気が高かったわけですが、どちらかというと中島みゆきの「泥臭さ」みたいな方がしっくりきたものです。

けっしてまじめなファンではありませんが、彼女の曲は断続的に聴いてきましたが、最近登場したのが21世紀に入ってからの楽曲を集めたベスト盤「前途」です。

中島みゆきもすでに60代半ば、かなりいい年下「おばちゃん」ですが、デヴューしてから40年の今でも、独特の世界観はぶれることはなく、彼女の作る歌詞の中には誰にも真似のできない表現がたくさんでてきます。

歌詞を文学として考えるなら、日本人的にはボフ・ディランよりも、中島みゆきをノーベル賞に推したいと思っても間違いではないと思います。

つい先日、NHKでこのベストを題材にして番組が放送されました。かつての「芋ねーちゃん」も、ヴィジュアル的にも美しい熟女になっていますし、とにかく枯れることがない個性的な創作意欲には脱帽するしかありません。