2017年11月9日木曜日

神様がいるところ


そもそも、神社って何? という話。

う~ん、端的に言えば、神様を祀って、神道にそっていろいろな祀り事を行う宗教的な場所・・・ということですかね。

あまり意識していなくても、こどもの時から夏祭、秋祭、そして縁日、神輿など、ずいぶんと関連行事では楽しませてもらったはず。

こどもが生まれて100日目には、お食い初めをして、たいてい神社で元気に育つように祈祷をしてもらう。七五三も神社。結婚式というと、神主さんに祝詞を上げてもらう神前だったりします。

宗教、とくに神道というと、何か思想的なことを考えてしまいますが、日本人の生活の中には、文化として深く定着しています。右だ左だと言わなくても、日本人は独自の神仏混合文化によって、日々の生活を動かしている。

神社で祀る神様の定義というのも、わかったようでわからない。

たぶん、神様は3種類に分類できそう。一番は、記紀に登場する「~神」、「~命」、「~尊」などがつく人(?)で、これはわかりやすい。記紀の中で日本の国の創建に関わったということ。

西洋的な神(god)というのは、万物の創造主ですから、これらを超えたその上の存在。キリストも、基本的には「神の子」であり、記紀に登場する日本の神も同じレベルなのかなと思います。

ギリシャ神話では、一番の大元にゼウスがいて、その下にたくさんの神が登場します。記紀神話では、大元については言及されていなくて、いきなり「神の子」的な神様が次々と登場する。

2番は、各地の伝承・伝説などで語られる神様。いわゆる民間信仰の対象になるもので、 実質的な存在としてはよくわからない。

3番は、実際に存在して、偉人として崇め奉られた人。亡くなって神様に昇格して、人々の心に残っている場合。今どきの表現では、生前「神ってた人」というところ。

実際に祀っていて、礼拝の対象になる物はご神体と呼ばれる神が宿ったもの。これも様々。

皇室の印である三種の神器(鏡、剣、勾玉)にあやかったものをご神体としている場合が多く、中でも丸い鏡はよく見かけることができます。これはほとんどの神社では天照大御神(アマテラスオオミカノカミ)が祀られていることに関係しているようです。

鏡は、天岩屋戸で、隠れた天照大御神を引っ張り出すのに用いられ、天孫降臨の際に日子番能邇邇芸命(ヒコホノニニギノミコト)に授けられたもの。高天原の中心である天照大御神と、天皇家の始祖となる邇邇芸命を象徴します。

ただし、ご神体は物質的なものに限りません。大国主命(オオクニヌシノミコト)が国造り推進のために大物主神(オオモノヌシノカミ)を三輪山に祀ったことが由緒される奈良県・大神(おおみわ)神社は、山ぜんたいがご神体とします。4か所に拝殿を持つ信州・諏訪大社も、それぞれが山や木をご神体としています。

少し話はずれますが、大相撲は神事とされており、最も優秀な大関は生き神様としてご神体の扱いを受けます。ですから注連縄(しめなわ)をつけることができるわけで、横綱と呼ばれるようになりました。