2018年9月25日火曜日

甍の波

f/6.3  1/125sec  ISO-200 300mm

五月向きの話題で、ちょっと季節的にはずれていますけど、鯉のぼりの歌詞の中に「甍(いらか)の波」という言葉がありますよね。

甍というのは屋根瓦の事で、水面のさざ波のように屋根が続く中に、「屋根より高い」鯉が飛び跳ねているかのような情景を歌っているわけです。

ところが、もう今では日本建築らしい屋根瓦を使用した家屋は、うちの近辺ではほぼ見かけなくなりました。時代ですからしょうがないことですけど、今どきの立体感の無い屋根は大半がスレート葺と呼ばれるもの。

小高い丘陵に密集して建てられた家々は、離れと眺めるとどれも個性が無くて、似たり寄ったりですよね。

直接見たことはありませんけど、たぶん中東あたりの市街地で、低層の茶色の土壁の家が立ち並ぶ光景を思い出させます。そこで、写真は彩度を落として、やや黄色味を強調してみました。

なんにしても、一般庶民の生活はこの中にあるわけです。政治の世界では、大きな企業しか見えていないように思いますけどね・・・

2018年9月24日月曜日

中秋の名月

f/8  1/800sec  ISO-800 500mm

今年は、中秋の名月が9月24日、でも満月は9月25日です。暦と実際の月と地球の位置関係は、多少のずれがあるのでしょうがない。

それよりも、問題は天気。日本のすぐ南の海上には秋雨前線がありますので、今日の天気は曇りから雨ということで、とてもお月見ができそうな天気ではなさそうです。

しょうがありませんから、6月の満月の時に撮影したものでガマンということで。

何度も書きましたが、月の撮影の設定は簡単。満月の時は、マニュアル撮影モードで、絞りはf/8、シャッター速度は1/800sec、そしてISOは800というのが基本。

8-8-8と覚えておけばいいので、わかりやすい。満月は一番明るいので、その時の月の満ち欠けや、天気の具合によって、絞りを開けるか、ISOを高くすることで何とかなります。

天体として撮影したければ、焦点距離は最低でも300mmくらいは欲しいわけですが、通常一般的に手に入れやすいのは500~600mmくらいまでで、この写真でも500mmを使用していますが、おそらく1500mm相当くらいまでクロップしています。

正統派は三脚を立てての撮影が王道ですが、手持ちしかしない自分の場合は腕をしっかりどこかにおいての撮影。完全な手持ちでは、ほぼ100%ぶれまくります。

いずれにしても、いろいろな意味での写真撮影の練習になる身近な被写体ですし、満月は何度も訪れるので一度は挑戦してみて欲しいものです。

2018年9月23日日曜日

暑さ寒さも彼岸まで

f/5.6  1/800sec  ISO-3200 110mm

・・・とよく言われていることですが、殺人猛暑とまで呼ばれた今年の夏のすさまじい暑さは、さすがに落ち着いてきて、朝のひんやりした空気は秋の気配そのもの。

朝晩は20゚前後、日中は25゚くらいが一番すごしやすい感じですが、秋雨前線の影響で天気がパッとしないのが残念。

去年の今頃は出雲にでかけて、日本の始まりに興味を持ちました。まさに読書の秋(から冬)だったわけで、日本古代史にはまり、関連書籍を数十冊読んだりして知的好奇心を満たしていました。

今年は、写真。芸術の秋とまでは言わないものの、漠然とシャッターを切っていたのが、「絵」を意識するようになり、面白いと思ってい写真がつまらなくなり、つまらないと思っていた写真が面白くなったりしています。

例えばこの写真は、出雲大社の建物の一部。露出優先オートでの撮影で、設定はなんかめちゃくちゃ。撮った時は対角線構図の練習で、遠近感がいいと思っていました。

でも、あらためて眺めてみると、ちょっとだけ差し込んだ秋のやさしい感じの日差しの明るさと、古い木材の質感に面白さを感じます。

年をとっても、いろいろなことに興味を持ち続けることが、老け込まないでいられる大きな要因の一つだろうと思いますので、今年の秋も掘り下げられる興味の対象を見つけたいと思います。

2018年9月22日土曜日

Crowd

f/6.3  1/40sec  ISO-100  300mm

実際に、歩道から溢れんばかりにすごい人混みです。写真に撮ると、肉眼で見るよりもさらに混雑感が増大します。

これは、望遠レンズに顕著にみられる「圧縮効果」と呼ばれる現象。圧縮効果は、被写体の距離感が実際よりも縮まって見えること。

この写真だと一番遠いところまで500m近くあるのに、すぐ手前から全部一枚の写真の中に納まっているわけです。そりゃ、ものすごい人がの数が密集しているように見えるわけです。

これをうまく使えば、閑散とした感じをぎゅっと締まった感じにできるのですが、下手すればごちゃごちゃにするだけという場合もあります。

また、写真での距離感はかなりわからなくなるので、時にはトリック写真のようなものになってしまうこともあり、現実をそのまま捉えられないこともあり注意が必要です。

とは言え、普通は写真としての面白みが増すので、望遠レンズを利用する場合にはうまく使いたいですよね。

2018年9月21日金曜日

なかよし

f/6.3  1/160sec  ISO-200  500mm

夕方が近づいて、人もいなくなった浜で遊ぶ二人のこども。おそらく地元の子でしょう。

仮にしんちゃんと、しげちゃんとでもしておきましょうか。

たぶん二人は仲よしで、一緒に何を話しているんでしょうか。もちろん他愛のない事だとはおもいますけど、もしかしたら・・・

「しげちゃん、がんばったけど、やっぱり僕の方が強かったね」
「うん、でもしんちゃんが強いんじゃなくて、僕が弱かっただけだからね」
「勝ちは勝ちなんだから、文句言っちゃダメだよ」
「うん。また明日も遊ぼうね」
「そうだね」

なんにしても、こどもは絵になるということですかね。

2018年9月20日木曜日

後ろから光

f/1.4  1/125sec  ISO-400 58mm

店内で写真を撮ることがよくあると思いますが、まず基本的に施設管理者の決めたルールがあれば守る必要があります。「撮影禁止」と表示されている場合、あるいは直接注意されるような場合には、スマートホンであってもカメラを使うことはできません。

撮影が大丈夫でも、他のお客さんがはっきりと写るような写真は控える必要があります。基本的に料理そのものには著作権は認められていないのですが、店が特定できる形式でブログやSNSで紹介する場合に、ルールを守ることが大切です。

人物を写すのはちょっと話が違うと思いますが、屋内での撮影でも光の当たる方向は写真の印象に大きく影響するので、お店の中などではちょっと座る位置なんかは気にしておいた方がよさそうです。

物に対して直接的に光が当たっていると、影が後方にできるわけですが、この場合表面がのぺっとして立体感が薄れてしまうことがあります。

この写真では店内の光は暗めで、積極的にどっちから強く当たっているということはありません。しかし、窓ガラス越しに、外からの光が斜め右後方からうまい具合にやさして光が入ってきていました。

ワイングラスの縁が光で浮き立って、立体感がうまく出た写真になりました。周囲の薄暗さが、さらにグラスを浮き立たせる効果を増大させてくれています。おつちいた印象を出すために、彩度は低めに、コントラストはやや強めにしています。


これは昔撮った、コンデジの写真です。自分的には、いわゆる「奇跡の一枚」の一つ。

とても美味しそうに見える、インスタ映えする写真なんですが、コンデジでほとんどオートの撮影ですから、こういう写真になったのは偶然の結果でしかありません。

でも、何が良かったのかと考えてみると、料理そのものの盛り付けがいいのは当然として、ピントが一番目立つ位置にしっかり合っているというのがあります。しかし、たぶんそれにもまして影響しているのは光の当たり方です。

この写真でも左後方から斜めに外からの太陽光があたっていて、明るい所と影の部分がうまい具合にできたことで料理の立体感が強調されました。

スタジオで、どこから光が来るかを自分でコントロールする・・・つまりプロのようにライティングをするならともかく、一般のアマチュア、まして移動しにくい店内のような環境での撮影では注意したポイントです。

せっかくネットに上げるなら、少しでも美味しそうに見える写真を使うのもマナーの一つです。

2018年9月19日水曜日

マネキンの記憶

f/5.3  1/125sec  ISO-100 105mm

そのマネキンは、自らは何もできません。ただ着せられるままにスーツを着て、椅子に座らせられています。

でも、彼にも実は思い出があって、ショーウィンドウに写った街並みが、記憶の断片を写しだしているように見えました。もしかしたら、かつての恋人だった女性に思いをはせているのかもしれません。

そんな、ロマンティックな想像をしてしまう一瞬なんですが、ショーウィンドウの中だけを見ていると、きれいにディスプレイされた空間だけのことですが、実はガラスをずっと見ていました。

ガラスに何かが反射して写るのが面白くて、ずっとカメラを抱えて待っているおじさん・・・って、他人から見ると変な人ですよね。

2018年9月18日火曜日

光が射す方向

f/5.6  1/160sec  ISO-100  82mm

どこから光が射しているかというのは、写真ではけっこう重要なポイント。

被写体に正面から光が当たっているのは順光で、背面からだと逆光といいます。一般的には、逆光の写真は被写体が暗くなってしまい、あまりいい写真とは言われません。

ただし、それはあくまでも設定をオートにしている場合の話。オートだと、全体の光量から適正な絞りやシャッター速度をカメラが自動で決めてしまい、背景の明るさを中心に設定されてしまいます。

最近のカメラなら、たいてい付加されている機能にHDRというのがあります。High Dynamic Rangeの略で、簡単に言うと明るい所を暗く、暗い所を明るく合成して写真を見やすくするというもの。

カメラで撮影時にHDRを使うと、複数の露出の異なる写真を同時に撮影して自動的に仕上げてくれます。また現像ソフトでも、同様の修正ができたりする。

ただし、写真を撮ってみると、そしてマニュアルでの撮影をするようになって、逆光をうまく利用する方がいい感じになるんですよね。

上の写真は、わざと逆光での撮影。しかも、早朝。早朝というのは、ポイントが高いところで、光が比較的水平に当たってくる。

花の本体は暗めになりますが、輪郭が明るくくっきりします。朝露の光が玉ボケになって、写真の「らしさ」を強調してくれます。

同じ場所で、くるっと向きを変えて撮影したのが下の写真。

f/5.6  1/160sec ISO-100 105mm

以前だったら、これで満足していたと思います。

順光に水平に射す朝日で、花全体が照らされて、まぁ「きれい」な写真なんですが、個人的な感想としては面白味には欠けますね。

上の方が「いい写真」とまでは言いませんが、「らしい写真」かなと思います。

2018年9月17日月曜日

Over & Under

f/5.6  1/2000sec  ISO-100 300mm

写真での光の量の扱い方を極めことができれば、写真趣味としては怖いものなしということ。

光の量・・・つまり、露出です。いくつかの要素によって決まる、レンズを通してカメラの中に入ってくる光。これを簡単に語ることなどできませんが、デジタル時代になって、撮影後でも簡単にある程度は光を増やしたり減らしたりできるようになりました。

こんな写真で何だと言われそうですが、だーっと雨が降った後に日が強烈に射してきて、レースのカーテン越しに外のタイルに反射する光がまぶしい・・・という感じなんです。

カーテンの隙間の眩しさが「ちょっといい」と思ったので、パシャ。

撮影自体は、ほぼ標準的な露出に設定しましたが、後で明るい所をより白く、暗い所はやや黒く、コントラストを強調してみました。

黒く潰れたり、白く飛んだりする写真はダメ写真の代表的な例とされますが、意図的に露出を操作することは、商業写真ではないアマチュアの楽しみとしてはまったくOK。

いろいろと明るすぎ、暗すぎをわざとトライしてみるのも楽しそうです。

2018年9月16日日曜日

緊急・エタネルセプトBS「MA」について

http://www.ayumi-pharma.com/ja/healthcare/rheumatism/etanercept/

エタネルセプトBS「MA」は、関節リウマチ治療薬の一つです。バイオシミラーと呼ばれる、先行医薬品の特許切れにより他の製薬会社が製造販売する「ジェネリック医薬品」です。

バイオシミラーは、新薬と同じような治験が行われ、有効性・安全性について先行薬との同等性が証明されたデータが公表されています。生物学的製剤(いわゆるバイオ製剤)は、薬の価格が高額で、使用する方への経済的負担が大きいこともあり、より安価なバイオシミラーは、積極的に利用する意味があると考えています。

現在、関節リウマチ治療に用いられている生物学的製剤の中で最も高いシェアを獲得しているのが、2005年に発売されたファイザー製薬の「エンブレル」ですが、本年6月にそのバイオシミラーである「エタネルセプトBS「MA」」があゆみ製薬から発売されました。

一番使われている自己注射のしやすいシリンジ・タイプのものは、一箱に4本入っていますが、薬価はエンブレルで約6万3千円円/箱、エタネルセプトBSで約3万7千円です。実際に薬局でお支払いになる金額は。自己負担割合により異なります。

当院でも、使用する方々の利益を考え、先行する「エンブレル」からの積極的な切り替えを実施いたしました。ところが、7月には製薬会社より予想を超える需要のため製造量が追いつかないというアナウンスがあり、新規に処方しないよう要請がありました。

その後綿密な調査を行った結果、さらに9月になって現状では需要に対して供給できるのはわずかに20%程度であることが判明したとのことで、各医療機関ごとに来年3月までに供給できる本数の均等な割り当てがされたとの案内がありました。

この割り当てでは、使用中の方、公平に全員に振り分ける場合、ぎりぎりあと1回だけは処方できるかもしれない程度の量にしかなりません。従いまして、使用する本数が多く経済的な負担が高い方などを優先するような、ある程度の選別をせざるをえない状況であると考えています。

同等薬との扱いになっていますが、バイオ製剤を切り替えた場合、期間が経つと前薬に戻しても効果が以前ほどには出ない可能性も否定できません。戻すのであれば、あまり遅れない方が良いのではないかとも考えられます。

従いまして、実質的に、今後の処方分については元々使用していたエンブレルに戻すしかない状況であることをご理解いただきますようお願いいたします。いろいろご迷惑をおかけして、大変申し訳ありません。

なお、製造量は当初の4倍にあげているため、来年4月以降は十分に供給できるとの説明でした。しかし、現在で20%の供給量で、4倍になっても100%には届かないわけですから、少なくとも来春以降も新規の方への使用は困難な状態が続く可能性があります。

このような状況に対して、少なくとも、HP上でトップに掲載すべき「お知らせ」と考えますが、あゆみ製薬は一般向けのアナウンスは、おそらくほとんどしていません(9/15現在)。このような点も含め、あまりの見込みの甘さには製薬会社として問題を指摘することは禁じえません。

いずれにせよ、使用する方々のことを考えて、より早期に問題を解決できるように努力してもらうしかありません。

2018年9月15日土曜日

前を見なくなった日本人

f/5  1/640sec  ISO-100  82mm

昭和人の繰り言と言われればそれまでのことですが、戦後の荒廃した国土を立て直すため、日本人は老若男女一丸となって、ひたすら前を見据えて国を立て直したのが高度経済成長と呼ばれる時期の事。

後ろを振り返っている暇は無く、前を見ることしか考えていなかった。もちろん、必ずしもそれが最良だったわけではなく、その結果、いろいろなほころびが積もり積もってバブル崩壊に至るという認識は間違いではないと思います。

多少の犠牲には目をつぶって、社会全体の発展に尽力する時代から、今は個々の権利を主張し自分の周りだけを見ているような時代に変化しました。

どっちもどっちみたいなところで、両者にそれぞれ問題点は山ほどあるわけですが、現代社会を象徴するみたいに思うのがスマートホンの普及。人の事をどうのこうとと言えない話ではありますが、そこらの街中をよく人々の実に多くがスマホ片手に歩いている。

前なんて見ちゃいないわけで、周囲に注意を払うなんてことはなく、自分の興味の対象にだけ注目しているわけです。ネットに溢れている情報の多くは、正確で、今、必ず知らないといけないものなんてほとんど無い。

せめて横断歩道ぐらいは、スマホを下ろして前を見て歩きましょうよ・・・と思ったわけです。

2018年9月14日金曜日

Distortion and Strain

f/5.3  1/640sec  ISO-100  90mm

「歪み」と書いて、「ゆがみ」とも「ひずみ」とも読みます。両者の違いはわかりにくい。

ネットで調べるといろいろなことが書いてあって、違うことを意味しているような説明があるんですけど、結局のところ日常的な使用では明確な違いは理解しにくい感じがします。

この写真にタイトルに「都会の歪み」と付けた場合、「ゆがみ」と読むと、曲面の壁を持ったビルに移った物理的にねじれた光景を意味するように思いますが、「ひずみ」と読むと都会に潜在する問題点のことのような印象になります。

まぁ、どっちでもいいようなところもあるんですが、どのように感じるかは各人のお好みですかね。

2018年9月13日木曜日

インスタ映え

f/5.3  1/100sec  ISO-640  100mm

カメラを使って楽しむことについては、世の中、インスタ映えが主流のご時世です。

インスタ映えというのは、SNSの一つであるInstagramに投稿することを前提に、写真あるいは動画の見栄えが良いという意味。

昔だったら、写真の見栄えが良いことをPhotogenicと呼んでいましたが、両者には微妙な違いがありそうです。

まぁ、あまり細かいことをぐすぐすいっても「おっさんのぼやき」になりますし、そもそも自分はインスタには手を出していません。インスタを語れる立場ではないので、あまり突っ込んでもしょうがない。

とりあえず、こんな写真はインスタ映えでしょう。

ミニ・クッキーの詰め合わせです。本当は、もう少し色数が多くてカラフルならばっちりなんでしょうけど、クッキーですから、あまりどぎつい色はありません。

まぁ、可愛い!! とか、美味しそう!! とか、女子たちの声が上がりそう・・・なところが、インスタ映えです。

2018年9月12日水曜日

たぶん・・・青春

f/18  1/100sec  ISO-640  50mm

青春・・・というのも、ずいぶんと「昭和」っぽい言葉になってしまった感があります。

日本テレビで、「青春」をタイトルにつけたドラマ・シリーズがたくさんあった影響かもしれません。

何かの部活で、海辺でトレーニング。夕方になり、今日はおしまい。そこで、並んで座って、井戸端会議の始まりです。

今日の部活の反省をしている・・・と、思わせつつ、あの先輩がかっこいいとか、その後輩が可愛いよねとか・・・

いろいろな会話が聞こえてくるようで、まさに青春ドラマのワン・シーンみたいな雰囲気です。

まぁ、明日も頑張ってください。

2018年9月11日火曜日

Inner Flame

f/1.4  1/80sec  ISO-400  35mm

写真でフレームと呼ぶのは、全体の枠の形の事で、一般的な一眼レフカメラでは36mmフィルムの大きさが標準的に使われています。ですからデフォルトは横と縦の比率は横長の3:2ですので、縦長にすると2:3というフレームの中に画像が収まります。

その中に、さらに枠を写し込んで、写真の中にさらにフレームを作るのが面白い。写真の中の注目したい部分を強調する役割をしたり、写真全体のムードを作り出すことができます。

この写真の場合は、ガラス張りの花屋の店舗の入り口のサッシの枠が、ちょうど写真構図の基本である三分割法に一致しています。

真ん中1/3が明るい店舗の中、花を選ぶ女性がいます。ガラスに張られたチラシが邪魔なんですが、ちょうど女性客の顔を隠しているのでOKとしましょう。

左右1/3はそれぞれ暗いロールカーテンが下ろされているので、街並みが反射で写り込みました。カメラの後ろの情景もみえてくるので、暗くなったちょっとおしゃれな感じの繁華街の賑わいも見えてきます。

まぁ、ここまで明示的なインナー・フレームは、あからさますぎるかもしれませんが、フレームの中と外のどちらを主役にするのかによって、写真はずいぶんと変わりますので、うまく利用したいテクニックの一つだと思います。

2018年9月10日月曜日

Landscape or portrait?

f/1.4  1/125sec  ISO-400  35mm

写真の場合、横長の構図にするのか、縦長の構図にするのか、というのは何気なくカメラを構えてしまうとデフォルトが横長ですから、そういう写真が多くなってしまいます。

似たような話はすでに書いていますが、もう一度実際の写真で見てみます。

東急田園都市線のたまプラーザの駅舎ですが、何年か前に改築されて天井がものすごく高くなり、商店街を包み込むような奥行きのある屋根が設置された感じになりました。

まず上の写真。元々は、もっと周囲が入り込んでいるのですが、横長にトリミングしました。目の動きはどちらかというと水平が自然なので、ピントの合っている時計から始まって左から右へ視点が移動して、深い奥行きを感じ取ることができます。

次は縦長にトリミングしてみましょう。


今度は、下の時計から視点の移動は上に積極的に動くと思います。その結果、随分と天井までが高いという印象をもつ写真になりました。

一般的な風景のように水平に広がりがある場合は横長が適していて、その場合をlandscapeと呼びます。一方、人物中心に撮影するような場合は縦長が収まりがよく、portraitと呼んでいます。

シャッターを切る前に、自分が撮影したいと思っている状況が何かを意識する、そしてそれをどのように表現したいのかを少しでもイメージしておくことは、写真の出来を大きく左右するということです。

もっとも、デジタル時代ですから、これみたいにあとからパソコンで修正することは可能ですが、必ずいつでもできるとは限りません。場合によっては、いじりようがない場合は少なからずあるものです。

カメラを構えなおすにしても、写真を見て視点を移動する場合にも、縦長のportraitの場合は、意識的に変更をしないといけないので、意味もなく縦長の写真にすることは避けた方がよさそうです。

でも、逆に縦長の必要性を感じた場合は、より積極的に利用することが写真の「面白さ」を増大させてくれることは間違いありません。


2018年9月9日日曜日

匠の蕎麦打ち (3) きる

f/2  1/80sec  ISO-200  58mm

「手打ちそば おおつか」は、横浜市都筑区、港北ニュータウンと呼ばれるセンター南駅とセンター北駅のちょうど真ん中あたり、偶然にも大塚という交差点の近くにあります。

絶品手打ち蕎麦の店として、今までに何度もメディアに取り上げられている実力は本物で、いろいろと食べ歩いた中ではダントツの美味しさを提供してくれます。

その匠の技を見たいと思い、写真に撮らせてもらいました。蕎麦粉に「水まわ」して捏ねて「そば玉」にし、手で押して「地のし」麺棒で「丸だし」、角を作る「四つだし」を経て、「本のし」で薄い生地が出来上がりました

これを20cm程度に折りたたんで切る作業にはいります。

包丁は専用のけっこう大きなものを使い、小間板に沿わせて押し出すような感じで切っていきます。「おおつか」の蕎麦は細くて、太さは1mm程度。

慎重さが必要なところですが、さすがに長年やっていることですから、どんどん切れていきます。

f/2  1/80sec  ISO-200  58mm

ある程度切ると、これをそっと持ち上げ、軽く振るうようにして打ち粉を落とします。ここまで比較的力強さが目立つ工程でしたが、この時ばかりはやさしく愛でるように切り終わった蕎麦を扱っているのが印象的でした。

f/1.4  1/200sec  ISO-80  58mm

すべて切り終えて、その日の分の蕎麦が出来上がりました。だいたいざる50枚分くらいなんでしょうか。ここまでかかった時間は40分程度。意外に早くて驚きました。

あとは注文があるたびに、大量の湯で茹でるわけですが、茹で時間はだいたい20秒程度。本当にお湯の中をくぐらす程度で、すぐに冷水でしめて出されると、匠の絶品を味わえるということになります。

出し切れば店終いです。土日だと11時半から1時くらいまでで無くなってしまいます。

どうしても、ずっと下を向いて行う作業なので、匠の表情がなかなかとらえることができませんでした。以前に一度テレビの取材で、顔を上げてほしいと言われてやってみたそうですが、やりにくくてしょうがなかったそうです。

顔がはっきり見えなくても、手元や背中で熟練の技を感じることができたように思いますが、それを写真として表現できているかは・・・いかかでしょうか。

2018年9月8日土曜日

匠の蕎麦打ち (2) のばす

f/1.4  1/100sec  ISO-100 58mm

蕎麦を食べることに関してはかなり経験豊富なつもりですが、蕎麦を打つことに関してはまったくわかりません。

港北ニュータウンの有名な「手打ちそば おおつか」の店主の匠の技を、ただただ感心して見ているだけなんですが、意外なほど短時間でどんどんと上がっていくので驚きでした。

こねて丸くなったそば玉は、「地のし」で丸い平たいお盆みたいになり、上の写真のような一番短い麺棒によって「四つだし」と呼ばれる角がでてきて四角形になりました。この時点で、50cm四方、厚さ1cm程度でしょうか。

後ろに、6本の麺棒がかけてあり、長さの違いで3種類、そしてそれぞれ細いものと太いものが用意されているようです。ちょうど写真でいうと各種のレンズみたいで、広角・標準・望遠で単焦点とズームがあるような感じでしょうか。

f/1.4  1/200sec  ISO-200 58mm

これらの麺棒を使い分けていくと、すごいスピードで薄い紙のように伸ばされていきました。厚みを確認しながら、均等に伸ばしていくのはおそらく大事なポイントなんでしょうが、あまりにさりげなく仕上がっていきます。

厚さは1mmくらい、幅80cm、巻き取られた長さは3m近くありそうです。ここまでかかった時間はこねるのに10分、伸ばすのに10分です。

写真は、もちろん撮影はカラーなんですが、白黒にしてみると陰影がはっきりして腕の筋肉の力の入り具合がわかりやすい。また、ちょっと古めかしくなって、職人らしさが強調されると思います。

2018年9月7日金曜日

匠の蕎麦打ち (1) こねる

f/5.6 1/60sec ISO-800 300mm

蕎麦が大好きで色々と食べ歩いてきましたが、手打ちのこだわりの店ということなら、自分の中で圧倒的に美味しい蕎麦を食べさせてくれるのが「手打ち蕎麦 おおつか」です。

何度かメディアににも取り上げられていて、そのたびに大混雑ですが、落ち着いた時期でも土日は行列で昼過ぎには蕎麦が無くなって営業は終了してしまいます。

今回は食べる方ではなく、その絶品の蕎麦を打つところを写真で紹介します。

店主に写真を撮らせてほしいとお願いしたところ、簡単にOKしてくれました。ただ「朝は早いけど来れる?」というので、「はい、朝は強いので大丈夫」と言ったものの、「4時半くらいだよ」となって・・・

頼んだからには遅れまいと3時半に起きて、4時過ぎには到着。それでも待たせたようで、作業は4時20分には即開始です。

匠の最初の作業は、こね鉢に用意した蕎麦粉に水を回し入れこねていくもの。おから状になった蕎麦粉を物凄い勢いでこねているところが上の写真。

力強さを出したかったので、シャッター速度はゆっくりにして動きを出しました。

f/1.4  1/100sec ISO-100 58mm

さらに練り続けていくと、少しずつ塊が大きくなって団子状になります。ひとまとめになった「そば玉」を手で押し潰していく「地のし」をしているところが2枚目の写真。

体重を乗せて手の平である程度まで押し広げていくわけですが、けっこう力が入っています。これだけでも、けっこう平らに仕上がっていくのには体力が必要そうですね。

ここまでも10分足らずで、あっという間です。

2018年9月6日木曜日

困ったら人ですが・・・

f/8  1/15sec ISO-50  230mm

ちょっといい感じの写真を撮るために、困った時の解決策の一つに「人を写すとなんとかなる」というのがあるらしい。

とは言っても、先日書いたように、今どきは個人が特定できるような写真は撮っても公開は簡単ではありません。

この写真は、ガラス越しに女性がいて、彼氏だか誰だかを待ちつつスマホをいじっているところ。

見たままのストーリーはそんな感じですが、窓に見えるロゴは某有名ブランドだったり、写り込んだ信号が赤で「待ち人来たらず」を暗示しているのかとか、想像を膨らますこともできます。

けっこう何かのCMに使えそうな、写真としては悪くはないと思うんですが、やはり決定的に失敗作と言える理由は、女性の顔がはっきりわかる点にあります。

撮影条件はかなり無理していて、けっこう離れた暗い場所だったので、まぁいいかなと思ったのですが、デジタル技術はすごいものでけっこうはっきり写ってしまいました。

結局、こういうネット上に使用するなら顔をわからないように加工しないといけません。それだけで、写真としての面白さが一気に無くなってしまいます。

2018年9月5日水曜日

水踊る羽衣

f/5.6  1/640sec ISO-3200 300mm

田圃は水が必要。近くには水路が必ずあって、湖・池、あるいは川から効率的な取水をするようになっています。

そういうところを上から除くと、たくさんの水草が水流の中でゆらゆらと揺れているのはよく見かける光景です。

たぶんハゴロモモと呼ぶ種類だと思いますが、夏に小さな花をつけます。金魚の水槽によく入れているのも、この仲間だと思います。

もう少し水のきらめきみたいなものを表現できるとよかったのですが、かろうじて水中花であることがわかりますよね。

2018年9月4日火曜日

浮遊する羽衣

f/5.3 1/800sec  ISO-64  90mm

花としては珍しいものではなく、夏にたくさんのラッパ状の小さな花と香りで楽しませてくれるハゴロモジャスミンです。

ちょうど落ちて来た瞬間・・・ではなく、この花は浮いているんです!!

おおよそ高さ2mくらいの場所で、元々、花が咲いていた場所から50cmくらい下に静止しているという離れ業。

まぁ、正解は簡単な話で、クモの糸にぶら下がっているというだけの話なんですが、ちょっと見ると不思議なところがあったので写してみました。

ただ、物が小さいだけにピントが合いにくくて、けっこう難しかった。風で微妙に動きますしね。

2018年9月3日月曜日

雨を雨らしく

f/5.6  1/160sec  ISO-800  160mm

突然のゲリラ豪雨というのは、今や普通になってしまった日本です。昭和の昔の「夕立」という、風情のある呼び名は完全に消滅した感があります。

さて、雨を写真に撮るというのはけっこう難しい。なにしろ基本的に透明な水ですからね。

黒澤明の「羅生門」では、白黒の画面に雨筋を美しく映し出すために墨汁を混ぜたというのは有名な話。テレビドラマで雨のシーンを撮影するときは、まさにゲリラ豪雨なみに散水してやっと降っているのがわかる程度になります。

雨滴の落下速度は、霧雨で2m/sec、大粒だと最大で10m/sec程度といわれています。

昨日の豪雨の時に、いろいろ試してみて、上の写真ぐらいが一番雨らしく思えました。シャッター速度は1/160sec(0.00625秒)ですから、一つの雨滴は6.25cm移動していることになります。

1/100secだと、雨筋が長くなって全体に白っぽくなって霧で煙っているような感じ。1/640secだと雨筋ではなく雨の点になってしまい、ただのノイジーな感じがする写真でした。

ということで、豪雨を豪雨らしく撮影するのは、個人的には1/160secのシャッター速度がおすすめということでした。

2018年9月2日日曜日

肖像権の問題

f/5.6  1/2000sec ISO-400 300mm

街歩きのスナップ写真撮影・・・するのは簡単ですが、そもそも街中でカメラを構えて(しかも、やたらと目立つでかいレンズとか使ったりして)というのは、割と勇気がいる。

被写体が物だけなら、撮影すること自体にはあまり躊躇しないですみますが、人が入ってくるとなると話は別。隠れてこそこそするわけではないので、盗撮と間違えられる心配はないかもしれませんが、昔と違って肖像権というやっかいな問題がある。

もちろん、あくまでも個人的な記録としての撮影では、基本的に、撮影したい被写体に入り込んでくる人については問題はないといわれています。自分の場合は、大多数はこれにあたるのですが、一部はブログに使用しています。

明らかに特定の人を中心に撮影して、しかもその個人が特定できるような写真の場合は注意しないとトラブルのもとになります。

例えば、コンテストなどに出すような公に使用する場合、ましてやブログやSNSのようなネット上に公開するとなると、個人の趣味の領域だとしても問題になる可能性が出てきます。

少なくとも、写真を撮らせてくださいと声をかけるのは最低限のマナーとして必要。場合によっては、使用目的を了承してもらう書面を残すくらいまでしておく必要があったりします。当然、写真を商業目的で使用する場合は必須。

ですから、顔を正面から写すことは原則として避けておくことが望ましい。できれば後ろからの撮影が無難。自分の場合は公開する時は、クロップして写真の枠から除いたり、顔はぼかすように修正を入れています。

上は駅前の写真で、駅に向かう人をいろいろと撮影してみたわけですが、当然すべてに人が写っています。ただし、幸運なことに何枚かは誰も顔がカメラに向いていない写真がありました。

実は、歩いている二人の女性から、いろいろな会話が想像できてけっこう気に入っている写真なんです。特に職業柄、膝の具合がけっこう気になっていたりします。

ちなみに、レストランなどでの料理の写真というのを、よく写真に収めたりしますよね。少なくとも自分が注文したものについての撮影は法的に問題はないようです。ただし、店のルール、例えば「店内撮影禁止」などを明示している場合は、それに従う義務があります。店のルールに従わない場合は、店はサービスの提供を拒否する権利を有しています。

とにかく、個人で楽しむ写真だとしても、後で問題にならないようにある程度の配慮は必要ということですよね。

2018年9月1日土曜日

Abandoned

f/3.8  1/800sec  ISO-100 35mm

大都会ではなくても、駅前となれば、ある程度新しい建物が並んで活気があるものです。

地方都市の駅からわずかに1ブロックの空き地にある廃屋が、自然との融和が進んでいて、目につきました。

廃屋という言葉を英語で探すと、いろいろ出てくるんですが、「ruin」というのは原型を留めないくらい破壊が進んだものに対して使うらしい。「deserted」をつけると朽ち果てたという感じ。

「abandoned」をつける場合は、放棄されたという感じで、たぶんこの家の場合には一番相応しいと思います。

夏草が伸びて自転車にからまっているだけでなく、窓の内側の屋内にも伸びています。

たまたま、ひと夏だけ、住民がいないだけなのかもしれませんけど、壁の木材からしてそれなりに古い家のようです。ただ、アルミ製の窓枠や扉は傷みが少ないですね。

かつては、どんな人が生活をしていたのかと想像したくなる光景でした。

2018年8月31日金曜日

ネパール・フェスティバル2018


前回の日曜日に都内に用事があったので、駒沢オリンピック公園により道をしました。いろいろと運動をしている人々が多い場所なので、何か面白い写真が撮れるかなとおもったんですが、何かのイベントをしていて、けっこうな賑わいでした。

この炎天下の下、何をしているのかと思ったら、「ネパール・フェスティバル」というものらしい。さすがに直射日光を避けて、テントなどがあるところに人々は集まっていましたが、けっこう盛大なイベントです。

これを主催していたのは、Non-residet Napali Associationという団体で、日本語だと海外在住ネパール人協会というもの。民族衣装を着ている方々にはけっこう日本人も多くて、それなりに活発な交流活動が行われていることを想像させます。

自分の様にネパールに対しス知識が乏しいものには、エベレストへの玄関口というのが一番わかりやすいのですが、その場の雰囲気としては服装とか、出展されていた食事とかは、インドに近い印象でした。

ステージではギターを抱えた歌手(プロ? アマ?)が歌っていて、けっこう良かったです。ネパール語だろうと思いますので、歌詞の内容はわかりませんが、割と洋楽っぽい感じでした。

ステージ横に大きなモニターが設置されていて、ステージが映し出されていました。ビデオ・カメラが前にあって、写っているものが後ろに見えているのが面白いと思って写真を撮ってみたんですが、これは失敗写真ですね。

カメラが目立たなさ過ぎて、ステージ横に集まっている人々をただ撮影しただけみたいな写真になってしまいました。

モニターを背景にかぶせて、ビデオ・カメラを正面から写せるとよかった感じなんですが、そうすると自分がステージに上がっていることになっちゃいますから無理ですよね。

2018年8月30日木曜日

空気感 (4) Goal Net

f/5.6  1/200sec ISO-100  300mm

察しのいい方は気がついていると思いますが、今週使っている写真は、この前の日曜日に東京の駒沢オリンピック公園で撮影したものです。

ただ、カメラを持ってブラブラしているだけでもかなり暑くてしんどいのに、その中で運動をしようという方々には頭が下がります。ただ、脱水、熱中症にはくれぐれも注意してもらいたいとも思います。

さて、この写真のタイトルは「ゴール・ネット」です。そう、主役はネット。まぁ、ぶっちゃけキーパーはどうでもいい。

ここで目指したものは、3次元の中で菱形が広がる2次元の平面の面白さ・・・なんて書くとかっこいいのですが、平たく言えばネットの模様かいいなと思ったという事。

フィールドやキーパーが写ることで、サッカーの試合をしているところだというのがわかりますが、ネットを強調したくて、やや白を強調する現像をしています。

ソール・ライター風を意識したのは。主役のネット越しに見える脇役の人から、ストーリーが浮かび上がってくるということ。これは、ゴールを決められた後に一瞬できる、緊張感が過ぎ去って気が抜けた空気です。

ただ漠然とシャッターを切るのではなく、どんなものを撮りたいのかを意識するようになって、無駄な画像ファイルの数はだいぶ少なくなりました。

2018年8月29日水曜日

空気感 (3) ないものを写す

f/5.3  1/1000sec  ISO-100  105mm

そもそも空気は見えないし、存在感を意識するものではないので、写真に写すことはできません。だから、感覚として「雰囲気」と呼ぶような感じの事を空気感と呼んでいるんだと思います。

だから、写真に写る空気感というのは、直接写っていないけど感じられるもの、あるいは見えてくるもの、つまり写真から伝わってくるある種のストーリーの一部ということかなと。

ソール・ライターの写真が「いいな」と思うのは、そういう雰囲気をうまくとらえているから。ライターは人を写しても、人が写真の主役ではありません。あくまでも、その場の雰囲気を伝えるための小道具で、空気感の要素の一つなんだと思います。

昨日のエントリーで、搬入口がのぞいて見えていた審判員の方を、位置を移動してスタンドから見下ろしてみた写真です。

ここではフィールドのトラックが主役。人はあくまでも、空気感を感じるためのアクセントなので、わざと三分割構図を崩してできるだけ右下に寄せてみました。

左上から競って走ってくる選手が「見える」ようなら、あるいはせめて走ってくる足音が「聞こえる」ようなら大成功です。

2018年8月28日火曜日

空気感 (2) Hot & Cool

f/5.6  1/200sec  ISO-100  90mm

写真の大部分を占めるのが、曇った窓ガラス、あるいは天蓋だったり、時には板だったりして、その一部に隙間から垣間見るように人々を写し撮る手法は、ソール・ライターのわかりやすい特徴の一つです。

写真を見る視点は主として見えているところに行くので、見えていない部分が小さいと忘れられてしまいます。隠れた部分を大きめに入れることで、注目する部分のバランスが取れるという事なのかと思います。

そういう写真を撮れないかと、いろいろ歩きまわっていると、ちょうど陸上競技場のフィールドへの搬入口で見つけました。

ピーカンの天気で、フィールドはかなり暑くなっていると思いますが、搬入口は暗くてひんやりした感じ。開いたドアから見える審判員に焦点を当てて撮影してみました。

内外の温度差の雰囲気・・・たぶんそれも「空気感」と呼べるものなのかと思いますが、ある程度はその対比を出せたのではないでしょうか。

2018年8月27日月曜日

空気感 (1) Hot & Wide

f/5.6  1/320sec  ISO-80  300mm

バスケットボールは、競技人口が多いとは言いにくいスポーツだと思うのですが、ゴールポストはけっこういろいろな所に設置されていたりして珍しくない。

けっこう誰でも体育の授業以外の場面で、シュートしたことがあると思います。

外国だと、特にプロリーグが人気あるアメリカだと思いますが。街の公園なんかで遊んでいるこどもたちの映像をよく見かけたりします。

普通なら屋内の体育館で行うスポーツですが、この真夏の炎天下にだだっ広い屋外でゴールめがけてシュートするというのも、練習? 遊び? の中だからできることですね。

ここでは、相変わらずソール・ライターを目指して、ゴールポスト以外には何もない空間の広がり、つまり空気感を意識して撮影してみました。ゴールポストと人がアクセントになっています。

ライターの写真は、一見、被写体と思われるものが脇役で、何も写していないかのような部分が主役だったりするものがよくあります。

広いね・・・とか、暑そうだね・・・というようなところを感じてもらえれば、まぁまぁの写真というところでしょうか。

2018年8月26日日曜日

鎮魂の8月

f/4.5  1/4000sec ISO-640 55mm

今年の8月は暑かった・・・というか、どんどん沸騰しつつある日本列島で、まだまだ暑さは続くようです。

夏休みがあったりして、8月は楽しいイメージが多いのですが、遅ればせながら、8月は終戦記念日がある月。1945年のことで、70年以上がたちました。

自分たちは「戦争を知らないこどもたち」と呼ばれる戦後生まれの世代で、荒廃した国土を立て直そうと日本国中が一致団結して復興に力を注いだ高度経済成長期に成長しました。

もっとも、今ではそれらの話も含めて「昔話」となり、毎年この時期になるとメディアでは「どうやって若い世代に伝えていくか」という特集がたくさん組まれます。

戦争を直接体験した世代は大多数は亡くなっていますから、もはやまた聞きになるので、伝えるべき話の力もどうしても落ちていくことは避けられません。

歴史は勝者の記録ということはよく言われますが、記憶にあった話を記録に変えて、少しでも正確な情報として残していくことは大事。毎年8月は、記録を増やしていく、あるいは重ねていくきっかけを作る月ですね。

2018年8月25日土曜日

質感 (2)

f/5.6  1/80sec  ISO-250  260mm

自動車と違って、バイクはメカニカルな部分が露出していて、それはそれでかっこいい。

バイクのことはよく知らないのですが、このバイクのように、持ち主がこだわりを持ってバイクをいかにもチューンナップしていそうという場合は、よりメタリックな美しさが際立ちます。

自然に白と黒のコントラストがより精悍な感じを出していて、オレンジのランプがワンポイントのカラーとして映える感じがします。

でも、この写真は失敗だろうと・・・何故かというと、中央にピントが合っているのですが、奥行きの関係で左右が中途半端にぼけています。メカのシャープな感じを捕らえるには、絞って全体にフォーカスするような撮り方の方が良かったのではないかと思っています。

また、ぎりぎり背景はかっとしてメカに集中しようとしたのはいいのですが、その結果、全体がごちゃごちゃしすぎました。視点がウロウロしてしまい、どこを見るべきなのかよくわからない写真です。

もっと角度をつけて、ポイントをはっきり、ボケるところはしっかりぼかす。あるいは、正面に捉えた方がよかったのかもしれません。

2018年8月24日金曜日

質感 (1)

f/4  1/400sec  ISO-100  120mm

車のヘッドライトというのは、けっこうインスタ映え、いやフォトジェニックな被写体でして、びしっと決まるとかなりかっこいい。

前回は赤のフェラーリ。これは現像処理でコントラストを落として、わざとメタリック感を減らしてみたんですが、ちょっと見るとガンダムにでも出てくるモビルスーツのドアップのようになりました。

今回は白のフェラーリです。前とは逆に、コントラストをシャープにくっきりさせてみたら、立体感が強調されました。

なだらかに湾曲するボディのラインがよくわかり、ランプもきりりと引き締まった感じがなかなかいい感じです。

こういうところは、いわゆる写真の「質感 (detail)」ということなんですが、いじりすぎて「嘘」になってしまうと、絵画に近くなってしまい、そのままを記録する写真の特性がなくなってしまいます。

あくまでも、強弱をつける範囲にとどめるべき処理だと思います。

2018年8月23日木曜日

田園都市リウマチフォーラム 番外編

田園都市リウマチフォーラムは、自分が世話人の一人に連なる、関節リウマチ及び周辺疾患を勉強するための会。地域での病診連携、診診連携をスムースに行うために、顔がわかる交流にも寄与したいということで始めたもの。

年に3回を基本に開催し、主として世話人が相談した「リウマチ診療の今にはこの知識が必要」と思えるテーマに沿って最適な講師を招いて講演をしてもらい、また普段の診療で疑問に思うことをディスカッションする内容で、これまでに23回行ってきました。

昨夜は定例の会とは別に、製薬会社主導で番外編的な講演会を行いました。これはこのフォーラムが回を重ねるにしだがって、地域のリウマチ関連研究会として着実に根を張り、対外的にも認められる勉強会になって来たということだと理解しています。

2010年にこの会が始まってから、実は番外編はこれで4回目なんです。過去には、最初は一般向けの啓蒙的な講演会、2度目は関節エコー検査実技を習得するための研修会、そして今回の様に製薬会社からのリクエストによる薬の解説を主体とする講演会がありました。

この場合は、製薬会社の意向に沿って、やや宣伝的な内容に傾くのはしかたがないところですが、田園都市リウマチフォーラムの名前を冠して行うからには、少なくとも演者については世話人の意向を反映していただきました。

今回の講師は東邦大学大森病院の亀田先生で、リウマチの病態の基本に大きく関わるサイトカイン研究の第一人者で、各地の講演会に招聘される多忙な先生の話は大いに刺激を受けることがたくさんありました。

自分はよく患者さんに「どんな薬も2~3割の方には効果が出なく、それは使ってみないとわからない」というような話をするのですが、亀田先生の話から実はそれは「どんな薬も8割の人に効く様に作られ、効くかの事前の判断はできないわけではない」ということだったということが理解できました。

これは、けっこう衝撃的なことです。リウマチで病気に関係したサイトカイン濃度を測ると、患者さんによってその幅はかなり広く、そのすべてに効果が出るように薬の濃度をデザインすると、大多数の患者さんには量が多くなりすぎます。

そこで、薬は7~8割程度の患者さんに十分な効果が出るような量に調節されているということ。そして、本来はターゲットになるサイトカインの種類と量を特定し薬を選択すべきところなんですが、現実には簡単に計測する方法が確立していないわけです。

最近のリウマチ薬は効果は絶大ですか価格も高く、事前に患者さんごとに最適な薬を使用前から確定できる方法があれば、医療経済的にも大変効果的だと思っていますが、複数のサイトカインを低価格で簡便に計測するキットの開発は絶対に必要だと思います。

次回は10月に定例会です。まだまだ勉強しないといけないことは、いろいろありますね。

2018年8月22日水曜日

日常から (10) Ombre

f/5  1/125sec  ISO-200  82mm

商業ビルでよくある、通り抜けできる通路というのも、何となく見てればそれまでのものですが、しばらく止まって眺めていると写真になりそうな瞬間があったりします。

それは、向こう側を人が通り過ぎる時なんですが、人に限らず何か動くものがあると、静と動の対比が生まれてくるということなのかと思います。

ソール・ライター視点は、人をたくさん写しているのですが、人そのものを撮ることを目的にしているというより、写真の中に人が写り込むことでアクセントの一つに利用している感じというところがありそうです。

人が主役ではないという点は、気楽にシャッターを切れるところがあっていいんですが、ただ現代では、下手すると法的な問題になる場合がある。

営利目的に利用する場合は、確実に写った人の同意が必要だったりしますし、場合によっては看板などのロゴとか店名も問題になることがあるようです。

趣味の写真のレベルでは、直接その人を撮影することが目的の場合はエチケットとして声をかけることは必要ですが、基本的に写り込んでしまうだけの場合は良しとされているようです。ただし、そのあたりの境界ははっきりしません。まして、SNSやブログにのせてしまうなら、それなりの配慮が必要になる。

この写真では、通り抜け通路の暗と静、通路の向こう側の明と動の変化が面白いかなと思ったのですが、歩行者があっちを向いていてくれればよかったのですが、たまたまこっちを見ちゃっているんですよね。

もともと、明の部分は左下1/4程度のつもりだったんですが、結局、顔をぼかす修正をして、通路内にある店看板をできるだけ削るようにトリミングしたら、むしろ人が中心に近いところにでてしまい、明暗の比率が1:1に近くなってしまいました。

本来ならボツ写真ということなんですが、人が写っていないのもたくさん撮影しているんですが、人がいる方が圧倒的に絵になる見本ということで、人を写す難しさを含めて出してみました。

いつも無理やりつけているタイトルは、「明暗 (ombre)」としましたが、英語だとLight and Darknessとか、ちょっと怖い感じなので短めのフランス語にしてみました。

2018年8月21日火曜日

iPhoneカメラ

f/1.8  1/2660sec  ISO-20  4mm

自分が使用しているスマートフォンは、現在はiPhone7 plusですが、以前にも再三書いてきたように、実はAppleは嫌いなんです。

嫌いな理由とか、嫌いなのになんで使っているのかとかは横に置いておいて、結論から書けば、他のスマートホンと比べて、iPhoneはものすごく性能が高いわけではないということ。それは、内臓カメラ・レンズにも言えると思っています。

Appleのすごいところは、そのプレゼン能力だと思います。モダンでスタイリッシュなCMを作って、「誰でも簡単にかっこいいことができてしまう」と思わせる力はたいしたものです。

今回は、久しぶりにiPhoneで撮影した写真を出してみました。デジタル一眼レフカメラを、マニュアル設定で撮るようになって、あらためてiPhoneのカメラの実力を考えてみます。

上の写真は、撮ったままだと3024×3024、72dpiのところをブログ用に1200×1200に解像度を落とした以外は、何もいじっていません。王禅寺にあるゴミの焼却場にある煙突なんですが、数年前に改築されて、煙突らしからぬモダンな外観に変わりました。

まず、今までカメラの撮影モードにあるスクエアというのは、使ったことがありませんでした。フォーマットとしてスクエアは、中判以上の大型カメラで使えるもので、ちょっと玄人っぽい感じがします。

撮影のための設定は、マニュアルではほぼ何もできません。フルオートの撮影になります。センサーサイズは4.8×3.6mmですから、フルサイズの1/50の面積しかありません。焦点距離4mmはフルサイズ換算で30mmで、スナップ撮影用としては無難な範囲の広角です。

普通なら、広角でf1.8はかなり明るいレンズと言いたいところなんですが、実際の写真では、実際の肉眼で見えていた光景から比べて、かなり暗い写りです。煙突はもっと白っぽく見えていましたが、黄色味かがっています。雲が多めの青空も、青というよりは黒っぽくて雨雲が広がっているように見えます。

センサーが小さいですから、できるだけISOを下げていないとノイズだらけになるということなのか、ISOは20まで下がって、その分シャッター速度は1/2660secという極端な短さになっている。

結果として、ノイズの少ないクリアな画を得るために、コントラストや色彩のディテールは後回しになっている写真という感じでしょうか。

実際、室内での撮影ではISO感度はかなり上がってしまうので、ノイズがかなり出ますから、SNSレベルでそのままのサイズで使用するのが限界。まして、クロップはできません。

スマートホン搭載のカメラのせいで、コンデジを含めてカメラ全体の売れ行きはかなり落ち込んだというのは事実なんですが、じゃあコンデジ以上の性能なのかと言うとそれは無いと思いますね。気楽にバシャバシャと電子シャッター音を響かせても、あくまでも小さなスマートホンの画面の中で楽しむ以上の写真にはならない。

カメラ業界は技術の開発は当然重要ですが、より優秀なクリエイターをハンティングして、Appleに負けない商品の魅力の発信を行うことが必要ではないでしょうか。

2018年8月20日月曜日

線香花火

f/5.6 1/30sec ISO-6400 300mm

夏です。
夏と言えば花火。

花火大会で、どでかい花火がバンバン上がっているのも見応えがありますが、昔から線香花火のなんとも言えない「物の哀れ」のような切なさも好まれます。

デカくても、小さくても、花火は撮影するのがけっこう難しい被写体ですね。とりあえず、線香花火の撮影に挑戦してみました。

撮影の注意として、まず、火花が散るので近づきすぎるのは危ない。これは、ある程度離れて望遠で引き寄せました。そのため、ピントの合った火花と、ぼけた火花が混在しました。

シャッター速度も試行錯誤が必要。遅くして、火花をシャワーのように捉えるというのもありますが、それだと火花のラインがはっきりしなくなる。早くすると、写せる火花が少なくなってしまいます。

あとは、そもそも線香花火がどんだけ頑張ってくれるかにかかっていますよね。

これは、ちょっといまいち。火花が肉眼で見ても寂しい。まぁ、その分だけ派手過ぎず、切なさ感は出ているかもしれませんけど。

花火そのものを吟味して、もう一度挑戦したいと思います。

2018年8月19日日曜日

日常から (9) True or False

f/4.8 1/125sec ISO-100 68mm

突然ですが、急に思い出した言葉で、「うつし世はゆめ、夜の夢こそまこと」というのがあって、これは日本の推理小説の草分けの一人である江戸川乱歩が好んで色紙に書いたもの。

うつし世は現実世界のことで、現実が嘘で、嘘が現実みたいな、本当のものなんてどこにもないという、乱歩らしい不思議さが凝縮した「名言」です。

写真は、本来あるがままの実態をそのまま写しして記録するものです。ところが、日常のなかの一瞬に「あれっ?」と思うような光景はところどころにあって、それをうまく切り取ることができれば、なかなか面白い写真になりそうです。

この写真は、どれが実態で、どれがガラスへの反射なのか、ちょっと見るとどこまでがカメラの前に実際にあるものなのかわからない感じが楽しい。外から中を覗いているのか、中から外を覗いているのか、知らずに見るといろいろと想像できそうです。

ここでのソール・ライター視点は・・・まず縦構図。ライターの写真は縦が多いのですが、横への広がりがわかりやすい横構図と違って、縦構図は高さの表現とか奥行き感が出しやすい特徴があります。

ガラスを通して向こう側を見る、あるいはガラスに反射してカメラが向いていないものを見るというワンクッションもライターっぽいところだと思います。

タイトルはやや大げさですが、夢なのか現実なのかみたいな感じで「嘘か真か (True or
 False)」ということにしておきます。

2018年8月18日土曜日

日常から (8) Wrought Mist

f/8 1/15sec ISO-50 180mm

二子玉川は、モダンな街として「マダム」たちに好まれています。街のおしゃれ感を醸し出す細工は随所にみられるのですが、極めつけはこれかなと。

建物沿いにサンシェードがつけられ、暑い日差しを弱めています。緑もまぁまぁ涼し気でリゾート風。そして、霧が出て・・・って、街中でこんなことはありえません。

この霧は人工的なもので、上にパイプが通してあり、細かい水を噴出して作っているんですね。この区画だけではありますが、なかなか手の込んだ仕掛けで、この酷暑の中では通行する人をホッとさせます。

この写真でのソール・ライター視点は、たぶん赤。比較的色彩の少ない景色の中で、歩いている女性の赤い服がワンポイントの色を加えてくれました。

ソール・ライターのカラー写真では、直接に人を写しているものはあまりない。写っている人は、あくまでも景色を作る要素の一つみたいな感じで、そのかわりひときわ目立つ色彩・・・特に赤色がしばしば視線を固定するのに使われます。

霧をできるだけ多く写真の中に広げたかったので、シャッター速度をかなり長めにしています。その分、ぶれも大きいのですが、人物を無理なくぼかしてくれました。

タイトルは都会での人工的な「作られた霧 (Wrought Mist)」という感じです。

2018年8月17日金曜日

日常から (7) Lattice Sky

f/11 1/80sec ISO-100 52mm

単なる商業ビルの壁面です。1階分が3~4分割されたような、細かい窓で構成されています。半分くらいには、あまりセンスがあるとは思えない木目調のシートが張ってあるようですが、シートのないところは綺麗に青空が反射していました。

青空を格子で区切ったように見たところが面白いと思い、写真に収めてみました。これ以上広角だと、周囲の余分なものが入ってくるし、できるだけたくさんの格子を入れたいので望遠にしてもダメ。やはりこういう時は、ズームで画角を自由にできるのは便利です。

現像作業は、下から見上げているので、上に向かって狭まっていく格子の歪みを修正しています。また、できるだけ普通の青空に見えるように明暗と色調を調整しました。

ソール・ライター風視点としては、被写体を直接ではなく何かを通して見るというところでしょうか。ライターの写真の特徴の一つに、隙間やガラス窓越に見る視点があります。ある種のフィルター効果によって、見えている物を和らげたり、逆に強調したりするということだと思います。

当たり前に広がって注目することもない青空ですが、格子に区切られパズルのように抜けて見えないところがあって、そこに隠れたものを想像するのも楽しいのではないでしょうか。

2018年8月16日木曜日

日常から (6) Blinking

f/8 1/160sec ISO-60 300mm

実は、最近の投稿の流れというと・・・先月、たまプラーザの写真室、AT WORK STUDIOの松岡伸一先生に写真の個人レッスンをお願いしたんですが、当然ながらそも「どんな写真をとりたいのか」という話から始まったわけです。

絶景を撮りに行くわけでもなく、モデル撮影会に出かけるわけでもない。基本は、カメラを持ち歩くだけはして、自分の行動範囲内でのお散歩カメラ、つまりスナップ写真が主たるもの。

そこで、松岡先生が「だったら、こんなのはどう」ということで、教えてもらった写真家の中で、たぶん一番自分の感性に近くて共感できる写真かなと思えたのがソール・ライターだったんです。

でもって、恐れ多くも、ソール・ライターの写真を意識した「日常シリーズ」を続けてきたわけ。とても真似ができるわけでもないのですが、何となくということでお許しを。

渋谷ほどで大きくはありませんが、最近じゃあまり見なくなったスクランブル交差点です。横断歩道の模様の交差だけでも画になる感じなんですが、当然緑の歩行者マークが点滅し始めても渡る人は必ずいるものです。

ですから、タイトルは信号機の点滅ということで「点滅 (Blinking)」です。実際は、ほぼ赤に変わっているから急いでいるわけですけどね。ここに、小さなドラマがあったりしますよね。

何回か信号が変わるのを見ながら、一番ちょうどいい感じだったのがこれ。他人が写真に写る場合、それが被写体の主たるものでなければOKなのですが、明らかに意識的に撮影している場合は個人を特定できない(顔が写らない)ことが求められます。

ですから、そもそもソール・ライターのように撮りたいと思っても、SNSや、このようなブログに使うというのなら現代では簡単にはいきません。カメラを隠して撮影しているわけではありませんので(だいたい一眼レフは隠せません)、盗撮とかいわれる筋合いはありませんけどね。

2018年8月15日水曜日

現像ソフトで星をくっきり

f/3.5 2sec ISO-10000 28mm

これは無料の物も、有料の物もたくさんあって、どれを使うかというのは悩みどころです。現在の自分の様に、NIkonのカメラにNikkorレンズしか使用しないという場合は、ニコンのHPから無料ソフトウェアをダウンロードして使用するのが一番無難。

・・・のはずなんですが、ニコンのRAWファイル全体を管理するためソフトウェアが使いずらいことこの上ない。今どきの広い画面に対して文字が小さすぎて、老眼にはとてもしんどいものがある。

現像ソフトウェアも悪くはないのですが、やたらと細かい操作ができることは確かなんですが、痒いところに手が届かないもどかしさがある。カメラ・レンズを知り抜いている人にはいいのかもしれませんが、もう少しお手軽さもあってもいいと思います。

となると、サードパーティのものに頼ることになるわけですが、実は10年前に最初のデジタル一眼レフ(Sonyでした)を購入した時も、純正ソフトでは無理という事で、Capture Oneというソフトウェアを、けっこうな値段を出して購入しました。

正直、よくわかっている人でないと使いこなせないような高級ソフトで、ほとんど宝の持ち腐れ。しかも、別のPCに再インストールできない仕様だったので、ほとんど使えず終了してしまいました。

結局、RAWファイルの方がいいのはわかっていても、いろいろと扱いやすいJPEGだけで撮った写真をいじることで落ち着いてしまったという経緯があります。10年前は、選択肢もほとんど無かったのですが、その後AdobeのLightroomが登場し、今ではけっこういろいろなものが手頃な価格で使えるようになりました。

当然、Lightroomはデフォルトの地位を獲得しているという状況で、普通に考えればLightroomを使えば、ネットでの情報量もたくさんありますし問題はない・・・んですが、どうしても今のAdobeの月額課金制に納得いかない。

LightroomとPhotoshopの二つが使えて毎月980円ですから、一見安いようですが、年間で1万2千円、何もしないとずっと取られ続けるんですよね。カメラを毎年買い替えるとか、新しく発売になったレンズをどんどん購入していくとかなら、新しい機器に対応するためにそれもありかもです。

ただ、マニュアル的な操作でデジタル現像をするなら、いちいち新製品に対応してなくてもあまり問題はありません。買い切りのソフトウェアは、Lightroomを意識してかだいたい1万円~1万5千円くらいの価格設定で、新製品への対応はしてくれます。

そこで、ほとんどが一定期間試用することができるので、自分の使い勝手に合うのかどうか試してみました。いろいろありますが、現実的な候補として2つ。一つは日本製のSilkypixで、もう一つは海外のDxO Photolabです。

Lightroomは確かに使いやすいし、プロでもアマチュアでも必要な機能がうまくこなれているんだと思います。他のソフトは、気の毒なことにどうしてもLighroomと比較してという感じになりやすい。ただ、住めば都、どんなソフトも使い慣れれば、基本的に出きることはそう大差はありません。

Silkypixは悪くはありませんが、かなり細かい調整項目があって、逆にわかりにくい。DxOは、自分にはちょうどいい感じですが、現在DxOという会社自体が破産?という噂があるようで不安。

いずれも、現像操作はこんなもんでしょうというところですが、デジタル一眼レフから大量に発生したRAWファイルの管理というところでは、Lightroomにはだいぶ差をつけられている感じでしょうか。

現像作業だけでいうなら、実はもう一つ選択肢があって、何とフリーウェアでそれなりに新製品にも対応しているというのがRaw Therapeeという超優れもの。日本語にもほぼ対応できています。無料というが大きな魅力なんですが、インターフェースがやや使いずらいことと、かなり出きる項目がマニアックでわかりにくいところが難点でしょうか。

さて、でもって上の写真なんですが、「満点の星」とか「星降る夜」なんて歌の歌詞に出てきそうな状況は、小さい時に確か日光あたりで見た記憶はあるものの、ほとんど都会で生活しているとまったくの無縁です。

今夜も星は数えるくらいしか見えていないと思いつつも、何気なく夜空に向けてシャッターを切ってみて驚きました。カメラのセンサー感度の向上のおかげなんでしょうけど、肉眼で見えていたよりも何十倍もの星が写りました。


これは、現像操作前の写真。さすがにシャッターを2秒間開くというのは手持ちは辛いわけで、物干し台にしっかり腕を固定しての撮影です。

元の画像に白黒を強調して、彩度を上げて、ノイズを減らしつつ、シャープをかけたものがトップのものですが、だいぶ見やすくなったと思います。

夜でも地上の光が多いし、そもそも近視で乱視の老眼では、空を見上げてもボケボケで星はまったく見えません。カメラのおかげでちょっと感動しました。