2018年8月18日土曜日

日常から (8) Wrought Mist

f/8 1/15sec ISO-50 180mm

二子玉川は、モダンな街として「マダム」たちに好まれています。街のおしゃれ感を醸し出す細工は随所にみられるのですが、極めつけはこれかなと。

建物沿いにサンシェードがつけられ、暑い日差しを弱めています。緑もまぁまぁ涼し気でリゾート風。そして、霧が出て・・・って、街中でこんなことはありえません。

この霧は人工的なもので、上にパイプが通してあり、細かい水を噴出して作っているんですね。この区画だけではありますが、なかなか手の込んだ仕掛けで、この酷暑の中では通行する人をホッとさせます。

この写真でのソール・ライター視点は、たぶん赤。比較的色彩の少ない景色の中で、歩いている女性の赤い服がワンポイントの色を加えてくれました。

ソール・ライターのカラー写真では、直接に人を写しているものはあまりない。写っている人は、あくまでも景色を作る要素の一つみたいな感じで、そのかわりひときわ目立つ色彩・・・特に赤色がしばしば視線を固定するのに使われます。

霧をできるだけ多く写真の中に広げたかったので、シャッター速度をかなり長めにしています。その分、ぶれも大きいのですが、人物を無理なくぼかしてくれました。

タイトルは都会での人工的な「作られた霧 (Wrought Mist)」という感じです。