2020年3月13日金曜日

パンデミック


先頃、WHOが現在世界中で問題になっているCOVID-19(新型コロナウイルス)の流行をパンデミックと認定しました。

パンデミックは、公衆衛生上の用語で、感染症の広がりを表します。基本的には、流行している地域の広さによって3種類に定義されるマックスの状態を意味します。

① endemic エンデミック(地域流行)
特定の人々や特定の地域に限定して、恒常的に発生している状態。
② epidemic エピデミック(流行)
特定の集団内で、感染症が広がる状態。特に、急速に大規模拡散する場合をアウトブレイク outbreakと呼び、1月の武漢の状態が典型的。
③ pandemic パンデミック(汎発流行)
国中や世界中で、感染が拡大した状態。

少なくとも南極以外の世界中の大陸で感染が確認された時点で、パンデミックであることは確定です。COVID-19については、数週間前にすでにパンデミックと呼べる状況であったので、「今更」とか「やっと宣言した」という感想が正直な所。

2009年の新型インフルエンザの流行以来のパンデミック宣言ですが、確かに宣言が出されると物理的・精神的なストレスが高くなる。また各国の対応にも、様々な強制力が加わることの免罪符になりやすい。

COVID-19については、比較的死亡率が低い事もあって、政治的配慮がかなり加わっての遅めの宣言であることは否めませんが、緊張感はより高まりました。

ただし、発生源となった中国国内の発生は確実に減少に転じているようですから、回復の兆しが見え始めているところもあります。ただし、中国並みの制限を各国が取れるとは思えないので、世界規模では収束にはまだまだ時間が必要です。

パンデミックはpan(汎発の)とdemos(人)が合わさった言葉で、人が抜けるとpanic(パニック)になってしまいます。国内では特別措置法が可決され、いろいろな制限が増えるかもしれませんが、冷静に対応するしかありません。