2020年4月27日月曜日

緊急事態はいつまで続くか


4月7日に緊急事態宣言が出された時は、ゴールデンウィーク明けの5月6日までの1か月間という期間が提示されていました。

正直、医療界の端くれにいる身としては、たかだか1か月でどうにかなるものではないと感じましたが、徹底的な人の動きが制御されれば、終息の目安ぐらいは付くかもしれない・・・

人の動きを強権的にストップさせる、本当の意味でのロックダウン(都市封鎖)を行ったヨーロッパでは、3月初めから急上昇した感染者数・死亡者数の増加の割合がやっと減り始めたところ。

ゴールデン・ウィークが目前に迫って来ると、日本ではどう楽観的に観ても何かが好転したと言える状況はほとんど無いと言わざるをえない。

もちろん、感染症から命を守ることは最優先されるべきなんですが、経済活動の停滞も長期化すれば命の問題に発展することになります。

すでに中小企業、店舗などでは倒産、閉店、従業員の解雇などが始まっていて、経営状況に余裕があるところでも、数カ月くらいしかもたないと想像します。

現在までに政府が行った国民生活に対する直接的援助は・・・アベノマスクだけ。それも中途半端で、結局、配布を中止して回収しているという状況。

とにかく、感染拡大をストップできる見込みが立たないことには、どうにもなりません。来年に延期されたオリンピックすら危ぶむ声も、あながち一蹴できない可能性があります。

もしも・・・というより、たぶん緊急事態は延長されるべきだと考えますが、少なくとも、強制力を行使できないのであれば、人々が自粛延長をしっかり納得できるだけの説得力のある説明と即時に実行される現実的な対策が求められるということです。

本物の危機が、政治家の真の力量を白日の下にさらけ出しました。