2020年10月18日日曜日

TOKYOコントロール 東京航空交通管制部 (2011)

テレビを最後に変えたのは、映画「アバター」で3Dががぜん注目されていた時で、Blurayディスクの普及とともに、テレビでも見れる3Dメディアが発売され始めていた頃でした。

買いなおしたテレビも3D対応だったので、せっかくなら飛び出す立体感を味わって見たくて購入したのが「TOKYOコントロール」でした。世界初の3D撮影によるテレビ・ドラマで、BSでの放送のためあまり知られていない物で、リアルタイムには見ていませんでした。

ドラマのディスクは4~6枚組くらいですから安くは無いのですが、もとより航空機物が好きですから中古で定価以下、しかも3Dならしょうがないと思えるところ(ちなみに現在は狂気の沙汰という価格がついていますけど)。

2008年の映画「ハッピーフライト」で、パイロット、CA、整備士、グランドスタッフ、航空会社のオペレーションルームなどが取り上げられ、この映画のヒットがおそらくあまり重点を置かなかった管制メインにしてみようという企画に関係していると想像しています。

役名は違いますが、機長役の時任三郎が主幹管制官、CAの吹石一恵が管制官の一人のCAをしている娘として登場しています。

さて、内容は、空港と空港の間の空のトラフィックを調整するエンルート管制を行っている東京航空交通管制部を舞台にしたもので、さまざまな出来事を通して航空管制官の人間模様を描いたもの。

実際の所沢にある東京コントロールより、映像的に見栄えがする管制室だと思いますが、芸達者ですが比較的知名度の低い俳優さんが多い事も含めて、かなりリアリティにはこだわった作品です。

数分間の「」FLY! FLY! FLY!」と言う飛行機が安全に離発着する仕組みの解説が毎回付属することで、内容の理解をより深める助けになっています。

そして当然と言えば当然なんですが、意外なことに、飛行機そのものは登場しません。すべては管制室内のレーダー画面上に将棋の駒のように映っていているだけ。これを難易度の高い立体的なパズルのように、互いに衝突しないように並べていく作業が管制です。

それでも、航空ドラマとして立派に成立していて、そこへ管制官の個人個人の事情による人間ドラマをうまく混ぜ合わせることで、ストーリーとして飽きない展開を作ったのは脚本の功績が大きいのかと思います。

あっ・・・3Dについてですけど、まぁそれなり。SFじゃないし、そんなに立体感を押し出すところは多くはありません。まっ、いっか。