2020年12月26日土曜日

2020年総決算


おそらく世界中、老若男女、どんな仕事をしている人にとっても、こんなひどい年はいまだかつてなかったというのが2020年でしょう。

年初からの新型コロナウイルスのパンデミックの発生は、確実に人類史の1ページとして記録されることになる。感染したらほぼ間違いなく命を落とすほどの毒性が無いだけましかもしれませんが、いまだに終息の気配が無く先が見えないまま、年の瀬を迎えました。

ですから、ほとんど何も生産的なことがなかったこの一年なので、総決算と言っても何も思い浮かばない。できることなら、無かったことにしてリセットして完全にやり直したいくらいです。

クリニックの収益で言えば、2月と3月はわずかな減少、そして4月は前年比60%。そこから月に数%ずつ戻り11月になってやっと90%。ところが、再び感染者の増大により、12月は夏ごろに逆戻りです。

この間、5月からスタッフの勤務調整を行い、人件費の調節で何とか乗り切ってきましたが、再び緊縮策が必要になって来るかもしれません。

法人化しているので、自分も最も高額な給料をもらうスタッフですので、5月~6月は実質無給。7月以降はおおよそ50%に抑えたことで、何とか持ちこたえているというのが実情です。

国・自治体からの支援策として、持続化給付金がありますが、この対象となるほど落ち込んだわけではありません。また家賃補助という制度もありますが、これにもひっかからない。

感染症対策にかかる費用については一定の補助金が出ますが、これは当然収入になる物ではありません。とは言っても、よけいにかかった支出を補填できることは無いよりは有り難い。

結局は、ちょうど公的援助の対象にならないところでの持続的な経営難ということで、支出を減らして自分の努力で持ちこたえるしかないということ。

医療関係者ということで、国からの慰労金(コロナ診療をしていないクリニックなので5万円/人)をスタッフの人数分いただきました。個人的には特別給付金10万円というのもありましたが、当然今年のマイナス分を埋めるにはほど遠い。

新たな生活様式が求められているのと同じく、診療というものも変化が必要であることは理解しています。その最たるものはオンライン診療の導入ということになりますが、昭和世代の医者としては、患者さんと直接接することが無いのは「医療相談」以上のものになることがイメージできません。

特に整形外科では処置を伴う診療行為が多いし、専門としている関節リウマチでも定期的な検査は必須。オンラインだけで、責任を持った判断をする自信はありません。

何にしても、2020年はとっとと終わってもらうしかない。2021年は、太陽が見えて陽が射してほしいところですが、今のところ明確な期待ができる状況はありませんね。