2022年5月4日水曜日

キャベツと鯖


春は野菜は何でも美味しい時期ですが、キャベツ(cavolo)も春キャベツと呼ばれる柔らかく甘味の強いキャベツが出回ります。日本でもイタリアでも、一年中手に入るメジャーな野菜の一つです。そこで、鯖と春キャベツでイタリア風にしてみました。

鯖(sgombro、スゴンブロ)はイタリアにもありますが、食べ方はハーブなどと共にグリルするくらいであまり使われないようです。日本では、食卓の定番である青魚の中で、割安感が減った鰯や秋刀魚などに変わって食べる機会が増えたように思います。特に、缶詰の人気が高まって、いろいろなアレンジもしやすくなりました。

ポイントは2つ。一つ目は鯖缶を使います。いろいろな味付けをした缶詰が出回っていますが、イタリア風なら当然オリーブオイル漬けをチョイス。実はコンビニ大手のプライベートブランドの商品の中にあって、これが大変美味しくて安いのでお勧めです。

もう一つは、キャベツは下茹でするということ。単純に炒めると、火が通るまでにぐずぐすになったり、油を吸い過ぎてしまうので、ベチャっとした食感になりやすい。あらかじめ、ザク切りして軽く塩茹でしておくだけで、生き生きとしたキャベツを食べることができます。キャベツは生でも食べれるくらいですから、茹で過ぎず火が通ったくらいで十分。

作り方はいつもの基本ペペロンチーノです。オリーブオイルにみじん切りニンニクを入れ加熱して香りを出し、輪切り唐辛子を追加。これらが焦げる前に鯖缶を開けて油ごと全部入れます。

鯖はあまり崩し過ぎない方がいいと思いますが、そのあたりはお好みでかまいません。鯖が温まったら、塩茹でしたキャベツを入れて和えたら完成。鯖缶にも少し味が付いていますし、普通は追加の味付けは不要。下茹で用のお湯さえ沸いたら、後は調理時間は5分程度しかかかりません。

キャベツらしいシャッキリ感と、臭みを感じない鯖がよくマッチして、めちゃめちゃ美味しく頂けます。しかも素早く安く作れて、どこかの丼物みたい。キャベツをレタスに変えてもOKですし、もちろんパスタにしてもいけますよ。