ネットでレシピを探したり、いくつかレシピ本で確認してみると、うまくいった成功写真ばかりなので、いとも簡単にうまくいくものと思いがち。
ところが、実際には試行錯誤で自分のイメージのバゲットを焼くというのは、まったくの素人にはハードルが高いもの。作れば作るほど失敗バゲットを量産して、こんなたくさんの小麦粉を買い込んでしまって、使い切れるかと心配しましたが杞憂でした。
でも、古くから「失敗は成功のもと」と言いますし、実は失敗をたくさんすることが大切。成功は喜びですが、失敗からは学ぶことが多い。そこで、このブログでは、うまくできなかったものをどんどん晒して、自分の記録とすると同時に、もしかしたら同じ初心者の人に役に立つかもという期待を込めています。
そういう意味で、失敗作のバゲットを「おばけット」と呼ぶことにしました。丁寧語の接頭語である「お」をつけることで失敗例に敬意を表し、かつダメダメの状態を「お化け」に例えるという、我ながらグッドアイデア。
今回のおばけットはこれ。
基本レシピをいじったところは二つ。
小麦は中力粉のエペなんですが、指定の水の量は72%。これがかなり柔らかい生地で、成形するとすぐ重さだけで潰れて平たくなってしまいます。そこで、水を65%に減らして硬めの生地に仕上げてみました。
さすがに型崩れしにくくなって、成形は比較的楽にできた。まぁまぁの形状を保つことができています。
そして、もう一つはクープ。カッターナイフに錆が見えて来たので、さすがにカミソリを使う定番のクープナイフを用意してみました。さらに、ネットでしばしば見かける切ったクープにオリーブオイルを垂らしておくというのも試してみました。
その結果は・・・
見事に失敗です。
それでも、味はあまり問題ない所がパン作りの救われるところ。でも、見た目重視ですから、見るからにまずそうなパンでは存在価値が半減どころか、残念でしかありません。
このいかにも旨くなさそうな見た目の最大の理由は・・・おそらく、焼き方の問題。焼く時に蒸気が大事ということで、オーブンのスチーム機能を利用します。今回から、オートベーカリー機能の「フランスパン」を使わず、手動設定にしました。
そこでスチームを連続的にかけて焼いたのですが、たぶん25分間焼いているうちの半分以上でスチームを使い続けたので、焼き色がほとんど無いということだろうと。
さらに、ネット情報で皿状のオーブン付属天板を上下を逆にして使うというのがあって、それも試してみました。そのために、熱風の当たり具合の差が激しくなって、焦げるところと焦げないところの差が露骨に出てしまったのだと思います。
オリーブオイルを垂らしたので、むしろクープ内だけが強めに焦げているのも変です。結果として、のぺーっとしたおばけットの完成を見たということだろうと思います。水分を減らしたことの影響はよくわかりませんでした。
2019年6月2日日曜日
2019年6月1日土曜日
ラスクを作ってみた
バゲットを作る練習・・・何度も何度も失敗を繰り返していますが、だからと言ってそれを全部食べるのはカロリーが・・・
丸々捨てるのも気が引けるので、何か無駄にしない方法は無いかと考えたら、ラスクにするという方法がありました。
このバゲットは、試しにライ麦を混合して作ったものですが、やはり気泡はほとんどできない。ライ麦が多すぎたのだと思いますが、しっとり、どっしりのクラムになってしまいました。
ラスクにするには、バゲットをできるだけ薄くスライスしたい。だけど、薄く切るのが難しい。結局、厚さは1cm以上はあろうかという感じになってしまいました。
これを、そのままオーブンに並べて、低温で15分くらい素焼きにします。水分がとんで、生地がパリっとなりました。
ここにバターとバターよりちょっと少なめの砂糖、そして数滴のバニラエッセンスを落としてよく混ぜたペーストを表面に塗りたくります。
そしたら、もう一度低温で15分焼く。パリパリのラスクの出来上がりです。
反省点は、シュガーバターをけちったこと。甘すぎるのはどうかと思い、表面をなでるようにしたのですが、食べてみると味が物足りませんでした。分厚い感じに塗った方が良いようです。
それと、試しにさらにパリパリにしてみようと、もう一度追加で焼いたら・・・生地が、一部は焦げてしまいましたし、そもそもカチコチになってしまいました。焼きすぎはダメということ。
2019年5月31日金曜日
ベーコンエピを作ってみた
エピはバゲットのバリエーションの一つ。麦の穂という意味。
その名の通り、向きの穂のように左右に生地を傾けるようにした形が特徴的で、さぞかし形を作るのが難しいかと思ったら、意外と簡単です。
細長くバゲットの生地を成形したら、上から斜めに料理ばさみを入れて左右に交互に傾けるだけ。
ただし、今回の失敗は・・・二次発酵する前に切れ込みを入れてしまったこと。
二次発酵で膨らんで、切った先端が丸くなってしまいました。先端がとがった感じが残って穂先っぽくなるんですよね。切るのは焼成の直前がいいようです。
中に挟み込んだのは定番のベーコン。一次発酵が終わって成形するときに、ベーコンを一緒に巻き込みます。一緒に粒々マスタードを塗っておきました。
さらに隠し味的に、パスタによく使う粉のバルザン・チーズを振りかけました。粉チーズだと、溶けすぎてトロっとならないのでちょうどいい具合です。
味は問題無し。ばっちりです。次回は、穂先をつんつんさせたいと思います。
2019年5月30日木曜日
2019年5月29日水曜日
赤いたぬき or 緑のきつね
東洋水産の「マルちゃん」から発売されている、和のカップ麺の代表的なブランドが「赤いきつね」と「緑のたぬき」です。
昨年秋に、両者の対決CMを放送し、「どっちが好きか」の投票をとてもらい雌雄を決っしようという試みが行われました。
その結果は・・・赤いきつねが29066票、緑のたぬきが24797票で。赤いきつねが勝利しました。
個人的には、カップ麺のうどんは、どれも好きじゃない。うどんというと、やっぱり太さが欲しいと思うのですが、カップ麺の特性上細すぎる。
それはともかく、勝利記念という事で、期間限定の「赤いたぬき」が発売されました。
買ったのは赤いきつねでしたので、メインのうどんにたぬきのかき揚げがのっているという夢のコラボが実現。ただし、なぜかきつねのあげが刻みになってしまったのは、ビミョ~な雰囲気。
上っ面だけ見ると、きつねがちぢこまってたぬきがデカい顔をしているので、勝者が逆のような感じもしてしまいます。
こうなったら、メーカーの垣根を越えて、日清の「どん兵衛」シリーズとも勝負してもらいたい・・・って、それは無理ですね。
2019年5月28日火曜日
BENTLEY
1919年創業。レースで名を上げましたが、世界恐慌のあおりを受けて1931年にロールス・ロイス社に買収され子会社化されます。どうも、この当たりの駆け引きは映画とかになりそうなスリリングな話みたい。
しかし、1971年にロールス・ロイスが倒産し、ベントレーは独立。1998年にフォルクス・ワーゲンに吸収されました。
つい先ごろ、100周年を記念した創設からを詳説した本が出版されました。限定7冊作られる100カラット・エディションは、まさに100カラット分のダイアが散りばめられているそうで、価格は2万ポンド、約280万円です(廉価版で42万円)。
何しろイギリス王室御用達のブランドですし、もちろん日本にも好きな人がいて需要はあるんでしょうね。とは言っても、自分からすると別世界、異次元の車の一つですかね。
2019年5月27日月曜日
うどんを作ってみた
パン作りにはまったので、小麦粉を大量に買い込んでしまいました・・・が、全部使い切れるのか、ちょっと心配。
そこで、小麦粉と塩だけで作れるもの・・・うどんに挑戦!!
うどんは小麦粉を大量に消費できます。しかし、一番パンに向いている強力粉は向いていないので、タンパクが少ない薄力粉~中力粉で作ります。
作り方自体は簡単です。
小麦粉100%に対して、塩3~4%、水45~50%です。パン作りに比べると、塩は多め、水は少なめ。こねてみるとかなりパサパサ感がありますが、パン作りのオートリーズみたいにちょっと寝かせるとまとまってきます。
あとは丈夫な袋に入れて、ひたすら足で踏む。冷蔵庫野菜室で1時間休ませたら、薄く延ばして細く切るだけ・・・という具合で、文章で書くとこれだけですが、やってみると、けっこう難しい。
踏み方は、単なる足踏みではなく、足全体の体重を前後に移動するようにすること。5分くらいで、平たくなった生地を畳んでまとめるを3~4回繰り返すということ。けっこうコツがいりそうです。
生地が硬いので、薄く延ばすのが大変。生地を切っていくと、打ち粉をたくさん使っていても、切った断面同士がくっつきやすい。お湯はあらかじめ沸騰させておいて、切ったらすぐにお湯に投入したほうが良さそうです。
今回は、中力粉エペ400g、塩12g、水180mlでやってみたのですが、踏むのはけっこう頑張った。大きなジップロックの袋に入れたのですが、途中で破れてしまいました。
切り方は不ぞろい、くっついたのをはがすのにかき回し過ぎてちぎれ気味。味は・・・まぁまぁ。コシもそれなりに出たように思います。
2019年5月26日日曜日
手作りバゲットに挑む理由
昔々は、フランスパンは表面のクラストが硬くて、中のクラムは柔らかくてもっちりというイメージでした。たぶん、バブルの頃からじゃないかと思うのですが、パンに限らず美食文化が進んでこだわる人が増えたんだと思いますが、フランスパンのクラムは気泡がぼこぼこと開いているのを良しとする風潮になりました。
そうなると、代表的なフランスパンであるバゲットを手作りしようと思うと、「カリカリの薄いクラスト、気泡ボコボコのクラム、きれいに開いたクープ」というのが出来上がりの良し悪しで重視されることになりました。
もちろん、食パンのようなバゲットもそれなりの味というものがあるんですが、それならベーカリー機能付きのオーブンレンジで、ほぼバカチョンで作ることができます。味的には同じですから、こだわらなければ十分に美味しくいただける。
でも、最近は美味しいパン屋さんはたくさんありますから、こだわらないなら普通に買いに行けばいい。実際、数百円で完成されたバゲットは簡単に手に入れることができます。
あえて手作りに挑むというのは、失敗を重ねながら繰り返し実験しているようなもので、たぶん思い通りのバゲットが焼けた時には、大いなる喜びがあるんじゃないかと・・・そんなことを考えると、実益を伴った趣味として十分に成立すると思いました。
パン教室というのも、巷にはたくさんあるみたいです。でも、おじさんが一人で出かけていくのは気が引ける。そもそも、出かけるのが面倒というのもあって、山ほどあるネット情報などを収集しつつ試行錯誤。まぁ、そこが楽しいわけなんですけど。
2019年5月25日土曜日
手作りバゲットABC 6 焼成
二次発酵が終了すると、いよいよ最終工程の焼成です。
プロのパン屋さんなら、当然、専用のオーブンだったり、窯を使うわけですが、家庭にあるのはそんな立派なものではありません。
色々な制約があるのはしょうがない。まず、大きさ。普通、どんな大きくても30センチ程度の長さまでしか入りません。焼く時に膨らむので、注意が必要です。そして最大の難関は温度管理。
しっかりとした気泡ができるためには、一気に高温にもっていことが大事。ところが、トリセツを見てみると、予熱時には天板は出してくださいと書いてあることが多い。予熱が終わって、天板に乗せた生地を投入しても、天板が冷えているため、特に下部の温度が上がるまでに時間がかかってしまいます。
そこで、あえて予熱の時から天板は入れたままにしておくのがポイント。予熱には10分近くかかりますので、二次発酵終了の時間を考えながらスタートします。二次発酵した生地は、ひと回り膨らんでいますので、そっと成形で閉じたところを下になるように、転がしてオーブンペーパーに移します。
この時、後で熱くなった天板にオーブンペーパーごと滑らせるように乗せるために、下に薄くて熱に強い板を入れておくようにします。
ここで、バゲットにとって大事な最終手作業、クープを入れるという難事業があります。クープは、生地の表面に入れた切り込みのこと。クープを入れることで、焼く時に生地が膨らみやすくなり、気泡の生成にも大いに影響します。
そして、クープが焼き上がりの装飾にもなるので、手作りパンを作る人は「クープが見事に開く」ことに大変こだわっている。家庭で作るバゲットは20~25cm程度ですので、通常10cm程度の長さの切り込みを3本いれることになります。
クープは数cmずつ重複するように、少し斜めに、そして1cm弱の深さにします。クープナイフはカミソリタイプが使い勝手が良さそうですが、自分の場合はカッターナイフを利用しています。生地が柔らかいので、とにかく良く切れることが重要。
切り込んだら数十秒待つと、自然に少し開いてくるので、このタイミングで予熱が終了するのがベスト。予熱終了の合図とともに、霧吹きで全体が湿る程度に水をかけて、熱くなった天板にオーブンペーパーごとうつします。
後は250度で30分間焼くだけ。最初の数分間でみるみる膨らんでくるのがわかります。気泡がうまくできるかどうかは、ここで勝負はついているんですよね。
急激に熱せられたイーストが一気に炭酸ガスを放出して、グルテン膜の風船が膨らむのですが、中力粉を使ったこねすぎない生地はグルテンが破裂しやすく、周囲の気泡と合体してより大きな気泡に成長するというわけです。
実は、上の2枚の写真は、もともとの水分量を減らして65%にしたもの。テキストに指定されていたのは72%で、これだと生地が柔らかすぎて、初心者には扱いが難しすぎると感じました。水分が多い方が、膨らみやすく気泡もできやすいのですが、ちょっと硬い生地の方が取り回しは楽なんです。
テキスト通りの72%で作ったのはこんな感じ。
形が作り切れていない。生地の自重でつぶれて平たくなってしまいました。クープもうまく引けません。
それを焼くとこんな感じ。
焼くと膨らむので、平べったくよれよれの形のままです。それでも、切り開いて断面を確認するとこんな感じ。
まぁまぁの気泡の出来具合でした。ただ、下からの熱が少ないせいか、下半分の気泡は小さいです。そこらを気にしなければ、味はまったく問題なし。
自己採点では、上の場合は、テキスト通りには作っていませんが、見た目の焼き上がりは70点(甘いか?)。下の場合は30点くらいですが、断面の気泡の出来具合を加味して50点というところ。
まだまだ、まったくダメですが、なんとかなりそうな道筋は見えて来たように思います。あと、20本くらい焼けば商売にできる・・・わけはないですけど。
2019年5月24日金曜日
手作りバゲットABC 5 発酵
材料を混ぜる、オートリーズ、少しこねる、ベンチタイム、たたむ、予備発酵・・・ということで、だいたい2時間弱。実働は15分程度です。タッパーに移した生地が上の写真。
いよいよ一次発酵作業に取り掛かる・・・と言っても、ほとんど何もすることはありません。実際のところ、混ぜ始めたとたんから発酵は始まっているわけですし、発酵自体はイーストが勝手にしてくれていること。
ここでするのは、タッパーを冷蔵庫の野菜室に入れるだけ。
普通の冷蔵室だと低温すぎて、イーストは縮こまって働けない。野菜室は温度・湿度がちょうど良いといわれています。待ち時間はだいたい12時間。
つまり後は翌日に作業すればいいということ。長時間のゆっくりとした発酵なので、イーストは普通の発酵よりかなり少なめに使用します。一応、最大24時間くらいも試してみましたが、その場合はイーストはさらに減らします。
長時間低温発酵は、イーストの発酵する力をゆっくりにして、焼くときにガスを放出する体力をしっかり残すため。生地の旨味も増えると言われています。続けて5~6時間を摂れないときは、自分の生活のペースに合わせやすいのでたいへん良い方法だと思います。
さて半日たったタッパーを開けてみるとこんな具合。
倍近くに膨らんで、いい感じです。発酵具合は、フィンガーテストという方法で確認します。真ん中を指で押し込んでみて、穴が戻らなければOK。
捏ね台に取りだしたら、そのままゆっくり正方形に整えてから、上1/3、下1/3をたたんで三つ折りにして、乾燥を防ぎながら再びベンチタイム30分。
いよいよ、それらしい形に成形します。再度三つ折りにして、少しずつ長くしていき、重ねたところは、指でしっかりつまむようにして閉じていきます。
細長くできたら綴じ目を下にして、可能なら帆布のようなパンマットに挟み、室温で30分の二次発酵をさせます。パンマットが無い場合は、そのまま放置するしかありませんが、この場合は生地が平たくなっていくのはしょうがない。
二次発酵では、一回り大きくなっていればOKです。あとはいよいよ焼くわけですが、オーブンのスイッチを入れて、予熱を開始しましょう。
2019年5月23日木曜日
手作りバゲットABC 4 捏ね
道具も材料も揃ったら、早速バゲット作りを開始。当然、最初は決まったレシピ通りにやってみます。教科書は「家庭のオーブンで作るバゲット(ムラヨシマサユキ著)」です。
材料
小麦粉 エペ(中力粉) 200g (100%)
水 144g (72%)
インスタントドライイースト 0.5g (0.25%)
モルトエキス 1g (0.5%)
塩 3.6g (1.8%)
厳密には温度管理もしっかりしないとダメなんですが、5月という季節柄、まぁ標準的な気温・湿度であると仮定して、気にしないことにしちゃいます。
ボールに入れた水にモルトを溶かします。モルトは粘りが強く硬いので、しっかりかき混ぜて溶かします。溶けたら、続いてイーストを投入。インスタントドライイーストは顆粒状なので、さっとかき混ぜるとすぐにふやけて溶け込みます。
ここに小麦粉を投入するのですが、ここで指定されているのは中力粉のエペ。通常、パンに使用する強力粉に比べてグルテン量がかなり少ないタイプ。
フランスパンらしい、中身に穴がボコボコと開いた、つまり気泡がたくさん大きくできる状態に仕上げることが目標。イーストが発酵で放出する炭酸ガスがグルテン膜の風船を膨らませ、はじけて隣接する気泡と合わさることで大きな気泡になります。
そのため、グルテンがしっかりし過ぎると風船がはじけなくなってしまうので、よりグルテン量が少ないタイプの小麦粉を使います。また、風船がはじけやすいように水も多めで、ベーカーズパーセントで72%は、こねてみるとかなり生地がやわらかく扱いに注意が必要です。
混ぜ方はヘラでざっと切るようにして、全体が一塊になる程度(上の写真)。実際のところ、こねるというほどの作業ではありません。こねとグルテンがどんどん生成され伸びの良いきじになり、気泡の風船が破裂しにくくなります。
ここまでの作業は4~5分程度。ここで、最初の30分間の休憩に入ります・・・って、実は手をかけずに放置することがパン作りでは重要。この最初の休憩はオートリーズと呼び、無理に力をかけずに小麦粉に水が浸透していくための大事な時間です。
ボールにラップをかけて乾燥を防いで30分間、オートリーズした後は、粗さが目立った生地の塊が、しっとりして丸みがでています。
ここで塩を振り入れます。塩はイーストの働きを抑制するため、このようにタイミングをずらして投入するのですが、あまり気にしなくても良いと言う意見もあるようです。
塩を混ぜ込むため、ここから半分くらいの生地を引っ張り折りたたむように元に戻すというこね方を60~80回程度行います。手に打ち粉をつけて、指先を中心に引っ張るのが良さそう。手のひらはべたついた生地がつきやすいので注意。
ここで2度目の30分間の休憩。この休憩は、ベンチタイムと呼びます。パン作りではたびたびベンチタイムが登場しますが、これもかなり重要。引っ張ったり、叩いたりといじられた生地は、ベンチタイムで緩んで伸びやすくなるのです。
ベンチタイムが終了したら、生地を捏ね台に取り出します。軽く伸ばして正方形状にしたら上下から1/3ずつたたみ、さらに左右から1/3ずつたたみ、そのままターパーなどの容器に入れます。
そして3度目の休憩となりますが、これは予備発酵と呼ばれ60分間です。ただし、気温が高い時は生地温度も高くなっているので30分程度で終了しても良いようです。
さて、いよいよ本格的な発酵作業にかかりますが、その話は次回。
2019年5月22日水曜日
メロンパンを作ってみた
メロンパンは、まぁ、ちょっとリッチ系の普通の生地がメイン。
でも、一番の特徴はクッキーの生地で包み込んでいるところ。メロンパンと言っても、メロンはまったく使っていません。売っている物は黄色っぽくしてメロン風にしているだけ。
そこでも今回は・・・チョコレート。
パン生地は強力粉を使いますが、クッキー生地には薄力粉を使います。チョコ風味にするのは、簡便な方法として、市販のチョコレート・シロップを利用しました。
大きさは、食べやすいように一口大。出来上がりとしては、直径3cmくらい。
一番難しかったのは、クッキー生地の扱い。とにかくベタついて、なかなかうまく形を作れません。打ち粉を手にも付けて丸めたり、伸ばしたりするのに一苦労でした。
まぁ、何となくそれなりに出来上がりましたが、たぶんまた挑戦することはなさそうです。それに、どう見てもメロンパンというよりあんドーナッツという外見もイマイチです。
2019年5月21日火曜日
FERRALI
言わずと知れたイタリアの自動車ブランド。
日本語で書くと「ふぇらーり」で、「ら」のところにアクセントが来るのが普通。そこまではいいのですが、ネイティブの発音だと「ら」は巻き舌なんですね。
まぁ、そんな、どーでもいいことですけど、会社ができたのは戦後の1947年。高級スポーツカーだけを作って、日本では、スーパーカー・ブームの先駆けの一つとして有名です。現状では独立した組織ではありますが、フィアットのグループの一つという位置づけ。
創設者のエンツォ・フェラーリは元アルファ・ロメオのテスト・ドライバー。F1のイタリア・チームの創設者としても有名。
ロゴは跳ね馬。ボルシェもシュトゥットガルト市の紋章をあしらい、真ん中に馬が立ち上がっています。国民的英雄であったイタリアの「撃墜王」、フランチェスコ・バラッカが自身の戦闘機につけていたマークに由来します。
この時、撃墜した証として、敵機のマークを使ったのだそうで、それがシュトゥットガルト市の紋章だったということで、そっくりのロゴになったということらしい。
何しろスーパーカーですから、価格も並大抵ではない。新車価格では、だいたい3~4.5千万円。FITなら1ダースは余裕で買えてしまいます。
ネット価格を探すと、中古で一番安いのは300万円台からあるようですから、おひとついかが。
2019年5月20日月曜日
手作りバゲットABC 3 道具
いくら材料を揃えても、パンを作るためにある程度の道具は必要です。
絶対に無いとダメなのは、パンを焼くためのオーブンとか窯。簡易式でフライパンで済ませる方法もネットでは紹介されていますが、できることは限られます。
一般の家庭にあるのはオーブン・レンジだと思いますが、ベーカリー対応の物は生地を作るところからできたり、焼いている間に水蒸気を発生出来たりと至れり尽くせりです。
自分も最初は、ベーカリー対応オーブン・レンジに付属のレシピ通りに材料をセットして、あとはスイッチ押すだけで数時間待っていればOKというところから始めました。食パン系はそれでもいいのですが、バゲットはまったくイメージ通りの物ができませんでした。
やはり、ちょっとわかった気になると、オーブンに任せるのは焼くところだけ。生地を捏ねて、発酵させるところはある程度手作業でやるもんだということ。実際やってみると、思っていたほどは大変な作業ではありません(気にしていないだけですけど)。
まさに「手作り」をしようと思うと、一般の台所にあるものでもなんとかなりますが、あった方が圧倒的に良いと思われるものを並べてみます。
計量するための秤は、できれば小数点表示のできるもの。イーストなどは微妙な単位で使う事が多い。材料を混ぜるボールは、普通のでOK。混ぜるのはヘラを使いますが、木でもシリコン製でもいいけど、結構力を使うので柄の部分と一体でないと壊れやすい。
混ぜた材料をボールから取り出したり切ったりするのに使うのがカード(ドレッジ、あるいはスクレッパー)。生地はべたついてくっつきやすいので、専用の捏ねるためのマット、または板があった方がよさそうです。生地を成型する際に、ガス抜きも兼ねて麺棒を使用することがあります。
発酵中は乾燥を防ぐラップを使うか、あるいは蓋のついたポリエチレン容器が必要。発酵で倍の大きさになることを考えて、容量を決めます。またバゲットのような細長いパンは帆布をひだ上にして挟み込むようにして発酵すると形が整います。
焼くときは、オーブンの皿に耐熱性のクッキングシートを引くか、無ければ薄くバターを塗ります。また膨らみやすくして、模様をつけるための切り込み(クープ)は、専用のナイフで入れますが、無ければ綺麗なカッターナイフでも可能。焼く前には霧吹きで、全体を軽く湿らすと膨らみやすくなります。できるだけ微細な霧が出せるものがお勧めです。
そして、焼きあがったら、取り出す時に熱いのでトングがあると楽。そして形を崩さずに切るためのブレッドナイフもあった方が良さそうです。
これらの専用の道具を揃えると、それだけでパン作りがうまくなった気になる・・・少なくともやる気は倍増します。高級品を選ばなければ、全部まとめても1~1.5万円程度ですから、できれば持っていた方が良いと思います。
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