2026年10月19日月曜日

続々・横浜市長選挙


昨日は横浜市長選挙の投票日。

近くの投票所に行ってきました。

朝から、まさに抜けるような、見事の秋晴れの青空で、とても清々しい気分になりました。

国政選挙だと、あまり近くに選挙カーがくることはないのですが、今回はさすがに選挙カーの通る時のスピーカーから聞こえてくる音がちょっと目立ちました。

投票所も閑散としていてのんびりとした雰囲気です。大きな選挙と比べて、地域の有権者数には変わりはないはずなんですけどね。

もともと大きな争点がある選挙では無いので、関心が少ないのかもしれないと、ちょっと心配になりました。

とは言え、即日開票で、深夜に大勢が判明しています。

投票率は45.56%。最低は鶴見区の40.46%、最高は都筑区の48.88%です。当然、商業地よりも住宅地が多い方が高めです。それでも、50%に届かないのはちょっと寂しい。

結果は約40%の票を獲得した原沢あつみ氏が新市長となりました。当初から予想されていた結果です。

若手の福山あつし氏と中谷一馬氏は、16.48%と12.85%善戦しましたが、パワハラ辞任の前市長も14.28%で、許している市民が意外と多いという印象です。

ちなみに横浜市長選挙の立候補者は240万円の供託金が必要なんですが、有効投票総数の 10分の1 未満だと没収されてしまいます。残りの3氏は没収決定です。

また、今回の選挙に計上された予算は15億3千6百万円です。前市長には半分くらい負担してもらいたい気分です。

2026年10月18日日曜日

自宅居酒屋 #97 砂肝塩焼き


鶏肉の中で、高たんぱく低カロリーの代表と言えばむね肉。

皮無しであれば、100gあたりのたんぱく質は23.3g、カロリーは105kcalです。もも肉は19.0g / 113kcalなので、皮をとって丁寧に脂肪を取り除けば、もも肉もそんなに劣るわけではありません。

さらなる高たんぱく低カロリーを目指すなら、優勝はささみです。23.9g / 98kcalで間違いないのですが、あっさりしすぎてレシピの選択肢が少な目です。

砂肝は、同じく常用しにくい部位ですが、18.3g / 86kcalで、ささみよりもカロリーが少ない。砂肝は砂嚢と呼ばれる胃の一部で、石や砂と一緒に飲み込んだ食物を砕く部位で、ほとんど筋肉だけの組織。

好みは分かれるかもしれませんが、独特のコリコリした食感があるので、好きな人にはたまらないところがあります。

今回は、シンプルに塩焼きにしました。

塩をふってフライパンで焼くだけです。実に簡単。ただし、美味しく食べるための一手間としてやったことは、焼きながら上からバーナーで炙っています。軽く焦げ目がつくようにすると、肉の旨さは倍増します。

それだけでもいいんですが、せっかくなので長ねぎを全体にまぶすように混ぜて、さらに美味しさアップです。七味をかければ完璧です。

2026年10月17日土曜日

かぶ煮 中華風


かぶは見た目は丸い大根という感じで、どちらもアブラナ科。

大根で食べているのは肥大化した根ですが、実はかぶは違う。かぶの場合は、食べているのは根と葉の間の茎が膨らんだ部分です。

大根は苦みがあって消化酵素が豊富。かぶは甘味があってビタミンが豊富。まさに似て非なる物という感じですが、どちらも美味しい野菜であることには変わりはありません。

かぶは定番の食べ方は煮ることなんですが、いつもは和風の味付けにするんですが、今回は中華風にしてみました・・・って言っても、そんなに違うわけではありません。

まずはかぶを煮る。沸騰した湯の中に、一口大に6等分したかぶを入れ、5分くらいしたら巷に売っている中華スープの素を入れます。

さらに5分くらい煮たら、火を止めて5分ほど放置します。かぶは火が通りやすいので、固さはお好みですが、ときどき箸をさしてみてチェックします。

この煮汁を必要なだけ取り分けて、かぶの葉の部分を別の鍋で煮ます。葉は美味しく食べられますから、捨てたらもったいない。

上にかけるあんを作ります。鶏、または豚の挽肉を炒めますが、味付けは豆板醤少々、オイスターソース少々、にんにく好きなだけという感じですが、かぶの味を生かすために薄味に仕上げたほうが良いように思います。ごまを適量入れて、固めの片栗粉でまとめます。

全部混ぜてもいいんですが、今回はそれぞれ別々に盛り付けました。皿に葉をひいて、かぶをのせ、あんをかけました。香りづけにごま油をほんの少々かけたら出来上がりです。

なんちゃって中華ですが、多少いつもと違う雰囲気で楽しめます。

2026年10月16日金曜日

茄子グラタン


これ、何だ??

・・・って、記事のタイトルで答えは出ているので、クイズにはなりません。

タマネギ 1/2個 みじん切り
マッシュルーム 数個
ベーコン 少々
そして、茄子 3個 みじん切り

これを全部まとめて炒めます、が、味付けに顆粒コンソメをパラパラとかけると、塩気で水が出てくるので、油はほとんど要りません。コンソメは味が薄いなと重いくらいが丁度良い。

だいたい火が通ったら、生クリームを50mlほどいれてよく混ぜます。茄子からとろみが出るので、小麦粉とかは使いません。

耐熱皿に移して、上にすきなだけピザ用のミックス・チーズを好きなだけ載せたら、後は電子レンジでチーズが溶けるまでチンします。溶けたらレンジから出して、表面をバーナーで炙って焦げ目をつけたら茄子グラタンの完成です。



バーナーが無い時は、まじめにオーブンとかオーブントースターとかで頑張って焦がしてください。

めちゃめちゃ簡単です。しかも、時間もあまりかかりません。それでもって、美味しければ、どこからも文句のつけようがない。

さらにカロリーを気にする場合は、チーズはできるだけ少な目にしましょう。

ちなみに、このレシピはNHK「うまいッ!」で紹介されたものを参考にしています。

2026年10月15日木曜日

世界遺産ノート 4 登録基準

広島 原爆ドーム

1972年のUNESCO総会にて採択された世界遺産条約では、世界の各地域の21か国から選出されたメンバーにより世界遺産委員会が年に1回開催され、その場で遺産の審議や世界遺産基金の運用について検討を行います。なお、条約締結国が参加する世界遺産条約締約国会議はUNESCO総会に合わせて2年に1度の開催となっています。

世界遺産委員会で推薦を受けた遺産を登録するためには、「顕著な普遍的価値」があることが前提条件にあり、その上で10ある登録基準の最低1個以上を満たす必要があります。ここでは順番に登録基準についてまとめます。

文化遺産の登録基準
 文化遺産には記念物(建築物、記念的意義を有する芸術作品、考古学的物件など)、建造物群(建築様式・景観などが優れた建築群)、遺跡(人間の作品を含む考古学的物件)が含まれる。

(i) 人類の創造的資質や人間の才能を示す遺産
 世界で知られた文化遺産の大多数がこれにあたり、製作者は問わない。(i)のみで登録されているのは、タージ・マハール(インド)、シドニー・オペラハウス(オーストラリア)、プレア・ビヒア寺院(カンボジア)の3つだけ。

(ii) 文化の価値観の相互交流を示す遺産
 交易路や大きな文化・文明の接する位置に存在するもので、建築物・記念碑の他に都市計画・景観設計・科学技術も対象としている。

(iii) 文化的伝統や文明の存在に関する証拠を示す遺産
 古代文明に多いが、人類史に残る帝国や時代についても対象となる。

(iv) 建築様式や建築技術、科学技術の発展段階を示す遺産
 特徴的な建築の多くが対象となるが、人類の歴史上「代表的な段階」と結びついていることが重視される。

(v) 独自の伝統的集落や、人類と環境の交流を示す遺産
 存続が危ぶまれている集落や景観、伝統的な土地利用、さらには人類と環境の交流も含まれる。

(vi) 人類の歴史上の出来事や伝統、宗教、芸術などと強く結びつく遺産
 信仰の対象であったり、芸術家に着想を与えたり、歴史上の重要な出来事と強く関連するような、無形の要素が重視されるもの。無形要素の影響は証明する必要はないが、他の基準と合わせて用いることが望ましい。

自然遺産の登録基準
 自然遺産には、無生物または生物の生成物・生成物群からなる特徴的な自然の地域、地質学的または地形学的形成物及び脅威にさらされている動植物の生息域・自生地として区域が明確なもの、自然の風景地及び区域が明確な自然の地域が含まれる。

(vii) 自然美や景観美、独特な自然現象を示す遺産
 有名な自然遺産の多くはこれにあたる。客観的な現象と評価の難しい主観的な美が混在している。

(viii) 地球の歴史の主要段階を示す遺産
 恐竜や古代生物の化石遺跡、現在進行中の重要な地質学的プロセスを含む地層や地形が対象となる。

(ix) 動植物の進化や発展の過程、独自の生態系を示す遺産
 現在進行中の生態学、生物学の代表例が含まれる。

(x) 絶滅危惧種の生息域でもある、生物多様性を示す遺産
 自然環境の変化や開発などの影響を受けやすいため、危機遺産リストに収載される自然遺産の多くはこれにあたる。

複合遺産
 (i)~(vi)のうち1つ以上、および(vii)~(x)のうち1つ以上が認められる遺産は複合遺産とみなされる。事前調査は文化遺産要素についてはICOMOS、自然遺産要素についてはIUCNが行っている。

危機遺産
 世界遺産リストに登録され危機に晒されているもの。その脅威が人間の関与により改善可能であり、保全のために大規模な作業が必要で、世界遺産条約に基づく援助が養成されている場合に、世界遺産委員会はその遺産を危機遺産リストに収載する。

負の遺産
 世界遺産条約では「負の遺産」は定義されていない。近現代の戦争・紛争、人種差別など、人類が犯した非人道的な過ちを記憶にとどめ将来への教訓とする遺産を便宜上「負の遺産」と呼んでいる。

2026年10月14日水曜日

世界遺産ノート 3 概念

 

アゼルバイジャン シェキ・ハーン宮殿

世界遺産に登録されるための基準は重要です。その中でも、「顕著な普遍的な価値 (Outstanding Universal Value, OUV)」は最も重要な概念であり、十二分に理解しておく必要があります。あらためて、世界遺産に含まれるOUVを中心とした概念についてまとめます。


最も重視されているのは、「顕著な普遍的な価値 (Outstanding Universal Value, OUV)」で、国家や文化、民族、宗教、性別などという枠組みを超え、人類全体にとって現在だけでなく将来世代にも共通した重要性を持つような、傑出した文化的な意義や自然的な価値を意味する。

世界遺産として登録される際には、2007年以降は推薦をした各国関係機関は「顕著な普遍的な価値の言明 (Statement of OUV)」を添付することが義務づけられ、それ以前の登録済み遺産についても遡って提出することになった(日本は2014年までにすべて添付済み)。

(1) 真正性 (Authenticity)
 形状や意匠、素材、用途、機能などの点において、それぞれの文化的背景の独自性や伝統を継承していると証明されていること。日本は1992年に世界遺産条約を締結したが、木造建築物が多い日本の気候風土の中では、欧米主体の真正性の確保が難しいことから、1994年に「真正性に関わる奈良会議」を主体的に開催した。ここで採択された奈良文書で、「真正性は文化ごとに異なる可能性があり、遺産の保存・保全方法は、それぞれの場所の地理や気候、環境などの自然条件と、文化・歴史的背景などの文化的文脈との関係の中で評価すべきである」とした。

(2) 完全性 (Integrity)
 顕著な普遍的価値を構成するために必要な要素がすべてが含まれ、遺産の重要性を示す特徴や背景を不足なく代表するための大きさが確保されている、また開発や管理放棄による負の影響を受けておらず、長期的な保護のための法律などの体制も整えられていること。

(3) 文化的景観 (Cultural Landscapes)
 1992年から遺跡の定義の中に盛り込まれたもので、「人間社会が自然環境による制約の中で、社会的、経済的、文化的に影響を受けながら進化してきたことを示すもの」で、自然の景観と人工の景観の両方が含まれ、文化遺産と自然遺産の境界に位置するものである。意匠された景観(人間がデザイン・創造)、有機的に進化する景観(人間社会から生まれ自然環境に対応し形成)、関連する景観(自然要素が人に影響し文化を発展させる)の3つのカテゴリーを持っている。

(4) グローバル・ストラテジー (Global Strategy)
  正確には1994年に採択された「世界遺産リストにおける不均衡の是正及び代表制、信用性の確保のための」世界的な戦略のことで、当初は西欧の記念碑的な遺産(宮殿、城塞、キリスト教施設など)に偏り、地域的な偏りも顕著であったため、これを是正し世界的な均等化を目指そうという考え方。

(5) シリアル・サイト (Serial Properties)
 文化や歴史的背景、自然環境などが共通する遺産を、全体として一つの遺産として扱うことで、個々の構成資産がそれぞれ単体でOUVを満たさなくても全体で評価できれば良いとされ、時には複数の国に跨ることもある。

(6) トランスバウンダリー・サイト (Transboundary Properties)
 人為的な国境線にとらわれない自然遺産のことで、関係各国の協力のもと保護・保全が必要となる。ただし、同一民族・文化圏が歴史的に別々の国家に分断された場合もあるため、国境を超える文化遺産に対しても用いられるようになった。

(7) MAB計画
 UNESCOが立ち上げた、「人間と生物圏計画(Man and the Biosphere Programme)」とは、社会生活や商業活動などの人間の営みと自然環境の相互関係を理解し、環境資源の持続可能な利用と環境保全の促進を目的としたもの。自然遺産が自然環境を厳密に維持することを求めているのに対して、MAB計画では自然と地域社会の両立した持続的な発展を目指す。

(8) バッファー・ゾーン (Buffer Zone)
 世界遺産を効果的に保護するために、周囲に設定されたエリア(緩衝地帯)のことで、利用や開発を規制することで遺産の周辺環境や景観を保護する目的で設定される。バッファー・ゾーン自体は遺産には含まれないが、原則的に設定されていなければならない。

(9) 記憶の場 (Sites of Memory)
 国家とその国民が、もしくはコミュニティが、記憶に残したいと考える出来事が起こった場所のことで、最近加えられた考え方である。20世紀以後の紛争・戦争に関係した遺産は評価が定まっていないため、世界遺産の登録には議論が不足している。このような例を「記憶の場」として関係者間での対話を促す狙いがある。

(10) 戦略的目標 (Strategic Objectives)
 世界遺産条約履行のために、2002年「世界遺産に関するブタペスト宣言」において4つの「C」が提唱され、2007年世界遺産委員会で加えられたものを含めて「5つのC」と呼ばれる。① Credibility (信頼性)、② Conservation (保全)、③ Capacity-building (能力構築)、④ Communication (情報伝達)、⑤ Communities (共同体)の5つが含まれ、世界遺産の価値を堅持するために、制度の信頼性を高め、保全を確実なものにし、各国の遺産の保有能力を向上させるものとした。そして、情報を正確に伝えることで人々の意識を高め、コミュニティの役割を強化するものとした。

(11) 定期報告
 登録された世界遺産について、各国は6年ごとの自主点検による定期報告が義務付けられる。その中には、条約の履行状況、顕著な普遍的価値の継続の点検、周辺地域の変化や遺産の保全状況、適切な条約履行のための提言などが含まれる。

(12) リアクティブ・モニタリング (Reactive Monitoring)
 世界遺産センターだけでなく、UNESCOの関係部署全体で、脅威にさらされていると関係国からの報告があった場合に、その保全状況を報告する仕組みのこと。できるだけ早くに状況の改善につなげ、少しでも登録抹消などの事態を招かないようにすることが目的である。

(13) 緊急的登録推薦
 登録が確実と思われる遺産が、自然災害や人的破壊の被害を受ける危機に直面している場合、通常のプロセスを経ずに審議され、登録リストと同時に危機遺産リストにも記載される。

(14) 遺産影響評価
 登録された遺産が受ける影響について評価するもの。近年、遺産の内部・周囲で計画・実施される開発プロジェクトが増加してきたため、プロジェクトが実行される前に行う評価であり、プロジェクトが遺産に及ぼす影響と回避するための合理的な代替案を検討する。

(15) 歴史的都市景観 (Historic Urban Landscape)
 文化・歴史的な価値や自然の価値の積み重なりと、伝統文化、経験の蓄積によって認識される都市の範囲で、建造物だけでなく、空間構成や地下遺構などのすべての要素が含まれ、社会的・文化的な慣行や経済的作用などの無形のものも併せて、景観として保全していくことが重要とした。

2026年10月13日火曜日

世界遺産ノート 2 作業指針

鎌倉 鶴岡八幡宮

1972年にUNESCO総会で採択された「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」に基づいて、世界遺産が登録されることになりましたが、その具体的な流れについてまとめました。

これらの指針は1977年の第1回世界遺産委員会で「世界遺産条約履行のための作業指針」として決められ、時代の変化によって少しずつ変更が加えられてきています。

(1) 世界遺産登録を目指すことになったら、最初に任意でアップストリーム・プロセス (Upstream Process)と呼ばれる作業がある。暫定リストへの記載準備から登録までの全過程で、世界遺産センター及び諮問機関からの助言、能力強化の協力を得るもので、作業に不慣れな地域でも登録をしやすくする効果が期待できる。

(2) 各国の担当政府機関がUNESCO世界遺産センターへ、文化・自然遺産の候補の暫定リストを提出する。暫定リストには10年以内に登録をめざす遺産が収載され、10年を経過したものは、記載内容の妥当性や見直しが求められる。日本の場合の担当部署は、文化庁、環境省、林野庁で、関連省庁が協力し「世界遺産条約関係省庁連絡会議」を経て閣議了承されて決定される。

(3) 世界遺産条約締結国は暫定リストの中から準備が整ったもの(プレリミナリー・アセスメントを実施した遺産)を、各国の担当政府機関によって推薦する。推薦書には、資産の登録範囲と内容、それが顕著な普遍的価値 (OUV)を持つことの証明、脅威を与える要素などについてのモニタリングを含む保全関連の情報などが記載される。

(4) UNESCO世界遺産センターが推薦を受けた遺産について、諮問機関に事前調査を依頼する。原則として、自然遺産はIUCN、文化遺産はICOMOSが審査を担当する。

(5) これらの諮問機関は現地調査を行い、審査の結果を「登録」、「情報照会」、「登録延期」、「不登録」の中から勧告する。2016年以降は、審査の途中で中間報告が出されるようになり、登録を目指す遺跡の問題点の修正がしやすくなった。

(6) 世界遺産委員会で最終審議を行う登録の可否を決定する。委員は条約締結国の中から、地域のバランスを考慮して21名が選出され、任期は6年間(4年での自主的な辞任が慣例)。原則として年に1回の委員会で、新規の推薦の登録の可否、既登録遺産の保全状況の確認、危機遺産や世界遺産基金運用の検討などを行う。なお保全状態が維持に関する研修・能力開発・助言は、主としてUNESCO諮問機関のICCROMが担当している。

(7) OUVについては問題ないものの、保全計画など問題がある場合は「情報照会」となり、追加の書類提出により翌年に再審査を受けられる。OUVについて疑義がある場合は「登録延期」となり、整備した上であらためて推薦を行う。「不登録」に決定した場合は、原則としてまったく同じ内容で再び推薦することはできない。

(8) 登録された遺産は、世界遺産としての価値が維持され適切な保全が行われていることを6年ごとに報告する義務がある。登録後に、名称の変更や登録範囲の拡大・縮小が行われる場合があるが、OUVが明確に失われた場合は「登録抹消」になる。

(9) 世界遺産に登録された遺産の特性そのものを脅かす状況が発生した場合には、世界遺産委員会は、これを危機遺産リスト入りとし、国際社会に周知し、是正措置を促す。原因としては、武力紛争や戦争、地震などの自然災害、汚染、密猟、無秩序な都市化、そして無計画な観光開発などがあげられる。


実務的には、世界遺産に登録したい場合は、9月15日までに事前評価申請書を世界遺産センター事務局に提出することから始まります。申請書に問題が無ければ、センターは1か月後に諮問機関に評価依頼を行います。

諮問機関は締結国と協議しながら事前評価を行いますが、その期間は1年間で翌年の10月1日に報告書がセンターに提出されます。これは締結国にも届き、これをもとに推薦書を提出することになりますが、それは1年3か月後の2月1日までとなっています。

推薦書が提出されると、1か月後の3月1日までに再び諮問機関に現地調査を含む専門調査が依頼され、翌年1月末までに中間報告が行われます。ここで補足情報や修正が求められた場合は、締結国は2月末までに対応しないといけません。

世界遺産委員会は通常6月~7月に行われていますが、その6週間前までに諮問機関は審査結果と「登録」かそれ以外かの提言を委員会に提出します。委員会での審議を経て晴れて世界遺産登録となるのですが、事前評価申請から登録までは何と最短で4年弱の期間を要することになります。登録決定の報を知らされると、待ちに待った関係者が大喜びするのも仕方がないのかもしれません。


参考

日本の暫定遺産リスト
 古都鎌倉の寺院・寺社など(平成4年~)
 彦根城(平成4年~)
 平泉 - 仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群(拡張) (平成24年~)

過去に登録抹消になった遺産
 オマーン アラビアオリックスの保護区 新たに地域開発による
 ドイツ ドレスデン・エルベ渓谷 景観を損ねる橋の建設による
 イギリス 海商都市リヴァプール 街の再開発による

2026年10月12日月曜日

世界遺産ノート1 歴史

エジプト アブ・シンベル神殿

世界遺産が認知・制度化された過程をまとめます(赤字:最重要、青字:重要)。

1872年 イエローストーン国立公園指定
アメリカで世界初の国立公園が指定された。開拓から資源開発と工業化に進み始めたアメリカで、自然保護の必要性が高まったため。

1899年 ハーグ陸戦条約
非軍事目的の文化遺産への攻撃の禁止

1931年 アテネ憲章
歴史的記念建造物に関する建築家・技術者国際会議において、保存・修復のための基本的な考え方をまとめたもの。過去の歴史性・芸術性を尊重し、当初の部材を出来るだけ使うが、近代的な技術・材料の併用は認めるとしている。

1935年 ワシントン条約 (レーリッヒ条約)
戦時下においても重要な文化財を保護すべきとし、文化財を擁する都市は非武装化した「無防備都市」宣言を行った。

1946年 UNESCO設立
国際連合教育科学文化機関。教育・科学・文化などを通じて諸国民の連帯を促進し、世界の平和と福祉に貢献することを目的としている。本部はパリに置かれ、当初は毎年だったが、1954年以後は2年に一度の総会を開き、予算と事業計画の承認、任期4年の事務局長の選出、執行委員会委員の選出、国際条約や韓国の審議・採択、新規加盟国の承認などを決定している。

1948年 IUCN設立
国際自然保護連合。世界最大の自然保護ネットワークで、自然保護のための提言をし、絶滅危惧のある野生生物のリスト(Red List)を策定している。世界遺産条約などへの科学的な助言も行っている。

1954年 ハーグ条約
UNESCOが採択した武力紛争の際の文化財の保護に関する条約。自国のみならず他国の文化財を保護し、軍事的に標的としないと定めた。

1956年 ICCROM設立
UNESCOの採択によって設立された「第2次世界大戦後の動産・不動産を含む文化財の保存や修復に関する調査研究」のための国際政府間組織。

1959年 UNESCO ヌビアの遺跡群救済キャンペーン
ナイル川流域のアスワン・ハイ・ダ開発から、アブ・シンベル神殿などの水没を防ぐために、分解・移築したもので、工事は1964年から1968年にかけて行われた。その他のすべての遺跡の移築は1980年に終了した。

1964年 ヴェネツィア憲章
第2回歴史的記念建造物に関する建築家・技術者国際会議において、記念建造物は人類共通の価値を持った財産であるとした。できるだけオリジナルを再現すべきであるが、伝統的な技法が不適切と判断された場合は近代的な技術・材料を用いても良い。

1965年 ICOMOS設立
国際記念物遺跡会議。UNESCOの公式諮問機関であるNGO(非政府機関)で、世界文化遺産の候補地を現地調査し、価値評価や登録の可否を世界遺産委員会に勧告している。

1965年 世界遺産トラスト構想
ワシントンで行われた「自然遺産の保全と開発に関する委員会」で、文化遺産と自然遺産の両方を保護する提言がなされた。

1966年 UNESCO ヴェネツィア救済キャンペーン (水没危機)

1968年 UNESCO ボロブドゥールの仏教寺院群救済キャンペーン

1968年 公的または私的の工事によって危機にさらされる文化財の保存に関する勧告
UNESCOが採択した、歴史的・芸術的な重要性に応じて、文化的・経済的な変化と調和を図りながら文化財を保護・公開することを定めた。

1970年 文化財の不法な輸入、輸出及び所有権譲渡の禁止、並びに防止の手段に関する条約
UNESCOが採択した文化財の密貿易を禁止するもの。

1971年 国連人間環境会議
アメリカから自然保護を中心とした世界遺産トラスト案、UNESCOから文化遺産を中心とした国際的保護条約案が出され、両者を合わせて検討することになった。

1971年 ラムサール条約
特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約。湿地の生態系・生物多様性を保護・調査・保全することが定められた。

1972年 世界遺産条約
UNESCO総会においてUNESCO案とアメリカ案を一つにまとめた「世界の文化遺産及び自然遺産に関する条約 (通称、世界遺産条約)」が採択された。

1973年 ワシントン条約
絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約。

1994年 奈良文書
真正性に関する奈良会議で、オリジナル重視の真正性の考え方に柔軟性・多様性を加えたもの。伊勢神宮の遷宮の例のように、建て替えが頻繁に行われる日本では、欧米が主体的に作った真正性の枠組みが適用しにくい。文化遺産は、それぞれの国・地域において有形・無形の文化的背景・気候風土を考慮した真正性が求められるとした。

2001年 水中文化遺産の保護に関する条約
UNESCOで採択された、唯一の水中の文化財を対象としたもの。一部または全部が100年以上水中にあった文化遺産を対象として、発見された場所での保存を原則とした。

2003年 ニジニー・タギル憲章
国際産業遺産保存委員会で採択された、産業遺産を定義するもの。その産業に関わる全ての建造物などの他に、支えたインフラや、関わる人々の生活環境のすべてを含むとした。

2005年 ウィーン・メモランダム
「世界遺産と現代建築 - 歴史的都市景観の管理」国際会議でまとめられたもの。2003年のウィーンの再開発計画浮上により、歴史的都市景観を尊重し、できるだけその価値を維持することが重要とされた。再開発では現代建築が歴史的景観に溶け込み、全体の価値を高めることが求められた。

世界遺産は1972年の世界遺産条約の採択により成立し、1975年に発効、1978年に最初の12カ所の遺産が登録されました。日本は1992年に締結し、現在までに世界遺産保有数は27となっています。近年では、2020年にソマリア、2023年にツバル、2024年に196番目の加入国としてナウル共和国(現地語名:ナオエロ共和国)が新たに加わっています。

2026年の時点で、世界中に遺産の総数は1273(うち国境を超えるものは51)、遺産を保有する国は173となっています。文化遺産は991、自然遺産は240、複合遺産は42で、危機遺産リストには58件が選定されています。


参考

1978年の第2回世界遺産委員会で、初めて登録が決定した12の遺産は次の通り

エクアドル
  ガラパゴス諸島(自然遺産)
  キトの市街(文化遺産)
アメリカ合衆国
  イエローストーン国立公園(自然遺産)
  メサ・ヴェルデ国立公園(文化遺産)
カナダ
  ランス・オ・メドー国定史跡(文化遺産)
  ナハニ国立公園(自然遺産)
ポーランド
  クラクフ歴史地区(文化遺産)
  ヴィエリチカ・ボフニャ王立岩塩坑(文化遺産)
エチオピア
  シミエン国立公園(自然遺産)
  ラリベラの岩窟教会群(文化遺産)
ドイツ(当時は西ドイツ)
  アーヘン大聖堂(文化遺産)
セネガル
  ゴレ島(文化遺産)

2026年10月11日日曜日

自宅居酒屋 #98 小松菜ともやしの中華風


例によって簡単なレシピです。

中華系の味付けは大変好まれるのですが、どうしてもカロリーが高めになりやすく、背徳感も強まってしまいます。

そこで、いかにカロリーを少な目にして中華風の味わいにするか・・・って、そんなにたいそうなことをしているわけじゃない。

普通に野菜を茹でます。

小松菜ともやしは茹で過ぎるとへなへなで食感が悪くなるので、沸騰して数分くらいでざるに上げて水を切ります。流水で冷やしたら、軽く絞っておきます。

さて、味付けはというと、中華では間違いない組み合わせ。

豆板醤、オイスター・ソース、そしてニンニクです。分量はお好みですが、オイスター・ソースは少な目の方が野菜の味ほ感じやすい。

ここで、ごま油を混ぜると中華感が強まるのですが、グッとこらえて煎りゴマをパラパラと入れて代用しましょう。

あとは全部を混ぜ合わせるだけ。中華風でカロリーオフという大満足な一品になります。

2026年10月10日土曜日

自宅居酒屋 #97 長芋の梅和え


長芋はそのまましゃきしゃきした食感を残して食べるのが嬉しい。

たいしてやることは多くないのですけど、今回はちょっと時間がかかります。

ビニール袋を用意して、この中に麺つゆを適量、味の濃さは水を入れて調節。そしてこれに梅干しをこまかく潰して投入します。梅干しのかわりにチューブの梅肉でもOK。

あらかた皮をむいて、5mm程度の厚みで輪切りにした長芋を、この袋に入れるだけです。

簡単!! ですが、この後、味が浸み込むのに数時間待たないといけません。すぐ食べれないわけではありませんが、絶対に時間をおいた方が美味しいです。

いつもの彩オプションで大葉を散らせばOKです。

美味しいですよ~

2026年10月9日金曜日

土方歳三まんじゅう


知り合いから旅のお土産でいただきました。

その人はどこに行ったのか? というと・・・台湾です。

えっ、台湾??

台湾といえば、定番はパイナップルケーキやろ。そう思ったあなた、正解です。

ただ、そのお決まりパターンを打破すべく、違うものをリクエストしてみました。

台湾へのルートは、羽田から直通ではなく、一度函館にいって一泊するという。その方が、台湾で遊べる時間が多いからとかいう理由だそうで・・・

それならばと、函館みやげがいいかなということに。

函館と言えば五稜郭。五稜郭といえば土方歳三です。そういう呼び方のまんじゅうが必ずあるはず、ということで、探して買ってきてくれました。

わざわざご面倒をおかけし申し訳ありませんでした。これはこれで。有難く頂かせていただきます。

2026年10月8日木曜日

柿の木


10月になって、あちこちで柿がなっているのが目立つようになりました。

一般には、単に「柿 (かき)」と呼んでいますが、植物学的にはツツジ目カキノキ科カキノキ属の「カキノキ」で、日本・韓国・中国などの東アジアに固有のもの。

英語圏では「persimmon (パーシモン)」と呼ばれますが、甘い果実として区別する場合に「Japanese persimmon」と呼ぶ場合もあるようです。

街中でよく見かける柿は、ほとんどが「渋柿」で、タンニンがたくさん含まれて美味しくない。食用に流通する柿は「甘柿」と呼ばれ、別々に扱われます。

タンニンは水溶性なので、口に入ると溶けて渋みになるのですが、甘柿は熟するとタンニンが不溶性になって溶け出なくなります。糖度だけなら渋柿の方が高いそうです。

タンニンが不溶性になるのは、種子ができるとそこから出てくるアセトアルデヒドの影響です。甘柿でもなりたての頃は渋いということ。

科学的にも面白い、日本の秋を代表する果実の一つです。

2026年10月7日水曜日

自宅居酒屋 #96 えのき大根おろし和え


えのき茸は、ちょっと茹でるだけで簡単に使えて、いろいろな味付にも馴染みやすい。そもそも価格が安定していて、物価の優等生の食材です。

今回も、簡単です。

茹でたら、大根おろしと和えて、ポン酢とお好みで少量の七味をかけたら出来上がり。

わずかにこれだけ。

彩を考えて、大葉のみじん切りをのせましたが、オプションです。

簡単すぎて、これですべて。後は食べるだけ。

安い、早い、旨い、ヘルシー、間違いありません。

2026年10月6日火曜日

続・横浜市長選挙

 


横浜市長選挙には、さしあたって7人が立候補しました。顔があまりわからない前市長以外の人の写真を並べてみました。

一昨日のエントリーで、誤解を招きかねない表現をしてしまったので、その訂正も含めても再度候補者について書いておきたいと思います。

いわゆるIR問題についてですが、2019年に当時の林文子市長が山下ふ頭へのIR誘致を表明したことから始まり、2021年9月に新市長となった山中氏がIR誘致の撤回を宣言し、関連部署の「IR推進室」を廃止しています。今回の選挙に関連しては、横浜商工会議所は候補者にIR誘致を求めないことを表明しており、事実上この問題は決着したと考えてよいようです。

7人の候補者も、これまでにIR問題については明確に反対の立場を表明しているようですから、この件については考える必要はなさそうです。

となると、今回の選挙は・・・実は争点があまりはっきりしない。そりゃそうです。選挙をする理由が前市長がパワハラで辞職したからで、あくまでも個人の問題。ですから、普通に横浜市民として暮らしやすい市政を行ってくれるのは誰かということが判断基準になります。

政治に何を求めるのかというのは世代によっても異なりますから、一概に誰もが受け入れやすい候補者はいなくて当たり前です。ただ、国政でもそうなんですが、これからの日本、横浜市をどうするかは若い人たちの力が重要なことは間違いありません。

それなりに分別がある若者が政治に興味を持って、政治に参加し、そして政治を執り行うことは、絶対に不可欠なことだと思います。ですから、できるだけ若い候補者に頑張ってもらいたいという気持ちは引き続き持っていますし、応援していきたいと考えています。

立候補した方は以下の通り (写真左上からの順)
氏名、年齢、所属党派、前職・新人の別、政党推薦、現職業・肩書、最終学歴、現住所

藤川祥子(51)
 無新、市民団体代表、人材派遣会社員(公益社団法人マネージャー、地域政党職員)
 英サセックス大院、横浜市鶴見区岸谷

山中竹春(54)
 無前、前横浜市長(横浜市立大教授、国立がん研究センター部長)
 早大院、横浜市磯子区原町

中谷一馬(43)
 無新、元衆院議員、大学院特任教授、AI企業代表(県議、首相秘書)
 デジタルハリウッド大院、横浜市港北区綱島東

原沢敦美(59)
 無新、弁護士、予備自衛官(企業社外取締役、都入札監視委員、JAL航空整備士)
 早大法科大学院、東京都江東区

福山敦士(37)
 無新、参政推薦、スポーツ関連会社代表、人材会社代表、大学准教授
 慶大、横浜市中区石川町

山本理顕(81)
 無新、建築家、横浜国大名誉教授、神奈川大客員教授
 東京芸大院、横浜市神奈川区泉町

浅賀由香(46)
 共新、党県副委員長、党准中央委員
 筑波大、横浜市鶴見区

データはカナコロからは抜粋