2026年3月16日月曜日

ランボー 怒りのアフガン (1988)

大ヒットした「ランボー・シリーズ」の第3作。再びスタローン自ら脚本を書き、最初の監督が途中降板したため、第2班だったピーター・マクドナルドが引き継ぎました。前2作が、ベトナム戦争の後遺症という大義がありましたが、今作はランボーがアフガニスタンに飛び込むという、もはや不死身のランボーの活躍を楽しむ単なるアクション映画となっています。

アフガニスタン戦争は、1978年に成立した社会主義国家であるアフガニスタン共和国、および支援するソビエト連邦に対して、民兵組織であるムジャーヒディーンが蜂起した内戦です。ソ連に対抗するアメリカや多くのイスラム系の国が、ムジャーヒディーンに対して軍事援助を行い、1989年にソ連軍は撤退しました。

しかし、その後、多数の部族の集合体であるムジャーヒディーン同士の覇権争いが勃発し、その中でパキスタンの支援を受けたタリバンが台頭してきます。そして、タリバンに擁護された国際テロ組織アルカイダが、しだいにアメリカとの対決姿勢を鮮明にし、2001年にアメリカ同時多発テロが発生するのです。本作が作られた時点では、アメリカはムジャーヒディーンを支援しており、ソ連撤退後の展開はアメリカにとって皮肉な結果になったと言えます。

ジョン・ランボー(シルヴェスター・スタローン)は、タイの首都バンコクで仏教寺院の建築にたずさわっていました。そこへ、かつての上官トラウトマン大佐(リチャード・クレンナ)が訪ねてきます。

大佐は、アフガニスタンではソビエト軍が民間人も含めてムジャーヒディーンに対して非道を繰り返しているため、自分がミサイルなどを供給する調査に向かうことになったと説明します。非常に危険な任務なので、ランボーに帯同してほしいと頼むのですが、ランボーは「俺の戦いは終わった」と言って断るのでした。

しかし、大佐が現地でソビエト軍に捕まったことを知ると、アメリカの公式な支援が無いことを承知で単身アフガニスタンに向かうのです。ムジャーヒディーンの連絡員のモーサの道案内で、まずムジャーヒディーンの部隊と合流し協力を頼みますが、そこへソビエト軍の大型戦闘用ヘリコプターが飛来し、部隊は大きな損害を被ります。

しかたがなく、ランボーはモーサと二人で大佐が捕らえられている要塞のような砦に忍び込み、あちこちに設置した爆薬による混乱に乗じて大佐を救出することにしました。しかし、黙ってついてきたムジャーヒディーンの少年兵が発見され、一時退去するしかなくなります。

モーサと少年兵を国境の外に逃がしたランボーは、再び一人で砦に向かいます。何とか大佐を救い出し脱出を試みますが、ソビエト軍の大舞台に包囲され、接待絶命のピンチに陥るのでした。

まぁ、らしさはありますが、それ以上でもそれ以下でもない作品。こんなにあからさまにソビエトを悪者に仕立てて問題ないのか心配になりますが、冷戦時代末期を象徴しているのかと考えるしかありません。

いずれにせよ、大佐との友情のため活躍するというのは、かっこいいんですがあまりにも無謀。もはやベトナム戦争は関係ないところで、ランボーの「悲しみ」のような見る者が感情移入できるポイントはほとんどなくなっています。まぁ、それはそれで良いとするしかありません。

2008年に20年ぶりにシリーズ第4作「ランボー 最後の戦場」が作られました。ランボーはまだタイにいて、ミャンマー軍との戦いに巻き込まれていきます。邦題からしてもこれで最後だと思っていたら、2019年にシリーズ第5作「ランボー ラスト・ブラッド」が公開されました。アリゾナに戻ったランボーはメキシコの麻薬密売組織と対決しますが、さすがにこれは年を取り過ぎて痛々しい。ランボーは最初の3作だけでお腹いっぱいです。

2026年3月15日日曜日

ランボー 怒りの脱出 (1985)

第1作がヒットして、続編が作られるというのは定石になっているようですが、本作は第1作の原作とはまったく関係が無く、寄せられた意見を取り入れてスタローン自身が脚本を書いています。また、ジェームス・キャメロンが、共同脚本として参加しプロットに奥行きを追加しました。監督は「カサンドラ・クロス」のジョージ・P・コスマトスです。音楽は、前作に引き続きジェリー・ゴールドスミスが担当しました。

(前作の件で)服役中の優秀な特殊部隊隊員であったベトナム帰還兵、ジョン・ランボー(シルヴェスター・スタローン)のもとを元上官であるトラウトマン大佐(リチャード・クレンナ)が訪ねてきます。ベトナム戦争が終結して10年以上、今も現地に捕虜として捕らえられているアメリカ兵が存在するらしい。大佐はランボーに、彼らを確認し証拠となる写真を撮ってくるという極秘任務を特赦と引き換えに依頼するのでした。

タイのアメリカ軍基地で、CIAのマードック司令官(チャールズ・ネイピア)から今回の作戦を説明されたランボーは、早速準備をして飛行機に乗り込みます。ランボーの回収は24時間後という約束でした。予定地点で飛行機から飛び降りたランボーでしたが、ロープが機体に絡まるトラブルが発生します。自らロープを切ったランボーは、機材の多くを失いながらもパラシュートで降下しました。

時間に遅れたものの、現地の協力者である女性情報員のコー・パオ(ジュリア・ニクソン)と接触し、何とか収容所にたどり着きます。捕虜の存在を確認したランボーでしたが、檻の外に縛り上げられたアメリカ兵を発見して救出するのでした。敵との接触・交戦は禁止されていたランボーでしたが、助けたアメリカ兵を連れ、敵に追われながらも回収地点にたどり着きます。

しかし、ランボーが捕虜を一人連れていると連絡を受けたマードックは、作戦を中止し救出用ヘリコプターはランボーを残して帰還するように命令するのでした。大佐が強く抗議しても、マードックは頑として受け入れません。マードックは、形式的にアメリカが捕虜捜索をしていること示すだけの作戦と割り切っていたのです。敵に取り囲まれたランボーはベトナム兵に捕まり、彼らを支援するソビエト連邦軍将校の拷問を受けるのです。

コーの助けで収容所を脱出したランボーでしたが、コーが銃撃され亡くなるとついに敵の兵士や自分を見捨てたマードックに対する怒りが爆発し、ソビエトのヘリコプターを奪取し収容所に引き返すのでした。

ベトナム戦争では、アメリカ兵は6万人近い戦死者・行方不明者を出していますが、アメリカ唯一の「敗戦」という現実は、アメリカ全体に大きな影を落とします。ケネディ・ジョンソン・ニクソンという大統領たちが遠いベトナムの地で戦争を行ったことに対する批判は、しだいに70年代末には映画の世界でもはっきりしてきました。

帰還兵の現実を描いた「帰郷」、悲惨な戦地の現実を描いた「ディア・ハンター」を皮切りに、「地獄の黙示録」、「プラトーン」、「フルメタル・ジャケット」などが相次いで公開され、明確にベトナム戦争を「アメリカの狂気」と位置付けていきます。その一方で、行方不明となっている兵士の中には、いまだに捕らえられたままの者をいるはずだという考えも根強く残っていました。

80年代に入ると相次いで「地獄の七人」、「地獄のヒーロー」、そして本作が立て続けに制作されます。これらはいずれも、いまだに捕虜となっているアメリカ兵を救出するというプロットが土台となっていて、当時のレーガン大統領の強いアメリカに立ち返る姿勢と相まって、アメリカ国民にとってどん底に落ちた国の威信を大いに盛り立てることに関与しました。

そういう意味では、この「ランボー・シリーズ」の第2作は、ベトナム戦争の現実を暴く作品として、少なくともコンセプトは作り手にとっても見る側にとっても受け入れやすいものだったのかもしれません。ただし、内容的には前作に引き続き、有りえないくらいの不死身のランボーが大活躍するアクション映画として成立していて、興行的成功を狙ったエンターテイメント要素が見所であることは間違いありません。

90年代には、アメリカとベトナムの国交が復活し、アメリカよりも多くの犠牲を払ったベトナムが行方不明のアメリカ兵の捜索にも力を入れており、現実には長期間抑留されたアメリカ兵はおそらく存在していないことが明らかになっています。

となると、基本コンセプトの誤りが明確化した今の時代からすれば、本作は単なる「戦争アクション映画」ですが、スタローンの人気と強靭な肉体、そこから生み出された本格的アクションにこそ見所があるものとして一定の存在感を残した作品と言えるのかもしれません。

2026年3月14日土曜日

ランボー (1982)

ランボー (Rambo)は主人公の名前で、映画の原題は「First Blood」で、最初の流血・・・つまり、最初の戦い、あるいは先に仕掛けるというような意味です。1972に発表されたディヴィド・マレルによる同タイトルの小説が原作。

1955年に勃発したベトナム戦争は、アメリカが支援する南ベトナムとソビエト連邦(現ロシア)が支援する北ベトナムとの間で戦われた、冷戦時代の代理戦争と呼べるもので、1975年に南のサイゴンが陥落し終結します。

アメリカは、共産主義拡大を阻止するため1961年に派兵を開始し戦況は泥沼化していきますが、60年代後半になるとアメリカ国内でも反戦活動が盛んになっていきます。戦地での過酷な生活により兵士たちの精神の疲弊が激しく、さらに帰還兵たちは帰国後批判の矢面に立たされることも少なくありませんでした。

70年代になると、次第にアメリカ国内で社会問題として真正面からベトナム戦争を批判的に扱う映画が増え始め。いわゆる「ニュー・シネマ」と呼ばれるジャンルが形成されます。しかし、80年代に入るとアメリカ映画は「エンターテイメント」重視の流れに転換し、「ランボー」もその流れの中で、原作の棘をそぎ落としてアクション映画として作られたと言って良いと思います。

ベトナムで数々の戦功を上げ除隊したジョン・ランボー(シルヴェスター・スタローン)は、生き残った最後の戦友の元を訪ねますが、彼はすでにアメリカ軍の枯葉剤散布によってすでに亡くなっていました。食事をするために近くの町にやってきたランボーでしたが、たまたま通りかかった保安官(ブライアン・デネヒー)に呼び止められ、流れ者は町に入らせないと町の反対側に連れていかれます。

しかし、ランボーが再び町に向かおうとしたため、保安官はランボーを逮捕し警察署に留置するのでした。署員の誰もが素性の知れないランボーに高圧的で暴力的に扱い、髭を剃ってやると剃刀を近づけたとき、ランボーの脳裏にベトナムで受けた拷問がフラッシュバックし、瞬く間に署員を殴り倒し、通りかかったバイクを強奪して山へと逃亡するのです。

保安官らは署員らと山狩りを行いますが、ゲリラ戦を生き抜いたランボーにより一人、また一人と倒されていきます。そして、ついに保安官の喉元にナイフを突きつけたランボーは、「町ではお前か法律だろうが、山では俺が法律だ。これ以上俺にかまうな」といい暗闇の森の中に消えていきます。

保安官は州兵を動員し、次の作戦を考えていました。そこへ国防省からトラウトマン大佐(リチャード・クレンナ)がやってきて、保安官に「ランボーは、私の配下でどんな危険な任務もベトナムでこなしてきた殺人マシーンだ。君たちがかなう相手ではないので、このままランボーを逃がしたほうが良い」と言います。大佐の無線に応答したランボーは出頭を拒否し、「先に仕掛けてきたのは保安官だ。これは俺の戦争だ」と返事をします。

無線傍受により位置が特定され、州兵がランボーの隠れていた廃坑を包囲し、先走ってロケット・ランチャーを打ち込みます。完全に崩壊した廃坑を見て、保安官は生け捕りにするはずだったのにと悔しがるのでした。しかし、ランボーは廃坑の最深部から地上への出口を見つけ、軍用トラックを奪取すると、町へと向かいます。そして、ガソリンスタンドにトラックを突っ込み、漏れ出たガソリンに自動小銃を放ち大爆発を起こすのでした。

監督はカナダ出身のテッド・コッチェフ、音楽を担当したのはジェリー・ゴールドスミスです。主演のスタローンにとっては、「ロッキー」と共に人気を支えるドル箱シリーズとなりました。

とても静かな始まりから、ベトナム戦争がアメリカ人に残した傷跡、アメリカ人の本能的な自己防衛とそれに伴う閉鎖性をあっという間に描きだすところは見事だと思います。ただし、映画はそういった社会性にはあまりこだわらず、ここからは爆発したランボーのサバイバルを中心に、当時としては驚愕のアクションシーンが連続するのです。

終盤、ランボーがトラウトマンに対して絶叫するシーンで、直接的にベトナム戦争からの帰還兵がどれほど報われていないかが伝わりますが、取って付けたような印象も無いわけでは無い。あくまでも、ランボーの行為を正当化するため、あるいは観客がランボーに同情するためというところでしょうか。

主演俳優が、スタント抜きで自らほとんどのアクションをこなしたのは、当時としてはかなり珍しかったので、さすがに画面から伝わる緊張感は今の目で見てもかなりすごいものだと思います。この映画の大ヒットは、続編制作はもとより、多くの似たテーマの作品、あるいはパロディを生み出し、ある種の社会現象となりました。

2026年3月13日金曜日

警察から?


先日帰宅したら、ポストにメモが入っていました。

何と、警察から。

「事件の捜査で防犯カメラを見せていただきたいです 下記の連絡先までお願いします」という内容で、連絡先と言うのは青葉警察署 特殊詐欺プロジェクトということらしい。

とは言え、こんなのを受け取ったのは初めてのことだし、どうしたものか困ってしまいました。

あえて突っ込むなら、防犯カメラをみたい・・・って、もう見たでしょ!! となるところですが、当然見たいのは記録された内容ですよね。

そもそもこのメモがいたずらとか、新しい詐欺の手口とかじゃないとも言い切れないので、データを見せるとなると直接警察に行くしかない。

・・・で、行ってみました。

担当の刑事さん(?)はとても親切でした。スマホから防犯カメラの映像を見せて、結局は事件の関係のあるものはありませんでしたが、何か、手拭いとか、ウェットティッシュとかくれました。

最近、この辺りで特殊詐欺事件が多発しているらしいです。古い住宅街なので、住民の年齢もだいぶ高くなってきているので、他人事と思わず注意しないといけませんね。

2026年3月12日木曜日

団地


団地というのは、必ずしも日本独特の物ではないようですが、日本では昭和30~40年代の高度経済成長期の象徴的な建造物の一つというイメージがあります。

一か所に集中的に同じ目的の建物を作ることで、インフラ整備などを効率化することができます。工業団地というのもありますが、一般的に目にしやすいのが住宅向けの団地です。

日本住宅公団(今の都市再生機構、URの前身)が、昭和30年代後半から入居を募集した住宅団地は、水洗トイレ、風呂、ダイニングキッチン、ベランダが各戸に設置され、当時の文化的生活を送ることができる人気の住居となっていました。

自分は住んだことはありませんが、最初に団地を知ったのは「ウルトラセブン」で、団地の住人が丸ごと宇宙人にすり替わるという、けっこうこども心に恐怖を感じさせるものでした。

次に、東京都板橋区の高島平にマンモス団地が1972年にできて有名になりました。なんで有名かと言うと、飛び降り自殺の名所になったからで、これも怖い話になってしまいました。

他にも日活ロマンポルノに「団地」という言葉がよく登場したので、団地にお住まいの方には申し訳ありませんが、どうもあまり良い印象が無い。

その後も各地に建てられましたが、すでに築50年を過ぎて、建て替えの問題がいろいろ発生しているのをよく聞きます。自分の行動範囲にも五か所程度の団地群がありますが、まだあまり建て替えられた気配は無いので、いろいろ大変なのかなと他人事ながら心配しています。

2026年3月11日水曜日

World Baseball Classic 2026 1次ラウンド終了


地上波放送が一切ないWBC2026ですが、それはともかく、東京ドームで行われたPOOL Cの1次ラウンドの日程が終了し、日本は無事に通過し、すぐさまフロリダに渡り準々決勝の準備に入ります。

今のところ、何の問題もなく勝利を続けているように見えますが、活躍しているのは主としてMLB組の大谷・鈴木・吉田の3人。しかし、国内組の打撃陣については、ちょっと目立たない印象です。

これは、放映権をもっているNetflixから課せられた制約が厳しく、ニュースなどではごく限られた映像しか使用できないというところもあるかもしれません。とは言え、少なくとも国内トップクラスの近藤健介の打撃不振は間違いなく深刻のようです。

・・・と思っていたら、昨夜の日本の最終戦では、大谷・鈴木は温存、吉田も早めに交代し、国内組中心のオーダーが組まれました。終盤の周東・村上のホームランで大勝したかのように見えますが、一抹の不安を残したことも否定できません。

結果だけみれば、4戦全勝で文句なしのPOOL Cの一位通過ですから、侍たちに拍手を送りたいと思います。次はマイアミのローンデポパークで、POOL Dを2位通過するドミニカ共和国かベネズエラの勝者との対戦になりました。

ただし、日本が勝って喜んでばかりいていいのか? という疑問点もあると思います。

前回大会でも優勝して、アメリカよりも実力があることを証明したのかもしれないというのに、結局国内のスター選手が、どんどんMLBに流出しているという現実があります。

結局、WBCがMLBへ日本選手を売り込むための見本市状態になっているということも、一概に否定できない状況です。日本のプロ野球を統括している日本野球機構(NPB)の運営体制などに、選手たちを留まらせる力が無いことが問題の根源のように感じます。

兎にも角にも、日本人選手が世界的に活躍することは歓迎すべきことであり、アメリカでの戦いにも期待したいものです。

2026年3月10日火曜日

春の気配 ~ 栄華必衰


王禅寺には東京都市大学の原子力研究所と、それに隣接するよように日立製作所 原子力事業部王禅寺センターが随分と昔からあります。原子炉があるわけではありませんが、名前からしてなんかすごい研究をしているのかなと・・・

それはどうでもよくて、それらの敷地の東側の斜面には桜の大木が何本もあって、毎年の時期になると満開の桜を楽しむことが出来ました。

ただ、この数年は昔ほど見事な咲きっぷりとは言えない状態で、全盛期からすると半分以下という感じになっていました。今年はどうなんだろうと思って見に行ってみました。

驚いたことに、桜の樹が植わっていた斜面がすっかり坊主になっていて、おそらく桜を含むたくさんの樹木が伐採されてしまったようです。

最近、古い樹木の倒木がニュースになっていますが、こちらも事故が起こってからでは遅いので何らかの手を打ったということなんでしょうか。

もったいないという気持ちもありますが、当然桜には寿命がある。一般にソメイヨシノの寿命は一般的には60年(最大で100年)と言われていて、50年を過ぎると幹が腐りやすくなるそうです。

しかたがないとはいえ、春を感じるスポットが無くなってしまったのは残念です。

2026年3月9日月曜日

ナイト・オブ・ザ・スカイ (2005)

2005年のフランス映画で、原題は"Les Chevaliers du ciel (天空の騎士)"なので、タイトルの「ナイト」は夜ではありません。フランス版「トップガン」みたいな宣伝をされましたが、どちらかというと航空スパイ・アクションみたいな内容。

実質的には武器商人向けの見本市である国際航空ショーが行われている最中に、デモ飛行で飛び立ったミラージュ(フランスのジェット戦闘機)が失踪します。緊急出動したマルチェリとセブは、民間機の真下で隠れて飛行していたミラージュを発見しますが、ミラージュから銃撃を受けます。マルチェリは、セブがロックオンされたため追跡中止命令を無視してミラージュを撃墜しました。

戻った二人は、特殊任務飛行隊長のべルトランと軍官僚の女性のコステから、ミラージュを盗まれたときに防衛体制が機能するかのテストだったことを聞かされます。しかし、そうであれば明らかにミラージュは自分たちに攻撃をしてきたことが説明できない。コストはもしかしたら、本来のパイロットがすり替わっていたかもしれない可能性を指摘しました。

ベルトランは、武器商人たちにミラージュの優秀性を証明するため、独断で他国の戦闘機との国境を越えた地点までの競争(キャノンボール・レース)を決めてしまいます。マルチェリとセブは、ベルトランが捏造した証拠によって軍を除隊させられ、レースに出場するパイロットとして参加することになります。

しかしレースは最初から何者かの妨害があり、彼らも空中給油を受けることができず、砂漠の無人基地に着陸せざるをえなくなります。着陸するとすぐさま武装集団に包囲され拘束されますが、何とか脱出します。その時、一緒に飛行していた1機だけは行方不明になっていました。

コステから近々パリでEUサミットが行われることを聞いたマルチェリとセブは、敵の目的がサミットであり何らかのアクションを起こしてくることを予想して出動します。案の定、パレードに花を添えるアクロバット部隊をサポートをする大型の給油機を狙って、行方不明のミラージュが急接近してくるのです。給油機が市街地上空で爆発したら、街は大惨事になるのです。

というような内容で、フランス空軍の全面協力で、CGいっさい無しの空中の飛行映像は大変緊張感があって見所満載です。戦闘機ファンの人は、これだけでも大満足だろうという仕上がりです。

ただドラマとしては・・・何だかよくわからない。ベルトランが悪役なんですが、最終的に何が本当の目的なのかが不明。アメリカ軍から研修で来たブロンドの美人パイロットが、実は敵側でいろいろやらかしてくれるんですが、重要な役のはずなのに登場シーンが少なすぎて、こちらも何だかよくわからない。

フランス映画というと美男美女とすぐに思ってしまうのですが、主人公二人と、一応ヒロイン的立場のコステが普通すぎる。できるだけリアリティを重視したのかもしれませんが、何だかなぁという感じです。結局、ジェット戦闘機がかっこいいというだけの映画と思えば腹も立ちません。

2026年3月8日日曜日

海老とトマトのパスタ


ちょっと前に海老クリームパスタを紹介したんですが、今度は具材の見た目は同じでもクリーム無しで、より海老の旨味を感じられるトマト・ソース仕立て(Pasta gamberi e pomodoro)にしてみました。

最近は有頭の赤海老がスーパーで手に入りやすくなったので、この手の料理にはとても使い勝手が良くなりました。まずはオリーブオイルを熱っしたフライパンに、海老を丸ごと並べます。

中まで火が通るように両面をしっかりと焼いたら、トング等で頭の部分をギュっと掴んで絞ります。旨味のエキスが出たら、海老は頭の部分は取り除き、食べやすいように殻をむいてよけておきます。

フライパンにニンニクを入れ、香りが立ったら輪切り唐辛子を少々。このあたりは、基本のペペロンチーノと一緒。唐辛子がこげないうちに、みじん切りタマネギを投入して、よく炒めていきます。飴色タマネギを作る時と要領は一緒ですが、ある程度タマネギがしんなりすればOK。

この辺でパスタを茹で始めます。1%の塩が基本で、1Lの水に対して10g使います。塩が多いように思うかもしれませんが、ここ以外では一切塩は使わない。つまり、茹でる時の塩味が全体の味を決めるので、怖れることなく必要な量の塩を使います。

さて、フライパンに戻って、トマト缶を開けて入れるんですが、量は多めかなと思うくらいが丁度良い。今回は二人前で、タマネギは1/2個、トマトは300gほど使いましたが、全体を焦がさないように煮詰めていきます。。冷蔵庫に小さいエリンギが余っていたので、手で割いて一緒に入れています。

パスタは、指定された茹で時間よりも数分間早めに火を止め、フライパンに移します。噛んでみると明らかに芯が残っているのですが、これが大事。つまりフライパンでソースと一緒に煮込むことでアルデンテな固さに仕上げていくことになります。ここで味見をして、塩気が少ないなら、茹で汁を加えて調節します。

後はお皿に盛って、最初に取り出しておいた海老(と彩を良くするブロッコリー)を乗せたら完成です。濃厚な海老の旨味とトマトの酸味のハーモニーが完璧です。そこへタマネギの甘みが加わったソースが美味しすぎる。

これなら、そのままお店で出せるレベルかと・・・もう、自画自賛したくなるほどの出来栄えです。決まった分量の塩を使うだけですから、誰でも必ず同じ味に作れるので、是非試してください。

2026年3月7日土曜日

春の気配 ~ チューリップ


急に思い出した。尾崎亜美の作詞・作曲で南沙織が歌った「春の予感」という曲。

〆の歌詞が「春に誘われたわけじゃない だけど気づいて I've beeb mellow」となるんですが、この曲、実は春らしい単語は使われていない。自分が恋をしていることに気がついた女性が、それが自分にとって春が来たんだと感じるという内容で、「春」イコール「恋心」ということになっている。

まぁ、1978年の歌なんで、何と半世紀近く前の古い歌ということになるんですが、歌謡曲全盛の時代にJPOPの要素を先取りした先駆け的な歌の一つかもしれません。もしも、機会があれば聞いてみてください。

一方で、もっと古く戦前に作られたのが、普遍的な唱歌として今も歌われるのが「チューリップ」です。

歌詞は実にシンプル。赤・白・黄色の三色のチューリップが並んで咲いているのが綺麗、というだけの内容です。こちらは「春」という単語は使われていませんが、春という季節をストレートに感じさせる内容ですね。

2026年3月6日金曜日

WBC 2026 始まったけど


オリンピックが終わって、続けて野球だ!! と喜んでいる方が多いとは思いますが、なかなかそう簡単ではないようです。

3年前のWorld Baseball Classic(WBC)はたくさんのドラマがあり、直接球場に行けなくてもテレビの前で釘付けになりました。久しぶりに、野球の試合は面白いと思わせてくれたものです。

で、今年です。すでに予定されていた強化試合が終わって、昨日から本番の東京プールが開始されました。日本は今日の夜に最初の試合があり、相手は昨日オーストラリアに0-3で敗れたチャイニーズ・タイペイです。

その後は、3月7日夜に韓国、3月8日夜にオーストラリア、そして3月10日夜にチェコと対戦することになっています。でも、何か盛り上がってない感じがしませんか?

強化試合は地上波で放送されましたが、今日からの本戦は一切テレビ放送はありません。

すでにご存じだとは思いますが、何とWBCの全試合の放映権は、ネット配信事業で急成長したNetflixが150億円で独占的に取得しています。

Netflixは、一切地上波で映像を流すことは許可していない。個人が試合中の写真や動画を撮影してネットに上げることも禁じていて、映像の権利に関してかなり厳格な規制をしています。

Netflixはサブスクなので、個人で契約した人だけが生配信を見れるわけですが、WBCの期間に限定して通常価格より格安の498円というコースを用意しています(ただし、このキャンペーンは3月18日まで)。

集まった客にスポーツの試合を流している店がありますが、個人の契約のままやると莫大な反則金を請求されるらしい。本来は事業者としての契約をすればいいはずなんですが、ことWBCに関しては事業者用契約は用意されていないようです。

ここで驚くべきニュースがありました。

通常のNetflixの契約を結んでいる人は、1万人のアンケートで17.3%。WBCのために新たに契約をしたのは、たったの4.9%だそうです。大会が盛り上がっても契約しないと答えたのは、なんと68%です。

まぁ、一度契約すると、サブスクはたいてい解約が難しいことが多いので積極的になれないことは理解できますが、それにしてもこの新規者の低さは驚きです。試合中継にはCMも入るようなので、このあたりも何かなぁと思わせるポイントかもしれません。

今のところはNetflix独占配信は、WBCというイベントを盛り上げる方向には向いていないようで心配です。

2026年3月5日木曜日

泳いでも船にはぶつからない

 


日本からは東シナ海から台湾を過ぎると南シナ海、そしてインドネシアの合間を縫ってインド洋にでます。北上してアラビア海となり、イランとオマーンに挟まれた場所がペルシャ湾の入口です。オマーンの西隣はアラブ首長国連邦(UAE)で、ペルシャ湾に突き出た部分にある都市が何かと有名なドバイ。

ドバイの先がペルシャ湾に飛び出す形となるムサンダム半島で、この半島によってペルシャ湾がくびれたようになって狭くなった部分・・・まさにボトル・ネックになっているのが、ホルムズ海峡と呼ばれる場所です。ホルムズ海峡は中東地域からの唯一の海の出口として、地政学的には重要なポイントです。

ペルシャ湾岸諸国は、全世界に原油を送り出しており、ある意味多くの国の文化的生活を維持するための生命線になっている。化石燃料は地球温暖化の主要因となっていて、そこから離脱が進められているわけですが、今でも原油に多くを頼らざるをえないのが実情です。

飛行機の場合と同じように、船舶にもそれぞれ固有の識別信号があり、それをインターネットで閲覧できるのが「Marine Trafiic」というサイト。飛行機のように速い速度で移動していない船舶の動きは、見ていてあまり面白くは無い。

ただ、今回のアメリカのイラン攻撃に対抗してイランが「ホルムズ海峡を封鎖」というニュースを見ると、どんな状況なのか興味が湧いてきます。ペルシャ湾はイラン占有の領海ではありませんので、実際に何らかの物理的な障壁を設けて通行を制限することはできませんが、通行しようとすれば武力行使するといえば、みんな怖くて通れません。

Marine Trafficを見てみると、海峡の最狭部にはほとんど船舶がいない。一部の船舶がイラン側の港に停泊していますが、確認してみるとイラン籍か親イラン国籍の船舶のようです。ペルシャ湾内には出たくてしょうがない船舶が数えきれないほどいて、アラビア海側にも入りたくてしょうがない船舶がかたまっています。

通過する船舶の量は、アメリカの攻撃が始まった途端に70~80%も減少したそうです。そのほとんどがタンカーなので、原油の出入りがかなり厳しい状況であることが容易に想像できます。

ここを通るタンカーが送り届ける原油は、1位が中国、2位がインド、3位が日本、4位が韓国となっていて、これらだけで約60%を占めています。日本に来るタンカーの80%がホルムズ海峡を通過してくることを考えると、今回の紛争が長引いた場合はかなり深刻な問題となることは明らかです。

イランとムサンダム半島の間は最短距離が30kmで、ドーバー海峡の40kmよりも短いので、泳いで渡れない距離じゃない。いつもならタンカーが右に左にうようよいますが、今なら海峡横断も可能かもしれません・・・って、そんな不謹慎なことを考えている場合じゃない。

2026年3月4日水曜日

見上げても飛行機は見つからない


空を見上げていると、それなりの頻度で飛行機が飛んでいくのを見ることができるのが、我々が住んでいる日本という国。

たまには、そんなに低く飛ばなくてもいいだろうと思うような旅客機とか、続けざまに爆音を響かせていく自衛隊かアメリカ軍の戦闘機、調布から伊豆七島に飛んでいく小型のプロペラ機など、見かける飛行機は様々です。

flightrader24」というインターネットのサイトがあるんですが、もともと飛行機とか、飛行管制に興味があるので、しばしば眺めたりします。世界中の識別信号を出している飛行機が、リアルタイムにどこにいて、どこを通って、どこに行こうとしているのかがわかるという、暇なときにはもってこいなんです。

上の図が、昨日・今日のヨーロッパの空の状況を示しています。

見慣れている人は、これがどんだけ異常な状態かと思うでしょうし、そうでない方でも黒海付近の超超超過密な雰囲気は大丈夫? と心配するかもしれません。

つまり、アジアとヨーロッパを結ぶ航空路が、ほぼ黒海南岸のトルコ領上空に集中しているわけで、一部は紅海からエジプト上空にも集中が見られます。

黒海の集中する航空路の北側には、まったく飛行機が飛んでいない地域があります。ウクライナです。ロシアのウクライナ侵攻以来、危険を回避するためにウクライナ上空を飛ぶ飛行機はいなくなりました。

そして、南側にもまったく飛行機がいない地域が数日前から出現しました。イランからイスラエルに至る中東地域です。

イランに対するアメリカ軍とイスラエル軍の共同作戦が行われたニュースは、世界中を震撼させました。アメリカのトランプ大統領は、イランが核兵器開発を放棄しないための軍事行動と説明していますが、宣戦布告もなくいきなり他国を急襲して、その国家のトップの人物を亡き者にしたというのは、どのような正当性を主張したとしても国際的に是認されることではないはずです。

ロシアのウクライナ侵攻が始まったとき、ロシアを非難したはずのアメリカが、やっていることとしてはロシアと同じか場合によってはそれ以上のことをしていると思わずにはいられません。西側諸国から非難の声が上がっている中で、高市総理は「国として法的評価はしない」と言う。評価をしないということは、黙認したのと同じで、大変残念なことだと思います。

イランはホルムズ海峡を事実上封鎖して、中東の原油が世界に運ばれないようにしました。当然、中東から大部分を輸入している日本もその影響を受ける。秋までは備蓄により大丈夫らしいですが、紛争が長期化すると次の冬はかなり困ったことになるかもしれません。

ベネズエラとイランからの原油輸入に大きく頼ってきた中国は、アメリカのそれぞれへの国への武力行使により、原油確保にかなりの痛手が生じた可能性があるらしい。こちらも長期化すると、世界の経済勢力圏を大きく塗り替えることになるかもしれません。

飛行機が空を飛んでいない場所で空を見上げたら、もしも飛んでいる物があれば、それはミサイルか爆弾を搭載したドローン、あるいは無人偵察機でしょうから、ただちに逃げないといけないのかもしれません。こんな地域がこれ以上拡がらないことを祈らずにはいられません。

2026年3月3日火曜日

春の気配 ~ 早咲き桜


古い暦の上では、正月から春。だから、新年のあいさつに「初春」という言葉が使われます。

実際の生活の中では、二十四節気の一番目の「立春」から春としていたわけで、ちなみに今年(2026年)の立春の期間は2月4日から2月19日の間です。だから、季節を分けるという意味で、2月3日ほ節分としています。

ただ、現実的な感覚としては節分が来たからと言って「春だなぁ」とは思わないわけで、どっちかと言えばまだまだ寒い冬という感じです。

となると、本格的な春と思えるのは、天体の動きによって決まる「春分」の方が相応しいように思います。

春分は昼と夜の時間が同じ長さになるという意味で、二十四節気の「立春」は四番目です。今年の春分の日は3月20日ですから、体感として春が来るまでにあと2週間ちょっとというところでしょうか。

日本の桜は春の象徴みたいなところがありますが、ほとんどはソメイヨシノという品種です。例えば河津桜として有名な、伊豆の早咲き桜はすでに満開で話題になっています。これはオオシマザクラとキンヒザクラの交雑種で、広い意味でサクラの野生種全般をさすヤマザクラの一つです。

身近な場所でも、毎年春を先取りするヤマザクラがあります。こちらは早渕川の土手。1本だけ山桜があり、ほぼ満開になりました。周辺にはソメイヨシノがたくさんあるので、花見ポイントの一つになります。

少しだけ余裕をもって周囲を見渡すと、春の気配はあちこちにあるものです。ちょっと気持ちの余裕をもって、春を探すのもいいかもしれませんね。