年末年始休診のお知らせ

12月29日(金)~1月4日(木)は休診いたします ご迷惑をおかけいたしますが、ご注意ください

2023年11月30日木曜日

生茶 Rich


最近、はまっている物。いわゆる、「マイ・ブーム」の一つがこれ。

「生茶(なまちゃ)」は、KIRINのお茶飲料のブランド。

これは、さらに「Rich」という商品名が追加されていて、まさに豊かな(rich名)お茶の味が楽しめる商品。

KIRINから、何かをもらっているわけではありませんが、実に旨い!!

通常の「生茶」と比べて、10倍の「かぶせ茶」をマイクロ粉砕して使用してあるとのこと。まるで、飲みやすくした抹茶を味わうような感じで、とても贅沢な雰囲気です。

通常の500~600mlのボトルが130円くらいですが、これは400mlで140円。実質的には1.5倍程度の値段になるのですが、それだけの価値は十分にあります。

量を減らして価格を抑えたと考えると、良心的な作戦で、手に取りやすいと思います。見つけたら、カゴに入れたいマスト・アイテムです。

2023年11月29日水曜日

ローラ殺人事件 (1944)

暗黒映画とも呼ばれ、主として犯罪をテーマにハードボイルドな主人公が登場するフィルム・ノワールと呼ばれる一群の映画を、その初期に支えたのはヨーロッパから亡命してきた映画監督たちだったというのは興味深い事実です。

もちろん、生粋のアメリカ人であるジョン・ヒューストンのような人もいましたが、多くはナチス・ドイツの迫害を逃れて来た人々で、彼らは当時通俗小説としてあまり映画界が見向きもしなかった犯罪小説を取り上げました。後に有名な人気小説家となるダシール・ハメット、コーネル・ウールリッチ、レイモンド・チャンドラーなどが原作として用いられ、チャンドラーは積極的に脚本にも参加しました。

当初は、メインの文芸大作などとの併映用に低予算・短期間で粗製乱造される傾向がありましたが、次第に人気が高まり50年代以降になってくるとフィルム・ノワールがメインに座るようになってきます。

オットー・プレミンジャー監督も、生まれは現ウクライナのユダヤ系オーストリア人です。1935年にアメリカに渡り、1944年の本作が初監督作品。後にマリリン・モンロー主演の「帰らざる河(1954)」、ジーン・セバーグ主演の「悲しみよこんにちは(1957)」なども監督し、その一方で主として悪役俳優としても活躍し、ビリー・ワイルダー監督の「第十七捕虜収容所(1953)」は有名です。

ヴェラ・キャスパリーの原作のこの作品は、元々は別の監督が起用され撮影が始まったものの、制作に携わっていたプレミンジャーの進言により自らが監督に就任したもの。斬新な構成力が評価され、フィルム・ノワールの代表作の一本として認知されることになりました。

エッセイストのライデッカー(クリフトン・ウェッブ)の家を、マクファーソン刑事(ダナ・アンドリュース)が尋ねたところから始まります。ライデッカーの回顧という形でナレーションがかぶさり、ローラ・ハント(ジーン・ティアニー)が昨夜殺されたことが語られます。関係者の一人としてライデッカーを訪ねたのですが、捜査に興味があるといいマクファーソンに同行します。

次に訪ねたのは遺体の発見者の一人、アン・トリードウェル夫人(ジュディス・アンターソン)で、質問の流れで、ローラが至近距離からのショットガンで頭を撃たれたことがわかります。トリードウェルがローラの婚約者とされるシェルビー・カーペンター(ヴィンセント・プライス)に度々金を渡していることを尋ねていると、当のカーペンターがやってきました。

マクファーソンは、いろいろと話を聞いているうちに、次第にローラへの興味が深まっていくのです。ローラが何を求めて暮らしていたのか、何故殺されねばならなかったのか。もう一度、現場に戻ることにしたマクファーソンは、ローラの遺体があった彼女のアパートに向かいます。そして、疲れてつい寝込んでしまうのでした。

そこへ、何とローラが現れます。「私の部屋で何をしているの。警察を呼びます」と言うローラに、マクファーソンは「私が警察です。あなたは何が起こったのか知らないのですか」と答えるのでした。

今どきの言い方すれば、実に展開がクール。ローラが死んだことが前提で話が始まり、見ていて謎解き中心に進むと思って見ていると、何と死んだはずのローラが登場するのです。本当に死んでいなかったのか、それともローラの真実を追い求めるマクファーソンの妄想なのか。

ジーン・ティアニーの女優としての存在感が際立つ作品で、この映画の時点では24歳。正直、まったく知らない女優さんでしたし、実際あまり後世に残る映画への出演はほぼ無いと言えますが、ここでは美しさもさることながら全てを真実と思わせる圧倒的な演技力が素晴らしい。それだけでも見る価値がある映画です。

2023年11月28日火曜日

サンセット大通り (1950)

フィルム・ノワールの代表的な一作で、アカデミー賞では主だった賞にノミネートされ、美術、脚本、作曲の各賞を受賞しました。監督はビリー・ワイルダー。ワイルダーというと都会派ラブコメの名手という印象がありますが、戦後活躍始めた頃はフィルム・ノワールを牽引する重要な監督でした。

ワイルダーはユダヤ系オーストリアの出身で、当初は脚本家として売り出しますが、ナチス台頭により1933年にフランスに亡命、俳優ピーター・ローレらと共に翌年アメリカにわたりました。戦時中からハリウッドで監督して使われるようになり、最初のヒット作はフィルム・ノワールの名作とされる「深夜の告白 (1944)」でした。

1945年にはアルコール依存症を真っ向から取り上げた「失われた週末」がアカデミー作品賞、監督賞、主演男優賞(レイ・ミランド)、脚色賞を受賞し、名実ともに戦後ハリウッドを代表する映画監督の一人に名を連ねることになりました。

ジョー・ギリス(ウィリアム・ホールデン)はハリウッドの売れない脚本家で、借金り取り立て屋ら追われ、サンセット大通りの手入れもされず放置されたような大きな屋敷に逃げ込みます。そこはサイレント映画時代の大スターであった、今は年老いたノーマ・デスモンド(グロリア・スワンソン)の邸宅で、執事と暮らしていました。

誇り高いノーマは再帰を願って、サロメを自ら演じるための脚本を自作しており、ジョーに過去の遺物にすらならないような脚本を泊まり込みで完成させることに強引に決めるのです。ジョーも渡りに船と引き受けてしまいます。

しかし、過去の栄光をひきづるノーマの要求には困難がつきまとい、週に何度か過去の出演作の映画を見させられ、時には下僕にように扱われ、ノーマの選ぶ服を身につけなければならないのです。ついに息苦しくなったジョーは街に逃げ出します。

しかし、そのためにノーマは自殺未遂を引き起こしたため、ジョーは戻ってノーマの歪んだ執念と妄想の中にはまり込んでいくのでした。そこへ撮影所からノーマの所有する古い車を撮影に使いたいという連絡が来ますが、ノーマは自分への出演依頼と思い込み、異常な精神はもはやブレーキが利かなくなっていくのでした。

ウィリアム・ホールデンは名優ですが、この時は30歳そこそこで、まだまだ駆け出しの俳優の一人でした。しかし、この映画をきっかけに演技派として認知されるようになりました。グロリア・スワンソンは、まさにサイレント時代の大女優。よくぞ、こんな役を引き受けたものです。戦前1934年が最後で、16年ぶりの復活でした。ちなみに、本人役の「エアポート'75」が最後の出演でした。

そのスワンソンの鬼気迫る演技が最大の見せ所で、時代が変わって忘れ去られた過去の栄光にすがる様は、まさに本人にそのまま当てはまる。実際、たくさんの女優にオファーを断られたようです。執事役の方も、昔のサイレント時代に監督をしていたエリッヒ・フォン・シュトロハイムが演じているところがすごい。

ノーマのトランプの相手として登場するのもバスター・キートンだったり、ノーマが会いに行くのも本物のセシル・B・デミルという、まさにサイレント時代のハリウッドを支えた人々が登場するのも見所です。

2023年11月27日月曜日

カサブランカ (1942)

もう言わずと知れた、世界中でこれまでに作られた映画の中でも10本の指に入りそうなくらい有名な作品。ハリウッドのフィルム・ノワールを代表する映画であり、主演したハンフリー・ボガート、イングリッド・バーグマンにとってもまさに代表作と言えます。監督のマイケル・カーティスはもとはユダヤ系ハンガリーの人で、ドイツを経て第1次世界大戦後にアメリカに帰化し、多くの作品に携わりました。

第16回のアカデミー賞において、作品賞、監督賞、脚色賞の三冠を受賞しました。多くの名セリフと共に、元は他のミュージカルのために作られた劇中で歌われる「時の過行くままに(As Time Goes by)」を誰もが知る名曲に押し上げました。

1941年12月、フランス領モロッコが舞台。当時、フランスはナチス・ドイツの傀儡であったヴィシー政権下にありましたが、多くの人々が亡命する経由地としてモロッコは重要な政治的要衝となっていました。

モロッコの旧市街、カサブランカで酒場を経営しているリック(ハンフリー・ボガート)は、闇で飛行機に乗るための通行証を用意しているウーガーテ(ピーター・ローレ)から、ドイツ軍発行の最優先通行証を預かります。

警察署長のルノー(クロード・レインズ)は、ウーガーテが通行証を売る相手がドイツ政府からお尋ね者とされているヴィクター・ラズロ(ポール・ヘンリード)であることをリックに話し、店で逮捕するので邪魔をするなと言います。ウーガーテを捕らえた後、店に訪れたラズロは、イルザ(イングリッド・バーグマン)を連れていました。

リックとイルザはかつてパリで甘い時間を過ごした仲でしたが、ナチスの進軍によりパリが落城する直前、何も理由を告げずにイルザは消えたのでした。イルザの来訪に動揺を隠せないリックを尻目に、ルノーはラズロに明日警察署に来るように伝えます。

ドイツ軍司令官から絶対にカサブランカからは出させないと宣言されたラズロは、ウーガーテが持っていた通行証をリックが持っていること耳にします。ラズロはリックに通行証を売ってくれるように頼みますが、リックは理由はイルザが知っているからと断ります。イルザはリックの元を訪れ、拳銃をリックに向けますが撃てません。

イルザはラズロとすでに結婚していたのですが、収容所で死んだと思っていたのが、パリが落ちる直前に生きていることがわかったのです。リックはルノーに、イルザと出国するが、ラズロが現れるから飛行場で逮捕するように話すのでした。

まぁ、結末も知れ渡っているので今更隠すことはありませんが、一見クールに立ち振る舞うリックという男は、本来は熱い心を持った人情家であり、そういう意味では純粋な「ハードボイルド」ではありません。結局はかつて愛した女性のために、すべてを捨てて助けるという、「しびれる」行動を起こす人物です。

付きまとう女が「昨夜はどこにいたの?」と聞けば「そんな昔の事は覚えていないさ」と答え、さらに「今晩会える?」に対しては「そんな先の事はわからない」と答える・・・って、カッコ良すぎです。イルザとの恋の思い出のキーワードは「Here’s looking at you, kid」というもので、実は映画の中で4回も使われます。

「Here is to ~」は「~に乾杯」という意味で、直訳すれば「君を見ていることに乾杯」という意味ですが、これを日本語に訳したのが「君の瞳に乾杯」という超有名な名セリフ。戦前から戦後にかけて字幕翻訳者として活躍した高瀬鎮夫さんという方が訳しました。

イルザが店のピアノ弾きのサムに、リックとの思い出の曲である「時の過行くままに」をリクエストする時の「あれを弾いて、サム (Play it once,Sam)」もなかなか気が利いたセリフです。これが大好きなウッディ・アレンが脚本を作った映画が「ボギー! 俺も男だ(1972)」で、原題は「Play it again, Sam」です。ボギーはボガートの愛称です。

2023年11月26日日曜日

マルタの鷹 (1941)

ゆで卵は英語では、 固く(hard)茹でられた(boiled)卵(egg)と言います。そこから、感情的にならず淡々と行動するようなキャラクターをハードボイルドと呼び、必要とあらば時には暴力や既成の道徳観からも外れるようなことも辞さない登場人物が活躍する文芸作品に対して用いられる言葉です。

ハードボイルドな小説であれば、多くのストーリーはミステリー、サスペンス、あるいはクライム物と呼ばれるようなジャンルに属することになり、主人公は探偵、刑事、ギャング、スパイなどであったりします。

1940年代から、アメリカではハードボイルド作品の映画化が盛んになり、1946年にニーノメフランクというフランスの映画評論家が、これらの作品を紹介するにあたって「フィルム・ノワール(film noir)」と記述しました。フランクは「感傷的なヒューマニズムを排除したダークな犯罪映画」と説明しており、コントラストが強い白と黒、光と影が明確な撮影手法が用いられていました。

あくまでも製作者側、あるいは視聴者側の感覚的な印象の話であって、実際には、フィルム・ノワールという言葉に厳密な定義があるわけではありません。フィルム・ノワールという用語は、アメリカに逆輸入されて60年代まで用いられます。映画の世界でカラー撮影が一般化すると、70年代以降は「ネオ・ノワール」という言葉で置き換えられるようになりますが、80年代以後は該当する作品は少なくなります。

50年代以後、主としてギャング物を中心にフランスでも盛んになり、「フレンチ・フィルム・ノワール」と呼ばれ、アメリカ映画の「悪女」に対して「親友の裏切り」がテーマとして取り上げられることが多いことが特徴です。

フィルム・ノワールのはしりとして古典的名作と呼ばれるのがこの映画で、原作はハードボイルドを確立したと言われているダシール・ハメット。主人公の私立探偵、サム・スペードはハードボイルドの代表的なキャラクターとして人気になりました。

サンフランシスコにあるスペード&アーチャー探偵事務所に、ミス・ワンダリーと名乗る女性が訪ねてきます。ワンダリーは、対応したサム・スペード(ハンフリー・ボガート)にフロイド・サーズビーという男から妹を助け出してほしいと依頼します。

しかし、サーズビーを尾行したアーチャーと、サーズビーも殺されてしまう。スペードは連絡してきたワンダリーのもとを訪ねると、彼女は本当の名はブリジット・オショーネシー(メアリー・アスター)と名乗り、妹の話はすべて嘘だが狙われているので助けて欲しいと懇願するも、詳しい話はしようとしないのです。

その夜、事務所にカイロ(ピーター・ローレ)という男がやってきて、ブリジットが預けた鷹の彫像を出せと銃を突きつけますが、スペードに銃と奪われ持っているなら五千ドル出すと言うのです。スペードはブリジットとカイロを会わせ、直接交渉をさせます。ブリジットは、マルタの鷹と呼ばれる高価な中世の彫像をサーズビーが隠してしまったと話しますが、彫像を狙っている者は他にもいるのでした。

探偵スペードは秘書ときわどい会話を楽しんだり、相棒が死んでその妻からあなたが殺したんでしょうと詰め寄られたり、依頼人のブリジットに手を出したりと、なかなかのハードボイルド振り。ブリジットも偽名を使うし、なかなか本当のことは言わずに泣き落としにかかったりと悪女感たっぷり。まさこれがにフィル・ノワールという感じです。

ワーナーブラザーズで3度目の映画化(1931年、1936年に次ぐ)ですが、最も原作に忠実に作られたと言われています。脚本・監督を務めたのはジョン・ヒューストン。名匠と呼ばれるヒューストンですが、この作品が監督デヴュー作です。

ほとんど原作通りの台詞が使われていますが、マルタの鷹の彫像は何だと聞かれて、スペードが答えるラストの有名な台詞である「The stuff that dreams are made of (夢を作るものさ)」はヒューストンのオリジナル。

ハンフリー・ボガートにとっては、この作品で人気に火が付きました。ピーター・ローレはヒッチコックの「暗殺者の家」でも怪演した性格俳優、メアリー・アスターは当時ハリウッドを賑わしていたスキャンダル女優で、ヒューストンの適材適所のキャスティングもはまっています。

2023年11月25日土曜日

死刑台のエレベーター (1958)

原作はノエル・カレフのサスペンス小説。ルイ・マル監督のデヴュー作。そして、それ以上に自分にとって有名なのは、音楽が全編にわたりマイルス・デイビスが担当したということ。

この映画のためにフランスに招かれたマイルスは、映画のラッシュを見ながら現地ミュージシャンと即興的に音楽をつけていったという伝説を残しました。本当にその場で急に演奏したのか信じがたいほど、緊張感のある場面とマッチするジャズの音楽が心地よい。

サンウドトラックは、立派なトータル・アルバムとして成立していて、今までに音だけでも何度も聞き返したものです。評論家諸氏が指摘するのは、エコーを深くかけたトランペットの音が、まさにマイルスの音を確立させた原点と言うことで、確かに納得です。

映画も素晴らしい。白黒で撮影され、まさにフランス・フィルム・ノワールのジャンルを形成する名作の一本と呼ぶのにふさわしい。冒頭、ジャンヌ・モローのどアップから始まり、いきなり「ジュテーム(愛しているわ)」が繰り返される。これだけで、もうが画面に引き込まれてしまいます。

社長夫人フロランス(ジャンヌ・モロー)は、夫の部下であるジュリアン(モーリス・ロネ)と不倫関係にあり、夫を共謀して殺すのです。ジュリアンは社長を殺したあと、偶然に会社のエレベーターに閉じ込められ、フロランスは待ち合わせ場所でなかなかやって来ない恋人を心配する。

若者が出来心からジュリアンの車を盗んで、恋人とドライブにでかけます。若い二人は深い思慮はなく、モーテルで事件を引き起こし、シェリエ警部(リノ・ヴァンチュラ)は二つの事件のもつれた糸をたどっていくことになるのです。

日本でもドラマ化されたり、映画化されたりして人気があるストーリーですが、やはりジャンヌ・モローの圧倒的な美しさと存在感の前では陳腐な印象は拭えません。言葉では言い表せないこれがパリのけだるさ・・・まさにフランス映画ならではという雰囲気が濃厚に漂う名作です。

2023年11月24日金曜日

でっかい椎茸


大きさに驚く・・・椎茸です。

大きさを想像してもらいやすくするため、隣に大根を置きました。だいたい直径は10cmくらいはあるので、通常のスーパーに並ぶものの倍くらいになりそう。

那須高原に行ったお土産でもらったのですが、10個くらいで600円くらいなので、値段も手頃。貰ってもインパクト絶大で楽しい。

もっとも、肝心なのは味。大きいと味がボケてしまうのではと心配になりますが、大丈夫です。

今回はバター醤油で味付けし、じっくりとフライパンで焼いた感じなのですが、柔らかめの「アワビ・ステーキ」のような食感で、なかなかのもの。

持って帰るのに多少はかさばりますが、話題性もばっちりでおすすめの一品です。

2023年11月23日木曜日

セブンのおにぎり 16


注目してみると、まぁ、次から次へと新作が登場しているのに驚くのがコンビニのおにぎり。

今回のセブンイレブンの新発売は、「やみつき香味だれとたまご」と「かに味噌醤油のまぜめし」の二つ。

かに味噌醤油まぜめしは、カケジャンケジャン仕立てとなっていて、カケジャンケジャンは渡り蟹を醤油に漬け込んだ韓国料理のこと。

実は5月に「韓国フェア」として登場していたもののリニューアル版です。

何が新しいのかというと、韓国海苔で巻けるようになったところ。手で持っても大丈夫なように海苔のゴマ油は少な目という感じ。

前回は180円でしたが、今回は165円に値下げ。海苔付きで値下げというのは、ちょっと不思議ですが、どこで価格を抑えたのかはよくわからない。なんとなくカニの風味がする、普通に美味しい味付きご飯です。

もう一つの「たまご」がやたらと目立つ方。これがよくわからない。

和風でもないし、中華風でも、韓国風でもない、ちょっとニンニク、ちょっと生姜の風味がする混ぜご飯という感じなんですが・・・

たまご? たまごはどこ? 原材料には「味付きゆで玉子」と書いてあるのですが、よくわかりませんでした。セブンイレブンには、味付きゆで玉子の半分に切ったものがどーんといれてあるおにぎりがすでにありますが、それをぐちゃぐちゃに崩してみたということなのか?

たまごの味はよくわからないという不思議な一品で、二度目は無いというところです。

2023年11月22日水曜日

セブンのおにぎり 15


おにぎりの中に入っているのは、昭和のスタンダードは鮭、たらこ、梅、昆布とかでした。今は、具材は様々。えっ、こんなものまでおにぎりになるの? って思うものもあったりします。

今回のは洋食系。これはおにぎりと呼んでいいのか、ちょっと疑問は感じますが、ふだんお皿で食べるものを手軽に持ち運べるというのは、ちょっと嬉しいところかもしれない。

海老のシーフード・ピラフは、まさに想像通りの味。いわゆるバターライスに海老の風味が加わって、当然のように美味しい。

むきエビの細かいかけらが入っていて、海老の味を感じますが、大きめのかけらは当然少な目なのはしょうがないとあきらめられるところです。

さて、もうひとつはオムライス。ケチャップライスに、きれいに丸く固められたオムレツがのっているのでオムレツと呼ぶわけですが、そもそもこれをオムレツと呼んでいいのか悩みます。

卵は保存の問題でコンビニでも頭を悩ませる食材の一つだと思いますが、このオムレツも何か人工的で均一なタマゴ風味という印象で、黄色い色をしていることを除けばタマゴ料理と呼ぶには抵抗があります。

デミグラス・ソースと表示してあるのですが、外見からは見えません。ソースは食べてみると、オムレツの下に隠されていました。あー、なるほどという感じ。

これなら、海老のシーフード・ピラフに準じて、ケチャップ味のチキン・ライスくらいにした方がよかったように思います。まぁ、好みの問題ですけどね。

2023年11月21日火曜日

ホームセンターのアウトレット・バーゲン


先週から、クリニックの近くのホームセンターでバーゲン・セールをしています。

・・・というだけの話題。

なんですが、100円均一の小物雑貨から1000円の上着まで、店前の廊下をはみ出して屋外にまで並んでいます。

屋外は、店員さんが立っているわけではないので、大丈夫なのかと思ってしまいますが、廃棄処分するよりは少しでも売れればという開き直りが感じられます。

衣類はホームセンターの仕事着みたいなものがほとんどなので、はっきり言ってファッション性は期待してはいけません。

それでも「安さは正義」みたいなところがありますから、だいぶ品物は減ってきた。興味がある方は急げ!!

2023年11月20日月曜日

PLAN 75 (2022)

とある老人施設。一人の若者が血だらけの腕に猟銃を持ってうろついていました。彼は、入所者たちを殺してまわったらしく、「高齢者が増え,我々の負担ばかりが増える現実を変えるきっかけになればいい」と遺言を遺して、自らの頭を打ちぬくのでした。

世界に類を見ない高齢化社会となり、高齢者を襲撃する事件が多発する日本で、政府はその解決策の一つとして「PLAN75」の始動させました。これは、75歳以上になると自らの意思で安楽死を選択する権利を認めるもので、自治体の組織としてPLAN75への参加を積極的に勧めることになったのです。

78歳の角谷ミチ(倍賞千恵子)は、身寄りはなく、同じような年齢の同僚たちとホテルの清掃員として働く毎日でした。しかし、同僚の一人が突然倒れたことをきっかけに職を失ってしまいます。新しい仕事を探しても、なかなか見つけることはできず、かと言って生活保護にも抵抗がありました。

PLAN75の職員である岡部ヒロム(磯村勇斗)は、申し込みに来た老人が20年来音信不通だった叔父であることに気が付きます。親族という理由で担当をはずされたヒロムでしたが、自分にとってたった一人の親族であるので気になってアパートを訪ねたりするのでした。

フィリピンから来たマリア(ステファニー・アリアン)は、老人施設で働きその仕事ぶりは誰からも好かれていました。しかし、フィリピンに残して来たこどもの手術費用か必要で、PLAN75の火葬場で遺品を整理する仕事も始めました。

連絡がつかなくなった元同僚が孤独死しているのを発見したミチは、PLAN75に申し込むことにします。一時金として自由に使える10万円が渡され、ミチの担当になった成宮(河合優美)と電話でいろいろと長話をすることができました。規則違反ですが、ミチは直接成宮と会ってボーリングを楽しんだりもできました。いよいよ明日となって、電話の成宮は涙声で最後の伝達事項を伝えます。

朝となり、ミチもヒロムの叔父も、ついにPLAN75施設にやってきました。叔父を送ってきたヒロムはどこかに納得できない何かを感じていました。マリアは上司がめぼしい遺品を自分のポケットに入れてしまうことに、後ろめたさを感じます。思い残すことは無いと覚悟を決めていたミチでしたが・・・・

・・・というストーリー。監督・脚本ははこれが長編作デヴューとなる早川千絵。言葉による説明を極力排して映像に語らせることに注力した感じがします。冒頭でモーツァルトのピアノ・ソナタKV283 第2楽章が使われているところを除くと、全体に音楽が無い静寂が支配していますが、ここぞとばかりに時折やや抽象的な曲が鳴るのは印象的です。

内容からして明るさはなく、淡々と彩度の低い映像を撮り続けるのは浦田秀穂。製作には日本だけでなく、フランス、フィリピン、カタールなどが協力した国際色を意識した作品になっています。

日本では比較的珍しい、いわゆる近未来のディストピア(ユートビアの反対語)を描く作品ですが、むしろ舞台は現代と言ってよい感じなので、パラレル・ワールドという方が正しいのかもしれません。

現実に高齢化社会は様々な問題をはらんでいることは事実ですし、こんな制度はばかばかしいと一笑に付すわけにもいかないところが鋭いポイント。ひたすら健康寿命を延ばすことに注力してきた厚生行政が、一転して高齢者を切り捨てるというのは、潜在的な支持者がいても不思議はありません。

実際、自分もちゃくちゃくと高齢者に近づいているので、他人事のようには思えない。高齢者がいなければ高齢社会の問題は解決するというのは、確かに真理の一つなのかもしれません。この映画では、だからと言って、そのことを肯定するわけではなく、見た者一人一人がそれぞれの年代において、考えなければならないことを突き付けていると言えます。

2023年11月19日日曜日

ポケモン & ドーナッツ


ミスター・ドーナッツが好きという方、かつポケット・モンスターが好きという方には、例年この時期にこたえられない楽しさを運んでくるのが、ミスター・ドーナッツのポケモン・コラボ企画。

今年は「ポカーンとのんびりひとやすみ」というテーマで、ピカチュー、コダック、モンスター・ボールを象ったドーナッツが登場。

他にもカビゴンをテーマにした2種類も加わって、クリスマンごろまでワクワク・ドキドキが続く・・・らしい。

さすがに、おじさんはどうでもいいのですが、合わせて販売されているポーチとか、ランチ・ボックスとかが欲しくなる方もたくさんいるようです・・・

なお、カロリーは一段とアップしているように思います。

2023年11月18日土曜日

悪魔が来りて笛を吹く (1979)

角川映画「犬神家の一族」から始まった市川崑監督の石坂浩二の金田一耕助は、その後東宝でシリーズ化されましたが、1979年に再び角川春樹事務所が金田一物を作ったのは東映。しかも金田一耕助には西田敏行がキャスティングされました。笛(フルート)が重要なアイテムだからということか、音楽は邦楽界の重鎮、山本邦山が担当しています。監督は斎藤光正です。

今だに謎を残す昭和28年に発生した帝銀(帝国銀行)事件をモチーフにしています。青酸カリによって行員12名を毒殺し、逮捕された平沢貞道は死刑判決を受けるも執行前に獄死しました。この話では、天銀堂という宝石店に置き換えられ、容疑者として取り調べを受けた元子爵の椿英輔(中谷昇)が釈放後に自殺したことから話が始まります。

英輔の妻、椿秌子(鰐淵春子)は妖艶な美人で19歳の娘、美禰子(斎藤とも子)、秌子の伯父で元伯爵の玉虫公丸(小澤栄太郎)、秌子の兄で陰気な新宮利彦(石濱朗)、英輔に気に入られ居候している三島東太郎(宮内淳)らが、同じ屋根の下に暮らしています。

美禰子は死んだはずの英輔からの「この家には悪魔が住んでいる」という手紙を見つけ不安になり金田一耕助に連絡を取るのです。椿家に招待された金田一は、親族一同がこっくりさんのような占いで火炎太鼓のような模様が浮き出て驚愕するところを目撃します。また、生前に英輔がレコードに吹き込んだフルートの独奏曲が流れだし、集まった者はさらに恐怖の表情を浮かべます。

そして、その夜、玉虫公丸が閉ざされた室内で殺されてしまうのです。これは、さらなる椿家の因縁に絡む連続殺人事件の始まりでした。金田一は等々力警部(夏八木勲)と共に捜査を開始するのでした。

他にも、二木てるみ、村松英子、池波志乃、山本麟一などが登場します。チョイ役で中村雅俊、秋野太作、梅宮辰夫、金子信雄、浜木綿子、中村珠緒、さらには角川春樹、横溝正史まで出てくるというサービスぶりです。

西田金田一は、石坂浩二で評判がよかった原作に忠実な着物に袴という書生姿で登場し、トレードマークのお釜帽をかぶっています。これはあえて映画の石坂浩二、テレビの古谷一行の二枚目イメージを覆すためのキャスティングです。

しかし、映画として成功しているかと言えば・・・市川崑作品の完成度が高かっただけに、複雑な人間関係を説明しきれていない上に、フルートにこだわり過ぎた演出がやや鼻につく感じがします。

角川映画のキャッチフレーズに「見てから読むか、読んでから見るか」というのがあったと記憶していますが、さすがにこれは先に原作を知らないとちんぷんかんぷんという感じ。ただし、原作を知っていると、なんじゃこりゃという出来と言わざるを得ません。

2023年11月17日金曜日

億男 (2018)

川村元気・・・って何者?


現代の邦画界で、最も注目すべきクリエイターの一人と言える人物。1979年生まれで、最初の足跡は2006年に企画・製作に携わった「電車男」で、以後「デトロイト・メタル・シティ」、「告白」、「悪人」、「モテキ」などを立て続けにヒットさせました。他にも「君の名は」、「怒り」、「何者」、「天気の子」、「すずめの戸締り」、「怪物」と話題作に関わっていることは特筆すべきことです。

2012年に自ら初めての小説「世界から猫が消えたなら」を発表し、2014年には「億男」、2016年に「四月になれば彼女は」、そして2019年の「百花」まですべてが映画化、または映画化が予定されています。2021年には「神曲」を発表しており、おそらく映画化を見据えているのではないでしょうか。

3歳で初めて見た映画が「E.T.」で、以来、父親の影響もあって古今東西の名作映画を見まくったという学生時代までの蓄積が、確かな鑑賞眼を培い、映画作りの立場でもしっかりと生かされているということだろうと思います。

さて、その川村元気の2番目の小説は、大友啓史により映画化され、主演は「世界から・・・」に続いて佐藤健が勤め、「るろうに剣心」のペアが再びというところ。

大倉一男(佐藤健)は、図書館で働ていますが、莫大な借金を背負いパン工場でバイトもする生活。妻の万佐子(黒木華)は、愛想をつかして娘を連れて別居してしまいました。しかし、たまたま買った宝くじが当選して、一男は三億円を手に入れます。

大金に不安になった一男は、起業した会社が成功して大金持ちになった大学からの友人である九十九(高橋一生)に、これからどうすればいいか相談に行きますが、九十九はお祝いだとパーティを開き、一男は飲み過ぎて寝込んでしまいます。

目を覚ますと、三億円と共に九十九は消えていました。一男は、パーティに居合わせたアキラ(池田エライザ)が持っていた名刺をヒントに、九十九の行方を追います。九十九の会社で技術責任者をしていた百瀬(北村一輝)に会いに行くと、億万長者の遊び方を見せつけられるのでした。百瀬は元財務責任者だった千住(藤原竜也)を紹介します。

千住はセミナーを主催するマネーアドバイザーとなっていて、集まった人々を洗脳して金を巻き上げるような怪しい男でした。千住の話によると、九十九の会社は最初の勢いが無くなり、火の車になっていたのです。百瀬や千住らは沈みかけた船から真っ先に逃げ出したということ。千住は元広報担当の安田(沢尻エリカ)なら、行方を知っているかもしれないと言います。

安田は公営住宅で質素な暮らしをしていて、結局、夢と理想を追いかける九十九に付いて行けず、みんながお金が一度手にしたことで変わってしまったと話します。一男は九十九とかつて旅行して熱く語り合ったことを思い出し、お金が無いことでも自分は変わってしまったことを思い知るのです。そんな一男の前に、三億円を持った九十九が姿を現しました。

お金って何だろう、お金によって人が変わってしまうのは何故なんだろう、という問いかけをしている映画。急に金持ちになってどうしていいかわからない主人公が、行く先々で出会う人々からその答えを探っていくという内容です。

・・・なんですが、キャスティングの割には、それぞれの俳優の良さが見えてこない。そもそも庶民的には到底手にしたことが無いレベルの大金の話なので、どうも絵空事感かついて回ります。

要するに、一つ一つのエピソードにリアリティが無さすぎで、そんな中で「お金とは・・・」みたいな話をされても何かなぁ・・・という映画でした。