2013年5月31日金曜日

焼ける

ぼけぼけの写真になってしまいましたが、今日はしっかり夕焼け空になりました。

西の空が真っ赤に染まると、まぁ普通は翌日は好天に恵まれる事が多い。ということで、入梅したというわりには、明日も比較的天気はいいかもしれないと思ったりするのです。

 夕焼けは「一日の終わり」みたいなイメージがあって、妙なノスタルジーを誘うものです。カラスが鳴いて、こどもたちが「じゃあね、バイバイ。またあしたねー」といいながら走っていく。

このあたりは、昭和も平成も同じですね。

2013年5月30日木曜日

伸びる

クリニックのベランダで、出来ればラッキーという程度の野菜を毎年作っている(あすなろ菜園)のですが、今年は自宅でもちょっとやってみています。

 もともとはGWのときにピーマンとさやえんどうの苗を植えてみたのですが、さやえんどうの方がみるみる枯れてしまいました。

蔓性の植物ですから、植えたときにつるがちゃんとつかまれないと、どうしても重みで折れ曲がってしまったのが原因のようです。

気がついて、ちょっと手直ししてみましたが、時すでに遅しだった様です。そこで、駄目もとで、その時点でなっていたいくつかの豆をそのまま地面に蒔いてみました。

そしたら、2週間たたないうちに、出てきました。最初は周りの雑草とあまり見分けが付かなかったのですが、数日すると先端が複雑な形になってきて、明らかに差がついてきた。

おー、これは確かにさやえんどうの葉っぱ。ジャックが登るにはまだまだですが、今一度上へ上へ成長してもらいたいと思います。ただ、入梅して日照が少なくなるのが心配なんですが。

2013年5月29日水曜日

湿る

今年は早めの入梅・・・でもって、その後は灼熱の夏とか言われています。今日は朝から降ったり止んだりで、何ともぱっとしない天気でした。気象庁からは「入梅したと見られる・・・」と曖昧な発表もありました。

梅雨時は、なんと言ってもじめじめ・むしむしで、あまり楽しい事はありません。入梅してしまう前に、是非やっておきたいことがあったのですが、この前の日曜日にやっておいたので何とか間に合いました。

入梅前にやりたかったこと その1
家の周りの雑草の取り除く事。これは、なめくじや蚊などを減らすことに役立つだろうと。

入梅前にやりたかったこと その2
ゴキブリ対策。残念ながら出るんですよね。今年は新兵器のブラックキャップというものを、あちこちに置いてみました。さて、効果のほどは・・・

入梅前にやりたかったこと その3
バスタオルの洗濯。もちろん、普通に洗濯はしているのですが、だんだんカビっぽくなってきて、変な匂いがしみついてくるものです。そこで、キッチンハイターを丸々1本使って、大々的に漂白しました。

入梅前にやりたかったこと その4
風呂場の掃除。風呂場も、当然黒カビがだんだん増えてくる。そこで、カビキラーをまきました。

入梅前にやりたかったこと その5
そして、天気が悪いと部屋干しが増えてしまうので、除湿機兼衣類乾燥機を使える場所に置く事。今まではほとんど必要が無かったので、隅っこに置いていましたが、効率的に使えるように起き場所を整理しました。

まぁ、十分かと聞かれると何とも言えませんが、とりあえず思いつく対策はだいたいできたかと思うわけです。


2013年5月28日火曜日

呑まれる

自分は酒飲みかと言うと、正直そんなことはありません。もともと父親が家で晩酌とかする習慣がなかったものですから、あまり食事に酒は付き物と言う感覚はありませんでした。

結婚してから、だんだん夕食のときとかにビールを飲むようになり、最近は、350mlの缶で1本か2本程度を飲む事がほとんど。もっとも、実際は発泡酒だったりリキュール類だったりと、内容にこだわりはありません。

いずれにしても、外で飲むときもひたすらビールばかりを注文する事がほとんど。たまにワインかサワーとかも飲みますが、焼酎そのものとか日本酒やウイスキーは飲まないし、そもそも美味しいと思わない。

まぁ、そういうところが根本的に酒飲みではないと思うところなんですけどね。そもそも、じゃあビールばかり飲むのはどうしてかと聞かれると、量が多いのでおなかが苦しくなって、悪酔いするほど飲む事ができないからと答える事にしています。

実際のところ、ビールでも飲みすぎて、後で吐いたり、翌日も頭痛が残って二日酔いになったりすることはないわけではありません。そういうことは数年に一度くらいですが、やっぱり後で飲みすぎを後悔することになります。

若い頃・・・主に学生の頃には、自分で進んで、あるいは他人に勧められて、ずいぶんと無茶な飲み方をしたことがあります。こういうのは、酒が好きな人の飲み方ではありません。どうやって家に帰ったのか、記憶が定かではないという経験もあったりします。

でも、救急でアルコール中毒が運ばれてくると、はっきり言って最も嬉しくない仕事の一つです。多くは、自分で蒔いた種ですから、そのままゲロまみれで街中に放置しておけばいいのにと思ってしまうのは、こちらも人間ということ。

それでも、しょうがなく点滴をしたりして医者としての義務を果たすのですが、そういうのを見ていると、絶対に自分はこうなりたくないと思うものです。

4月から5月は、あたらしく酒を飲み出す若者が増えて、まだまだ自分の酒の許容も知らずにつがれるままに無茶な飲み方をするわけで、早くどんだけ酔っ払っている自分の姿がかっこ悪いか知ってもらいたいものですね。

2013年5月27日月曜日

J.Galway & M.Argerich / Franck・Prokofiev Sonata

音楽を聴いていると、お気に入りの演奏家というものが出てくるもの。そのうち何人かは、全デイコグラフィを制覇してみたくなってくることはよくあることで、それがマニアの始まり、いわゆるコレクターの仲間入り。

自分の場合、洋楽ではエリック・クラプトン、邦楽では松たか子。何ともいえないバランスですが、好きだからしょうがない。ジャズの場合は、もちろんマイルス・デイビスがだんとつで一番ですが、もう一人ビル・エバンスを忘れてはいけない。

こういう時に、あまりマイナーな人を好きになると集めるのが大変。メジャーだからと言って、特にブートレグに手を出したら、もう地獄のような底なし沼になりかねない。

クラシックの場合は、さらに困った事にいろいろなタイミングの録音が入り交ざったバージョンが多数存在するのが当たり前で、CDごとに集めようと思ってもどこまでいけばいいのか分からないことがしばしば。

さらに、聴きたいとも思わない他の人の演奏とカップリングされていたりすると、購入意欲は激減するものの、そういうのに限って名演奏だったりして、ホント困りものです。

クラシックで制覇したい一人は、グレン・グールド。この人の場合は、比較的簡単。すでに亡くなっているので、基本的に新しいものはめったに出てこないので限りがあるということ。さらに、原則としてコロンビアに生涯専属で録音していたので、カタログがはっきりしている。さらに、早くにコンサート活動をやめてしまったので、ライブ録音があとから出てくる心配がほとんどない。

それに比べて、制覇したいもう一人、マルタ・アルゲリッチの場合は困りもの。数年前に、ドイツ・グラマフォンが、アルバム単位を崩さずに40枚のCDで過去の集大成をしてくれたので、これは大変分かりやすい。とは言っても、それはあくまでアルゲリッチ名義のものについてだけ。やたらとある共演盤の大多数は、個別に拾い上げていくしかありません。

グラマフォンに倣って、EMIレーベルも集大成を出してくれたのは良かったのですが、じつはこれいわゆるベスト盤だったのです。どこのアルバムに入っているかを確認するので一苦労。丸々CD一枚分入っているものもあれば、まったく入ってこないアルバムも出てきたりする。

さらに困った事に、最近のアルバムは毎年のルガーノ音楽祭のライブが中心なのですが、アルゲリッチが加わっていない演奏もCDに含まれている。またEMIも最初のうちは、いろいろな形で分散して発売していたので、もう複雑怪奇な状態になっている。

ネットには、それらを事細かに調べ上げてくれている人がいるので、そういう資料を一つ一つ虱潰しに探していくしかないのですが、これがまたライブが多くて、さすがに全部を集めると言うのは難しいし、だいいち古いものは入手困難です。

というわけで、最近比較的珍しいレーベルからお宝の演奏を協奏曲と独奏で紹介しましたが、今回のお勧めは室内楽。今はSONYに吸収されてしまって無くなってしまいましたが、レッドシールで有名だったRCAへの吹き込みの一枚。

フランクのフルート・ソナタを、名手ゴールウェイと録音したもの。フランクにフルート・ソナタなんてあったかしら、と思ったあなた。あなたは正しい。そう、これは有名なバイオリン・ソナタのフルート版です。

アルゲリッチは、通常のバイオリンとの共演はいくつも録音しています。他に、マイスキーとのチェロ版というのもある。フルート版は、音色がやさしくて、比較的聴きやすくもともとフルート用に作曲されたのかもと勘違いしそうな出来。

アルゲリッチの室内楽としては、録音されたものとしては最初が72年にアッカルドとやはりフランクのソナタ。次が75年のこのフルート版で、そして次が76年のギトリスとのフランクと、すべて同じ曲と言うのも興味深い。

77年以降は、いろいろなピアノ・デュオを中心に室内楽の録音がどんどん増えていき、83年のシューマンを最後に2000年までソロのアルバムは消えてしまいます。

プライベートの事情とかもあるでしょうが、このフランクのソナタの中に、アルゲリッチをいろいろな室内楽へ走らせた何かがあるような気がします。そう思って聴いてみるのも、また一つ何かクラシックの楽しみになったりするわけです。

2013年5月26日日曜日

冒険家の森

この本は、自分のお気に入りの一冊で、発行は1982年。まだ、医学生だった頃に買ったもので、ずいぶんと繰り返し読みました。

サブタイトルに「サバイバル技術教書」と書かれており、いろいろな時代の世界中の冒険譚を紹介しつつ、その中で生き抜いていくための知識や技術を紹介する内容なんです。

冒険の紹介は、極点、高山、漂流、砂漠、密林など多岐に渡り、監修のCW.ニコルが前書き、田渕義雄が後書きを添える構成になっています。

サバイバルというと、何となく必死な感じがしますけど、とにかく冒険の話として面白い興味が湧くドキュメントが満載です。男児として、こういうものに対して、誰でも多少の憧れみたいなものはあるんではないでしょうか。

そういう少年のような、どこか心でくすぶっている部分を、絶妙にくすぐられる内容が、いまだに本を大切に保管している理由なんでしょう。

実際、この本を基点にして、エベレスト登頂のいろいろな本なども読み漁った事があったりするのです。監修のCW.ニコルという人にも興味を持って、何冊か読んだりもしました。

amazonで探してみると、いやいやあるもんですね。さすがに古本しかありませんが、1円からありますので、まぁだまされたと思って一度読んでみても損はないと思いますよ。

冒険家の森―サバイバル技術教書

2013年5月25日土曜日

80歳のエベレスト

5月23日にプロスキーヤー、登山家、冒険家である三浦雄一郎さんが、世界最高峰のエベレストへの登頂を成功させました。もちろん、すでに誰もが知っている通り、何と三浦さんは80歳。もちろん、エベレストへの最高齢登頂記録です。

こういうことには、素直に賛辞を述べるべきですし、実際素晴らしい事です。日本人としても誇らしく、心よりおめでとうございますと言わせていただきます。

80歳という年齢には本当に驚きますし、しかもエベレスト登頂が3回目ということも驚異的。さらに驚くのが、前回は75歳、さらに初めて登頂したのが70歳というから、もう人間技とは思えない。

そもそも、三浦雄一郎さんが世間で話題になったのは70年代。世界の名立たる山からスキーで滑降する偉業で一躍有名になりました。ところが、その後目的を失い、体重も増えてとても冒険家といえないような状況だったらしい。

しかし、高齢にもかかわらず挑戦する父親や、台頭してくる息子に刺激されて、再び気力を取り戻したのが最初のエベレスト登頂につながったということだそうです。もちろん、経済的な問題もありますからも誰でも同じことができるわけではありません。

一般人で80歳というと、寝たきりになっている方もめずらしくはありません。しかし、昔に比べると、本当に元気な方が多くなりました。自分が医者になった頃、もう30年くらい前のことですが、そのころは70歳代というと十分お年寄り、80歳代ともなると・・・

とにかく、三浦さんの活躍で、お年寄も、自分たちのような中高年も、そして若者も、もっともっと元気になったことでしょぅ。次は85歳での登頂を目指してもらいたいものです。

2013年5月24日金曜日

ボンカレー

インスタント食品というのは、昭和を代表する文化みたいなもので、ラーメンについては1962年発売のチキンラーメンが製品としては元祖らしい。ですから、まぁだいたい自分が物心ついたころにはあったわけで、それほどの感動はありませんでした。

カップ麺は、1971年のカップヌードルの登場は中学生の自分にとっては、かなりの驚愕的な出来事でした。それまで煮ないと食べれないものが、お湯をかけるだけで食べれると言うのですから。

だいたい、その頃の人なら、普通の試しにインスタントラーメンに熱湯をかけて、中途半端にほぐれたものを食べた経験があるものでしょう。昼に買うパンが、いきなり暖かいラーメンに変わったものでした。

もう一つ忘れてはならない、食文化に革命を起こしたのがレトルト食品。1968年のボンカレーの登場が、やはり画期的でした。もうできている、暖めるだけ、かけるだけで、すぐにカレーライス(ライスカレー?)が食べれるというのですから、こちらも驚愕物。

それまでは、簡単に保存が効く食品は缶詰しかありませんでしたから、レトルト食品の登場は家庭の奥様方にとって救世主だったかも。なにしろ手間がかからないし、汚れ物も少なくてすむ。

家電の進化もあって、奥さんたちはどんどん自由に出来る時間を拡大していった裏には、こういう食文化の変革も大きく関係していた事は間違いありませんね。

2013年5月23日木曜日

Martha Argerich Live in Tokyo 2000

負け惜しみみたいですが、凡人でよかったと思うのがマルタ・アルゲリッチの人生。

アルゲリッチは、アルゼンチンの天才少女として幼くして脚光を浴び、ヨーロッパに渡ります。そこから、同じ年代の少女のような楽しみは無くなり、周りは大人ばかり。世界がどんどん狭くなり、気持ちのよりどころをなくしたアルゲリッチはコンサートをドタキャンしたり、いろいろなところでかみついたりするようになったとのこと。

しかし、それがアルゲリッチの個性となり、時には褒め称える材料になったりしたのは、彼女にとって幸であり不幸であるのでしょう。ただし、外から見れば、自由奔放とか天衣無縫というような表現で、好意的に見られることの方が多かったわけで、今でもそういうところが音楽として面白いわけです。

しかし、本人は一人で演奏していると、ひたすら鍵盤を見つめて気持ちがどんどん突き詰められていくと言い、時に鍵盤が動物の口のように見えて怖くなったと告白しています。それが、コンサートでも録音でも独奏をする機会がどんどん減っていった理由だそうです。

おそらく、その不安定な精神状態がピークに達したのが、1980年の国際ショパンコンクール審査員辞任事件に象徴されるのでしょぅ。自分の推すピアニストが落選した事に腹を立てて、コンクールの途中で帰国してしまいました。

 そのあとから、残された録音は2台のピアノあるいは4手ピアノ作品、クレメールやマイスキーらとの競作を中心とした室内楽が圧倒的に増えて、ピアノ独奏を聴く事はなくなるのです。

ところが、2000年ごろに再びアルゲリッチの心に変化が出てくるのです。ピアノ独奏を再開し、日本でもソロ・リサイタルを行っています。そのときの奇跡的な記録が、東日本大震災のチャリティとして10年を経て発売されています。ライブ録音とは言え、ソロとしては1983年のシューマン以来のもので、得意のショパン、バッハ、プロコフィエフ、ラベル、スカルラッティを演奏しています。

これは、もともと2000年始めに行われる予定だったミケランジェリ追悼のプログラムだったのが、恩師グルダが亡くなったために延期となっていたもので、 いろいろな意味でアルゲリッチにとっては思いのこもったコンサートだったようです。

この頃から、アルゲリッチは後身の教育に力を入れるようになり、スイスのルガーノ(2002~)と日本の別府(1998~)で毎年プロジェクトを行うようになりました。これらでは、若い演奏家を積極的にパートナーに登用して、ソロからオーケストラまで様々な形態の音楽を楽しく提供するようになり、演奏家としてより音楽家として充実した活動をおこなっているのです。

2013年5月22日水曜日

Martha Argerich / Thaikovsky・Schumann Concerto

アルゲリッチは、1965年にショパン国際コンクールで優勝し、一気にスターダムに上りました。70年代は、人気も実力も鰻上りで、多くのコンサート、レコーディングを精力的にこなしていました。

その裏では、孤独感を強く感じ、様々な思いがあったようです。グレン・グールドもかつて、デヴューして10数年したところで、コンサートからのドロップアウトを宣言し、以後はスタジオだけに生きて伝説となりました。

アルゲリッチは、おそそらくピアノ・デュオや室内楽に力を入れるようになり、音楽を仲間と作り上げて行くことで、音楽家としての活動をさらに充実させる事に成功したのだろうと思います。

アルゲリッチのレパートリーは多岐にわたりますが、オーケストラとの共演する協奏曲で特に好ん演奏するのはショパン、シューマン、チャイコフスキー。

それぞれ、CD化されているものは複数合って、どれも「アルゲリッチに駄作なし」というところの証明になっているので、その中でベストはどれかと選ぶのは大変難しい。それをあえてするならば、このアルバムを選択する事には異論が少ないのではないかと思います。

1979年、1980年にワルシャワで録音されたもの。特に1980年は、ショパン国際コンクールでボコレリッチの選出にまつわる問題でアルゲリッチは審査員を降りた年。それまでの築き上げたアルゲリッチの自信が最高潮に達していた年なのかもしれません。

チャイコフスキーは、もう冒頭の出だしから音が違う。この力強さは一体何でしょう。ものすごい集中力で、圧倒的な演奏を繰り広げます。まさにじゃじゃ馬と称された若き日のアルゲリッチの集大成とでも言うような演奏です。

シューマンも同じで、もうピアノに神があるなら、その神がアルゲリッチに乗り移ったかと思うばかりの熱演です。ワルシャワ・フィルの面々も、よくぞこの荒れくれピアニストをサポートしたものだと思います。

とにかく、どちらもアルゲリッチの代表的な演目のカップリングで、しかも記録されている最高の演奏ならば、もう文句のつけようがありません。しかも、アンコールのソロのおまけでついているとなれば、聴かなきゃ損、買わなきゃ損というしろものです。

ちなみにamazonだと、かなりの高額になっていますが、HMVだとまとめ買いで1500円ほどで手に入りました。

2013年5月21日火曜日

痛風の季節?

このところ、なんのきっかけもなく足の急な痛みで来院する方が増えています。

痛いのは、足首だったり足の甲だったり、あるいは小指だったり、そして一番多いのが親指の付け根あたり。たいてい、腫れて赤くなっていて、ずきずきする痛みで患者さんは歩きにくくて困っているわけです。

これは、ご想像通りで、いわゆる痛風発作。痛風というのは、それ自体が病気ではなく、高尿酸血症という病気の症状の一つ。痛みが取れてしまえば、それでおしまいと思っている方が多いのですが、大事なのは高尿酸血症をコントロールすること。

5月になって気温が上がっており、汗をかいて脱水傾向になりやすくなっていることが関係しているのだろうと思います。体の水分が減ると、血液が濃縮して尿酸が溶けにくくなり、結晶のまま血管からしみだして関節の周辺にたまりやすくなります。

痛風の本を探してみると、中に「ビールを飲んでも治る」みたいな話を書いているのが見つかります。ビールは高尿酸血症にとっては大敵とされていますが、それだけが原因ではありません。確かにビール以外の原因となる飲食を徹底的に控えれば、飲んではだめとは言い切れない。

でも、少なくとも飲めば悪化させる可能性は高まるし、その分薬に頼る部分が増えてしまうので、そういうことを推奨するような本を信用する事は相当注意が必要です。まして、その著者が医師ならば、はっきり言って、本として出版するのどうかと言わざるをえません。

どうしてもビールを飲みたい高尿酸血症の患者さんの治療法はそれなりにありますが、それが少なくともベストではないことは理解しておくべきです。

なんにしても、重要な事は気がつかないうちに腎臓の機能が低下していて、腎不全という状況になってからでは遅い。自覚症状が出てからでは手遅れかもしれません。ある程度の自己コントロールは覚悟して、がんばって乗り切りましょう。

2013年5月20日月曜日

因幡のしろうさぎ

頂き物です。

いずもおおやしろ、と呼ぶのが正式名称だそうで、今年は御遷宮という行事で話題です。そう、大國主大神をお祭りする、国宝にも指定されている出雲大社のお土産。

ちょうど「ひよこ」みたいな感じでしょうか。いわゆる、焼き饅頭という種類の和菓子です。出雲は因幡のしろうさぎ伝承のある土地ですから、当然あるべくして存在するお土産品というところ。

それにしても、御遷宮は60年に一度ということで、なかなか遭遇しない大イベント。でも、意外とはじまったのは、出雲大社の歴史からすると新しい話。

1744年に最初の御遷宮があって、それ以後は1809年、1881年、1953年ときて、今回が5回目だそうです。それでも、その間に300年近い歴史があるわけですが・・・

2013年5月19日日曜日

小林愛美 / Debut

世界に名だたるピアニストが大勢いる・・・と言っても、どんな世界でも同じ事ですが、それだけ知れ渡るわうようになる人は全職業ピアニストのごく一握り。世の中には、大多数の人知れず消えていくピアニストであふれているはずです。

日本人は、どうしてもヨーロッパ中心のクラシック音楽の世界では「異邦人」的な存在で、世界で活躍している邦人ピアニストは一体何人いるんでしょうか。実質的に、世界で認められて活躍できているのは、内田光子、小川典子くらい、あとはジャズの世界ですが上原ひろみでしょうか。

最近話題になったのは視覚障害を持った辻井伸之ですが、2009年ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝した以降は、めだった活躍ができているとは言えません。彼の場合、視覚のハンディはかなりあり、フィーリング重視の演奏活動の方が目立っているのはやむをえない。

さて、ひょんなことから「きっと気に入る」と言われて、なんと小林愛美のCDを知人からいただきました。しかも、本人直筆サイン入り。

まったく中途半端な音楽マニアで、このピアニストについてはまったく知りませんでした。ネットに公開されている主な経歴を見てみると・・・

1995年山口県の生まれ。3歳からピアノを始め、7歳でオーケストラと共演、8歳よりメディアでも何度か取り上げられ、9歳で国際デビュー。2009年アジア太平洋国際ショパンピアノコンクールでJr部門優勝。2011年ショパン国際コンクールin Asia、コンチェルトの最高部門で金賞。

カーネギーホールへの出演4回、パリ、モスクワ、ブラジルでも演奏会を行っていて、2010年EMI Classicsより16歳でCDメジャーデビュー、2011年3月EMI Classicsよりセカンドアルバム「熱情」をリリース。桐朋学園在籍。

う~ん、思わずうなってしまうしかありません。現在18歳にして、なかなかのキャリアを積んでいる。恐るべし十代。しかし、本当の勝負は成人してからでしょう。ここまでは、ただの天才少女としのサクセスストーリーです。

天才的なこどもとして一躍有名になっても大人になってからはまったく輝きを失った例は、どの世界にも大勢います。よけいな肩書きがなくなって、ただの一人のピアニストとして世界で活躍できるようになるかどうかは、この数年が勝負だろうと思います。

ですから、16歳の高校生の演奏だと思えば圧倒される素晴らしいCDなのですが、期待を込めて他の名だたるピアニストと同列に扱いたい。特に、このCDには自分が好きなベートーヴェンのソナタ第21番「ワルトシュタイン」が収録されているので、けっこう本気で聴きました。

まず最初にすぐに気になったのが、冒頭の左手C単音の連打が弱い。ここが一番の特徴ですが、ここで注意をひかないと、続けて聴く気持ちがトーンダウンしてしまいます。それと、何でしょうか、独特の間がある感じ。慣れないと違和感になっていまいます。

第2楽章は、もともと「きわめて遅く」と指示されている通りで、きわめて遅い。もともと主題があまりはっきりしないので、遅すぎるとだれてしまう。自分はピアニストではないので、譜面を追って聴いたりはしませんが、楽譜に忠実なだけなら誰の演奏でも良くなってしまいます。

それとペダルを多用する印象もありました。ころころところがっていくような、単音の連続が楽しい曲なので、せっかく見事な乱れのない運指が濁ってしまうところがもったいない。

まぁ、わかったみたいな評論家調のことを書いてしまいましたが、あくまでも個人的な感想なのでお許しください。確かにちゃんと聴きたくなる素晴らしい出来映えな ので、今後に多いに期待したいと思います。コンクールだけがすべてではないのですが、2015年のショパン国際コンクールは目標にしていることだろうと思いますので、是非がんばってもらいたいものです。

2013年5月18日土曜日

リウマチ治療の理想と現実

関節リウマチ治療で、生物学的製剤 - 通称バイオと呼ぶことが多いのですが、登場してから10年でバイオを使用することはかなり浸透してきて、今や(バイオを使用した上で)治ることを期待する病気となりました。

しかし、色々な制約があって、簡単にバイオを使用できないところもあり、偉い先生方が推奨するような理想的な治療がすべての患者さんに実践できているわけではありません。

それは、ほとんど医学的な問題ではなく、社会的なところに原因があり、まさに理想と現実のギャップと呼ぶにふさわしい悩みと言えると思います。

まず、日本の皆保険制度のもとでは、厚労省の決定した治療方針(実際には診療報酬という形で決められています)に沿ったことしかできません。原則として、バイオを関節リウマチと診断したあと最初に選択する薬剤として使用できません。


バイオは、あくまで内服薬の効果が無い場合に使用してよいという決まりになっているわけです。確かに、内服薬でも十分にコントロールがつく患者さんは大勢いらっしゃいます。しかし、病気が治るという期待は低いと言わざるをえません。

こういう決めは、医療費(薬剤費)の抑制の目的であることは明かです。高齢化社会になり、医療費はどんどん増大している中で、一定の理解はされるものではあります。しかし近年、国際的にT2T(ティーツーティ)と呼ばれる治療の指針が強く推奨されていますが、ここではほぼバイオの使用を前提にしての治癒にもっていく戦略が唱えられているのです。

最近は、一部のバイオは最初から使用してもいいということも出てきてはいるのですが、一番問題なのは薬の値段です。いくつもあるバイオは、一ヶ月に3割負担の方で、\35,000~\40,000程度の薬剤費負担が発生します。

少なめに使用したり、工夫次第では\20,000程度に抑えることはできますが、内服薬だけの治療をしている場合とはゼロが一つ増えてしまうのです。

やみくもにバイオを使用すると、医療費は莫大なものになることは容易に想像できます。当然、患者さん自身の負担もばかにはできません。しかし、治癒 - 実際には再発の可能性を残している寛解状態にできれば、一生続くかもしれない治療を中止できて、生涯の負担は患者さんも国も少なくできるかもしれません。

これは、学会も、自分たちのような実地医療を行う医者も率先して行うべき課題といえそうです。一定のルールを確立して、診断が確定した時点で早期からのバイオの使用により一定期間内に寛解に持って行き治療を中止できるようになることが重要と言えそうです。

初めて内服で使用できるバイオとして期待されている新薬(ゼルヤンツ)については、薬の値段は最も高い方の注射製剤とほぼ同じ設定になりました。厚労省の認可は出てはいる物の、まだまだ実際の使用のルール作りが間に合っておらず、実質的な使用開始は白紙状態のようです。

しかし、こういう薬がもっと増えてきて価格も下がり、風邪薬のように一般医も気楽に使用できる環境が整うことが患者さんのためにもいいのかもしれませんが、まだまだそうなるにはうまくいっても10年以上はかかるでしょう。実際には、現在の状況を考えると、さらに専門性が高くなる一方の方が可能性が高いような気がします。

いずれにしても、せっかくの強力なリウマチ制圧の強力な武器を、もう少し自由に使用できる環境が望まれていることは確かです。

2013年5月17日金曜日

あすなろ海水魚館 ~ 復活

いそぎんちゃくの話。ただし、復活・・・と言っても、シライトイソギンチャクが、元気を取り戻したわけではありません。長年楽しませてくれたのですが、やはり無理のようで縮みに縮んで小さな塊となっています。

そこで、新入りが来たというわけで、今回のはサンゴイソギンチャクという種類。名前は変われど、どうも見た目はあまり変わらない。このあたりの差が、素人にはどうもピンときません。

ただし、今回の新入り君の一番の特徴は色。 前のは触手は元気なときはグレーで、弱ってからは真っ白け。今回のは、濃い緑色で、遠めには岩肌の色と同化してわかりにくい。

見た目には白いほうがインパクトがあるのですが、緑を選んだのは体内の褐虫藻の量が豊富だろうということ。光合成で栄養をイソギンチャクに供給するので、特に給餌の必要がない。昼間は地味ですが、暗くなってブルーのライトだけにすると、意外に蛍光を発するようできれいです。

2013年5月16日木曜日

あすなろ菜園 2013

毎年、食べれる野菜をクリニックのベランダで作っています。水菜、きゅうり、ゴーヤ、ミニトマトなどいろいろ作ってみましたが、今年はこれ。

きゅうりやゴーヤは、多き間育つし、次から次へと実がなるので楽しいのですが、大量の水が必要で、これが大変。真夏だと、すぐに曲がったきゅうりや黄色いゴーやになってしまいました。

トマトはまじめに受粉作業をしないと実がつかないし、まぁ多少なりとも農家の方の苦労の一端を垣間見るくらいの経験をさせてもらっています。

野菜の中には、どんな風にできるのか意外と知られていないものがあります。単純に伸びてるだけと思っていると、けっこうびっくりする。今回は、話は知っていますが、それを実際に見た事がないので、是非この目で確認しようというわけで・・・・

・・・おくらの苗を植えてみました。 さぁ、楽しみ、楽しみ。

2013年5月15日水曜日

あすなろ海水魚館 ~ 異変

ずっと、ずぅ~っと、変わりなく汚れていても平穏な日々が続いていた海水魚館でしたが、ついに異変が訪れました。

シライトイソギンチャクがやばい。しぼみにしぼんで、色は真っ白けになってしまいました。触手の一部が崩れていて、見た目にも痛々しい。なんとなくへばりついてはいますが、下に向かってへたっていて、今にも倒れそう。

このイソギンチャクは、現在最も古くからの住人で、あすなろ海に入ったのが2009年11月のことでした。イソギンチャクは、一般には飼育が難しくなかなか長期飼育例はあまりないみたいなことがネットではよく書いてあります。うちでは、数ヶ月単位でだめになったのが数匹いた後のシライトだったわけです。

イソギンチャクは体内に褐虫藻があると、光合成でイソギンチャクに栄養を与えてくれるので餌を与える必要がありません。当然そのためには、しっかりとした光が必要となります。

そこで、4灯の蛍光灯を使用して、けっこう明るい環境を用意したのですが、時はいつのまにか蛍光灯の半分が切れていた。つまり白くなるというのは、光が足りなくて褐虫藻が抜けてしまったということ。

もともと日当たりのある、本来水槽を置かないような場所に設置していて暗くなっている事に気がつかなかったのは自分のぼんくらのせい。なんとなく3月頃から、イソギンチャクが広がらず元気がなさそうと思っていたのですが、4月になってくすんだ感じの体色が白くなってきて異変にきがつきました。

5月になってLEDライト2セットを用意して、やっと光量を確保したのですが、いやはやどうにも状態は悪くなる一方で、これではカクレクマノミがゆっくり休む場所になりません。せっかく長い住民ですので、何とかしたいところですが、とりあえず新しいイソギンチャクを注文中。

さてさて、どうなることでしょぅ。

2013年5月14日火曜日

内田光子 / Schubert Piano Works

シューベルトはわずか31年間の人生で、膨大な曲を残しました。まだまだ自分で未完成と思っていた曲が多く、途中で作曲が終わっているものも数多く存在し、その代表は交響曲の「未完成」でしょう。

しかし、ピアノ・ソナタも第21番まであるものの、そのうち1/3は完成していない。後から、これとこれが一緒になるはずだったのだろうと、いろいろパズルのように組み合わされていたりします。ですから、全集とついていても、微妙に内容が違ったりしますし、完成しているものしか演奏しないというピアニストも少なくありません。

60年代にケンプが全集を録音するまでは、あまり人気がなくて、残されている演奏はあまりありません。しかし、もともと多くの歌曲を書いたシューベルトですから、器楽曲というより歌えるメロディを作る才能は天才的。

一度知れ渡ると、演奏する人がどんどん増え、今やモーツァルト、ベートーヴェンに続いて3大ピアノ・ソナタ全集と呼ぶことができるほど、重要な作品群となっていると言っても過言ではありません。

しかし、おそらくピアニストにとって、表現力という観点からは最も難しい作品ではないでしょぅか。自分のクラシック音楽収集のナビの役をした「クラシックCDの名盤(宇野功芳ら)」に紹介されている話がわかりやすい。つまり、シューベルトは「一生懸命、長くしてソナタにしている」感じというもの。

つまり、一聴すると、なんかだらだらと長いだけで、繰り返し同じメロディが出てきて起承転結がはっきりしない。ところが、最初は多少の我慢が必要かもしれませんが、繰り返し聴いていくとだんだん噛めば噛むほど味が出るスルメみたいな音楽なんです。

じっくりと聴いていると、メロディメーカーの面目躍如たる心に残りやすい主題がはっきりしてきて、続いてそれらの合間にはさまっている絶妙な「間」がなんともいえない味をだしていることがわかります。その結果が、内田光子をもってして「死ぬときにはシューベルトを聴いていたい」と言わしめた音楽となってくる。

ケンプはさすがに先駆けとしての評価は捨てがたいのですが、内容は比較的今となってはおとなしいかもしれません。ブレンデルも70年代と80年代に2度集成していますが、どちらも悪くはない。

シフの全集は、人気と評価の高い全集ですが、実はあまり好きではない。どうも打鍵が弱くて、悪く言えば「女々しい」感じで、良く言えば情感があるということになる。情感だけで言えば、ルプーの方がたっぷりと気持ちがはいっていてわかりやすいかもしれません。

最近完成させたオーピッツは、最もがかりした全集でした。ヘブラーは、モーツァルトのような跳ねた感じでシューベルトに向いているとはいえない感じ。アラウは好きなピアニストですが、ちよっとごつごつした感じ。

個人的には、ケンプの次に買った田部京子の集成は好きなんですが、全集、しかもその他のピアノ曲を網羅しているという点では、まず聴くならダルベルトをお勧めしたい。まじめに、一つ一つを丁寧に演奏している点が好感をもてます。

ゆったり感の中で、一音一音に多くの気持ちを込めたのはリヒテル。やたらと変わったシューベルトを聴きたいのならば、 アファナシエフ。そこまで間を伸ばさんでもいいんだけどという、シューベルトの特徴をやたらと強調した演奏。

最近のものでは、ピリスの新作がよい。またメジューエワやルイスも悪くない。このあたりは、是非全集にまで発展させてもらいたいところ。また、できるならピアノがらみの室内楽も集成するくらいのものを期待したいところです。

まとまった録音としては、やはり内田光子に止めを刺します。一つ一つをものすごい集中力で弾き、一音たりとも聴きもらすことが許されないような張り詰めた緊張感がすごい。そのかわり、けっこう聴き疲れすることも否定できませんが、それがまた心地良いのです。

最初に聴くとしたら、かなりハードルが高いかもしれませんが、「死ぬまでに内田シューベルトは聴いておきたい」と声を大にして言っておきたいと思うわけです。

2013年5月13日月曜日

Irina Mejoueva / Beethoven Complete Sonatas

ベートーヴェンは、ピアノ以外の独奏楽器のソナタにおいても、ピアノは伴奏だけの地位に甘んじることなく、たいへん重要なパートを担当しています。つまりチェロ・ソナタ、バイオリン・ソナタなどでは、対等かあるいは時にはピアノが主となるパートがめずらしくない。


ベートーヴェンの時代に、ピアノはどんどん進化して現代の形に近づくわけです。鍵盤の数もどんどん増えて、さぞかしベートーヴェンはわくわくしながら作曲を続けたことでしょう。その結果が、ピアノ・ソナタだけでも32曲という膨大な量。

ピアノ独奏曲のジャンルでは、新約聖書という位置づけにある32曲のソナタは奏者にとっても、自分のようにただ聴くだけの者にとっても、大変大きな山で、そこを制覇する事はなかなか大変ですし、一つ超えても次から次へと山が現れる感じです。

実際、全集を録音しているピアニストはいったい何人いるんでしょぅか。あまりの多さで、よほどマニアックに探さないとその全貌はわかりません。

最初に聴いたのがケンプ('60)、つづいてアラウ('60)で、このあたりが自分にとってのスタンダードになりました。さらに、グルダ('60)で奏者の独自の展開がたくさんあるところを知って楽しくなりました。

ブレンデル('90)では、正統派の完成形を聴かされたみたいな感じがして、一般的な名盤とされるバックハウス('60)は意外とまじめすぎて好きになれませんでした。

ハイドシェイク('70)のあまりに奔放さはかえって聴きずらい。アシュケナージ('70)はあまりに感情込め過ぎ。ニコライエワ('80)は、間違いを気にせず女流にかかわらずパワーで押し切るところがすごい。

ブラウティハム('10)はフォルテピアノでの完璧版でしょぅし、シフ('00)とルイス('00)は21世紀のスタンダードと呼べるかもしれません。横山('90)も日本人の実力を証明しました。

そんな中で、現役版の中で、一押ししたいのが、イリーナ・ルジューエワ。日本を中心に活躍するロシアの女性ピアニストで、女性らしい情感の表現と、男性並みのしっかりとした打鍵が評価されています。

2008年-2009年に集中的に録音された全集では、そのメジューエワの特徴が最もよく現れて、めりはりのよさとしっとりとした雰囲気が同居して、聴いていてしっくりとなじむ感じが好感をもちました。

2013年5月12日日曜日

Maria=Joao Pires / Mozart Complete Sonatas

自分の場合、クラシック音楽については、主としてピアノ独奏曲、または小編成の室内楽を中心に聴いていて、どちらかというと演奏者の独自の自由な解釈による違いが楽しかったりします。

特にピアノは、一人で単音ね和音も出せ、ペダルの使用などもあって、実に表現が豊か。演奏者の個性が端的に出てくるので、いろいろと掘り下げていくと、なかなか底が見えてこないものです。

独断で代表的なピアノ曲作曲家を選び出すと、最初がバッハ。続いてモーツァルト、そしてベートーヴェン。そして、ショパン、シューベルト、シューマンの、合わせて6人が自分が聞き込む対象になりそうです。

中でも、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルトの三人は、多くのピアノ・ソナタを残した作曲家として特別な存在。今のピアノの原型は、モーツァルトの時代、どんどん進歩したのがベートーヴェンの時代、そしてピアノのハードとソフトの完成型がシューベルト。

さて、まずはモーツァルトですが、モーツァルトはどこを切っても金太郎飴的な曲がピアノソナタにも並んでいる。全体的な印象としては、ポンポンはじけるような軽快さの中に、思わず口ずさみたくなるようなメロディがちりばめられている。

最初に、リリー・クラウスの全集を聴いて、何ともチャーミングで嫌味のない演奏に好感を持ちました。続いて、アリシア・デラローチャの熟練の味に感心して、グールドのモーツァルトをおちょくったような演奏で驚いた。

古くはギーセキングやヘブラーの名盤。内田光子の深みのあるモーツァルトもいいし、ロナルド・ブラウティガムの古楽器の味も悪くはない。他にも、山ほど全集はあるのですが、一応現段階で自分の中でベストはマリア=ジョアン・ピリスの二度目の全集。

実に大人のモーツァルトで、軽やかさの中に思慮深さがあるというとわかったみたいな言い方ですが、ごどもの練習曲みたいなところも、聴いていて気持ちの良い風が吹き抜けていくような印象なんです。

ピリスは、アラウ、アルゲリッチなどと一緒で南米出身。彼らは、ヨーロッパ音楽を客観的に見る事ができて、そこへ天性のラテンの感覚をさりげなく混ぜているのでしょうか。基本的に、自分の好みに合う。

今のところ、ドイツ・グラマフォンから格安のボックスセットが出回っています。おそらく、今後もスタンダードな全集の一つとしてカタログから消える事は無いと思いますが、まだ聴いていないという方には、是非推薦したい必聴セットです。

2013年5月11日土曜日

とりびより @ たまプラーザ


家内のリクエストで、たまプラーザの駅の近くの焼き鳥やに行ってきました。

まぁ、母の日の感謝のつもりみたいなところですが、ちょうどこどももそれぞれ用事でいないので、外食ですませようというところ。

行ったのはとりびよりというお店。家内は、何度も行ってますが、自分は5年ぶりくらいでしょうか。20人程度で一杯になりそうな小さい店ですが、これが人気で土曜日の夜ともなると絶えず満席で、フラっと寄っても偶然座れる確立はかなり低い。そこで、前もって予約を入れておいたのですが、ほんと、予約しておいてよかったです。

家内のおすすめがミニたまねぎを豚バラで包んである豚玉。それと白レバも美味しい。寡黙なご主人が、せっせと焼いてくれます。

飲み物は、家内の一押しは、トマトを丸々1個をしぼった、トマトサワー。自分は、例によってひたすらビールで飲んだくれました。


週に何度もくるというお客さんがいて、「明るい農村」という面白い名前の焼酎を飲んでいました。そのお客さん、何と家が埼玉だそうで、タクシー代4万円と2時間半かけて帰るそうです(!!)。

2013年5月10日金曜日

母の日

5月の第2日曜日は、戦後になって「母の日」と決まっています。

母親への日頃の労苦に対して感謝をする日となっているわけで、なぜかカーネーションを送る慣わしとなっています。

この春から大学生になった次男が、なんとカーネーションを買ってきた。こりゃ、びっくり。ふだんから、そんなことをするとは思ってもいなかったので、最初は一体誰が買ってきたの? という感じでした。

息子、花買って来る。 → 母親、喜ぶ。 → 父親、驚く。 → ボーナスのお小遣い。

まぁ、しょうがないでしょう。それも、よくある家族の光景というものでしょうか。

2013年5月9日木曜日

慶應義塾大学病院

医科大学はいろいろあるけれど、私立の医大もたくさんありますが・・・自分が知っている範囲では、公立も含めて一番学問的に日本の医学部のトップに君臨するのは慶應義塾大学だと思うんですよね。

自分の卒業した東海大学は、当時の慶應義塾大学医学部の各科のNo.2、No.3が結集して始まりました。初代の教授陣は、慶應と協力しつつもも、慶應に追いつけ追い越せみたいな気概で大学を作り上げたと聞いています。

自分が入学したのは、やっと初めて卒業生が出た直後で、まだまだ「新設校」という色合いが多く残っていて、実際に慶應に対する憧れやライバル意識を感じたものです。

整形外科に入局してからも、慶應からの出向スタッフがいて、やたらは「あっちでは・・・」みたいなことを言うので、やや不愉快な気分になったこともありました。しかし、学会活動などで他の大学の演題に対して、しばしばより大掛かりな研究成果を後から出してくる事もあって、慶應にはかなわなないと幾度となく思い知らされました。

その後、東京女子医科大学に移籍してみると、場所からして慶應の医学部・病院とはすぐ目と鼻の先。ここでもまた、慶應の巨大な手のひらに乗っかっている状況というのが見えてきました。

もちろん、大学としての独立性はあるわけですが、女子医科大学ですから卒業生は全員女性。一般の大学よりも卒業生が、大学に残る割合は少ないわけで、スタッフの大半は自分のように外から入ってくる非卒業生。

慶應からも当然、多くのスタッフが送り込まれているわけです。慶應からすると妹みたいな存在というところなのでしょうが、一部の中心スタッフの人事でも慶應の意向が入っているのには驚きました。

それが、一定のレベルを保つことに役に立っていることは間違いなく、ある意味慶應の威光を光らせる替わりに、日本の医学を向上させるための努力も内部的に相当しているのだろうと思います。

権威主義と言ってしまえばそれまでですが、それが多くの医学発展に貢献してきた事実というのも確実に存在しているわけで、今後も多くの期待をされているわけです。

・・・なんてことを思いつつ、前を通るたびに心の中で土下座をしているのでした。


2013年5月8日水曜日

ガリレオ2

・・・が好調だそうで、4月に始まって、4週連続で視聴率が20%を超えているのは、この数年ではなかったこと。視聴率女優の米倉涼子のドラマも、まったく太刀打ちできないようです。

前シリーズは、天才物理学者というキャラクターを生かした、トリックの面白さと、柴咲コウとの掛け合いの妙がよかったわけですが、今回はどうでしょぅか。

今のところ、トリックについては比較的あっさりしている感じがするのは自分だけでしょうか。あまりひねりはなく、ガリレオがそれに気がつく過程も簡単で、やや天才度が下がったような。

今回の相棒は吉高百里子。吉高自体は悪くないのでしょうが、ガリレオとは分離して動いているような感じがします。柴咲のイメージが残っているだけに、どうしても似たようなイメージを求めてしまうところで、何とかキャラを確立しようとしているところでしょぅか。

いずれにしても、このあたりは脚本の力。前シリーズから脚本を担当するのは、福田靖。福山の人気や豪華なゲスト出演者だけにおんぶしていては、視聴率20%以上をキープすることはできません。

せっかく、独特の雰囲気を作り出したシリーズですから、今後も継続的に作られて欲しいと思うので、これからの中盤に期待する意味で、やや辛口のコメントにしておきます。

2013年5月7日火曜日

GWが残したものは・・・

今年のゴールデン・ウィークも終了して、最終日の昨日は風が強めでしたが、日中は夏のような陽射しでした。北海道では雪が降ったりと、狭いようで日本も広いもんだと思うわけです。

結局、昨日のGWの締めは昼からキャンプ気分で外でバーベキュー。明るいうちからアルコールを体に入れるのは、何ともぜんたくな感じがしていいもんです。

それにしても、たぶん・・・この、1週間で・・・
あー、体重が・・・ウエストが・・・


2013年5月6日月曜日

長嶋茂雄 VS 松井秀喜

昨夜のプロ野球、巨人-広島戦の前に特別な始球式があったのは衆知のこと。なんと、ピッチャーは松井秀喜、受けるキャッチャーは原辰徳。そしてバッターは長嶋茂雄。

長嶋さんと松井の国民栄誉賞受賞のセレモニーに付随して行われたものですが、長嶋さんが国民栄誉賞というのは遅いくらいで、誰もが何も文句のつけようがないところ。

まぁ、松井秀喜は早いような気がしますし、王貞治・長嶋茂雄と比べてどうなんだよという意見は当然出るところでしょぅが、祝い事なのでよしとしましょう。

それにしても、裏からの階段を肩を借りて一歩一歩上がっていく長嶋さんの姿には、一瞬涙がでそうでしたが、ここじゃない。少年の時、僕らをいつもわくわくさせてくれたスーパースターの現実が見えてきます。

しかし、場内アナウンスで「4番、サード、長嶋茂雄、背番号3」と場内アナウンスが流れると、いろいろな数十年間の出来事が一気に縮まって、もうそれだけでいいという気持ちになります。ユニフォームは上半身だけですし、右手は相変わらずポケットに入れたまま、左手だけでバットを持っている。

長嶋さんが打席に入って、片手でバットを構えると、さすがに涙が出てしまいました。誰もが「20世紀少年」であり、誰もが「三丁目の夕日」に住んでいた時代、すべての日本人が共有していた何か、今や忘れてしまった何かがそこにある。

・・・

・・・

・・・

長嶋茂雄を何とか、もう一度バッターボックスに立たせたい、立っている姿を見てみたい。そんな思いが、松井とのダブル受賞という形に出たんでしょう。松井君も受賞するなら、出て行かないわけにはいかないね、というミスターの言葉が聞こえてくるようでした。

2013年5月5日日曜日

ネットでコーヒー

もともと、コーヒー好きなのは、父親譲りなんでしょう。こどもの頃から、サイホン式でコーヒーをいれている姿をよく見ていたので、大人はコーヒーを飲むものだと刷り込まれていたかもしれません。

ペーパードリップが主流になって、サイホンはさすがに使うこともないのですが、ずっとコーヒー豆を買って飲むようになりました。ただし、消費が激しい時期はインスタントで代用。学生の頃は試験期間は、イトーヨーカドーのブランドにお世話になった物です。

クリニックを開業してからは、必ず午前・午後にそれぞれコーヒーを診察室に持ち込むのですが、さすがにゆっくりいれている時間もあまりないし、だいいち冷めてしまうので、高い豆ではもったいない。

そんなわけで、インスタントを飲むのがレギュラーになってしまいました。そう思っていろいろ探していたら、なかなか最近のインスタントはバカにできない。以前にも紹介した、ネスカフェの香味焙煎を見つけてからは、家でもこれでよくなってしまいました。

それでも、毎日何杯も消費する自分はいいのですが、たまに飲む家族にとってはインスタントは、何か寂しいようで、本物の美味しいコーヒーに出会わないと、コーヒー好きにはなりませんよね。

そこで登場したのがKALDIコーヒーというブランド。たまたまもらい物で知ったのですが、このブランドにBird Friendlyと言う商品があって、ペーパードリップのパックなんですが・・・いやはや、これがなかなかの味なんです。

早速、ネットで探して買い込んでしまいました。
このコーヒーの特徴は、 そのままコピペすると・・・

厳選した有機栽培コーヒー豆を100%使用したドリップコーヒーです。コロンビア、エルサルバドル、グァテマラの「バードフレンドリー(R)」認定農園のコーヒーをブレンドし、柔らかく、余韻に甘味が残るマイルドな味わいです。たっぷり楽しめる、1袋12g入り!収益の一部は、スミソニアン渡り鳥センターを通じて渡り鳥保護の為に還元され、地球環境保護に貢献することができます。

と、なっていて、確かに通常のドリップコーヒーに比べて、一杯あたり50円ですからかなり割高。安いのを探せば20円以下というのも、よくあったりします。

味の特徴は、とにかくマイルド。甘みすら感じる、口当たり。にもかかわらず、しっかりとしたこくと香りが広がる感じです。その理由は、一杯分に12gの豆を使用しているからでしょうか。通常の1.5倍の量の豆が使用されています。そう思うと、値段的にはリーズナブルかもしれません。

コーヒーの味を左右するのは、渋味と酸味。ですから、その特徴をおさえているから、マイルドということもあります。マニアックに飲みたい向きにはお勧めできませんが、今までコーヒーがあまり好きでなかった方に是非賞味していただきたい一品です。

2013年5月4日土曜日

Glenn Gould / Mozart Complete Sonatas

グールドという人は、本当に不思議なピアニストだ。バッハの演奏では、ノン・レガートで弾きまくり、転がるような音が心地よい。もう一人、ベートーヴェンも網羅すべき作曲家と位置づけ、独特の演奏で魅了する。


そのベートーヴェンのソナタ全集は、残念ながらあといくつかを残して完成していないにもかかわらず、生前ボロクソにケチョンケチョンにしていたモーツァルトのソナタ全集はあったりするわけです。

これは、もうモーツァルトをおちょくっているかのような、誰にも真似できない全集なんです。発売当時から、そういう話は山ほど出ていて、数年前に初めて聴いたときに、自分も確かにこりゃ変なモーツァルトだと思った物です。

でも、確かに客観的に考えると、モーツァルトは本来芸術家というより、娯楽音楽作家兼演奏家であり、だからこそあれだけ多くの曲を作り出すことができたわけです。もちろんそれが彼の天才であるわけですが、とにかくグールドはそういう快楽的な部分を際ただせたかったということらしい。

出だしの1番、2番は、ゆっくりめのテンポで、一音一音をくっきりと分離して聴かせてくれます。そうかと思うと、3番では、もう気が狂いそうな速さで、人間業とは思えません。このあとは、全体的に急ぎ足のモーツァルトが続きます。昔だったらLPを45rpmでかけ間違ったような感じ。

有名なのは11番 第3楽章、いわゆるトルコ行進曲。これほど遅いテンポのトルコ行進曲は他には無い。ランランなんかが弾いたら1分でおわりそうなところを、10分かけているみたいな感じ。

評論家の意見も分かれていて、聴く価値もないという人もいれば、実はこれこそ行進曲のテンポだという人もいたりする。確かに、ゆっくり亢進する感じのテンポとしては、これくらいがちょうどいい。

 普通全集でCD5枚にまとまる全集ですが、グールドは4枚で余裕です。初めてモーツァルトを聴こうという方には、とてもお勧めはできませんが、いくつか聴いた後にちょっと変わった物を探しているというならぴったりのセットです。


2013年5月3日金曜日

ネットでスボン

GW後半戦に突入して、交通機関や道路はだいぶ混雑しているようです。混んでいる中、出かける方はすごいなと思います。自分は、どうも苦手で、こういう時期は夜中に出かけて、まっ昼間に帰ってくるみたいなことばかりをしていました。


さて、話はかわって、かみさんが洋服をいろいろと通販で買うのですが、ずいぶんと大量に注文する。こんなに買い込んでどうするんだ、しかも色違いとかもたくさん。実は、気に入らないものは返品するんだそうで、10品のうち手元に残すのは2品くらいのようです。

ちょっと安心しましたが、結局返すのもめんどくさいのだから、もう少し絞って買えばいいのにと思ってしまいます。でも、返品にかかる費用も含めても安いものを選んでいるのだから、元は取れているのだそうです。

さて、自分は万年UNIQLO男で、それ以外の普段着る服はほとんど無くなっています。さすがに、いい加減飽きたというか、お店に行っても自分が買おうとするものは限られていて、同じサイズ、同じ色だったりするわけです。

ズボンについては・・・今時はパンツ(ツにアクセント)と言うのでしょうが、もう20年くらいはツータックのチノパンしか履いていない。10年位前は、DOCKERSというブランドのものを買っていたのですが、 日本から店が撤退してしまいました。

以来、UNIQLOのチノパンばかりでしたが、だいぶ今履いている数本も摺れてきたし、ついにそのうちの1本がチャックが壊れてしまい、そろそろ新しいのを買いたいなと思うようになったというところ。

そこで、かみさんにならってネットでいろいろ探してみたところ、ジーパンのブランドEDWINでよさげなものを見つけました。ただ、ウエストと股下のサイズを指定して買うと、返品ができなくなる。ネットでサイズのあるものを買うのは、けっこう勇気がいりますよね。

慎重に、自分を計測して、UNIQLOのスボンのサイズを吟味して、注文したところ・・・今日、届きました。ややねストレッチ素材のせいもあってか、一応サイズはOKでした。ただ、カジュアルブランドですから、ネイビーとかクレーのような色がない。

さてさて、今度はどこで探そうか・・・こうやって、ネット通販にはまっていくんですかね。

2013年5月2日木曜日

餃子

・・・を、久しぶりに作ってみた。一頃流行った形にしてみました。

中身のグザイはかみさん担当。包んで焼くのは、こっちの仕事。今回はIH調理器で焼いたのですが、やはり火力的には無理がある。どうしても、羽がパリパリにならない。

しょうがないので、ガスレンジに移して、最後は表面が焦げてしまいました。あ~、残念。

2013年5月1日水曜日

腹一杯GW @ あざみ野 すし銚子丸


今年のGWは、間に3日間の平日があって分断された感があり、休みは完全に前半と後半になっています。今日は、そのど真ん中で、お寿司屋さんにいっちゃいました・・・と言っても、いわゆる回転寿司。

あざみ野の三規庭の中に入っている、すし銚子丸です。今更、紹介するまでもなく有名なチェーン店ですが、最近は、安さでくら寿司とかかっぱ寿司とかにだいぶ押されている感じでしょうか。

この店は、店員は「銚子丸劇団」と一員という位置づけらしく、握っている責任者は座長と呼ばれていました。店員が一丸となって、客を喜ばせようという、悪くないアイデアのようです。

3人でたらふく食べて9000円。高い? それとも安い?

けっこう、気にせず高い皿をとっていたので、十分な値段かと思いました。いくら、大トロなどの定番高価ネタ以外に、ずわい蟹とか、あわびとか、高級一品物も楽しみました。


あわびは、もちろんそんなに大きくはありませんが、その場で踊り焼きで、チョーうまい。炙り物もかなりいけていました。あら汁も、こくがあって大変美味しかったです。