2012年6月30日土曜日

中山康樹 / 新・エヴァンスを聴け!

中山康樹というのは元スイング・ジャーナルの編集長。自他共に認める、数少ないマイルスの知っている日本人の一人。まぁ、特権というか、職権乱用というか、我々一般人からすると羨ましいことこのうえない。

中山氏が有名になったのも、マイルス関連の書籍を次から次へと書き飛ばしているからで、特に「マイルスを聴け」はマイルス好きにとっては無くてはならない著作となっているわけです。

特に次から次へと登場してくるブート、つまり海賊版をほぼ完全収録しようという試みのせいで、何度も改訂して文庫本サイズで1000ページを越えてしまうという巨大なガイドブックは、凄すぎです。

今度はビル・エヴァンスにターゲートを決めて、同じような本を出しています。エヴァンスはさすがに、活動期間が短かったせいか、350ページ程度でおちついて、本としては実用的な厚さですんでいる。

中山氏の文章は独断・偏見の固まりで、アルバムのオリジナル・フォーマットへのこだわりは偏執的ではありますが、悔しいことにアルバム一枚一枚を簡潔に紹介していく手腕はなかなかのものと認めないわけにはいかない。

特に、昔からのジャズ・ファンに取っては、よけいなことはどうでもいいので、このくらいストレートに紹介してもらうくらいがちょうどいい。今夜も、この本を片手にエヴァンス再発見のためにいくつかのアルバムを聴いているわけです。

2012年6月29日金曜日

プリαの変な音


これって、ネッドでもけっこう話題になっているやつのようです。

うちの赤プリαも、実は納車時から聞こえていて、特に走りには何の影響もないのですが、やっぱり多少はきになっていました。

今までの車で、こういう音は聞こえたことがない。走り出しの最初だけなんですが、「ファーファー」とでも表現するしかないような音がする。どうもブレーキまわりから出らしいのですが、原因についてはわかっているようなわかっていないような。

先週、1ヶ月点検だったので、担当に一応相談してみました。なんとかなりそうと言うことだったので、日を改めて本日、日帰り手術を行うことになりました。

とりあえず、原因となりそうな部分に対しての部品交換などで対処してくれたようです。明日の朝がどうなるか、楽しみにしたいと思います。

2012年6月28日木曜日

これで最後?

今日は手術。

そりゃ、もともと整形外科医ですから、手術という治療手段は重要な「武器」であって、手術なしでは外科系の医師とは言えません。

でも、実際のところ、開業医という立場では基本的には手術という方法は、紹介状を書いて病院の医師に委ねるのが普通です。

ちゃんとした手術室を完備しているわけではなく、緊急的な傷の縫合以上のことはおいそれと行うわけにはいきません。

開業する前までは、一番多かったときで年間250件くらい、少ないときでも100件程度の手術をしていました。おそらく、今までに3000件以上は手術をしていると思います。

開業してからは、大学や近くの病院での外来を続けていますから、手術をする環境は維持しています。ですが、手術をする回数は激減。どんどん減って、この1年では今日の手術で3回目。こりゃ、いよいよ最後の手術になるかなと・・・

そもそも手術というのは・・・まぁ、そんなに構えて言えるような立場ではありませんが、職人的な側面がありますので、やらないとうまくならない。そして、やらないとへたになっていくわけで、それは自分にも当てはまる。

そんな思いで、手術をしましょうと患者さんにお話しするのはなかなか難しい。開業医と病院の勤務医との間で、手術の適応や方法について同じレベルの意識を持っていないといけないわけで、その辺の勉強を怠るわけにはいきませんね。

2012年6月27日水曜日

第5回田園都市リウマチフォーラム

開業医が集まって始めた関節リウマチについての勉強会が、しだいに会としての体裁が整ってきて、今回で5回目。思えば、わずか数年会の間のことですが、ずいぶんと大きく成長したものだと思います。

今夜は、東京医科歯科大学教授の針谷先生をお招きしての講演会でした。女子医科大学で一緒に働かせていただいた・・・というのもおこがましいくらい、今や日本の関節リウマチ治療を牽引する一人として高名な先生です。

これから登場するであろう、新しい新薬の話については、もう目を丸くするばかりでした。患者さんにとっては、戦う武器がどんどん登場してくるわけですからWELCOMEな話。一方、われわれ医者からすると、もう目がまわりそうな状況です。

さらに現在リウマチ診療でよく言われていることがらについての、疑問点を提起していただきました。物事には、いろいろな見方があるわけで、一人一人の病態が異なるリウマチという病気においては注意が必要。

いつでも偉い先生が言っていることを鵜呑みにするのではなく、個々の患者さんに見合った治療方針をしっかり考えることが大切だということだと思います。

さらに、リウマチと悪性腫瘍との関連についての最新の研究の成果などについての話も興味深く、もう勉強しておくことが山ほどあって、てんこもりの講演でした。

参加してくれる先生方もだいぶ固定化して、この地区でリウマチ診療を志している面々の顔がお互いにはっきりしてきたように思います。このあたりが、この会の目的の診診連携の強化の成果ではないかと思います。

次の会の計画もできていますが、いつも実地診療家の視点から興味があり、なおかつ知っておかなければならない題材を用意しています。ますます会が大きくなってくれればいいと思っているわけです。

2012年6月26日火曜日

CALPISバター

カルピスというと・・・初恋の味とか、とにかく乳酸菌飲料で有名。

そのカルピスがバターを作っているというわけで、先日テレビで榊原郁恵さんが絶賛・推薦していたんですね。たまには、ミーハー的に乗せられてもいいかと思いアマゾンでお取り寄せしてみました。

確かに、普通のバターに比べてとってもクリーミィ。そのまま食べても油っぽい感じがなくて、すっきりした味わいです。トーストにのせて食べるのに最適です。

値段的にはもちろん高めではありますが、この味に価値を見いだすならばOK! 最高! いい感じ!!

2012年6月25日月曜日

紫陽花

季節を象徴的に表す花というものがあるものですが、梅雨時の代表は何て言ってもアジサイでしょぅ。アジサイにカタツムリという図は、ぷんぷんと季節感が漂い、じめじめとした湿気もいっとき忘れさせてくれます。

まとめて見るならば、鎌倉あたりが最も有名ですが、アジサイ自体は普通にあちこちに植えてあったりするわけで、ちょっと見には困りません。

アジサイの花の色が「リトマス試験紙」であることはよく知られています。

実際はアルミニウムがポイント。酸性土壌ではアルミニウムが溶け出て根から吸収しやすくなり花は青くなり、アルカリ土壌では赤くなるということなので、リトマス試験紙の色の変化とは逆なんですね。

花屋さんではずいぶんと種類も増えて、この季節に楽しむ花としての貫禄は十分ですね。

2012年6月24日日曜日

TOKYU PLAZA @ 表参道

梅雨の中休み、梅雨の晴れ間。今日の日曜日は天気も良く、お出かけ日和でした。

・・・と、いうわけで、ヤングの街、原宿に行ってみました。どうも、中高生の頃からおなじみの場所なんですが、どんどん変化していくスピードにはついて行くことができず、たまに行くたびにびっくりして帰ってきます。

数年前に、同潤会アパートがなくなって原宿ヒルズに変わったときが、一番大きな変化だったように思います。それ以外にも、街並みの変化はいっぱいです。

昔、原宿の駅前にはRalph Laurenの立派な店がありましたが、いつの間にか撤退。ファンとしてはちょっと残念でしたが、いつのまにか表参道の真ん中の有名な交番の近くに復活していました。

Kiddy Landも7月1日にリニューアルオープン間近ということで、ただいま工事中なんですね。FOEVER21なんかも、いつの間にかできていますし、超モダンだったLa Foretは、もう古典の域に達しています。

特に最近大きく変わったのが表参道と明治通りの交差点、あれっ? ついこの前までGAPがあったじゃないですか。もともとはセントラル・アパートという建物だったところですが、これが無くなったときもずいぶんとイメージが変わったものです。

GAPが撤退して、そのあと4月にオープンしたのが東急プラザ。今時のヤングに人気のAmerican Eagleみたいな店もあれば、ポップなアダルト・カジュアルで人気のTOMMY HILFIGERも入っていたりするんですね。

最も目を引くのが、交差点に面する角のメインのエントランス。2階部分まで長いエスカレータがあって、その周りをミラーが取り囲んでいます。まるで、アミューズメント・パークのようなわくわく感を客に感じさせるような仕掛けになっています。

ただ、なんにしても、50歳代のおじさんには、どんどん辛い街になってきています。そこらをフラフラしている女の子が全員きゃりーぱみゅぱみゅに見えてしまいました。

2012年6月23日土曜日

Bill Evans / Portrait inJazz


ジャズ・ピアノ・トリオというジャンルの中では絶対的な名盤。どんなガイドブックでも、このアルバムをはずすことはありえない。それがビル・エヴァンスの1959年の"Portrait in Jazz"でしょう。

もちろん、自分も何の異論もなく、このアルバムがエヴァンスのリーダー作としては3作品目であり、自分のスタイルを確立するまで初期の代表作であることは疑問の余地がありません。

エヴァンスは40年代後半から出てきて、50年代前半に頭角を現しました。少しずつ、バド・パウエルとは違う「何か」を持った白人ピアニストとして成長していたわけです。

そのエヴァンスの個性をしっかりと認識して、確立させた立役者は・・・やはりマイルス・デイビスでした。1958年の短期間でしたが自分のバンドに迎入れ、そしてエヴァンスのドラッグ問題で解雇したものの、1959年に世紀の傑作"A Kind of Blue"を共に作り上げたのです。

その過程で、エヴァンスは運命のベーシスト、スコット・ラファロと出会いこのアルバムにたどりつきます。ドラムはポール・モチアン。ジャズ史上、最高のピアノ・トリオという評価をほしいままにすることになります。

最も有名な"Autumn Leaves(枯葉)"の演奏は、明らかに前年にマイルスがブルーノートに吹き込んだスローテンポの演奏の決定版に対抗したもので、アップテンポ版のスタンダードを目指したものでした。

このトリオは、ラファロの交通事故による突然の死によって、より伝説として評価の上乗せがはかられることになり、逆にエヴァンスのイメージを固定化してしまうマイナスも併せ持つことになりました。

エヴァンスは1980年に壮絶な死を迎えるまで、このアルバムをずっと引きずりつづけたのだろうと思います。しかし、エヴァンスの生涯の代表作として本当にこのアルバムを単純に選び出していいのか、これからしばらくはエヴァンス再発見をしたくて、聴き直していきたいと思っているわけです。

2012年6月22日金曜日

八方ふさがり

現実にそんな甘いことが実現するとは思っていないまでも、おそらく自民党に対する「反対する」野党の姿勢だけのことなんだろうと。

それでも、何かが変わってほしいといういくらかの期待をこめて民主党への政権交代を黙認したのは、国民の日本社会のなんともいえない閉塞感に対する気持ちだったはず。

トップが変わっても、すでにできあがって稼働しているシステムは簡単に変わるわけはなく、自民党から民主党になって何かが良くなったかと言うと、ほとんど実感できるものはありません。

あれだけ騒いだマニフェストって何だったんだろう・・・という。選挙公約とするならば、国民に対する約束であり、履行する義務を伴うものです。政党としての国民との契約ですから、守れないならそれなりのペナルティを科せられなければなりません。

単なる「あーしたい、こーなるといいね」程度の希望を出しただけのものなら、単なる意見であって国民に約束したものではないわけです。マニフェストが実行されなくても、それを真に受けた国民の責任と言うことなんでしょうかね。

政権交代以後、民主党には「できる政治家」がいないということが露呈した感は否めず、小泉以降ボロボロになった自民党はさらに野党らしくなりました。その他の弱小政党の存在感はいっそう希薄になり、もうほとんど忘れられた感じです。

最近思うのは、政治に対する透明性の要求や、特権の否定といった国民の意識が、政治家をどんどん小さくしていないかということです。社会が、平等性を正義としすぎていないでしょぅか。

いずれにしても、もう一定の行動基準の中にいる現在の政治家には期待することはできないのかもしれません。根本的な日本のシステムをひっくり返せる行動力と、それによる負担を国民に理解させられるだけの説得力を持った政治家の登場はないのでしょうか。

集団をリードするためには、それなりのカリスマ性は必要で、もしかしたら間違った方向性を示しているかもしれませんが、それを評価するのは歴史の仕事です。

2012年6月21日木曜日

関節リウマチ~バイオNEXT

関節リウマチの診療は、自分の場合最もセールスポイントにしているわけで、このブログでも繰り返し同じようなことを書き綴っています。最近は、比較的新しい話が無く、この1年くらいはやや話題性では落ち着いている感があります。

しかし、現在治療の最前線で用いている生物学的製材(以下バイオと省略します)とよばれる注射の薬については、各製薬会社は積極的な開発競争を繰り広げており、来年に向けて新たな展開が予想されています。

これまでのバイオは、関節の中で症状に直接関係する炎症性サイトカインというものをターゲットにしてきました。サイトカインにはたくさんの種類があるのですが、特にTNF-αと呼ばれるサイトカインをたたくための薬が現在使われているバイオの中心となっています。

2003年に日本で最初に登場したレミケード(田辺三菱製薬)という薬は、その画期的な効果に対して驚愕するという表現が大げさではありませんでした。内服薬で数ヶ月かかって改善していたものが、2時間程度の点滴で出せるのですから、医者も患者さんも「特効薬」として大いに期待したわけです。

続いて2005年にエンブレル(ファイザー製薬)が登場し、手軽に皮下注射で投与できることが重宝しました。さらにヒュミラ(エーザイ)、シンポニー(ヤンセンファーマ)と登場して、選択肢がどんどん増えています。

TNF-α以外のサイトカインをブロックしようという考え方もあって、アクテムラ(中外製薬)はインターロイキン-1というサイトカインを標的にしました。TNF-α系のバイオの効果が出ない患者さんにとっては、このような薬の存在は重要です。

そして、もっと病気の上流に対して効果を発揮するオレンシア(ブリストルマイヤスクイブ)の発売は、悪さをしている一番下流のサイトカインを叩くというバイオとは一線を画するもので、サイトカインを産生する免疫細胞に作用してより病気を「治す」ということに目標をさだめたものと言えるかも知れません。

さて、NEXT NEWとなるものとしては、いよいよ内服薬の登場が近づいています。これまでのバイオは、いずれも点滴ないしは皮下注射というものでした。同等の効果が得られるのであれば、制約の多い点滴よりも皮下注射、皮下注射よりも内服薬の方が便利であることは明白です。

また、点滴で使用するアクテムラも皮下注射の開発を行っているとのことですから、より広い適応を考えることが可能になりそうです。患者さんにとっては、当分効果が出る治療薬が無くなって困るという事態はなさそうです。

ただ、いずれの薬を使用してもどうしても効果がなかったり、副作用が出てしまって使用できないという患者さんがいることもあいかわらず事実なのです。現在、いくつかの大学病院では遺伝子診断をすることで、薬の影響をあらかじめ予想する研究をおこなっています。これが、実用化すれば大変役に立つことになるのですが、一般化するにはまだある程度の時間が必要そうです。

それと同時に、なんとか治った状態にもっていき薬を中止することが可能になる手法の確立も急がれます。どんどん早期発見・早期治療が進んでいて、絶えず次の一手を考えていないといけない状況があり、なかなか医者としては気が抜けません。

2012年6月20日水曜日

ボクシング

今夜は世界ミニマム級王座統一選で、井岡VS八重樫の戦い。いや~、もうすごい戦いでした。殴り合いと言ってしまえばそれまでですが、最後まで両者共に手を出して、まさに「戦い抜いた」という感じの試合は見応えがありました。

そもそも、ボクシングというと自分の世代は「あしたのジョー」から始まるんです。小学生の時に少年マガジンに連載、その時は必ず毎週読んではいませんでしたが、単行本は楽しみにしていました。

誰もが、あっと驚いたのは力石徹の葬儀のお知らせが載ったこと。さらに、ホントに執り行われてニュースにもなったと思います。力石は勝負の鬼となって無理な減量により、ジョーのテンプルへの一撃により頭蓋内出血を起こしたわけです。

でも、矢吹丈にも幸せはこない。世界チャンピオン、ホセ・メンドーサを「廃人」に追い込んだタイトルマッチ。ジョーはコーナーに座ったまま、ボクシングを始めた頃の夢だった「真っ白」になっていくわけです。

ああ~、もう、そこんとは思い出すと、いまだにけっこう胸が熱くなる感じです。今夜の試合も、そこまではいきませんけどね、久しぶりに熱い戦いを見せてもらいました。

井岡は途中経過で、わずかにポイントをリードしていることがわかったにもかかわらず、前に出て打ち込む手を緩めない。八重樫も、目を何倍にも腫らしていながら、手数が減ることがありませんでした。

王座統一戦ですから、当然二人ともそれぞれがチャンピオンですから、意地と意地のぶつかりあい。結果としては、井岡が勝利しましたが、最後まで戦いあった二人に差をつけることは難しい。戦いには勝ち負けが付きものですが、今回は両者をたたえるのに十分なし合いだったと思いました。

2012年6月19日火曜日

吹けよ風、呼べよ嵐

台風がどんどん近づいています。なんと、日本をなめるように進んでくるようです。

朝から、急に雨が降ったりして、なんとなく怪しげな雰囲気が広がってきました。昼頃から風も強くなってきて、蒸し蒸し感もどんどんパワーアップ。

夕方からは雨脚も強まり、いよいよ来るぞという感じ。昔だったら、窓に木を打ち付けたり、そこら中のものを紐でしっかりとくくりつけたりと準備が大変でした。

家の中でも、停電はたいてい起こるのでろうそくの準備は必須。いつ真っ暗になってもいい覚悟をしておかないといけない。

それに比べれば、最近はずいぶんと気楽になったものです。こんだけの台風がやってくるというのに、自分も含めて通常の仕事とかはいつものペース。早めに切り上げたり、そもそも休みにしたりとかしないわけです。

それだけ日本は丈夫になったのか、それとも日本人が呑気になったのか・・・さてさて?とりあえず、ピンク・フロイドでも聞きながら迎え撃ちたいと思うわけです。

2012年6月18日月曜日

6月第4週

なんでしょう、6月の早いこと早いこと。もう、半分以上終わっていて、もう後半戦に突入しています。もともと6月というのは、祝日もないですし、梅雨にはいって日本中があまり楽しいイベントの少なくなるころですからね、さっさと過ぎても困らない。

先週の備忘録としては、水曜日の13日に都筑区医師会のセンター南駅周辺の班会というのがありました。今回は特に困った問題はないようで、すぐさま飲み会に突入。

食事はイタリアンでしたが、自分はビール党なので、当然ビールで「るねっさんす~」でして、ワインは酔いが進むので今回は飲みませんでした。

食事はやや大味な感じ。パスタはアルデンテの何歩も前という感じで、自分にはかなり硬い感じ。まぁ、食べるのが目的ではなく、他の先生との会話を楽しむのが目的なのでどうでもいいところではありますが、たぶんこの店をクリニックで利用することは無いように思いました。

金曜日の15日は車の点検。4月末に納車されたプリウスαの1ヶ月点検です。ネットでけっこう話題になっている、走り出しの「ファ~」っというような変な音、実はうちのでも出るんです。朝とか夕方とか、車が冷えている状態からの動きだしだけ。

走りには何の影響もないので、気にしなければそれほど大きな問題では無い感じですが、やはり今までの車では聞いたことがない音なので、ディーラーに「なんでだろ~」と相談しました。

点検の中では確認できなかったそうですが、確かにそういう話がよくあるようで、それに対する対策についてもある程度できているようです。どこかで調整をしてくれるということになりました。

昨日の日曜日の18日は「父の日」。母の日に比べて、どうも存在感が薄い父の日ですが、こどもが小さいうちは「強制的に」幼稚園でいろいろな手作り品を持ち帰ってきました。さすがにもう何年も「そんなの関係ねぇ」的な日曜日になっています。

先月から聴き直していたコルトレーンのアルバム再発見の旅もだいたい終了したので、先週からビル・エバンスに移りました。最近は、あまり面白そうなクラシックを見つけていないので、今月後半もジャズ漬けで過ごしたいと思います。 ワイルドだろぅ~

2012年6月17日日曜日

Grace Mahya / Self-sellection

どうもおじさんになると、何でも新しいものが苦手になってしまい保守的になるのは自分も同じ。気がつくと「昔は・・・」なんてことを、ついつい口にしているわけで、趣味についてもその傾向は変わらない。

音楽は小さいときから、聴くのだけは得意でしたが、40才過ぎてた頃からでしょうか、あまり新しい音楽には手を出さなくなりました。ですから、新譜を追いかけているのは洋楽だったらEric Claptonくらいでしょうか。邦楽なら、松たか子くらい。

ジャズの場合も同じで、ほとんどマイルス・デイビスだけ聴いていればすんでしまうのですが、多少そこから枝をたどって、ジョン・コルトレーンとかビル・エバンスくらいまでいけば十分足りてしまうのです。

あとは、50年代から70年代くらいまでの聴いたことがあるアルバムくらいがあれば、それ以上音楽を聴いている時間そのものもありません。

そんなわけで、ご本人には大変申し訳ないのですが、まったくと言っていいほど知りませんでした、グレース・マーヤさん。ピアノを演奏して歌も歌うジャズのアーティストなんですね。2006年にCDデヴューしていて、年に1枚アルバムを出している。

ひょんなことから、ご本人から自選ベスト盤CDをいただきました。今までのアルバムからのチョイスで、CDの盤面には手書きの曲名が書いてあります。いやぁ~、恐縮です。
 
ジャズで歌ってピアノを弾くというと、関西弁のおばさんしか頭に浮かびませんでしたが、マーヤさんはまだまだ若い美人さんでして、各CDの曲名を眺めてみると、 おじさんジャズファンには、けっこう嬉しい選曲が多い。

比較的スタンダード化したポップスから、ジャズの定番曲、そしてオリジナル曲もとりまぜています。演奏は、どちらかというとおとなしい感じ。バンド編成からするとフュージョンっぽい編曲が多いのか思ったら、意外と正統派的な音楽です。

歌声は比較的低いので、大人なのシンガーとして艶があってなかなか良い感じ。特にボサノバとの相性は抜群です。もしかしたら、ささやき調でフレンチ・ポップスなんかを小粋に歌うのもいいかもしれません。

ボサノバといえば、好きなアーティストのオノ・リサとも、ちょっと声質が似ていると感じる時があったりするので、共演作とか面白いかも。 ・・・と、まあ好き勝手なことを言っていますが、最近の日本では女性ジャズボーカルは無くなったかと思っていたので、こういう若い方が頑張っているのは嬉しいことですね。

 なんにしても、さわりの10曲だけではもったいないので、ちゃんとアルバムを聴くようにしてみたいと思います。そうそうHPによれば、マーヤさんは今度の水曜日が誕生日のようです。

Happy Birthday !!

 

2012年6月16日土曜日

車内でSDカード

自分にとっては車の中で音楽を聴くというのは、ほとんど走るのにはタイヤが必要というのと同じくらい普通のことになっています。

最初に乗るようになった車には、カーオーディオとしてAM/FMラジオとカセットテープがついていました。次の車の時にはすでにCDの時代で、音は格段とよくなった。

そのうち一枚一枚CDを入れるのはめんどうだというわけで、CDチェンジャーというものをくっつけました。なんと6枚のCDを一度に入れられるという、20年くらい前としては超すぐれもの。

でも、自分の好きな曲だけを選りすぐって聴きたいときはカセットテープしかなかったのですが、時代は進歩してMDなるものが登場。プロモーションビデオが全盛になってきたころで、テレビの音声を録音してMDに入れて聴いていたものです。

しかし、MDの時代は比較的短く、音楽はパソコンでMP3に変換してCDに入れて車に持ち込むようになりました。なんと、CDの700MBあれば100曲以上を入れておけるので、何時間もソースを交換する手間がない。

しばらくは車の中には、自分のお気に入りが入ったデータCDが10枚くらいあれば十分という時期があったわけです。しかし、時代の変化はめざましく、数年前からはメモリーカードにいれておけばよくなりました。

4月に新しい車がきたわけですが、そこでナビをどうするかという選択で、一番重視したのが音楽をどうやって聴くかと言う点でした。ナビ機能については、そんなにしょっちゅう知らないところに行くわけもないので、普通のことができれば特に困らない。

音楽については、今時ですからメモリーカードから直接読めることが第一条件でした。HDDナビで、CDを取り込んでしまうというのが流行ですが、HDDの耐久性についてはまったく信用していないので、あっさり却下です。

そんなわけで、とりあえず値段的にもお手頃な16GのSDカードに音楽データを入れることにしたわけです。とりあえず6枚あるので、全部で約100G近くの容量となるわけです。

MP3の最高音質のデータでは、だいたい1分で2~3MBくらいが必要ですから、これだけみっちりと音楽を聴き通すのには、実に1ヶ月くらいかかるということになります。

いやはや凄い時代になりました。一枚のカードのなかに、何種類ものベートーヴェンのピアノソナタ全集が入っていたりするんですから。

2012年6月15日金曜日

壁の花

どうも浅学で申し訳ありませんが、よく見かける花です。

問題は生えているところ。見ての通り、まさに住宅の土台の壁です。もとから、ここに種を植えるわけはなく、どこからかこぼれてきたんでしょう。

ちょうど水を抜く拝観が埋め込まれているところなので、適度に水気もあってちょうどおいしい場所なんでしょうね。

せっかくがんばって花を咲かせたわけですから、是非生き抜いてもらいたいものだと思いますが、残念なことにどうも見栄えは必ずしもいいわけではない。

そーっと、どこかの土に移植してあげるというのは・・・もっとも、こんなところに生えてくるから写真に撮ろうという物好きがいるわけですけどね。

2012年6月14日木曜日

上同下

学校でも、社会に出ても、必ずヒトとヒトの関係には上下関係が付きもの。昔、福沢諭吉は「学問のす々め」の中で、「天ハ人ノ上ニ人ヲ造ラズ人ノ下ニ人ヲ造ラズト云ヘリ」と書きましたが、現実社会ではそうはいきません。

実際のところ、上下関係があることである一定の秩序も生じてくるわけで、必ずしも悪いことではないと思います。もしも、すべてのヒトがまったくの並列状態では、決まるものも決まらず、成すべきことも成されないかもしれません。

大学でテニス部に入ったのですが、一つ上の学年の部員が大量にいて、自分たちの学年はいつでも「その次」という感じでした。整形外科に入局すると、またもや一つ上の学年が大量にいる。やっぱり、自分たちの学年は「その次」という扱い。

上級生が、先であることはある程度しょうがない。実際、もっと上の先生から理論的なことを教わるわけですが、今日必要な現実的なことをいろいろ教えてくれるのは一つ上の先輩だったりするわけです。

同級生は、お互いが仲間でありライバルであったりする。とは言え、そんなにシビアな関係ではなく、和気藹々としたものです。それなりに、苦労を共にした、「同じ釜の飯を食った」仲間であることは間違いありません。

下級生ともなると、今度はこっちが先輩になるわけで、しっかりとしないといけないのですが、なにしろ下っ端根性が染みついているので、さぞかし頼りなかったことでしょぅ。

この人より下級生でよかったというのはそうないことですが、 正直言ってなんでこっちが下級生なんだと思うことは時々あったりしました。それよりも、こいつより上級生でよかったということの方がよくあります。

とにかく、ヒトの上や下にヒトがいることは、ヒトが成長していく上である程度必要なんだろうな、と思います。

2012年6月13日水曜日

うちには医者はいない

医者には、自分の家族や知人を積極的に診察するタイプとそうでないタイプがいるんですよね。

自ら診察するタイプは、自分の近いヒトだからこそ自分の力でなんとかしたいと思うわけで、それは一つの考え方として至極当然のことです。

一方、そうでないタイプの場合は・・・自分との距離が近いだけに、自分が冷静になれない場合を恐れたり、時にはお互いに甘えが出ることを良しとしないというような理由が考えられます。

自分の場合は・・・正直言って、どちらかと言えば後者のタイプ。なかなか、家族の診療は難しい。まぁ、いいかという気持ちになってしまうのはお互い様。

父が倒れたとき・・・脳梗塞でしたが、本人も医者だったので、自分の中で何が起こっているかはある程度は察しがついていたことと思います。こっちも、詳しい検査をしていなくても、だいたいは状況を想像できました。

ですから、本人が白旗を揚げるか、旗を揚げれない状況になるまでは、本人の意志に任せていました。結果としては、状況が急速に悪化したため、病院に有無を言わさず連れて行き入院させたのですが、状況は自分も、そして本人も想像していた以上に悪かったわけです。

この場合は、もちろんもともと自分の専門領域ではないので話が少し違いますが、もう少し早めに積極的なアプローチをしていれば違った結末だったかもしれませんね。

そこまで大きな話ではないにしても、しょっちゅう家族には「うちには医者はいないのかしら」とぼやかれてしまうわけです。それも、ちょっと情けない話ですけどね。少なくとも、うちの子が骨折したときは、しっかり治療しましたよ(キリッ!!)。

2012年6月12日火曜日

人類の幸福

外来診療をしていると、整形外科の場合は圧倒的に多い症状は腰の痛みと膝の痛みです。

これは、ヒトが二足歩行動物であることに関係がある。そして、もともと四つ足動物からの進化であることの、歴史的な根拠の一つともなっているんでしょうね。

本来も背骨は縦方向の加重に耐えられる構造ではないわけで、例えば愛犬を縦にしてだっこばかりしていると犬でもヘルニアになったりするわけです。

膝も上半身の体重を支えきるだけの余力がない。関節面の軟骨はどんどん摩耗して、現代人の生涯にわたって使用に耐えうることができません。

ヒトは二本脚になって、手を自由に使えるようになったことで文明を持ち、非力ながらも生物界を支配できるようになったわけですが、それが本当に幸せだったのか? ずいぶんと哲学的なことに思いをはせたりしても、まあ、結局か答えはみつかりません。

生物としての寿命が伸びたことも、本当に人類を幸せにしているのか。本来は5,60年程度の耐用年数しかないのに、衣食住の改善、医学の進歩によりどんどん寿命が伸びました。

時々医者としては、心の片隅にわずかながら疑問として思い出すことがあったりすることなんです。あんまり、難しいことを考えても、堂々巡りになるだけですし、突き詰めていくと自分の仕事を否定することになりかねない。

時には、大まじめにこんなことも思ったりしますが、実際表に出すと嫌みな奴になってしまいますね。

2012年6月11日月曜日

スナップエンドウ


スナップエンドウです
この数年、スーパーでもよく見られるようになりました
甘みが多めで、そのままでもけっこう美味しい

中身を、ちょっと開いて
覗いてみます

可愛らしい豆が、
きれいに整列しています

それでは、さやを そーっと開いてみましょう

あれれれ、豆はさやのこっちとあっちに
交互にくっついているんですね

知らなかったわ~

中身は、こんなになってんですね

それじゃ、パーっと開いちゃいましょう

開いても味は変わりません。

あー、美味しかった

おしまい

2012年6月10日日曜日

コカマ

いや、もう、説明の必要はないでしょぅ。

こどものかまきり、見つけました。とりあえず、略してコカマ。活躍する夏に向けて、これからどんどん成長していくんでしょうね。

まぁ、このくらいの大きさなら可愛げもありますが、体長10センチくらいの成虫になると、けっこう攻撃的で、時にはけっこう怖かったりする。

動物も、虫も、そしてヒトもこどものうちは可愛いものですね。

2012年6月9日土曜日

梅雨入り & 夏休み

そうです。梅雨入りです。関東地方は、今年は6月9日。いよいよ、これから1ヶ月くらいは、汗っかきの人間にとっては過酷な季節。

梅雨入りしたかと思うと、いきなり梅雨寒の土曜日。まぁ、日本の四季を感じるための重要なイベントの一つだと思って、がまんするしかありません。

毎年、 梅雨が明けた頃にちょうど海の日という祝日がありますね。整形外科は、開業医といえども急患が少なくありませんので、なかなかまとめて休診にするというのがやりにくいものです。

そこで、8月のお盆の頃に4~5日、そして海の日に続けて休診にすることで、今までクリニックの夏休みとしていました。お盆のころは、患者さんもたいていクリニックは休診だと思っているので、あまり問題がありません。

ところが、7月に休むというのは、なかなか意表を突いているのか、いろいろとアナウンスはしてもなかなか周知徹底できないというのが現実です。あとから、患者さんから「来たのに休みだった」とお叱りを受けることが絶えないわけです。

そこで、今年は8月15日が週の真ん中にあって、そこから前を休むか、あるいは後を休むか、なかなか選択が難しいという理由で・・・開業以来、はじめて1週間丸々休診にすることにしました。

と、いうわけで、今年のクリニックの夏休み休診は8月13日(月)~8月18日(土)。7月には臨時休診はありません。日曜日はもともと休診日なので、12日から19日までの実質8日間という長期の休診となるわけです。

それはそれで、いろいろとご迷惑をおかけすることあるかと思いますが、機会があるごとにお知らせするようにしたいと思います。

そんなわけで、この開院以来の長い休みを楽しみに、これからのじめじめ・むしむしの季節をこなしていきたいと思うのでした。

2012年6月8日金曜日

ほそもも

どうも最近は、いろいろとヒットしたことばをやたらと使い回す傾向があるようで。例えば「神の・・・」なんて表現は、さすがにあきるほど使われました。医者で「神の手」なんてのは、ずいぶんと出てきましたが、そんなに神様がいるわけはない。

「美・・・」も、最近の流行なんでしょぅか。雑誌にもけっこう使われています。個々の、特に女性か美を意識することは悪いことではありません。

特に「美脚」という言葉はずいぶんと耳にするように思うのですが、どうも時代と共に美しさの基準は変化していくものです。どんな脚が美しいのかというのも昔と今ではだいぶ違っているようです。

最近の美脚は、細くて長ければいいようです。昭和のおじさんからすると、細くて長いだけだとダチョウの足みたいで、いかがなものかと思ってしまうわけですが、価値観の違いは簡単には埋めれません。

整形外科の医者としても、太ももがしっかりしていることは大変重要で、特に前面の大腿四頭筋は膝を支える意味で超重要です。四頭筋がしっかりしていれば、膝の老化も怖くない。

スポーツ選手のケガだって、大腿四頭筋がしっかりしていればかなりのものが防げたりするものです。老若男女にかかわらず、ぜひしっかりとした大腿部があるにこしたことはない。

どうか、しっかりとした太ももが美脚の基準になってもらいたいものです。細ももじゃ一生脚がもたないですよ。

2012年6月7日木曜日

太陽のほくろ

昨日は、またもや世紀の天体ショー、金星が太陽の前を通るというので日本は大騒ぎ・・・でも、話題は夜のAKB48総選挙の方が大きかったようなきがしますが。

でもって、少なくとも関東地方は、台風が近づいていて、朝から雨模様でしたから、まったく見ることはできませんでした。ですから、この画像はまったくの合成。あしからず。

太陽の前を通る金星は、ちっぽけなもので、言ってみれば太陽のほくろみたいなもの。とは言え、めったに見ることはできないというからには、お手軽に見れるなら見たかったものです。

前回、日蝕メガネを役に立たせられなかった方にとっても、再度使うチャンスでしたが残念でした。次は105年後ですから、お若い方はもしかしたら次回に期待してください。

2012年6月6日水曜日

一般名処方加算

4月から医療の値段が改定されているんですが、一般名処方加算というのが新しく登場したのご存じですか。とりあえず、なんとも医療の現場や薬局が大混乱した元凶なんですけどね。

例えば、市販薬にもなったので知られている、痛み止めのロキソニンという薬があります。このロキソニンというのは商品名です。一般名は薬の有効成分に対する名前で、ロキソニンの場合はロキソプロフェンと呼んでいます。

処方箋を出すときに、今まではロキソニンという名称を使っていたのですが、ロキソプロフェンと記載すると医療機関は20円(3割負担のかたで7円)よけいに貰えるようになりました。医療機関としては収入が増えるから、一見いいように思えますが、これがかなりめんどくさい。

よく使う薬はいいのですが、めったに処方しないような薬の場合、「これなんだっけ?」という状況になり、薬の本などで再確認しないといけません。まぁ、そのくらいでへこたれてはいられませんが・・・

ところが、同じ痛み止めでセレコックスという薬をセレコキシブという一般名で処方箋を出した場合には、なんと加算がとれません。どういうこと? それはね、セレコックスにはジェネリック薬がないからだよ。

つまり、この一般名加算は一般名で処方することにより、よりジェネリック薬を使用しやすくするためのものだということなんです。厚労省はこのところ、より安いジェネリック薬の普及にやっきになっているわけで、この加算もその一環ということです。

医療費を抑制するということからは、ジェネリック薬を利用することは多少は意味のあることだと考えられています。ただ、今回の一般名処方加算という名目ならどんな薬に対しても加算がとれないとおかしい。それならジェネリック処方加算とするべきです。

裏を返せば、厚労省はジェネリックのない新薬は使うなということです。製薬会社は新薬は使って貰えない上に、薬の「特許」が切れてジェネリックが出だすと古い薬も使って貰えないということになります。

少なくとも自分は、リウマチ薬についてはジェネリック薬は使用していません。処方箋にも変更不可としています。これは、ジェネリック薬に対してまだまだ信用ができない点があることと、ジェネリックばかりになると新薬の開発がにぶってしまうことを心配するからです。

厚労省は医者にジェネリックを処方させたいのであれば、ジェネリック薬の製薬会社にもいろいろな薬の情報の発信や、副作用などの調査を義務づけるべきです。ジェネリック薬が安価なのは、開発費がかかっていないことと、発売後のきちんとしたアフターケアがないからだということも一般に知って貰うべきでしょう。

大多数のジェネリック薬には大きな問題はないかもしれませんが、もっと根本的な医療保険の仕組みを考え直さないと医療費の問題の解決にはほど遠いのではないかと思います。

2012年6月5日火曜日

John Coltrane & Miles Davis / Complete Recordings


しつこくお届けしたジャズの巨人、テナーサックス、ソプラノサックス奏者ジョン・コルトレーンの再認識シリーズはこれが最終回。勝手に分けた時代ごとの、自分の中の代表作をおすすめしてきました。

ジャズの世界では、他人名義のアルバムに顔を出すというのはよくあることで、コルトレーンもPrestige時代は親分マイルスの仕事の合間をかいくぐって、膨大なセッションに参加していたりするわけです。

 その後も、ドン・チェリーとの共演盤などは実質的には名義貸しみたいなもの。アーチー・シェップとの共同名義盤は、シェップを売り出すためにちょっとだけ顔をだしただけというのもあったりします。人気のVillage Vanguardでのライブ盤は共演のエリック・ドルフィのソロは大幅にカットされていて、完全版ではむしろドルフィのライブと言ってもいいようなところが少なくない。

しかし、コルトレーンの側から見て最大のサイドマンとしての仕事は、マイルス・デイビスのバンドであることは間違いありません。Prestigeからは5枚、Columbiaからも7枚のアルバムが出ています。

Prestigeは、マラソン・セッションと呼ばれているものが有名で、日頃ライブハウスでやり倒していたレパートリーを一気にスタジオで収録。どれをとっても、一定水準以上のできばえですが、演奏の濃密度ということではColumbiaでの吹込みにはかなわない。

 ここでは、聴かせるテナーマンへと変貌するコルトレーンの姿が捉えられている。録音順とかアルバムごととかでいろいろな形のボックスセットが廉価にでていますから、このあたりをまとめて聴くのは今でも簡単。50年代後半のニユーヨークのライブハウスの雰囲気を、お手軽に日本のお茶の間にお届けします。

マイルスの意気込みも違っていたし、コルトレーンのすごさが伝わってくるのは、やはりColumbia盤。特に、キャノンボール・アダレイを迎えたセクステットになって、バンド内にファンキーなライバルが登場して、コルトレーンも燃えないわけにはいかないでしょう。

 ''Milestones''、''1958 Miles''、そして全ジャズアルバムの最高傑作と呼ばれる''A Kind of Blue''の3枚はどれをとっても、自信にあふれたコルトレーンを聴くことができます。もっとも、この期間の中でコルトレーンはマイルスのもとから独立していくわけですから、もう自身のスタイルを確立し親分には負けないという気持ちがどんどん出ているわけでしょう。

マイルスの側から見ると、こんなボックスはいらないといういまいち評判の悪いセットがColumbiaから出た、マイルスとコルトレーンの共演完全セット。でも、コルトレーンの側から考えれば、こんなに便利なセットはない。よけいな部分は省いて、マイルス vs コルトレーンの戦いとその成長を一気に確認できます。ただし、よけいな別テイクとか多すぎなので、多少セレクトして聴いた方がいいようです。

自分にとってのコルトレーン再認識はだいたい以上でおしまい。結果としては・・・やはり、以前から感じていたこととそれほど違いはありませんでした。本当のコルトレーンのファンではないかもしれませんので、怒られてしまう結果かもしれないのですが、大多数の音楽ファン向けの評価としてはそれほど間違いはないでしょう。

2012年6月4日月曜日

John Coltrane / A Love Supreme


コルトレーンは、マイルス・デイビスによってジャズ・シーンの中央に引っ張り出され、セロニアス・モンクによって味付けされたところまでを修行時代(~1958)とするなら、Atlantic時代(1959~1960)は、自己世界を表現し始め若くて怖いもの無しで爆走していたというところでしょか。

1961年にImpulseに移籍すると、ついにマッコイ・タイナー(p)、ジミー・ギャリソン(b)、エルビン・ジョーンズ(d)との完全無敵なクァルテットが完成し、ついに円熟期を迎えることになります。しかし、あまりに時代の流れから突出したフォーマット故に、一作ごとに賛否両論が巻き起こっていました。

そして、黄金のクァルテットは、''A Love Supreme(至上の愛)''でついに頂点に達するのです。アルバム全体で、4つのパートに分けられた、コルトレーンの神に捧げる慈愛の組曲というところでしょうか。超まじめ人間だったコルトレーンは、しだいに精神世界への傾倒を表に出し始めました。

だからと言って、''A Love Supreme''は、それほど難しい音楽ではありません。比較的、ジャズの形式を残していて、難しいことを考えなくても単純に楽しむ事は十分に可能だと思います。世の中で、様々な讃辞が送られていることは間違いなく、コルトレーンの1枚だけ選ぶならこれでしょう。

この後、コルトレーンの音楽は、自分からすると「昏迷していく」あるいは「迷走していく」ことになります。いわゆるフリー・ジャズというと、言葉が安っぽいかもしれませんが、自由を求めるあまりに、音楽として基本的な枠組みを可能な限り取り外す・・・というと聞こえはいい。

ひとつ間違えば、それはただの「無茶苦茶」であり「でたらめ」でしかありません。もう一人の横綱であるとオーネット・コールマンとともに、そういう自由な音楽の世界へ突き進んでいくコルトレーン。ですから、自分としてはあえてこの時期を崩壊期と呼びたい。

あらためて、その頃のアルバムを聞き直してみても、評論家が言うような音楽の「美しさ」は感じることはできませんでした。代表曲の''My Favorite Things''のVillage Vanguardでの再録は、かえってテーマのメロディが登場してくる合理性はなく、ひたすらサックスで吠え続けている姿しか感じられません。

コルトレーンは崩壊していく中で、ガンのために40才で亡くなりました。もしも、寿命があったのなら、このあとに必ず回復期がきたはずです。ですから、自分としては1966年のコルトレーンが亡くなったことよりも、80年代、あるいは90年代のコルトレーンが聴けなくなったことが惜しまれる。

それにしても、稀代の名盤である「至上の愛」ですが、途中のコルトレーン自身による読経のようなタイトル連呼だけは・・・う~ん、??? なのでした。

2012年6月3日日曜日

John Coltrane / Giant Steps


コルトレーンが巨人の域を超えて伝説にまで昇華して背景には、わすが40才で亡くなったということが大きい。彼を越えようとがんばってみても、永久に決着がつけられなくなったジャズ界の喪失ははかりしれないものがあったはず。

もしもコルトレーンが生きていたら・・・ああしただろう、こうしただろう、これはこうなっていたに違いない、などなどの想像がさらにコルトレーンを神格化している部分は否定できない。

コルトレーンは、基本的に努力の人であったことは間違いない。休むことを知らず、とにかく絶えずいろいろなものを吸収し、そこから新しい何かを少しずつ発散していく。活躍した期間が短い(世に知られるようになって10年ちょっと)ので、その変化は急激な印象を持つが、最後までジャズという音楽の中に止まった。

マイルス・デイビスは、自分のやりたいことをやり尽くすとガラリとスタイルを大きく変え、マイルスという音楽ジャンルを確立したが、コルトレーンより長きにわたって君臨した帝王なので、そのことをもってコルトレーンの方が格下とするのは可哀想かもしれない。

マイルスのもとを離れ、自分の真の音楽を創造し始めたのは、1959年にAtlanticと契約してから。当然、「私のお気に入り」という何ともこどもっぽい邦題のついた''My Favorite Things''が一番有名なアルバムということになっている。

これは、マイルスからプレゼントされたソプラノサックスを初めてアルバム録音で使用したということもあるし、その後も何度も重要なレパートリーとして演奏をし続けたことも関係している。でも、移籍第一弾となった''Giant Steps''の重要性の方が大きいし、自分もアルバムとしてはより聴くことが多い。

全曲を自分で書き下ろしたことからも、そうとう気合いが入っていたことは容易にうかがえる。しかも、残されている別テイク集から、日を変えメンバーを変え、何度もテイクを重ねていて当時のジャズとしてはかなりの練り込みようであることがわかる。

この後、亡くなるまで続いていく真のコルトレーンサウンドのスタートはここから始まると言っても過言ではない。ところが流れ出す音楽は、そんな苦労を微塵も感じさせない。軽快に吹きまくるコルトレーンのテナーが心地よい。

2012年6月2日土曜日

John Coltrane / Blue Train


自分にとってジャズという音楽は、マイルス・デイビス一人がいれば事足りるということは、何度がこのブログでも書いてきました。実際、マイルス抜きではジャズは成立しないわけで、死後20年以上たちますが、いまだにマイルスの存在は無視できない。

マイルスが世に送り出した演奏家は数あれど、マイルス並に後進への影響力を誇れるのはジョン・コルトレーンしかいないでしょう。どんな批評でも、ジャズの巨人というと必ず選ばれているわけで、時にはマイルスさえも嫉妬していたのかもしれません。

ちょっと前に''Selflessness''というアルバムを取り上げたのですが、実は今まで、それほど真剣にコルトレーンを聴き込んだことはあまりないのです。基本的には、マイルスのもとでの演奏は知っていても、その後のコルトレーンについては、一部のごく有名なアルバムしかしりません。

特に晩年、かなりフリーな展開をするようになってからは、もううるさいだけという先入観から手を出していないというのが本当のところです。そこで、少しがんばってコルトレーンをおさらいしてみることにしました。

最初のリーダー作はPrestigeから登場し、サイドマンとしての録音を含めると膨大な量の音源がPrestigeには残されている。そのあとAtlanticと契約して、いよいよコルトレーンらしさが完成していくわけです。

Prestigeとの契約中に何故か、ジャズの名門Blue Noteに唯一のリーダー作として吹き込まれたのが''Blue Train''というアルバム。自分が、CD時代になって最初に購入したコルトレーンがこれ。レコード時代には持っていなかった。

3管編成で、比較的作り込まれたサウンドはファンキーそのもので、実験的な試行錯誤の多いコルトレーンとしては、珍しいノリノリの音楽の展開が楽しい。Prestigeではスタンダードばかりでしたが、こちらではオリジナルをたくさん周到に用意して相当力を入れた感があるんですよね。

その反面、当時の親分マイルスいぬまにコルトレーンとリズム隊がリラックスして羽を伸ばしまくったのか、がちがちに硬くなっていないところが、聴いていて気持ちが良い。

Blue Noteらしさと言えばそれまでですが、まさにジャズってものはこういうものだ!! と言わんばかりの音楽で、初期のコルトレーンの中では必殺・必聴の名盤だと思うわけです。

2012年6月1日金曜日

水無月初日

今日から6月。季節の分かれ目、春から夏への分岐点。

春というと3月始まりの5月終わり。夏は6月始まりの8月まで。9月からは秋で、12月から年をまたいで2月までが冬。・・・と思っているんですけどね。

まぁ、1年を分けるなら、1月から3ヶ月ごとで季節を分けた方がわかりやすいですよね。でも、よく考えてみると、新暦と旧暦ってものがある。今の暦の方が、1ヶ月遅くなっているわけですから、例えばお盆なら8月15日。でも旧盆なら、今の暦で7月15日ということになってますよね。

ですから、もともとはちゃんと1月はじまりで季節がわかれていたわけですね。そのほうがわかりやすい。なんで、暦がずれたんですかね。一応、歴史をひもとくと明治5年のようですけど、まぁ難しいことはともかく、日本が西洋に迎合したと言うことです。

とにかく、6月ともなれば梅雨目前。今日も、なんとなく湿気が多いように感じたのは、気のせいでしょうか。実際、午後は雨も降りましたし、これからしばらくは患者さんも大変です。

自分としても、汗っかきなので暑いのは苦手。去年に続き、節電も考えないといけないので、夏が近づいてくるこの時期はなかなか好きになれない。

あ~、早く飽きにならないかなぁ。早くもそんなことを考えているわけです。