2013年12月31日火曜日

大晦日 2013

大晦日ですから、1年の区切りの最後の日。どうしても、そんな気持ちでタイトルをつけてしまうものの、あらたまって何を言いたいわけでもない。

昨日の続きで今日があって、今日の続きで明日がある。と言ってしまえばそれまでですが、毎日ただダラダラと過すより、何らかの区切りがあって、そこで心機一転というのは悪いことではありません。

自分が勤務していた頃に比べると、大学病院の給料はだいぶ改善したんでしょう。マンガの「ブラックジャックによろしく」の冒頭で、研修医の実態が描かれていますが、これはどうやって調べたのか、ほぼその通りというところ。

研修医の1年目で、基本給5万円プラス住宅手当2万5千円。源泉徴収と大学のなんたら費をひかれて、手取りは6万円程度。2年目は基本給が7万5千円、3年目で基本給14万円。6年目から大学の正職員になれて、基本給20万円。

当然のことながら、勤務時間はあって無いようなもの。研修医の間は、何回当直しても月に5千円ぽっきり。半日以上病院にいるのが当たり前で、当直は多いときで月に10数回、少ないときでも週に2回程度。時間外手当なんてものはついたことがありませんし、そもそもタイムカードなど存在しない。

外の病院での当直バイトで稼がないと、正規の給料ではとても生きてはいけないわけですが、さすがにマンカのように医者になってすぐにバイトをするなんてことはありません。

研修で麻酔科や救急をまわったあとから、バイトに行きだすのですが、1回の当直料は4万円くらいで、土日の2泊3日をすると10万円くらいもらえるわけですから、月一度はやらないわけにはいきません。

2000年になって、卒業した大学を辞めて、女子医科大学に移籍したんですが、ほとんどは自分にとってのキャリアアップに役立つことばかりでしたが、唯一困ったのが給料が激減したこと。

それまでの半分くらいになってしまって、こりゃどうしたものかと頭がいたくなった。となると、積極的にバイトをせざるをえないということで、当直稼業にまた精を出す生活になるわけです。

そこで一番助かったのが、銚子の病院の当直。銚子って、千葉県の東の端、犬吠崎のあるところ。何しろ初日の出には絶好の観光地ですが、 まさか仕事で行くとは夢にも思っていませんでした。

とくに年末年始の当直は、通常の1.5倍の給料が出るので、やらない手はありません。年末年始というと、3泊4日程度を毎年やっていたのですが、例えば大晦日の午後3時頃に家を出る。首都高湾岸から東関道をひた走る。

ちょうどその年の最後の日の入りを見ながら、一般道をひた走ると夕方の当直交代時間に間に合う事になります。年末の思い出というほどのものではありませんが・・・給料の高くなる正月当直が欠かせないのは今も同じですけどね。

2010年までは、クリニックは大晦日までやっていたのですが、さすがにしんどくなってここ数年は30日で〆。おかげで、今は大晦日だけはゆっくりできるようになりました。

とにかく・・・来年もよろしくお願いいたします。

2013年12月30日月曜日

2013年 総決算

今日で、年内のクリニックの診療は終了しました。

今年の自分は・・・可も無し不可も無しですが、そもそもクリニックを開業しようと思った目標の達成の目安が立った年ということになりました。

何しろ我が家にはこどもが三人いまして、大学の勤務をしていては、はっきり言ってとても全員大学に進学させるのは厳しいというところがありました。女子医では、同年代の東京都職員の給料よりも少なかったんですよね。

もちろん、貯えというのもできないし、まぁ自分と家内の老後ということを考えても、そのままじゃいかんという思いがありました。

開業医になって、最初の数年間は軌道に乗るまで試行錯誤の繰り返しで、こんなことなら勤務医の方がよかったかもと思うことばかり。

患者さんが増えて、桃栗の三年で、やっと黒字をコンスタントに出せるようになり、今年の柿の八年目で目標達成が見えてきたというのも、当たり前かもしれません。

目標達成というのは、他でもないこどもが全員大学に進学できたということなんですが、もちろん親がいくらがんばってもこどもが主役の話。こどもの成長というのは、親になったからには最上級の責任があることで、大学進学は少なくともその責任を果たす下地を用意することになると思っています。

とりあえず、成人して大学を出れば、あとはそれぞれの問題。あと3年くらいすれば、後は老夫婦二人でのんびりと・・・ってな具合には、簡単にはいかないでしょうが、少しは楽になるかなと・・・思いたい、思ってもいいですよね。

もちろん、診療について手を抜くことはできませんし、医療法人としたからには、できれば自分ひとりで終わらせず、何十年後でも地域で信頼されるクリニックとして存続し続けているというのが理想です。

ですから、数年後に当初の目標が達成できても、次の目標、さらにその次という具合に新たな目標が見え始めているわけで、医者は「老後」の無い一生現役みたいなものと言えるかもしれません。

今年のクリニックは、去年くらいからほぼ患者数には変化はなく、収入的には前年同月割れもあれば、上回ることもありました。最初の頃は、一日に40人の患者さんが来ると、もう無理と無思っていた時期がありましたが、患者さんが増えてもそれなりにこなせるようになるものです。

とは言っても、医者一人がさばける患者数は無限ではなく、どうしても増やしたければ一人当たりの診察時間を減らすしかない。そこからは、個々の医者としての診療に対する考え方によるわけです。

自分の場合、関節リウマチを診療の中心に位置づけている以上は、それなりの時間が必要。最低、これだけは話したいと思うことが山ほどありますから、さすがに、そこのところを削るわけにはいかない。

となると、今くらいの患者数というのは、肉体的には余裕があるかもしれませんが、診療の質ということから考えると、ほぼ限界にきているのかもしれません。量と質のバランスがもっともうまくとれている状態という言い方もできる。

もしも、さらに大きくしたければ医者を増やしたりすることを考える・・・のですが、今のところそれは無理。というのも、まだまだ少なくとも赤字は出ないという状態に変わりはない。

何しろ、今年ちょっと驚いたのは、うちのクリニックの収益が、日本の平均的な整形外科診療所の収益からすると半分とは言わないものの、かなり少ないという事実。あまり他人と比較する資料というのは、意外とないもので、今まであまり気にしたことはありませんでした。

診療報酬の一人当たりの請求が平均よりも高額なところは呼び出されて、 チェックを受けるというシステムがあります。その呼び出される基準の額がのっている表を見たところ判明したわけです。

もちろん、これは他のクリニックがいんちきをしているということではありません。いろいろな要素が絡んでくることで、それぞれの医者の信念に基づく話ですから、これはこれでしょうがない。

自分のスタイルを壊して、収益を増やすことは、最終的にどこかで無理がでることにつながるわけで、医療というサービスでは絶対にしてはいけないこと。

とりあえず、関節リウマチについては、時代に置いていかれないように、必死にくらいついて勉強し続けるしかありません。もちろん、整形外科医ですから通常の膝や腰の痛みの患者さんや、ケガをした方の診療も手を抜くわけにはいかない。

また、一番古い受付スタッフが3月に辞めました。ご主人の勤務の関係で引っ越したのでしょうがないことなのですが、何しろ何でも任せておけばよかったのでクリニックとしての痛手は大きい。

さらに、その代わりとして受付を仕切ってくれるかと期待していたスタッフが出産で9月に退職。幸い、残っている受付スタッフががんばってくれているのと、秋からの新人さんがしっかりしているので何とか乗り切れました。

若いスタッフは、妊娠・出産あるいはこどもの病気などの不確定要素があり、うちのような少人数クリニックでは心配なことがあります。一方、自分も含めて40~50代のスタッフは、高齢になった親をかかえていて、これも不確定要素。

あいかわらず、雇用の問題がクリニックを左右するのは今年も同じでした。でも、幸いなことに一生懸命働いてくれスタッフがそろっているので、 本当に助かっています。

もう一つ大きな枠が、当直のバイト。開業して8年たって、まだバイトしているのと驚かれることがあるのですが、もちろん法人ですから自分の給料を増やして当直をやめることはできなくなはない。

ただ、そうすると法人はぎりぎりすぎで、新しい医療機器などの導入ができなくなってしまう。今年は骨密度測定器を新調しました。来年は、物理療法機器を増やしたいと思っていますので、それなりの余裕は作らないとまずい。

とは言っても、さすがに50代なかばになって、土日当直してそのまま月曜日のクリニックは辛いものがあります。体力的な衰えというのは確実に実感しているところ。

以前の総決算を読み返すと、まぁよく働いているなぁと感心します。今年は、基本的に祝日の当直はしませんでした。今年は、まじめにカウントしなかったので正確ではありませんが、開業当初に比べると当直の収入は半分くらいになっていると思います。

当直バイトをするというのは、医者として最低限の内科的な診療ができることを維持する事に役立っているのと、クリニックのことを忘れる時間を作るという意味でけっこう重要です。

一年中、クリニックのことばかりだと、正直言って飽きる部分と言うのも必ず出てくると思うんです。当直に行っている間は、クリニックのことは考えても何もできないので、ふだんが逆にクリニックに集中できると思っています。

結局、毎年同じような状況の繰り返しみたいなものですが、着実に地域に溶け込んでクリニックとしてはわずかながらも発展しているのだろうと思える一年だったと思います。来年になって、何かが変わるわけではありませんが、日々粛々と自分のすべきことを続けるだけということでしょうか。

2013年12月29日日曜日

今年の芸能界は

今年の芸能界は、相次ぐ人気者の脱退でAKBグループの勢いはさすがに弱まった感は否めません。お笑いタレントは相変わらずメディアへの露出度が高く、特にこの一年活躍が目立ったのはキンタローとふなっしー。

しかし、視聴者は残酷なもので、飽きると見向きもしなくなるわけで、去年のスギちゃんなども今年は見る影も無い。正月特番が終わると、急速に彼らの需要は無くなる可能性が高いわけで、そういう無意味では厳しい世界に身をおいているものです。

ほぼタレント化したのが、某進学塾の講師の方々。完全に広告塔と化し、特に一部のテレビ局がやたらと起用するので、下手なお笑いタレントより鼻につく感じでした。はっきり言いますけど、本業やってろというところ。

ジャニーズは相変わらず、コンスタントに人気を保ちました。TOKIOやV6のベテラン組は、マイペース。しかし、SMAPは相変わらずの人気で、一番引っ張ったのが嵐の5人でしょうか。多少のスキャンダルがあるものの、来年も日本の芸能界の巨頭であることは間違いない。

綺麗どころでは、若手の実力派女優さんたちの活躍が目立った一年のような気がします。綾瀬はるかを筆頭に、堀北真希、長澤まさみ、石原さとみあたりは、名実ともに定着してきました。

男性陣も、若手イケメン君たちがたくさん登場して、こちらもなかなか華やかな感じ。俳優さんについては男女ともに、充実した一年だったのではないかと。ただ、彼らを上手に使えた作品は必ずしも多くはないところで、製作者の感性の一新が必要な気がしています。

テレビ番組としては、相変わらず安易なつくりによる垂れ流し番組が多かった。お笑いタレントをひな壇に並べて、喋らせていれば1時間たってしまうというバラエティの多いこと多いこと。

タレントの質によっては、だだ大声で馬鹿騒ぎというだけ。お笑いタレントは、自らを芸人と呼んでいますが、芸と呼べるものをちゃんと見せられるようにもっと努力してもらいたいものです。ですから、お笑いのコンクール的な番組が増えるのは、とてもいいことではないでしょうか。

さらにお金をかけずに時間を浪費しているのが、ネットの動画をまとめた企画。あまりの多さにあきれてしまいます。確かに、計算されていない素人の行動が意外と笑いを呼んだりするものですが、さすがにテレビ局を超えて何度も放送されるのは辟易してしまいました。

・・・と、まぁ文句たらたらみたいなことばかり書いていますが、実際のところテレビを見る時間というのはそれほどない。ニュース以外には、夕食時に一時間程度見るか見ないかです。本当に今年活躍した芸能人、来年期待される芸能人についてわかっているわけではありません。

ただ、見る時間が多くないからこそ、せっかく見るときくらい内容の良いもの見たいという気持ちもあるわけです。でも、来年もとりたてて変わるわけもないかなぁ・・・

2013年12月28日土曜日

今年のスポーツは

今年のスポーツ界の話題といえば・・・うーん、久しぶりにマー君と東京オリンピックということになるんでしょうか。サッカーは、来年がワールドカップで本番です。

楽天の田中将大投手については、もう何も文句のつけようがない。高校時代には、ハンカチ王子とかの陰に隠れて二番手みたいな扱いでしたが、それがよかったのかも。

それが、たえず何くそっという気持ちを奮い立たせる原動力になったのではないかと思います。ある意味、生ぬるいコースを歩んだ王子と違って、早くから厳しいプロの道を歩んだことが今年の成功にもつながっているんでしょう。

そして、当初の野村監督にも、相当鍛えられた。その反面、マー君という呼び名をもらったことで、一般に広く受け入れられる下地も用意してもらったということも言えるでしょう。メディアにも注目されやすい存在としてアピールされ、いっそう努力精進するモチベーションになったのではないかと思います。

もう一人、成功の影には、奥さんにも恵まれたこともありそうです。元タレントで、意外と言うと失礼かもしれませんが、芸能界はあっさり引退してきっちりと健康面の管理をしてくれたらしい。

ただ、アメリカの野球にそれほど興味が無い自分としては、結局メジャー・リーグが夢ですみたいなワンパターンにはどうも関心しない。本来、アメリカ野球が憧れというのは数十年前の話でしょう。

ある程度成功するとメジャーに消えていく、もう使えなくなって日本に帰ってくるみたいなのは全くつまらない話です。張本さんほど過激な発言はしませんが、結局日本の野球はまたつまらなくなるだけかなと思ってしまいます。

メジャーが夢なら、大谷くんのように最初からメジャー表明して行くくらいの気概が欲しい。もっとも大谷くんは、結局日本にとどまって・・・まぁ、それは別の話ですけど。

もっとも、日本のプロ野球に続けるだけの魅力が内部的に無いということかもしれません。だいたい外へのアピールが下手な組織は、内へのアピールもうまいわけがない。

話は一転、2020年東京オリンピック。イノセさんが問題を起こして、途中でも、そして最近もちょっと水をさされた感じですが、何にしてもスポーツ界にとっては開催決定は喜ばしい。

開催までは6年半。インフラの整備なんてことは、日本の技術があれば、まったく問題ない。むしろ、どんなに器が良くてものせる料理が美味しくなければどうしようもないのと同じで、世界に通用するアスリートを育成できるかということにかかっている。

現在、世界レベルの日本人アスリートの中で、2020年も現役でいられるのはごくわずかでしょう。いや、ほぼいないと言っていいかもしれません。まだ知られていない若いアスリートに大いに期待したいところです。

事ある度に「スポーツの力」というものがもてはやされますが、実際にスポーツにお金をかけてこなかったお国柄ですから、そもそもアスリートを育成するシステムそのものが整備されているとはいい難い。そっちの突貫工事のほうが、間に合うのかどうか心配です。名実ともに大会を成功させるためには、最も重要な課題なのかも知れません。

2013年12月27日金曜日

麋角解

二十四節気では冬至の次候ですが、七十二候でいうと1年の最後となるのが今日からの麋角解で、さわしかのつのおつと読みます。

毎度のことながら、なんのこっちゃ状態。麋(さわしか)というのは、ヘラジカ、ムースあるいはオオシカのことだそうで、春から伸び始める大きな枝分かれした角が、今頃落ちるんだそうです。

と、言っても、これは日本の話ではなく、大陸での話。もともと七十二候は中国から伝来してきたものですから、ある程度アレンジされたとはいえ、日本では見られないようなことも含まれて残っているということだそうです。

1年の最後、とにかく寒い頃の情景として、麋角解を想像して楽しみましょう・・・と言っても、まったく見た事がないですからね。よくわからないですね。

2013年12月26日木曜日

謎解きはディナーのあとで (2013)

今年の映画は・・・どうも、ぱっとしない。

興行収入ランキングで見ると、宮崎駿監督の「風立ちぬ」が116億円でトップですが、続いてディズニー系CGアニメやドラえもん、名探偵コナンのシリーズがかつづきます。

実写物として一番高いランキングに入ったのは、「謎解きはディナーのあとで」で31億9千万円。次が、ガリレオの「真夏の方程式」で31億円で、結局テレビドラマのスペシャル物。

そのあとは、またポケットモンスター、ドラゴンボール・・・やっと、映画オリジナルとして「そして父になる」が23億7千万円。

マンガが原作だったり、テレビドラマの延長のもの、そんなのばかりで、映画業界は確実に収入が期待できそうなものばかりに手を出していませんかね。
まぁ、実写物でトップだったのでこのタイトルになりましたが、もちろん見ていません。テレビシリーズも見ていないし、正直いってこういうドタバタ系(・・・ですよね)は苦手。

まじめな映画ファンではない自分が言うのもなんですが、さらに言うと、そういうトップランキングの映画をまともに見ちゃいないので怒られそうですが、映画独特の確立した世界というのはもう期待することはできないんでしょうかね。


約2時間という枠の中で、予備知識の無いところからスタートして、登場する人物に様々な感情移入していける。そして、見終わったあとに、何かしら伝わってくるメッセージを感じる事ができるような・・・古い映画好きの戯言ですけどね。


2013年12月25日水曜日

今年のパソコンは

今年のパソコン業界は、タブレットが一番の話題だったようです。

これは、アップルのiPhoneを中心としたスマートフォンの普及と、同じくiPadの人気にあやかって、業界のトップとしてのプライドのあるMicrosoftが仕掛けた戦略。

昨年夏に発売されたWindows8で、デスクトップPCの基幹OSを手で操作することを前提にしたスタイルに変更したことが始まり。

ところが、そもそも手で持って操作するタブレット端末では、ハードの制約が大きい。まず軽くないといけないし、大きすぎてもいけない。今までは、高性能化と引き換えに、どんどん大きく重くなってもかまわなかったのですが、タブレットではそうはいかない。

また、常時コンセントにつないで使用できない、つまりバッテリーのもちも重要になってきます。容量を大きくすれば、当然重たくなるというジレンマ。

パソコンのヘヴィーユーザーには、「低機能化」ともいえるタブレットは物足りないどころではない。Windows8の不人気は、そんなところからもきているわけで、デスクトップ作業を中心に考えると、何一つとして便利な事はない。

秋にWindows8.1にマイナー・チェンジしましたが、本質的に何一つ変わる所はないわけで、普通なら従来のようにデスクトップ用とタブレット用では、別のOSをMicrosoftは用意すべきだったはず。

ところが、アップルの攻勢にタブレット用のWindowsのシェアが、まったく伸びない。また、軽くて動きの良いAndroidに完全に敗北する状況ですから、ついに世界で最も多いデスクトップWindowsユーザーを無理やりタブレットに引きずり込もうという作戦なんでしょうかね。

つまりヘヴィーユーザーなんていうのは、パソコンを使うヒトの中では少数派ですから、そこんとこは切り捨てて、無意識にパソコンを使うあまりパソコンは詳しくない一般ユーザーを囲い込もうということ。

しかし、どうでしょう。一般ユーザーは、ネットにつながってブラウジングして、メールのやり取りができれば事足りてしまうわけで、すでにスマートフォンやiPadだけで事足りてしまう。ある意味、別物の「電化製品」として使い方が確立してしまった部分。

Microsoftの強引とも言える作戦は、少なくとも今年成功したとはとてもいえない感じです。来年はどうするんでしょうか。再び、デスクトップとタブレットを分離する(その方が望ましい・・・)のか、それともハード面の進化に期待してこのままいくのか。いずれにしても独り占めは無理だと思うけど・・・

2013年12月24日火曜日

Sabine Meyer / Mozart Arias

今年のクラシック音楽の聴き方は、作曲家別というより演奏家中心なんですが、今年の秋以降に集中しているのが、クラリネット奏者のザビーネ・マイヤー。

木管楽器のクラリネットの響きは、耳にやさしくて昔から嫌いではなかったのですが、ちょうど、過去のアルバムの格安ボックスが出たりしたものですから、ちょいとはまってしまいました。

ただ、すでに亡くなった方と違って、ザビーネ・マイヤーは現役の演奏家ですから、名盤発掘ばかりではつまらない。ただし、ピアノやバイオリンのように花形的にどんどんアルバムが出てくるわけではないのが残念なところ。

と、思っていたら、ちょうど最新アルバムというのが出てきました。モーツァルトのコンサート・アリア集というもの。今年の夏の録音です。

コンサート・アリアというのは、オペラの中に出てくるアリアとは別物で、純粋に歌手のために書いたりした独立した歌曲のこと。そういう意味では、あまり知られていない曲ばかりですから、実際聞いてみるとモーツァルトの短めのクラリネット協奏曲を聴いているような感じ。

もともとザビーネのモーツァルトは重要なレパートリーであり、多くの録音がありますが、さすがにスペシャリストとしての面目躍如で、今回のアルバムも実に気持ちよく聴く事が出来る。

モーツァルト好きのヒトはたくさんいると思いますが、そういう人ににも是非お奨めしたい・・・しかもクリスマスにもぴったりのアルバムです。

2013年12月23日月曜日

21世紀のリウマチ診療 これまでとこれから

リウマチ診療では、今年は生物学的製剤と呼ばれる新しいタイプの薬剤が登場してから丸10年という節目の年でした。

メソレトキサートという内服薬から始まる21世紀の新しいリウマチ診療が、生物学的製剤の登場により、急速に進歩してほぼ治癒したような状態が得られるようになったことは、すでにこのブログでも何度も紹介してきました。

最初の数年間は、まったく新しいタイプの薬を使いこなすことに費やされ、その劇的な効果に驚きつつも、未知の副作用に対する恐れも同時に感じながら手探りの状態だったと言えるでしょう。

その後、いろいろな製薬会社からも次から次へと同傾向の薬品が登場し、どのように使えばいいかというノウハウが蓄積しました。いずれを使っても、ほぼ同じ程度の効果が得られ、そして同じ程度の副作用が生じている。

より早期からの使用により、寛解と呼ばれる「再発の可能性を持った治癒に近い状態」が得られる患者さんが増えることもわかりました。それと同時に、世界の学会では「リウマチを止める時代から治す時代」へと目標がシフトしたわけです。

次の数年間は、じゃあどうしたら寛解に持っていけるのか、そしてどういう状態なら寛解と言えるのかという点に臨床家の注目が変わっていきました。寛解の定義なども決まってきましたが、リウマチで難しいところは、客観的な評価がなかなかしにくいという点です。

検査値や外見的な間接の腫れなどはわかりやすいのですが、主症状の痛みというものはあくまで主観的なものであり、正確に評価することは困難です。今なお寛解を判断する基準については、議論の余地があり、いくつもの評価基準が同時に使われているという状況です。

そして、数年前に、より早期からの治療介入が重要視されるようになって、診断についてもより検討されるようになりました。早ければ早いほど、診断は難しく、誤診も増える可能性が高まります。

血液検査での、MMP-3や抗CCP抗体の導入は、より診断の助けになるものとして効果的です。また、超音波やMRIといった画像検査の導入も、早期の関節の変化を捉えるのに有益なものとして認知されました。

そして、誰もが納得する診断の基準が20数年ぶりに見直されたのです。過去の基準は、数ヶ月以上だって見た目にわかるような状態にならないと、確定ができませんでした。それでは、治療を開始するタイミングが遅れてしまいます。

より早期でも確定診断を可能とし、リウマチと考えられる状態を見過ごすことがないようにすることが目的として大幅な見直しがされました。もちろん、十分とは言えないかもしれませんが、以前の基準よりも、より実効性のあるものに変わったのです。

2013年は、この10数年の激流からすると、比較的穏やかな年だったのかもしれません。主な新しい話題は、化学構造的により進化した従来型の新しい生物学的製剤が発売されたことと、そして新しい薬理作用に基づく内服型の生物学的製剤が登場したことの2点でしょうか。

特に注目されるのは内服薬型の製剤です。今後、実臨床での効果や問題点がはっきりしてくると、次のリウマチ治療のスタンダードになるポテンシャルを秘めている可能性があります。

さて、その次にくるものは? 2020年までに普及するのは、遺伝子治療の導入ではないかと考えています。ただし、遺伝子そのものを交換するような大胆なことは、倫理的なことも含めて、まだまだ時間がかかることだろうと思います。

実際に、現段階で可能なことは、個人の遺伝子型から最も効果的な - つまり、主作用がしっかり出るか、あるいは副作用が出にくい薬剤を正確に選択することができるようになるということです。現状では、特定の薬剤については研究レベルでの実証が行われています。

そして、同時に期待するのが軟骨の再生技術の確立です。iPS細胞を使った臨床応用の中で可能になってくるかもしれませんが、軟骨を再生することができれば、今ではどうにもできなかった変形した関節を元の状態に戻すことが可能になってくるかもしれません。


その次にくるのが、遺伝子レベルでの直接的な治療でしょう。これができるようになれば、リウマチに限らず、多くの病気を発症を予測して予防的に修正することができるようになるのでしょう。その頃には、生物学製剤も過去の遺物のひとつとして、リウマチ学の歴史になっているんでしょうけどね。

2013年12月22日日曜日

乃東生

二十四節気では、今日から冬至。冬至は冬に至ると書くわけで、いよいよ真冬というのにふさわしい感じです。

冬至の初候が、乃東生なのですが、またまた読み方がわからない。「なつかれくさしょうず」だそうですが、どうしてそう読めるのかちんぷんかんぷん。

そういえば、夏にも乃東という文字が入った七十二候があった・・・

夏至の初候が乃東枯で、夏至と冬至がリンクしているんですね。乃東は夏枯草(なつかれくさ、かこそう)のことで、夏至の頃に黒くなって枯れ、そして冬至のころに芽が出てくるということらしい。

なるほど、自然の営みはきちんと繰り返され、人もまたそれをしっかりと見据えて生きてきたということ。自然をどんどん変えて生活を豊かにしてきた現代人は、地球にとって害虫みたいなものかもしれません。

冬至といえば、食べるのはかぼちゃ。お風呂は柚子湯。そういう、古くからの伝承も、こどもたちにしっかりと伝えておきたいと思います。

2013年12月21日土曜日

タイヤ交換

いやはや、昨日はめまぐるしい天候でびっくりしました。だいぶ雨が降って路面が濡れたせいか、今朝は道路の凍結しているところが多く見られました。

一見、普通の道路と大差ないように見えてしまい、また上ってきた太陽の光がまぶしいために、朝早くの凍結した道路はけっこう危険が一杯という感じです。

でも、大丈夫。なぜなら、タイヤがスタッドレスだから。

実は、数日前にディーラーに無理を言って、タイヤを交換しました。今まで、自分はスタッドレスタイヤは使ったことがなかったんです。ひたすら、チェーン派で、昔は一生懸命ギャジアップもしたことがあります。

しかし、この10年くらいは装着が簡単なベルト式を利用しています。なにしろ雪国に住んでいるわけではないし、スキーにせっせと行くわけでもない。年に数回お世話になるだけですから、わざわざタイヤまで必要ないというわけ。

ただ、今年は突発的に雪の多いところに行かざるを得ない可能性が出たので、自分だけではなく家族が運転することもあり、タイヤを交換しておくことにしました。

タイヤの摩擦が強くなるため、ロードノイズは大きくなるもんですね。ハイブリッドでモーターで走行しているときも、けっこう音が聞こえます。当然、燃費も落ちるんだろうなと。

でも、どかーっと雪が降って、凍ったアイスバーンとかになれば、やはりチェーンに勝るものはありませんからね。タイヤだけで安心してはいけません。

2013年12月20日金曜日

イノセさん

あ~、ついに辞めちゃいましたね、イノセさん。

信州大学在学中から60年代の学生運動に身を投じ、70年代から政治思想を勉強。80年代後半から、作家として注目され、小泉内閣、石原都政でブレーンとして登用されました。

政治そのものについての知識は相当あったんでしょうし、自信もあったんでしょうね。でも、ご本人が自ら言うように、政治をどう動かしていくか、実務的なことに関しては・・・

いろいろと黒い噂が立って、メディアの矢面に立たされた政治家は山ほどいました。たいていは、ふてぶてしく、建前的なことだけで釈明して、どう考えても裏で何かやっているだろうとしか思えない。

イノセさんは、まぁほんと悲しくなるくらいボロボロで、もうしどろもどろという表現がピッタリなくらいの状態で、こりゃ最後には自殺しちゃうんじゃないかと心配したくなるほどでした。

ただで5000万円貸してくれる人なんているわけはなく、誰が考えても選挙に絡んでの資金以外に納得のいく説明なんてないでしょう。

本人が仰るように、そのまま返したならそれはよしとしましょう。政治資金の報告のミスということが問題ですが、それでも多くの(怪しい)政治家よりは致命傷にはならないかもしれません。

しかし、あれだけ情け無い言い訳を繰り返し、政治家としてはあまりに情け無い状態を見せ付けられると、やはり政治実務家としての手腕については疑問を感じてしまう。

逆に言うと、政治家なら「平気で嘘をつく」くらいの度胸が必要ということでしょうか。たしかに政治は、どのステージでも駆け引きが基本。本音だけで突き進むわけにはいかない。

なんにしても、少なくとも政治と言うものに対して「あきらめの気持ち」を抱かせるに十分な年の瀬になってしまいました。

2013年12月19日木曜日

ゆかり

様々な場面で、進物の定番のひとつが、坂角総本舗のゆかり。

もともとの始まりは、350年位前の江戸時代。漁師が、取れたての海老をすり身にして焼いて食べていたものだそうです。明治になって菓子として完成し、昭和41年にゆかりと呼ばれるようになったとか。

ほとんど海老だけでできているわけですから、たんぱく質やカルシウムなどの栄養もたっぷりだそうで、うちでも大変人気があり、あっと言う間になくなっていきます。

 確かに、しっかりとした海老の香りがあり、パリっパリっと食べる感触もよく、かんでいるうちにじわーっと口の中に海老の旨みが広がってくるところがいい。

貰っても嬉しいし、差し上げても喜ばれるので、何かと便利ですよね。

2013年12月18日水曜日

スヌーピーとウッドストック

ミスドーの今時バージョン。中にはクリームが入っています。

それはともかく、スヌーピーが日本で初めて話題になったのは、自分が中学生のときだったと思います。けっこう好きだったかもです。

ピーナツ・シリーズの本が発売され、左側にマンガとセリフは日本語、そして右側にもともとの英語のセリフという構成でした。

習いたての英語の勉強という意味も有ったのですが、日本の英語教育では、アメリカの日常英語など理解できるはずもなく、なんとなくその気になっていただけではありますが・・・

各キャラクターの魅力は言うに及ばずですが、 やはりへんに大人?なスヌーピーが一番人気でしょう。でも、個人的には何とも哀愁が漂うウッドストックが好きで、こいつがチョロチョロ飛んでいるところは楽しい。

何十年も経っても、愛されるキャラの基本は変わっていないようです。

2013年12月17日火曜日

鮭魚群

七十二候では今日から鮭魚群となり、さけのうおむらがると読みます。大雪の末候で、この後はいよいよ冬至。12月も早くも半分終わって、歳末モードもいよいよ全開というところ。

まぁ、熊が冬眠に入ったんで、安心して鮭が川を上ってくるというところなんでしょうか。これは産卵の目的ですから、途中でつかまえちゃいかんでしょう。

鮭が生まれた川に帰ってくるのを母川回帰性と呼ぶのだそうですが、どうして間違いなく帰ってこれるのかはまだまだ不明な点が多い。神秘的な光景で、神聖なものとして見てはいけないものとされていたようです。

今では、新巻鮭として、日本の食卓ではポピュラーな食材であり、脂ののったものは美味しいですよね。ただし、寄生虫が多いので生食は行われていなかったのですが、最近はノルウェイの養殖物を中心に食べられるようになりました。

スモークサーモンも美味しいし、炙ってたたきでたべるのもよし。日本人の食材としては、無くてはならないものになっています。

2013年12月16日月曜日

すすき

すすきというと、札幌のすすき野とか思いつきやすいのですが、自宅の近くにもすすき野という地名はあります。また、家内の実家は長野県の茅野市で、茅(萱)はすすきのことですから、茅野市というのはすすき野市と同じ。

まぁ、ようするに、自分の身近にけっこうあるかも、ということです。実際、Wikipediaでも「ありふれた多年草」と紹介されていますから、どこにでもあって、ちょっとたくさん密生していればすぐに「すすき野」となってしまうのかもしれません。

実際、クリニックの近く、横浜市都筑区で撮った写真ですけど、周りの建物を切り取ってみると、立派な「すすき野」になりました。

穂先が風にそよぐ様子は、晩秋から初冬にかけての風物詩の一つで、簡単に季節の移り変わりを感じる事ができる光景のひとつでしょう。

もっとも、神奈川県には箱根の仙石原という、すすきの名所があります。 一度、あの広大なすすきのたなびく様子を見ると、それ以外はたいしたことはないと言われてしまいそうですけどね。

2013年12月15日日曜日

Jim Hall / Concierto

ジム・ホールさんが亡くなりました。

知らない人には、どうでもいい話ですが、白人ジャズ・ギター奏者としては最も有名な一人。すべてのジャズ・ギターでも、屈指の存在です。

1955年頃から、チコ・ハミルトンのバンドで活動し始め、60年代はサイドメンとして活躍。最も有名なものは、ビル・エバンスとのデュエットの''Undercurrent''でしょう。マイルス・デイビスの演奏で有名になっていた''My Funny Valentine''をアップテンポの新しい解釈で演奏しています。

本人名義のアルバムとして、最初にヒットしたのが、この1975年の''Concierto''です。タイトルになっているのはコンチェルト、つまり協奏曲。ここでは「アランフェス協奏曲」のことです。

当時、ややコンテンポラリー系のサウンドでうけていたCTIレコードからリリースされ、 CTIの最も売れたアルバムとして知られるようになりました。

その後は、コンスタントに自分名義のアルバムを発表し続け、存在感は最近になるまで減じる事はなく、その端正な響きはジャズ・ギターそのものとして輝き続けました。

亡くなってしまうと新しい音はもう聴く事ができませんが、これまでに残された膨大な音楽はいつまでも楽しむ事ができるのです。今後も、ふっと思い出して、至福の時を過す音楽として忘れないと思います。

合掌

2013年12月14日土曜日

リウマチの人工股関節置換術

股関節は、関節リウマチでは比較的変形は少ない関節です。むしろ。ステロイド使用による副作用で、骨頭壊死という問題が生じたり、あるいは骨粗鬆症で骨折を起こしたりして手術になるケースの方が多いかもしれません。

膝は屈伸という一方向の動きだけをする関節ですが、股関節は回転するより複雑な3次元的な動きが可能。しかし、膝は周りの靭帯などに安定性を頼っているのに対して、股関節は骨と骨のかみあわせだけで安定性があります。

ただ、人工の関節となると、そのまま交換というわけにはいきません。まったく同じ大きさだと、そもそも入れるためにけずる骨の量がばかにならない。また、しっかりかみ合っていると、けっこう動きが悪くなってしまう。

そこで、実際の大きさよりはかなり小さめで、またかみあいが少ないものが使われているのです。このことは、逆に安定性が悪く、脱臼を起こしやすいというデメリットになる。つまり、動きが良いものは不安定、動きが悪いものは安定であるということ。

周囲の筋肉が弱くなっていると、人工関節を支える力が足りずに、ちょっと動かしただけで脱臼するというトラブルが起こります。手術前後のリハビリテーション、とくに手術前がとても重要ということです。

もう一つの問題は、人工関節の緩み。もともと骨盤側と大腿骨側が連結しているわけではないので、緩むのは骨盤側にはめ込んだ人工物と骨盤の間、あるいは大腿骨と大腿骨側の陣口部の間です。

当然、立ったり歩いたりして体重がかかってきて、関節を動かす事でねじれの力がかかってくるので、少しずつ骨が崩れて隙間ができてしまうことがあるのです。 痛みが出てきて分かる事もありますが、運動能力が高い若いうちに手術した方ほど定期的なレントゲンのチェックが大切です。

膝とともに、股関節も人工関節としては十分によく行われる術式ですから、普通に手術している病院であれば、どこでもそれほど問題はないと思います。ただ、関節の破壊が強い場合には技術的な困難の度合いが増しますので、ある程度リウマチを扱いに慣れている病院が安心でしょう。

自分は女子医リウマチセンターでは、主として手の手術を担当していたのですが、リウマチは全身の問題になってくるので、手だけしかやりませんとも言っていられません。膝は多いので、もう専門にしている先生にお任せしていましたが、股関節は毎月1~2例程度は手術をしていました。

手の手術と比べてもしょうがないのですが、手の比べると術野が深く、股関節に到達するための処置などがいろいろあって、ある意味手術らしい手術をしている感じが好きでした。

手の手術は今でもたまにしていますが、さすがに股関節は開業してからまったく行っていませんから、もう今さら手を出す事はできません。ちゃんとした手術ができる先生に紹介して、お願いするだけです。

ただし、膝とともに21世紀のリウマチ治療の中では、人工股関節置換術を行う事は激減したと言ってよく、しだいに珍しい手術になってきているのかもしれません。しかし中には、どうしても必要な患者さんはいるはずで、そういう技術をしっかりと継承してくれる医師が残ってくれていることを切に望みます。

2013年12月13日金曜日

リウマチの人工膝関節置換術

関節リウマチでは、指の小さな関節から始まる患者さんが多いのですが、中には膝のような大きな関節に症状が出る方も少なくありません。

生物学的製剤と呼ばれる21世紀の新薬が登場する以前は、ある程度の病気の進行を抑制できたとしても、手術治療を行うような膝の変形に至るのが普通のことでした。

手指の変形は、代償機能といって残った部分を使って機能低下を防ぐ力があり、意外と不便を感じていない患者さんが多い。しかし、膝はダイレクトに歩行に影響し、患者さんも「歩けなくなる怖さ」を感じて生活するようになるものです。

変形した膝の関節に対して、通常行われる方法は人工関節置換術というものです。患者さんは、人工関節を入れるということは、抵抗を感じる方がけっこういて、多くの方が大きな手術、つまり危険もある怖い方法と考えていることが多い。

また、自分の体の一部を失うという感じ方をする方も少なくないし、たいてい人工関節が一生もたないと説明を受けることも、手術に積極的になれない一因になっているかもしれません。

人工膝関節置換術は、すでに確立した手術法であり、特に手術用の器具も進化して、一定の成績を出しやすくなった代表的な人工関節手術です。1年目の医者、とまでは言いませんが、ちゃんと勉強してくれば3年生くらいからでもさせても良いと考えます。

輸血を必要とする場合がありますが、自己血貯血という方法があって、あらかじめ自分への輸血用に自分の血液を貯めておく方法が確立していますので、他人の血液の輸血を受ける事はまずないと言ってよい。

慣れた医師が執刀すれば早ければ1時間半程度、新米が行っても2時間半程度で終了します。手術に伴う合併症の予防に対する対策もいろいろと考えられています。ですから、整形外科の中では、スタンダードな手術の一つとして熟成した方法といえます。

日本人は体にメスを入れる事を嫌う国民性があるように思いますが、関節リウマチで膝の変形が生じて、歩行に困難をきたしだした場合には、それが自然に治っていく可能性はほぼゼロと言ってよく、その場合は最善の選択肢は人工関節置換術なのです。

がまんにがまんを重ねることは、変形の程度を強くすることにつながり、手術方法を複雑にして難易度を上げることにつながります。また、その場合は、運動量も落ちていて筋力もかなり減少しているため、術後のリハビリテーションもより大変になるのです。

どんどん歩けなくなって、毎日の生活をどんどん小さくしてしまうことは、最終的に寝たきりに近づくことを意味しています。手術を受ける事を決断することは大変な事だと思いますが、必要になった場合にはそのタイミングを逃すことなく、より痛みの少ない自由な生活を維持するためにも考えていただきたいと思います。

リウマチ学の進歩によって、人工膝関節置換術を受ける患者さんの数は激減した事はまぎれもない事実です。21世紀になって発症し、生物学的製剤を使用している患者さんは「変形を少しでも防ぐ」ことよりも「病気がそのものが治る」ことが目標になっています。しかし、実際にどの薬を使っても効果が上がらない患者さんが、今でも一定の割合で存在します。そのような方にとっては、このような手術治療の必要性は減じていません。

しかし、実は少し心配な事があります。リウマチ治療が内科的側面が増して、薬による治療が中心になってきたために、手術治療についても知識が足りない専門医がしだいに増加してきているのではないかということです。

特に21世紀に医者になった者は、初めから生物学的製剤が存在していて、内服薬の治療についての経験が乏しく、内服薬を使いこなすことが出来ないと思われる事が少なくありません。生物学的製剤を使わなくても、十分にコントロールできる患者さんもいることを忘れてはいけません。

当然、そういう医師は手術を患者さんに勧めることをしたことが無い。適切な手術のタイミングを失う事も当然起こりうるわけで、学会でもこのあたりついてのトレーニングについてはもっと重要性を考慮してもらいたいと考えています。

2013年12月12日木曜日

熊蟄穴

熊蟄穴は、二十四節気の次候。今日からの七十二候です。

「くまあなにこもる」と読むので、おのずと意味はわかりやすい。いよいよ熊が冬眠に入るということですよね。

くまモンも、これからしばらくはメディアに登場することはなく、春になるとげっそりした姿をみせる・・・わきゃないか。

だいたい、 今日の芸能ニュースでも海老蔵と一緒のところが出てましたしね。それにしても、正統派のゆるキャラとして、今年のくまモンの活躍は凄かった。

うちでも、クリニックでも、くまモングッズは大はやり。随分と楽しませていただきました。愉快なのはフナッシーに負けてるかもしれませんが、少なくとも長く愛されるキャラに成長した感じです。

とにかく、寒さはさらに増してきます。かぜをひかないように注意をしましょぅ。ウイルス性腸炎も流行のピークのようですしね。

2013年12月11日水曜日

9年目

昨日は、突然の大雨が数回あって、患者さんもおおあわてでした。天気予報が「台風並みの大荒れ」だったので、全体的には患者さんも少なめ。でも、本当に久しぶりの雨で、からっからになっていた大地も少しは湿る事ができたかもです。

今さら書くのもなんですが、先週の12月5日はクリニックの「開院記念日」でした。満8年たって、9年目に突入したわけです。さすがに、ベテランとまではいかないにしても開業の新参者という感じではなくなってきたかなぁと思います。

石の上にも3年と言いますが、確かにある程度軌道に乗ってくるまでには3年はかかります。8年だと柿の木に実がなる頃なんでしょうか。開業を記念して柿の木を植えておけば、本当かどうか実証できたかもしれません。

ちなみに、12月5日は東京女子医科大学の開院記念日でもあり、自分の所属する膠原病リウマチ痛風センターも休診になります。別にわざわざ合わせたわけではないのですが、たまたま開業準備をして開院日を決めるのに、月曜日からと考えたら同じになっただけなんです。

大学は休みになりますが、さすがにクリニックごときで休診にするわけにはいきません。いつものように、診療をこなしていくだけです。特にきりがいい年数でもないので、特別なイベントは何もありませんでした。

10年目のときは、多少なりとも何かをしたいとは思いますが、まぁまだまだ2年もありますから、まずは今日の診療をしっかりすることしかありませんね。

2013年12月10日火曜日

安堂ロイド Part 2

10月から始まったドラマ・・・相変わらず、安堂ロイドは一押しなのです。先日の第9回で、ほぼ謎が解き明かされてきて、いよいよ次回は最終対決となる。

視聴率だけでいえば、同じ枠の「半沢直樹」がビッグすぎてかなり見劣りするのですが、このドラマに限っていえば、マニアックな楽しみ方ができる伏線が多く、少し時間がたってから評価が高まるんではないでしょうか。

 前半は、2113年という未来との通信、そもそも100年後からアンドロイドがやってくるという奇想天外な展開に対して説明はほとんどなく、物語のベースが不明なまま「戦隊物」のようなストーリーが繰り返されます。

すなわち、アサヒさん襲われる → キムタク登場 → Asura OS起動してパワーアップ →「安堂あさひが死ぬ事は禁じられている」の決めセリフとともに悪を殲滅

これ、ほとんど水戸黄門の世界。このまま最終回までいくと、さすがに幼稚すぎと思っていたのですが、中盤はだいぶかわってきた。

毎回どこかが壊れるキムタク・アンドロイドを直す役目のサプリが消滅、人間の中にも事態を知るものが増え始めてきました。AKB枠でついでに出ているのかと思っていた大島優子の存在が鍵になってきました。

まぁ、通常のタイムスリップの話では、過去を変えることは禁じられているわけですが、この話では最初に積極的に過去を返ることができるというところを大前提として許しておく事がポイントかもしれません。

来週までに、録画した第一回から全部を見直しておきたい・・・と思うのですが、さすがにそれだけの時間はないかなぁ。前にも書いたように、10回分では長すぎてだれるところもあるので、4回~5回くらい分に編集すると緊張感のあるドラマになるし、場合によっては映画のほうが生きるかもしれませんね。

2013年12月9日月曜日

結 (ゆい) @ あざみ野

韓国料理というと、たいてい焼肉店が思い浮かびますが、韓国家庭料理としては焼肉はごく一部のメニューにすぎず、いろいろと他にも美味しいメニューを楽しみたいと思うと意外と店は少ない。

以前に青葉区すすき野にある、「タレ」という店をよく利用していたのですが閉店してしまいました。この店は、普通の奥さんが友人に料理を振舞っているうちに好評なためお店にしてしまったというもの。

好評すぎて支店を出したりして拡大した結果、味が雑になったのか、忙しく嫌になったのか・・・内情はわかりませんが、突然の閉店で、多くのファンは残念がっているというところ。

今回は、同じ青葉区ですが、あざみ野の知る人ぞ知る場所にある韓国家庭料理の店「ユイ」に行ってみました。「タレ」が普通の家庭料理の延長だったのに比べると、こちらはもっとプロの料理として楽しめる店と言えそうです。

値段はけして安いとは言えませんが、それに見合う盛り付けと味で、納得できる値段。もちろん一般家庭では、こういう風には作っていないのかもしれません。

海鮮チヂミは、桜海老がふんだんにのせられ、中にイカや海老がはさみこまれ、外見はピザのような仕上がり。タレは甘すぎず辛すぎず、大人の味です。具が生地の中にごちゃ混ぜになっている、普通のチヂミのイメージとはだいぶ違います。

写真はサムギョプサルという料理。厚切りの豚バラを焼いたものを葉っぱに挟んでいただくもの。韓国の焼肉は豚肉中心と聞いた事がありますが、なるほどこれはいい。甘辛の味噌や辛くない唐辛子、古漬けのキムチ、あるいはにんにくなどいろいろなものをはさんで食べるのは楽しいものです。

葉っぱは、日本人にも馴染みのあるサンチュ以外に、緑色の濃い葉っぱが付いてきました。 一見するとアジサイか? と思ってしまうのですが、実はこれ「エゴマ」というしそ科の葉っぱ。匂いはきついのですが、嫌味はありません。

次回は是非サムゲタンに挑戦したいと思ったのですが、こういうお店を見つけると、ちょっと嬉しい感じです。

2013年12月8日日曜日

クリニック忘年会 Tawaraya @ センター北

年末となり、何はなくともというイベントが忘年会です。土曜日の夜に、クリニックの忘年会を行いました。場所はクリニックあるセンター南ではなく、センター北の駅の近く、ついこの前までTawaraya Cafeという名前だったところ。

だった、というのは、ごく最近名称が変わりまして、今では「ワイン食堂 タワラヤ」となっています。いつもよく利用するセンター南のちょっとおしゃれな居酒屋もいいのですが、時々違う店にしたいというところ。

Cafeからワイン食堂に変わったのは、夜のメニューを充実したかったということでしょう。コースメニューにした料理は、なかなかスタッフにも好評でした。オードブルの生ハムから Good Job!! で、にんじんを丸ごとのパメザンチーズ焼きは目からうろこの美味しさでした。

小鯵のフリッター、ステーキ、パスタもなかなか美味しくて、特に女性には受けたようです。コース以外からも、フレンチトーストは大好評でした。

毎年恒例となっている、院長セレクト・プレゼント争奪ババ抜き大会も盛り上がり、特に今年はダブル・チャンスの紙相撲決戦という企画もありまして、それにりに楽しんでもらえたと思います。

・・・・なお、お店にいらっしゃいました、その他のお客様方・・・・大騒ぎをして、大変申し訳ありませんでした。時期が時期ということで、御容赦ください。

2013年12月7日土曜日

閉塞成冬

二十四節気は、小雪から大雪に変わり、寒さが本格化する感じ。

大雪の初候は、七十二候で閉塞成冬(そらさむくふゆとなる)です。そのものずばり、いかにも寒そう。11月は四季では、まだ秋ですから、12月になって、いよいよ暦の表現はすべて冬としてそろい踏みになるというところでしょぅか。

雪の便りが増えてくると、スキーやスノーボード好きの人たちは、もうわくわくうずうずしていることでしょう。車好きのヒトは、もうスタッドレスに履き替えて、さぁいつでも来いというところ。

スキーでは膝、スノボーでは足首の怪我が多く、整形外科をやっているとよく目にします。ケガをしないように、しっかり楽しんでくださいね。

2013年12月6日金曜日

Porno Graffitti / 15th Anniversary “ALL TIME SINGLES”

そうですか・・・もう15年たつんですかぁ。

最初にバンドの名前を聞いた時には、ポルノなんてずいぶんとヤバイ名前をつけたもんだと思ったものです。どう考えたって、ポルノとくれば日活とか、品の良いイメージにはならない。

ところが、バンド名のおかげか、ポルノと言えば今ではこのバンドのことをさすと言っても過言ではないくらい、言葉のイメージが変わりました。そういえば、今時そっちの方面はAVというのが普通。

逆にオーディオ装置などのことをAVと言いにくくなったわけで、時代とともに言葉はどんどん意味を変えていくというところでしょうか。

さて、こちらのアルバム、ポルノの今までのシングル曲を網羅して物。ずっとファンだったヒトには、それほど魅力はないかもしれませんが、なんとなく好きというヒトや、これからファンになろうという人にはうってつけ。

このところやや活動が地味になったのか、あまり話題になっていない感じがしていましたが、こうやって並んでいると、まぁ馴染みのものが次から次へとでてくるもんです。

とは言え、やはり初期の曲のほうが勢いがありますし、バンドカラーみたいなものが沸き立ってくる感じがします。どこかでマンネリを感じて、だいぶあがいたのかもしれませんね。

ベースが抜けて、ボーカルとギターの二人のユニットとして活動しているわけで、大御所のB'zのように長く活動してがんばってもらいたいバンドの一つです。

2013年12月5日木曜日

寒いぞハイブリッド車 part 2

遅ればせながら、ハイブリッド車オーナーとなって2度目の冬でございます。

車が寒いのは、トヨタのハイブリッドの特質みたいなもので、もう半分あきらめ気味のことですが、実はプリウスαの場合、もう一つ「変な音」問題というのがある。

どうもブレーキ付近から発生するようなのですが、走り出しに文字で表現しにくい異音がするんです。これは気温が関係するようで、夏の間はほとんど気にならなかったのですが、最近は朝の冷え込みとともにかなり目立つようになってきました。

当然、ディーラーにも何度も話をしていて、対策部品の交換とかやっているんですが、♪もう、どうにも、と・ま・ら・な・い。ネットでもよく話題になっていて、いまだに解決していないのは誰もが同じようです。

まぁ、車の走りに特に影響はないようですが、それにしても今まで乗ったことが車(タクシーも含めて)では、聞いた事が無い音ですから、いい気持ちがするわけがない。また点検のタイミングなどで、相談をしたいとは思います。

あとはどんな車でも寒くなってくると悩みのタネですが、屋外に駐車しているので朝は霜でフロントガラスが凍っているのが困りもの。なかなか温風がでませんから、待っていても解決しない。

昔はガリガリと削り取る道具を使ったりしていましたが、今時は便利な道具がある。強力な不凍液のスプレーで、これをシューっとかけると、あっという間に氷った霜が解ける。寒い思いをして、ガラスをガリガリしなくてすむのは本当に助かります。

2013年12月4日水曜日

Eric Clapton / Unplugged

1992年に発売された、今ではクラプトンの代表作の一つとされるアルバムです。先頃、デラックス・エディションとして、未発表テイクや、本篇のDVDもついているという超お買い得で再登場しました。

もともと、全編がアコースティックギターという地味なスタイルで、クラプトンのファンとしては何故これが一般に受けたのかがよくわからない。ファンとしては、垂涎の演奏が並ぶんですが、普通のポップス・ファンにはアコースティックのブルースなんて、面白いはずがない。

1974年にクラプトンが初来日したとき、ステージにアコースティック・ギターを持って登場したのには驚かされました。しかも、最初の曲はチャップリンの「スマイル」ということで、当時としてはクラプトンのイメージを変えるのに十分でした。

そのあと、4曲くらいはアコースティックで演奏したんですが、これがなかなかよかった。そのあとギターを持ち替えたあとが、さらに盛り上がるのは必至というものです。

1970年の最初のソロ・アルバムでも''Easy Now''というアコースティックでの名曲がありましたし、来日の直前の''461 Oc ean Boulvard''でも''Let It Grow''という曲でアコースティックを披露している。実は、クラプトンはアコースティック・ギターとの相性はけっこういいわけです。

それにしても、このアルバムは今でこそ普通になった、''Unplugged(コンセントを使わない=電気をつかわない)'' Liveの先駆けとなった記念碑的な意味もある。

全部そろって2000円程度で手に入るなんて、夢のような話で、クラプトン・ファンでなくても是非一家に一枚というアルバムです。

2013年12月3日火曜日

コーヒーのハイブリッド

ハイブリッドというのは、違うものが混ざって働くという意味合いで、この数年いろいろなものに使われるようになった言葉です。

今回は、ついにインスタント・コーヒーに、そのものずばりのハイブリッドという名称をつけたものが登場しました。ブランドはマキシムで、何がハイブリッドなのかというと、インスタントのフリーズドライに、コーヒー豆そのものの粉を混ぜたということ。

これは、実はネッスルがすでに出している香味焙煎のシリーズと同じなんですね。香味焙煎は、初めて飲んだ時に、コーヒーの香りの良さに感動しました。現状で、最もよく飲むインスタントコーヒーになっています。

インスタントとしては、ネスカフェ系よりもマキシム系の方がもともとは好きだったので、今回のマキシムからの登場はいろいろな意味で期待がありました。

そこで、早速飲んでみて・・・ ・・・・ ・・・ ・・・・・・・

うーん、何だろう。まず感動が無い。香味焙煎で慣れすぎてしまったのか、思ったほど香り立つ感じがない。確かにインスタントとしては美味しい部類に入りますが、後出しするからには相当のインパクトが無いと、というところでしょうか。

まぁ、香味焙煎は高いし、マキシムの方が安売りに出ることが多いので、値段に期待しようかな。

2013年12月2日月曜日

橘始黄

今日から、七十二候では橘始黄となります。二十四節気の小雪の末候となり、実際数日前に各地で初雪の便りがあったりしました。福岡での初雪というのには、だいぶ驚きましたけどね。

橘始黄は、七十二候に興味をもつようになって、さすがに読めました。こういう表現の仕方は、けっこう多くて、「たちばなはじめてきばむ」で正解です。

橘は、立ち花からきていて、柑橘系の果実の総称だそうです。先月くらいからみかんが店にでるようになりましが、いよいよ美味しくなるのはこれから。

落語でおなじみの寄席文字の第一人者、橘右近さんという方がいましたが、この名前は平安京の内裏の入り口にあった、右側の橘と左側の桜から由来するのでしょうかね。橘は常緑で縁起の良い樹木とされ、伝統にならって今でも京都御所に植えられているそうです。

何にしても、こたつとみかんは正月には無くてはならないと勝手に決めている自分としては、みかんがいよいよ美味しくなるという話は大歓迎なのでした。

2013年12月1日日曜日

寒いぞハイブリット車

今日から12月、四季の中でも、いよいよ本格的に冬と言える時期になりました。

トヨタのハイブリッド車で、以前からマイナスポイントとして、よく言われているのが冬の寒さ。これは、確かにあるわけで、残念ながらシステム上しかたがないところ。

つまり、燃費を良くするためにアイドリングストップなどで、極力エンジンを動かさず、モーターで走行するようにシステムがチューンしてあるわけです。

もちろん、燃費を気にしないでガンガン走れば、エンジンは回りっぱなしですぐに暖まってくるので、空調の風も暖かくなるわけですが、それだとなんとためのハイブリッドかわからない。

自分のように毎日の通勤で一度に15分程度走る場合、到着するころにやっと暖かい風が出てくるかなぁという程度。もう、そりゃ寒いですよ。ネットなどでは、問題ないという発言をよくみますが、実際に乗っている身としては強がりとしか思えない。

以前のホンダのハイブリッドは、基本はエンジンは回り続け、モーターはアシストという感じだったので、冬は普通のエンジン車とあまり変わりがなく、そんなに寒くはないようです。

そのかわりというと何ですが、夏はアイドリングストップするたびに冷風が出なくなるわけで、夏は地獄のように暑いと言われていました。まぁ、どっちもどっちみたいなところで、困りもののであることに変わりない。

コンパクト・ハイブリッドのアクアは、最初からシートヒーターが独立したオプションで選択できる。ところが、プリウスαは、シートヒーターは寒冷地仕様のメーカーオプションにのみ含まれているんです。

自分が住んでいる神奈川は、当然寒冷地とは言えないので、普通はわざわざ寒冷地仕様を最初に選択することはありません。しかも、この仕様に含まれるリアフォグというのが微妙。

テールランプの一つをフォグランプに振り分けていて、一見リアのランプが壊れているのかと勘違いしそうな感じてなのですが、いゃあ~、こんなに寒いなら多少のことはがまんしてヒートシーターが含まれる寒冷地仕様にしておけばよかったと思ってしまいます。

去年の冬は、車用のファンヒーターを使ってみたのですが、ほとんど暖かさでは役に立たず、ただファンの音がうるさいだけでした。結局、フリースの膝掛を利用することで何とかしのいだわけです。

そこで・・・う~ん、いろいろ考えたのですが、普通に後付けのシガーソケットを利用するタイプのシートヒーターを購入することにしました。まだ、これから取り付けるんですが、ラッキーを期待しています。何しろ、2000円以下のダメモトの値段ですから。