1992年に発売された、今ではクラプトンの代表作の一つとされるアルバムです。先頃、デラックス・エディションとして、未発表テイクや、本篇のDVDもついているという超お買い得で再登場しました。
もともと、全編がアコースティックギターという地味なスタイルで、クラプトンのファンとしては何故これが一般に受けたのかがよくわからない。ファンとしては、垂涎の演奏が並ぶんですが、普通のポップス・ファンにはアコースティックのブルースなんて、面白いはずがない。
1974年にクラプトンが初来日したとき、ステージにアコースティック・ギターを持って登場したのには驚かされました。しかも、最初の曲はチャップリンの「スマイル」ということで、当時としてはクラプトンのイメージを変えるのに十分でした。
そのあと、4曲くらいはアコースティックで演奏したんですが、これがなかなかよかった。そのあとギターを持ち替えたあとが、さらに盛り上がるのは必至というものです。
1970年の最初のソロ・アルバムでも''Easy Now''というアコースティックでの名曲がありましたし、来日の直前の''461 Oc
ean Boulvard''でも''Let It Grow''という曲でアコースティックを披露している。実は、クラプトンはアコースティック・ギターとの相性はけっこういいわけです。
それにしても、このアルバムは今でこそ普通になった、''Unplugged(コンセントを使わない=電気をつかわない)'' Liveの先駆けとなった記念碑的な意味もある。
全部そろって2000円程度で手に入るなんて、夢のような話で、クラプトン・ファンでなくても是非一家に一枚というアルバムです。