2020年5月31日日曜日

自宅居酒屋 #16 茄子南蛮


茄子は抗酸化作用があると言わている食材で、夏野菜の一つ。

温暖化で、少し前倒しで旬な美味しい茄子がスーパーの店頭に並ぶようになってきました。

そこで、新たなレパートリーに挑戦。

茄子の南蛮漬けです。酸っぱくて、日持ちもするので、この時期にピッタリ。

作り方は簡単。

まずは漬け汁。
醤油とお酢を1:1。合わせて100ml(だいたい茄子5個分)なら、これに砂糖を大匙で1.5杯くらい。これに胡麻を少々。鷹の爪を細かくしたもの、あるいは輪切りで好きなだけ。

よく混ぜたら、全体の味をみて、お好みで水を追加。翌日食べるなら、少し薄くした方がいいかもしれません。

後は、茄子を乱切りにしてごま油で炒める。表面に焼き色が付く程度でOK。薄く切ると、汁が浸みこみ過ぎて、その味だけになるので注意。2cm台くらいにザクザク切った方が良さそうです。

後は茄子を漬け汁につけて、数時間待てば完成です。薄くスライスした玉ねぎとか、ピーマンなども一緒に漬けると、なおさらグッドです。

漬けていくと少し小さくなりますから、全体の2/3くらいがつかるくらいがよさそうです。コーヒー豆などを保存するような縦長の容器が便利です。

酸っぱい、旨い、ご飯のお供にも、酒の肴にもよく合います。

2020年5月30日土曜日

営業再開


緊急事態宣言の解除・・・と、同時に、急速に社会が元に戻ろうとしています。

あれだけ休業要請に応じないと批判の対象となっていたパチンコ店。

クリニックの近くにもあるんですが、ここは宣言が出されてすぐに休業に入っていましたが、宣言終了と共にすぐさま営業を再開しました。

さすがに、すぐに人だかりになることはないようです。いろいろ対策は取っているんでしょうけど、何となく心配な感じが無いわけではありません。

待ちを歩いている人もやや増えた感じですし、暑くなってきたのもあってか、マスクをしない人も多くなった印象です。

社会活動を再開して経済を活性化しないと、それはそれで世界がダメになるのは当然なんですが、まだまだウイルス蔓延が終息したわけではありません。

メディアも、急にコロナ後の話を特集していますが、この問題はまだまだ過去のものではなく、間違いなく現在進行形です。

開放的になるには、まだまだ早い。ある程度の辛抱は長期に続くことを覚悟しないといけません。

2020年5月29日金曜日

アルコール不足は続く

消毒用のアルコール不足は、解消されつつあるマスク不足と違って、依然として深刻です。

政府は医療機関用に消毒用エタノールの優先販売・・・なんかスキームと言うそうですが、いきなりこの単語が出てきて、最初は何のことやらわかりませんでした。

そのスキーム、つまり行動計画とか構想とかいうことらしいのですが、4月21日に急にアンケートが回って来て、欲しい量を書けという。ゴールデンウィーク明けになって、アスクルが代行して販売するという知らせ。数日前に、やっと専用サイトから買えることになりました。

・・・なりましが、開けてびっくり、資生堂ブランドで何と500mlが2本で税込み4275円って、国が率先して高額転売しているようなものでしょう。通常、1本数百円のものですから、おいそれと買う気にならない。

ニュースでも、いきなり大量の高額アルコールが送り付けられてきたとか、届いたらアルコール濃度の低い消毒効果が期待できないものだったとか、トラブル続出のようです。こちらも、アベノアルコールなんて呼ばれ方が始まっているらしい。

う~っと唸りながら、アスクルの普通の販売を見ていたら、誰でも買える1本500円くらいのものが見つかりました。2本購入することができたので、ますます訳が分からないことになっています。

4月なかばに5月中でアルコールの在庫が無くなると書いたら、何と患者さんからこれ使ってと4Lもいただきました。その節は、大変ありがとうございました。多少倹約していたので、元からの在庫は何とか5月一杯もちましたので、来週からいよいよ頂き物を使わせていただきます。

とりあえず、スキームとは別に、厚労省から医師会へ配布があり、500ml1本もらえるみたいです。これで、7月一杯までの量は確保できた感じ。

とにかく九州では、再び感染が拡大しそうになっていますし、クリニックが火種になることだけは絶対に避けたいところですから、マスクとアルコールは今後も入手し続けないといけません。

2020年5月28日木曜日

使い捨てマスクを洗濯してみたら


マスクの値段がだいぶ下がってきました。

使い捨てのサージカルマスクと呼ばれている、不織布のマスクはもともと1枚10円以内のものでした。わずか数カ月前までは。

2月初めに、あっという間に市場から消え失せて、まったく手に入らなくなくなり、3月には売っていても一枚100円以上という驚くべき価格。

4月にはやっと国内異種メーカーも生産開始しましたが、蓋を開けてみればすごい値段ですし、買いたい人が殺到してなかなか手に入らない。

そうこうしているうちに、感染がおちついた中国製が再び出回り始めました。最初は1枚50円くらいの案内のFAXがガンガン流れてきましたが、流通経路化怪しく、品質も悪かったようです。

5月になって、価格が下がり始め50枚セットが1000円台というのも見かけるようになってきました。ただし、通常の販売ルートはいまだに販売停止中。

この間、政府から横浜市を通して医療機関に配布された分として122枚。ASKULで、一度だけ販売されたものが50枚。そして、都筑区に本社がある紳士服のAOKIの寄贈による100枚が新たに手に入りました。スーツを買うならAOKIで!!

毎日、本当に使い捨てていたらとっくに無くなっている量ですが、もともと備蓄していた分と合わせて、使い捨てマスクも洗濯して繰り返し使っているので、夏を超すことができそうな状況になりました。

使い捨てマスクは、だいたい一度目の使用で、圧着してあった折り返しが外れて広がってしまうことが多い。そこで、シーラー(熱でビニールなどに封をする道具)で止めてみました。不織布は熱で溶けるので、はじっこだけにしないと使えなくなります。

そして、使い捨てのはずのマスクを洗濯してみて、あらためてわかったのは、不織布の硬さがなくなるということ。張りが無くなるので、呼吸で口に吸い付いてくるようになりました。

2度洗濯して、3回目ともなると線維が毛羽立ってきて、もふもふになってくる。3度洗濯すると、毛糸のマスクをしているみたいな感じ。しゃべりにくいし、息も吸いづらいし、感触も暑苦しい感じ。

さすがに、そろそろお役御免でいいかなと思いました。機能的には大きな問題は無いと思いますが、使用感は我慢できるのは洗濯2回までという感じです。

機能性は落ちても、繰り返し使用できるのは布マスク。そういえば、話題のアベノマスクは、横浜市でも配達されたという話が出始めているようですが・・・うちにはまだ来ていません。

2020年5月27日水曜日

バラの時


今の時期、ガーデニングを楽しむ方の主役はバラ。

バラの栽培は手間がかかる。物ぐさな自分には向かいので、育てたことはありません。

でも、家の周りをいろいろなバラでいっぱいにしている人は、心から植物を育てるのが好きな人なんだろうなと想像します。

ただし、日本では、イングリッシュガーデンのような広大な庭を持てる人は数少ないので、家の周囲を利用していることが多い。

ですから、野次馬の自分も楽しめるわけで、有り難いというものです。

自然は、毎年ぶれずに営みを繰り返しています。きっと、人間は何をおたおたしているだと思っているのかもしれません。

2020年5月26日火曜日

緊急事態宣言が解除されました


先週の大阪府などの先行解除に続いて、残されていた首都圏・北海道なども、昨日、緊急事態宣言解除が決定されました。

実効再生産数が全国平均より高めの神奈川県は、やや心配なところがありますが、社会活動の停滞が及ぼす日本経済への影響を考えると、容認せざるをえないことは理解できるところです。

解除されても、不要不急の外出はできるだけ減らし、人と人との距離を保ち接触を減少させ、手洗いなどを励行するなどの対策は継続する必要があります。

クリニックの診療体制も、宣言解除によって変更はありません。これで、急に2月までの状態に戻すことはありません。

診療時間の変更はありませんが、当面、受付の飛沫予防対策、待合室の椅子の配置、スタッフの人数の縮小などの対策は継続します。

原則として採血・点滴などがある方は午前10時以降、午後5時までの範囲で来院されるようにお願いします。

まだまだ先が見えず、様々な困難が予想されるところですが、各自が高い意識を継続して持ち続けるしかありません。

2020年5月25日月曜日

新型コロナウイルス治療薬の動向


新型コロナウイルス感染症の治療薬は、現状では皆無ですが、「期待の星」としていくつかの薬剤が世界中で試されています。

アメリカ大統領は、抗マラリヤ薬(ヒドロキシクロロキン)を服用していると公言しましたが、死亡リスクを高める調査結果があり、少なくとも現時点では治療薬としての選択は誤りと言えます。

エボラ出血熱のための薬であるレムデシビル(ベクルリー)は、アメリカで早々に承認されたことを受けて、日本でもゴールデンウィーク明け早々に特例承認されました。ただし、アメリカの治験では、治癒期間を早めることはできましたが、死亡率には有意な差は出せていません。

日本では、同じRNAウイルスであるところから、早くから新型インフルエンザ治療薬である「アビガン(ファビピラビル)」への期待があり、実際治癒した方の中でアビガンを使用したという話が出ていました。

政府は5月中に特例として使用承認をする方向でしたが、18日に現実的効果があるという科学的根拠が無いという日本医師会有識者会議の見解が出されました。将来的にはまだわかりませんが、重篤な副作用の問題もあるので拙速に結論付けることは難しそうです。

実際、新型インフルエンザに対しても、実は明瞭な効果があるとは云い難かったのですが、他に治療薬が無いことから「無いよりはいいかも」という判断だったことはあまり知られていません。

ワクチンについては、アメリカと中国の覇権争いが熾烈を極めていますが、そんなに簡単に安全で実効性のあるワクチンが大至急用意できるというのは懐疑的です。実際、同じコロナウイルスであるSARSやMARSに対するワクチンは、いまだに完成していません。

新型コロナウイルスでも、再感染例らしきものが認められていますし、感染して抗体(ウイルスを特異的に攻撃する)ができても、個人差がかなりあるようです。できない人、できても比較的早期に消失してしまう人がいるものと考えられます。

また、特に再感染例では、抗体があるとウイルスに過剰な反応を示す場合があることが知られていて、より重症化し致命率が高まると言われています。

これは、抗体依存性感染増強現象(ADE)と呼ばれるもので、 抗体がウイルスと細胞の間をつないで、かえって感染が進行してしまうものと考えられています。実際、いくつもの感染症で、この現象は認められており、ワクチン開発においても安全性上は無視できない事象です。

実際、重症化した新型コロナウイルス肺炎では、肺の中にADEによる免疫細胞の暴走から、炎症を伝達するサイトカインが爆発的に増えるサイトカインストームと呼ばれる現象が起きていると考えられています。

新型コロナウイルス肺炎で注目されているリウマチ治療薬であるアクテムラ(トシリズマブ)は、肺炎でも増えているインターロイキン6と呼ばれるサイトカインを特異的にブロックすることで、リウマチの炎症を起こさせないようにします。

また、さらに新しいリウマチ治療薬であるJAK阻害薬も、いくつかのサイトカインをまとめてターゲットにできるため、新型コロナウイルス肺炎の治療薬として注目され始めているようです。

2020年5月24日日曜日

実効再生産数の推移

https://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/ より実効再生産数のグラフのみを編集しました

東洋経済新報社の新型コロナウイルスの特設ページには、新型コロナウイルスの国内の感染状況についてのダッシュボードが掲載されており、これもまた見やすくてわかりやすい情報を収集するツールとして役に立っています。

最近、ここに追加された実効再生産数のグラフは、他には無い大変興味深い物です。実効再生産数については、すでに書いていますので詳しい説明は省きますが、一人の感染者から何人に感染が広がっているかという数字。当然、1を超えれば感染は拡大傾向、1未満になれば縮小に向かいます。

この数字を導き出すのは困難であることは容易に想像できますが、今回のコロナ禍で一躍有名になった北海道大学の西浦博教授が、その計算式を公開しています。式は難しくて、その道の専門家以外にはちんぷんかんぷんなので、ここでは結果だけ利用します。

なお、あくまでも表に見えている数字だけで計算されたものであること、そしてサンプル数が少ないほど変動幅が大きくなりやすいことは注意しておく必要があります。

最新の5月22日時点までのデータによれば、全国的には、4月19日以後は1を切る数字が継続しており、感染の拡大に歯止めがかかったことが見て取れます。ゴールデンウィークの外出自粛効果もありそうですが、その後の気の緩みも否定できない。

最も感染者数の多い東京都についても、また何かと注目をあつめる大阪府も同様の傾向で、社会活動再開を容認できる、つまり緊急事態宣言を解除可能と判断できそうな状況です。

しかし、神奈川県については連休明けから増加し5月16日から5月20日には再び1を超える状況がありました。これは東京近隣の千葉県、埼玉県にも似たような傾向がみられます。

東京に比べて感染者数が少ない事から「気の緩み」が出たのか、もともと東京の感染者の多くが周辺地域からの流入によるものだったのか、いろいろな考え方があるかもしれません。

来週緊急事態宣言は解除されそうな雰囲気になっていますが、神奈川県、おそらく感染者のほとんどを占める横浜市は、まだまだ一定の緊張感を持続させる必要がありそうです。経済活動の再開は、確実に実効再生産数を上昇させますので、6月以降も注目したいと思います。

2020年5月23日土曜日

ニッポン無責任時代 (1962)


昭和を代表するコミックバンドであった、ハナ肇とクレイジーキャッツが登場する映画のシリーズの第1弾。

植木等が演じる平均(たいらひとし)のはちゃめちゃサラリーマンは、高度経済成長期に入って猛烈に働く日本人にとって、夢の代弁であり、どこかで緊張からの緩和の役目をして大ヒットとなったのかなと思います。

その後、時代はかわり、こんな荒唐無稽な「無責任」な人物は存在しなくなりました・・・と思ったら、いた。いました。

平均は無責任に振る舞っていますが、実際は頑張るところはめちゃくちゃ頑張る男。独特の倫理観ではありますが、他人のためでもやる時はやる。

ところが、現代社会の無責任男は、日本の政治のトップに君臨して、悲しいことに自らの保守のためにだけ動いているようにしか見えない。

これまで、自分や周囲のたくさんのスキャンダルがあるたびに、「責任は私にあります」と認める発言を何度もしてきました。

でも、簡単に責任を認めても、責任を取ったことは無い。責任は取って初めてまっとうできるものです。イエローカードの累積は数えきれないのに、いまだにレッドカードにならないのはなんででしょうね。

少なくとも、安定を望む国民の保守的な選択、あげあし取りしかできなくなった弱小野党集団の非力は関係しています。非常事態と言われる「有事」の状況において、指導者の力量ははっきりしてきました。

今が本当の無責任時代で無いことを祈るばかりです。

2020年5月22日金曜日

新型コロナウイルスの横浜市内の状況


横浜市は、あまり大っぴらにしていないようですが、医師会に委託して5月から市内8カ所でドライブスルー方式のPCR検査場を開設しました。

とは言っても、連休後から実働しているのは4か所のようで、まだ残りの4か所は稼働予定はよくわかりません。

原則として、各医療機関が必要と認めた方を検査することになっています。単に希望者を検査するわけではないので、近隣住民の方への影響も考慮して、基本的には場所は公開されていません。

結果は、横浜市健康福祉局を通して、保健センター(保健所)と依頼元の医療機関に知らされます。被検者には医療機関からの連絡し、陽性者は福祉センターの指示に従うという流れになっています。

少なくとも、医療機関で検査をした方が良いと判断されたケースについては、漏れがなくなるといことになりますが、ドライブスルー方式は車が無いと検査を受けれませんので、これで十分とはいえないかもしれません。

5月19日までに248検体を採取し、陽性者は10名だったそうです。陽性者の性別・年齢・住居地などの細かい情報は公開されていません。

国民の「STAY HOME」意識の賜物で、感染の拡大はストップしてきました。このような検査体制は後手に回っている感はありますが、今後第2波、第3波と来る可能性を考えると、今後につなげる意味でも重要であることは言うまでもありません。

横浜市内の感染者は、もちろん東京ほどではありませんが、陽性者は断続的に確認されています。検査体制が拡大されたことも関係あるかもしれませんが、まだ安心とは言えません。

東京などと比べて、神奈川県、及び横浜市の情報公開は少ないですよね。感染者の規模とか、予算の問題とか、いろいろあるとは思いますが、トップの指導力の不足は否めない。溜息しかでませんが、もうしばらく辛抱するしかありません。

ワクチンが完成し流通するようになれば、通常のインフルエンザのような扱いが可能になりますが、このあたりはどうも中国とアメリカの覇権争いの様相を呈してきていて、何とも言えない雰囲気が強まっています。

クルーズ船問題がにわかに浮上してから、気が付けばもう3か月。たったの3か月ですが、世界は、日本は、そして自分の周りの生活も大きく変わってしまいました。

2020年5月21日木曜日

IL DIVINO


パソコン・ゲームを配信するサイトとしては、STEAMが有名。コンテンツの量も多く、日本で人気のあるメジャーなものもあって、PCゲーマーにとっては外せないサイト。

そこに純粋なゲームではない、スペシャルなタイトルが加わりました。しかも無料。

それがシスティーナ礼拝堂の高解像度360゜VR映像です。

システィーナ礼拝堂は、言わずと知れたバチカンの有名な建造物です。建物の中は、16世紀初頭のミケランジェロの壁画・天井画がぐるりと取り囲んでいます。

旧約聖書の世界を視覚化した、その見事な造形は一生に一度は実物を見ておきたい究極の芸術作品です。

過去に、FLASHの技術を利用した全体を見れるバーチャル映像が公開されていました。ただし、FLASHのセキュリティの問題などで使いにくくなりましたし、今回のものは何と4K高解像度で、より精密な画像が楽しめます。


ガイドツアーを選択して、ゆっくり説明(英語)を聞きながらでも、自由にみたいところをじっくり好きなだけ見て回ってもOKです。

できるだけ大きな画面で見ると、迫力もあって、本当にその場で観賞しているような気分になれます。

2020年5月20日水曜日

自粛で運動不足


新型コロナウイルスの感染の蔓延によって、重症化した場合は命に関わる場合があることは無視できません。しかし、おおまかにいえば、感染者の半分は無症状である可能性があり、発症者の大多数は風邪症状で終わります。

一方、3月なかばから感染連鎖を断ち決るために外出自粛が強く求められるようになり、人々の活動がかつて無いほどに減りました。

人の活動が減る、つまり人が動かないということは、端的に運動不足という言葉に集約されます。これは、ほぼすべての人にあてはまる問題です。

例えば、骨折でギプスを巻いて、手足を固定すると筋肉の動きが激減します。2週間後に巻き直す時、ぴったり巻いたギプスも隙間ができています。若い方でも、筋肉量が減っているのです。

使わない筋肉が萎縮するスピードはけっこう速い。今まではこどもたちの歓声で賑わっていた公園にも、人影がありません。食料品の買い出しくらいしか外出しなくなると、もともとの運動量からするとかなり筋肉を使わなくなっていることは間違いありません。

実際、最近の初診で来院する方は、若い方はぎっくり腰が増えた印象です。在宅ワークで、体重が増え、気楽な姿勢で長時間パソコンワークをして、動いた途端に腰を痛める。

高齢者は、もともと体力が落ちていて転倒しやすいのですが、介護施設の利用が制限されたり、散歩などにも制約が増えたことで、さらに転びやすくなっているようです。

外出自粛とは言っても、大事なのは人と人との接触を減らすことですから、人が密集するような状況でなければ、散歩などを大きく制限する必要は無いと思いますし、できれば体操を意識的に行うことが重要でしょう。

2020年5月19日火曜日

皐月の挿し木


盆栽を一から作る・・・というのは、かなりハードルが高い。

何しろ、いっぱしの見た目になるには数年以上かかりますし、本当にらしくなるのは何十年物だったりします。その間、こどもを育てるように手をかけないといけない。

せっかく始めた趣味なので、鉢ごと購入したものだけではなく、ひとつくらいは何とかやってみたい・・・と、以前、挿し木で作る方法に挑戦しました。

使ったのは、ご近所にいくらでもある皐月。躑躅(つつじ)だと、葉が大振りで相当大きく作らないといけないので、葉が小さめのサツキの方がいいかなと思いました。

10本くらい挿して、結局うまく根付いたのは1本だけ。それでも、順調に大きくなっていたのですが、一度自動水遣り機の電池切れに気がつかず、1週間くらいたっていくつかの鉢が枯れた時に、一緒にダメにしてしまいました。

そこで、花が咲き終わったところで、再度挑戦しました。またもや近所からお断りした、ちょっとだけ伸びた枝をいただいてきました。

挿し木用の発根材を付けて10本くらい挿しましたが、まぁ、1本でも根付けば成功というところ。ちょっと、葉の落とし方がたりないかな。


2020年5月18日月曜日

自宅居酒屋 #15 金平ごぼう


金平(きんぴら)は、和食のお惣菜の定番の一つ。

根菜を炒めて、醤油、味醂(または砂糖)で味付けした物。一番多いのは、牛蒡と人参を千切りにしたもので、蓮根もよく使われます。

オプションで、肉を入れたりすることもありますが、今回は油揚げを追加。炒めるにはごま油を使い、鷹の爪を少々、いりごまを振っておきます。

煮詰まって味が濃くなりやすいので、調味料は少なめに味付けしておく方が良い感じです。

昨日の「はやく起きた朝は…」を見ていたら、磯野貴理子さんが金平ごぼうの食材細切りに挑戦したという話題がありました。めちゃくちゃ補足切ったら、かえって美味しくなかったらしい。

たしかに細すぎると、へにゃへにゃになるし、食材の味が消えてしまう感じがします。でも、太いと硬くて食べにくい。

スーパーで売っているものは、かなり細い感じ。太さをどうするかは、個人の好みですから、それぞれの家の味があっていいわけです。

自分の場合はこれくらい。長さは3~4cm、厚みは1~2mmというところが目標。食材の味がのこって、短時間で中まで味も浸みこみます。

2020年5月17日日曜日

新型コロナウイルスの世界の死者数の推移


新型コロナウイルスの感染による死亡者数は、医療関係者としては、感染症を制御できているかどうかを考える指標になりうる、最も重視すべき項目です。

日本の場合、メディアを中心に一部の著名人(医療関係者を含む)からもPCR検査数の少なさばかりが批判され、まるで検査数が少ない事で医療崩壊を招くという論調が目立ちます。

しかし、ここで何度も書いていることですが、検査が多くてメリットが出るのは経済活動上のことであって、医療が正常に機能できているかは死亡者数の方がより判断材料にしやすい。

ただし、死亡するまでの期間は様々ですから、リアルタイムの感染状況はわかりません。もちろん、実は新型コロナウイルス感染による死亡なのに把握できていないものも存在することは否定できませんが、それが全体像に大きく影響するほど膨大な数になるとは考えにくい。

3月半ばの時点では、世界の主だった人口100万人あたりの死亡者数は次のような物でした。

イラン  6.42人
イタリア 4.27人
韓国   1.41人
スペイン 2.61人
中国   2.26人
フランス 1.16人
日本   0.22人
アメリカ 0.127人

それから2カ月だって、DOMO感染状況によると、現在の全世界で累積数の平均は38人にまで膨らみました。地球上で、2万6千人に一人が亡くなったことになります。500人亡くなったということは、2千人に一人、10人なら10万人に一人という計算になります。

各国の数字を並べてみます。

イタリア 523人
イギリス 501人
フランス 422人
アメリカ 265人
イラン  82人
日本   6人
韓国   5人
中国   3人

最大の感染者数となったアメリカで、ニューヨークだけに限ると、何と死亡者数は人口100万人あたり2656人という驚異的な数字です。377人に一人が亡くなりました。

集団免疫を期待して、ほとんど強力な制限を行っていないスウェーデンは361人で、隣国のノルウェーの43人、フィンランドの53人よりも7倍程度の死者を出しており、残念ながら現時点では作戦が成功しているとは云い難い。

日本の死亡者数は、いまだ一桁を保っており、少なくとも国全体としての制御はできている方と評価できるように思います。政治的な対策のまずさは確実にありますが、医療体制、国民性、生活様式などによるところが大きいと考えたいところです。

世界全体で言えば、やっと北半球中心の感染の第一波のピークを越えただろうと言える状況ですから、これらの数はまだまだ増え続けると思われますが、これから南半球が冬に向かい感染の中心になる可能性があり、また北半球でも秋以降第二波が来ることが予想されます。

残念ながら、最低でも1年、あるいはそれ以上の期間は、この問題を忘れて以前の生活に戻ることは困難だと言わざるをえないということです。



2020年5月16日土曜日

葱坊主


ネギのてっぺんに、この時期花が咲いたものをネギボウズと呼びます。

ネギ科は、数十輪から数千輪の小さな花が丸いボール状に集まっているので、こういう呼び方が定着していますが、正式には聚繖花序(しゅうさんかじょ)と言います。

長葱の場合は、見た目に特に美しいということでもないので、観賞用としてはイマイチ。

中には、天ぷらにしたり、ソテーして食べる方もいるようですが、まぁ普通は実用性は無い、季節を感じる風物の一つくらいの扱いで困らない。

普通に売っている長葱は、いろいろな料理に欠かせない食材ですから、そっちが美味しければ十分かと思います。

2020年5月15日金曜日

新型コロナウイルスの相談の目安

説明を追加

すでに報道にもある通り、新型コロナウイルス感染が心配な場合の帰国者・接触者相談センター等に相談する目安が変更されました。新しい目安がこちら。
 
○ 少なくとも以下のいずれかに該当する場合には、すぐに御相談ください。(これ
らに該当しない場合の相談も可能です。) 
 ☆ 息苦しさ(呼吸困難)、強いだるさ(倦怠感)、高熱等の強い症状のいずれかが
ある場合 
☆ 重症化しやすい方(※)で、発熱や咳などの比較的軽い風邪の症状がある場合 
(※)高齢者、糖尿病、心不全、呼吸器疾患(COPD等)等の基礎疾患がある方や透析を受けてい
る方、免疫抑制剤や抗がん剤等を用いている方 
☆ 上記以外の方で発熱や咳など比較的軽い風邪の症状が続く場合 
 (症状が4日以上続く場合は必ずご相談ください。症状には個人差がありますので、強い症状と思う
場合にはすぐに相談してください。解熱剤などを飲み続けなければならない方も同様です。) 

・・・というわけで、発熱の温度や、持続期間などは撤廃されたわけですが、これだと結局何でもありみたいなもので、目安と言っても無いも同然かと。

厚労省大臣は、皆が誤解していたとか、もうふざけんなよ発言をしちゃうし、政府の右往左往ぶりだけが目立つ結果になっています。

何でも政府の責任にしたくはありませんが、少なくとも政府を信じて耐えるしかない国民としてはもやもやだけが残ります。

自分はこれまでも、PCR検査については、何でもやればいいとは思っていないので、的確に怪しい人を拾い上げているなら、対象を絞ることには賛成です。

ところが、今回の目安の変更は、的確さがなかった、あるいは以前の目安が実質的に実行されていなかったということを認めたことになり、政府は言うに及ばす専門家会議についても信頼性を損ねる部分があることは否定できません。

現実に、新型コロナウイルスと闘う最前線の医療関係者の方々にとっては、大量に検査することにメリットはありません。患者と接する時に完全防護を継続する必要あるかどうか、そして退院させて良いかどうかの判断のために検査があると思います。

じゃあ、今でもたくさん検査をした方が良いという論調が多いのは何故か。それは、経済的な側面を考慮するからです。経済活動を安心して行うということについては、感染していなことがわかっていることが必要条件となる。この辺りははっきりと分けて考えた方が良いかもしれません。

ただし、確実なことはどのような検査をしても、絶対大丈夫というお墨付きは得られないということは忘れてはいけません。陽性は確実性が高いのですが、偽陽性(感染していないのに陽性になる)も少なからずあります。陰性はさらに高い確率で、偽陰性(感染しているのに陰性になる)を含んでいます。

感染者のほとんどが発症するSARSやインフルエンザと違い、新型コロナウイルスは無症状の人が確実に存在し、また軽微な症状で終わる人が大多数を占めていることが、事を難しくしています。

横浜市青葉区では、来週から医師会がドライブスルー検査場を開設する予定になっていて、検査を実施する裾野が広がります。おそらく、都筑区、緑区が相乗りする形で運営されることになりそうですが、保健所(保健センター)のマンパワー不足の解消に少しでもなり、医療と経済の面から検査が必要な人をちゃんと拾い上げられることを期待します。

2020年5月14日木曜日

電柱の引っ越し



近くで、一斉に電柱の更新工事が行われています。

昨年、既存の電柱に並んで仮の電柱が設置されました。やたらと道路沿いに棒が立っている感じ。

さて、世間ではいろいろある今の時期ですが、いよいよ電線を仮電柱に移動する作業が始まりました。

まぁ、考えてみれば、当然なんですが、電線の一つ一つを分岐して仮の電柱に移しています。なんだか、やたらとごちゃごちゃしてすごいことになっています。

ケーブルの地下埋設というのは、景観上は強く望まれることですが、お金がかかることで、新しい計画都市以外では難しいんでしょうね。

空を見上げた時、生活上大事なものですからうんざりとまでは言いませんが、やはり目障りであることは間違いない。

横浜市もIR誘致とかに金を使う暇があったら、こっちを考えてもらえませんかね。

2020年5月13日水曜日

自宅居酒屋 #14 煮物


大根、人参、蓮根、牛蒡・・・

厚揚げ、蒟蒻、椎茸・・・

鶏肉、薩摩揚げ、昆布・・・

あらためて数えてみたら、10種類の素材を入れてました。

おっと、彩どりをよくするため、いんげんもあるので11種類。

基本的な味付けは、あごだしと醤油とみりん。隠し味として唐辛子を少々。

煮物を作ると、煮るのに時間がかかると思うでしょうが、素材を着るのに30分。あとは15分くらいで調理は終了。

沸騰して、あくを取り除いたら、火を止め蓋をして放置しておくだけ。2時間くらいすると、冷えていくときに素材の中にしっかりと味が浸みこみます。荷崩れもせずに出来上がり。

後は、食べる前にもう一度温めるだけ。

簡単。旨い。何か、健康的。

2020年5月12日火曜日

緊急事態宣言下の診療について 7


神奈川県内は、5月末まで緊急事態宣言が継続される見込みとなっています。

クリニックも、引き続き診療時間の変更はありませんが、緊急事態時に合わせた体制で行っています。

来院する方には、できるだけ院内でのマスクの着用をお願いしています。見苦しいとは思いますが、受付も飛沫予防のビニール・スクリーンを設置させていただいています。

手指の消毒は、トイレ内にハンドソープ、消毒用アルコールを設置しています。

待合室は椅子をできるだけ離して、少しでもお座りになる方の間隔があくようにしています。椅子や、使用したリハビリ機器などは適宜、次亜塩素酸ナトリウム希釈液による清拭を行っています。

クリニック全体の持続的な換気のため、窓と入口ドアは開放にしています。時には寒かったり、あるいは暑かったりするかもしれませんが、ご了承下さい。

また、診察室でも、処置をする場合や衣服を脱いでいただくような場合を除いて、ご了解いただいたうえで、ドアを開けたままで診療をさせていただいています。

スタッフは、可能な限り減らした体制になっていますので、場合によってはお待たせすることがありますのでご注意ください。

特に、採血や点滴がある方は、朝早く、あるいは夕方遅くだと対応が遅くなりますので、できるだけ午前10時以降、午後5時までの来院をお願いいたします。

クリニックで、開院以来のんびりとしていたプーさん(親子?)もマスク姿です。リハビリ室を利用される方の目に付くかもしれません。

2020年5月11日月曜日

WindowsでiPhoneカメラを使いたい


お家で仕事というスタイルは、今までも亡かったわけではりませんが、大多数の人にとっては新しく、そしてこの2カ月くらいで定着してきました。

わざわざ、満員電車に乗らなくてもいいというだけでも、ずいぶんと助かるんでしょうけど、このままずっとリモートワークだけになるかどうかはまだわからない。

テレワークの急激な増加は、パソコン本体は言うに及ばず、周辺機器の特需効果をだしているようです。ある程度の機能を持つものは、実売店舗でも通信販売でも売り切れ状態で、すぐには手に入らないみたい。

今どきのノートタイプは、カメラとマイクが内蔵されていますから、だいたいなんとかなると思いますが、家にあるデスクトップは、カメラとマイクが別に必要であることが多い。

そこで、誰でも手持ちにあるスマートフォンを利用できないかと考えますよね。スマートフォンでも、テレビ会議はできないわけではありませんが、ちょっと画面が小さすぎます。

自分もそういう必要に迫られたので探して見たら・・・ありました。

カメラ・マイクが無いWindowsパソコンに、iPhoneをつないでリアルタイムの動画と音声を送ることができます。

使うのはiVcamというソフト。無料版はロゴマークが入りますが、よほどのことをしたい場合でなければ、簡単かつ実用的に使えます。

iPhoneもWindowsデスクトップにも、それぞれの環境でソフトをいつも通りにインストールします。あとは両方で起動するだけ。カメラ・マイクが無いと認識されていたパソコンでしたが、ZoomでもTeamsでもハードウェアありになりました。

注意としては、基本的には自動で、起動時に同じネットワーク内にある機器間に接続されるはずなんですが、相手を見つけられない場合があります。

この場合は自分でWindowsでパソコンのIPアドレスを確認して、iPhone側に入力すればOKです。

IPアドレスは、ネットワーク上のパソコン固有の住所みたいなものですが、調べ方は簡単。Windowsシステム・ツールの中から、コマンド・プロンプトを起動して、ipconfigと入力してエンターを押すだけ(詳しくはこちらを参照)。

ノートだとカメラの位置がけっこう難しいことが多いので、意外とこっちの方が便利かもしれません。

2020年5月10日日曜日

新型コロナウイルス対策の難しさ


パンデミックという言葉が、広く知られるようになったのは2009年の新型インフルエンザからです。

パンデミック、つまり感染症の世界的蔓延は、歴史的には20世紀初頭の「スペイン風邪(インフルエンザ)」が有名で、今回の新型コロナウイルス(COVID-19)の流行においても、参考とすべき事項がたくさんあります。

新型インフルエンザについては、パンデミックだったにもかかわらず、日本国内ではあまり大事にならず(死亡者があまりいなかった)に終息しました。また、コロナウイルスによるSARS(2003年)についても、国内では影響はほぼありませんでした。このことは、今回のCOVID-19の対策を考える上で大きな影響があったと考えることは無理がありません。

医学は知識と経験のバランスの上に成り立っているので、似たような経験事例を参考にすることは自然の成り行きです。新型インフルエンザの場合は、WHOが警戒レベルを上げて注意喚起したことに呼応して水際対策を強化しましたが、アメリカからの入国者の感染が初めて確認されました。

その後局地的に中高生を中心に感染が広がりましたが、通常のインフルエンザと同じようにただちに学校閉鎖が実施され、比較的社会的な影響が少ない中で沈静化したと言えます。今回のCOVID-19と決定的に違うのは、感染者はほぼ発症者であったことと、抗インフルエンザウイルス薬が存在していたことでしょう。

COVID-19に対する対策のこれまでの流れも、大筋、この経験に基づいていると思います(専門家と呼ばれる先生方もだいたい同じ)。学校閉鎖は3月の早い段階で行われましたが、感染者が若年層を中心としていたわけではないために、一般の理解は得られにくかったということは言えます。

また、COVID-19では、早くから感染しても無症状で、感染していることを自覚できない人々がいることが指摘されていました。これは、気がつかないうちに他人に感染させる可能性が高い事を意味していて、クラスター(集団感染)が発生してから潰して回るのでは、後手後手に回るしかないのは必然です。

また、治療薬が無いという点大きい。有効性がありそうという既存の薬は、いくつも登場していますが確実性では劣る。最終的にはワクチンが開発されるまで、決定的な武器が無い状態が続きます。

となると、人と人との接触を減らして、感染者が他人に感染させる割合(基本再生産数、あるいは実効再生産数)を1以下に抑えるしかありません。そういう意味では、WHOのパンデミック宣言も、国内の緊急事態宣言も遅すぎたと言わざるをえない。ただ、早すぎても行動自粛の理解は得にくいでしょうから、このタイミングの決定はとても難しい。

基本再生産数は、高いのは麻疹(はしか)で、15程度と言われています。つまり、一人の感染者がいると、15人くらいに感染が広がるということ。風疹は5程度。SARSやスペイン風邪は数人程度と考えられています。

COVID-19の基本再生産数は、1.4~6.6となっています。例えばこの数字の中間の4とすると、最初のたった一人の感染者が1週間程度に4人に感染し、次の1週間で16人。さらに、64、256、1024、4096、16384、65536、262144となり2か月後には26万人を超える数になります。

この数字が2以上で発症者の20%が重症化すると仮定すると、日本の場合は重症者を収容できる病院のベッド数を超えてしまうと言われています。つまり、医療の現場では命の選択を迫られ、医療崩壊の第一歩になってしまうということ。

理論的には基本再生産数をほぼ1にできれば、社会活動は容認できるわけで、1以下ならば終息に向かうということ。緊急事態宣言の出口戦略という言葉がよく登場するようになってきましたが、正確に割り出すことができない基本再生産数を、いかにその他の数字から導き出せるかにかかっているということです。




2020年5月9日土曜日

自粛解除された?


連休が明けて、新型コロナウイルスの外出自粛が解除についての話題が急に増えています。

実際、昨日のクリニックの帰りは、依然と同じくらいの車の交通量で驚きました。日中は、クリニックから見ていても、あまり人出が増えた印象ではありませんでしたし、来院した患者さんも地下鉄はガラガラだったと言っていたんですけどね。

そもそも、日本のPCR検査は少なすぎて、メディアは感染の実態がわからないと一貫して言い続けている。その信用されていない数字が、減少していることを根拠に自粛解除の話をすること自体、どうなんだという感じがします。

それも、人々の自粛疲れが高まっているということ。先が見えないまま、不要不急の外出を止められ、店によっては休業を余儀なくされ、かといって政府からは対策が示されたのは最近の事。

ところが緊急事態宣言は再び延長されましたが、やはり具体的な目標は示されなかったことで、混乱の様相が深まったと言えます。

大阪は独自の出口戦略を発表しました。1日当たりで感染経路が不明の新規感染者数が10人未満、新規のPCR検査数あたりの感染割合を示す陽性率が7%未満、重症者病床の使用率が60%未満の3つとし、1週間連続で下回れば自粛解除とするというもの。

運用が始まった5月8日の時点では、すべてクリアしている数字なので、目標としての設定はやや甘い感じが否めませんが、一つの方向性として国民の理解を得るものとして具体的でわかりやすいことは十分に評価できるところ。

東京都は、これらの数字を確定的に把握することは困難という理由でまだ検討中のようですが、慎重というよりは、現実的だと思います。連休がおわった後の大まかな状況が把握できるのは来週後半以降ですから、そこまでは目立った動きはしないほうが無難。

それに対して、政府は相変わらず。首相は精神論みたいな話しかしないし、大阪府知事に「自治体が休業要請などを出すところなのに、国に出口戦略を出せというのは勘違いしている」とか発言しちゃう大臣がいる。

特措法には、はっきりと緊急事態宣言は国が主体的にだすものと明記されています。だから、首相が発出するわけで、出したからには引っ込めるのも国の責任なのは当たり前。

大筋を政府が決めて、具体的に各自治体が主体的に動くという原則の理解が足りないのはどっちかは明白な感じです。かえって府知事の人気を高めただけみたいなところ。

感染症の歴史が教えてくれるように、感染の蔓延は第2波、第3波・・・と続き、本当に終息して安心できるのには1年程度は必要。現在の大きな波が落ち着くのでさえ、最低でも数カ月必要です。

やはり、繰り返し言われているように、自粛と補償のセットにして、それぞれの立場に見合った形で具体的な目標を提示することが求められます。それが本当に難しいことは理解していますが、そのために政治家がいるということもはっきりしています。


2020年5月8日金曜日

自粛解除は・・・


自粛疲れ・・・

ありますよね。精神的に、前向きを心がけても、下を見ることが多くなる。

そういう時は無理しない方が良い。無理して気を張っていると、どこかでぷっつんしてしまうかもしれません。

そのかわり、気分転換。

そこんとこは、そのまま横に置いておいて、別の事を考えるのがいいかも。

例えば、散歩。外出はダメと言っても、人混みを避けて、家の周りとかを歩いてみるのは悪くないですよね。

季節の移り変わりを探して、ふだん何気なく通り過ぎている道沿いに、ちょっとしたものを発見するだけで単純に面白い。

いつの間にか、つつじは終わっています。アジサイは花が膨らんできました。梅雨が近づいているんだな、と気づかせてくれます。

あちこちで、自粛解除の動きが出ています。いきなりはじけず、少しくらい臆病なくらいで、ゆっくりが望まれます。


2020年5月7日木曜日

自宅居酒屋 #13 金目鯛の煮つけ


いわゆるゴールデン・ウィークが終了しました。
本日、5月7日よりクリニックは通常診療を再開します。

連休中は、当然お家ごはんが続いたわけですが、久しぶりに金目鯛を煮ました。

魚の煮つけというと、だいたい味付けは決まっていて、醤油と砂糖、お酒、そして生臭さを誤魔化すために生姜を入れるというのが相場。

スーパーで切り身も売っていますが、金目鯛に関しては、絶対に丸ごと一尾買うのが鉄則。

金目鯛は比較的高級食材ですが、だいたい30cmくらいのものは、しばしばスーパーで見かけます。値段はほとんど980円。

そして、もう一つ、内臓を出してもらっは行けません。面倒でも、家に帰ってから鱗を包丁の背でそぎ落とし、お腹を開いて内臓をできるだけ丸ごと大事に取り出します。

何故か? 内臓を一緒に煮ることで、めちゃくちゃに旨い味が出るからです。

そして、味付けは醤油と砂糖だけ。多少臭いようなら生姜し入れてもいいけど、入れすぎると生姜の味ばかりになってしまいます。

アルミ箔をかぶせるようにして、濃い目の味付けで、煮るのは20分程度。長く煮ると崩れてしまいます。

実は、毎回、この煮汁は捨てずに冷めたら冷凍しています。ちょい足ししながらで、もう数年前から何回も使い続けているんですよね。

2020年5月6日水曜日

新型コロナウイルスの状況把握サイト


真夜中に緊急速報がけたたましく鳴り響くというのは、健康的じゃありません。しかたがないのですが、昨夜の場合はびっくりして起きてから、地震発生までほとんど間が無かったように思います。

震源地は千葉市の真下付近のようなので、東京直下型の前兆でなければいいんですが、パンデミックで体力がそぎ落とされた首都圏では、大地震が加わったら息の根を止められかねません。

さて、新型コロナウイルスについては、日本では「STAY HOME週間」として、大型連休中も外出をできるだけ控えて、人と人との接触を減らすように呼びかけられました。今日は連休最終日で、この間、各地の行楽地もいまだかつて見たことが無いほど人がいませんでした。

明日から、クリニックも診療を再開するのですが、部分的な人の動きが再開されて来週の後半以降の状況が、本当の緊急事態宣言の効果の判断要素となるんだと思います。

最近は、あちこちから発表される公的な数字をうまくまとめ上げて見せてくれるサイトがだいぶ見つかります。これらは、新型コロナウイルスの感染拡大を知る上で参考になります。

検査をどんなに増やしても、検査そのものの正確さは100%ではありませんし、そもそも無症状で感染した自覚のない人が多数存在する以上、その結果をどのように解釈するかは個人の考え方しだい。

新型コロナウイルス対策ダッシュボード
このサイトの、特に特徴的で重要なポイントは、病床数との関係を視覚化していること。どんなに患者が増えても、対応できる医療機関があるうちは医療崩壊にはなりません。対応も早く、最新の数字が確認できます。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染状況
こちらも対応が早く、国内の全体の状況を把握しやすい。

100万人あたりの死者数推移
以前に紹介しましたが、100万人当たりの死亡者数に特化したグラフを掲載。世界レベルで掲載しています。

Coronavirus disease Situation Dashboard
国際保健機関(WHO)のサイト。世界の状況が一番わかる(はず)。

他にもたくさんありますけど、だいたい似たような感じですので、自分が見やすいと思うところを中心に自分の行動を考えるのがよさそうです。

2020年5月5日火曜日

緊急事態宣言下の診療について 6


クリニックの診療は、連休中は休診です。5月7日、木曜日から通常の診療時間で再開します。

昨夜、安倍首相による緊急事態宣言の5月末までの延長が発表されました。

その記者会見では、相変わらず、質問と違う回答を連発していました。意図的にはぐらしているのか(されが日本の政治家ということなんでしょうけど)、それとも本当に質問を理解していないのか・・・

それはともかく、さすがにこの1か月間、政府の8割削減の要望にはお答えできませんでしたが、国民は老若男女、皆努力して耐えた成果は少しは出ているようです。

少数の無理解・非協力があることは残念ですし、そればかりがニュースになる傾向があるのは否めません。しかし、大多数は、それなりに工夫して何とか乗り切ろうと努力したことは間違いない。

ただし、あと1か月は仕方がないと誰しも感じていた、というより元々1か月で何とかなるはずがないと思っていたと思います。

問題はその後。ほとんどの大中小の民間企業、個人事業の経営悪化はすでに始まっていて、その中のかなりが倒産・廃業せざるをえない状況になります。失業者の急増は必至。

クリニックはどうなるんでしょう。

オンライン診療は、現実的に導入していく必要が増してきているのは間違いないのですが、人を見ることを基本とする医療では、直接対面無しでできることは限られます。

ケガをした人は処置が必要ですし、整形外科ではレントゲン写真無しで状態を把握することは難しい場合が多い。リハビリも来院しないとできません。

一方、落ち着いている関節リウマチや痛風の場合は、数回に一度は血液検査が必要ですが、ある程度オンラインもありかもしれません。ただ、これらは患者と医者は長い付き合いになるので、関係を作っていく方法も考え直さないといけないのかもしれません。

オンラインが進み過ぎると、医師はただ処方箋を発行するだけの存在になりかねませんし、そもそも不要になるかもしれませんね。高齢化で膨らむ医療費を抑制する効果はありますけどね。

2020年5月4日月曜日

新型コロナウイルスの注目ニュース


国内の新型コロナウイルスの実際の感染者数を考える上で、興味深い数字が発表されました。改めて、国内の感染状況を考えてみたいと思います。

慶應義塾大学病院では、4月6日から末までに新型コロナウイルス感染者を除く一般の入院患者に対して、新型コロナウイルスのPCR検査を行いました。結果は258名中、7名にPCR検査陽性を確認しています。つまり、感染症を心配していなかった方のうち2.7%に無症候性感染があるという結果です。

また、神戸市立医療センター中央市民病院では、4月1日~4月7日までの間に外来を受診した患者千人ののうち、3.3%が新型コロナウイルスに対するIgG抗体を持っていたと発表しました。

ちょっと前に感染者数についての考えてみましたが、これはオーバーシュート(爆発的感染)が生じた、中国、アメリカのデータをもとにした話でした。まだオーバーシュートとは言えない日本の現状で、あらためて感染者数を考える上で参考になる数字です。

慶応の調査はウイルスそのもの、神戸市のものは感染後に体内に作られる抗体を検出するもので違いはありますが、どちらも3%程度の結果だったことは整合性があるかもしれません。

これは、無作為に抽出した集団を対象とした調査では無いですし、母集団の数が十分とは言いにくいので、そのまま一般人口に当てはめることは慎重さが求められますが、国内ではすでに360万人が感染している可能性を示唆しています(日本の総人口を1億2千万人として)。

現在、感染がPCR検査で確定している陽性者は約1万5千人、亡くなった方は約500人。ところが、実際はその240倍の感染者がいるとするなら、感染した場合の死亡率は人口100万人当たり約140人、0.014%です。つまり、日本の総人口のうち、最終的には1万7千人がこの感染症で死亡するかもしれないということ。

4月15日、厚生労働省の新型コロナクラスター対策班の西浦博氏が発表した「人と人との接触を8割減らさないと、日本で約42万人が新型コロナで死亡する」というシミュレーションに比べれば、随分と少なくはなりますが、こちらの方が現実味があるかもしれません。

もっとも、感染者の多い地域、少ない地域、医療の余裕の地域差、そして今後の治療体制の確立などにより、大きく変動する数字ですし、何よりもステイ・ホームの実践により通常はこれよりも少ない数字になる方が可能性は高いと思います。

さらに4月末に別の注目のニュースがありました。

横浜市立大学が、新型コロナウイルス抗原(ウイルスそのもの)を特異的に検出できるモノクローナル抗体の開発に成功したというもの。インフルエンザ簡易検査キットのように、PCR法よりも簡便に迅速(おそらく30分以内)に結果が出るだろうと予想します。

実用化にはまだまだ時間が必要ですが、検査の間口が広がることにつながります。ただし、PCR検査よりも偽陰性率(感染していても陰性)は上がる可能性があります。また、現行の指定感染症の枠組みでは、検体採取には、手間がかかるのは同じです。

また、臨床検査薬を製造・販売する「富士レビオ」が、抗原迅速診断キットを開発したと発表しています。厚生労働省が薬事承認すれば、すぐにでも週20万件分のキットを量産できるとしています。

このあたりの検査方法も、治療薬・ワクチンの開発競争と同じで、通常では考えられない速さで研究が進んでいるようです。

よく言われている、日本ではPCR検査数が少ないことは確かです。しかし、心配な人全員を検査することは、そこにマンパワーを取られたり、検査資材・防護資材を消費することになりプラスにはなりません。

また、元から存在する偽陽性・偽陰性の問題に加えて、様々な検査のミスも出ており、絶対的な物ではありません。陰性だからと安心できるわけではありません。

実際の救急の場でも症状と画像検査でほぼ診断はできているだろうと想像しますので、検査は結果が出た後にの患者さんへの接し方や、退院の目安とし利用するための要素と考えられます。

メディアでは、いまだに検査がちゃんと行われないことが問題で、全例実施しないことを批判する論調が続いていますが、無症候性感染者や風邪症状で終わる軽症者が大多数であることを考えると、診断上はある程度対象を絞った方が効率的なはずです。

ただし、医師が検査をした方が良い(つまり新型コロナウイルス感染の可能性がある)と判断した方については、スムースに検査を行なってもらいたい。また、妊婦の方や、リスクのある持病がある方も、心配な症状があれば速やかに検査はすべきと考えます。

それらの中で、重症化する方、特に亡くなる方をいかに増やさずに終息を迎えられるかが重要だと思います。

2020年5月3日日曜日

憲法記念日

本日は憲法記念日で祝日。

5月6日までは、大型連休のためクリニックは休診です。

いつもなら、この期間は「やったぁ~、休みだぁ~」となるところですが、当然、今年はそんな浮ついた気持には到底なれない。

憲法記念日は施行された日(1947年)で、公布されたのは前年の11月3日。

ということで、毎年のように憲法改正についての話がでてきますが、確かに時代が変わって不都合な所がいろいろ出てきていることは否定しませんが、一部の政治家だけで盛り上がって変えてしまえるようなものではありません。

国民全体が変えた方がいいという気持ちになって、国民から変えましょうという雰囲気があって初めて政治家が動く形が望ましい。

是が非でも改憲したい政治家は、憲法記念日には、当然ここぞとばかりにこの話を持ち出してくるんですが、今年はさすがにそれはちょっと待てという感じ。

今の憲法では緊急事態に対応できないという論調を出してきますが、もしも現在進行形の危機に対する政府の対応の鈍さを憲法にせいにするなら、それは責任転嫁と言われてもしょうがない。

現行憲法の下で、今の危機がどのような影響を受けたのかを議論するのは・・・

今じゃないでしょ!!

今は総論ではなく、各論をスピーディに議論してして、実効性のある感染症対策・経済対策を行っていくときです。

2020年5月2日土曜日

特別定額給付金


4月末に補正予算案が国会で可決されました。今の政府の新型コロナウイルス対策としては、最初のごたごたや大事な中身についは別として、比較的速く決定・実行されるものと評価したいとは思います。

とりあえず、一般人に至急関係するのが特別定額給付金。

国民一人一人に10万円が配られる。一人住まいの人は10万円。五人家族なら50万円。赤ちゃんでも、施設に入っているようなお年寄りでも同じ。ウイルスの影響を受ける人も受けない人も、あるいは今お金が足りなくなった人もまだまだ余裕がある人も同額です。

条件があってもいいという意見もありますが、不自由な生活を強いられている「すべての国民」を対象にする建前では、当然と言えば当然のこと。その分、もらえる額は少なく特別低額給付という感じ。

最初の案では、収入が激減した人に30万円という案でしたが、これだと受け取れる人はかなり少ない。月給でもらっている人は、基本的に仕事先の経営危機があっても潰れない限りは定額の収入がある。

自分たちのようなクリニックでは、そのほとんどを占める保険診療による収入は2か月後に支払われます。つまり4月にどんなにヒマでも、収入が無くなるのは6月以後です。

それぞれの人にそれぞれの事情がありますから、完全な公平性は無理というもの。それぞれの考えで使い方は自由。

ただ、基本的に元々が経済対策の一つとして掲げられた政策であることを考えれば、経済活動の停滞を少しでも回すこと、つまり生活に余裕があるならさっさと使ってしまうといのもありです。

休業せざるをえなくなった方、あるいは収入がほとんど無くなった方は、一人10万円では焼け石に水。無いよりはましですが、これで生き延びろといわれてもという話です。

今回の補正予算では、経済活動の面では、すでに大きな影響が出ている中小企業・個人事業者向けの対策が、どれだけ実効性を持って早急に活用できるかが重要だろうと思います。

2020年5月1日金曜日

パチンコ店が目の敵


自粛、自粛、自粛・・・

何とも言えない空気が充満していて、この霧がいつ晴れるのか先が見えない状況が続いています。

どうやら、緊急事態宣言の期間も延長されそうな雰囲気が濃厚になってきました。現状では、解除する根拠もなく、当然と言えば当然だとは思いますが・・・

ゴールデン・ウィークに入り、大都市圏以外の県では「うちに来るな」宣言の乱れ打ちですが、大都市圏以外では感染者の数は確かに少ないのですがゼロではない。

「うちに来るな」と言えるのは、奇跡的にいまだに感染者ゼロの岩手県だけで、その他のところはとにかくよそに行かないことを徹底するアナウンスにして欲しかった。

最近は、「自粛警察」なる言葉が生まれていて、県外車を見つけると「来るな」というような張り紙をしたり、営業している居酒屋にも非難を浴びせる輩が登場しているらしい。

それなりの理由というものがあるはずですから、一概に批判するのは難しい。人と人のつながりが希薄になっていく怖さがあります。「うちに来るな」宣言は、こういった風潮を助長するだけではないかと思います。

一番目の敵にされているのはパチンコ店。

パチンコは、はっきり言ってギャンブルです。今のところ日本は賭け事を禁じているわけですから、法律の抜け穴みたいな産業です。そして、どう考えても、店内での客・従業員の感染リスクは低くは無いでしょう。まぁ、営業を自粛してもらいたい産業の一つであることは間違いない。

自分はパチンコにはまったく興味はありませんし、世の中から消えてもまったく困らない物と思っていますので、彼らをかばうつもりはありません。

でも、バチンコ店が営業を続けている問題では、休業要請を無視した店舗名の公表が行われ、公に行われている自粛警察行為みたいな感じで、ビミョーなところ。

こんなことを言うと、大阪府知事から「気楽なもんだ」と返されそうですが、確かに各地の知事たちは法律に則ってやるべきことをやっているので、公表するまでたくさんの努力をしたとは思います。

しかし、緊急事態宣言そのものに法的強制力が無い以上は、法律を変えるか、ひたすら要請し続けるしかない。やはり、補償とのセットが無ければ、そう簡単には要請に応じられないことは至極当然。

パチンコ店に限らず、店舗の休業は死活問題です。従業員がいる場合は、彼らを守る義務もあります。しばしば日本人の美徳の一つに我慢強さがあげられますが、それだけに頼られても余裕が無ければ無理な話。

パチンコをしたい人が減って自然淘汰ならあきらめもつくでしょうけど、自粛淘汰では抵抗したくなる気持ちもわからないわけではありません。