2022年5月23日月曜日

ケチャップ


イタリア人からすれば、なんのこっちゃイタリアンの調味料が「ケチャップ」です。

ケチャップ ketchup は、もともと東アジア由来の魚醤(例:ナンプラー)とかの呼び名だったようですが、それがヨーロッパに渡りトマト・ベースのものが作られ、さらにアメリカでは世界のケチャップの半分を消費するまでになったらしい。

トマト・ソースのバリエーションなので、イタリア料理関連で使うイメージがありますが、似たような味になるソースを使うことはあっても、イタリア料理でケチャップをそのまんまに使うというのは極めて珍しいのだろうと想像します。

日本ではいわゆる洋食レストランの定番で多用され、オムレツにはほぼ必ずかけてあるし、チキン・ライスの味の決め手もケチャップです。もちろん、一番知られているのはナポリタン・スパゲッティですよね。

さて、何かの料理をしていて最後の味付けにケチャップを使おうと冷蔵庫を開けたら・・・ありゃりゃりゃ、ケチャップが無いじゃん、という経験は誰しもあるもの。そんな時、材料さえあれば自家製で簡単に作れます。

必要な物、何と言ってもトマト缶。普通は1個に400gで、できれば裏ごししてあるものが便利。タマネギ、普通サイズの物1個。ローリエの葉、2~3枚。シナモン・スティック、1本で、無ければシナモン・パウダーで可。ナツメグ、クローブ少々。ワイン・ビネガー、50mlくらい。そして、塩、胡椒、砂糖です。お好みでニンニク。生トマトを使う場合は、できるだけ完熟したものを用意し、水分が多いのでしっかり煮詰めましょう。

鍋にオリーブ・オイルを入れて、薄めにスライスしたタマネギに軽く塩を振って弱火で炒めます。続けてスパイス類と砂糖を入れて、全体になじませたら、ワイン・ビネガーを入れ強火にして酸を飛ばします。シナモン・パウダーの場合は、けっこうたくさん入れても大丈夫です。

次にトマト缶の中身を鍋に入れ、30分程度弱火で煮込みます。ここで味を見て、塩・砂糖を追加して味を微調整。そして、ローリエ、シナモン・スティックは取り出します(大事!!)。ブレンダーがある場合は、鍋の中で玉ねぎを完全に粉砕してしまいます。無い場合は、ざるなどを使って潰しながら裏ごしします。生トマトから作っているなら、種と皮を取りの除くために、必ず裏ごしをします。

お~、普通にケチャップの味だ、と感激します。しかも、塩味・酸味は自分の好みに仕上げることができるので、いろいろな料理への応用が効きやすい。保存は市販品のように長期間というのは難しいので(冷蔵庫でせいぜい1週間)、冷めたらジップロックのような袋に入れて冷凍がお勧め。必要な時に必要な分量を割って溶かして使いましょう。

2022年5月22日日曜日

ポーク・ピカタ


イタリア人からすれば、なんのこっちゃイタリアンの一つが「ポーク・ピカタ」です。

日本の洋食屋の定番の一つですが、これはイタリア語ではピッカータと呼ばれている料理の日本独自バージョン。オリジナルのピカタは、小麦粉をまぶした仔牛のエスカロップ(薄切りを叩いてさらに延ばしたもの)をバター焼きにしてレモン・ソースで食べるというもの(Piccata al limone)。

どこでどうなったのか、日本では仔牛が豚になり、アメリカではチキンになって、しかも卵を使った衣がつく料理に変貌しました。

簡単に言うとパン粉の衣が無く、揚げずに焼いたカツという感じ。当然、その分調理は楽になって、食べてもカロリーは少なめなのが嬉しいというところ。

普通は薄めのロース肉とかがよく使われるように思いますが、今回は挽肉を使いました(ちょっと別の料理用に挽肉買い過ぎてたので・・・)。

ハンバーグよりは薄くしたいので、塩・胡椒を振ってよく練って平たく延ばしたら、後は手の上で作業。表面に薄力粉を振ってなじませ、といた卵をぺちゃぺちゃと塗ります。

後はフライパンで焼くだけ。強火にすると、卵の皮が焦げてしまうので、ゆっくりと弱火~中火で焼き上げていく感じです。

まぁ、普通に夕飯のおかず風でOKですが、和製洋食ということを考えるとケチャップなんかをかけてもいい感じです・・・が、今回は冷蔵庫にケチャップを切らしていたのでパス。

2022年5月21日土曜日

海老ドリア


イタリア人からすれば、なんのこっちゃイタリアンの一つが「海老ドリア」です。

実は、海老ドリアは日本の純国産の洋食屋定番メニュー。ドリア(doria)は、ピラフ(バター・ライス)の上に、ホワイト・ソース(ベシャメル・ソース)を乗せてオーブンで焼いたもの。戦前に横浜ホテル・ニュー・グランドが発祥とされているというのは有名な話で、別名をライス・グラタンといいます。

イタリア人が主食たるパスタの一つマカロニで作るなら、日本では主食の米で作るというのは、自然な成り行きなのかなと思います。ネットで探すと、少なくとも現在はイタリアにもライス・グラタンがあるみたいですが、日本のドリアのようにソースと米が分離していません。

海老ドリアを、あえてイタリア語にすると「Riso gratinati con gamberi (海老入り米のグラタン)」というところでしょうか。

作り方は簡単。まず、バター・ライス作り。フライパンに適量のバターを焦がさないように溶かし、みじん切りタマネギを入れて炒め、続いて食べたいだけご飯を混ぜて、塩と胡椒で味付けします。ここに、ピーマンでもニンジンでも、あるいはマッシュルームとか、ベーコンなど好きなものを入れてもOK。できたら耐熱容器を移しておきます。

ホワイトソース作りは、溶かしたバターで小麦粉をゆっくり炒め、牛乳を入れてよく混ぜるというのが基本の作り方。バターと薄力粉と牛乳の割合は1:1:10です。無塩バターの場合は、追加で塩を少々入れます。

フライパンでムキエビ(冷凍もの可)とみじん切りタマネギをバターで炒め、ホワイト・ソースを加えてひと煮立したら火を止め、パルミジャーノレッジャーノ・チーズを適量振り入れよく混ぜる。これをバター・ライスの上にかけて、さらに上からパルミジャーノレッジャーノ・チーズを好きなだけ振りかけます。

オーブンで200゚cで10分程度焼いて、表面に焦げ目がついたら完成です。オーブンが面倒ならトースターでもOKですし、バーナーで表面だけ炙って焦がすというのも時短法としてはあり。

まぁ、ちょっと懐かしいような感じもして、普通に美味しい。残り物のご飯があって、バターライスにするのさえ面倒くさい時は、ホワイトソースで全体を和えてしまうという究極の方法もあったりします。

2022年5月20日金曜日

アスパラガスとトマトのスープ・スパゲッティ


イタリア人からすれば、なんのこっちゃイタリアンの一つが「スープ・スパゲッティ」です。

本場イタリアにも、スープの中にパスタを入れるというレシピはあることはあるのですが、それはほぼショート・パスタであって、スパゲッティのようなロング・パスタはソースを絡めてフォークで食べる物というのが常識。

どこでどうなったのか、そのいわれはよくわかりませんが、何故か日本では、スープの中にスパゲッティが浮いているというメニューがけっこう普通に存在します。

これって、日本人に馴染み深いラーメンのことを考えれば、いかにもありそうな違和感のない料理かもしれません。うどんとラーメンとパスタは、多少の違いはあってもほぼ小麦を練った麺というところでは一緒です。

けっこう昔からあって、自分もよく利用したアサリ・コンソメのレトルトは結構美味しい。ただ、少しだけ不満なのは、比較的サラっとしたスープなので麺にからまないというところ。つまり、スパゲッティとスープが分離した状態で食べている感じです。

さて、一度スープ・スパゲッティを作ってみようかと思い立って、どんな味にするか考えてみた結果はこれ。ラーメンみたいにスープたっぷりすぎてもどうかと思い、少な目のスープで、ある程度濃厚さがあってパスタにもからみやすいものにしてみました。

題して「Zuppa di asparagi e pomodoro con spaghetti (スパゲッティ入りのアスパラガスとトマトのスープ)」という感じでしょうか。

フライパンにオリーブ・オイルにニンニクみじん切り、香りがったったらスライスしたタマネギとマッシュルーム、そしてアスパラガスを入れて炒めます。塩胡椒でだいたいの味を決めたら、ここでトマト・ソース入れてもいいんですが、フレッシュ感が好きなので生トマトみじん切りを入れてしばらく煮ます。

ここでスープのベースになる大事な「調味料」がソフリット。タマネギ・ニンジン・セロリの香味野菜三兄弟のみじん切りを、ペースト状になるまで炒めて冷凍しておいたもの。好きなだけ入れればいいんですが、今回は一人前で大さじ1程度の目安で使いました。

スパゲッティはある程度ほぐれたら、すぐにフライパンに移し、かなり多めの茹で汁も加えて、スープの中で茹で上げていく感じ。スープと麺が分離した感じにならないように、しっかりとパスタにスープを吸わせるのが目的。今回は8分茹での1.7mmに対して、5分くらいで移しています。

お皿というよりは、深めのボールに移してフォークとスプーンでいただきます。旨味の出る野菜ばかりを使用しているので、下手なコンソメの素とか入れるより、超絶に美味しい出汁が出ています。麺をしっかり煮たことと、煮崩れたトマトのトロミ感もあって、スパゲッティにスープがしっかりとまとわりつく感じに出来上がりました。

ただし、わざわざスープ化するメリットは「??」というところで、ダメとまでは言いませんが、積極的に普及するとも思えないというのが正直な感想でしょうか。


2022年5月19日木曜日

甘味の話


パティシエの方など、デザート(イタリア料理ではドルチェ)を作る人には、甘味は重要な味覚です。ただ、一般のイタリア料理では自然の素材の中の甘味は重視されますが、わざわざ甘味料を使うことはめったに無い。

甘味を出すのは、ほとんどの場合タマネギとトマトじゃないでしょうか。タマネギは野菜としては、意外に炭水化物を多く含みます。100gあたりに8.8gが炭水化物です。それらはブドウ糖、果糖、ショ糖などで。いわゆる糖度で表すと9~10度くらいあります。

タマネギを炒めるなどして加熱すると甘くなることは知られていますが、これは加熱によって辛み成分である硫黄化合物が揮発・分解して減り、もとからの糖分が凝縮するために甘さが目立つようになるのです。ですから、正しくは「甘くなる」ではなくて「辛くなくなる」ということ。

トマトに含まれる炭水化物は、100gあたり3.89gで、糖度は5度程度。ただし、フルーツトマトと呼ばれる、甘味を強く栽培したものは8度以上で、中には12度くらいのものもあります。

ちなみに、糖度は大雑把な理解としては100ccの水に砂糖1gを溶かした甘さが1度となり、リンゴは12~17度、バナナは20度程度です。ほとんどの野菜は3度程度ですが、トウモロコシは15度、なんとニンニクは40度近くあります。

一般的に使われる白い砂糖は上白糖ですが、料理がしっとりとした仕上がりになりやすく焼き色が付きやすいのが特徴。欧米では、サラサラとした顆粒状のグラニュー糖がよく使用され、菓子作りにも好まれます。

その他の自然成分を売り物にしているキビ砂糖、てんさい糖、黒糖などがありますが、様々なミネラル分が多くなり、多少やさしい甘さになります。ただし精製度が低いだけで、砂糖として健康上の影響は上白糖と大差ありません。

食事と共に楽しむワインも、もともとの原料はブドウですから、当然糖分は含まれています。ブドウの糖度はおおよそ20度。糖度が少ないと分解して発生するアルコールが減り汚染リスクが高くなり、糖度が高すぎてもアルコールが増えすぎて風味が損なわれます。

イタリア・ワインで、最も甘口とされるDolce(ドルチェ)では残存糖分は50g/L以上とされていて、辛口とされるSecco(セッコ)でも17~32g/Lです。12g/L以下になったものがBrut(ブルット)と呼ばれます。辛口と言っても、それなりの糖分が含まれているので、何にしても飲みすぎには注意が必要ということですね。

2022年5月18日水曜日

ソフリット


ソフリットsoffritto そのものは料理というよりは、イタリア料理で多用される調味料みたいなもの。基本的には、香味野菜と呼ばれる玉ねぎ cipolla、ニンジン carota、セロリ sedano を細かくみじん切り(アッシェ)にしたものをじっくりと炒めたもの。

それぞれの野菜の量はだいたい3:2:1といわれ、これは普通のサイズの玉ねぎ1個、中くらいのニンジン1本、普通のセロリの茎だけの部分で2/3程度に相当します。

西欧の食文化には共通の物が多々ありますが、フランス料理でソフリットに似ているのはミルポワ mirepoix です。ミルポワの方がみじん切りの切り方は大きめ(コンカッセ)で、野菜の比率は2:1:1です。スペインではソフリト sofrito と呼ばれ、トマトも入れたりします。

野菜の持つ甘味や旨味を凝縮させることが目的で、これがいろいろな料理の味のベースとして使われます。例えばボロネーゼ・ソースでは、これにひき肉を加えて煮込みます。スープやリゾットにも使われたりして、レストランでは大量に仕込んで大活躍するのだそうです。

フライパンにオリーブオイルを入れ、切った野菜を入れて炒めていきます。最初に少量の塩を振ることが大事で、この塩の浸透圧の作用により野菜の水分が抜けやすくなります。中火で数分すると、フライパンに水分がたくさんたまって来るのがわかります。

ある程度の水分が蒸発したら、さらにオリーブオイルを追加します。そもそもソフリットという言葉は「揚げる」という意味があり、炒めるというよりは野菜を揚げ焼きにするというのが正しい。

さらに数分すると、次第に周りに脂が溜まって来て、いかにも揚げているという感じになります。この間、野菜を焦がさないように適宜かき混ぜながらなので、あまり手を離すことができません。大量に作るレストランではオーブンを使うこともあるようです。


火を入れて30分以上たつと、全体が飴色のペースト状になってきます。最初のボリュームの半分以下になったら出来上がりで、野菜を切るところからだと1時間近くかかります。どんな料理に使うかによっては、さらに火を入れ続ける場合もあるそうです。

時間があるときに作っておいて冷凍しておき、必要な時に必要な量だけ取り出して使いますので、イタリア料理にはまった人は是非用意しておきたいものです。

2022年5月17日火曜日

コテキーノとズッキーニのパスタ


せっかく作ったイタリア(モデナ)のソーセージ、コテキーノなので、そのまま食べてもいいんですが、何か料理に応用したい・・・と思ってレシピを探すと、ほとんど本場で定番のレンズ豆と合わせて食べるものばかり。

レンズ豆は日本のスーパーで普通に売っているものではないし、そもそも豆料理って日本人的にはやや馴染みが少ない。レシピは、香味野菜三兄弟の玉ねぎ、ニンジン、セロリのみじん切りを炒めてレンズ豆と一緒に煮こむというのが基本。

日高シェフのYouTubeチャンネルでは、パテだけ使う簡易サルシッシャがしばしば登場しています。サルシッシャはソーセージに限らず腸詰という意味ですが、生ソーセージの中身をばらして料理に使うというところから、そもそもケーシングの必要が無いということのようです。

どちらにせよ、コテキーノは登場していないのですが、テキストのほうにサルシッシャを使ったパスタが紹介されていたので、それを応用してみました。

題して、Spagetti con cotechino e zucchine。

鍋で湯を沸かし始めます。塩は1%で入れます。沸いてきたらパスタを入れますが、今回使用しているのはヴォイエロの1.9mmで指定茹で時間は10分間です。

パスタを茹で始めたら、フライパンにオリーブオイル、ニンニクみじん切りを入れ火をつけ香りが立ってきたら、コテキーノのスライスを入れて炒めます。マッシュルームも使いました。だいたい炒まったら、生クリームを50mlくらい入れて火を止めます。

茹で始めて7分たったら、スライスしたズッキーニを鍋に投入して一緒に火を通します。そして8分たったところで、指定時間より早くにパスタとズッキーニをフライパンに移し、茹で汁も少し加えて、フライパンの中で茹で上げていきます。

味を見て足りなければ塩を追加して火を止め、パルミジャーノレッジャーノ・チーズをお好みの量振りかけ、よく混ぜ合わせたら完成です。

生クリームは肉の臭みを和らげてくれるので、パッンチェッタなどを使う時も相性が良い組み合わせです。ズッキーニも軽く茹でた柔らかい食感が、コテキーノのほとほどの固さと調和しました。今回の自家製コテキーノは塩味が弱かったので、このようなレシピでは丁度良い感じです。

2022年5月16日月曜日

コテキーノ


コテキーノ Cotechino は、イタリア、特にモデナの地域でポピュラーなソーセージの名称。

モデナはボローニャのすぐ近くですから、我々が何となく知っている物としては「ボローニャ・ソーセージ」に近いのかもしれません(細かい製法は厳格に区別化されています)。

本来は、当然ケーシング(羊の腸)の中に詰めて作るわけですが、特に豚の足の中身をくり抜いて皮だけ残した筒にパテ(ソーセージの中身)を詰め込んだザンポーネというものも人気だそうです。

特徴は、直径が太目でスライスがコインに似ていることから、同じく縁起物のレンズ豆と一緒に年越しの料理として定番らしい。普通に温めるだけの完成品として売られているので、本場のネットを探しても、コテキーノそのものを作るという情報はあまりありません。

日本でも、ソーセージそのものを一から作るというのは、どちらかというとマニア向けで、キャンプなどにはまったお父さんの趣味みたいな扱い方をよくされています。こどもが小さいときにはキャンプによく行ったので、自分もその口の一人。

実際、やってみるとパテを作るのはいいんですが、一番大変なのは羊の腸とか人工物のケーシングの中に詰める作業。けっこう力仕事で、空気が入ったりしてうまくいかないことが多いし、ボイルすると破裂したりもよくしました。

YouTuber料理人のChef Ropiaさんが、ケーシング抜きの簡単な方法を紹介しているのを見つけたので、これならできそうと思って早速あるもので試してみました。

豚ひき肉 400gくらい。塩 2gくらい。黒胡椒は自分が好きなのでたっぷり。セージ多めで、ナツメグ、オレガノを少々。Ropiaさんは、他にニンニク、バジル、赤ワインなども入れています。赤ワインは開いて余っているのが無かったので省略。砂糖を少し加えるレシピも散見します。

まずはパテ作り。とにかく大事なのは温めてはいけないということ。手の温もりさえも注意が必要というところ。冬のキャンプで作るのはいいんですが、屋内で作るときは大きいボールに氷を入れて、その中の小さなボールの中で作ります。

材料を全部入れて、とにかく捏ねる、捏ねる、捏ねる・・・5分くらいやっていると粘り気が出てきてOKになります。フードプロセッサーを使うのもありですが、回転の熱もバカにならないらしいし、そもそも後片付けが大変。冷たくて手がしんどいのですが、ここはグッと我慢のしどころ。

さて、これを成形するわけですが、ケーシングのかわりに、Ropiaさんは広げたラップの上に薄切りにしたパンチェッタを並べていましたが、一般家庭では手に入りにくい大きさなので無理(薄めのベーコンを勧めています)。

そこで、生ハムを使いました。今回はスーパーで普通に売っているもので、100g入りを全部少しずつ重なるように並べて丁度良い感じ。ラップごと、ぐるりとパテを包むようにして両端をしっかりと輪ゴムで止めます。

続いて、ビニール袋の中に密閉し、お湯の中で加熱します。ここで大事なのが温度。約70゚cをキープすること。そんなことを言われてもと思うかもしれませんが、沸騰した高温だと挽肉がバラバラ、ボソボソ、旨味が出てしまったカスカスの味になってしまいます。鍋の底に小さい気泡ができるけど、湧き上がってくる気配がないくらいがだいたい70゚cです。

加熱する時間は、直径3cmくらいなら1時間。今回は太くなって5cmくらいあるので、2時間くらい加熱しました。こんなもんだろうと信じて時間になったら引き上げて、中身を出し表面の水分を拭きとったら冷蔵庫でしばらく寝かせて出来上がりです。

生ハムはきれいに表面を覆っていて、剥がれる感じがありませんでした。断面も・・・お~、いい感じの色加減です。食べてみると、まさしく(胡椒のきいた)ボローニャ・ソーセージの味。ただ塩気は少な目。生ハムが塩辛いので少な目にしたんですが、倍の4gくらいは入れてもよかったかもというところ。

よけいなものが入らない、(塩気も少ない)体に優しいコテキーノが完成しました。これもまた絶好のワインのお供になりますね。

2022年5月15日日曜日

ポルペッテ・アレ・パターテ


ポルペッテ・アレ・パターテ(Polpette alle patate)は、「じゃがいもでミートボール」という意味。まぁ、自分たちが知っている一番近い料理はコロッケかもしれない。

まず、じゃがいもを茹でます。ただし、毎度のことながら、じゃがいもを茹でるというのはけっこう大変。そこで、ビニール袋にじゃがいもと水を少々入れて、デンシレンジでチンしてしまうという時短技を使います。

やり過ぎると、じゃがいもが縮まって固くなってしまうので注意。大きめのじゃがいも一個だと、500Wで5分くらいでしょうか。芯まで熱くなるので、安直ですが効果的な方法です。

大きめのじゃがいも1個をチンしたら、皮をむいて潰しますが、多少の塊は残ってもOKです。そこに混ぜていくのが、じゃがいもと同じくらいの量の牛挽肉、割りほぐした卵1個分、パルミジャーノレッジャーノ・チーズ10gくらい、お好みの量のイタリアンパセリのみじん切り。

さらに味付けに使うのが、いわゆるみじん切りにしたボローニャ・ソーセージ。量が足りなければ塩を多少追加して、胡椒を振ったら全部をよく混ぜ合わせます。見た目は牛挽肉多めのコロッケの中身というところ。

ミートボールですから、直径数cmくらいの団子状に丸めたら、周りにパン粉をまぶしてフライパンで焼いていきます。何度か焼く面を変えて、全体がキツネ色になったら出来上がりです。この量でだいたい10個分くらいになります。

衣をつけて揚げるわけではないので、比較的簡単に仕上がるところが嬉しい。チーズとイタリアンパセリの香りが加わって、普通のコロッケよりもイタリア感がましましです。一口サイズなので、ちょっとしたワインのお供にも合うし、普通にご飯のおかずでも大丈夫です。

2022年5月14日土曜日

銀鮭のムニエル


ムニエル(meunière)は、フランス料理の魚の切り身の調理法で、小麦粉をまぶした後にバターでじっくり焼き、レモンを入れたバター・ソースをかけて食すのが基本。同じように焼くのですが、高温でいじらずに短時間で火を入れるのはソテー。炙り焼きする時に、ゆっくりじっくりがローストで、短時間に焦げ目をつけるのがグリル。

ムニエルはもともと「粉屋のおかみさん」という意味から来ていて、鮭を使う場合はSaumon à la meunière (粉屋のおかみさん風の鮭)ですが、イタリア語なら salmone alla mugnaia となって、イタリア感を出すためにちょっとアレンジします。

ちなみに・・・ここでクイズ、その1。魚には赤身と白身がありますが、鮭はどっち?

正解は白身です。ネットを調べてもらえば詳しく説明されています。

クイズ、その2。一般に手に入るサーモンは、主にアトランティック・サーモン、ノルウェイ・サーモン、トラウト・サーモン、あるいは銀鮭です。鮭は海水魚、それとも淡水魚?

正解は、基本的にサーモンは淡水魚。基本的に栄養を摂取しやすい海で成長し、産卵のために川に戻る。トラウト・サーモンは、正しくはサーモンではなく、ニジマスのこと。

さて、それではレシピです。今回は皮付の生の銀鮭で、全体に塩胡椒を振ります。塩鮭の場合はできるだけ塩辛さの弱い物で塩を振らずに使いましょう。薄力粉を全体に均等にまぶしておきます。

フレンチならたっぷりのバターを使って、アローゼ(上からスプーンなどで油をかけながら火を入れる調理法)しながら、ゆっくり焼いていくのですが、バターを焦がしてしまうと美味しさが半減するので、まずはオリーブオイルで焼き始めるのが素人的にはおすすめ。

冷たい状態から、少しずつ熱くして弱火~中火で調理するのがポイント。また皮の下の脂が臭みにつながりやすいので、最初に皮面をしっかりパリっとなるまで焼くことが大事。ある程度火が入ったらバターを追加して焼き上げます。

さて鮭を取り出したフライパンに、生クリーム少々、切ったトマト、イタリアンパセリのみじん切りを入れて温めます(白赤緑のイタリアン・カラーです)。鮭に小麦粉をまぶしたので、自然とトロミが出て美味しいイタリアンなソースになります。

皿にアスパラガス、ほうれん草などを付け合わせにして鮭を置き、ソースをかけてお召し上がりください。

2022年5月13日金曜日

旨味の話


味覚には基本の、塩味・甘味・酸味・苦味・旨味の五味があります。これらは、人が生物として生きていくことに必要な機能と考えられていて、塩味はミネラル、甘味はエネルギー、旨味はタンパク質をそれぞれ摂取するための判断材料となります。一方、酸味は腐敗物、苦味は有毒物を摂取しないための機能になります。

これらを舌にある味蕾と呼ばれる器官(7000個くらいあると言われています)で感じ取り、脳に信号を送って生命維持に役立てているのですが、危険信号になる酸味や苦味も「美味しさ」のための一手段として活用していくのが料理という「科学」の基本命題と言えそうです。

あれ? 他にも辛味とか渋味とかあるでしょ? というのは、当然の疑問。辛味は温度を感じる神経受容体を刺激するもの。渋味は口腔粘膜のたんぱく質を縮ませることによって感じるものとされ、味蕾で感じているわけではありません。従って、生理学的な味覚からははずれて補助味と呼ばれています。

旨味は、20世紀初めに東京大学教授、池田菊苗によって、昆布出汁から発見されたグルタミン酸が歴史上最初です。続いて、和食の基本の味となる、鰹ぶしや椎茸からも旨味物質が日本から判明してきました。

西洋では、硬水が普及している関係で旨味を抽出する料理文化が根付いておらず、塩味・甘味・酸味などの複合的な感覚と考えられていました。科学的に旨味の受容体が発見されたのは、実は2000年のことで、やっと独立した概念として世界中で認知されたのは比較的最近のこと。

旨味となる物質は、アミノ酸・核酸関連物質・有機酸の3つに大別されます。アミノ酸と核酸関連物質は、和食で特に重視されています。

代表的な旨味成分としては、アミノ酸では、L-グルタミン酸ナトリウム(昆布)があり、実はイタリア料理で多用されるチーズやトマトにも含まれています。アスパラガスにはL-アスパラギン酸が含まれています。

核酸関連物質としては、鰹節に含まれるイノシン酸があり、他の肉や魚も持っているもので、熟成によって増加します。椎茸のグアニル酸も、干すことによって増加します。有機酸としては貝に含まれるコハク酸があり、日本酒にも入っています。

イタリア料理では、旨味の存在を認識していなかったにも関わらず、自然と旨味成分の多い食材を組み合わせることが備わっていたということが言えそうです。トマトソースの魚介料理にマッシュルームを入れてパルミジャーノレッジャーノ・チーズをかけるなんて、旨味のレッド・カーペットです。

1908年に池田によってグルタミン酸が発見されると、その翌年には調味料として発売され、それが「味の素」になりました。いわゆる化学調味料の先駆けですが、当初は石油由来物質から製造していたため、70年代に健康への影響が議論されました。以後、安全性の高い製法に変更され、適切な量では問題ないことがわかっています。

ただし、塩の場合は過剰だと人は塩辛くて食べれないという反応を示しますが、旨味は過剰に摂取すると感覚は飽和した状態になり、さらに増やしても実感できなくなり、健康へも影響するので注意が必要です。

2022年5月12日木曜日

イタリア風イカ飯


皆大好きイカ飯は、イカの胴体にもち米を詰めてだし汁で煮たもの。イタリアにも同じような料理があって、Calamari ripieni と呼ばれています。Calamariはイカ、そしてripieniは・・・なんと、ぬいぐるみのこと。確かにそんな感じです。

日高シェフが紹介しているのは、パン粉をメインに詰めてトマトソースで煮込むもの。ただ、パン粉を詰めるというのは、日本人的にはピンと来ない。どうせなら米の方がしっくりきますので、まさにイタリア版のイカ飯(Calamari ripieni alla "IKAMESHI")にしてみました。

まずは詰め物、つまりピラフなんですが、これを作ります。玉ねぎ、にんじん、セロリ(ブイヨン・セット)とマッシュルーム、ニンニクを細かくみじん切りにして炒めます。塩胡椒で味付けしますが、最後にソースもかけるので、薄めの塩味で十分です。野菜がしんなりしたら、洗った生のお米を入れて、一緒に炒めてオイルをなじませます。

注意するのは米の量。標準的なスルメイカの大きさで一杯に1/2合程度で、たくさん入れすぎない。詰めようと思えばもっと入るのですが、加熱するとイカはかなり縮まり、米は膨らみますので、このくらいは詰め込めると思う半分くらいにしておくことが大事。

イカは内臓を取り出して、軟骨も丁寧に取り除きます。米を少なくするなら、ゲソは細かく切ってピラフに混ぜてもOKです。スプーンで生ピラフを丁寧に詰めていきますが、先端部に入りにくいので割り箸のような細い棒があった方が良いかもしれません。

最後に入り口を爪楊枝でとめておきます。あと、破裂防止と煮込む時のスープが入り込むように、爪楊枝で胴体にたくさん穴をあけておくことを忘れてはいけません。

イタリア料理では、調理したジャガイモやエビなども詰めたりするようですが、たいていはその後はフライパンで焼くか、オーブンで火を入れます。今回は米が煮えないといけないので、日高シェフのレシピのように、トマトスープで煮込んでいきます。

フライパンにイカがひたひたになるくらい水を入れ、普通のトマトなら2個、ミニトマトなら10個くらいを小口に切ったもの、そして固形コンソメスープの素1個、ローリエの葉を2枚を入れて蓋をして中火で10分煮ます。イカの上下をひっくり返して、さらに後10分煮る。イカがパンパンに膨れていて、長さが2/3くらいに縮んでいればOKです。


イカを取り出して、余熱で中の米を蒸らす感じにして休ませておきます。その間に煮汁に少々ワインを追加して、煮詰めていくと自家製イカ風味のケチャップが出来上がります。イカを輪切りにして、ケチャップ・ソースをかけて大変美味しく頂きました。




2022年5月11日水曜日

ゴーヤのカルボナーラ


気候が温かくなって来ると、スーパーに必ず並ぶようになった野菜の一つがゴーヤ(にがうり)です。イタリアにもゴーヤ(Zucca amara)は食材としてありますが、いわゆる「スーパーフード」として近年は人気も上がっているらしい。独特の苦みが癖になる野菜ですが、沖縄料理のチャンプル以外にあまりレシピが普及していない感じです。

日高シェフの紹介するレシピにゴーヤを使ったものがあったので、早速試してみました。結論から言うと、カルボナーラのパスタにゴーヤを加えるもので、かなりいけてる味でゴーヤの食べ方としては定番に加えたくなりました。

ゴーヤの苦みは白い綿の部分なので、これをしっかりとこそぎ取れば、いろいろ紹介されているような下処理は不要です。おすすめは金物の計量スプーン。たいてい大中小の3本セットなんですが、これの中が丁度ゴーヤのカーブにぴったりで使いやすい。

ゴーヤは好きなだけ使えばいいんですけど、2人前だとゴーヤ1本くらいが丁度良い。2/3くらいはよくあるスライスにしますが、残りの1/3はミキサーでペーストにしてしまいます。ミキサーが面倒なら、摺り下ろしてもOKだと思います。

1%の塩を入れてお湯を沸かす。パスタを茹で始める。ボールにゴーヤのペースト、卵黄2個、生クリーム100ml、粉末にしたパルミジャーノレッジャーノ20gくらいを入れ、胡椒を振ったらよくかき混ぜます。量はお好みで問題ありません。

フライパンにオリーブオイル、SPAM(ポーク・ソーセージ)とスライスしたゴーヤを炒めます。茹で上がったパスタを入れて全体を馴染ませたら火を止めます。

そこへボールに用意したソースを流し込み、よーくかき混ぜ塩で味を調節します。火をつけたままでやると、卵が固まってボソボソになってしまうので注意。お皿に盛って、さらに胡椒を振ったら完成です。

ゴーヤに、卵、SPAMとくれば、まさにチャンプルの定番材料。合わないわけがない。生クリームが、ゴーヤの苦みをマイルドにしてくれるので、苦手な人でも十分にいけると思います。ゴーヤのレシピの一つとして、超おススメです。

2022年5月10日火曜日

魚介のペペロンチーノ


ペペロンチーノは、どうやら様々なイタリア料理の基本中の基本のようです。このレシピを身につけておけば、いろいろなバリエーションに発展できるということ。

日高シェフに教わるペペロンチーノの基本の作り方は、パスタを1%の塩を入れたお湯で茹でて、フライパンにオリーブオイル、みじん切りニンニクを入れたら火を付ける。ニンニクから泡が出なくなったら唐辛子輪切りを入れ、そこへ指定茹で時間よりも2分ほど早めのパスタを入れてしっかりかき回しながら茹で上げて、最後にイタリアンパセリを振りかけるというもの。

シェフによって、いろいろな作り方が紹介されているので、自分にあったレシピを実践すれば間違いなく美味しく頂けるわけですが、これだけだと他に何も具材が入らない「絶望のパスタ」とか「貧乏人のパスタ」と陰口をたたかれてしまいます。

そこで、いろいろな食材を合わせていくアレンジがいくらでも考えられるわけですが、特に魚介との相性が良いように思います。まずは鰯(sardina)を使ってみました。鰯はイタリアでもポピュラーな魚で、何と言っても食材としてはオイル漬けにしたオイル・サーディンとか、調味料として発酵させたアンチョビ(カタクチイワシ)などが使われています。

今回のは、生のイワシです。自信がある方は三枚におろして使えばよいわけですが、面倒だなと思うならフライ用に開いたものが便利。パスタを入れる前に鰯を入れて炒めます。パセリの代わりに、セリを使ってみました。


牡蠣もイタリア料理としては実に相性が良い食材です。牡蠣とレタスを合わせるというのも、日高シェフのレシピですが実に美味しい。牡蠣は洗って水気をしっかりとっておき、フライパンで火を通します。パスタを取り出す30秒くらい前に、茹でている鍋の中にレタスを入れてしまいます。パスタとレタスを一緒に取り出し、フライパンに投入してしっかりかき混ぜれば出来上がり。

レタスのシャキっと感が残るくらいが一番美味しく、牡蠣ともばっちりハーモニーでいくらでもいけてしまう感じ。


さらに大手コンビニのプライベートブランドで手に入るオリーブオイル漬けの鯖缶も、使い勝手の良い食材です。これも缶から取り出して、あまり崩さずにパスタと和えるとなかなかの美味。

とにかく、たいていのものと合わせて問題なく美味しく出来る感じなので、いろいろ試してみるのが楽しいですね。

2022年5月9日月曜日

サーモンのロールキャベツ


春キャベツで巻いたので、まさにロール・キャベツ。中身はサーモン。なので、料理の名前は Involtini di cavolo alla salmone ということになります。

春キャベツは葉が大きく柔らかいのですが、一枚で巻こうと思うと、けっこう穴があったりして使いにくいので、まとめて3枚分の大きな作りになってしまいました。

まず、キャベツの葉をできるだけ傷めないようにはずして、薄めの塩茹でを数分間。芯の部分がしんなりする感じになったら取り出して、水気をしっかりとるようにします。

続いて、サーモンのラグーソースを作ります。ラグーソースは、煮込んで作ったソースの事で、中身は肉であっても魚であってもかまいません。挽肉をトマトベースに煮込んで作るのが、いわゆるミートソース(ragu alla bolognese)で、今回はばらしたサーモンを使ってます。

サーモンを軽く塩胡椒をしてソテーして身をほぐし、小骨があれば取り除きます。フライパンにいつものオリーブオイル、ニンニクで、粗みじん切りにした玉ねぎ、ズッキーニ、マッシュルームを炒めたら、サーモンを混ぜて薄味のブロード(ブイヨン・スープ)を100ml程度追加して煮込みます。

中に巻き込むので、汁気はあまり嬉しくないので、だいたい水分が無くなるまで煮込んだら、少量の生クリームを入れ絡ませます。そして、火から下ろしたら、パルミジャーノレッジャーノを振りかけて和えます。

後はキャベツを広げて真ん中にラグーをドンと乗せたら、端からくるくると巻くだけ。サーモンの臭みを減らす効果もあるので、相性の良いベシャメルソースを上からかけて出来上がりです。

ニンニクとチーズの香りで、いかにもイタリアンなサーモン料理になりました。白ワインがすすみます。

2022年5月8日日曜日

茄子のインボルティーニ


インボルティーニ(Involtini)は、肉を主体として何かを巻いて煮込んだりする料理。一番わかりやすいのはロールキャベツかな。

茄子を使うのも珍しくはないようで、ネット上にレシピをあげている人がけっこういます(Involtini di melanzane)。茄子と生ハムで何かを包んで、トマト・ベースのソースで煮込んだりすることが多いようですが、今回は煮込みは無しで、巻き込んで完成ということでやってみました。

イタリアでは、大きめの米茄子か使われるようですが、今回は巻きやすい長茄子を使っています。茄子は、1本を4枚にスライスしました。軽く塩を振って、オリーブオイルを少しだけ振りかけたら、これを180゚cで20分ほどオープンに入れます。

中身は野菜を取り混ぜたカポナータにしてみました。トマト、セロリ、タマネギ、マッシュルーム、ズッキーニなどを数mm角に切って、ニンニク+オリーブオイルで炒め、軽めの塩胡椒で味を整えます。

焼いた長茄子スライスの上に生ハムを乗せ、まずカポナータを生ハムで包みます。この時の包む方向は長茄子の長軸と直交する方向。そして、長茄子をぐるっと巻いたら出来上がり。中のカポナータは外にはみ出たりはしません。

生ハムの塩味があるので、茄子やカポナータの味は薄くて丁度良い感じです。言ってみれば、イタリア風焼き茄子みたいな感じでしょうか。さらにソースで煮込んだり、上からかけてもいいんでしょうが、茄子の味を大事にしたかったのでこれ以上の細工はしませんでした。

茄子を焼いて柔らかくしないとうまく巻けませんが、焼き過ぎると表面が固くなってパサつきが出てしまう感じで、このあたりの加減が難しいところかもしれませんが、確かに巻いてからソースを絡めるとそのあたりをカバーできるのかもしれません。



2022年5月7日土曜日

イタリア・ワインの話 5 銘柄で選ぶ


イタリア・ワインを銘柄で選ぶのは、ある意味一番難しいかもしれません。銘柄で選ぶということは、すなわちイタリア・ワイン法(2011年)に基づく厳格に規定された原産地呼称を選別するということ。基本は使用するブドウの種類と収穫地を中心に決められた呼称なので、一番格上のDOCGであっても、1000円前後のものから何万円もするものまでいろいろあります。

とは言え、基本的には製法だけでなく品質についても一定の審査をクリアしたワインが高い格付けを得ているので、とりあえず最上位のDOCG、あるいはその次のDOCにランクされたワインを選択するのが原則です。最新の格付けでDOCGとDOCが合わさってDOPと呼ばれることがありますが、DOCGのワインはあえてDOPの名乗ることは得策ではないので、ほとんど使われていないのが現状です。

その次のランクはIGT(あるいはIGP)ですが、ワインは嗜好品ですから個人の好みに左右されるので、IGTであっても十分に美味しいワインはたくさんあります。IGTは総じて価格も安いので、日常的に楽しむには十分です。使われているブドウの品種などをしっかり確認して、自分好みを探すのにはリーズナブルな位置づけだと思います。

一方で、国際品種を使用したワインは原産地呼称を使えないことが多いため、優れたワインであっても公的格付けでは最下位のVinoに含まれることも起こってきます。1970年代から、伝統的な技法だけにこだわらず、美味しさを追求したワインが登場するようになりました。これらはトスカーナから始まったとされ、スーパー・トスカーナ(あるいはスーパー・タスカン)と呼ばれています。

DOCGをすべて列挙しても、そもそも飲んだことも無いのがほとんどですし、中には高価すぎて手が出ないものもたくさんありますので、よく見聞きするものや、少なからず飲んだことがあるものを並べてみます。まだまだ勉強不足で、重要な、あるいは人気の高い銘柄をたくさん見落としていると思いますが、これ以上は今後の宿題にさせてもらいます。

ピエモンテ州
DOCG Asti (アスティ) Moscato bianco 100% 甘口の白スプマンテが人気
DOCG Barbaresco (バルバレスコ) Nebbiolo 100% イタリアワインの女王、強い渋味
DOCG Barbera (バルベーラ) 主にBarbera 辛口の赤 (DOCもあるので注意)
DOCG Barolo (バローロ) Nebbiolo 100% イタリアワインの王、強い渋味
DOCG Gattinara (ガッティナーラ) 主にNebbiolo
DOCG Gavi (ガーヴィ) Cortese 100% 北部の代表的な白で強めの酸味
DOCG Ghemme (ゲンメ) 主にNebbiolo
DOC Langhe (ランゲ) 品種多数 白・赤・ロゼ

リグーリア州
DOC Cinque Terre (チンクエ・テッレ) 主にBosco 辛口の白

ロンバルディア州
DOCG Franciacorta (フランチャコルタ) Chardonney、Pinot nero 辛口の白・ロゼ
DOC Lugana (ルガーナ) 主にTrebbiano 辛口の白

ヴェネト州
DOCG Amarone della Valpolicella (アマローネ) 主にCorvina veronese 干しブドウから作り渋味の強い赤
DOCG Soave Superiore (ソアーヴェ・スーペリオーレ) 主にGarganega 辛口の白
DOC Prosecco (プロセッコ) 主にGlera 辛口の白スプマンテで絶大な人気
DOC Soave (ソアーヴェ) 主にGarganega 辛口の白

フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州
DOC Collio (コッリオ) 品種多数 辛口の白・赤
DOC Friuli (フリウリ) 品種多数 白・赤 スッキリして飲みやすい

エミリア・ロマーニャ州
DOC Lambrusco di Sorbara (ランブルスコ・ディ・ソルバーラ) Lambrusco di Sorbara + Lambrusco Salamino 発泡性の赤
DOC Lambrusco Grasparossa di Castelvetro (ランブルスコ・グラスパロッサ) 主にLambrusco Grasparossa 発泡性の赤
DOC Lambrusco Salamino di Santa Croce (ランブルスコ・サラミーノ) 主にLambrusco Salamino 発泡性の辛口の赤
DOC Modena (モデナ) 主に各種Lambruscoなど 白・赤・ロゼ

トスカーナ州
DOCG Chianti (キアンティ) 主にSangiovese 辛口の赤、瓶を保護する藁のフィアスコ
DOCG Chianti Classico (キアンティ・クラッシコ) 主にSangiovese 長期熟成、辛口の赤
DOC Bolgheri Sassicaia (ボルゲリ・サッシカイア) 主にCabernet Sauvignon 元祖スーパー・タスカンの赤、DOCに昇格
DOC Pomino (ポミーノ) 品種多数 果実味の強い白、スパイシーな赤

ラツィオ州
DOCG Frascati Superiore (フラスカーティ・スペリオーレ) 品種多数 辛口の白
DOC EST! EST! EST! (エスト・エスト・エスト) 主にTrebbiano toscano 白

カンパーニア州
DOCG Greco di Tufo (グレーコ・ディ・トゥーフォ) 主にGreco 古代ローマからある濃色の白
DOCG Taurasi (タウラージ) 主にAglianico ギリシャから移入した古代ローマからある赤
DOC Vesuvio (ヴェズーヴィオ) 品種多数 辛口の白・赤・ロゼ、Lacryma Christi(キリストの涙)として有名

プーリア州
DOCG Castel del Monte Bombino Nero (カステル・デル・モンテ・ボンビーノ・ネーロ) 主にBombino 辛口のロゼ
DOC Castel del Monte (カステル・デル・モンテ) 品種多数、白は主にChardonney 白・赤・ロゼ
DOC Galatina (ガラティーナ) 品種多数 辛口の白・赤・ロゼ

サルデーニャ州
DOCG Vermentino di Galura (ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラ) 主にVermentino 香りの強い白


2022年5月6日金曜日

イタリア・ワインの話 4 ラベルを読む


どの国のワインでも、必ずいくつかの項目を法的に明記する義務があり、任意項目も含めいワイン・ラベルの情報は選ぶ際の重要な情報を提供しています。従って、ラベルを正しく読むための知識はどうしても必要です。

最も目につくように記載されているのは、通常、いわゆる銘柄で、これは政府が公認した格付けの名称であり、固有の商品名ではありません。これが、品種名だったり産地名だったり、あるいはいろいろ混ざっていたりするので混乱する原因になっています。

例えば「Barbaresco」はDOCGの呼称ですが、ピエモンテ州の産地の町の名前で、土地としては直径数kmくらい。格付け上は、隣接するネイヴェ、トレ・スッテレ、トレイゾの町が含まれますが、全体でもせいぜい5km四方くらいの地域。

「Amarone」もDOCG名ですが、正確には Amarone della Valpolicella であり、「ヴァルポリチェッラ(地域)からの苦み」という意味。classicoが付くと、新たに植えたブドウ畑ではなく古くからある畑から収穫したということになります。

「Lambursco Grasparossa di Catelvrtro」は全部でDOC呼称名です。カステルヴェルトという町もあるんですが、数種類あるランブルスコのの品種の一つです。その下に小さく書いてあるのは、これがDOCの格付けであるということ。バルバレスコやアマローネにも小さくDOCGの記載がありますが、無い場合は別の小さなラベルとして注ぎ口の近くに貼ってあります。

同一年に収穫されたブドウを85%以上使用している場合に、ヴィンテージ(vendemmia)または収穫年(annata)として西暦が記載されます。生産者、つまりワイン・メーカーの名称が、「Terre del Berolo」、「TOMMASI」で、「CANTINA DI SOLIERA」は古くからあるソリエラ町のランブルスコの協同組合の醸造所です。

他に知っておくと役に立つ表記は赤(Rosso)、白(Bianco)、ロゼ(Rosato)、発泡性(Spumante)、甘口(程度によってAbboccato、Amabile、Dolce)、辛口(Secco)、土着のブドウ畑(Classico)、高アルコール濃度(Superiore)、長期熟成(Riserva)などでしょうか。

750ml・e(あるいは75cl・e)は容量ですが、eはEU公認量の印。14%volはアルコール濃度です。裏側にもしばしばラベルがあり、詳しいブドウ品種などが記載されていることがありますが、輸入した日本代理店が日本向けのシールを上から貼ってしまうことが多いのが残念なところ。

スマートホン用のアプリで、ラベルの写真を撮ると瞬時にそのワインの詳しい情報を表示してくれるものがありますので、そういうものを活用するのもお勧め。有名なものから、超マイナーなものまで、けっこうな確率でデータが揃っているので驚きます。

値段だけで購入を決定していたことが多かったのですが、ラベルを情報をしっかり理解すれば、ワインを楽しむコストパフォーマンスがかなり上がるということです。

2022年5月5日木曜日

イタリア・ワインの話 3 品種で選ぶ


ワインを選ぶ時、難しくしているのが呼び方の問題です。そもそもワインには、商品名という固有の呼称があるようで無い。これは原産地呼称統制という格付けの関係で、法律的に決められた名称が用いられ、一定の地域で採取された一定のブドウを使い、そして一定の方法で醸造すればどの生産者でも同じ呼び名になる。

つまりワインの呼び方は、商品名よりも一般名が優先されていて、格付けされたものでは生産者(メーカー)の名前は二の次です。日本ではメーカーの名前で呼んだり、メーカーが決めた商品名が使われる傾向があるため、違和感を感じ難しくしているところです。

イタリアの場合は、格付けで上からDOCG、DOC、IGT(IGP)、Vinoの4つがあります。DOCGとDOCの合わせたDOPが新しい規格ですが、差別化が曖昧になるためDOPはほとんど使われていません。基本的にDOCGとDOCをおさえておけば間違いないのですが、DOCGだけで70種類以上、DOCにいたっては300種類以上あるので、ベテラン・ソムリエでも大変です。

イタリア・ワインが理解しにくい原因の別の要素は、そのあまり多いブドウの品種が関係します。イタリア政府が格付けの中で公認しているものは、何と400品種以上あるというから開いた口がふさがらないとはこの事か・・・

イタリア北部はフランス、スイスなどと接するアルプスの麓にあたり、特に良質なワインの宝庫と言えます。北西部(ヴァッレ・ダオスタ州、ピエモンテ州、リグーリア州、ロンバルディア州)のブドウは、赤がバレベーラネッビオーロ、ドルチェット、ロッセーゼ。そして、白はモスカート・ビアンココルテーゼ、アルネイス、ヴェルメンティーノです。特にネッビオーロは、イタリア最高の赤ワインを生み出していて、記憶しておくべき品種です。モスカートはいわゆるマスカット。

北東部(トレンティーノ・アルト・アディジェ州、ヴェネト州、フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州、エミリア・ロマーニャ州)の主力品種は、赤はランブルスココルヴィナカベルネ・フラン、メルロー、ラボッソ、サンジョヴェーゼ。白はグレーラピノ・グリージョ、ガルガーネガ、フリウラーノ、ヴェルドゥッツォなどです。ランブルスコ、グレーラは発泡性ワインになります。

イタリア中央部(トスカーナ州、ウンブリア州、マルケ州、ラツィオ州、アブルッツォ州、モリーゼ州)は、国としての心臓部であり、ラツィオには首都ローマ、魂の中心であるバチカンがあります。この地域では、主として赤にはサンジョベーゼ、モンテプルチャーノ、そして白にはトレッビアーノ、ヴェルディッキオ、ペコリーノが栽培され、量的にはメジャーな品種が中心になっていて、特にサンジョヴェーゼは、イタリア全土で最も多く栽培されている黒ブドウ品種。最もワイン作りが盛んで、良質の物が多く人気が高いのはトスカーナであることがポイントです。

そしてイタリア南部(カンパーニア州、バジリカータ州、プーリア州、カラブリア州、シチリア州、サルディーニャ州)は、ヴェスヴィオ山からの火山性土壌です。赤はアリアニコ、ピエディロッソ、ネグロアマーロ、ネーロ・ディ・トロイア、プリミティーヴォ、マルヴァジア・ネーラ、ガリアッポ、マリオッコ・ドルチェなどがあり、白はフィアーノ、ファランギーナ、ボンビーノが栽培されています。

離島になるシチリア島は、赤はネロ・ダーヴォラ、ネレッロ・マスカレーゼ、フラッパート、ネレッロ・カプッチョ、そして白はカタラット、グリッコ、カッリカンテなど。サルデーニャ島ではスペイン渡来の品種が多く栽培されており、赤はカンノナウ、ボヴァーレ、モニカ、ジロ、そして白はヴェルメンティーノ、ヌラグス、ナスコ、セミダーノがあります。

その道の達人によれば、ブドウの品種によってワインの味わいはまったく異なる・・・らしいのですが、実際作られるワインは一つの品種100%もあれば、いろいろなものをブレンドしたものもたくさんありますから、素人には簡単にはわからせてもらえない。

ここに列挙したものは一部でしかないのですが、何となく知っているとワインを探すときに少しだけ楽しくさせてくれることは間違いありません。焼酎でも、米なのか麦なのか、あるいは芋なのか他の物か、どこで採れたものを使っているのかとこだわりのポイントがたくさんあるのと同じこと。

ネットなどでいろいろと検索してみると、素人でも違いがわかるものがそれなりにありそうですから、そういうところから少しずつお気に入りの品種を見つけられれば楽しいということですね。そのためには、安い物でもまずはいろいろ飲んでみるしかないですね。

2022年5月4日水曜日

キャベツと鯖


春は野菜は何でも美味しい時期ですが、キャベツ(cavolo)も春キャベツと呼ばれる柔らかく甘味の強いキャベツが出回ります。日本でもイタリアでも、一年中手に入るメジャーな野菜の一つです。そこで、鯖と春キャベツでイタリア風にしてみました。

鯖(sgombro、スゴンブロ)はイタリアにもありますが、食べ方はハーブなどと共にグリルするくらいであまり使われないようです。日本では、食卓の定番である青魚の中で、割安感が減った鰯や秋刀魚などに変わって食べる機会が増えたように思います。特に、缶詰の人気が高まって、いろいろなアレンジもしやすくなりました。

ポイントは2つ。一つ目は鯖缶を使います。いろいろな味付けをした缶詰が出回っていますが、イタリア風なら当然オリーブオイル漬けをチョイス。実はコンビニ大手のプライベートブランドの商品の中にあって、これが大変美味しくて安いのでお勧めです。

もう一つは、キャベツは下茹でするということ。単純に炒めると、火が通るまでにぐずぐすになったり、油を吸い過ぎてしまうので、ベチャっとした食感になりやすい。あらかじめ、ザク切りして軽く塩茹でしておくだけで、生き生きとしたキャベツを食べることができます。キャベツは生でも食べれるくらいですから、茹で過ぎず火が通ったくらいで十分。

作り方はいつもの基本ペペロンチーノです。オリーブオイルにみじん切りニンニクを入れ加熱して香りを出し、輪切り唐辛子を追加。これらが焦げる前に鯖缶を開けて油ごと全部入れます。

鯖はあまり崩し過ぎない方がいいと思いますが、そのあたりはお好みでかまいません。鯖が温まったら、塩茹でしたキャベツを入れて和えたら完成。鯖缶にも少し味が付いていますし、普通は追加の味付けは不要。下茹で用のお湯さえ沸いたら、後は調理時間は5分程度しかかかりません。

キャベツらしいシャッキリ感と、臭みを感じない鯖がよくマッチして、めちゃめちゃ美味しく頂けます。しかも素早く安く作れて、どこかの丼物みたい。キャベツをレタスに変えてもOKですし、もちろんパスタにしてもいけますよ。


2022年5月3日火曜日

バーニャカウダ


バーニャカウダ(Bagna cauda)は日本では良く知られたイタリア料理・・・と言うか、主として野菜を食べるためのソース。日高シェフもレパートリーの一つとして、おそらく日本人向けのレストラン・バージョンと現地のオリジナル・バージョンを紹介しています。バーニャは「ソース」、カウダは「温かい」という意味だそうです(北部の方言)。

基本的に、ニンニクとアンチョビを合わせるだけなんですが、レストランではさすがに手の込んだ作り方をしています。臭みを和らげるためニンニクを牛乳で煮るんですが、3回茹でこぼします。そして、高級(!)アンチョビを、ニンニクと同じくらいの量合わせて裏ごしして滑らかにする。そこへ、全体の倍量くらいのオリーブオイルを加えて温めたら出来上がり。

レストラン・バージョンはちょっと面倒なので、オーソドックスなスタイルで作りました。ニンニクをを水で茹でて、柔らかくなったらバター少量で炒めるように潰し、同量くらいのアンチョビを加えます。へらなどで全体がなじむように混ぜていきペースト状になったらオリーブオイルを入れる。最後に少しだけ生クリームを追加して出来上がり。

生クリームで臭みを減らし、またオイルとも馴染むので、大変食べやすい感じがします。ヘルシーにしたければ、オイルよりも生クリームを多めに使うのもありという感じ。いずれにしても、名前が示すように温めていろいろな野菜と一緒に食べるのが流儀ということでしょうか。

本場のレシピでは、牛乳で煮ない、裏ごししない、アンチョビ多め、生クリーム無しというのが紹介されていましたが、最後にトリュフを加えるところがさすがという感じ。

2022年5月2日月曜日

アスパラガスのリゾット


いや、安かったんで、旬ですから・・・アスパラガス。

今度はリゾットにしました。作り方は簡単。いつも通り。

ブイヨン・スープを温めて、ここでアスパラガスを数分間茹でて取り出しておきます。固くなってそのままじゃ食べれないアスパラガスの端っこは、ちょっと前にやったブレンダーでペーストにしてしまいます。

フライパンに少量のオリーブオイルとパンチェッタ(無ければベーコン)を入れて火を通します。パンチェッタからも脂が出たら、米粒大に細かくした玉ねぎのみじん切りを投入。玉ねぎが炒まったら、米を入れてしっかりオイルを絡めます。

温め続けているスープを米がひたひたになるくらい入れて、かき混ぜ過ぎないように煮ていきます。米を崩さないことが大事。水気が減ったらスープを追加を繰り返すこと約20分。そろそろこれでスープは最後かなというタイミングでペーストにしたアスパラガスを追加。

米がお好みの固さになったら茹でておいたアスパラガスを入れ、温まったら火を止めてパルジャーノ・レッジャーノを振りかけ混ぜたら出来上がり。茹でたアスパラガスよりは、米が少し柔らかいくらいが食感としてはお勧めかと思います。

アスパラガスのベーコンというのは本当に間違いがない王道のペアリングです。どんな形になっても、まじ旨い。ただ、アスパラガスの味を楽しむために、パンチェッタ、またはベーコンは少な目で、あくまでも塩味を付けるためくらいが丁度良いように思います。

2022年5月1日日曜日

アスパラガスロール


アスパラガスの定番中の定番の食べ方が、いわゆる「肉巻き」です。

肉にはベーコンを使うことが多いと思いますが、イタリアの肉巻きはプロシュートを使う。プロシュート(Prosciutto)は、塩漬けして熟成させた豚もも肉のこと。まさに生ハムなんですが、燻製処理はしていないことが最大の特徴です。

料理の名前は「Rotolini di asparagi」で、まさにアスパラガス巻という意味。

アスパラガスを、少量り塩入りの湯であらかじめ茹でておきます。ちなみに、端っこの固くなったところは切って一緒に茹でて冷凍しておくと、何かに使えるかもしれません。

茹であがったアスパラガスは水をしっかり切って、プロシュートをぐるぐると巻いていきます。実は、生ハムは手元になかったので、今回は生姜焼き用の薄切りロース肉です。なので、肉にあらかじめ塩胡椒を振っています。

細めのアスパラガスだったので、2~3本まとめて一枚の肉でまとめました。肉を巻く時、らせん状に斜めに巻き始めると、楊枝などで止めなくても大丈夫です。耐熱皿などに並べて、上にパルミジャーノ・レッジャーノを振りまき、オリーブオイルを一回ししたら、オーブンで200゚cで20分ほど焼いたら出来上がり。

オーブンを使うとハードルが高いと感じる人が多いように思いますが、それって慣れの問題。実際、オーブンに入れてしまえば、その間に手が空いて他のことができますし、ゆっくり火が通って食材の旨味を逃がしません。プロシュートを使う場合は、短時間のグリルで焦げ目を少しつける程度でもいいかもしれません。

いつもの普通のメニューっぽいのに、ちょっと一手間(というほどでも無い)かけただけで、かなりグレードアップしたごちそうになりました。

2022年4月30日土曜日

タケノコのイタリア風


4月後半くらいから、日本で旬な食べ物というと、真っ先に思い浮かべるのがタケノコじゃないでしょうか。炊き込みご飯とか、煮物とか、青椒肉絲とかでタケノコを食べ飽きたら、イタリア料理の一つでも作ってみるのが精神衛生上お勧めかと。

ところが、ネットを探してみると、イタリアではタケノコは超マイナーらしい。まともなレシピはほぼ出てこない。YouTubeでイタリア人が何か作っていると思ったら、中華風炒め物だったりして、それなら日本人の方がよっぽど美味しそうに作れそう。

ただし、数少ないイタリア人のタケノコ紹介では、ほぼ共通しているのは「味がニュートラルでどんなものにも合わせやすい」ということ。確かにそれは間違いとは言えないので、だったら普通にイタリアンな炒め物にしてしまおうということに・・・


ジェルモイ・ディ・バンブー・アッラ・イタリアーナ(Germogli di bambù all'italiana)ということで、(呼び名だけは)イタリア料理っぽくなったところで、レシピの紹介です。

結局、ペペロンチーノの作り方と一緒にしてみました。オリーブオイルにニンニクみじん切りを入れてスイッチON!! ニンニクから泡がでると香りがオイルに移ってきます。そしたら鷹の爪を入れて、焦げてしまう前に、筍、マッシュルームを好きなだけ入れて炒めます。

軽く塩を振って味を整えたら、小口切りにした生トマトを投入して火が通る程度に一緒に炒めたらイタリアンパセリを乗せて出来上がりです。

まぁ、普通に食べれますが、取り立てて美味というほどではないかも・・・いや、まぁ、とにかく普通です。合わないわけではないけど、合うというほどでもない。タケノコが余っていて、味変して食べたいと思っている方は一度はやってみてください。

2022年4月29日金曜日

イタリア・ワインの話 2 一般知識


ワインの知識はほとんど無く、安いから買って飲んでいるだけ。フランスならボルドーかブルゴーニュ、シャンパンと呼べるのはシャンパーニュ地方で作られたスパークリングだけ。原料となるブドウの品種としては、赤ならピノ・ノワール、カルベネ・ソーヴィニヨン、メルロー。白だったらシャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、リースリング。

おそらく、その程度が精一杯で、正月の芸能人格付けを見て、安い方のワインですら高いと思って買ったことも無いのです。ましてや、1本が何万円もするワインの良し悪しなどわかるはずもないわけで、それより1000~3000円くらいを10本飲めた方が嬉しいと思ってしまいます。

ですから、ワインのことを勉強してみようと思っても、どこから始めたものか途方に暮れるだけ・・・なんですが、特に格式高く値段もバカにできないフランス・ワインに比べると、イタリアはカジュアル感があって、必ずしも高い格付けされたワインがやたらと高価というわけではないので、そこんとこはちょっと嬉しい。

もっとも、自分を含めて大多数の一般人は、千円前後のワインで十分に楽しんでいるわけだし、高級ワインばかりを飲んで蘊蓄を語るような方々は別世界人と割り切るしかありません。ただし、安いワインでも安いなりに多少の勉強をしておくだけで、より美味しい物を見つけられるというもの。最低限、このくらいは知っていた方がよさそうなワイン全般に関する知識を仕入れていくことにしたいと思います。

まず、果実はどんなものでも発酵させてワインにできるというのが原則。果実に含まれる糖分がアルコールに変化するのは、熟成中の魔法のような出来事です。ただし、糖分が過不足なく含まれ、雑菌を増やさずに作れるのがブドウと言うこと。

ワインに使われるブドウの品種は世界中で1000種以上あるようですが、これは主として病害を防ぐために研究され人工的な交配により生み出されたもので、植物学的には数種類に含まれてしまうようです。その中でも、大多数がヴィティス属のヨーロッパ種(Vitis vinifera)に含まれ、生食用に比べて皮が厚く小さめです。

フランスだっら、ボルドーは主として赤はメルロー、白はソーヴィニヨン・ブラン。ブルゴーニュでは主として赤はピノ・ノワール、白はシャルドネという具合で、比較的わかりやすい。イタリアはブドウ栽培に適した気候のため、ほぼ全土でたくさんの品種が栽培されていて、しばしばブレンドも行われるので、それらをすべて把握して理解することは至難の業です。

主として果実の果肉だけから作られるのが白ワイン。果皮も加えて赤くしたのが赤ワインで、果皮に含まれるタンニンにより独特の飲み心地となります。そして、赤白のブドウを混合させて、透明なピンク色に作り上げたのがロゼ。アルコール発酵で発生する炭酸ガスを多く含ませるとスパークリングワインになります。

基本的に安いワインは、瓶詰めされて早いうちに飲む方が果実味が残って美味しく感じられます。高価なワイン、特に赤ワインは瓶内熟成を前提に作られていて、数年待ってから飲むことが推奨されています。とは言っても(一部の例外を除いて)何十年も昔のものが良いわけではなく、高級ワインでもだいたい赤は10~20年物くらい、白は10年前後が飲み頃とされるようです。当然、年によってブドウの出来映えは変わるので、高級ワインではヴィンテージ(何年物か)をチェックすることになります。

どんなに高級なワインでも、飲み方を間違えると台無し。まず温度ですが、温度が低いほどタンニンの渋みが強くなり、高いほど香りが強くなるので、赤ワインは濃厚なもの(ボディという言葉で表現されます)ほど冷やし過ぎないことが肝心。軽いライト・ボディで12゚c、ミディアム・ボディで15゚c、フルボディなら18゚cくらいが目安になります。

また温度が低いほど甘味・酸味は弱くなりますので。白ワインは赤より低めですが、辛口は10゚c前後、甘口は5゚c前後に冷やします。スパークリングは、基本は白ワインに準ずるわけですが、温度が高いと破裂の危険もあるのでしっかり冷やすのが基本とされています。

さらにワインを注ぐグラスにもこだわりのポイントがあります。一般的には、赤ワインは飲み口がつぼまった大きめのグラスで、少量を入れてグラス内に香りを貯める感じ。白ワインは赤よりも細めのグラスで、スパークリングはもっと細いグラスが好まれます。グラスの胴体を持つのはワインが温まるという理由で細い脚の部分を持つ人が多いのですが、かえって不安定で危ないので推奨されていません。

ワイン単独で飲むというのはあまり無いわけで、普通は食事と合わせるわけで、適切な組み合わせにすることをマリアージュ(mariage、結婚という意味)と呼びます。一般的には肉には赤、魚には白と言われますが、食べ物と似たようなチョイスで味覚を強調する、むしろ相反する風味で合わせる、あるいは口に残るものを洗い流すような選択をするなどが考えられますが、まぁ、一般庶民は好きなものを好きなだけ飲むで満足しちゃいます。

2022年4月28日木曜日

アスパラガスのクリーム和え


春は野菜が美味しくなる時期で、アスパラガスも4月から5月が旬な時期。湯がいてそのまま食べても美味しいのですが、スタンダートにはベーコンとかと一緒に炒めたりします。今回は、イタリアンなアレンジを考えてみました。

アスパラガスは切り口から水分が抜けて固くなってしまうので、普通は下の方を数cmくらい切って捨ててしまいます。これって、いつももったいないと思っていましたが、確かにそのまま食べようとしてもとても食べられたもんじゃない。

そこで、この部分は全部ブレンダーで粉々にしてしまえばいいんじゃないかと気がついた・・・早速、やってみました。少しだけ茹でた後にギュイ~~~ンとやったら、緑色のアスパラガス・ペーストになりました。

オリーブ・オイルを少しだけ入れてバンチェッタを炒めます・ある程度油が出たらスライスした玉ねぎ、マッシュルームを追加して炒めます。パンチェッタは塩味が強いので、後で塩を追加する必要はほぼありません。パンチェッタが無い場合はベーコンで構いませんが、塩は少し追加した方がいいかもしれません。

少量の塩を入れた湯で、残りのアスパラガスを食べやすい大きさに切って数分間茹でます。そしたら、茹でたアスパラガスとペーストをフライパンに投入して全体に絡めます。最後に生クリームを大さじ1程度、パルミジャーノを大さじ1程度入れてなじませたら出来上がり。

いつもの「アスパラ・ベーコン」が、ちょっとの一手間で、グレードアップして無駄なく全部美味しく食べることができました。

2022年4月27日水曜日

セリのフリッタータ


フリッタータ(frittata)は、簡単に言ってしまえばイタリアのオムレツです。

言葉自体は目玉焼きのように卵を「炒める、揚げる(フリット、fritto)」というところから来ていて、オムレツに具材を入れる場合は、中にまとめて卵で挟み込むイメージですが、フリッターターではといた卵に最初から具材を混ぜて焼く感じ。

基本的な作り方は、パルミジャーノを振り入れて溶いた卵の中に火を通したお好みの野菜をたっぷり入れて、塩コショウで味を調えたらしっかり焼くと出来上がり。

今回は、たっぷりのセリを上乗せしてみました。セリはきりたんぽ鍋でも大事な食材ですし、正月7日の七草がゆにも登場するので冬が旬という印象がありますが、実は香りが強くなり伸びてくる4月頃が旬の食材。

卵4個、パルミジャーノの粉末大さじ2杯くらい、塩コショウは適量をよく混ぜ合わせます。今回は火が通っていなくても食べられる小口切りのトマト、スライスした玉ねぎ、イタリアンパセリなどを入れました。

フライパンにオリーブオイルを入れて熱くしたら、これらを流しいれある程度固まってきたら上にセリをどさっと乗せます。セリは湯がいてしまうと香りが減ってしまうので、蓋をして弱火で蒸し焼きにしました。セリがしんなりしたら完成です。

セリの香りが立ち、少しシャキっとした食感が残るので、卵のフワっとした感じとコントラストが出てなかなか美味しい感じに仕上がりました。

2022年4月26日火曜日

コールスロー


コールスロー・・・ってイタリアン? という声が聞こえそうなんですが、確かにアメリカンな食べ物かなと思います。

実際、某有名チキン・フライのチェーン店があって、サイドメニューにあるコールスローがめちゃくちゃ旨い。正直、チキンは食べたいと思うことはないのですが、コールスローは食べたくなる。

そもそも古代ローマ時代からあったというコールスローって何? ということなんですが、最初はcold slowかと思っていたりして、冷たくてゆっくりってどういうこと? みたいな。

コールスローはアブラナ科という意味の「cole」とキャベツの千切りという意味の「slaw」が合わさったものだそうで、事前に調味料と合わせてなじませてあるところが特徴のサラダ料理。

キャベツはイタリアでもメジャーな野菜の一つですし、調味料についてもかなり自由度があるようなので、イタリア風にすることは簡単かなと思いました。基本となる作り方は、キャベツの千切りを塩もみして、マヨネーズと和えるというイメージなんですが、それじゃあまりと言えばあまりなんで、もう少しらしくしてみたいと思います。

使う野菜は、何といっても時期的に旬な春キャベツを使います。隙間があるので、ケチケチしないで半分くらいは切っちゃいましょう。多少多くても数日くらいは日持ちするので気にしない。

あまり細く切ってしまうとしなしなになって食感が減ってしまうので、けっこう大ざっぱな切り方でOK。チキン屋さんの味に近づけたいならみじん切りですが、この場合も大きめのみじん切りがお勧めですが、箸では食べにくくなります。

後は何を入れてもよさそうですが、今回は玉ねぎ(1/2個)、にんじん(1/4本)、ピーマン(1個)、キュウリ(1本)、そして少しだけセロリをいれました。これらは脇役なので、薄めのスライス(あるいは千切り)です。玉ねぎとにんじんとくれば、イタリア料理の基本香味野菜トリオとしてセロリが不可欠。

これを全部大きめのボールに入れて、軽めに塩を振ります。全体にまぶして、しばらく放置しておくと野菜から水が出てくるんですが、これを捨てた方が良いという人が多いのですが、せっかくの野菜の旨味なので、この水をドレッシングのベースにしてもいいんじゃないかと思います。

ワインビネガー(なければ米酢でも可) 50ml くらいに、砂糖 大さじ1/2、オリーブオイル 大さじ1くらい。マヨネーズもお好みで入れますが、たくさん入れるとマヨネーズの味ばかりが目立つので少なめがお勧め。味を見て塩を追加。お好みで胡椒。

これを野菜にざっと回しかけたら、上から重しを乗せて1時間くらい放置します。どっちにしてもここでも水がたくさん出てくるので、さすがに多少は捨てて調節した方が良い。

さらにイタリアンにしたければ、野菜としてはバジルやイタリアンパセリを加えたり、ドレッシングにニンニクを追加したりとアレンジはどうにでもなります。もちろんよく入っているハムとかコーンとかを追加してもOKです。

大きなボールに溢れそうだった野菜が、最終的にはラーメン丼に収まっちゃうくらいになりますので、めちゃめちゃ美味しくて二人で一気に食べれてしまいます。

2022年4月25日月曜日

菜の花と鰤


どこの国でも旬な物を食べるというのは食文化の基本。

・・・とは言っても、やや旬な時期が終わろうとしている二つの食材なんですが、一つは菜の花。春を告げる野菜で、ちょっと苦みがあるのが特徴。

もう一つはブリ(鰤)。ブリは「寒鰤」と言われているくらいで、真冬の時期に脂が乗って美味しい。ただし、それは天然物の話で、今は養殖物が安く出回っていて、むしろ夏に向けて美味しくなると言われています。

いずれも、和風な食材ですが、簡単に普通にイタリア風の味付けによく合います。

菜の花は、だいたい15cm程度に揃えてパックに詰められていたりします。さすがにちょっと長いので半分くらいに切って、水でよく洗っておきます。

ブリは普通に網焼きでもいいですし、フライパンで油をひかずにから焼きでもOK。量はそれほどいらないので、余りものでもかまいません。

作り方はまさにペペロンチーノと同じ。

フライパンにオリーブオイル、みじん切りのニンニクを入れ弱火で香りを出します。そこへ輪切りにした鷹の爪をお好みの量いれます。焦げてしまう前に、菜の花を入れ炒めます。

さらに火が通ったブリを手でほぐして入れ、塩で味を整えたら出来上がり。程よい苦味と辛味が癖になる美味しさです。このままパスタと合わせてもOKですね。

2022年4月24日日曜日

ジョーズのソテー


いや、ジョーズ(JAWS)っていうか、要するに鮫です。

スーパーにときどき見かけるんですが、「鮫」ってラベルを見ると、怖いもの見たさみたいなところで興味が湧くけど、食べてみる勇気が出ない。

ところが、イタリア料理の食材としては必ずしもレアではない。意外とサメを使ったレシピが紹介されていたりするんです。イタリアで食用にされているのはドッグフィッシュと呼ばれるサメみたいですが、日本のスーパーに並んでいるのはモウカサメ、正式にはネズミザメと呼ばれているもの。

臭みの少ない淡白な味で、癖が少ないため食用向きとされています。切り身はメカジキみたいですが、やや明るい感じの色で、柔らかい感じです。いろいろな味に変化するんですが、ここは初めてサメに挑戦するんで、まぁスタンダードと呼べるソテーにしてみました。

オリーブオイルにニンニクの香りを移して、塩胡椒で下味をつけたサメをじっくりフライパンで焼くだけ。サメだけの味はちょっと不安だったので、トマトベースの簡易カポナータをソースのように添えています。

さてさて、お味は・・・うん、確かに癖のない味で食べやすいかもしれない。出来上がりもメカジキに似ていますが、メカジキよりは歯応えは無く、油気も少ない感じ。

知らないで出されれば、特に美味しいというほどではない白身の魚という印象。食べれないわけではないのですが、サメというイメージでだいぶ損をしているのかもしれません。少なくとも、安価で低カロリー、高タンパクな食材としては優秀です。

2022年4月23日土曜日

包丁の話


包丁って・・・プロの料理家じゃないので、うちにあるのはおそらく一般の家庭に普通にあるようなもの。特にイタリア料理だからと、特別な物はありません。

包丁はプロはいろいろな専用のものを使い分けます。魚を三枚におろすのに出刃包丁、刺身を切るのに柳刃包丁といったものはよく知られていまが、そんなに一杯持っていても使いこなせません。

でかい方は、一般には先がやや鈍な感じの肉・魚・野菜のいずれにも対応できる三徳包丁が使いやすい。刃の長さはだいたい16~18cmです。もともとは長年、三徳を研ぎつつ使っていました。ただ、もう少し長さがあった方が使い勝手が良いと思うことが多々あります。

そもそも、切れ味は相当鈍ってきていましたので、トマトを薄くスライスしたくてもほぼ無理という感じでした。この数年は、別に安価な薄刃の料理ナイフを使っていましたが、さすがにこっちも切れ味が悪くなってきた。

そんなわけで、最近ついに新しい包丁を買うことになりましたが、素人としてはでかいのと小さいの、2本あれば十分。小さい物は、ペティナイフと呼ばれる刃が10~15cmのものが一般的。問題は大きい包丁をどうするかです。

基本的には三徳にしておけば間違いないのですが、やはりもう少し長さが欲しい。となると、牛刀(あるいはシェフ・ナイフ)と呼ばれる包丁が選択肢に入って来る。ツヴィリング・ ヘンケルス、吉田金属、三星刃物、藤二郎など有名メーカーはたくさんあります。

ネットを探しても、評価はひとそれぞれで何がいいのかピンとこないので、お店に行った方が間違いない。安い数千円のものはホームセンターでもいろいろ取り扱っていますが、間違いなく切れ味は劣るだろうし、かと言って数万円もする高級なものは身の程知らずになりそう。

そこで料理雑貨の専門店に行ってみました。予想通り有名各社の包丁が並んでいるのですが、店員さんの実際に使ってのお勧めと予算の関係で選んだのは、吉田金属のブランドGLOBALです。

ネットでの評価も高かったのですが、GLOBALのスタンダードは三徳包丁で刃渡りは16cmと18cmのものがあります。ただもう少し長さが欲しいとなると牛刀の20cmなんですが、牛刀は店にありませんでした。店にあったのはGLOBAL-ISTの19cm。

この1cmの違いにこだわってこちらを選択。通常のものよりISTはより日本向けに特化した仕様になっていて、店員さんも10年くらい使っていて研いだことが無いけど切れ味は落ちないとのこと。15cmのペティナイフと合わせて「万能2点セット(¥18,700)」を購入しました。

トマトを切ってみると、力を入れずにすっと刃先が入るので、トマトを潰す感じがありません。感動物の切れ味です。もっとも、新しければどれでもそんなもんかもしれませんが、食材を壊さずに薄くスライスできるというのは重要なところです。

こだわりの1cmの違いも実感できました。短いと、あと少しのところで刃を戻したり、引き直したりしなければならないのですが、たった1cmでもそういう機会がぐんと減りました。注意しないといけないのは、切れ味がよいので指先に注意することと、切っ先がとがっているところです。

2022年4月22日金曜日

ストラッチャテッラ


ストラッチャテッラ(Stracciatella)は、かき卵とバルメザンチーズのスープです。これもまた実にシンプルなレシピなのに超旨い。

かき卵というと、日本の卵とじ。これ出されたら、イタリアンとは思えないのが普通かもしれませんが、食べてみれば、あ~イタリアンだぁとなります。

日高シェフが紹介するレシピにならって作ると、まず最初に用意するのは鶏ガラベースのブロード(だし汁)なんですが、残念ながら冷蔵庫に鶏肉が無い。野菜のブロードにしようと思っても、セロリを切らしてしまいました。そこで、久しぶりのマギー・ブイヨンの登場。

マギー・ブイヨンは商品名ですが、基本的に香味野菜・牛肉などを煮詰めて濃縮した出汁で、無添加をうたっています。注意しないといけないのは、約50%が塩分なので、固形キューブ4g/個に対して2g程度の塩が含まれているところ。

キューブ1個をシンプルなスープにするのに水は400ml程度無いと、けっこう塩辛いと思います。今回はチーズも使うので、キューブ1個に水は500ml程度にして沸騰させました。

生卵2個にパルミジャーノ・チーズを大さじ2~3杯程度(お好みで調整)、そしてイタリアンパセリのみじん切りを合わせてしっかりと混ぜておきます。

これらを、沸騰しているスープの鍋にいっきにいれます。そのまま固まるのを待つのではなく、ある程度かき混ぜます。ストラッチャテッラには「引きちぎる」という意味があって、卵をこまかくちぎってしまう感じ。

しばらくすると卵が固まってフワフワと浮いてきますので、これで完成。皿に盛って食卓へどうぞ・・・なんですが、これだけだと調理時間はほんの5分程度で有難味がないかもしれません。

日高シェフのアレンジ・レシピは、これにモロヘイヤとフェデリーニ(1.2mm程度の細めのロングパスタ)を入れたりしています。米と合わすのもありだと思いますが、今回は手近に残っていたホウレン草を追加しています。

とにかく、かき卵がふわっふわで、簡単で美味しいので、是非試してみてください。

2022年4月21日木曜日

トマトのクリームスープ


トマト・ベースの・・・ようするにいわゆるポタージュなんですが、Crema di pomodoro ということで、シンプルですが超美味しいスープです。

実はハンド・ブレンダーという、手持ちで使うミキサーを使います。玉ねぎスライス(1/2個)をバター(10gくらい)で炒めます。火力は弱めで、ジュージューさせません。絶対に焦がさないで、ゆっくり、じっくりです。ブレンダーが無い場合は、かなり細かめのみじん切りにしてください。

玉ねぎに火が通ったら、小口切りにしたじゃがいも1/2個と生トマト3個を入れます。ここでトマトに一工夫します。先に切ったトマトに、塩小さじ1程度と砂糖小さじ1/2程度を振りかけて和えておきます。高級フルーツトマトを使うなら砂糖はいらないかもしれません。こうしておくと、トマトの旨味が凝縮して甘みも増すという仕掛け。

ここでもブレンダーが無い場合は、じゃがいもについては先に茹でて十分に潰してマッシュポテト状にしておきます。食感を良くするため、面倒でもトマトは湯むきして種の部分は取り除いておきましょう。そんなこんなで、水を500mlくらい入れてしばらく煮込みます。

ブレンダーがあれば、全体に火が通ったら鍋の中でギュイ~ンといっきにすり潰してしまいます。トマトに振った塩で味は十分だと思いますが、どうしても足りないならここで追加。最後に生クリームを100mlくらい追加し、一煮立ちしたら二人前のつもりで出来上がりです。

まさにポタージュ。しかも、トマトの酸味と甘味が加わって絶妙な美味しさです。バケットとかクラッカーなどを添えてみるとオシャレかなと思います。

2022年4月20日水曜日

ミネストローネ


これは、外見はいかにもミネストローネですが、シンプルさとカロリーを重視して作った「野菜スープ」です。

ミネストローネは日本で言えば味噌汁みたいなもので、地域によって、各家庭によって様々な作り方があるようです。なかなか一定の作り方を説明するのは難しいわけで、「これがうちのレシピ」と言えばそれがミネストローネになっちゃう。

少なくとも「具沢山」という意味のネーミングのスープですから、いろいろな具材がたくさん入っていることは間違いない。一般にトマトで赤くなっているスープをイメージしますが、これもいろいろ。しばしばベーコン(パンチェッタ)は入っている。ニンニクをオリーブオイルで炒めた後に、具材と水を入れて煮込むというのが基本のようです。

今回は、あえて油は使わず、肉的なものも無し。本来は、ある程度炒めるのかもしれませんが、小口切りにしたいろいろな野菜だけを煮るだけで、味付けも塩と控えめな胡椒だけです。

香味野菜の基本3種類は、玉ねぎ、セロリ、人参ではずせません。じゃがいも、ズッキーニ、パプリカ(彩りが良いので赤・橙・黄)、マッシュルーム、そして最後に皮むきして入れたのがトマト。トマトは煮崩したくなかったので、さっと煮る程度で、スープは赤くありません。

イタリアだと、ひよこ豆とかレンズ豆というのがしばしば登場するんですが、日本ではあまり馴染みが無いので、今回は冷凍枝豆を利用してみました。他にも、何を入れてもOKだと思います。

全部小さく切ってますから、調理時間は切って煮るで20分程度。野菜の旨味だけで、十分すぎるほど美味しいスープで、しかもカロリーはかなり控えめなので言うことなしです。

2022年4月19日火曜日

キャベツのスープ


スープは、イタリア語ではズッパ(zuppa)ですが、これはいろいろな具材と共にスライスしたパンが入っている料理らしい。野菜や肉・魚などから取られた出汁をブロード(brodo)と呼び、いわゆるブイヨンという最もシンプルなスープになります。クリームが入るスープはクレマ(crema)、香味野菜やトマトなどを細かく切った物が入るとミネストラ(minestra)、さらに具沢山だとミネストローネ(minestrone)と呼んだりするようです。このあたりの細かい違いは、なかなか理解しにくいところです。

日高シェフが紹介してくれているのは、春キャベツをメインにしたズッパでした。ベーコン、玉ねぎ、キャベツ、じゃがいもに水と塩という実にシンプルなレシピ。皿に焼いたバケットを下敷きにしていました。

さて、真似てみようと思ったものの、そもそも手元にパンが無かったので、ズッパとは呼べないのですが、このレシピを参考にしたミネストローネと呼ぶ方がよさそうなスープを作ってみました。

使った野菜は、キャベツ、玉ねぎ、じゃがいも、トマト、セロリ、ピーマン。そしてベーコンのかわりとして腸詰なしの自家製サルシッシャを入れています。

じゃがいもは、小さいビニール袋に少量の水と一緒に入れて電子レンジで数分間チン。時短で軽く火を通しました。サルシッシャは、豚ひき肉を塩・胡椒・セージ・ナツメグと共に粘りが出るまで練って、適当な大きさにしてフライパンで炒めてあります。

フライパンにオリーブオイルを入れ、厚めにスライスした玉ねぎと細かく切ったセロリを炒めます。次にじゃがいも、ざく切りのキャベツ、サルシッシャ、そして水を入れて煮込んでいきます。

10分くらいで、全体に火が通りますので、ここでトマト、ピーマンを追加し、塩で味を整えてあと数分間煮たら出来上がり。玉ねぎ、セロリなどが自然と野菜ブイヨンのベースになり、豚肉とトマトの旨味が加わって、追加の味付けはまったく不要。これもまた実にシンプルなレシピですが、大変美味しくいただくことができました。


2022年4月18日月曜日

きのこの話


イタリア料理でもキノコは大活躍する食材の一つで、イタリア語ではフンギ funghi です。ただ、日本と違い、旬の時期に旬の物を食べる文化があるので、年がら年中、簡単に手に入るわけではないらしい。また、地域による食文化もけっこう違いがあるようで、ネット情報だけではなかなか定番のキノコを決めるのは難しそうです。

もともと、ナポリタン・スパゲッティに入っていたというのもあって、マッシュルームはいかにもイタリアっぽく思ってしまいます。イタリアでは、時期になると一般人のキノコ狩りはかなり盛んらしく、食用の可否を判断してくれる役所もあったりするようです。

無い物ねだりをしても始まりませんから、日本で手に入りやすい代表的なものを選んでみました。

最初はマッシュルーム。あちらではフランス語のシャンピニオンと呼ばれ、イタリアでも、いつでもスーパーに売っているらしい。ハラタケの一種で、17世紀ごろから人工栽培されるようになり一般化したようです。日本のスーパーでは、たいていホワイト種とブラウン種が売っていますが、ブラウンの方が傷みにくく長持ちします。

エリンギはヒラタケの一種で、食感があわびに似ていることから白あわび茸という名前がついていることがあります。日本では90年代から人工栽培技術が確立し、急速に食卓に広まりました。香りが少ないのでどんな料理にも合わせやすいのが、利点であり欠点。元々は、地中海地域に自生していたものなので、イタリアでもよく使われているそうです。

イタリアの高級キノコとして有名なのがハラタケの仲間であるポルチーニ。丸っこいので「子豚」という意味が語源です。独特の香りが強く、イタリアでも人気が高い。ただし自生種しかないため、秋の時期にしか採取できません。パスタでもリゾットでも、そのままソテーなどどんな食べ方にも合います。

日本では、生のまま手に入れることはほぼ無理で、冷凍したものかスライスして乾燥させたものが売られています。価格はけっこう高い。安価な中国産もありますが、大きな声では言えませんが虫の混入がかなりあるようで注意が必要。ホールの冷凍ものは解凍すると、ぐずぐずになるので調理が難しい。乾燥ものが香りも凝縮して、扱いやすい感じです。

他にはジロール茸(アンズ茸、フィンフェルリ、あるいはガレッティ)というのもイタリアでは人気らしいのですが、日本では稀に乾燥物を売っている程度でなかなかお目にかかれません。

イタリア料理でも、日本で定番のキノコを使うのはほとんど違和感が無いので、しめじや舞茸などはどんどん合わせています。ただし、椎茸は香りがいかにも日本料理っぽいので、和風のパスタとかリゾットに向いている感じがします。

2022年4月17日日曜日

鰹と大葉のリゾット


今回はオリジナル・・・かもしれない。

かっこよくイタリア語にすると Risotto di bonito e perilla という感じ(かな?)。ボニートが鰹、ペリッラが大葉(紫蘇)ですね。実際のところは、和の食材を使ってみたということなんですが、まぁ、こんな感じの物はプロの料理家がきっと先にやっている。

和の雰囲気を出そうとすると、ちょっと方向がずれれば「雑炊」になってしまいます。そこで、和なんだけどイタリアンというところを意識して、お米はカルナローリ米です。スープにコンソメは使いませんが、鰹をいれました。

鰹節だと完璧に和の出汁になってしまうので、生の刺身用の鰹を薄くスライスして投入しました。生の鰹は味が凝縮していないので、ちょっと風味が弱いので、手元にあった魚醤(ナンプラー)をほんの少し加えています。イタリアンっぽくするのに、マッシュルームも合わせています。

オリーブオイルで玉ねぎみじん切りを炒めて、米を入れ米粒にオイルをまとわせます。そこへちょっと塩味にした鰹入りスープを、おたま(レードル)一杯分入れる。沸騰させ続け、水気が減ったらまた一杯追加を繰り返す。リゾットの作り方の基本を守ります。

ある程度、お米が好みの固さになったらイタリアン・パセリ・・・ではなく、今回は大葉のみじん切りを入れました。香りの豊かなハーブという意味では、まったく負けていません。

最後にチーズをいれたいところなんですが、チーズを使うといっきにイタリアンに傾いてしまうかと思いぐっと我慢。上から追い大葉を乗せて出来上がりです。

実食しての第一印象は、「上品」という感じ。チーズ入れてませんし、大葉ですから、くどくなくさっぱりした味わい。日本人的にはまったく問題ない。ただし、やっぱり鰹がちょっと弱い感じかもしれません。

ネットを探してみると、大葉を使うリゾットはけっこうあるようです。鰹の場合は、比較的塊で使っている感じ。やはり薄切りだと味が出きってしまうようです。米の粒を崩さないリゾットの作り方なので、なんとか雑炊感はまぬがれました。

2022年4月16日土曜日

ポルチーニ・リゾット


キノコを使うとなると、やはりイタリアで王道ともいえるのがポルチーニ。秋の自生でしか手に入らない、日本で言えば松茸のような位置づけでしょうか。パスタでもいいんですが、ここは米と合わせてリゾット(Risotto ai funghi porcini)がお勧めです。

とは言っても、ポルチーニだけだとそれなりの量を使うと、けっこう高額になってしまうで、ポルチーニを主役にするにしても、やはりいろいろな種類をミックスして使うのが妥当というところ(Risotto ai funghi vari)。

日本でも手に入りやすいマッシュルームやエリンギは、ポルチーニの特徴的な香りを邪魔しないので重宝します。他には舞茸、しめじなども合わせやすい。椎茸はいかにも和の香りが目立つので一緒には使いづらい。

ポルチーニは、生は入手は無理ですから、通常は輸入された乾燥品を用いますが、だいたい20gで600~800円。ポルチーニを20gだけなら、水で戻して一人分という感じ。あとは、お好みで好きなキノコを好きな量だけ追加して作ればいい。

一度失敗したのは、キノコの香りが出るだろうと思って、米を煮ていくスープにキノコをいれたこと。せっかくの香りが飛んでしまい、仕上がりは風味の無くなったしょぼいキノコが混ざっていだけになってしまいました。

そこで、キノコの豊かな香りを立たせて美味しくする作り方は、あらかじめキノコを炒めて火を通す・・・なんですが、究極の炒め方を紹介してくれるのがHATAKE AOYAMAのオーナーシェフ、神保佳永さん。たらこスパゲッティの作り方も参考にさせていただきましたが、実に強い信念を持っている料理人だと思います。

できるだけ熱くしたフライパンにキノコを入れますが、オイルは使わないし、塩も胡椒も振りません。かき混ぜたりもせずに強火で煎っていく感じにしていると、キノコの持っている水分が蒸発してきます。湯気が出てきたら焦げない程度に混ぜて、蒸気が出なくなったらOKです。しっかりと水分をとばすことで、キノコの持っている旨味や香りを凝縮させるということだそうです。キノコは火からおろして、ひとまず横に置いておきます。

リゾット自体は基本の作り方と同じ。ただし、キノコの風味を引き立たせるために、コンソメ、ブイヨンなどのスープは使いません。ただし、大事なのは乾燥ホルチーニを浸した茶色く染まった戻し水。捨ててはいけません。ポルチーニの味がしっかり染み出ているので、この水を使います。ゴミが混ざっていることがあるので注意しましょう。

薄く塩を足したポルチーニの戻し水を沸騰させて作ってみます。オリーブオイルでみじん切り玉ねぎを炒めたら米を入れてオイルをなじませる。少しずつ戻し水を足し、足りなくなったらただのお湯でかまいません。程よい硬さにお米が仕上がったところで、炒めておいたキノコを入れる。温まったら火を止め(足りなければ塩)、パルミジャーノをふりかけ全体に和えたら完成です。

今回は乾燥ホルチーニ10gくらいに、エリンギ、マッシュルームなどを足したものですが、ポルチーニの香りが強いので、十分すぎるくらい香りました。お手頃にキノコの香りを楽しむなら、椎茸メインで、舞茸、しめじみたいな組み合わせもありかと思います。

2022年4月15日金曜日

チーズ・リゾット


イタリア料理にはまったきっかけは、スペインの米を使うパエリアをちゃんと作りたいから始まり、地中海近辺の米料理といえばリゾット、リゾットと言えばイタリアという流れ。

すでに、リゾットの話題はこのブログでも登場しているのですが、いろいろイタリア料理を勉強した上で、もう一度話を整理しておきたいと思います。

リゾット(risotto)は、米栽培が行われているイタリアの北部の代表的な料理ですが、もともとは米をバターで炒めてサフラン、スープで煮る料理で、作り方としてはパエリアに近いかもしれません。

日高シェフに教わる基本の基本、チーズ・リゾットの作り方を改めて確認します。

まず、大事なポイントは米をできるだけ崩さないように火を入れていくということ。崩れるとお粥状になってしまいます。芯が残っているようないないようなアルデンテの食感を目標にするので、新米よりも水分含量が減っている古米が推奨されます。日本人感覚と異なり、古いほど「熟成」された高級品という扱い。

日本米よりも大粒のイタリアのカルナローリ米が煮崩れしにくいのですが、日本米でもかき回したりしないように注意すれば大丈夫です。イタリアではアルボリオ米というのも、リゾットに使われるようですが、日本ではほぼ入手困難です。

一人前の米の量は、一人前はおおよそ1/3~1/2合程度です。玉ねぎみじん切りをオリーブオイルで炒め、米を入れて米の一粒一粒を油でコーティングする気持ちで和えます。これも米を崩れにくくするための作業。

ここから沸騰したスープ(またはお湯)を全体が浸る程度に入れ、強火で煮ていきますが、できるだけ中身をかき混ぜない。水分が減ってきたら、またレードル(おたま)一杯くらいの量を追加します。熱々の湯を入れて、沸騰状態を維持するようにします。

これを繰り返し、ちょっと水分が残っていて食べごろの固さになったら火を止めて、バルミジャーノ(または粉チーズ)を振り入れ(量はお好みで)、よくなじませたら出来上がり。チーズは必ず火を止めてから入れること。イタリアン・パセリを乗せれば完璧です。

スープは塩分の入っている固形のコンソメとかを使うなら、一人前で1/2個程度。最後のパルミジャーノにも塩味がありますから、煮詰まっていくので味が薄いと思いながら調理していてちょうどよい感じになります。

この基本の作り方さえわかれば、色々な具材をいれたりしてアレンジはどうにでもできます。塩気のある具材を使う場合は、スープではなくお湯だけで作った方が無難です。

2022年4月14日木曜日

カレー風味のライスサラダ


イタリア料理とカレーって、あまり結びつかない印象ですが、カレー粉が登場するレシピが無いわけじゃありません。今回はカレー粉を使うライスサラダで、これはかなりお勧め度が高い。一応、料理名はRiso in insalata al curry ということになります。

鍋に水と塩。卵を一個入れて沸騰させます。同時に今回は、食べたい量の米と伴に、トマト、アスパラガス、セロリなどを入れました。トマトはすぐに取り出し、皮を湯むきにして種の部分を取り除き、数分後に湯がいた野菜は水で冷やして、いずれも適当な大きさに切りました。

ズッキーニがあれば一緒にしたいところだったのですが、今回は見た目が似ているということで胡瓜ですが、さすがに生を切りました。他に生で入れたのは玉ねぎみじん切りですが、もうお好みで好きな野菜を使えばいいんです。

米はだいたい15分(+α)くらい茹でる感じなので、その間に野菜を用意すればいいんですが、10分くらいすると茹で卵ができますので、これを取り出し、白身はみじん切り、黄身はボールに入れてつぶします。そこへ、オリーブオイル適量、ワインビネガー適量、マスタード適量、そしてカレー粉を適量入れて味を見て塩を追加して整えます。

適量ばかりで何なんだと思うかもしれませんが、結局各自の好みなんで好きにしてください。野菜や米の量にもよるんですが、サラダなのであまり味を濃くしない方が美味しく出来るように思います。

アルデンテの固さの米ができたら、水で冷やしてよく洗います。水をしっかり切ったら、全部を混ぜて出来上がり。マスタードが主張しないのですが、おそらくカレーの風味を引き立てている感じです。黄身が全体をソフトにまとめていて、ワインビネガーのとんがり感もマイルドにしています。特に夏場などには、食欲を増してくれて、大変美味しく食べられそうです。

2022年4月13日水曜日

エビのライスサラダ


米は日本を含むアジア地域では、主食としても利用される重要な食材です。世界の米の生産量はベスト10内で、アジアの国でないのはブラジルだけ。意外なことに、日本はベスト10に入っていない。

ヨーロッパではかなりマイナーな農作物ですが、それでもスペイン、そして北イタリアあたりでは、米は野菜の一種という位置づけで栽培されていて、メジャーな食材の一つです。しかも健康志向が高くなるにつれ、イタリアの米は高級品として扱われるようになってきたようです。

イタリアの米の基本レシピは、軽く塩茹でをして、バターとともにオーブンで加熱するとか、牛乳と一緒に煮て砂糖とバラエッセンスを加え(!!)デザートにするなんていうのがあります。日本でも言葉として馴染みのあるピラフは、バターで玉ねぎみじん切りを炒めた後に、米とブイヨンを入れてオーブンで加熱したもの。

日本はコメを炊くと言いますが、ちょうど米が吸収しきれる分量の水を使います。イタリアでは、塩を入れたたっぷりの湯で米を茹でるという調理法が基本で、これらは riso ××という名称で呼ばれます。

米は野菜という考え方をするなら、サラダとして食べるというのは、ごく自然な発想です(米のサラダ、Insalata di riso)。イタリアのレシピ本で紹介されているこの料理は、Riso in insalata ai gamberetti (エビのサラダご飯)ということで、日本人にはなかなか思いつかない、こんな食べ方もあったんだと思わせるもの。

塩を入れた(パスタと同じ1%の濃度にしました)たっぷりの沸騰した湯に、米を入れ茹でます。イタリアのカルナローリ米を使い、茹で時間は約16分で、リゾットを作るよりはちょっと短め。最後の2分くらいで、冷凍ムキエビを一緒に湯がきました。

米を茹でている間に「ドレッシング」を作ります。今回は米2/3合に対して、塩一つまみ、胡椒パラパラ、レモン汁小さじ1、オリーブオイル、小さじ1くらい。そこへ、バジルとイタリアンパセリをお好みの量だけみじん切りにして加えます。

米の芯がだいたい無いくらいになったらザルにあげて、流水でよく洗います。水気をしっかり切ったら、ドレッシングと和えて完成。見た目はエピピラフですが、当然味は野菜サラダという、ちょっと不思議な感覚に陥りますが、さっぱりとしてポロポロした米の食感が意外と好印象です。

ダイエット中の方でも、米を食べてもカロリー控えめな感じがして罪悪感も少ないと思います。日本米でもできると思いますが、茹でていると崩れてお粥になってしまうかもしれませんので、あまり沸騰させないほうが良いかもしれません。

2022年4月12日火曜日

スパイスとハーブの話


イタリア料理で使う調味料、特にスパイスについては、思ったほど種類は多くありません。ほとんどの料理は、食材となる野菜・肉・魚そのものから出てくる味が決め手で、それに塩を加えることで味が成立しています。そして、らしさを出すことに重要なのがオリーブオイル・ニンニク・唐辛子、そして黒胡椒です。

スパイスとしては黒胡椒さえあれば、多くの味を引き立てて料理を美味しくしてくれるわけですが、料理によっては時には追加のスパイスがあるとよりいっそう料理の幅が増えることになる。

自家製ソーセージであるサルシッシャには、セージ(sage)とナツメグ(nutmeg、ニクヅキ)は是非いれたい。いかにもソーセージらしい味の決め手になります。ボロネーゼ・ソースにもこの組み合わせは使いたいところ。セージはサルビアの葉ですが、サルティンボッカで大活躍します。いずれも、肉料理で活躍することが多く、肉の臭みを消して甘味を引き立てる役目を持っています。

オレガノ(oregano)は、特にトマトやチーズとの相性が良く、イタリア料理らしい風味である独特の香りが素材を引き立てます。オレガノと一緒に使われることが多いタイム(thyme)は、ローリエ(laurier、月桂樹)と共に煮込み料理に多用されています。

フェンネル(fennel、ウイキョウ)は、魚料理との相性が良く、日高シェフもしばしばお勧めしています。本来は乾燥した種を挽いて使うのですが、一般家庭では香りが落ちますがパウダーが使いやすい。


葉や種などを乾燥して粉末状したスパイスに対して、植物をそのまま料理、芳香、防虫などに使えるものは、一般にハーブと呼ばれています。

イタリア料理で。最も活躍するハーブはイタリアンパセリ(parsley)。俗にイタパセなどと省略すると料理人っぽい。よく洋食の飾りみたいについてくる葉が縮れた普通のパセリは、カーリー・パセリというもの。イタリアンパセリの葉は縮れておらず、苦みなどが少ないため料理の香りづけとしても彩を良くするにしても実用性が高い。ちなみに中国パセリと呼ばれているのがコリアンダーで、いわゆるパクチーです。

ローズマリー(rosemary)も肉魚を問わずオールマイティに使われます。乾燥粉末もありますが、うちでは庭に植えてあって、年がら年中、使いたい時は若い枝を取って来て使います。

そして、特徴的な香りと味によって、一部の料理のメインの素材にもなるのがバジル(basil)。イタリア語ではバジリコ(basilico)です。本来は多年草なんですが、日本の気候では冬を越せません。マルガリータやジェノベーゼでは、バジル無くしては料理が成り立ちません。

いろいろ用意しても使いきれないと思うかもしれませんが、乾燥粉末は各社からだいたい300~500円程度でありますので、セージ、オレガノ、イタリアンパセリくらいは用意したい。面倒なら、イタリアン・スパイス・ミックスみたいなものもあるので、うまく利用すればレシピの幅が広がります。

2022年4月11日月曜日

辛味の話


イタリア料理は、素材の味を大事にする意識が高い印象で、調味料で味を修飾することはあまりしないように思います。従って、辛い味付けをする場合でも、あくまでも素材を引き立てるため。

実際、日高シェフがイタリアで修業時代に、日本人的ペペロンチーノ・パスタをまかないとして作ったら、仲間の料理人からはニンニク臭すぎ、唐辛子辛すぎと言われたということです。ましてや、辛さを楽しむいわゆる「激カラ」みたいなものはほとんどありません。

とは言っても、辛味は美味しさの重要な要素の一つ。辛味は食欲を増進し新陳代謝を促進するので、特徴を知って、うまく使いこなせれば料理がワンランク上がるということ。

コショウ (胡椒、ペッパー、パイパー)

スパイスの王様とも呼ばれ、ピペリンなどによる辛味とピネンなどによる香りが好まれ、世界中の料理に古くから用いられています。もちろん、イタリア料理でも多くの場面で活躍しますので、できればミルで挽きたての香りの強い状態で使いたい。

一般的に最も使われているのが黒胡椒。完熟前の緑色のコショウの実を乾燥させたもので、黒くなった外皮に辛味成分が多く含まれます。乾燥させず、そのまま塩蔵したのは青胡椒です。

完熟して赤くなったコショウの実を発酵後に外皮を取り除いたものが白胡椒で、辛味は減りますが独特の風味が好まれます。完熟実を乾燥させたものは赤胡椒。一般にピンクペッパーと呼ばれるのはコショウボクの実で、辛味はなくコショウとは別物。

唐辛子 (チリペッパー、カイエンペッパー、ペペロンチーノ)

一般に使われるほとんどの唐辛子は Capsicum annuum の完熟した赤い実を乾燥させたもの。仲間にはピーマン、パプリカ、シシトウなどもありますが、これらは辛味は少ない。辛さの成分はカプサイシンで、時に粘膜を傷つけます。実は自分も小学生の時、生の唐辛子を口に入れて腫れてひどい目にあったことがあります。

通常、食品としては鷹の爪と呼ばれ、辛味をつけるだけの場合は調理の途中で取り出します。そのまま残して仕上げる場合は、薄く輪切りにしたものが使われます。赤唐辛子の辛さは加熱によって強まりますが、完熟前の緑色の青唐辛子は加熱によって辛味が和らぐことが知られています。ちなみに「柚子胡椒」の胡椒は青唐辛子です。

辛子 (マスタード、モスタルダ)

からし菜の種を単純にすり潰したものは一般には和辛子と呼ばれ、通常粉末を水で練った物が使われます。含まれるシニグリンが水と混ざることでアリルイソチオシアネートという辛味になりますが、風味は時間と共に失われます。

一方、洋がらしは同類のシロガラシの種が使われ、和辛子に比べると辛味はマイルド。西洋料理で一般的に使われるものはマスタードと呼ばれ、洋がらしに酢・糖などの調味料を加えて加工したもので、アメリカでは練ってターメリックを加えたイエローマスタード、ヨーロッパでは粒入りがよく使われます。フランスでは、ワインビネガーやブドウ果汁で練るデジョンマスタードが有名です。

2022年4月10日日曜日

生パスタの話 3 ラザニア


手作り生パスタに向いている食べ方は・・・と考えていたら、平たい物がいいんじゃないかとなったので、本当に平たいパスタというと、まず思い出すのがラビオリ(Ravioli)。

ラビオリは、餃子みたいな感じで、数cm程度の大きさの生地(四角だったり、丸だったり)で具材を挟み込んだもの。ただ、縁を閉じるのが面倒。

もう一つ、日本でもよく知られている平たいパスタと言えば、ラザニア(Lasagne)。売られているラザニア生地は10×20cmくらいの薄い板みたいな形。間に具材を挟んで、何層かに積み重ねるようにしてオーブンで焼き上げます。実は紀元前から食べられていて、すべてのパスタの原点みたいなものらしい。

生地は平たいままでいいし、形も容器にぴったりでなくてもどうにでもなるので、かなり気楽に作ることができます。また、オーブンで火を通すので、あらかじめ茹でるという手間を省くことができるのも助かります。

今回は、基本であり定番のボロネーゼ・ソース(ミートソース)とベシャメル・ソース(ホワイト・ソース)を使うボローニャ風ラザニア(Lasagne alla Bolognese)を作りました。


耐熱容器の内側にオリーブオイルを塗って、容器の大きさくらいに延ばした最初の生地を敷きます。その上にボロネーゼ・ソースとベシャメル・ソースを適当に配置します。均一になる必要はありません。その上に第2層の生地を乗せます。


第2層は、二つのソースを配置したら、ほうれん草を隙間を埋めるように置いていきます。そして、第3層の生地を乗せる。


次はせっかくなのでキノコをいろいろ挟み込んでみました。マッシュルームとエリンギ、あとちょっと贅沢にポルチーニも混ざっています。


最上層は、二つのソースの上にピザ用チーズをばらまきます。白くて丸いのはモッツアレラで、粉状のものはパルミジャーノです。焼いたとき、パルミジャーノがいい感じに焦げてくれます。

きのこの層だけよけいに追加しましたが、小麦粉100gと卵1個で、直径20cmの容器に4枚の生パスタ・シートを敷くことができました。オーブンは予熱して220度で20分。いかにも美味しそうに焼きあがりました。

不揃いにソースを置いているので、ボロネーゼの味が強いところと、ベシャメルの味が強いところがあって、食べ進めても飽きがこない感じです。

ちなみに、ベシャメル・・・ホワイト・ソースの作り方は、実はかなり昔から知っていました。小学生の頃だと思うので、家庭科の調理実習かなんかでグラタンかなんかを作ったのかもしれません。

バターを弱火で溶かして、小麦粉を入れて焦がさないように炒めていき、固まってきたら牛乳で延ばすようにするとできる。今回はバター10g、薄力粉10g、牛乳100mlくらいで作りました。ボロネーゼ・ソースは、普通にロングパスタで食べるなら1人前くらいの量です。


全体の量としては、やはり一人で食べるにはちょっときつい。二人前というところ。焼きたてにすぐ食べると、超旨くて大成功という感じです。