2022年12月20日火曜日

サッカー・ワールドカップ2022 終幕


日本が敗退しても、当然ワールドカップは続いていたわけで、BEST16がBEST8、BEST4になり、準決勝、三位決定戦、そして昨日(日本時間)ついに決勝が行われ終了しました。

日本人的には、もともとかなりきつい組み合わせだったので、格上のドイツ、スペインを激破してBEST16に進んだだけでも十分に盛り上がりました。残念ながら、BEST8という「新しい景色」が見れなかったのは残念ですが、戦った選手たちには万雷の拍手が送られたと思います。

でも世界を見ると、こういう扱いは異例なのかもしれません。敗れ去った国によっては、自国から大きなバッシングを受けることは珍しい話ではなく、過去には帰国後殺された選手もいたりします。また、これは例外的ではありますが、某国では帰国後、選手たちは死刑になるのではと心配されていたりもします。

もともとスポーツが戦争の代替的なものとして始まったことを考えれば、人間の本能的な部分で日本人は甘いのかもしれませんが、「綺麗ごと」を排除したら本当に血なまぐさいことになるし、ナショナリズムが先鋭化しつつある昨今では、日本の態度は捨てられない部分だとは思います。

今回の大会中に、ちょっと面白いと思ったどうでもいいこととどうでもよくないことを一つずつ紹介します。

まずはどうでもいいこと。日本では一般にBEST Four、BEST Eightと英語表現を使うのですが、なぜかBEST16だけは「じゅうろく」と日本語になってしまう。言われてみれば、確かにそう。「シックスティーン」だと長いから、あるいは「シックスティ」と間違えやすいからなどの理由が考えられます。

どうでもよくないことは、テレビ問題。日本のテレビという文化を支配してきた地上波放送の凋落ぶりは、今回の大会でもはっきりしました。何しろネット・テレビのAmebaが、全試合を無料で生放送したのですから、若者中心にサッカー好きは地上波にそっぽ向いた形。

好きな番組を好きな場所で、好きなだけ見るという、メディアに対する人々の姿勢が明確になったということ。一方的におしつけられる従来のテレビの在り方が敬遠されているということです。また地上波局の予算も激減して、放送権料が高額なワールドカップのような大会にはなかなか手が出なくなっているという、悪循環も指摘できそうです。

ただ、ある評論家の意見として、見たい人しか見ないようでは、いわゆる「にわかファン」が生まれない。そうなると、国全体の盛り上がりも限定的になりますし、新規の参入者も減ってしまうだろうというものがありました。

これは一理ある。自分も普段のJリーグを見るわけではなく、たいてい日本代表の登場する国際試合しか見ません。周りには、もっと見てないのにやたらの盛り上がっている方々も大勢いるわけです。サッカーの裾野を広げるためには、誰にでもアピールできる地上波テレビはそれなりに重要な意味があるので、ネットとのバランスがうまくいくようにしてもらいたいものです。

さて、決勝はアルゼンチン対フランス。決勝戦も激闘になりました。寝るに寝れない、延長戦、そしてPK戦。結果はもうご存じの通りで、アルゼンチンの勝利で、リオネル・メッシ選手にとって、念願だったトロフィーを手にしたことは全世界のサッカー・ファンも納得のことと思います。

日本選手の登場する試合ではありませんが、ここので白熱した戦いを見せてもらえれば、国を越えてどちらも応援したくなるというものです。もちろん、ここに日本が絡んでくれれば最高ですが、今回の大会で足掛かりの一部を見ることができたように思えた所は収穫でした。

ガンバレ、NIPPON、SAMURAI BLUE !! !!

がんばれ、世界中のアスリート !! !!