2020年6月30日火曜日

Bud Powell / In Paris (1963)

バド・パウエルは、チャーリー・パーカーらと共に50年代ビ・バップ期を代表するピアニストです。

あー、この人も、やっぱりアンダーグラウンド感満載。本当にこの時代、このジャズの世界では、クスリと酒は切っても切れない関係があって、才能を開花させる源泉となったのか、あるいは潰す元凶となったのか、紙一重みたいなところです。

一般には、テレビCMで使われた「クレオパトラの夢」は最も知られたオリジナル曲ですし、50年代前半の一連Blue Noteレーベルへの録音が、溌剌とした演奏を聴くことができます。

その後、Verveレコードに移籍してからは、企画物が多くなりしだいに精彩を欠くようになりました。パーカーなども同じですが、Verveはジャズを一般に広めた功績とともに、売り上げを狙った企画をミュージシャンに強要した功罪は確かにありますね。

60年代に入って、よれよれでまともにピアノが弾けない状態の事もよくあって、急速にパウエルの人気は落ちていきます。フランスに渡り、一時人気を回復しますが、1966年に結核、栄養失調、アルコール中毒で亡くなりました。

このアルバムを代表作とするのは異論も多いかもしれません。初期のバリバリの演奏からするとだいぶおとなしい演奏ではあり、精細さに欠けると言われればそれまでですが、ここにはパリに渡りおそらく精神的に解放され本当に音楽を楽しんでいる姿が記録されています。

また選曲も、よく知られたスタンダード曲が多く、パウエルも気楽に演奏できたのが良い結果につながったのでないかと思います。枯れた味わいという表現もありますが、つかの間の精神的な安息を得た姿が記録されているように思います。

2020年6月29日月曜日

夏休みのお知らせ


もう月末。1月末から始まった新型コロナ問題で、2020年はすでに半分が終わろうとしているわけですが、世界中でこの間は失われた期間になっているように思います。

さて、クリニックの夏休みですが、例年はお盆の頃に1週間休診を設けさせていただいてきましたが、今年はそんな呑気をことを言っている場合ではなくなりました。

7月には、オリンピックが始まるはずだったことによる無意味になった連休がありますし、8月にもこれまたよくわからない山の日の連休があります。

お盆の中日、15日は土曜日。

そこで、8月15日前後だけ休診とさせていただくことにしました。

つまり、カレンダーの元々赤い日以外では、

8月14日(金)、8月15日(土)の
二日間を休診とさせていただきます。

公的な休日にこの二日間を合わせると、あわせて1週間くらい休む感じになります。休みがばらけますのでご注意下さい。

2020年6月28日日曜日

Curtis Fuller / Blues-ette (1959)

トロンボーン奏者と言えば・・・谷敬・・・なんですが、カーティス・フラーは、ハード・パップ期を代表する一人。

特に、ベニー・ゴルソンらとのコラボが有名で、アンサンブルのうまさ、そしてファンキーな味わいはなかなか癖になる。

コルトレーンの「ブルー・トレインBlue Note)」に参加した当たりから名が知られるようになり、60年代にはリーダー作も多い。

「ブルース・エット」は、フラーの代表作であり、ジャズ全般の中でも名盤の誉れが高いアルバムですが、ここでもゴルソンのテナーとアレンジが絶妙に効いている。

情感に任せてバリバリと音楽を奏でるというより、より音楽的な抑制された構成の中で、あらかじめ譜面に書いてあったかのような整然としたアドリブが進行します。

ちょっと冷たい感じがするかもしれませんが、全編にわたって実に気持ちよくスイングしている。初期のステレオ録音ですが、楽器の定位をはっきりさせていることも、音が混ざらずクールな感じを強くしているかもしれません。

このアルバムのもう一人の立役者は、ピアノのトミー・フラナガン。名脇役とよく言われますが、出しゃばり過ぎず、自分の持ち場ではシングルトーン中心に転がるようなアドリブの妙が雰囲気を引き出しています。

長すぎず短すぎずの平均6分程度の曲がレコードだとA面、B面にそれぞれ3曲ずつ配置され、意図したのかしないのか、ちょうどいい構成も名盤と呼べる一因ではないでしょうか。

ちなみに、1993年には再会セッションで「パート2」が制作されていますが、こちらは同窓会としての意味以上はあまり無くて、同じ曲を懐かしいメンバーで楽しんだという程度。

2020年6月27日土曜日

Gerry Mulligan / Night Lights (1963)

ジャズで使われる楽器としては珍しいバリトン・サックスの名手として、ワン・アンド・オンリーの存在がジェリー・マリガン。

いわゆるウエスト・コースト派を代表するミュージシャンの一人でもありますが、低域の野太いバリトン・サックスから、実にムーディな音を操る様は大変魅力的です。

マリガンの代表作と言ってこのアルバムをあげるのは、日本のジャズ・ファンだけかもしれません。しかも、70年代にジャズにはまっていた人だけという、かなり狭い範囲を狙い撃ちされたみたいな感じ。

何故かというと、「アスペクテ・イン・ジャズ」のテーマ曲が入っているから。

アスペクト・イン・ジャズは、開局してまだ間もないころのFM東京、毎週火曜日深夜1時から放送されていた、油井正一の軽妙な語りによる番組で、ジャズの歴史、ジャズの楽しさを知る源泉となりました。

毎週、眠い目をがまんして、番組が始まるとこのアルバムに収録されている「プレリュード・イン・Eマイナー」が流れ、「こんばんは。油井正一でございます・・・」と始まるのですから、もう耳に染みついてしまった音楽です。

実はこの曲は、原曲はショパン。前奏曲集 作品28、第4番です。確かに原曲の主旋律が出てきますが、見事にボサノバ化してジャズっている。

このアルバムはピアノレスで、ジム・ホールのギターか主たる伴奏に回っていて、全編バラード風で進行します。アルバム・ジャケットのイメージ通り、夜のとばりが降りた街の静けさが基調となっています。

アート・ファーマーのトランペット、ボブ・ブルックマイヤーのトロンボーンも含めて、管楽器担当の三人は、終始抑制された落ち着いたアドリブを展開し、「大人」を強く感じる仕上がりになっています。

2020年6月26日金曜日

豆狸のいなり寿司


豆狸(まめだ)は、大阪・梅田発祥のいなり寿司を専門とするお店ですが、現在は阪急デパートの惣菜部門に吸収されているそうです。

作られているいなり寿司は、ちょっと変わったものがあって、しかも一つ一つが大きくないので、いろいろと味を楽しむことができて嬉しい。

山椒の入ったもの、生姜が入ったもの、あげを焼いたものなどなど、いろいろなんですが、特に変わっているのはそぼろが入った蒟蒻で包んだもの。

あげがあってのいなり寿司ですから、ひれはもはやいなりとは言えないかも。まさに、ブランド名通り、狐と思ったら狸だったみたいなところ。

テイクアウトの食べ物が注目されるこの頃ですから、ちょっと目先を変えたこういうものも楽しみながら食事ができていいかもしれません。

2020年6月25日木曜日

Art Blakey & Jazz Messengers / Moanin' '1958)

一頃、ジャズ喫茶では必ず「ブレーキーのモーニンをお願いします」という「モーニンおじさん」なる者が必ず出没していました・・・という伝説になるくらい有名なアルバム。

Blue Noteのというジャズ・レコード会社の中でも特に人気があり、ハード・パップと呼ばれるジャズの中でもファンキー(汗臭さ)を強く感じられる音楽を代表するレコード。そしてアート・ブレイキーのドラムを堪能できる、ブレイキーにとっても代名詞ともいえるレコードです。

冒頭、タイトル曲の「モーニン」では、若々しいリー・モーガンが、俺はこんなに吹けるんだぜと言わんばかりのテクニックをバリバリに聴かせる。バンドの理性であるべきベニー・ゴルソンも、いつもよりはじけ気味。

どうしても先代のホレス・シルバーのピアノと比べて聴き劣りするボビー・ティモンズ、可も無し不可も無しのジミー・メリットの短いベース・ソロを経て、今回のアルバムの登場人物紹介が終了。

軽快に数曲流して、ブレイキー大将がいよいよ見せ場を作るのが「ドラム・サンダー組曲」で、曲としてはベタなメロディでドラムソロのきっかけ程度の役割。とにかく7分半、ブレイキーのドンドコドンを聴くわけですが、組曲というくらいで、いろいろなパターンを組み合わせて飽きさせません。

最後に、ブレイキーの代表曲でもある「ブルース・マーチ」。えっ、こんな鼓笛隊みたいな音楽がジャズになるのか? と一瞬思うんですけど、何か引き込まれてしまいます。そして、ブレイキー音楽隊は、行進しながらゆっくりと去っていくのでした。

2020年6月24日水曜日

新型コロナウイルスはまだ続く


新型コロナウイルスの問題は、日本では4月をピークに新たな感染者は減少し、社会活動も順次再開される方向へ動いています。

自粛が続き「STAY HOME」は、多くの人に運動不足を引き起こしており、実際にクリニックで見る患者さんも、年齢に関係なく体力低下が関係している症状が増えました。

しかし、実効再生産数は緊急事態宣言解除後、0点台を維持できていません。1前後という数字が続いている意味は、あらたな感染者の発生が一定数あり、拡大はしていませんが縮小もしていないということ。

つまり、感染症対策を緩めることはできないということであり、社会活動をしつつウイルスと付き合っていくしかないという状況が当分続くわけです。

しかし、世界全体を見ると、医療崩壊を起こしたいくつかの国で第1波のピークを過ぎたとはいえ、新たな患者発生の増加傾向には歯止めがかかっていません。

5月半ばまでは、世界の毎日の新たな発生数は10万人以下でしたが、5月後半は以上が続き、最近は絶えず15万人を超えています。

WHOが「パンデミックは加速している」というコメントは間違っていないわけで、社会活動再建の最終目標の一つが、世界中の自由な往来ということであることを考えると、元の世界に戻ることは当分難しいと言わざるをえない。

実際、4月~5月に新感染者ゼロを誇っていた中国でも再び感染が再燃しつつある状況で、新たな引き締めが始まっています。

日本も、近年は特に観光業はインバウンド(外国からの訪問者)に頼る割合が増加していましたので、国内需要だけでは成立しない構造になっています。日本を含めそれぞれの国が、往来をオープンにすると、パンデミックのさらなる爆発的拡大は容易に想像できる状況です。

2020年6月23日火曜日

自宅居酒屋 #20 ニラえのき炒め


えのき茸は、炒めて良し、煮て良しで、色々なものとの相性も悪くないので、アレンジしやすい食材です。

和風でも、中華風でも、あるいは欧風にしてもいけてしまうのですが、味は、シンプルが一番。

ヘンに凝ったことはせず、できるだけ少ない調味料を使うことで、少しでも食材の味わいを引き出すのがポイントかと思います。

これは、少しだけ余っていたニラと一緒に炒めた物。

少量のごま油でさっと炒めて、味付けは醤油だけ。

ご飯のおかずとしては物足りませんが、チョイ飲みにはうってつけ。

こういうものは、調理時間も数分間程度ですから、大量を作らず、もう一品的に出てくると嬉しいかもしれません。

2020年6月22日月曜日

Stephane Grapelli & Oscar Peterson Quartet (1973)

ジャズの世界には、いろいろな楽器が登場しますが、優雅な流れるような響きが特徴のバイオリンもその一つ。

現在は、日本人の寺井尚子の活躍が目を引きますが、そもそもジャズ・バイオリンの知名度を上げた第一人者と言えばフランス人のステファン・グラッペリです。

ジプシー・ギターで戦前を中心にパリで人気を博したジャンゴ・ラインハルトのパートナーとして有名ですが、いかにも昔のフランス映画にもいかにも合いそうな哀愁の漂う演奏は素晴らしい。

でも、アップテンポの曲では、猛烈にスイングする演奏も魅力的で、自然とノリノリになれるので、小難しいことは抜きにして音楽を楽しみたい向きには最適かもしれません。

歴史的にはジャンゴとの共演を聴くべきところなんですが、さすがに古くて音も良くないので、積極的にはお勧めしにくい。

クラシック音楽の世界からメニューインを引き込んでの共演盤もあり、好きに弾くメニューインの普段聴けない魅力もあってなかなかあなどれません。

まとめて、フランスでの録音アルバムをまとめた「JAZZ IN PARIS」シリーズをボックス化したものが、どれをとっても楽しめる。

その中で、あえて一枚ということになると、オスカー・ピーターソンとの共演盤を推薦したいと思います。そもそもピーターソンのピアノが、スイング感に溢れているので、グラッベリのバイオリンもイケイケで楽しいなんてもんじゃない。

Vol.1とVol.2の2枚がありますが、どっちということではなく、まとめて楽しみたいところ。特に10分近い「My One and Only Love」は、ジャズ・バイオリンのバラード演奏の教科書みたいな演奏。定番の「枯葉(Autumn Leaves)」では、まるでフランス語で歌っているかのように聞こえるから不思議です。

ニューヨークとパリの文化の違いと言うと大袈裟ですが、不健康な薬とタバコの煙ではなく、ワインと花束のような雰囲気が漂う音楽は悪くないものです。

2020年6月21日日曜日

Sonny Rollins / Saxophone Colossus (1956)

マイルスが頑張っても、ジャズの世界で花形の一番手はサックス。特にテナー・サックスは、数々の名演奏家がいます。

古くはレスター・ヤング、ベン・ウェブスターなどが思い出されますが、モダン・ジャズと呼ばれるチャーリー・パーカー以後、最大の巨人に並び称されるのはジョン・コルトレーンとソニー・ロリンズ。

ソニー・ロリンズもまた薬物中毒との戦いで、表舞台に出たり消えたりを繰り返した人で、アンダーグラウンド感は半端ない。俗世間から逃避して、毎日橋の上で一人でサックスを吹き鳴らしていたなどの逸話もたくさんあったりします。

基本的にバリバリと吹きまくるタイプで、以前のムード・テナーのような音は出さない。ただし、一定の音楽的な枠を逸脱することは無く、そういう意味ではどの時代の録音でも聴きやすい。

ロリンズの代表作を1枚だけ選べと言われたら、「サキソフォン・コロッサス」で、たぶんほぼ全員の意見が一致する。ジャズ史に残るワン・テナー・クァルテットの名盤の一つとしても、間違いなく否を唱える人はいません。

ソニー・ロリンズのあか抜けないテナーに対して、トミー・フラナガンの品のある節度を保ったピアノの伴奏、そしてマックス・ローチも日頃の攻撃的なドラミングを抑え気味にして、ロリンズを前面に出している感じ。

この日のセッションでは、ジャズでは恒例となっているアウト・テイクはいまだに見つかっていないようで、彼らの一発にかける集中力もかなり高かったと思われます。かと言って、ふだんのライブ・ハウスのような、コード進行決めて、後は好きなだけ吹くというものではありません。

最初の「セント・トーマス」は、考え抜かれたローチのドラムからスタート。何が始まるのかと思っていると、比較的陽気なカリプソ風のテーマが登場し盛り上がっていきます。続いて、「恋とは何かあなたは知らない」では、いきなりサックスのムーディな出たしが印象的。全5曲40分の並べ方が絶妙です。

青いバックに、テナーを吹くロリンズの真っ黒な影絵の2色だけというジャケットが印象的。ただ、最近発売されているものは、影絵のコントラストを調整して、何となく顔がわかるんですが、これが妙に気持ち悪いのでやめてもらいたい。

2020年6月20日土曜日

エアリズム・マスク (購入できず)


・・・昨日発売。

でもって、当然と言うか、予想通りと言うか・・・買えませんでした。

実店舗は、買いたい人で長蛇の列になったようですが、当然自分の場合はオンライン・ストアでの話。

朝7時頃はまだ購入できる状態にはなっていませんでしたが、8時頃からは「お詫び」画面になり、以後ちょこちょこ診察の合間に試してみましたが、ここから画面はかわりませんでした。

でもって、午後2時過ぎくらいでしたか、「本日分は完売」で「残念ですが、またの機会までサヨウナラァ~」ということで終了。

そもそも真夏にマスクを着用することになろうとは誰も思っていなかったので、少しでも夏向けのものを皆が探しているという状態。

UNIQLO エアリズム・マスクは冷感素材ではなく、オール・シーズン用ということで、必ずしも涼しいというわけではないかもしれませんが、、今よりはましと期待してしまいます。

また、洗濯して何度も使えて、3枚セットで990円(税別)は、ダメもとの値段。一度は試してみたくなるというものです。

まぁ、気長に次の機会を待つしかありません。

2020年6月19日金曜日

働き者


アリといえば、働き者が代名詞。

キリギリスとの逸話は有名ですが、これは獲物を奪い合っているわけではなくて、3匹で同じ方向へ、協力して運んでいるところ。

自分より大きくて重さもありそうな獲物を、阿吽の呼吸で一致団結で運搬とは、さすがに働き者です。

ちなみに、2匹が引っ張り、1匹が押す感じなんですが、力のバランスが悪いのか、右に行ったり左に行ったりして、真っすぐには進めないのはご愛敬。

さらにちなみにという話ですが、アリさんの歌といえばごっつんこするのが思い浮かぶ・・・と思っていたら、実は「こっつんこ」が正しい。

「あんまり急いでこっつんこ、アリさんとアリさんがこっつんこ・・・」という関根栄一郎氏の歌詞に、曲をつけたのは團伊玖磨氏。

その後も、「あっち行って、チョンチョン、こっち行ってチョン」で、アリがぶつかる擬音は「チョン」だったんですね。

2020年6月18日木曜日

魁力屋 @ センター南


魁力屋は、これまでにも何度も登場しているお気に入りのラーメン店。

今更、説明するまでもありませんが、濃厚鶏ガラが売りの店・・・ですが、意外と鯵フライ定食とかも侮れない。

当然、外食産業も新型コロナウイルスで大打撃を受けているわけで、あちこちでお弁当をあらたに創作したり、テイクアウト、お持ち帰りを始めたりしています。

ラーメンは汁物ですから持って帰れません・・・と思っていたら、お店の周りに立っている幟に書かれた「テイクアウト 20%OFF」の文字。

もともと、お土産用の麺とスープのセットは売っていて、これは家で調理する必要があり、テイクアウトとは呼べません。

出来上がったものをタッパーに入れるんじゃ、どんなに近くても持ち帰ったら麺はのびのびで、スープはぬるくて食べたくなるようなもんじゃない。

どうしているのか、すごく興味が湧くところなんですが、今のところチャンスがありません。

誰か、クリニックまで持ってきてくれないかなとか思ったりします。

それと、20%OFFというのも・・・気になる、気になる。

2020年6月17日水曜日

防水紙エプロン

新型コロナウイルスのパンデミックで、市場から消えた物・・・

クリニックで手に入らなくなったものは、マスク、消毒用エタノール・・・そして、紙エプロンです。

紙エプロンは、使い捨てで、防水加工がされている30cm×40cmの大きさ。

本来は、歯科クリニックなどで、胸にかけて飛び散る水によって衣服が濡れるのを防ぐのに使われます。歯医者さんでも、まったく手に入らなくて困っているらしい。

うちでは、主として治療ベッドでの枕カバーとして利用。汗をかいたり、整髪料をつけたり、ろいろいな患者さんがいるので、このようなシートを一人使うたびに交換しています。

本来は感染予防用品ではないので、無くなるはずがない・・・のに、販売先からずっと消えたまま。

何でかというと、たぶんそのほとんど中国製だから。そして、少ない日本製に需要が手中して、一気に品薄になったのだろうと思います。

毎回、替わりにタオルを使うというのも考えたのですが、防水では無いので難しい。

こまめにネットを探して、最近たまたま「在庫あり」を見つけて1箱500枚を見つけることができました。患者さんの数は激減したので、これで1か月くらい持つと思います。

中国からの輸入が再開されてくれば、少しずつ状況は改善されてきそうなので、代替品を模索しながらネットを探し続けて持ちこたえたいと思います。

2020年6月16日火曜日

Billie Holiday / Strange Fruit ('30~'40)

ジャズの中では、ボーカルというのも忘れてはいけないジャンル。

当然、人の声というのは楽器の原点であり、かつ究極の楽器ということもできる。

ルイ・アームストロングのしゃがれた味のある歌声も捨てがたいのですが、やはりジャズ・ボーカルは女性の方が華があって楽しい。多くの有名歌手がいる中で、孤高の領域を最初に極めたのがビリー・ホリデイ。

ジャズがアンダーグラウンドであったことを象徴するかのように、その人生はまさに波乱万丈で、アルコールに浸り、薬物に溺れ、そして何度も逮捕され、44歳で亡くなりました。

チャーリー・パーカーらと同じく、その破滅的な人生とともに伝説になったことも含めて、ジャズ・ボーカルの巨人として、いまだに根強いファンがいますし、一度は耳にせずにはジャズは語れない存在です。

今は、安価な廉価版ボックスが多数ありますので、どれでも構いません。どれか一つ、手に入れれば簡単に代表的な歌唱を聴くことができます。

あえて代表的なアルバムを選ぶとなると、彼女の継続的なレパートリーであった「奇妙な果実(Strange Fruits)」をタイトルに冠したアルバムは外せません。

実は、奇妙な果実とはリンチで木に吊るされた黒人を意味しており、人種差別により迫害される黒人としてのビリーの強い思いが込められている。現代アメリカにおいても継続している問題をテーマにしています。

さらにもう一つというなら、「レディ・イン・サテン(Lady in Satin)」も選びたい。けして美声とはいえませんが、歌に込めた黒人としての思いが聴く者の心を揺さぶります。

2020年6月15日月曜日

アサノマスク、買ったぁ~


暑くてマスク付けるのは・・・辛い。

特に仕事柄、喋りが多いので、マスクの中は吐いた息の水蒸気でベタベタ。

そこで、夏に向いているマスクを探してたら、麻のマスクがありました。おっ、これならいけるかも、というわけで早速購入してみました。

麻ですから、通気性はいいかと。でも、通気性がいいということは、本来のマスクとしての機能は・・・大丈夫なのか疑問。

とりあえずの感想。

厚い、重い、硬い。

そして付けてみて・・・涼しくない。

残念ながら、やはりそんなにうまいことはいかないようです。

2020年6月14日日曜日

梅雨入り 2020


11日に関東地方は梅雨入りが気象庁から発表されました。

時期としては、平均より3日遅れということらしいですが、ほぼ例年並みというところ。ただ、先週は一気に気温が上昇して、早くも真夏のような暑さ。

新型コロナウイルス禍で、換気重視で窓・ドアを全開放していましたが、風が無いといくら扇風機を回しても無理という感じです。

梅雨入りした木曜日は、逆に強風が吹き荒れて、窓を開けていられない状況・・・というわけで、エアコンを使い始めました。

一応、始業前、午前の途中、昼休み、午後の途中にそれぞれ換気を行うことにしましたが、土曜日は気温が低く、ほどほどの風があったのでエアコンは無しで過ごせました。

梅雨入りの日、空を見るときれいな青空・・・かと思ったら、みるみる黒い雨雲が広がって来て、青・白・灰色の三色に塗り分けられていました。

明暗がはっきりしていて、あそこからこっち側はきっちり梅雨入りという感じ。

約1か月間、うっとおしい時期が今年も始まりました。


2020年6月13日土曜日

自宅居酒屋 #19 鰤大根


大根と何かを煮るというのは、定番の料理です。

今回は大根と鰤(ぶり)。

通常は、しっかりと味のついた鰤の煮つけに大根が混ざった感じで、味は濃い目に仕上げることが多いと思います。

これは、どちらかというと大根が主役。大根をあご出汁で煮ます。醤油は少し色が付く程度で、かなり少なめ。

鰤は2~3cm大に切って、大根に火が通ってから投入。煮ぐずれしないように、かき混ぜたりはせず、弱火で30分程度に続けます。

どうしても鰤の臭みがあるので、生姜を少し。後で食べる時、生姜の味がわかるかわからないくらいにしてえきました。

あくまでも、魚の出汁が効いた大根を食べるという目的ですので、暑苦しいこの時期には向いていると思います。

鰤をがっつり食べたい方は、醤油、味醂、生姜はたっぷり使った方がいい。ちなみに、醤油は半分ずつにして、煮込む最初と仕上がり直前に分けるのが良いみたいです。

2020年6月12日金曜日

自宅居酒屋 #18 肉味噌茄子


今の時期に旬な茄子は安いし、いろいろな味に馴染みやすいので、うまく使いたい食材。

肉味噌炒めというのは、割と人気レシピの一つですが、茄子が油を吸いやすいので、炒めるのはどうもという方向けに、作ってみました。

茄子は油無しで焼くだけ。フライパンで全体に焦げ目がつくまで、蓋をして蒸し焼きにします。

問題は上にかけた肉味噌のあん。

カロリー減らしのため、鶏肉、しかもむね肉です。みじん切りで、挽肉風にしました。さらに椎茸を一つ。これもみじん切りです。

味付けは、味噌、砂糖、生姜少々、七味唐辛子少々。味がぼやけていると思ったら、醤油をちょい足しします。

片栗粉のとぎ汁を少しずつ混ぜ入れながら、茄子にはまったく味付けをしていないので、やや濃い目の味で整えます。最後に長葱をぱらぱらとのせて、色目もよくします。

肉味噌のあんは余ったら冷凍も可能ですし、ご飯のお供でもグッドだと思います。

2020年6月11日木曜日

SOUP STOCK TOKYO のお取り寄せ

外出自粛となってSTAY HOMEとなると、深刻な打撃を受けた産業の一つが外食産業。テイク・アウトなどょ始めて、何とか生き延びようとするところがたくさん出てきました。

新たなネタが無く再放送・再編集ばかりだったテレビのバラエティ番組などは、これに飛びついて、いろいろと「お家で楽しめる名店の味」みたいな特集が多い。

ところが、そのほとんどは東京、それもかなり限られた地域でのみ楽しめるもので、東京に近いとはいえ神奈川県に住んでいると、ほとんど遠い世界の羨ましい話にしかなりません。

となると、結局は従来から通販をしているところから、冷凍ものとか、レトルトになっているものしかお取り寄せできないという・・・しごく、まっとうな結論に至るわけです。

それぞれの店のサイトで、いちいち住所やクレジット・カード情報を入力するのは面倒だし、抵抗感もある。結局、いちものAmazonで探すのが手っ取り早い。

そこで人気店の味ということで、スープ・ストック・トーキョーはいかがでしょうか。

近くだと、たまプラーザの駅ビル、東急テラスに実店舗がありますが、今も営業時間は短縮しています。もちろん、都内と違ってUber Eatsにも対応していません。

ただし、冷凍パック化したものが、オンライン・ショップ、あるいはAmazonからお取り寄せ可能です。定番のオマール海老のビスクの他、いろいろ取り混ぜて家で楽しめる。

ただし、いつものマグカップでは味気ない。できれば、ちょっとオシャレなスープ・カップに入れたいところです。オンライン・ショップだと、お店と同じカップを購入できます(チョイ、高!)。


2020年6月10日水曜日

Charlie Parker / Jazz at Massey Hall (1953)

クリント・イーストウッドのジャズ好きは、昔から有名です。自らの映画音楽にジャズを好んで使い、実際ジャズを題材にした映画も作っています。

1988年の「Bird」は、天才アルトサックス奏者、バードと呼ばれたチャーリー・パーカーを題材にした監督作品で話題になりました。

チャーリー・パーカー(1920-1955)は、ダンス音楽として人気が定着し始めたジャズを、アドリブを中心とした演奏を聴くための音楽に立て直したビ・バップ・ムーブメントの中心人物として、ジャズ史上屈指の巨人として記憶されています。

天才的なひらめきのアドリブで、今に至るも人々を魅了し続けている反面、悪しき伝統ともいえる麻薬漬けの生活から身を滅ぼし、35年間という短い生涯で散っていたことでが残念。もっとも、だからこそ伝説となり、サックス奏者以外の多くのジャズ演奏家に影響を及ぼしたとも云えます。

マイルス・デイビス以前のジャズを聴く上では、パーカーは絶対に外せない偉人であり、同時に名前を挙げておくと、リズム楽器だったギターをアドリブが可能な独奏楽器に昇華させたチャーリー・クリスチャン、パーカーと伴にビ・バップを推し進めたトランペット奏者のディジー・ガレスピーらも忘れてはいけない存在だと思います。

パーカーの代表作はどれか? というと、これが意外と難しい。

まだ、SPレコードが主流の時代で、録音された曲がどれも短く、まとめた「アルバム」という感覚が希薄です。また、おびただしい数の別テイクが存在していて、どれがどれやらよくわからない。

とりあえず、有名なのはDialレコードとSavoyレコードに吹き込んだ音源で、薬でヘロヘロなものが多い晩年のVerveレコードも加えるとだいたい網羅できることになっている。CDのBOXセットとして、それなりにまとめられており、大変安い物もありますので、とにかくどれでもいいので手に取って耳で聞いてみて欲しいところです。

その中で、ライブ録音は、一度の演奏機会にまとまった演奏が記録されていて「アルバム」らしくなりますが、あえて選ぶと後期に属する1953年のトロントでの音楽祭における演奏はビ・バップの集大成と言える「歴史的名盤」と呼ぶにふさわしい熱演が記録されています。

トロントのマッセイ・ホールに集まったのは、チャーリー・パーカー(as)、ディジー・ガレスピー(tp)、バド・パウエル(p)、チャーリー・ミンガス(b)、マックス・ローチ(ds)という、そうそうたる面子。もう。このメンバーの名前だけでも興奮するしかない。

パーカー、ガレスピーは、それぞれが絶頂期を過ぎた感はあります。特にパーカーは楽器を忘れて借り物のプラスチック製サックスを吹いたらしいのですが、ほとばしる熱気は、まさに「これがビ・バップ」と感じさせる演奏です。


2020年6月9日火曜日

アベノマスク、来たぁ~


なんか、今回の新型コロナウイルス問題に対する政府の迷走の象徴みたいになってしまった「布マスク配布」で、当初より「アベノマスク」と揶揄されてきました。

6日の土曜日に、やっとポストに入っていました。

これについては、たぶん今となっては使うことはなさそうな感じなんで、開けずに何か有効な使い道を考えます。

全国の世帯ごとに2枚ずつ・・・

各世帯ということからなんでしょうが、驚いたことに8日朝クリニックのポストに入っていました。

各世帯というと、住宅なのか、店舗なのか、あるいは店舗兼住宅なのか、全部ひっくるめてカウントされているということなんですね。

というとは、デパートみたいな大型商業施設にも2枚配布されたということ?

なんかなぁ~・・・

これに使われた税金を考えると、やはり政府のピントがずれているとしか浮かんできません。

2020年6月8日月曜日

Miles Davis / Birth of the Cool (1949)

ポピュラー音楽の世界では、一枚のレコードがコンセプト・アルバムとして完結している場合が多い。一方、主力である50~60年代のジャズの場合は、ファイト一発で1曲1曲をどんどん録音しまくったため、曲として名演はあってもアルバムとしての完成度は劣ることはしょうがない。

実際、同じ日の録音があちこちのレコードに分散されていたり、同日別テイクが山ほどあったり、同じセッションなのに気分でメンバーが抜けたり入ったりと、好き放題です。

例えば、ジャズの逸話として有名なものの一つである、マイルス・デイビスのマラソン・セッションというのがあります。

これは1956年、Prestigeレコードと契約していたマイルス・デイビスが、裏でより商業的にビッグなColumbiaレコードと二股契約をして、Prestigeとの契約分を早く終わらすために、2日間でアルバム4枚分を一気に録音しまくったというもの。

ふだんからライブ・ハウスなどで、毎晩のように演奏していたレパートリーをぶっつけ本番のスタジオで吹きまくっただけで、本人にとっては特に変わったことをしたわけではない。こんなことはジャズの世界だからできる話で、ある意味いい加減とも言えなくはありません。

そんな中でも、現在、名盤中の名盤と呼ばれる遺産は、みなぎる緊張感とほとばしる熱気を記録したライブ盤か、数少ないコンセプト・アルバムであることが多い。そのほとんどが、マイルス・デイビスの作品であることから、マイルスを抜きにしてはジャズは語れないし、マイルスだけでジャズは終われるというのも確実に正しい面がある。

マイルスが発表したいくつかのコンセプト・アルバムは、その後の時代の方向性を確実に示唆していて、多くの追従を生みました。そして、多くのジャズ・ジャイアントがマイルスの元に集まり、そして巣立っていったので、マイルスを聴きとおすと有名なミュージシャンはほとんど網羅できてしまいます。

このことを何度も指摘してきたのが元スイング・ジャーナル編集長であった故・中山康樹氏で、多くの著書でマイルスから始まるジャズ音楽、それを超えたマイルスと言う音楽ジャンルについて語り続けました。

マイルスに対する思い入れは相当なもので、代表作である「マイルスを聴け!」のシリーズは改訂を重ね、最終的にはオフィシャル、海賊盤を含め文庫本で1000ページを超すほぼ完璧なディスク・ガイドとなっています。ただし、氏の主観的評価は、まったくのジャズ初心者には道を誤らせる可能性が大いにあり、自分の聴き方がある程度定まってから参考にすることを勧めたい。

そのマイルスの初リーダー作であり、かつコンセプト・アルバムとしてジャズ史上の名盤の一つされているのが1949~50年の録音である "Birth of Cool" ですが、日本では「クールの誕生」というそのまんまのタイトルが浸透しています。

チャーリー・パーカーに代表されるパップと呼ばれる、ライブ・ハウスののりそのままのアドリブ一発勝負のような熱気があるホットな演奏に対して、全編にわたって編曲を重視した落ち着いたクールな演奏を展開します。

そもそも初めてのリーダー・アルバムで、当時のジャズの慣例に挑戦するというところが、マイルスの非凡な才能がすでに現れている。どうせやるなら、いつもと違うことをやりたいという、生意気な若僧の姿が垣間見えてきます。

このフィーリングは、その後特に白人ミュージシャンに継承され、東海岸から西海岸に渡りウェスト・コースト・ジャズと呼ばれるようになり、ジャズの一つの在り方を示しました。

ただし、マイルスは、というと、実はこのような演奏をしたのはこのアルバムの前後の短い期間だけで、もともとパーカー門下生でもあり、再びパップの世界に戻ってしまいます。

その後半世紀にわたり、マイルスは常に新しいことに挑戦し続けたことを考えると、編曲重視で演奏の自由が減ったことは、音楽の面白みを減らしたと感じたのか、それとも単に飽きたのかもしれません。

実際、マイルスの演奏も「らしさ」は感じられず、まぁそこそここじんまりとまとまった演奏という評価もあながち間違いではありません。

ただし、ただ吹き散らかすようなアドリブではなく歌手が歌うようなメロディックなソロは、ここで聴くことができますし、それがマイルスの真骨頂となっていくことは押さえておきたいところです。

2020年6月7日日曜日

ジョーカー


日本のお菓子と言えば、あんことお煎餅。

終戦後、こどもたちのお菓子は、進駐軍から広まったキャラメル、ガム、チョコレートにうつりました。

昭和40年代のこどもであった自分は、ポップコーンとポテトチップスが、一番モダンで嬉しいお菓子だったと思います。

テレビをつけると、ルーシーショウ、じゃじゃ馬億万長者、奥様は魔女・・・

映画もハリウッド物が人気でしたし、音楽も洋物が中心。日本のものは、未熟で、外国のものを真似た物が多く、絶えず下に見られていました。

ベトナム戦争とその苦悩、自由を求めるヒッピーが増え、やみ始めていた国からの文化に強い憧れを感じ、どんな夢でも叶う国と言うイメージが先行していたかもしれません。

でも、確実にアメリカに対するコンプレックスが植え付けられたことは間違いなく、それは今でもアメリカを無条件に信用したくなることにつながっています。

そんな王者アメリカは、この数年変わり続けています。口では平等を唱えていても、やっていることは自分たちの利益だけを考え、平気で他国を敵に回すことを厭わない。

それはさらにエスカレートして、自国民にさえ利害が一致しなければ軍隊をちらつかせて脅しをかける。

商売と政治は違うはずですよね、ドナルド・トランプさん。

2020年6月6日土曜日

コロナ禍における暑さ対策


新型コロナウイルスが話題になり始めたのは、日本では1月末。そして、気がつけば6月で、今年は春がまったくすっ飛ばされてしまいました。

換気をしないといけないけど、窓を開けると寒いと思っていたのに、このところ急に暑くなってきて、窓を開けられるだけ開けても・・・暑い。

今年も猛暑が予想されていて、早くも熱中症の注意喚起が盛んにされるようになってきました。

まだ、風があれば何とか我慢できるんですが、風が吹かないとかなりきついことになってきました。うちのクリニックは窓は通常のクリニックよりも多いと思いますが、診察室だけは風の通りがよくない。

そこで、問題なのはエアコンをどう使うかということ。エアコンは使用開始時が最も電力を消費して機械にも負荷をかけてしまいます。こまめにON/OFFは避けたい。といって、窓・扉を全開放してエアコンをつけっばなしというわけにもいかない。

エアコンは基本的に、室内の空気を冷却して戻しているだけなので、換気の役はしません。

今は、とりあえず扇風機を買い足して、暑さをしのいでいますが、梅雨入りして湿度を高まったり、連日30度とかになってきたら窓は閉めてエアコンを使うしかないと思います。その場合は、一定時間ごとに窓を開けて換気をするしかない。

この場合、エアコンを止めるよりも設定温度を上げて外気温に近づけた方がエアコンにかかる負荷が少ないそうです。例えば、1時間ごとに5分間窓を開放して、その間だけエアコンの設定温度を一番高くするみたいなやり方が良いみたい。

もう一つ問題なのがマスク。人に移さないという観点から、マスクの着用はほとんど「義務化」してしまいましたが、不織布にしても布製にしてもマスクは口鼻周囲を暑くして、真夏に使うのはかなり辛いものがあります。

こればかりは、夏向きの素材で作られたものを期待するか、人との接触に合わせてこまめに付けたり外したりするしかないようです。

連続的に使い続けて皮膚の病気になったりすることも増えているようですから、注意したいところ。外すことが多くなると、マスクをしているから女性の方は化粧をしていなかったなんてことも出てきそうですね。

2020年6月5日金曜日

アマビエ


広く厄災が広がると、いろいろと怪しげなものが登場したりすることが多い。

今回の新型コロナウイルスの感染蔓延では、あまりヘンなものは話題になることは無く、人は比較的理性が優った対応をしているように思います。

ただし、一つだけ話題に上がるのが「アマビエ」という妖怪。妖怪というところが味噌で、これが「神」だったら、「すがる」ことでいろいろと問題が起きていたかもしれません。

アマビエは、200年前くらいの江戸時代後期の瓦版にのみ登場していて、熊本の海に出現して「病気が流行るから自分の絵を民に見せなさい」と語ったという。

実は、もともと似たエピソードを持つアマビコ(海彦、あるいは尼彦)という妖怪がオリジナルらしく、アマビエは誤って記載されたものらしい。

どうでもいいんですが、水木しげるさんもアマビエを知っていたようで、一枚だけ妖怪事典に絵を掲載していました。所縁のある調布市が、その絵を公開しています。

2020年6月4日木曜日

ジャズの編成


ジャズは一人から多人数の編成で演奏され、クラシック音楽の場合と同じようにその人数によって、呼び方が違ってきます。

一人ならソロ(solo)、二人ならデュオ(duo)。ジャズでは、単音楽器だけでソロというのはなかなか難しい。ソロはたいていピアノかギター。デュオでは、けっこう自由になりますが、単音楽器と伴奏に向くピアノ、あるいは低音を出せるベースとの組み合わせが多くなります。

ピアノ・ソロで異彩を放ったのはキース・ジャレットで、ライブで1時間近くのその場で思いつくまま即興でソロを演奏することばかりしていた時期があります。ジョー・パスとハーブ・エリスのギター2本のデュオも珍しかった。

ただし、ジャズの特徴でもある「のり」が薄まってしまうので、下手な人がやると、単なるバーのBGMのようなカクテル・ミュージック化してしまうものも多い。

それ以上の人数では、ポピュラー音楽ではバンドですが、ジャズではグループとしてコンボ(combo)という言葉が使われます。

3人ならトリオ(trio)で、メインの楽器とベースとドラムと言うのが多い。一般的には中心となる楽器の合わせて併記することが多く、よく使われるのはビアノ・トリオ。中にはソニー・ロリンズのテナーサックスとベースとドラムとか、オスカー・ピーターソンのピアノとギターとベースという攻めた編成もあります。

4人ならクアルテット(quartet)、5人ならクインテット(quintet)で、ピアノ・トリオに管楽器が1本、または2本加わったものがほとんどで、一番多い形かもしれません。さらに管楽器が増えて、6人ならセクステット(sextet))、7人だとセプテット(septet)。

さすがに、これ以上になってくると各自が勝手にブヒブヒと音を出すと訳がわからなくなりますから、キチンとした編曲があって、合奏することが重視されビッグ・バンド(big band)と呼ぶようになります。きっちりとした使い分けは無いのですが、ある程度以上の人数だとオーケストラ(orchestra)です。

花形の楽器は、クラシックではほとんど使われないサックスでしょうか。音域の高い順にソプラノ、アルト、テナー、バリトンの4種類が登場します。チャーリー・パーカー以来のアルト・サックス、そしてソニー・ロリンズやジョン・コルトレーンに代表されるテナー・サックスが主力ですが、ソプラノはコルトレーン、バリトンはジェリー・マリガンの一択と言えそうです。

トランペットは何と言ってもマイルス・デイビスが巨人すぎて、あとが霞んでしまいます。マイルス以前だとディジー・ガレスピー、以後だとフレディ・ハーバート、ウィントン・マルサリスなどが思い浮かびます。

トロンボーンは、J・J・ジョンソン、カーティス・フラーですが、あとはビッグ・バンドの中に埋もれてしまった感があります。

木管楽器だと、ほとんどクラリネットくらいしか登場しません、特にスイングの時期に活躍し、ベニー・グッドマンが有名。ウディ・ハーマン、バディ・デフランコと続き、パップの時期まではリーダーとして活躍しました。もっとも、異色なものとしてベニー・モウピンのバス・クラリネットというのもありましたけれど。

昔、しばしばあったのがジャズ・コンボにストリングスが加わった演奏で、これはたいていレコード会社が「売れる」ために企画したものが多く、ジャズのファンからはやや敬遠されています。

ただし、バイオリンだけは、ステファン・グラッペリに代表され、ソロ楽器として一定の役割を果たしました。現代でも、日本人の寺井尚子は第一線で活躍しています。変わったところでは、トゥース・シールマンのハーモニカ、ミルト・ジャクソンやゲーリー・バートンのヴィブラフォンなどが思い出されます。

70年代以降、ジャズもロック化して、ギター、キーボード、ベース、ドラムという編成が中心になり、管楽器・木管楽器は活躍の場が限られていきます。

2020年6月3日水曜日

届かない支援策


いろいろと言われているアベノマスク・・・まだ来ていません。

近くでは、配達された所も出てきているようで、この狭い範囲でまだらに配布されている状況はいったい何なのだろうとモヤモヤします。

そして、新型コロナウイルス問題で、もう一つの政府の国民支援策である、特別定額給付金については・・・

最も早く現金を渡した地域があるというニュースは、4月末にすでにありましたが、横浜市では5月12日にオンラインの申請が始まりました。

マイナンバーカードを所持しているので、翌朝に速攻で申請してみました。基本的には難しいことはなく、特に問題なく簡単に申請終了。

ところが、それから音沙汰無し。世間では、誤った送信が多くて確認作業に手間取っているというような話で出ています。

でもって、5月31日になって、やっと「電子申請データを申請先の自治体にて受領しましたのでお知らせ致します」という電子メールが来ました。

申請から受領まで3週間近くかかるなんて・・・何ためのオンライン?

さらに昨日ポストに入っていたのが、郵送申請書類の封筒。もう、オンライン申請したんですけど、しかも受領したんでしょう、と突っ込みたくなる。

どんだけ無駄な作業に人とお金と時間を費やしているのやら。こうなると、実際に振り込まれるのはいつのことになるのやらという感じ。

政府は「スピード感を持って」という表現をよく使っていましたが、国がすることはどれもが何だかなぁという感じ。

文句ばかり言ってはいけないとは思いますが、対策のどれもが中途半端と感じるのは自分だけでしょぅか。

2020年6月2日火曜日

感染再燃


福岡では新型コロナウイルスの感染蔓延の第2波が始まった・・・と、しきり報道されていますが、これは「再燃」が正しい。第2波は一度終息した後の感染蔓延が再開した場合。

基本的に、緊急事態宣言が解除されただけで、まだ第1波が終息したわけではありません。しいて言うなら、中国由来と考えられるクルーズ船が第0波で、おそらくヨーロッパ由来の現在の蔓延が第1波と言えるかもしれません。

緊急事態宣言による・・・というより、「志村けんさんショック」が一番大きかったと思います。志村さんが亡くなってから、急激な来院患者さんの減少が顕著になりました。

そして、緊急事態宣言を出した方が良いという方向に、国民意識が明らかに変わったと思います。そして、実際4月~5月半ばまでの自粛はすごかった。

法的拘束力のない自粛要請にどれほどの効果があるのかと疑問の声が、国内だけでなく外国からも聞かれましたが、今や海外でも「Japan Mystery」とか言われるくらい効果が上がったことは間違いない。

ただし、長期間の自粛生活は限界もあり、緊急事態宣言が解除されそうという報道が出ると5月半ば以降急に街の人出が増えてきました。

また、暑くなってきたのもあり、マスクを使用しない人も急に増えた感じがします。濃厚接触という状況を回避するためにも、今しばらくはマスクも我慢するしかありません。

自粛が緩んで人と人との接触が増加すれば、感染者が再び増加に転じることは当然の話です。ウイルスを封じ込めればいいだけなら、徹底的に自粛を続けるか、あるいは緩やかな経済活動を維持しつつ集団免疫が得られるまで犠牲を払うかの二つに一つ。

ただし、自粛を続けるのなら経済が停滞し、それはそれで死活問題になる。日本の場合、効果的な政策支援が無いだけに、これ以上は無理と言うもの。

感染者の増加は、クラスターが発生してもリンクが追えるものはそれほど心配ありません。感染経路が不明の市中感染は、増えると厄介です。

そこで、日々の感染者数やPCR検査の件数とかより、重要な指標になりうるのは推定値ではありますが実効再生産数(R)です。一人の感染者が何人にウイルスをうつしているかという数字で、1以下なら感染は終息に向かうと考えることができます。

緊急事態宣言が解除された5月25日の時点で、国内全体では0.68。東京は0.57、神奈川は0.68、福岡はすでに増加傾向があり1.64でした。

5月31日の実効再生産数は、国内全体は1.15、東京は1.45、神奈川は0.63、福岡は7.5です。福岡は、5月30日には21.01という驚愕の数字を出していました。これらの変動は、感染者数の大小などによって、大幅な影響を受けるので、細かい所で一喜一憂する必要はありません。

ただ、国内全体の数字を押し上げているのは、絶対数の多い東京でじわじわと感染者数が増えていること、そして福岡で急激にクラスターが多発したことが影響していると思われます。

これから経済活動を増やしつつウイルスと共存しながら、実効再生産数をなんとか1、あるいは1未満を保つという難題に挑まないといけない。ある意味、やるだけなら「自粛」は一番簡単な対策だったと言えるかもしれません。

2020年6月1日月曜日

自宅居酒屋 #17 麻婆茄子


茄子を使った料理の定番の一つが、麻婆茄子(まーぼーなす)。

茄子をメインに、適当な野菜を炒めるだけ。後は、CookDoみたいなソースを混ぜれば出来上がり・・・なんですが、それじゃ簡単すぎる。

今回は味付けも、自前でやってみました。

とは言っても、やはり簡単です。わざわざソースを買い込まなくても、十分にそれなりの味にできます。

食材は、茄子2個、ピーマン2個、玉ねぎ1/4個、人参1/4本、もやし1/3袋、椎茸3枚、鶏モモ肉適量と言う感じです。

ごま油で炒めますが、メインの茄子が火が通りにくいのですが、くたくたになると美味しくない。形が崩れない程度に留めるところがポイントかもしれません。

さて、問題の味付けですが、使うのはオイスターソースと豆板醤だけ。辛いのが好きなら豆板醤をたっぷり。お好みで、山椒をぱらぱらしておくと、風味が増します。

オイスターソースは、実はけっこう味が濃いので、少なめに使って味を見て必要なら追加する方がよいかもしれません。片栗粉を使ったとろみはつけません。

だいたい、自分で味付けした方が、ちょっとカロリーセーブにもなるんですよね。