2008年5月31日土曜日

関節リウマチでの生物学的製剤の使い方

昨夜は関節リウマチの勉強会。聖マリアンナ医科大学リウマチ科助教授の山田秀裕先生のお話を聞いてきました。山田先生は日本のリウマチ治療をリードする一人で、自分も神奈川県内では、唯一困ったときに患者さんを紹介させていただいています。

クローズな会で、出席者も10名足らずでしたが、なかなかふだん聞けない率直な話を聞けて大変参考になりました。

生物学的製剤の一つであるエタネルセプト(エンブレル、ワイス=武田製薬)を使う場合、本来の用法は週に2回の注射となっており、一般的な治療効果の報告なども週に2回の使用を前提にしています。

しかし、薬の値段が高いこと、週に2回通院していただくのは大変なこと、薬の血液中の濃度が高いと副作用のリスクも増大することなどを考慮して、自分の場合はまずは週に1回から開始としています。

すると、実際には半数の患者さんは週に1回で十分な効果がでるのです。効果が不十分の場合には、少しずつ投与間隔を短くしていくことで、効果発現の最小量を探るようにしています。

以前にレフルノミドという新薬が出たときに、最初に大量投与することで効果を一気に出すという用法で、多くの副作用が出て痛めにあっていますので、クリニックという施設の関係で、入院などのベッドを直接持っているわけではありませんから、少しでも危険を回避したいというのも大きな理由です。

昨日の山田先生の話で、「目からうろこ」というのはまさにこのことだなぁ、と思いました。日本人の平均的な体格から週に2回は過量であることは報告があり、週に1回25mgあるいは週に10mgを2回といった使い方が理想的であるということです。

量が増えれば感染症という副作用を起こす可能性がどんどん増えるわけです。実際、山田先生のところでも週に1回や量を少なくしての使用をやっているそうです。このあたりのデータが早く整理されると助かります。

ただ、高い薬ですから、半分捨てて使いましょうとはなかなか言いにくいですよね。そのあたりを製薬会社が今後整備してくれることを願う次第です。

2008年5月30日金曜日

真景累ヶ淵

しんけいかさねがふち、と読みます。明治時代の噺家で名人の三遊亭圓朝の作った怪談噺の名作です。

無惨に殺された按摩の娘二人に因縁が因縁を呼ぶ、究極の人間模様が題材。あらすじはこちら。実はインターネットは便利で、著作権の切れた小説などを無料で読めるサイトがあります。インターネットの初期からあって、いままでにもずいぶんお世話になっているサイトの名前は青空文庫。ここに圓朝の速記本の真景累ヶ淵が登録されているので、興味のある方は是非ご一読を。

高校生のころ六代目三遊亭円生、上野動物園で最初のパンダが死んだ日とと同じ日に亡くなったあの昭和の名人にはまっていた話は前にも書いていますが、この圓生しかできない演目の一つがこの真景累ヶ淵なんです。八代目林家正蔵(彦六)もやっていましたが、ちょっと地味すぎて花がありませんでした。

大変長い話で、圓生は一席1時間くらいで8回に分けて演じました。そして、後半は地味でつまらないという判断で割愛していました。一人で何人もの登場人物を描き分ける話芸の究極の姿がこれ、と言っても過言ではありません。

圓生人情噺集成の第1巻、LPレコード13枚組は今でも宝物です(現在は圓生百席としてCDになっています)。

2008年5月29日木曜日

リウマチセンターの病棟

今日は午後から大学で手術でした。もちろん患者さんは関節リウマチで、指を動かす腱が切れたのを修復するのと、指の変形に対して人工関節を使って使えるようにする手術を行いました。

女子医科大学り膠原病リウマチ痛風センターのちょっと困ったところは、実は病棟を持っていないことなんですよね。つまり、リウマチセンターは外来しかないクリニックなんです。

状態が悪い方、検査入院が必要な方、そして手術をする方などは女子医科大学青山病院に入院していただきます。青山病院の場所は、地下鉄東京メトロ銀座線の外苑前で下車してすぐ前にあるのですが、知らないで歩いていても病院があるとはたぶん気がつかないと思います。

さすが青山というビルで、実際上半分はホテル、下半分を病院として使っています。秩父宮ラグビー場がすぐ裏にありますし、国立競技場、神宮球場などのスポーツのメッカみたいなところですよね。もともとバブルの頃に、高級会員制人間ドックという発想で始まった病院だそうで、通常の感覚からすると入院しているというより、宿泊しているという感じでしょうか。

リハビリ室は広くありませんが、5階から青山通りを行き来する車を眺めながらリハビリに精を出すというのも、なかなか乙なもんですよ。リウマチセンターは病棟は5階。手術室は地下1階。

医者は新宿河田町のセンター本部と西新宿NSビルにある分室で外来をして、病棟である青山病院に駆けつけるわけで、大東京を大江戸線を駆使して日夜駆け回るわけです。はっきり言って、これサイテーです。時間のロスが大きく、疲れるだけ。患者さんにもメリットはありませんよね。まぁ、システムですから、文句を言ってもしょうがない。

いろいろと噂はありましたが、たとえば本院に吸収されるとか、八千代の新病院へ移動するとか・・・どうなるんでしょうか。自分も非常勤講師を拝命しているからには、まったく無関係ではないので気になりますね。

ただ、日本で最初にリウマチ性疾患専門の医療機関であり、もっとも多くの患者さんが集まる施設であることには変わりなく、これからも先頭を走っていくはずですから、自分も吸収できることは少しでも頂きたいとコバンザメ状態をしばらくは続けていたいと思います。

2008年5月28日水曜日

貧乏暇無しクリニック

まぁ、それなりにここまでやってんだから、いつまでも貧乏ですみたいなことを、言っていちゃいかんと思うわけです。でも、なかなか経済的な余裕がでないので、広告もかなりしぼっているわけです。

そのかわり、自分が出て行けば、そのまま広告塔ですから、これはできるものは何でも引き受けます。

神奈川コープ江田の介護事業でのヘルパー講習会は、これまでに3回講師ををやりました。葛が谷ケアプラザでも介護事業者向けの講演、地域の老人会での講演、昨年の区役所との共催の防災講演会でもしゃべりました。製薬会社から病気の概念を説明して欲しいといわれ出向いたこともあります。

7月には一般向けの整形外科の病気の話をする機会と、リウマチの話をさせていただく予定があります。言ってみれば、出たがり。喋りたがり。

K町では、Dr.M vs Dr.Flickerのブログ・バトルが勃発。実は、それだけではありません。ミニコミ誌バトルも同時進行中です。

「ぱど」の臨時号でドクター・ブックで、うちは一番安い2万5千円の枠にしかのせられませんでした。それなのに、K町の二人はページ丸ごと買い取りです。これっていくらです? たぶん20万円くらいするんじゃないすか。

さらにフレバン。今までDr.Mの独壇場だったフレバンの牙城にDr.Flickerが殴り込みです。これも随分かかっているんじゃないでしょうか。ふぅ~、いいなぁ。

でも、いいんです。自分は喋りますから。どんどん、機会があれば、どこでも行きます。誰かぁ~、喋らせてぇ~!!

2008年5月27日火曜日

リウマチの自己注射が簡単に


関節リウマチ治療に用いられているエタネルセプト(エンブレル、ワイス=武田)は今まで小さな瓶に入っていて、これを注射用の水で溶かして注射器に移してから自分で皮下注射をするという使い方をしていました。

しかし、自分で自分に針を刺す勇気があっても、リウマチで手が不自由な方などには、なかなか使いこなすのが難しかったのです。

そこで、朗報です。やっと待望の注射器に最初から入ったタイプが発売されることになりました。メーカーからサンプルをいただきましたので、お知らせします。

7月からということですので、あと1ヶ月くらいはお待ちいただきますが、これを使えばキャップを取ればすぐに注射ができます。ピストン部分も大きめにしてあるので、比較的楽に注射ができそうです。

この分野は次から次へと新薬が登場してくるので、各メーカーは生き残りが大変。いろいろ使い勝手を工夫して、少しでもシェアを獲得するための努力を惜しみません。これは患者さんにとってはいいことで、どんどん改善してもらいたいと思います。

あとは値段。もう少しなんとかなりませんかね。

ラーメン 初代


たまプラ近辺でも、何カ所かおいしいラーメンが食べれます。うちでの定番は、豚骨醤油は東名川崎インターの近くの横濱家か江田の一兆堂、赤味噌系と塩ならたまプラ駅前の一点張り、鶏ガラスープの支那そばならあざみ野と江田の間にある揚州商人。

そしてうちから一番近いところにある、美しが丘西にある初代は白味噌のラーメン屋さんとしては一押しなのです。もともと尻手黒川道路の宮前平の先にあったのですが、数年前にわざわざうちの近所に引っ越してきてくれました。わざわざすみませんです。前の場所では、オーナーが代わってやはり初代という名前でお店をやっているようですが、行ったことがありません。

今回は白味噌ではなく辛味噌を注文して長ネギを追加してみました。見た目以上にしっかりと辛くて合わせ味噌の味もビシっと決まっています。麺はお好みなので、固めにしてもらいました。この上に鉄火という極辛がありますが、それになると急にスープの表面が真っ赤っかになります。さすがに尻込みしますよ。

初めてのかたは、一番のお勧め、白味噌の普通のラーメンを食べてみてください。しつこくない、白味噌の甘さと風味で幸せになれます。

2008年5月26日月曜日

収穫


あすなろ菜園のサニーレタスがだいぶ育ち、
ミニトマトもだいぶ大きくなってきたので、
レタスを収穫することにしました。

まだ先が紫色になっていませんが、
むしろ葉が柔らかくて、それなりに美味しく食べれました。

これからはミニトマト一本で・・・
というか、実はキュウリの苗をいただいてしまったので、
これからが大変だぁ~。

夏からの関節リウマチ治療

自分は関節リウマチにずいぶん前から興味を持っていて、長年お世話になった母校を辞して、東京女子医科大学膠原病リウマチ痛風センターへ移籍したのが2000年のこと。思えば、これ以上の絶好のタイミングは無かったと言えます。

前の年にメソトレキセートという、それ以前の抗リウマチ薬とは一線を画する薬剤が登場し、関節リウマチ治療にとって激動の21世紀の幕開けとなりました。

2003年に本邦初となる生物学的製剤という、まったく新たな概念のリウマチ薬が登場し、MMP3や抗CCP抗体といった新たな検査が保険適応となりました。また副作用の大問題を起こした新薬も経験し、とにかく新しい情報に絶えず気を配っていないと、どんどん置いて行かれてしまうような情勢です。

今年の7月から新たな生物学的製剤が出そろうことが決まり、今年の夏からは関節リウマチの治療方針を一度整理しておく必要が出てきました。もはや、今まではこうやっていたから、これからもこれでいいというようなやり方ではリウマチ治療を行っていくことはできません。

しかし、診断については未だに古い基準にある程度縛られてしまいます。アメリカ・リウマチ学会の作った分類基準は全世界的に使われていて、改定の必要は言われてはいますが、いろいろなサブカテゴリーを追加しながら現在でも使われているわけです。

この基準が作られたのは1987年のことです。これだけ変化しているリウマチ医療の中で、すでに20年間も同じものを使っているというのも情けない感じです。日本で独自に使われている早期基準を重視して、さらに非科学的ではありますが、「医者の勘」にある程度頼りながら、やっていくしかありません。

ただし、基本となる症状は関節炎であることには変わりありません。複数の関節が腫れていることが大変重要です。そして、血液検査は「医者の勘」を裏付けるものとして使われます。疑わしい場合には、さらに抗CCP抗体測定をすることで、かなり確定精度を高めることができるようになりました。

さて、関節リウマチであると確信した場合は可及的に治療を開始します。早いほど骨の変形を起こす可能性が減りますし、また実質的に治った状態が得られるかもしれないからです。第一選択としては、メソトレキセート(ワイス製薬 リウマトレックス)が使用されるべきでしょう。数ヶ月以内に効果が認められない場合には、薬の増量・変更・追加を検討します。

この中には生物学的製剤も含まれますが、現状ではすでに使われている点滴で行うインフリキシマブ(田辺三菱 レミケード)か自分で皮下注射で行うエタネルセプト(ワイス=武田 エンブレル)の2種類が候補として考えられます。

ここで問題になるのが薬の値段です。どちらも自己負担分で月平均3~4万円程度かかってしまうため、経済的負担はばかになりません。自分のクリニックでは、比較的遠方の方、あるいは自分で注射できない方にはインフリキシマブをお勧めしています。クリニックから近い方や、自分で注射器を扱える方にはエタネルセプトの方が便利です。どちらも基本的には効果や副作用などは同等のものと考えてかまいません。

さて、新しい生物学的製剤はどのように使えばいいでしょうか。一つはインフリキシマブの皮下注射版という位置づけのものでアダリムマブ(アボット=エーザイ ヒュミラ)、もう一つはそれ以外とはまったくターゲットが異なる点滴で投与するトシリズマブ(中外製薬 アクテムラ)です。

いずれも使用する場合には厚生労働省へ登録をして経過を随時報告しなければなりません。今のところインフリキシマブ、エタネルセプト、アダリムマブで効果が無い方も、トシリズマブなら効果が期待できます。ただし、およそ1年間程度の登録期間で、今までわかっていなかった副作用などの問題が明らかになる可能性があるので、投与は慎重に行われるべきでしょう。

自分のクリニックでも、トシリズマブについてはすでに投与可能な施設として登録してもらえるように準備は始めていますが、まだまだ積極的に使用できる環境が整っているとはいえないでしょう。アダリムマブについてはまだ製薬会社からのアナウンスはありません。

いずれにしても、効果が出れば内服薬とは比較にならないくらいリウマチを抑え込めるので、今後の治療の主役はこれらの薬になっていくことは間違いありません。

クリニックもより、安全に薬を使えるように、ますます考えて準備をしていかなければなりません。周囲のリウマチ専門医、あるいは一般内科医との協力、重大な副作用対策として入院可能な病院との連携は必須です。今まで以上にこれらの整備を確実なものにしていかなければなりません。

まだまだこれで十分とはいえませんが、関節リウマチの患者さんが安心して治療を受けることができるようにさらなる努力をしていきます。

2008年5月25日日曜日

ソナタ


予告通り、はまってます。ベートーヴェン。人生半分を確実に過ぎて、いまさらこんなに素晴らしい音楽に気がつくとは遅すぎだろうと言われてしまいそうですが、ベートーヴェンのピアノ・ソナタはいい。本当にいいです。

ピアノを弾く方の間では、バッハの平均律クラヴィアをピアノ演奏の旧約聖書、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ32曲を新約聖書と呼ぶのだそうです。

バッハはチェンバロのために曲を書いていて、鍵盤が2段に分かれていて、さらに弦をひっかくことで音を出す構造上から強弱がつけられません。

それに対してベートーヴェンは今のピアノの元型となったフォルテピアノを対象にしているそうで、しかも楽器の限界を気にせず、自分の思うがままに作曲をしたそうです。当時は作曲者で、かつすぐれた演奏家だった本人にしか演奏できなかったと考えられています。

バッハの時代は、対位法という右手と左手で別々のメロディを弾いて音をつむいでいくような曲が主流でした。その後ハイドン、モーツァルトなどを経て、和声という概念が確立し、より情感的に豊かな響きの演奏がされるようになったとか。そこで、確立されたのがソナタ形式。

今まで、楽器独奏(またはピアノ伴奏つき)の曲をソナタと呼ぶのだと思っていましたが、確かにソナタというのはそれでいいのですが、ソナタ形式というのは提示部(主題)-展開部-再現部という、いわゆる起承転結で進んでいくことなんですね。それ対して、もう一つのよくある形式はロンド形式。この場合は主題と別のメロディが交互に出てくるような形式です。

ベートーヴェンはソナタ形式を踏襲しながら、それを破壊することも試みています。また楽章のかずも、4楽章、3楽章、2楽章といろいろで、32曲のソナタの中で、考えられうるさまざまなチャレンジをしているわけです。なるほど、新約聖書と呼ばれるのも肯けます。

ケンプとアラウという二人とも比較的王道を行く演奏を中心にいろいろ聞き比べてみると、演奏者によってクラシックも随分と違って聞こえるものだと思いました。早さ、強弱、装飾音など解釈の仕方によって同じ曲でも印象が変わります。

さらにグールドやグルダのように、かなり独自の解釈で演奏するものでは、どひゃーっと思うような違いがあったりして面白い。でも、あらためてアシュケナージとバレンボイムという有名な現役二人の演奏は、やはりムードに流されすぎでどうも好きになれません。

もっとゴツゴツとした強さがベートーヴェンのピアノ・ソナタにはあっていると感じます。こうなると、定番中の定番のバックハウスも聴きたくなってきた。

冬のソナタは・・・まぁ、起承転結があるからよしとしますか。でも、パチンコはどちらかというと、ロンドの方があっているようなきがしますね。

あの暗殺は6月だった


本当にそんな事を言っちゃったの? ついにやきがまわったか、と思わせる発言ですが、日本語になったニュースでは本当のところがわかりません。

CNNを探してみると、次のように発言したようです。
We all remember Bobby Kennedy was assassinated in June in California.

おーっ、まさにその通りだ。中高生でもわかる文章です。多少違っていたとしても"assassin"という単語を使ったことは間違いないようです。

女性だからといって政治ができないなんてことは、これっぱかりも思っちゃいませんが、対岸の火事としてアメリカの大統領予備選をみている自分としては、どうもこのクリントンおばさんは如何なもんかと思ってしまいます。

底の浅さを、一部の知識だけで隠して、相手をおとしめることで、自分を浮上させるやり方。少なくとも報道されているところからは、そう思えてなりません。もっとも、残念ながら報道がいかに公平でないことは、日本の医療関係のことだけでも重々承知していますが。

実際、会ってみればヒラリーおばさんも、けっこういい人かもしれませんが。でも、たぶん鼻持ちならない金持ちのマダムのような気がします。日本の政治家は、今度は誰に握手しようとしているんでしょうかね。少なくとも日本国民は、まだまだ置き去りでしょう。

今、後期高齢者医療保険制度をとやかくやっていますが、もう少しすると特定保険制度のめちゃくちゃに話題が移るのではないかな。この間は、肝炎問題などの耳が痛い話はメディアが取り上げませんから、厚生労働省はゆっくり休めることでしょう。

木村総理、何とかしてよ!!

2008年5月24日土曜日

国際医療派遣チーム

先日の中国の震災で、日本からも医療チームが派遣され、もっと震災地に近いところで活動したいという希望にもかかわらず、比較的離れた病院での活動しかさせてもらえない、というような報道がありました。

逆の立場で考えてみるとどうでしょうか。都筑区で震災が起きて、大量の怪我人が出て、その現場というのは、とにかく修羅場のようになっていることでしょう。てきぱきとケガの状態を判断して、あっちでできることはあっち。ここでしなくてはならないことはここ。即座に判断して行動しなければなりません。地元のことがわかっていることも大切。

そこへ言葉の通じない外国人が入ってきたらどうでしょう。右往左往です。いちいち外国人に、日本語の意味を説明しているヒマなんてありません。

横浜近辺の多くの医者は可能な限り最前線でがんばって、手薄になってしまう後方病院を外国からの助っ人が固めてくれる方が、時間的にも余裕があり実際的な感じがします。

残念ながら、自分は今までこのような災害に派遣されたことはありません。世の中には様々な災害医療チームがあります。それらの多くはボランティア的な活動をしているわけで、その勇気と行動力には敬意を払うことにやぶさかではありません。

しかし、日本の一般的な医療環境を考えると、このような行動を取ることができる医者は、かなり特殊な環境にいるわけです。

医者が急にいなくなるということは、外来がストップするということです。外来は、まだいいのですが、入院患者さんを担当していたら患者さんはどうなるのでしょうか。手術の予定はどうしましょう。医者の仕事は誰かに代わってもらうことができることもありますが、代わりようがないことも多々あります。

特に手術のように患者さんとの信頼関係に基づいて、医者個人の技術が必要とされる場合には代替はききません。たとえ、代わってもらえても、相手の医者に多大な負担を強いることになります。

以前バイトにいっていた個人病院の院長は、某団体に属していて、時々急にいなくなってしまいます。個人病院ですし、本人の行動は大変立派なのですが、唯一の常勤の医師はそのたびに、残ってすべてを一人でしなければならなくなるため、本当に大変そうでした。また、自分の後輩にもこのような活動に参加したいと希望している者がいましたが、結局あきらめました。

となると、このような活動は通常の医療業務を行っていない特殊な、ほとんどこれを専門にしているような医者しかできないのではないかと思います。さらにいうと、公的に動けるのは国立、あるいは公的機関の病院に勤務している医者に限られるのではないでしょうか。

自分も開業してクリニックをやっていると、ちょっと臨時休診をするだけでも、知らずにおいでになった患者さんがいるのではないか、わざわざ来たのに迷惑をかけてしまったのではないかと考えてしまいます。とてもとても、簡単に休めるものではありません。

今月から都筑区の災害時医療について、実効的な計画を整備していくための会議が始まりました。区役所と消防・警察、大学病院、医師会、薬剤師会、そして地区の代表の方々などが参加して、形式的なことにとらわれず、実際的な検討をしていきます。

とにかく、医師会の防災担当としては、自分の周囲で起きることについては、精一杯準備を重ねていくことに集中したいと思います。

かーさん弁当


だいたい、いつも自分の作った弁当ばかりブログで公開して、まるで私が何にもしていないかのように世間で思われているじゃないの。ちょっと、何とかしてよ。

という声にお答えして、著作権かーさん2008という弁当を許諾を得て公開。

ほたてのバター焼き バター売ってた!!
ベーコンとアスパラ炒め
竹輪きゅうり
ハムカツ 惣菜ですがとーさんのリクエスト
そらまめ いただきもの
生たらこ+しらす 今日も暑そうだけど大丈夫か?

毎日作ってよ~

2008年5月23日金曜日

信号の消えた街


今日もお疲れさんということで、クリニックを出たら昭和大学横浜市北部病院入り口の交差点の信号が消えていた。

警察官が大勢出て、交通整理をしていた。ふだん何気なく見過ごしている光景が、まったく別のものに見えたのだった。

信号が消えるということなんて考えもせずに、毎日過ごしているが、消えて初めて大事な仕事をしてくれていることに気がついたのだった。信号がちゃんと働いていることが、どんなに生活を便利なものにしているか。

クリニックも、困ったときだけ利用される場所だから、普段は存在すら意識されなくていいわけで、困ったときにあってよかったと思ってもらえれば意味がある。

って、ようするに「開いててよかった」コンビニみたいなもんですね。

2008年5月22日木曜日

滋養強壮ドリンク

というのは、まぁ、いろいろありますけれど、大多数のものは似たり寄ったりで、本当に効くんかいなという程度のものです。たぶん、好きな方でも、効けばめっけものという感じて飲んでいるんではないでしょうか。

自分のように、特に好きでもないものには、どうしてもジュースが飲みたいけれど無い、という時くらいしか手を出しません。

でもって、成分を見てみると、だいたいアルコールが少し入っていて、何となく陽気になる。そして、カフェインが入っていて目がランランとなるというのが効果なんでしょうね。後のビタミンなどはどうでもいいようなもんでしょう。

コップにあけて飲んだことあります? ほとんどのものは、けっこう毒々しい黄色をしているんですよね。これ見ると、けっこう飲むのに勇気が要りますよ。

というたわいのない話を書いているのも、特に好きでもないのですが、明日は朝から1本飲んでおきたい気分なのです。ちょっと最近バテ気味。さすがに元気に振る舞うのが辛い感じなのです。

昨日は昼休みも夜も公用。今日は午後からは往診してから手術2件。週末は当直。来週は月火金と夜に公用があって、また土日は当直の予定です。うーん、ドリンク剤を連用してみますか。

というわけで、体力維持のためには睡眠が一番なので、10時前だけど寝ます。おやすみなさい。

2008年5月21日水曜日

古くさい父親

身體髮膚 受之父母
不敢毀傷 孝之始也

これは孔子と弟子の会話をまとめた孝経における有名な一節。身体髪膚(しんたいはっぷ、体や髪の毛皮膚にいたるまですべて)、これを父母に受く(両親より頂いたもの)。敢(あえ)て毀傷(きしょう)せざるは、孝の始めなり(傷つけないようにすることが孝行の基本である)。

戦前の道徳教育の典型のような文章なので、こういうものに対して、すぐに軍国主義と結びつける方がいます。自分は戦後生まれで軍国主義についてはわかりませんし、別に戦前の日本を美化するつもりもありません。

しかし、自分のこどもが五体満足に生まれたことは素直に喜びましたし、医者という仕事をしている関係で、健康であるということが何事にも代え難い大事なことであると思います。ですから、この句は大変に重要だと考えています。人間として普遍的な真理というものは必ずあって、新しくても古くても忘れてはいけないのではないかと思います。

何か大袈裟なことを書いているようですが、実はそんなにたいした話ではありません。自分の長女が、ピアスをしたいといいだしました。若い女の子ですから、今時ピアスくらいしょうがないと思います。それを禁止するつもりは毛頭ありません。

ただし、ピアスの穴を開けるのは簡単ですが、少なくとも自分で開けることはできない理由がこれです。というわけで、「皮膚科」のあざみ野棒屋先生のところに長女がお願いに上がったというわけなんです。ご迷惑をおかけしました。

2008年5月20日火曜日

SHOCK CHANNEL

それでは次の商品をご紹介しましょう。夏物のフリルのついたワンピースです。色は赤と青と黒の3色をご用意いたしました。

(もっと夏物なら薄い色を用意しろよ)

あちらのモデルさんに着ていただきましたが、風に裾がなびく様子はとても涼しげで、これからのシーズンにぴったりです。

(そりゃモデルは似合うのが仕事だろ)

素材は綿とナイロンの混合、この素敵なワンピースを、今日は特別にご提供いたします。というのは、ワンピースにぴったりのレザーベルトをおつけして、何と9800円のご奉仕です。

(別にベルトなんていらないし)

普通なら29800円で店頭に並ぶところですので、この機会をお見逃しないよ・・あ、どんどん電話をいただいているようです。すでにLLとLは残りわずかになってまいりました。

(なんででかいサイズからなくなるの)

お電話をいただいていますので、ちょっとお待ちください。もしもし、もしもし、お名前をお願いいたします。はい、ハナコさまですね。

(電話を通してもらいたくて何度も買い物してるのかなぁ)

どういうところがお気に召されましたか? はい、あー、なるほど。ハナコさまぁ~、これをお買いもとめていただていて、どこへ着ていらっしゃうます?

(普段着以外にどこで着るのよ)

はい、はい。それでは、すぐにお届けいたしますので、楽しみにしていてくださいませ・・・あっ、LLの黒色がSOLD OUTです。

(黒は膨張色じゃないからな)

ありがとうございます。それでは、ハナコさまぁ、またよろしくお願いいたします。LLは他の色も残り僅かです。お電話お急ぎください。

(小学生じゃあるまいし、真っ赤なワンピースなんて)

それにしても、このフリル、まるでお姫様のようですけど、その中に大人っぽい、落ち着きがありますよね。全体のバランスを考えて、最大の効果をだしています。

(フリルつけて、どうやって落ち着くのよ)

あっ、LLの赤色と青色、Lの黒色がSOLD OUTとなりました。ありがとうございます。

(その他は売れ残ったと言うことでしょ・・・)

子離れ・親離れ


うちの親子丼は分離型。鶏肉をあまり甘くせず炒めます。それとは別に卵とじをつくります。

これを段々に並べると、子離れ親離れした大人の親子丼の完成。いっぺんに作るより手間がかかるけど、味がかわって飽きないし、卵とじも旨さを増します。

それにしても、朝からもも肉3枚、卵6個も使ってるし・・・
朝ご飯の分もいれると5合の米がいきなりなくなるし・・・

2008年5月19日月曜日

おとうさん


自分が横浜市青葉区民になったのは1999年のこと。それまでは本厚木に住んでいましたが、長女が青葉区の小学校に通い出していたので、学校の近くに家を探したのでした。

さらに、次男の幼稚園入園がせまっていたので、青葉区で幼稚園を早く探さないといけないというのもあって、けっこうあせって探した記憶があります。

それまで、長女と長男は自分の卒業した大学の付属幼稚園だったので、入園も気楽なもんです。申し込めばいいだけで、特に試験というほどの緊張もありませんでした。しかし、今回は違います。特にそういう縁故関係があるわけでもなく、さてどうしたもんでしょう。

何か幼稚園ナビとすあればよかったんですけど、たとえばビタミンママが立ち上がったのはこの年。あー、オイラには間に合わなかったぞ。というわけで、いろいろ聞いて回った結果、ある幼稚園に決定。

さて、どうやったら入れるの? 並べ? 前の日に? えーっ、まじですか? 他は? 先着順ですか? ふぅ~。わかりました。並びます、並びますよ。

というわけで、前の日の夕方に幼稚園到着。さぁ、入園希望者の方はこちらへ、というわけで通されたのは体育館。体育館の床は冷たいです。まだ10月でしたが、十分に夜は冷えます。0時を過ぎないと、入園申し込みはできません。幼稚園の間の協定なのでご了承ください。という説明で、あとは6時間ひたすら体育館の冷たい床にしゃがみこんで待つのみ。

0時を過ぎて、やっと入園整理券みたいなものを配布。事実上の入園許可証みたいなものですね。おかげで次の日は腰痛です。まぁ、それはともかく、翌年次男は入園。

最初の作品展で書いた「おとうさん」の絵は、似てる?

2008年5月18日日曜日

キャンプ気分


開業してから出来なくて一番つらいのは、キャンプ。キャンプができないことです。周りの自然が全て自分のリビングだぞーっという気分が大好きなんですけど、日帰りや一泊では準備と片付けだけで終わってしまうので、2泊3日というのが最低条件なんです。

明日からはまた天気が良くないようですから、今日は少しでもキャンプ気分を味わうために夕飯は外で焼き肉です。5時から炭火をおこして、すでに2リットルくらいビールを飲んでしまったので、飲酒ブログを通り越して泥酔ブログとなっているので、短めにしておきます。

やはり鶏ネックが旨い。軽く塩こしょうで焼くだけですが、これ以上のものはないと言っても過言ではありません。今日は1kg買ってきましたよ。あとは、安売りスーパーのアオバで調達。

はぁ~、では、これにて失礼。

かつては青春

故夏目雅子さんのお母様が亡くなったそうです。
夏目雅子という名前は、けっこう近いところにあって、
特別にファンだったわけではないのですが、
テレビなどから聞こえると思わず
「おっ」と聞き入ってしまうのです。

とはいえ、直接関係があるわけではありませんが、
夏目さんは自分の姉の高校の1学年後輩になります。
自分から学年としては1年先輩。
ちなみに、姉の1年先輩には
♪あの娘は ヒュー どこの子 フゥー こんな夕暮れ~
と歌った浅田美代子がいました。

間に入った姉の学年には、特別芸能人はいません。
実はオチも何も無い話でして、
これだけのことなんですけど、
いくら何でもこれで終わっちゃ、
つまらない。

高校時代の話で少しふくらませましょう。
からみで女子高の話。
みんな嫌いじゃないでしょ。

(拍手ぅ~ パチパチ)

男子校の高校生ともなれば、
秋は忙しい。
なにしろ、自分の所の文化祭の準備と
近所の女子高文化祭めぐりをします。

姉の関係で、一番難関の女子高の入場券は
いとも簡単にゲットできます。
ここだけは、入場制限が厳しくて
ここの入場券といえば
プラチナ・チケット状態。

他にはJ子学、J践、J心などのJトリオ。
T洋E和、S心などなどが周りにありまして、
なかなか全て行くことはできませんが、
一つでも二つでも行くことが習わしでした。

自分の所はというと、部の展示をしていたので、
数日前から隠れて泊まり込みで準備。
泊まっちゃいけないという決まりも何のその。
展示部屋のしきりで隠れるスペースを作って
見回りの先生が来ると息を止めて・・・

それとバンド。
その頃は長髪してないと高校生じゃない。
肩まで伸ばしてました。
一応、ドラムっていうことでしたが、
あまりうまくないし、どちらかというと
ギターが弾ける奴が羨ましかったよね。

あー、何か思い出していくと、
とにかく一番毎日が楽しいことばかりというのは、
まさにこの頃だったよね。
まさに、これが青春というものですね。

喫茶店に彼女と二人で入って、
コーヒーを注文すること、
あー、それが青春!!
(あぁー、やってみたかったぁ・・・)

2008年5月17日土曜日

クリニック・イメージ

今日のDr.Mのブログは「自分が目指しているのはクリニックらしくないクリニック」という内容のでした。 院長の考え方がしっかりしていることがよくわかる話で、なるほどと思いました。

世間には多くの病院・診療所がありますが、科の違い、治療内容の違いなどいろいろあっても、基本的には患者さんの病気を治すという点では共通ですし、保険診療を行っていれば、治療内容にはそう差はつけようがありません(医者個人の技量の差はあるけれど・・・)。

ただし、それぞれのクリニックは、言ってみれば個人商店のようなものですから、それぞれの院長の個性というものがある意味最大の区別されるポイントとなるわけです。

このあたりは、いくらホームページやいろいろな広告媒体で調べても、患者さんにはよくわかりにくく、受診してみて、直接話して初めてわかるところではないでしょうか。でも、ある意味、医者としては一番知ってもらいたいところでもあると思います。

患者さんにとっても医者にとっても、お互いに苦痛になるようなことは大変に不幸なことです。どちらも人間ですから、合う合わないがあるわけで、医者からは合わないとは言えませんが(診療は拒否できません)、患者さんはおそらく受診して合わないと思えば二度と受診しないことでしょう。

ですから、次回はいついつに見せてくださいと説明したのに受診してもらえなかった患者さんについては大変気になります。逆に、また調子が悪いことがあって再び受診してもらえることはものすごく嬉しいものです。

もちろん、すべての人に好かれるなんてことは到底無理なことですから、間口を広げすぎて八方美人になることはかえっていろいろなストレスを作るでしょう。だからといって、自分の個人のやり方考え方をごり押しし過ぎてもまずい。

理想的には、自分の個性をしっかり出して、最大多数の患者さんにアピールすることがいいわけです。書くのは簡単ですが、そのバランスを取ることがきちんと出来ているのが成功している院長の秘訣なんでしょうね。

自分のように発展途上段階のクリニックでは、まだまだ万人に受ける方に偏っているわけで、あえて個性を出さない部分も多々あるのです。とはいっても、どんなクリニックにしたいという基本的な考え方は当然あります。

診療内容は整形外科。特に関節リウマチは専門施設に負けない最新の考え方を基盤とします。対象は赤ちゃんからお年寄りまで全年齢です。診療時間はいつでもというわけにはいきませんが、急な痛みやけがについてはクリニックにいる間は休み時間でも対応したいと思っています。ですから、営業の電話ばかりですが、診療時間外でもできるだけ電話は取ります。

受診でなくても来院して待合室でくつろぐだけでもOKです。昔の銭湯や床屋のような、寄合所のような利用のされ方があってもいいのではないかと思っています。もちろんトイレだけの利用も、自販機で飲み物を買うだけでもかまいません。

患者さんとは診療以外のことでも、いろいろ話題を共有していきたいと思うので、自分の趣味的なものをいろいろ置いています。雑誌・本・BGM以外に、釣りのルアーとか、ビデオとか、音楽関連の飾り物、最近は待合室で野菜を栽培してみたり。

患者さんからいただいたりして膨らんだものもあります。折り紙、植物、そしてめだか飼育もだんだん本格的になってきました。そんなところからコミュニケーションができていくのが楽しいと思っているのです。

あすなろジャングル


あすなろ菜園で、三ツ矢サイダーのおまけについていたサニーレタスとミニトマトを育て始めたのはいいのですが、いつのまにかジャングルになってしまいました。
サニーレタスの先端はほんのりと紫色になってきたので、それらしくはなったのですが、なかなかまとまらないので、てんでんバラバラの葉っぱの集まりという感じです。
そろそろ収穫して、ミニトマトだけにしようと思います。

2008年5月16日金曜日

Let's 医師会 5月

今夜は理事会でした。貴重な時間を割いて、いろいろな会議に出てきた各担当理事が次々と報告をしていきます。うんうん、皆さんご苦労様です。なるほど、その話はそういうことなんですね、などと聞き入っていると、ついに来た。会長の一言。

「ハイ、次。防災担当、亜沙郎クン。何かある?」
何にも無いんです。防災は上位の会議は無い季節労働者みたいなもので、防災の日が近づく秋にるのを待っているという感じです。いつも、「特にありません」と言えば終わるんですが、一応、なんかやっているように見せなければならないので、
「来週、区役所と区の防災対策会議がありますので、また報告いたします」ふぅ~、なんとか通り過ぎた。

それにしても、後期高齢者保険制度といい、特定健診制度といい、話を聞けば聞くほどわけがわからない。幸い整形外科は、どっちもやらなくてすむので助かります。内科の先生方は、しばらく振り回されそうです。

さて、途中で、なんと知った顔が理事会にやってきました。覆面をして頭に青い野球帽をかぶり、手には竹刀をふりまわし、「おらおら、」リングにあがってこんか!!」という登場シーンかと思いきや、以外と静に登場。Dr.Flickerじゃありませんか。

どうしたんです。何か長老を怒らせることでもして、呼び出しを食ったんですか? それとも、ついに医師会にもの申す、ってんでやってきた? えっ? 違う? 班長に就任した? まじですか。そりゃ、よかった。班長は大変です。医師会の中を地域で区切って、班会を企画したり、班から意見が上がってきたら上申しないといけません。そして、理事会にも毎回出席ですよ。がんばってください。

でも、これは班の中をとりまとめる知恵と行動力が必要な仕事ですから、Dr.Flickerに白羽の矢が立ったのは伊達や酔狂ではありません。Dr.Flickerなら、きっとうまく班をまとめてもらえるだろうという、まさに人望のなせるわざです。さぁ、これからも一緒にLet's 医師会!!

「高級」焼売弁当


・・・って、つまり崎陽軒の焼売というだけなんですけど。あざみ野駅の地下鉄改札近くにある売店で、最後の1箱を購入。

いつもはスーパーで12個105円のチルド焼売ですから、30個1100円というのは、超~高いわけです。さすがにつなぎの粉は少ないですよね。それに海老の味がしますねぇ。真空パックものはいまいちなので買いません。

後は社長作の味の浸みまくった肉じゃがと切り干し大根で、今朝は自分は詰めるだけの係でした。楽ち~ん。

2008年5月15日木曜日

ヘルパー2級研修会喋ってきたど~

あー、もう疲れました。けして喋るのは嫌いじゃないけど、さすがに3時間は長いっす。

ヘルパー2級研修会というのは、介護のヘルパーほ目指す方々に行われる一連の講習で、今回自分が担当したのは、その中の「医学の基礎知識」というテーマ。老化とは何、高齢者の特徴、老年病のいろいろ、感染症の知識、医療保険制度という具合に、やたらと盛りだくさん。

最も、医学生への講義ではないので、逆にあまり突っ込んで説明しすぎてもいけない。これがかえって難しい。

でも3時間喋るのはきつい。だって圓生師匠の独演会だって、30分くらいの噺を休憩をはさんで2題。色物が入って、最後に1時間の大ネタで締めるという具合ですから。トイレタイムを入れても、こんだけ喋ると喉はカラカラ。

でも、こういう会でいつも思うんですけど、講習を受ける方々は年齢も様々な一般の方々なんですけど、本当に熱心なんですよね。3時間聴く方も大変ですよ。意外と寝ちゃう方はいなかったようです。一生懸命メモを取っていました。

下手なことは話せません、とは言っても、こっちも内科医ではないので、予習していきましたけど、やはり得意分野とは言えないので、申し訳ないような気持ちです。今後、介護保険がどのようになっていくのか先行き不透明な部分がありますけど、こういう熱心な気持ちの人材が増えていくなら、高齢化社会も何とかこなして行けそうです。

でも疲れた~ぁ。

2008年5月14日水曜日

皆さんのおかげです

4月からうちの長女が、クリニックでバイトをしています。大学生になったので、家の手伝い兼でやるのにちょうどいい。そして、5月からリハビリ助手で新しいスタッフが増えました。

さらに、うちの隣の奥様が適時手伝ってくれるというので、新しくクリニックをもり立てるスタッフには何故か大変恵まれているのです。今は、どこのクリニックも人材確保に大変な思いをしているわけで、それを考えると何て幸せなことかと思います。

うちの社長も随分とがんばってくれました。正直言って、開業半年で早くも破綻寸前。ここから、けちれるところは徹底的にけちっていくぞ作戦となり、家賃すら待ってもらい、こどもの学費は滞納し、何とか立て直してきました。

もちろん、まだまだ怒濤の当直バイトは続いているものの、クリニックで赤字になることはなくなったようで、社長ひとりできりもりしてきましたけど、そろそろ楽をさせてあげてもいいかな、と思えるようになりました。

不思議なもので、1日の平均患者数が30人のときは、もう限界で40人なら無理と思っていましたが、40人くるようになるとけっこう何とかなります。50人は無理と思っていても、実際50人来ても何とかなっている。でもさすがに受付1人、リハビリ1人、医者1人という最小人数でクリニックをやっていくのは限界がありそうです。何かの事故が起こってからでは遅すぎます。

でも、おかげさまで何とかスタッフの補充ができて、うちの社長もけっこう余裕ができました。今は、まだ新しいスタッフに仕事の手順を知ってもらうのに手を抜くことはできませんが、だんだん時間的な余裕が出来てくると思います。

うちのような弱小クリニックが生き残って行くには、本当にスタッフの方々の協力が不可欠です。少ない給料で、仕事をしてもらえる今のスタッフの方々には感謝しかありません。まだまだ毎月5から6日の当直をしている余裕のない院長ですが、どうか見捨てないでください。

50才の大台が目前に近づいて弱気になることもある院長ですが、やはり周りのヘルプがあってはじめて院長です、と言っていられる自分にあらためて気がつくのでした。

穴子飯弁当


鰻・・・高いので却下。ちょっと雰囲気を味わうために、穴子です。

穴子と稲荷油揚げと紅生姜を混ぜます。鰻ならぬウソぎでBoysは大満足なるか。たぶん大丈夫。

ちなみに最近紅生姜がやたらと登場しています。いつものあざみ野業務用スーパーで1kgで400円くらいでした。使わなきゃ!!

2008年5月13日火曜日

善か悪か

昔昔、孟子が人間の本性の基本は善であると説き儒教の基本思想となった。日本も儒教に強く影響を受けて発展してきた国であり、少なくとも戦前までは儒教が基本理念にあったと思われる。

では、現代の日本ではどうなんでしょう。対する性悪説を支持する人もいて、もともと悪いのだから、教育(正しくは「礼」)が必要なんだという考え方も頷けます。

医者は病気の人を診察し、正しく診断して病気を治すことが仕事であり、患者さんが嘘を言っていると考え出しら、仕事になりません。「痛い」という言葉を否定してしまったら、自分の仕事を否定するとになります。

もちろん、痛みは主観的な表現ですから、人によって程度は様々。もしかしたら、一般的な基準から見れば、たいした痛みではないかもしれません。それを増幅して訴えているかもしれません。でも、小さくても痛いところがあることから出発することが重要です。そういう意味で、「性善説」の立場を支持するわけです。

整形外科では交通事故で痛みを訴える患者さんを見ることがしばしばあるわけですが、よく思うことは保険会社というのは性悪説を基本としているのだろうか、ということです。患者さんの主観的な表現、つまり「痛い」とか「しびれる」というような客観的な証明が出来ないことに対しては、一切聞く耳を持ちません。

確かに、虚言を弄して保険金詐欺をはたらくものがいないとは言えませんが、自分のように性善説の立場で考えるものからすれば、たいへんはがゆいものです。実際、あれだけ保険会社の不払いが問題になっても、なおいかに払わないようにするかしか考えていない会社が未だに存在しているわけです。

通常、交通事故のケガは第三者行為といって通常の健康保険は使用できません。使用する場合には受診前に健康保険組合に届け出て許可を得ることが基本になっています。

しかし、保険を使ってもらえば保険会社は自己負担分の3割しか払わないですみますし、場合によっては様々な交渉事も本人まかせというところすらあります。また、通勤災害として労災にさせて、一切手を引いてしまうところすらあります。

まぁ、損害保険会社に文句を言うのが今日の目的ではないので、このくらいにしておきますが、とにかく性悪説という考え方がけしてマイナーなものではないという実例の一つというところでしょう。

幸い、自分はクリニックを開業してから、数人のいわゆる「モンスター・ペイシェント」に出逢いましたが、それはごく少数で、大多数の善良な患者さんによって大きな問題も起きずにここまでやってきました。

たまたま近くでけがして受診したかたに松葉杖を貸しても、数日後に埼玉から宅急便で帰ってきました。保険証を忘れてきて受診しても、翌日にはファックスで知らせてくれました。これからも人間はみんな善人なんだと思いながら仕事を続けたいと思っているのです。

2008年5月12日月曜日

復活! ニュータンタン麺 in HOME

昨年の9月、センター南のニュータンタン麺本舗が閉店してからというもの、あの味をどれだけ懐かしく思ったことか。

だったらうちで作りましょう。というわけで、とき玉子入り担々麺を作りました。だだ、担々麺の胡麻味噌は熱を加えると固まってしまうので、手早く混ぜていかなければなりません。とき卵という追加イベントは意外と大変。

まぁ、自己採点としては85点。しかし、最後にご飯を入れてしまうんですよね、この味は。

深川飯弁当


アサリです。深川飯です。
筍煮です(まだ、あったのかい!!)。
ほうれん草です。
大葉です。
紅生姜です。
以上です。

健康的な雰囲気が漂っています(実はお弁当ネタにできる肉がなかっただけ・・・)。

2008年5月11日日曜日

母の日はあるけれど


・・・父の日はあまり目立ちません。でもバレンタインデイはあってもホワイトデイが盛り上がらないから、まぁいいか。

今日は朝の5時半からBoysが、それぞれ空手の試合とサッカーの練習ということで起こされ、やはり朝寝をむさぼるというわけにはいきませんでした。今日は母の日、というわけで、夜は自分の母、つまりGirl & Boysの祖母を呼んで夕食。

あざみ野の駅前すぐの権八に行ってきました。焼き物、ようするに串焼きです。タコの梅肉和え、にこごりとアボガトなどの酢の物などをちょろちょろ頼んで、メインは焼き鳥です。

どれも、それなりに旨い。わさびをのせた鴨は意外にあっさりとしていて、それでいてジューシーなところがいけてます。やっぱり、スーパーの店頭で売っている焼き鳥とは違いますよね(当たり前!!)。

Boyのたべたそぼろ丼もけっこう美味しかったようです。お店は比較的和風モダンな作りでBGMもポップな感じでした。店員さんも元気があって、しゃきしゃきしています。

今日は混むだろうと思って、早めにいったのですが、予約が一杯。食べている内に、すぐに満席になってしまいました。

ただ、ちょっと値段が高い。この値段だったら、他にいいところがありそうです。まぁ、駅前というのが一番の長所かもしれません。
ちなみに次男君、練習の帰りに一輪のカーネーションをふたつ、言われたわけでもないのに母親と祖母のために買って帰ってきました。うるうる・・・

2008年5月10日土曜日

Livia Rev / Mendelssohn "Song without Words"

モーツァルトが30才代後半で若くして没すると、その数年後にメンデルスゾーンが生まれ、彼もまたドイツロマン派の音楽家として名を残しました。しかし、メンデルスゾーンも30才半ばで亡くなっています。

モーツァルトに負けず劣らず多作ですが、娯楽音楽的な色彩のモーツァルトに比べ、余情的な作風で、どれをとっても美しいメロディがあふれた曲ばかりを残しています。交響曲や真夏の夜の夢が最も知られていますが、無言歌集 Song without Words はメンデルゾーンが作曲した最も有名なピアノ独奏曲でしょう。

無言歌集は6曲ずつで構成される、比較的短い大変に美しいメロディがつまった宝石箱のようです。誰もが、聴けば聴いたことがあるメロディがいくつか必ず出てきます。タイトル通り、まさに歌詞をつければ、すぐに歌になりそうな曲集です。

しかし意外に全曲録音をしているピアニストは多くない。HMVで探しても、それほど選択肢はありません。リヴィア・レフは1912年ハンガリー生まれの女流ピアニスト。ショパンの演奏で名をあげたようですが、あまり情報はなく知らなクラシックファンもけっこういるのではないでしょうか。もちろん、自分も何も知らずに、HMVのユーザーレビューだけを頼りに購入してみたのです。

そもそも何でこれを聴きたいとおもったかというと、実はやはりグレン・グールドが関係しているのです。グールドは無言歌集から数曲だけを演奏していているんです。自分のクラシックピアノの道標はグールドなわけで、彼が弾いていた曲を中心に他の人の演奏へ広げていっているのです。

レフの演奏は一言で言うと、まさに「歌うが如し」です。他の人の演奏と比較できませんが、ただ小さく弾くだけでリリカルな演奏と言われているようなピアニストがいますが、レフはスピード、強弱などを見事に使い分け、嫌みのない演奏をしています。全部でおおよそ2時間、飽きずに聴き通すことが出来ます。

熱血感動 ROOKIES !!

何と、青春。
何と、オーソドックス。
何と、イケメン集めてカルナバル!! ヒュー・ヒュー!!

これは、もう昭和40年代の日本テレビ青春シリーズです。落ちこぼれが熱血教師にあおられてスポーツを通して人を信じ、仲間を作っていく。必ず、背を向けてニヒルに構えた奴が一人いるけど、最後には必ず仲間の輪の中心に入れるのです。

夏木陽介、竜雷太、森田健作、村野武範、そして中村雅俊。往年の青春スターが歩んできた青春ドラマの王道です。ROOKIES。これはこれでいいじゃないですか。

初めての練習試合は負けなければいけません。勝ったら、未だに仲間に入れない仲間が必要になりません。そして、落ちこぼれを嫌う校長先生につけいる隙を与えないと、最終回の1回前が盛り上がれません。

今の時代、あまりに周りに無関心な人が多く、熱血をださいと簡単に切り捨ててはいませんか。こんな単純なストレートなドラマが作られるのも、ニーズがあるからですよね。まだまだ世の中捨てたもんじゃない。本当はみんな熱血が好きなんですよ。

よっしゃー、また来週から熱血でいくぞぉ~!!

2008年5月9日金曜日

ホーム・エスニック

今夜は長女のリクエストでタイ・カレー。

それにしてもレッドは辛い。唇ひりひり、刺激的ですから。長男Boyはもともとタイカレーは好きじゃない。次男Boyはイエローなら食べるけど、レッドは・・・星の王子様カレーのようにはいきません。

まぁ、しょうがないね。あざみ野業務用スーパーでナンプラーのボトルを買って帰りました。たっぷり使って、もうエスニックだもんね。

もう一品はビーフン。これもたっぷりナンプラーとシーフードを使って、中華風からアジアンへ変貌します。

意外と長男君が「タイカレーってたまに食べると旨いね」といっておかわりをしたのにはびっくり。「だって、毎月1回やられると嫌になる」って、そんなに作っていたかなぁ。

あすなろ水族館 その3


最初の孵化した2匹のベビーめだかは残念ながら死んでしまいましたが、その後は順調に孵化が続いて、少なくとも5匹は生存。

まだまだ卵はいっぱいあるので、そろそろ学校を用意しないと・・・?

2008年5月8日木曜日

ラーメン食べたい・・・でもカロリーが・・・

気になるあなたに、是非お勧めの一品。

そうです。ラーメンサラダです。

作り方は簡単。大皿にレタス、きゅうりなどの生野菜をしきつめます。生ラーメンを茹でて水で洗っておき、スープの素を少なめからめます。ここに細かくきった水菜をたっぷり混ぜます。大皿に麺をのせたらできあがり。

今日は、トッピングにゆで卵と坦々風豚挽肉炒めをのせました。Boysにセンスがあるとお褒めの言葉をいただきました。Let's Try!!

ちなみに隣は、いつものCookDoのいらない青椒肉絲です。冷凍しておいた最後の筍を使い切りました。

2008年5月7日水曜日

アドレナリン VS アトロピン

アドレナリンは交感神経を興奮させ、簡単に言うと体と精神を高揚させます。それに対してアトロピンは逆、つまり抑制効果があるわけです。Dr.Mは今日までGW休みで大量のアドレナリンを体内に蓄積した模様です。

それに比べて、1日の患者さんの平均がやっと50人しか来ないうちのクリニックではアドレナリンが出ている時間はわずかなもんで、患者さんと音楽やキャンプやその他諸々の雑談をしている時間の方がむしろ元気いっぱいというのが普通のことです。

ところが、連休になるためにその直前は85人の患者さんがいらっしやいまして、これはもうアドレナリンパワーが炸裂という勢いです。何てったって、自分とかみさんと受付さんの3人しかいないわけで、おっと新米のスタッフのうちの長女を忘れてはいけません。まぁ、これだけで走り回っていると過換気症候群一歩手前という有様です。

さて、連休が明けて今日は93人。新記録を樹立しました。午前中で45人。かなりヒートアップです。ここはいつも空いていて、すぐ診てもらえるからいいんだ、と患者さんに言われ続けて2年半。今日は違いますよ。何とか終わって、すぐに薬の勉強会。それが終わると、横浜市ケアプラザへ飛んでいきました。帰って昼ご飯を詰め込むと、もう患者さんがお出でになりました。

特に午後は診察の患者さんが連続していて、真ん中あたりの30分間程度をのぞくと喋り続けになってしまいました。これはもう、圓生師匠の独演会なみです。喋り続けると二酸化炭素を吐きだして頭がぼーっとなってきますし、だいいち地球温暖化を促進してしまいます。

しだいにいつもよりも説明が短くなってくるので、そこでたぶんアトロピンが出番となってきます。「あわてるなよ。ちゃんと説明しろよ。納得して帰ってもらうんだぞ」と心の中で遊戯王のように「もう一人の僕」がつぶやくのです。そして、やっとのこと終了。それから往診。

もうご飯を作るためのアドレナリンは残っていません。こういうときに便利なのがあざみ野駅のところにある東急ストア。24時間営業で、お惣菜がたっぷりあります。イカフライ、春巻き、サラダ、刺身などを買って帰ると、Boysはお茶碗と箸を持って待っていました。

2008年5月6日火曜日

さて、明日から


クリニック再開です。とは言っても、別に全国的に休日だったわけですから、そんなに特別なことではないわけですが。でもね、でもある意味正月より長い休みのような気がするわけで、実際今年は正月休みは三日間でしたので、ゴールデンウィーク休み四日間というのは長いですよ。

休むと患者さんが来なくなると言う強迫観念が根底にあるので、休みが長いとかえって落ち着かないのは昭和の日本人の特性で、最後の団塊世代、最後の現役ビートルズ世代の悲しさなのでしょうか。

直接は関係ありませんけど、ウルトラセブンでの名台詞が思い出されます。「超兵器R1号」という話でモロボシ・ダンが言う「それは、血を吐きながら続ける、悲しいマラソンですよ・・・」

これは地球を守るためにギエロン星を破壊する地球人のエゴに対する宇宙人ウルトラセブンの抗議の台詞なのですが、どこか自分にも当てはまるようなところがある・・・ない? そりゃ、そうです、血は吐いてませんから。それに、これは暗にベトナム戦争に対しての台詞のようですし。

実際、仕事、仕事と言って忙しくしている人は大勢いるわけです。まるで休めることが美徳のように言われることが多い時代ですが、人間は、って、そんなに大きく出なくてもいいのですが、休むために生きている訳じゃないでしょ。

生物が生存している唯一の目的は「種の保存」であると考えれば、生きて子孫を残すために、死なないように食物を摂取し、排泄し、生殖行動を起こす。そのために「働く」ことが必要なわけです。

・・・とは言っても、結局しっかり休めないもののボヤキにすぎませんが。とにかく、気合いをいれて、また明日から頑張るぞ!!っと。

Wilhelm Kempff / Beethoven's Pathetique

ゴールデン・ウィークの休日も最終日。やっと好天に恵まれましたが、今更何をするでもなく過ごしております。この前予告していたとおり、休み前にWilhelm Kempffのベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集が届き、まさにヒマさえあれば聞き入っているのであります。

ベートーヴェンというと、なんか重たい響きがあって、クラシックのエベレストのような巨大な聖域のようで、以前はあまり好きではありませんでした。これはあまりに交響曲、特に「運命」のような、ある意味大袈裟な曲が有名すぎることに原因があるのでしょう。

ところが、Glenn Gouldの演奏するGoldberg Variations(J.S.Bach)に巡り会って、クラシック音楽に再び気持ちが入ってから、いろいろ聞くようになるとベートーヴェンは実はその膨大な作品の半分かピアノ曲であり、やはり超有名な「エリーゼのために」のような美しいメロディが所狭しと出てくることに気がつきました。

特にGouldのちょっと変わった演奏によるソナタを聞いて、これは是非他の人の演奏を聴かなければと思わせてくれたのです。これまでにClaudio Arrauの演奏はお気に入りであることは書きましたが、とにかく全集を揃えたいと盛り上がって、いろいろネット情報を調べて購入を決定したのがKempffの1960年代の演奏でした。

ある意味では、Arrauに比べて甘い感じがしますが、Ashkenazyよりも抑制のきいたどっしりとした演奏で、「たぶんこれがベートーヴェンなんだろうな」と思わせてくれるのです。特に32曲あるソナタの中でも、気に入っているのは8番の悲愴Pathetiqueです。比較的ゆっくりしたテンポですが、違和感なくスピードを変えて表現を高めていくので、知らず知らずにはまってしまう感じです。

さらに月光、テンペスト、告別、熱情などの副題がついていて有名な曲以外に素晴らしい曲がたくさんあることを知りました。自分にとってKempffの演奏がスタンダードになって、いろいろ聞くときの基本になってくれそうです。

昔なら1枚2000円から3000円するレコードではとても全集なんて手に入れることはできませんが、今のようなCD8枚~10枚のセットで5000円から10000円くらいで買えるなんて言うのは夢のような話です。数年後にはブルーレイディスクで1枚にすべて詰まって数千円で出てくるのかもしれません。

となると、あらためてArrauでも全部聞いてみたいと思うのは当然のところです。こちらは協奏曲も全部ついて14枚セットです。あー、どうしよう。いー、聞きたい。うー、欲しい。えー、大人だし。おー、買っちまえ。というわけで、いつものHMVがGW中はポイント2倍というのをいいことに、買ってしまったのです。

そうすると、貯まったポイントで、何ともう1セット買えるではないですか。どう思います。1000円、2000円クラスのものならいつでも買えますけど、10000円程度の物はなかなか買うのに勇気が要りますから、ポイントで出費なしで手にはいるならDon't mind!!です。

となるとGilelsです。この人のはHMVのユーザーレヴューも頭抜けて多いんですよね。ただ残念ながら、あと5曲を残して急逝したため全集になっていない。それでも聞く価値ありという評が圧倒的です。というわけで、連休明けからはArrauを聞きまくります。そして次の週はGilelsを・・・

当分ベートーヴェンだけで生きて行けそうな雰囲気です(というより、だけで生きていかないとという方が正しい)。

追記 それにしても現役の人気者AshkenazyやBarenboimの前週の評価が大変悪いのはどうしてなんでしょうかね。

2008年5月5日月曜日

かつて、こどもの日には・・・

兜を飾り、鯉のぼりを立て、菖蒲湯に入る。というのが日本の伝統的な5月5日の過ごし方でした。

我が家も、伝統になるべくそうべくやってきたのですが、兜は祖父・祖母から孫への贈り物としてあるわけで(もっとも男の子二人に大して兜は一組です)、菖蒲もスーパーで必ず売ってますから問題ない。

やっかいなのは鯉のぼり。なかなか飾って見栄えのするような鯉のぼりを立てる場所もなく、今までお菓子付きの鯉のぼりで、ずーっと誤魔化してきました。最長の時で50cmくらいです。

言い訳をしておくと、こどもにとっては屋根より高くて触れない鯉のぼりより、手にとって振って遊べる物の方が嬉しかったのではないかと。

それにしても古い言い伝えでは、鯉は川をさかのぼっていき龍になるらしいので(コイキングが何故ギャラドスになるかはこの話から来ているわけですよね)、鯉のぼりはこどもが龍に出世することを願う、まさに各家庭の「登竜門」の役目をしているわけですよね。

こどもが小さいうちに、一度はばしっと飾りたかったと思います。

2008年5月4日日曜日

ポジドロとネガドロ

今、昼間のTBSの、いわゆる昼メロ枠の愛の劇場でやっている「スィート10」がいよいよ来週が最終週になります。診療が終わって弁当を食べながら見ることが多いので、最もよく見るテレビ番組となっています(情けない・・・)。

主婦の不倫をあつかったマンガが原作だそうで、夫一筋のまじめな主婦が別男性に惹かれて、きらいなわけではない素敵な夫とかわいくてしかたがないこどもを捨てるのか・・・というのですが、来週結論が出ますけど、今のところ捨てそうな勢いに傾いています。全体的には明るい感じがするドラマ作りで、不倫なんですが主婦を悪者扱いしていないんですよね。

愛の劇場は、いわゆる愛憎劇が得意ですから、どろどろのネガティブで登場人物がどんどん不幸になっていくと主婦が喜ぶというのがよくありますけれど、今回のようなのは主婦が自分の中にもある、ある種の期待感に訴えるものですから、なるべくどろどろにしないでさわやかさを残しているわけでしょうか。

普通の昼メロを「ネガドロ」とでも言うなら、こっちは「ポジドロ」と呼べそうです。でもいくらポジドロでも、一応やさしくて非の打ち所がないように描かれている旦那がもしも捨てられるなら、あまりに憐れですよ。救いがないでしょう。ですから、このまま本当に相手の男に走って終わると、後味が悪すぎなので、結局もとのさやに収まってハッピーエンドということを期待してしまいます。

その後は井森美幸のギャグ系ですから安心、安心。

Est-ce que vous aimez ceci?

昔から絵画を見るのは嫌いではないのですが、特別に勉強をしたわけでもなく、単に「いいなぁ~」と思う程度であまり学問的ではありません。

絵画の世界で「印象派」という作家がいるわけで、ルノワール、セザンヌ、ピサロ、ドガ、モネなどが代表的な人たちです、とか、ゴッホ、ゴーギャンなどは新印象派と呼ばれているという基本的な知識はありましたが、だからそれが何? という感じです。

ヨーロッパではルネッサンスと宗教改革以降に、現実主義的な芸術感が強まり、絵画でも肖像画が中心になりますが、19世紀前半にリアリズムの頂点にたつ写真技術の発明により、絵画は見た目の美しさや雰囲気、つまり印象を大事にしていくようになったわけです。

クラシック音楽をいろいろ集めていると、そのCDジャケットにその作曲家の時代の絵画が使われていることが多く、ときどき「ほぉ~」と思うような絵を目にすることがあります。ドビッシーとラベルという19世紀を代表するフランスの作曲家のピアノアルバムにスーラ(Seurat)の絵が使われていました。こういう点々とした描画方法の絵はイラスト的にも好きなんですよ。

でもスーラって誰? という感じで知りませんでした。19世紀半ばにうまれ、おそらくこうした芸術の変革期にあって熱い思いをいだいていた作家なんでしょうが、若くして亡くなったため作品が少なく比較的知られていないようです。

南仏の白い砂浜の熱すぎない夏の様子が、さわやかな風を運んできてくれるようで、まさにドビッシーのピアノ作品とベストマッチで、よくわかった人が、ちゃんとこだわってジャケットを作ったんだろうな、と思います。スーラの代表作は、セーヌ川の中州でのんびりと過ごす人々を描いた「グランド・ジャット島の日曜日の午後」という作品で、インターネットで手に入る画像で見ていても人物がのんびりと思い思いの休日を楽しんでいるのがよくわかり、今にもフランス語の会話が聞こえてくるようです。

2008年5月3日土曜日

臨時スタッフ・ミーティング in あうね港北

昨日はあざみ野棒屋先生にしっかり見張られているとも知らず、せっせと後片付けをして開店したばかりのセンター南あうね港北はなの舞・・・つまり居酒屋さんですね・・・で臨時スタッフ・ミーティングを行いました。

って、偉そうにいわなくても、つまり宴会ですけど。センター南には、ちょっとした居酒屋さんがなくて、待望の開店と言うことでしょうか。というのも、お客さんが一杯待っていて、外にもあふれていましたよ。席を予約しておいてよかったです。

値段は、まぁ普通の居酒屋さん並ですから、あとは味というところが気になりますよね。お刺身は、スーパー並。一応、それなり。鯨ベーコンなんてものがありました。海鮮居酒屋というくらいですからね。豆腐と牛すじの煮込みはOK。鶏軟骨の唐揚げも予想通り。焼き鳥なんですが、皮串でもう少し羽毛を丁寧に取り除いて欲しい感じです。鮭チャーハンはなかなかうまい。

これ以外にも、たらば蟹とか、焼きうどんとか、サイコロステーキとか、なんか手当たり次第頼んでみましたが、味は合格だと思いますよ。飲み物はキウイサワーはいまいち。シークワサーサワーが女性陣には受けていたようです。

一番良かったのは、店員さんの素早さ。頼んだ物もさっさと出てくるし、動きがきびきびしていてなかなかよろしいです。6人でたらふく食べて飲んで2万円ですみました。

2008年5月2日金曜日

あすなろ水族館 べビー誕生


なんと卵が孵化しました。体長2mmくらいのゴミ(?)と思ったら、動いてるじゃないですか。

メダカ誕生です。無事に育つでしょうか。

親と一緒にしておくと、食べられてしまうとのことで、別々にしているのですが、このままうまくいくと、この1週間くらいのうちにあと数匹は生まれそうです。

さぁ、これからコーナンにメダカ飼育セットを買いにいきますか。

2008年5月1日木曜日

いか大根

今日は木曜日、クリニック以外で午後の仕事、外来とか手術とかをしているわけで、本日は横浜新緑総合病院でのリウマチ外来。たいてい6時くらいまでには帰れるので、他の曜日に比べて時間の余裕があります。

そこで、今夜は煮物。帰りに近所のスーパーあおばへ直行。大根が安い。けっこう、いい形の物が1本158円。魚売り場に行くとおいしそうなスルメイカがありまして、メインのおかずは決定。

でもって、さっそく作ります。大根を2cmくらいに切って煮ますが、熱が通った頃に刻み昆布を入れて味を出します。大根に箸が通るくらいになったら、スルメイカを入れて、醤油とお酒を入れて煮立てます。

この時にうちのポイントはイカの内臓を捨てずによくつぶして、一緒に入れるんです。これは社長がどこからか聞き込んできた方法で、ぐっと旨味が増すんですよ。表面のぶつぶつしたのはつぶした内臓です。

イカは煮すぎると固くなっちゃいますし、大根も煮くずれするので、5分間くらいしたら火を止め蓋をして30分間ほど放置。そうすると大根にもしっかり味が染みこみます。

我が家の肉食獣にも大受けで、サイドメニューの肉料理が余るほどでした。