年末年始診療 12月29日~1月5日は休診します

年内は12月28日(土)まで、年始は1月6日(月)から通常診療を行います

2024年11月7日木曜日

書道ガールズ!! わたしたちの甲子園 (2010)

書道にかける女子高校生たちの実話をもとにした、感動青春映画。といえば、よほどのことが無い限り、失敗することにない鉄板ネタです。監督は猪股隆一、脚本は永田優子。

2008年に地元を盛り上げようと愛媛県立三島高等学校が始めた「書のデモンストレーション」が始まりで、それをテレビ局が取り上げ、紙の街、四国中央市のイベントとして「書道パフォーマンス甲子園」を企画し、現在に至るも開催されています。

愛媛県立四国中央高等学校の書道部の部長は早川里子(成海璃子)で、書のライバルであった岡崎美央(山下リオ)が部活に出なくなり、書を書くことが苦痛に思え周りにもきつい態度をとることが多くなっていました。

副部長の篠森香奈(桜庭ななみ)は、何とか部を盛り上げて楽しくしたくてしょうがない。好永清美(高畑充希)は他人の気持ちを考えるのが苦手で一人で突っ走るタイプ。下級生の山本小春(小島藤子)は中学の時のいじめが原因で無口で心を閉ざしている。

ちょうどそこへ、赴任してきた理科教師の池澤(金子ノブアキ)が書道部の顧問になります。池澤は何らかの理由で書家になることを断念して人物で、里子の書をみて「つまらない」と口走るのです。

町は不景気で、商店街も店が次々に閉店しており、清美の父の経営する文具店もついて閉店することになり、皆で書道パフォーマンスをして閉店セールを盛り上げようということになりました。しかし。せっかく集まった人々に墨を飛ばして失敗してしまいます。

それでも里子は初めて目的をもって書を書く楽しさを感じ、部員全員で一致団結して書き上げる作業に手ごたえを感じるのです。町の活性化にも役立つと考え、商店街や市役所に陳情して「書道パフォーマンス」のイベントを行うことにこぎつけたのでした。

しかし、どんなに練習をしても池澤は「まだ何かが足りない」と言うだけで、何が足りないのかは教えてくれません。里子は、パフォーマンスを完成するためには、学校さえも去ろうとしていた美央が必要であることに気がつくのでした。

もはや、当然そうなるという展開なんですが、どんなにわかっていても見入ってしまうのは青春のひたむきさがあるからです。これは演出の力というよりは、やはり出演者たちの頑張りのおかげといえます。

映画としては、当然と言えば当然ですけど、書道ガールズだけに注目した展開。書道部には書道ボーイズもいるんですが、最後までほとんどオマケ以下の扱い。書道師範の里子の父、和紙製造業者のおじいさん、ある意味池澤先生すら、重要な役回りの人物についての描きこみがほとんどありません。

この辺りは映画全体の深みという点からは、物足りなさを感じるポイントで、監督・脚本の力量について残念なところ。実話を重視し過ぎて、フィクション部分の膨らまし方を手加減してしまったというところかもしれませんが、映画としてはかなりパワーダウンしたことは間違いないように思いました。

2024年11月6日水曜日

ヒガンバナ〜警視庁捜査七課〜 (2016)

2014年にスペシャル・ドラマで放送された「ヒガンバナ〜女たちの犯罪ファイル〜」が、連続ドラマになって帰ってきました。話はスペシャルの話のちょっと前からスタートします。

瀬川すみれ警視正(大地真央)は、女性刑事だけで構成され、女性でしかできない仕事をこなすため捜査第七課を創設しました。捜査第一課の峰岸雪乃(檀れい)は正義感が強く、上司にもずけずけ物を言うためうるさがられ、第1話の後第7課への移動を命じられてました。

捜査第七課は、各部署で厄介払いされたような女刑事が集まっていたため、根に毒を持つヒガンバナに例えられて呼ばれていました。主人公の来宮渚(堀北真希)の警察官だった父親が殺された事件が、スペシャルの最後に少しだけ小出しにされていました。連続ドラマではその事件の真相と何故来宮が特殊な「シンクロ」と呼ばれる特殊能力を持つようになったかが描かれます。

通常、こういう刑事物では一話完結で、少しずつ全体の謎が小出しにされ最終回で一挙に解決するパターンが多いのですが、すでにスペシャルで登場人物のキャラクターは説明済みということで、毎回の事件よりも全体の謎に絡んだ部分の方に時間がさかれています。

だいたい前半で来宮の父親の死の真相がわかり、後半でその死がほとんど表に出なかった警察内部の隠蔽について解明されていく構成です。

女性刑事だけというのは、やはり無理な設定という印象がします。また、人の悪意が読めてしまうという「シンクロ」も、どうしても馴染めないかなと思います。地道に捜査しても、特殊能力が出てしまうとちょっと白けてしまう。

とりあえずストーリーはまぁまぁ良く出来ていて、全体の流れ時代は悪くないので、何とか最後まで見ることはできると思いますが、スペシャルだけでもよかった・・・というと堀北ファンから怒られるかもしれませんね。

2024年11月5日火曜日

ハコヅメ〜たたかう!交番女子〜 (2021)

元警察官だった泰三子によるマンガが原作で、日本テレビ制作のテレビ・ドラマ。「相棒」シリーズや「監察医朝顔」などを手掛けた根本ノンジが脚本を担当しています。

町山警察署町山交番勤務(通称ハコヅメ)の新人警察官、川合麻依(永野芽衣)は、交通違反を取り締まれば文句を言われ、犯人を追いかけると体力が追い付かず、仕事に嫌気がさして辞表を出そうとしている毎日。そこへ、刑事課でバリバリに任務をこなしていた藤聖子(戸田恵梨香)が指導員として交番に配属されてきましたが、これは後輩へのパワハラによる左遷と噂されていました。

交番の所長(通称ハコチョウ)は伊賀崎警部補(ムロツヨシ)で、楽に仕事をするのが得意で日頃の川合の悩みも軽く受け流してしまうのでした。捜査一課には藤の同期で、警察学校以来の言いたいことを言い合える源(三浦翔平)、そして源のペアで新人刑事の山田(山田裕貴)、藤のかわりに一課に配属された牧高(西野七瀬)らが、いろいろとドラマを盛り上げています。

主に川合の成長がストーリーを進めているのですが、一番の中心となるのは、何故藤が左遷されてきたのかというところ。以前、藤の同期の桜しおりがひき逃げされた事件があり、なかなか進展しない捜査のために自ら移動してきたのです。それは、川合が桜に似ていたため、再び犯人が現れるのではないかと考えたからだったのです。

基本的にはものすごくテンポの良いコメディで、コロナ禍での撮影でしたから、いろいろと苦労も多かったことと思います。警察物というと、ほとんどが刑事がメインだったりしますが、交番が舞台というのは目新しい。

交番勤務の巡査というと、ある意味われわれ一般市民には一番身近な警察官です。彼らの仕事の理解にもつながって、なおかつ適度な笑いとほのぼの要素が丁度よくミックスされている佳作と思います。

戸田恵梨香と永野芽衣のコンビもなかなか良い。この二人は、ほぼ同時期に映画「母性」で親子として共演していて、そっちはかなりシリアスな展開の作品です。

2024年11月4日月曜日

下剋上実現!! ベイスターズ


大谷クンの影響でアメリカの野球ばかりが注目されていましたが、日本でもセ・パ両リーグが激突する日本シリーズが決着しました。

結果は、ベイスターズの逆転優勝という、予想を覆す「下剋上」を見事に達成です。

もともと日本シリーズは4月から9月に行われる両リーグのペナントレースでの覇者が対決するものでしたが、2007年からクライマックス・シリーズというポストシーズンが追加されました。

ペナントレースの上位3チームが、順位ごとのハンディのもと戦うというクライマックス・シリーズは、今でも賛否が分かれるところですが、今年のセリーグはペナントレースは優勝ジャイアンツ、ベイスターズは3位という結果。

つまり、クライマックス・シリーズで下位ながら勝ち上がり、そして日本シリーズでいきなり2連敗してからの4連勝という戦いぶりが、まさに「下剋上」と呼ぶのにふさわしい戦いだったのが横浜ベイスターズです。

選手の皆さん、おめでとう!! 熱烈なファンの皆さん、本当に良かったですね!!

自分も横浜市民ですから当然陰ながらベイスターズを応援していたわけですが、昭和のおじさんとしてはどうしてもひっかかるのは、名前は変わったけど本来「川崎大洋ホエールズ」だろうという意識がとれないこと。

一体、いつの話をしているんだと怒られそうですが、やはりこどもの頃に刷り込まれた記憶と言うのは「三つ子の魂百まで」なんですかね。

もう一つ、下剋上はドラマティックですけど、だったらペナントレースはいらないような気分も払拭できない。何にしても、サッカーに食われた日本のプロ野球人気を再び活性化させるのはなかなか難しそうです。

2024年11月3日日曜日

文化の日


「文化の日」は、期日が固定された国民の祝日の一つです。

自由と平和を愛し、文化をすすめること・・・と規定されていますが、文化というのはかなり広い内容を含む概念ですから、頭では何となくわかっていても、いざ口で説明するとなるとけっこう難易度が高い。

調べてみると「民族や社会の風習や伝統、思考方法、価値観などの総称で、世代を通じて伝承されていく物質的・精神的成果」が「文化」だそうで、同じく経済・技術的進歩は「文明」と呼ばれるらしい。

それでも、凡人には何かわかったようなわからないような・・・具体的に芸術と呼ばれるような音楽、美術、文学とか、ファッションなどの流行、そして宗教、法律、哲学のようなもの全般的に文化と呼んでいるということになるんでしょうか。

じゃあ、何で11月3日なんだ、っていう話なんですが・・・

「路傍の石」で有名な小説家の山本有三が、戦後に参議院議員として祝法の制定に尽力し、その理由について参議院文化委員会で、「新憲法は1947年5月3日に施行されましたが、公布されたのは前年の11月3日である。戦争を放棄し自由と平和を愛する、そして文化をすすめるということで決定した」と説明しています。

ただし、もともと11月3日はそれまで明治節と呼ばれていた祝日で、明治天皇の誕生日だったため、今でも「明治の日」に改称しようとする戦前回帰の動きがあり、いろいろと問題はくすぶっているようです。

まぁ、一般人としては、普通に休日としてのんびりさせてもらえば良いというところですけど・・・

2024年11月2日土曜日

Miles In France 1963 & 1964 (2024)

ジャズ・トランぺッター、マイルス・デイビスの久しぶりの「新譜」が、もうじき登場します。

マイルスが亡くなったのは1991年で、享年65歳でした。亡くなると、膨大な海賊盤が市場にあふれ、まだこんな音源がありましたという話題が続きましたが、それも10年ほど前からはほぼ出尽くした感がありました。

その頃から、本家本元のColumbiaレコード・ブランド(現ソニー・エンターテインメント)から「Bootlegシリーズ」が登場。海賊盤で初めて世に出た貴重な演奏音源を、正式なものとして発売していくというびっくりなものでした。

だったらリアルタイムで発売すれば良かったのに、と言いたいところもありますが、当時は本人が発売を許可しなかったり、発売することを前提としたものではなかったり、似たような内容のライブがすでに登場していたり・・・などなどの理由でお蔵入りしていたものが多い。

ですが、各3~4枚組CD(一部DVD)のセットで、これまでVOL.7まで発売され、中にはこれは何故リアルタイムに公式に発売されなかったのか不思議なほど素晴らしい物、あるいは海賊盤で寂しい音質だったのがグレードアップして楽しくなる物もけっこう含まれていました。

さすがに、このシリーズも今回のVOL.8で、そろそろ終わりそうな予感もします。今回は、すでに公式盤の名盤として認知されている「Miles in Europe (1963)」の完全版と同時期のフランスでのライブ集成です。

1963年はハービー・ハンコック(p)、ロン・カーター(b)、トニー・ウィリアムス(ds)という鉄壁のリズム・セクションが加入し、マイルスがライブをたくさん行いメンバーを鍛え上げていった年。テナーサックスはジョージ・コールマンでしたが、1964年にはウェイン・ショーターに変わり、新生クインテットが始動します。

今回のライブは6枚のCDというボリュームで、この過渡期のグループの二人のテナーマンを聴き比べることができるので、マイルス愛好者には垂涎のアイテムになりそうです。

2024年11月1日金曜日

夢を叶える


アメリカの野球・・・メジャー・リーグが、これほどまでに注目された年はいままでありませんでした。日本でもセパ両リーグの雄が激突する「日本シリーズ」が行われてる最中にも関わらず、アメリカの最終決戦「ワールド・シリーズ」が連日テレビで放送されるという盛り上がりでした。

結果は御存知の通りで、東のヤンキースと西のドジャースが対戦し、日本時間で昨日午前の試合でドジャースが優勝を決めました。ドジャースの進撃の原動力になったのは、チーム全体の力が優れていたからなのは間違いありませんが、やはり大谷翔平の新規加入の影響は少なからずあったことは本場でも認めるところ。

日本人的には基本的には大谷選手への注目が先に立つので、ニュースでも大谷選手の活躍の話題ばかりで、試合そのものの内容についてはあまり報道されてきたとは言い難い。ただし、去年までと違うのは、エンジェルスと違いポストシーズン進出への期待。そして大谷選手も、そこを意識して移籍したわけですから、日本でも俄然、注目度が上がるのは当然です。

結果として、左肩の怪我もあり、大谷選手らしさは影を潜めたシリーズになったことは否めませんが、その存在感は強烈でした。対戦相手からすれば、調子が悪そうでも大谷選手が打席に入るだけでかなりのプレッシャーになることは間違いありません。

それにしても、次から次へと夢を叶える大谷翔平と言う男の凄さには感服するしかない。かつて、トーマス・エジソンは「天才とは1%の閃きと99%の努力」と述べたことは有名ですが、大谷選手はまさに努力の人であり、その姿が周囲にも大きな影響を及ぼしていることは想像に難くありません。

大谷選手の次の夢・・・目標はなんでしょぅか。ワールド・シリーズ連覇は当然ですが、おそらくそれは打者だけでなく投手としての出場なんだろうと思います。ますます、期待して注目したいと思います。

2024年10月31日木曜日

ダ・ヴィンチ本


45cm×25cm×6cm、6kg・・・

・・・って、何だと思います? 実は、所有しているレオナルド・ダ・ヴィンチの「全絵画作品・素描集」というTaschen社が発行した超大型本のサイズ。

はっきり言って、手に取って見れる大きさ・重さではありません。床や机に置いて眺めるしかない。総ページ数は695です。

もう20年くらい前に中古で1万円くらいだったと思います。記憶に間違いなければ、これでもコンパクト版で、もっと大型の高価格のものがあったように思います。さらに、これより小さい小型のものも出版されました。

何しろ、ダ・ヴィンチのマルチな才能に憧れ尊敬する自分としては、どうしても持っているべき本というわけです。これをスマホやタブレットの中で眺めるなんてことはあり得ない話。

他にも、ダ・ヴィンチの本はいくつか持っていますが、基本絵画に関する書籍は、できるだけ大型で少しでも実物に近い大きさで鑑賞できるのが良いに決まっています。その代わり、しまっておくにしても場所を取るし、大きさゆえに、しょっちゅう出し入れ出来ないというのが難点。

所有していることの安心感・・・簡単に言えば自己満足ということになりますが、それが愛好家というものなんですよね。

2024年10月30日水曜日

MR.BRAIN (2009)

木村拓哉主演の一風変わったサスペンス・ドラマ。推理物が得意な脚本の蒔田光治のオリジナルで、最新の脳科学の知見(真偽はともかく)を織り交ぜた斬新な理系ストーリーが楽しい。

キムタクはもともとチャラいホスト、九十九龍介の役。事故で脳挫傷を受賞し、今まで使われていなかった脳の領域が覚醒し、優れた脳科学者として警視庁の科学警察研究所(架空の組織)のスタッフとなります。

ワトソン役は綾瀬はるかが演じる由里和音で、最初は九十九の外見のかっこよさは認めるものの、好き勝手に行動する九十九にいじられ翻弄されるばかり。しかし、次第に脳科学の面白さと、九十九の人間性を理解し助手として成長していきます。

科警研で画像処理を担当するのは船木(平泉成)、音声解析担当は神田(設楽統)、行動科学担当は浪越(井坂俊哉)、化学担当は夏目(田中裕二)、DNA解析などの生物担当は大内(トータス松本)などなどの個性的なメンバーが集まり、彼らをまとめるリーダーは佐々未春(太地真央)です。

警察の捜査一課で、科警研に捜査協力をたびたびしてくるのは、短気で勘を頼りする丹原警部(香川照之)で、九十九の振り回されイライラしてばかりいます。丹原の部下の林田(水嶋ヒロ)は、お人好しで九十九にもいいように使われてしまいます。

〇暴(暴力団対応)の刑事、武井(市川海老蔵)は組織ともつながりがあり、その行動は怪しいとしか言いようがない。九十九も何らかの情報漏洩に関わっていると気がついていますが、決定的な証拠は掴ませません。

リアルタイムには全8話で完結していますが、当時から不評のため短めで打ち切りになったという風評が流れています。実際にはもともとの計画通りであり、やや未来感を強く出し過ぎているきらいはありますが、それなりに楽しめるドラマだと思います。

何故、評価が低いのかはよくわかりませんが、架空の科警研という組織が現実離れしていたとか、当時のキムタクのキャラクターと違和感があったとか、いろいろ考えられるかもしれませんが、脳科学で語られるいろいろな説をうまく取り込んだところが理系に走りすぎた部分が関係しているようにも思えます。

また、かなりストーリーの核心にあるはずの海老蔵の扱い方もわかりにくかった。怖そうな顔が度々映し出されますが、結局何だったんだよというフラストレーションが残るところは、本来は続編を考えていたのかもしれません。

2024年10月29日火曜日

劇場版 MOZU (2015)

TBSとWOWWOWが共同製作した「MOZU」シリーズの完結編は、映画として劇場公開されました。監督はシリーズを通して羽住英一郎、脚本は仁志光佑。シリーズの印象的な音楽を担当したのは、多くのドラマなどで活躍している菅野祐悟です。

Season1、Season2を通して、家族の事となるとまったく見境なく突き進む倉木警部(西島秀俊)は、妻の千尋が関わったグラークα作戦の中身と妻の死の真相にたどり着き、抜け殻のような酒浸りの生活を送っていました。大杉警部補(香川照之)は、すべてが隠蔽されてしまう警察組織に嫌気がさして退職し、今では個人探偵事務所を構えています。明星巡査部長(真木よう子)も、外事の仕事をしつつもどこかに割り切れない思いを残していました。

ここまでで、大きな事件の影に必ず登場するといわれ、多くの人の悪夢の根源となっている「だるま」の正体、そして倉木の娘の死の真相については判明していませんでした。そんな中、高層ビルのオフィースにテロリスト集団が侵入し、多くの人質を盾に立てこもります。彼らは周辺地域にも爆弾を仕掛けたと通告し、街は非難する人々で大混乱になります。

ペナム大使館も大統領夫人が娘のエレナを連れて大使館から避難するのですが、その車列が襲われます。たまたま通りかかった倉木により、夫人とエレナの拉致は失敗し、大杉がエレナを自分の事務所に匿うのでした。テロリストたちの目的はエレナの誘拐であり、作戦が失敗するとビルから見事に行方をくらますのでした。

犯行グループのリーダーは殺人鬼の権藤(松坂桃李)で、彼は新谷浩美を崇拝しアイスピックを持ち歩くような男でした。権藤を手先として利用しているのは高柳(伊勢谷友介)で、彼は「だるま」を崇拝する忠実な部下でした。権藤は大杉の事務所を襲いますが、たまたま居合わせた大杉の娘、めぐみ(杉咲花)を誘拐し、さらに高柳は明星も拉致し、明星たちを助けたかったら、エレナを連れてペナムに来て我々の駒の一つになるように倉木を脅迫してきます。

大杉はエレナを連れ権藤らの元へ、そして倉木は「だるま」と接触することになるのですが、浩美を真似た殺人を犯す権藤を許せない新谷和彦(池松壮亮)、倉木に興味を持ち絡んでくる東(長谷川博己)らも登場し、事態はさらに混迷を深めていくのでした。

すでに衆知のことなので、「だるま」の正体を明かすと、彼は戦後の日本の陰で暗躍し続ける最大のフィクサーであり、本名は吉田駒夫です。しかし、さすがに高齢でしたが、次々に体の弱った場所を取り変えるための部品をキープするために人身売買を行っていました。実はエレナも部品の一つであり、生存のために絶対必要なパーツだったのです。演じたのはビートたけしでした。

倉木の妻や娘の夢にだるまが出ていたことや、娘の死の真相も明かされますが、正直、ちょっと納得しきれない部分はあります。また、結末もなんかもやもやした終わり方。吉田駒夫もラスボスとしては出番が弱いし、続編を作りたいのかもしれませんが、肝腎な部分を明示的にも暗示的にも隠し過ぎで、やや見る側には不親切な感じは否めない。

ただ、ここまで壮大なテーマの映像化されたストーリーはこれまで比類する物はなく、タイトルの「モズ」も、最初は新谷兄弟のことだと思っていましたが、衝動により突き進む倉木も「モズ」の一人だったことがやっと理解できました。名作とまで持ち上げませんが、順にすべてを見ていくと、日本のエンターテインメント作品としてはよく出来た作品と言えそうです。

2024年10月28日月曜日

選挙結果


昨日は衆議院議員選挙の投票日でした。

夜中に大勢が判明してきました。結果は与党、自由民主党は議席を減らし、公明党との連立内閣で過半数を獲得できないことは確実となっています。

政治と金の問題にまったく理解していただけていない・・・と石破総理は口にしているようですが、そもそもそこが違う。国民が理解して「歩み寄る」のではなく、政治から国民の方へ降りることが求められているのだと思います。

昭和の日本の繁栄を支えたのは自由民主党であったことは間違いありませんが、それは「政治には金がかかる」という既成概念を作った名の残る大物たちの世界。自分の勝手な印象かもしれませんが、それに反旗を翻したのが小泉純一郎氏であり、その流れの最後の炎が安倍晋三氏だった・・・

安倍氏は平成、令和という時代の流れの中で「金がかかる政治」は当然の物としていたのではないでしょうか。そのほころびが、「森友問題」、「加計問題」、「桜を見る会」、そして最終的に死後も「裏金問題」という時限爆弾を破裂させたと言えます。

国民から金権政治に対して嫌悪感があるのは今も昔も同じですが、昭和にはそれを声にする機会がありませんでした。しかし、今はネット社会となり、良くも悪くも個人の意見が簡単に発信されるようになりました。

何事にもオープンな対応が求められる時代にそくした政治に変わらなければ、自由民主党はじり貧になるかもしれません。彼らがトップに君臨できているのは、しっかりとした野党がいないということが最も大きな要因ではないかと思います。

小者の野党同士が対決してばかりで、仲良しグループを守るのに四苦八苦しているようでは、意味のある政治の活性化は望めません。彼らが再び天下を取るつもりがあるのなら、どこかで殻を破る動きがあってしかるべきだと思います。

自由民主党が当選した「裏金議員」を追加公認・・・するしかないとは思いますが、それは再び国民との乖離を深める可能性が高くなるものでしょうね。

2024年10月27日日曜日

ヒガンバナ〜女たちの犯罪ファイル (2014)

もともとは、日本テレビの2時間スペシャルで放送された単発ドラマですが、明らかに終わりに思わせぶりな謎を残していました。その解決となったのは、2016年の連続ドラマ化まで待たされ、主演の堀北真希にとっては、結婚引退となる最後の仕事になりました。

警視庁に女性にしかできない事件の捜査をすることを目的に、出世欲が強い瀬川すみれ(太地真央)が創設した捜査第七課には、個性的過ぎて扱いにくいメンバーが各部署から追い出されるように集まりました。周囲からは、美しいが球根に毒を持つヒガンバナに例えられて煙たがれていました。

リーダーは峰岸雪乃(檀れい)で、捜査第一課では正義感が強すぎて上司に反抗ばかりでした。元科捜研の長見薫子(知英)は、帰国子女で日本語が下手で敬語が使えない。柳幸子(YOU)は、シングルマザーの優れたプロファイラーですが、マイペースで協調性に難点がある。伊藤凛(高梨臨)はゆとり世代で、何事もネット頼り。

そして、本作の主役は来宮渚(堀北真希)で、彼女は「シンクロ」と呼ばれる特殊能力をもっていて、他人が持つ悪意に敏感に反応し考えていることが頭に流れ込んでくるのです。犯罪現場では、そこに残された悪意とシンクロができ、悪意が強いほど直後にしばらく意識を失ってしまいます。それが苦しいため、普段はほぼヘッドホンで大音量で様々音楽を聴いています。

多くの結婚式場やマスコミに「2週間後に結婚式が行われると人が死ぬ」という脅迫状が送りつけられ、当日結婚式を予定していた有名な美容外科医の江藤環(国生さゆり)が注目されます。そして、結婚式の数日後、江藤は毒殺死体として発見されました。来宮は現場でシンクロしたにも関わらず、何も感じ取ることができませんでした。

江藤の昔の病院で看護師をしていた井上麻弓(いしのようこ)が、たびたび江藤のクリニックを訪れていましたが、彼女には確固たるアリバイがありました。次に容疑者として浮上した製薬会社勤務の伊田(東幹久)は、江藤に非合法の整形を希望する患者を斡旋していたことが判明します。

井上と雑誌の「美魔女」読者モデル仲間のカフェ店員、鈴木遥子(高岡早紀)は伊田と面識があり、何かのトラブルを抱えていました。そして伊田もまた毒殺され、現場で来宮はまたも悪意を感じることができなかったのです。

伊田の過去を調べると、二人の女性が行方不明になっていることが判明し、来宮もシンクロしても悪意を感じられなかった理由がわかり、事件は大きく動き出すのでした。

来宮が何故特殊な能力を持ったかというのは連続ドラマで判明します。ただ、簡単に言えば「人の心を読める」というのは、悪意だけに限定するとしても刑事としては証拠にはなりませんが最強クラスの力。やはり、こういう力を持ち出してしまうとサスペンスとしての魅力は半減します。

ここではシンクロしても悪意が無いという逆手に取ったストーリーを作って、何とかチート感を減らそうと努力していることはわかるのですが、なかなか苦しい展開であることにはかわりありません。

また、女性だけの捜査グループというのもピンとこない。女性でしかできないことがある、と言うのなら男性にしかできないこともあるということになり、自らを差別化している感じがします。それぞれのいろいろな立場が混在して協力していく方が、大きな力となりうるはずだと思います。

そんなところを許容できる、あるいは堀北ファン、さらに言うと宝塚大好きという方々には、それなりに楽しめる内容になっているのかもしれません。

2024年10月26日土曜日

貢茶 2


何故か、人気の「貢茶」ですが、セブンイレブン限定でペットボトルが発売されたものの、入荷と同時に品切れという"超"品薄状態。

この前、偶然売っていて手に入れることができたのは「ピーチティーエード」というものでしたが、本命はこちら。

「黒糖烏龍ミルクティー」です。

またもや、たまたま、偶然にゲットしました。

2日後に寄った時は、もう無くなっていましたので、入荷量も限定的ですぐに売り切れになるのかもしれません。

・・・で、飲んでみた。

とにかく甘過ぎる。甘過ぎて、それ以上の感想が思い浮かばない。

これが受けるのがよくわからない・・・という、やはり、自分が時代に遅れを取るただのおっさんということを自覚するだけでした。

2024年10月25日金曜日

MOZU〜幻の翼~ (2014)

TBSとWOWOWが共同制作した「MOZU」のSeason2という位置づけですが、実際はほぼ続けてSeason1の「百舌の叫ぶ夜」の後に放送されています。当然スタッフ、キャストは共通。Season1で積み残した謎の解明編ですが、最終的な答えは劇場版へと続きます。

以下、Season1のネタバレを含みます。

新谷和彦(池松壮亮)には、双子の弟、裕美がいました。正気を失った父親によって、裕美は女の子として育てられ、次第に殺人衝動を表に出すようになります。和彦は殺人を請け負い、裕美の殺人癖をコントロールしていたのでした。

崖から突き落とされたのは和彦で、爆弾テロを企てていた筧を尾行していたのは女装した裕美。そして、爆弾テロを最終的に実行しようとしていたのは、グラークα作戦を指揮していた室井公安部長(生瀬勝彦)だったのです。室井は森原官房長官のもと公安省を設置し、警察から独立した秘密警察を設置しようとしていたのでした。

しかし、倉木警部(西島秀俊)、大杉警部補(香川照之)、明星巡査部長(真木よう子)らの行動によって、室井の要人テロは失敗し逃亡します。記憶喪失が回復した新谷裕美は、黒幕である室井を殺しますが、倉木に抱きかかえられて和彦への感謝を口にして息絶えたのでした。

ここまでがSeason1ですが、グラークα作戦に参加した公安部員が皆殺された中で、倉木の妻、千尋だけが何故帰還できたのか、そして何故何も語らずに精神を病んでいったのか。公安捜査官だった明星の父親が、何故行方不明になったのか。大きな謎が遺されたままでした。

Season2は、室井の悪事については監察官である津城警視正(小日向文世)によって、完全に隠蔽され、すべては新谷裕美の犯行として処理されたところから始まります。北海道で領海侵犯した外国船と海上保安庁との間で銃撃戦が発生する事件が起こります。その直後、数名の外国人によるエネルギー施設の爆破事件が発生します。

外事に移動していた明星らは捜査を開始しますが、防犯ビデオの映像に残された犯人グループの中に、何と新谷裕美の姿があったのです。そして、近くの駅で目撃された日本人らしき男性の似顔絵は、明星の父、明星洋人(篠田三郎)にそっくりだったのです。

一方、倉木は千尋が拘束されていた件にイワン・タイラーと呼ばれる人物が関与していたことがわかり、タイラーの行方を探し始めます。と、同時に、新谷裕美の殺害方法であった首をアイスピックで刺すという殺人事件が連続で発生し始めました。

倉木に接触してきたフリー・ライターの名波汐里(蒼井優)は、裕美の情報と交換にイワン・タイラーの捜査に協力します。しかし、名波もまた政府要人の依頼でテロリストと接触しましたが、政府から裏切られたものの一人だけ帰還できた人物だったのです。

Season1に比べると約半分の時間なので、比較的無駄なやり取りは無く、Season1ほどのワクワク感は少ない感じがしますが、てきぱきとストーリーが進行します。最終的にはこれまでの謎はすべて一つに集約され、それなりの回答を引き出しています。ただし、人々が悪夢で悩む「だるま」の謎だけは残されました。

2024年10月24日木曜日

MOZU〜百舌の叫ぶ夜〜 (2014)

タイトルのモズはすずめの仲間の鳥で、漢字だと百舌鳥、鵙と書きます。モズには「はやにえ(早贄)」という習性があり、捕らえた獲物を木の枝等に突き刺したりします。このストーリーでは、獲物を放置してそのまま飛び去ってしまうことから、はやにえは「単に殺したいという衝動」ととらえています(実際は、戻ってきて食すことが多いようです)。

多くの2時間サスペンスドラマになっている
逢坂剛の小説が原作。監督は「海猿シリーズ」の羽住英一郎、脚本は「HERO」、「ガリレオ」などのヒットシリーズを手掛けた仁志光佑です。制作はTBSとWOWWOWが共同で行い、本作のSeason 1はTBSで、Season 2はWOWWOWで放送され、さらに全体の謎の解決篇として劇場映画が作られています。

銀座の真中で大規模な爆弾テロ事件が発生し、多くの死傷者が出ました。爆弾を持っていたのはテロ組織に協力していた筧(田中要次)で、そばにいた
警視庁公安部特務第一課の倉木警部(西島秀俊)の妻、千尋(石田ゆり子)も爆死します。捜査一課の大杉警部補(香川照之)は、情報を開示しない公安に不信感を強め、倉木もまた何故妻が死ななければならなかったのかを解明するため、二人は次第に協力するようになるのでした。

現場に公安の明星巡査部長(真木よう子)がいたことが判明し、二人は明星を問い詰めますが、明星は知っていることを小出しにするだけで、なかなか事件との関連がわからないままでした。断片的な情報から大手のセキュリティ会社の幹部社員である東(長谷川博己)の関与が浮上します。

また明星は警務局特別監察官、津城警視正(小日向文世)の命令の元、何らかの警察組織内部の不正調査に関連して、新谷和彦(池松壮亮)をマークしていたのです。新谷は東とその部下の中神(吉田鋼太郎)に使われる凄腕の殺し屋で、新谷が筧を尾行していたこと、そして喫茶店で筧が謎の女と接触したことを話ますが、相変わらず明星は詳細は語りません。

新谷は爆弾事件直後に東の部下に連れ去られ、ICチップの在りかを問い詰められましたが、知らないと答えたため海に面した断崖から突き落とされていたのです。かろうじて命は助かったものの、記憶喪失になっていて自分が誰なのかもわからないまま病院で治療を受けていました。

しかし、新谷の助けになればとフリーライターの中島葵美(有村架純)が書いた記事をきっかけに、生存が東に知れるところになり、中神らによって新谷は葵美と共に拉致され激しい拷問を受けるのでした。そして、その過程でやっと記憶を取り戻した新谷は、再び殺戮者としても覚醒するのです。

たいへん謎が深いストーリーで、警察内部と東の関係、さらにその上に隠された黒幕の存在が示唆され、筧の目的は何だったのか、筧が会っていた女性は誰でどんな目的があったのか、そして新谷の謎の生い立ちと事件での役割などが少しずつ解きほぐされ、次第に別々の線上にあった謎が偶発的に爆弾事件という点に集約されるのです。

さらに、かつて公安が実施し失敗に終わったグラークα作戦という大きな謎もからんできます。この作戦で、唯一の帰還者であったのは千尋でした。以来千尋は精神を病み、娘の雫の謎の死によって倉木との関係もぎくしゃくとしたものになっていたのです。ここには「だるま」と呼ばれる正体不明の人物が関係し、明星もまた警察官だった父の死と「だるま」の悪夢に苦悩していたのです。

多少、作り込みすぎというところもあるように思いますが、好きな人にはたまらない展開です。残虐な場面もありますが、もともと地上波での放送を前提に作られているので、ギリギリOKというところでしょうか。確かな演技ができるキャストが贅沢に揃えられているので、ドラマとしての完成度はかなり高いと感じます。

2024年10月23日水曜日

ちょこっとフジ


こどもの頃は、都内の自宅から富士山が良く見えました。おそらく、頂上から少なくとも5合目よりも下まで見えていたと思います。

一番の理由は、高層ビルがなかったから。商用ビルでもせいぜい5階程度。1968年に霞が関ビルができた時は、地上36階という高さに度肝を抜かれたものです。

今住んでいる地域は住宅地ですから、高層建築物はほとんどありませんが、ちょうど丹沢山系が重なるみたいで、8合目あたりから上しかみえません。

ちょこっと富士山です。

坂が多い場所ですから、坂の下だとまったく見えないこともいくらでもあります。それでも、てっぺんだけでも見えると何となく嬉しくなるわけで、日本人の性みたいなものなんでしょうかね。

2024年10月22日火曜日

ミス・シャーロック (2018)

配信系のHuluとHBOが共同で制作したドラマで、世界中で好評でした。タイトルから想像できる通り、竹内結子がシャーロック・ホームズをモデルにした探偵、ワトソン役は貫地谷しほりが演じました。

シリアで医療ボランティアに従事していた橘和都(貫地谷しほり)は、久しぶりに帰国しました。空港に出迎えに来たのは恩師の水野医師でしたが、再会の挨拶の最中に腹部が爆発し即死します。警視庁の礼紋警部(滝藤賢一)と部下の柴田巡査部長(中村倫也)が取り調べを担当し、水野の妻、亜紀子(水川あさみ)が警察署に駆け付けます。

遺体安置所にはすでに女性がいて、遺体の腹の中を漁るように調べていました。礼紋は彼女を犯罪心理学者のシャーロックと紹介しますが、ずけずけとした質問で亜紀子は倒れてしまいます。

何故、自らを「シャーロック」と名乗っているのかは次第に明らかになりますが、心理学だけでなく法医学やその他の雑学にも精通していて、デリカシーに欠ける自己中心的なキャラクターですが、事件の謎を解き明かす力は只者ではありません。

橘和都は行くところが無かったので、シャーロックのアパートにルームシェアすることになり、シャーロックの元に持ち込まれる謎の数々に関わっていくことになるのです。

シャーロックが自信過剰気味で、和都を顎で使うみたいなところは、本家「シャーロック・ホームズ」と似ていますが、19世紀のロンドンと違い舞台は現代の日本ですから、事件はいかにも現代風。

竹内結子と貫地谷しほりのキャスティングは絶妙で、実に雰囲気もマッチした演技が楽しめます。そういう意味ではSeason 2の企画もあったのはうなづけますが、実現しなかったのは残念としか言いようがありません。


2024年10月21日月曜日

全領域異常解決室 (2024)


突然ですが、日本人の頂点に立つのは天皇陛下。その初代となるのが、神武天皇であることはよく知られていることです。古事記の世界では、神武天皇は若い時に神倭伊波礼毘古命(カムヤマトイワレビコノミコト)と名乗り、お母さんは玉依毘売(タマヨリヒメ)でお父さんは鵜葺草葺不合命(ウガヤブキアエズノミコト)です。鵜葺草葺不合命のお父さんは、古代史では有名人である山彦、火遠理命(ホオリノミコト)で、お母さんは海神の綿津見神(ワタツミノカミ)の娘、豊玉毘売(トヨタマヒメ)です。

さて、本題。そのトヨタマヒメが重要なキーワードになっているのが、今、放送中のドラマで、フジテレビの「全領域異常解決室」です。まだ、2回の放送ですからまだ間に合います。はっきり言って、めっちゃ面白い。

何しろ「ストロベリーナイト」の黒岩勉のオリジナル脚本ですから、面白くないはずが無い。最初からハードル上げすぎかもしれませんが、少なくとも今期のテレビ・ドラマの中では、期待度一二を争う作品になっていそうです。

全領域異常解決室というのは、大和朝廷以来、世界最古の捜査機関という設定。古くは神隠しとか狐憑きと呼ばれるような超常現象を調査・解決する組織とされています。現代では、内閣官房直属の組織であり、その室長は宇喜之民生(小日向文世)で、興玉雅(藤原竜也)が室長代理として所属しています。

世間で、神隠しと呼びたくなる怪事件が頻発し、ヒルコと名乗る者から犯行声明が出されます。ヒルコは蛭子命とも呼ばれ、古事記ではイザナキとイザナミの間に生まれたとされています。しかし、何らかの不具があったらしく萱舟に乗せて流され消息不明となっている。

第1話では、謎の多い事件が頻発するため、警視庁総務部広報課の捜査経験のない雨野小夢(広瀬アリス)が、人員補強のため全領域異常解決室に出向するところから始まります。何で自分がここに移動になったのかわからない小夢に対して、宇喜之は「生まれ持っての素質がある」というばかり。

現場には死亡していると思われる大量の血痕と、髪の毛、そして身に着けていたと思われるすべての物が残されていましたが、肝心の遺体そのものがありません。現場付近の防犯カメラには、「シャドーマン」と呼ばれる不審な影が記録されていました。

このドラマの面白いところは、すべてオカルトのせいにしてしまうことなく、人知が及ぶ部分である程度事件が解決しているにも関わらず、一定の不可解な事象については謎を残す所。

しかし、事件現場に必ず姿を現す謎の女性(福本莉子)が登場し、第2話の最後に豊玉神社の巫女であり、宇喜之の何らかのつながりがあることが示されています。捜査一課のヒルコ専従班の荒波警部(ユースケ・サンタマリア)、二宮(成海璃子)らと共に興玉と雨野が今後どのような活躍をしていくのか大変興味深い展開になりそうです。

2024年10月20日日曜日

陽はまた昇る (2011)

テレビ朝日の連続ドラマで、脚本は井上由美子。井上由美子は90年代から多くのテレビ・ドラマを手掛けており、そのジャンルは多岐にわたります。同じ脚本業をする人からも評価が高く、記憶に残るタイトルが目白押しです。

「陽はまた昇る」と云えば、1957年のアメリカ映画のタイトルを真っ先に思い出すのは昭和人。ここでは警察の紋章である旭日章になぞらえ、登場人物たちが立派な警察官になっていくことを意味しています。

スペシャル・ドラマとして放送された「最後の晩餐 刑事・遠野一行と七人の容疑者」から続くストーリー。遠野一行刑事(佐藤浩市)は、妻の奈津美(斉藤由貴)が犯罪者、安藤(井浦新)と行動を共にしていることの責任を取り、刑事を辞して教官として警察学校に赴任してきました。

校長の内堀(橋爪功)は、辞職するつもりだった遠野を警察学校教官に移動することを強く働きかけたのですが、その理由ははっきりとは口にしません。訓練生に厳しく接する遠野のやり方には、男勝りの部長の簑島佐和子(真矢みき)も反発しますが、内堀は全く意に介しませんでした。

遠野教場の訓練生には、物事に真面目に接しますが、仲間と馴染もうとしない湯原(池松壮亮)、そこそこできますが今風のチャラ男の宮田(三浦春馬)、リーダーとなった妻子持ちの松岡(高橋努)、警察オタクでちょっと少女っぽい瀬尾(冨浦智嗣)などがいて、彼らもまた遠野とぶつかりながら次第に警察官として成長していくのでした。

そんな中で、遠野は安藤と二人きりで会う機会を得て、自首するように説得します。しかし、自分から奈津美を奪った遠野に対しての恨み、また警察そのものを信じようとしない気持ちは根深いものでした。

その直後、離れて待っていた奈津美が偶然に警邏中の警官に職務質問されたため、安藤は警官を殴り倒してますが、警官の威嚇射撃が奈津美に命中してしまうのでした。逆上した安藤は、ついに警察学校に侵入して遠野教場の訓練生を人質に立てこもり、遠野が来ることを要求するのでした。

警察学校の厳しい教官と訓練生の成長という流れは、すぐに木村拓哉主演で好評を博した「教場」シリーズを思い出します。こちらは長岡弘樹原作を「踊る大捜査線」シリーズの君塚良一が脚本を担当したもの。長岡の原作は2013年ですので、似たような展開ですが「陽はまた昇る」の方が先と言えそうです。

スペシャル・ドラマを先に見ておくことで、遠野の人間性と苦悩が頭に入りやすい。ちなみに「教場」は先にスペシャルで訓練生の成長を描き、後から連続ドラマで教官の人間性などが描かれるという逆の展開でした。

訓練生の中では、準主役の湯原と宮田を軸に話が進みますが、いかにも池松壮亮らしい役柄の湯原に対して、三浦春馬のチャラ男は実に珍しい役柄です。さすがに子役からすでに多くの役柄を演じてきただけあって、どんな役でも実に自然に演じられるところはさすがの役者だと再認識しました。

2024年10月19日土曜日

セブンのおにぎり 52


新発売シールは貼っていないけど、これ、今まで目にしたことが無いというのが棚に並んでいました。

「大きなおむすび」シリーズという感じなんですが、ファミマやローソンにもある大き目の物に比べると、それほど大きくはない感じがします。「やや大きな」くらいで、できるだけコストは抑えたというのがポイント。

「海苔佃煮」は、真ん中に海苔の佃煮が入っているだけ。ご飯はまだらに醤油がしみている感じです。まさにそのまんまなので、桃屋の「江戸むらとき」とか「ごはんですよ!」とかが好きな人なら大満足でしょう。

「深川めし」は、江戸の郷土料理の定番で、あさりと長ネギの炊込みご飯、あるいは煮たものをご飯にかけて食べるというもの。

今までも深川めしのおにぎりは登場したことがありましたが、今回のは新しい作り方になっています。

あさりはご飯に混ぜてあって、だいたい一口食べるとあさりの身が一つは口に入ってくるくらいの分量です。あおさ粉が表面にまぶしてあります。

深川飯は味が決まりにくい印象なので、作ってから時間が経つとなおさら香りが無くなってしまいます。そういう意味では、これは比較的ましな方かもしれません。

何でも物価高の昨今では、ありがたいシリーズと言えそうです。

2024年10月18日金曜日

国政選挙


政権与党のトップ交代により、国民の与り知らぬうちに総理大臣が彼らの都合で変わりました。日本は直接選挙によりトップを国民が選べるわけではないので、文句を言ってもどうしようもない。

新総理は「国民の信を問う」目的で、総理就任後、あっという間に衆議院を解散したため、今秋から新たな議員を選ぶ選挙戦が開始されました。

ここでも、いつも疑問に思うのは比例当選という仕組み。投票によって落選した・・・つまり、国民がNOを突きつけた候補者が、比例復活という仕組みで当選になってしまうというのは、不思議でしょうがない。

投票率の低下がしばしば問題になりますが、どうせ投票しても何も変わらないという国民の心理を作っている一端は、間違いなくこのような仕組みを作った政治家にもあるように思います。

今回はいわゆる「裏金問題」の是非が大きな争点の一つになっているわけで、明らかになったならないに関わらず、大なり小なりすべての政治家に・・・いや、憶測でいろいろ考えてもしょうがない。

とにかく10月27日には、信じる一票を投じるしかありませんね。

2024年10月17日木曜日

赤とんぼ


季節の秋としてのアイコンの一つに赤とんぼがいますが、実際はたくさんの種類がある。

一般的によく目にするのは「アキアカネ」で、一番の特徴は休むときに翅が下向きになるところ。

秋らしさがなくなっている昨今ですが、赤とんぼをみつけると季節が進んでいることを実感できます。

忙しく過ごしていると、本当に夏からいきなり冬になってしまいそうです。

日本の日本らしさはの一つは四季があること。

ですから、できるだけ、秋らしい言葉、生き物、食べ物、行事などを積極的に見つけることは意味がありますね。

2024年10月16日水曜日

セブンのおにぎり 51


セブンイレブンの秋の新作おにぎりシリーズ。

値段が高いので躊躇していたのですが、やはり一度は食べてみないとという思いで手に取りました。

さて「丸ごと半熟玉子」は、ファミマに先を越されてついにセブンか立ち上がったという感じの物。これまでセブンは、玉子は半分の物を入れていましたが、今回は1個丸ごとです。

ファミマは周りの米はガーリックライスでしたが、セブンは半分の時と同じ和風の醤油飯です。まぁ、どちらも美味しいので、好みの選択でOKですが、セブンの方が9円安い。

ただし、セブンの方が包んでいるご飯がバラバラになりやすく食べにくい印象です。

「熟成いくら醤油漬け」は、高級食材のいくらが中に入っているわけで、当然、想像通りの味です。

似たものは過去にもありますから新鮮味はありませんが、いくららしいプチプチ感はしっかりと感じられ、さすがにこなれた商品だと思います。

2024年10月15日火曜日

最後の晩餐 刑事・遠野一行と七人の容疑者 (2011)

テレビ朝日のスペシャル・ドラマ。まぁ、普通の刑事ドラマ・・・と言ってはつまらないのですが、実は今のテレビ・映画界で注目すべき脚本家の一人、井上由美子が担当しているというだけで、単なる2時間ドラマといって切り捨てられない作品です。

芝浦の開店初日のイタリアン・レストラン「ダ・ヴィンチ」に集まった人々は、やっと夢を叶えたオーナー・シェフは八木沢鷹彦(成宮寛貴)、、そして9人の客でした。店の壁にはレオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」のレプリカがかかっていました。そしてディナーが始まって間もなく、何者かによって入口付近にガソリンが巻かれ放火されてしまったのです。

3人が死亡し、看護師の島村ひとみ(安達祐実)、引きこもりの大学生立松俊太(本郷奏多)、テレビ局の敏腕プロデューサーの河合弘(石黒賢)の三人は、軽傷で病院に搬送されましたが黙って帰宅してしまいます。警視庁捜査一課の遠野一行(佐藤浩市)は新米の高村(柄本祐)を相棒に捜査を始めます。

遠野は八木沢から当日の予約客の氏名を聞き、黙って現場から立ち去った国会議員の横手(中尾彬)、激安量販店経営の富永麗子(黒木瞳)、そして廃品業者の三条(西田敏行)らに話を聞きに行きます。三条は7年前にリストラされた苦悩から妻を殺害し遠野に逮捕され、現在仮出獄中でした。

生存する6人の客のすべてが、何故店にいったのか口をつぐんでしまいます。そして八木沢を調べていくと、2年前に婚約者を通り魔に殺害されていた事実が判明します。その犯人は逮捕されましたが、取り調べ中に自殺していたのでした。

退院した八木沢は、6人に焼けただれた店に再び招待するのです。彼らは、もう一度「最後の晩餐」のために集まるのでした。八木沢を監視していた高村の連絡を受けて、遠野も現場に駆け付けるのでした。

誰もが、どこかで誰かの死に関わっているかもしれない。それが意図した物でも意図しない物であっても、完全に否定できることはありません。被害者の遺族あるいは関係者は、憎むべき相手がもしも存在しなければ、どんな小さなものであっても、その感情のはけ口が関わった誰かに向かうと言うこと。

ややストーリーとしては薄い感じがしないでもないのですが、それなりにまとめ上げている手腕は脚本のまとめ方が上手いということだしょうか。このドラマには、もう一つ別のストリーが展開していて、それは遠野自身にまつわる話です。

遠野は、8年前に強盗事件を起こし警察官を刺殺した安西(井浦新)を恋人の前で逮捕していたのです。そして、その恋人だった奈津美(斉藤由貴)と結婚していました。遠野は仕事のせいで、なかなか家庭を顧みる時間がなく、奈津美との約束もほとんど果たせずにいました。

今回の事件の少し前に出所していた安西は奈津美に連絡をしてきます。そして、奈津美は遠野に黙って家を出てしまうのでした。出所後、すでに小さな事件を起こしていた安西と奈津美は、遠野の心配通り一緒に行動をするようになっていたのです。妻が逃亡幇助の疑いが出てきた遠野は警察官の職を辞する決意をしますが、警察学校教官の辞令が下されます。

実は、この後続けて連続ドラマ「陽はまた昇る」が始まり、このスペシャルが序章となっているのです。遠野の刑事として人間性、そして抱えている悩みなどが理解できることで連続ドラマに入りやすくなっています。

2024年10月14日月曜日

邪神の天秤 公安分析班 (2022)

木村文乃演じる如月塔子が活躍した、麻見和史原作の「殺人分析班シリーズ」のスピンオフ作品です。監督は引き続き内片輝が担当しており、同じ世界観を踏襲しています。殺人分析班では、神谷刑事部長(段田安則)、早瀬係長(渡辺いっけい)、石倉(藤本隆宏)、尾留川(小柳友)などが少し登場しますが、残念ながら如月は名前だけ触れられるだけです。

今回の主役は捜査第一課十一係の主任だった鷹野秀昭(青木崇高)で、「蝶の力学」事件中に公安部への移動が決まっていました。この移動は、過去に後輩が刺殺された事件の真相を調べるために、鷹野自ら希望でした。

公安第五課の佐久間班に配属された鷹野は、仕事を覚えるために氷室沙也香(松雪泰子)と組むことになります。冷徹な班長は佐久間(筒井道隆)で、仲間には能見(徳重聡)、国枝(小市慢太郎)、溝口(福山翔大)らが仲間ですが、チームとして捜査する捜査一課と違い、違法行為も厭わず個別の動きが多い公安の手法は、鷹野にとってなかなか馴染めるものではありませんでした。

赤坂で爆弾事件が発生し、退避しようとした現職国会議員が惨殺されたのです。遺体は胸から腹まで切り開かれ、内臓がすべて持ち去られていました。しかし、心臓だけは近くに置かれた天秤に乗せられ、一方の白い羽とつり合いが取れていたのです。さらに、遺体のそばには小さな石板が置かれ、表には古代エジプトの象形文字であるヒエログリフ、裏には不思議な動物の絵が描かれていました。

使われた爆弾が以前過激派が用いていたものとそっくりだったことと、被害者が国会議員であることから、この事件は公安案件とされ佐久間班が担当することになりました。エジプト学者の説明によると、これは古代エジプトの「死者の書」を模したものでした。死者が冥界に向かう途中で、心臓と羽が釣り合えば正しい者として来世での復活が許され、釣り合わない場合は心臓を犬のようなアメミットに食べられてしまうため魂を失い転生が叶わなくなると言うものでした。

事件には犯罪にも手を染めることで公安からマークされている新興宗教の世界新生教の関与が疑われ、氷室の協力者の情報により、続けて起こそうとしていた爆弾テロも含めて教祖らを逮捕することができました。しかし、続いて、今度は大学教授が同じような殺され方をします。こちらは大学内に存在する過激派グループの関与が疑われ、謎は深まっていくのでした。

公安が舞台ですから、国家の利益のためには個人の命は二の次という「(ドラマ的な)公安らしさ」は十分に描かれ、実際、最後に鷹野の後輩の事件についても公安の関与が明るみになります。ただ、主役は捜査一課のエースだった鷹野ですから、公安として役目を果たす一方で、一刑事として事件に臨もうとする部分がクローズアップされています。

鷹野と因縁のある、収監中の相羽町子(菊地凛子)に、法医学者としての意見を聞きに行ったり、殺人分析班ではお馴染みの「すじ読み(既知の情報を整理して事件を読み解くこと)」を公安内で行ったり、班長の命令を無視して危険な状況にある協力者の救出を行ったりと、ある意味鷹野らしさが全開なのはドラマとしては面白い。

ただし、WOWWOWドラマとしては、60分×10話というのは長すぎる。その分謎が多すぎて、ストーリーが複雑になりすぎた感は否定できません。また演出も冗漫なところが多々あるのは残念なところ。やはり6話程度でもう少し整理された方が、緊張感が持続できたように思います。

2024年10月13日日曜日

オバケが出るぞ~


閑静な住宅街。

とある、一軒の家の入口に・・・

何と! オバケがいました。

漂うオバケは、今にも訪ねてきた人に襲い掛かり、「死にたくなければ、帰るがよい」と言っているようです。

家をデコるのは好き好きですが、ハローウィンの飾りをするのはあまり見た記憶がありません。

しかも、西洋風のオバケが門番をしているというのは、なかなか斬新。

こういうお茶目な感じは好きですが、自分でやる勇気はない。この家の方には敬服します。

外側だけでもこれだけやっているので、きっと家の中はさぞかし・・・

ピンポンして「トリック・オア・トリート? お菓子をくれなきゃいたずらしちゃうぞ!」と言ってみたくなります。

2024年10月12日土曜日

セブンのおにぎり 50


まだまだ新発売が続きます。

右は「ねぎチャーシュー」で、たぶん誰でもネーミングから期待する味は同じようなものだと思います。

中華の焼豚がチャーシュー(叉焼)ですが、食べてみると意外と中華っぽい味が感じられません。普通に醤油味という感じ。

ここは、評価が分かれるところかもしれません。具材の量は十分です。

左の「明太すじこ」は、味がはっきりしている明太子とすじこですから、混ぜたらどうなるのかなと思いました。

最初の数口はすじこの味が勝りました。そして、最後の数口は明太子の味。あまり混ざっていないように感じました。

それはそれで正解。混ぜすぎてどっち付かずになるよりは、いろいろな味を楽しめるという感じが良いと思います。

2024年10月11日金曜日

セブンのおにぎり 49


新発売が続きます。

まず、あんまり新鮮味が無いのは「炭火焼肉」です。定期的に登場する感じで、新発売と言われてもねぇ・・・

当然、味はほぼ同じだと思います。特にここがすごい!! っと感心するところはありません。

海苔は「包む」というより、縦に「巻く」という感じで、面積が減りました。コストカットということでしょうか。

さて、過去に記憶に無いのが「梅キムチ」です。

基本的に梅のおにぎりは、あまり好みではないのでめったに手に取りません。

そういう意味ではあまり期待しなかったのですが、これが結構いけてます。

キムチ味はそれほど強くなく、梅の酸味も控えめな印象なんですが、そこがマイルドにミックスされ上品な味になっています。

今どき150円以下なら高い方ではないので、また手に取ってもいいと思いました。

2024年10月10日木曜日

貢茶


静かなブーム・・・なのか、大々的なのか・・・

単に自分が知らないだけなのか(たぶん、それが正解)、数年来、巷で人気になっていたのが「貢茶 (Gong cha)」というもので、「ゴンチャ」と読むらしい。

実際はスタバのような店舗でいただくものですが、この夏、セブンイレブン限定でペットボトルが発売されました。

とは言っても、あっと言う間に完売したらしく、手に入らず残念な思いをした人が多かったらしい。

店に行けばいいだけのことで、実際のところ横浜市内にも何か所かありますが、確かにペットボトルならお手軽で嬉しいのはごもっとも。

一番の人気はミルクティーらしいのですが、偶然買えたのは「ピーチティーエイド」でした。簡単に言うと、ピーチ・フレーバーの烏龍茶ということらしい。

一口飲んでの感想は・・・めちゃ、甘い!! 甘すぎる!!

御免なさい。二度と手を出しません。


2024年10月9日水曜日

セブンのおにぎり 48


ちょっと久々のセブンイレブンの新作おにぎりは、ややプレミアム価格。

まずは「サーモンハラス」です。

魚の「ハラス」というのはお腹側で、内臓を守る骨の周囲の部分の肉のこと。たいへん脂分が多く、甘みを感じることが多いところ。

「ハラミ」もお腹側の部分ですが、ハラスと比べて尾側で、肉としてまとまりがあります。ハラスはまとまった形ではなくバラバラになりやすく、廃棄されることも多かった部位。

脂分が多いので、美味しく感じることは間違いない・・・のですが、やはりちょっと脂多すぎ感があります。残念ながら、ローソンの「鮭ハラミ」の方が圧倒的に旨い。

もう一つは「生たらこ」で、おにぎりの基本は鮭とたらこと思っている自分としては、大きな期待を持ちます。

確かにたらこ。確かに生・・・ですが、ちょっと加工してない? と思ってしまうのは、疑りすぎでしょうか。裏には「味付たらこ」と記載されているので、何か加えられているようですが、それが何かはわからない。

少なくとも、たらこ本来の味とはちょっと違う感じがして、こちらもやや残念。

セブンは価格を抑えるために海苔を省略することが多いのですが、今回は小さめ(たぶん従来の2/3程度)ですが、海苔が巻いてあるのは良し氏とします。


2024年10月8日火曜日

BOSS (2009)

警視庁に設置された架空の「特別犯罪対策室」が舞台。天海祐希のリーダー感が好評で、今でも根強い人気を保つドラマです。

多様化する犯罪に対応するため、様々な部署から精鋭を集めたのが特別犯罪対策室で、アメリカのFBIで最新の操作技法を研修した大澤絵里子(天海祐希)が室長に就任します。5年前に交際していた男性の家族がテロリスト集団「黒い月」との関係を疑われ、大澤は降格の上アメリカ出向となったのでした。しかし、FBI仕込みのプロファイリング技術は確かなもので、親分肌で毅然とした態度で対策室を一つにまとめていきます。

しかし、集められたメンバーは、各部署のお荷物みたいな存在ばかり。科学捜査研究所から来たのは木元真美(戸田恵梨香)で、とにかく朝が弱い。刑事には向いていないと自覚しつつも、様々な物理・化学的分析の能力は確かで、コンピュータ捜査にも長けハッキング技術も持っています。

捜査第一課から来た片桐琢磨(玉山鉄二)は、冷静沈着の度が過ぎて当初自分の殻にこもっていました。刑事としては優秀ですが、過去に誤って犯人を射殺してしまったため、以来拳銃を撃てないトラウマを抱えています。

交番勤務から移動となった花形一平(溝端淳平)は、「やる気、元気、花形!」が口癖ですが、実力が伴わずドジが多い。岩井善治(ケンドーコバヤシ)は、組織犯罪対策第四課、いわゆる〇ボウ出身の肉体派。女性よりも男性に興味があり、しばしば相手の尻に手を出してしまいます。山村啓輔(温水洋一)は生活安全部からの移動で、「落としの山さん」と呼ばれていますが、実は落とし物ばかりしているといううっかり者。その上、早とちり、勘違いが得意。

特別犯罪対策室の創設者で、彼らの上司にあたるのは刑事部参事官補佐で大澤と同期の野立信次郎(竹野内豊)ですが、いざと言う時には頼りになりますが。超がつくナルシストで、女性職員に声をかけまくり野立会と称する合コンをたびたび開催。木元を成長させるために科捜研から送り出した監察医の奈良橋玲子(吉瀬美智子)は、大澤と馬が合うのか何かと協力してくれます。

1~2話で完結するストーリー展開が基本で、対策室メンバーのそれぞれが順繰りに主役になっています。とはいえ、最もスリリングなのは最終エピソードです。

大澤とも因縁のある黒い月が再び動き始め、小規模な連続爆弾テロが発生します。爆弾の破片から大澤の指紋が検出されたため、大澤は容器者として取り調べられることになってしまいます。野立は業務上横領の疑いで捕らえられる。

しかし、野立は国家公安委員長の黒崎(西田敏夫)を人質に警視庁を脱出するのです。黒崎を救出するため、大澤の指揮によって対策班はそれぞれが動き出します。それは、警察のさらなる闇を暴くことにつながっていくのでした。

警察上層部の犯罪行為はよくあるパターンですが、もしも現実にあったら正義だけでは立ち向かうのは難しい。そこはドラマですから、そこそこめでたしめでたしで終わります。ただし、ここでは謎が残る形で終わっていて、最終的な解決は2011年のSeason 2までお預けです。

2024年10月7日月曜日

MIU404 (2020)

野木亜紀子によるオリジナル脚本と塚原あゆ子の演出という最強コンビ、そして「アンナチュラル」のチームが再結集した作品。

警視庁の刑事部捜査一課には、事件発生時に素早い初動捜査を行うことを専門とする特別な班が設置されていて、これを機動捜査隊(MIU、略して機捜)と呼びます。第一から第三までが実在し、2010年には二機捜を舞台にした「警視庁機動捜査隊216」という連続ドラマがありました。

ここでは働き方改革の一環として、第四機捜が新設されたという設定で、桔梗ゆづる(麻生久美子)が隊長に就任します。四機捜に招集されたのは、冷静沈着な志摩一未(星野源)で、彼は後輩を追い詰め死に追いやった過去があります。キャリア組の九重世人(岡田健史)は刑事局長の息子で、頭でっかちで現場経験はゼロ。班長の陣馬耕平(橋本じゅん)が教育係としてつくことになります。

志摩がバディを組むことになったのは伊吹藍(綾野剛)で、底抜けに明るいのですが常識外の行動で問題を起こし何度も移動を命じられています。最初は伊吹の扱いに苦慮しますが、志摩のトラウマを伊吹が解決し、伊吹が警察官になるきっかけを作った恩師の事件では、逆に志摩が伊吹をサポートするのでした。

ある時、女性が襲われ助けを求める通報があり、警官が駆けつけると犯人も被害者もいないという事例が何度も発生したため、四機捜が出動することになります。実は、陸上部の高校生たちのいたずらだったのですが、ついに本物の暴漢が出現し、本当の事件になってしまいます。

いたずらをしていた連中は捕まり反省しますが、成田岳(鈴鹿央士)だけが逃亡し、違法ドラッグの売人である久住(菅田将暉)の仲間になってしまうのです。久住のボスはエトリと呼ばれ、その実態は分かっていませんでした。

桔梗はエトリを取り逃がした過去があり、その際に重要証言をした羽野麦(黒川智花)を自宅に匿っていました。久住は羽野の居所を探し出し誘拐しますが、志摩と伊吹によって成田と一緒に救出に成功。しかし、エトリは久住の仕掛けた爆弾により爆殺されてしまうのです。それらの責任により四機捜は解散が決定したため、久住を追うため志摩と伊吹はそれぞれが独自に単独捜査を開始するのでした。

基本は「一話完結+全体の謎」形式なんですが、どちらかというと全体の謎の比率が高く、どこか一話だけを見るのはお勧めできません。桔梗との因縁から始まるエトリと久住という巨悪に志摩・伊吹が立ち向かうというストーリーが中心の展開で、毎回次を見たくなること請け合いです。

例によって野木脚本は、キャラクターが微に入り細に入り設定されていて、実に魅力的で躍動感があります。星野・綾野のW主演もたいへん魅力的ですが、ここで注目されるのは、たぶん初めての悪役を演じる菅田将暉。久住は悪を正当化するでなく、虚無的な思想からつかみどころのない表現しにくいキャラですが、菅田はその怖さみたいなものを存分に醸し出していました。

「アンナチュラル」と「MIU404」を同一世界観に登場させ、この夏大ヒットしたのが映画「ラストマイル」で、できれば映画を見る前にこの2つのドラマは見ておくことを強くお勧めします。

2024年10月6日日曜日

アンナチュラル (2018)

純粋な警察物ではなく、法医学(法律上の問題を解き明かす医学)に着目したドラマ。脚本の野木亜紀子によるオリジナル作品で、演出には野木の盟友、塚原あゆ子が加わっています。ヒロインでお姫様キャラが多かった石原さとみにとっても、俳優としての幅を広げたと高く評価されました。

舞台となるのはUDIラボ。正式には不自然死究明研究所と呼ぶ架空の組織で、原因が特定されない多くの不自然死を専門的に解明するための公的機関とされています。所長は神倉保夫(松重豊)で、ラボの設立に並々ならない尽力をし、所員からの信頼が厚い存在です。

メイン・キャストの三澄ミコト(石原さとみ)は、食嗜好の変わった法医学者で、無理心中事件の生き残りという過去を持ちます。生きることにこだわり、納得できない死について強いこだわりを見せます。

三澄班の臨床検査技師は東海林夕子(市川実日子)は、ミコトと旧知の間柄で、自ら異性間交流会と呼ぶ合コン好き。久部六郎(窪田正孝)は目的がわからなくなり、休学中の医大生。バイトとして三澄班の記録係になりましたが、実はUDIラボの内情を調べて週刊誌に法三くしていました。

中堂系(井浦新)は、優秀ですが粗暴な態度が多く周囲との壁を作っているような法医学者。8年前に恋人を殺され、何故彼女が死ななければならなかったのか知るため自ら法医解剖をおこなったため、証拠隠滅目的と疑われ犯人として逮捕されました。中堂班の臨床検査技師は坂本誠(飯尾和樹)でムーミン好きですが、中堂のハラスメントの一番被害者。

ドラマでは、一話完結の死因の謎の救命ストーリーと共に、中堂の恋人の事件にからんだ謎が展開します。彼女の口の中に残されていた「赤い金魚」の印と同じものを、持ち込まれた遺体から発見し連続殺人と考え、ミコトにも調査の協力を依頼します。そして、ついに容疑者を見つけ暴走してしまうのでした。

医学が絡んだドラマとしては、比較的リアルな描写が好感を持てます。ただし、医療関係者が事件の捜査に口を出し過ぎるどころか、手も足も出すのはどうかと思いますが、徹底的に死因を究明するUDIという組織を用意したことで何とかギリギリセーフというところでしょうか。

比較的目立たないキャラまで、設定がしっかりしているのは野木作品の特徴で、それがドラマの奥行きを深めています。誰でも登場人物に感情移入できるので、見ていて必ず入り込めます。そういうところが、ドラマの完成度を高めているように感じます。

2024年10月5日土曜日

しめじ玉子炒め


中華料理の定番の一つに「木耳茸と玉子炒め」がありますが、生のキクラゲは手に入りにくく、乾燥物だと食感が落ちる。そもそもキクラゲは安い食材じゃない。

というわけで、キクラゲの代わりに簡単に安価で手に入りやすいしめじを使いました。

最初にたまごを炒めますが、かき混ぜすぎないところと焦がさないがポイント。出来たら一度出して、豚肉としめじを炒めます。

肉に火が通ったら炒めた玉子を戻して、オイスターソースで味付して、少量の豆板醤で〆ます。水溶き片栗粉を合わせてとろみがついたら出来上がり。

キクラゲに比べるとちょっと寂しい感じはありますが、米とも会いますから簡単で美味しいおかずとしては食卓で十分に活躍しますし、お酒ともぴったりです。

2024年10月4日金曜日

密告はうたう (2021)

警視庁にはいろいろな部署がありますが、いっけん事務作業中心のように思えるのが人事・会計などを担当しているのが警務部。中でも警務部の人事第一課というところは、かなり怖い。

何が怖いって、監察係というものが設けられていて、警察の中で警察官が被疑者となっている場合の捜査を行っています。つまり警察の中の警察。一般の警察職員からすれば、自分たちを監視する「嫌な奴ら」ということになり、部署名から「じんいち」と陰で呼んでいるようです。

そんな「じんいち」を舞台にしたのが、伊兼源太郎の小説「警視庁監察ファイル」シリーズで、WOWWOWがドラマ化しました。脚本は鈴木謙一、監督はテレビ朝日で多くのサスペンスを手掛けた内片輝です。WOWWOWらしい、かなり重厚な作りで見応えのあるドラマに仕上がっています。

2年前。警視庁捜査一課の刑事だった佐良正輝(松岡昌弘)は、所轄時代の後輩の斎藤康太(戸塚翔太)とその婚約者、皆口菜子(泉里香)と殺人事件の捜査をしていました。しかし、警察内部の情報が洩れている疑いがあったため、三人は極秘に独自の捜査を行っていた過程で、斎藤が射殺されてしまう。その時、皆口は「私のせいだ・・・」と口にしていたのです。

その後、佐良は責任を問われ、警務部に移動となったのでした。ある日、人事一課の監察官、能馬慶一郎(中村トオル)に呼び出された佐良は、係長の須賀(池田鉄平)と組んで皆口の行動確認をするように命じられます。

皆口も府中の運転免許試験場に移動になっていたのですが、そこで取得した個人情報を持ち出して売っているという密告があったのです。皆口との関係を知る能馬は、佐良に「君も彼女のことを洗ってみたい思っていたでしょう」と言うのでした。

皆口を調べていくと、斎藤の死の謎だけでなく、7年前の佐良らが関わった未解決殺人事件の警察関係者の不可解な動きも確認されていきます。本来監察対象者との接触はタブーとされていますが、佐良は皆口と直接対峙するしかないと決意するのでした。

頭にタオル巻いて元気一杯だったり、女装してキレキレの家政婦だったりするイメージの松岡昌弘ですが、ここでは実に寡黙でこの仕事に前向きであるとと同時に、人を信じたい気持ちもある難しい役どころを演じています。

どちらかというと映画向きのような感じなので、1時間全6回はちよっと長すぎる印象。しかし、その分重苦しさはたっぷりと描かれていて、好評だったのかSeason 2も制作されています。

2024年10月3日木曜日

ケイトウ


ケイトウは、いわゆるニワトリの鶏冠(とさか)と似ているところから鶏頭と呼ばれる一年草の植物ですが、学名の「Celosia argentea」はギリシャ語の「燃焼」が元になっています。

鮮やかな赤い花穂が一般的ですが、黄色もよく見かけます。高温に強いので、昨今の温暖化日本でも栽培しやすいかもしれません。

園芸店などでよく見かけるのは、ほとんどが先端がとがったタイプですが、球状や羽毛状のものなどもあるようです。

ドライフラワーにもしやすいので、ある程度終わりかけたら挑戦してみても良いかもしれませんね。

2024年10月2日水曜日

寒川神社


相模國一之宮である寒川神社は、神奈川県でも大きな神社の一つで八方除の守護神とされます。

少なくとも古事記・日本書紀に登場する雄略天皇(5世紀)の時代に存在が確認されるというから、1600年以上昔に創建されたと考えられています。

御祭神は寒川比古命(さむかわひこのみこと)と寒川比女命(さむかわひめのみこと)の2柱ですが、その出自の詳細は不明です。ただし、イザナギ(伊邪那岐命)とイザナミ(伊邪那美命)の間に生まれたオオヤマツミ(大山津見神、あるいは大山祇神)を祖とするという説があります。

本殿に昇殿して直接祈祷を受けることができますが、本殿に置かれた天照大御神(アマテラスオオミカミ)を象徴する丸鏡の大きさはかなり大きくて目を引きます。

場所は海老名市と茅ケ崎市の中間であり、以前は、JR相模線しかアクセスが無く、なかなか行きづらかったのですが、東名高速道路から海老名ジャンクションで圏央道が延伸したので、すごく近くなりました。

面白いのは宗教法人として神社が病院を持っていて、こちらも古くから地域の医療を支えているところ。

高倉健もお詣りしたという由緒ある神社ですから、一度は出かけてみてはいかがでしょうか。

2024年10月1日火曜日

ファミマのおにぎり


見た目でけっこう衝撃的だったおにぎりを、ファミリーマートで見つけました。

「まるごと煮玉子むすび」と名付けられたもので、なんと卵が丸ごと1個入っているというもの。

セブンイレブンにも同じような煮玉子入りがあるんですが、セブンの場合は入っているのは半分で横断面が見えています。

まわりのご飯は、醤油味のガーリックライスで、量は少なくはありません。ご飯と卵の間には、ガーリック入りマヨネーズを挟むと言う念の入りようです。

当然、全体の大きさも大きめで、普通のサイズの倍くらいの量がありますから、まさに「背徳」感たっぷりです。

2024年9月30日月曜日

日本是目标


今、日本が狙われている!!

港北ニュータウンにもついに中国のEV (電気自動車)メーカーの店が登場しました。

場所はminamoのある大塚の交差点。もともとはTOTOのショールームがあった所です。

世界的に、EV販売の失速が明確になった今年ですが、TESLAを抜いて世界一販売台数の多いメーカーとなったのは、何といってもその価格の安さ。

同クラスの国産EVに比べても、半分くらいの価格は、補助金が減額になってもまだまだ魅力的と言わざるをえない。

ですが、日本で一番売れているのは日産のSAKURAで、台数はまだまだ及びません。

というより、日本のEV使用環境はいまだに停滞気味、というより充電スポットが増えているようには思えません。

EVの欠点が明らかになり、現状ではトヨタの「全方位戦略」が正解だったと評価されていますから、ますますインフラ整備は遅れる可能性があります。

さて、どうなるんでしょうか。注意深く見守りたいと思います。


2024年9月29日日曜日

刑事・鳴沢了〜東京テロ、史上最悪の24時間 (2010)

「刑事・鳴沢了」は、堂場瞬一による小説で、シリーズ化されています。映像化は2005年に渡瀬恒彦主演のテレビ東京版、2010、2011年のフジテレビ版がありますが、いずれも2時間枠のスペシャル・ドラマ。基本的に一人の刑事が主人公で、原作小説がしょっちゅう舞台を変えていることが、連続ドラマにしづらいのかもしれません。

「東京テロ・・・」は、「讐雨」を原作とし、比較的原作に忠実にドラマ化されています。急に降り出しすぐに止む雨のことをさす「驟雨」と復讐をかけているようです。

阿佐ヶ谷署に勤務する鳴沢了(坂口憲二)は、警視庁の萩尾聡子(矢田亜希子)と組んで、連続婦女暴行殺人事件の容疑者、間島(鈴木一真)を逮捕しましたが、その現場で走り去る黒い高級車とそれを見つめる不審な人物(竹中直人)に気がつきます。

鳴沢と萩尾は裏付け捜査をして車で署に戻る途中、道に置かれた不審物があり通り過ぎる瞬間に不審物が爆発します。署には高橋と名乗る人物から電話があり、「24時間以内に間島を釈放せよ。しないと都内を次々と爆破する」と脅迫するのでした。

高橋が指定する新大久保の焼肉店を捜索すると、再び爆発が起こり仲間の江戸刑事(ゴリ・ガレッジセール)が怪我をします。さらに続けて、中野のショッピング・モールに爆弾を仕掛けたと連絡してきたため、鳴沢は急行しなんとか人的被害を未然に防ぎました。管理官の石井敦夫(遠藤憲一)は、警備局長の久留米(寺島進)に法務省と間島の釈放について折衝するように依頼します。

そして鳴沢の携帯に直接電話があり、高橋は次は新宿のシネコンで午後6時と伝えてきます。鳴沢の携帯の番号や、午後6時は間島の処遇を決定するタイムリミットであることを知っていることから、警察内部に犯人あるいは内通者がいることが疑われました。

間島の釈放が決定し2台の車に分かれて指定場所に向かうことになりますが、石井は内通者の可能性から、捜査員に黙って3台目を用意し鳴沢だけを連れて間島を護送するのでした。

いかにも「×曜サスペンス」風。ただし、一発勝負のため、ストーリーそのものは面白いのですが、登場人物、特に主役の鳴沢のキャラクターの描きこみは皆無と言っていい。見ていると、どんな怪我をしても元気に頑張れるスーパーマンでしかなく、萩尾についてもあまり存在感がありません。

最後の局面で判明する犯人(たち)の動機についても、もっと深く描かれれば納得できるのかもしれませんが、なんかモヤモヤが残ります。他に見るものが無ければ、これでもいいかという感じ。

そんなわけで、DVD等は発売されていないようですが、時々時間埋め合わせに再放送されていますので、チャンスがあればどうそ・・・というところでしょうか。


2024年9月28日土曜日

党首選挙


昨日、政権与党である自由民主党の党首である総裁を選ぶ選挙が行われました。もう、結果は知れ渡っていることと思いますが、石破茂氏が新しい総裁に選出され、自動的に総理大臣になることが決定しました。

今回の自民党総裁選挙は、裏金問題などで国民の信頼を大きく裏切る自民党にとっては、あらためて出直すための重要な選挙だったと思います。多くの派閥が解散し、自由な立候補が可能となり、過去最高の9人が熾烈な選挙戦を繰り広げました。

・・・って、聞こえはいいんだけど、そもそも解散しない大派閥もあるし、グループとでもいえるような事実上の派閥は存在しているようですから、たぶん裏では何も変わっちゃいない。

自由民主党は、今回の総裁選挙を「THE MATCH」と呼び、「時代は誰を求めるのか」というサブタイトルまでついている。ずいぶんとかっこいい感じなんですが、まるで国民が望む人を選ぶかのよう。でも所詮、一般国民に選挙権があるわけではないので、「時代」を「自分の既得権益を守りたい党員」とするべきところ。

一番の問題は、そういう中から選ばれた人が、そのまま総理大臣になってしまうというところ。つまり、総理大臣が辞めるなら次のリーダーは国民の直接選挙であって欲しいというのは、自分が昔から考えていること。

まぁ、どうあっても何も変わらんのだろうな・・・

2024年9月27日金曜日

恵比寿初代 @ 鷺沼


久しぶりに初めて行った蕎麦屋の紹介

名前からして恵比寿に本店があるみたい。「和カフェと本格蕎麦の店」と銘打っているので、和風のカフェというのを売り物にして、鷺沼あたりのマダムやファミリー層をターゲットにしているのは明らかです。

店内はいかにもというモダンな作りで、とてもゆったりとしています。面白いのは、奥は扉で仕切られていてペット連れ専用スペースになっていて、出入り口も別に用意されています。


和カフェというくらいですから、あんみつが人気らしい。とは言え、こちらは甘味には興味が無いので、大事なのは蕎麦です。

本格蕎麦というくらいですから、さぞかし本格を期待します。

そこで、基本中の基本、天ぷらとざるそば、つまり上天ぷらそば切りを注文しました。

天ぷらは海老天2本、おくら、舞茸、かぼちゃでした。海老天はけっこう大振りでしっかりしていました。野菜天は・・・うーん、こんなもんかというところ。

つゆは醤油がやや強めですが、濃くはなく丁度良い。これも、こんなもんかというところ。

そして大事なのは蕎麦。一般的な更科に比べるとやや太目で、二八なのかやたらと滑らか。田舎蕎麦ほど太くはなく、ざらつきは感じません。

ただ、柔らかくてこしみたいなものは無い感じがします。悪くはないのですが、「本格」と呼ぶにはためらわれます。

場所は国道246号沿いで、よほど近所でないと車で行くのが基本という立地。駐車場はかなり広いので、行きやすいことと思います。

2024年9月26日木曜日

ケイゾク (1999)

ぶっちゃけ的な話ですが、映画だけにしておけばよかったと気がついたときは手遅れ。映画だと2時間程度なんで、ガンバレば日曜日に4本とか見貯めしたりできる。ところが、ドラマはそうはいかない。

ドラマは基本1話1時間で、地上波は9~12話で構成され、配信系だと5話くらいで終わるのもあります。とは言え、とにかく映画の数倍の時間がかかるので、日曜日全部使ってやっと一つのドラマを見終えるのが精一杯。

そしてソースを探すのも大変。過去ドラマを配信するTverとか、Amazon Prime Video、Netflixなどを総動員しても、どうしても見たいものがなかったりします。そうするとまずはネットレンタルのGEOとかを探す。それでも無いと中古のDVDとかをさがすんですが、ドラマは組枚数が多くて、しかもあまり出回らないのか、中古でも値段が下がりにくいのでわざわざ買うのはためらいます。

いっそのこと、初回と最終回だけ見て良しとしようという作戦も考えたのですが、最近のドラマは一話完結と言いながら、もう一つ大きな謎が根底に作ってあるパターンが多い。最終回だけ見ても、どういうことなのかよくわからんということになってしまうのが困りもの。

最近はクライム・サスペンスを漁っているわけですが、特に警察に限定して見ています。警察以外も山ほどあるわけですが、基本的に犯人を逮捕できる公的権利を有するのは警察だけですし、それ以外が捜査して犯人を追い詰めるのは、下手すれば非合法ありの話でどうにでも話が作れしまう。何でもOKなほど、時間的・経済的に余裕があるわけではないので、目下のところそういうルールを自分に課しているというところ(「dele」だけは内容が素晴らしいので例外的に取り扱いました)。

・・・と、まぁ愚痴っぽいことを長々と書き連ねましたけど、今日のお題は「ケイゾク」です。脚本の西荻弓絵、監督の堤幸彦、製作の植田博樹による「SPEC」シリーズの原点で、通称ケイゾクと呼ばれる警視庁捜査一課弐係が舞台。弐係は架空の部署で、迷宮入りした事件の捜査を継続して行うというもの。

登場するのはキャリアの柴田純警部補(中谷美紀)、叩き上げの真山徹(渡部篤郎)、係長の野々村光太郎(竜雷太)ということで、後の「SPEC」に持ち越される雰囲気が色濃く感じられます。ただし、主役の柴田のキャラは、当麻紗彩とはだいぶ異なります。柴田はおっとり、マイペースですが、天才的な頭脳の持ち主で、弐係配属後、多くの迷宮入り事件を解決してしまいます。

真山も瀬文焚流と異なり、日和見的に行動し肉体派ではありません。両者に登場する野々村は当然同じキャラで、昼行燈のようなのらりくらりとした感じで柿ピーを食べていますが、愛人の雅といちゃつくというのも同じ。

毎回、オカルト風味の事件が舞い込んできて、弐係が解決していくのですが、真山の妹が性犯罪を受けた事件の首謀者、朝倉にまつわる謎が全体を貫いています。連続ドラマとしては11話ですが、同じ年のクリスマスに特別編として2時間枠のスペシャル、そして翌年には劇場版も公開されています。

このドラマが画期的なのは、世界観の作り込みの深さだと思います。それまでの刑事物では、たいてい一人の魅力的な刑事の活躍に頼っていましたが、その魅力は演じる俳優の人気による部分が多かったように思います。このドラマでは、表に出ない部分まで登場人物に細かい設定が用意されていて、一つ一つのセリフや行動の伏線となっています。

またストーリー全体の雰囲気も独特で、従来の事件の解決だけでなく、その雰囲気も自然とドラマの進行に色を与えているところが興味深い。この流れを受け継いで、さらにパワーアップしたのが「SPEC」なので、本当は「SPEC」の前に見ておくべき作品ということになります。

2024年9月25日水曜日

ST 赤と白の捜査ファイル (2015)

もともとは2013年春の2時間枠の単発ドラマでしたが、2014年春に「ST 赤と白の捜査ファイル」として連続ドラマとして再登場。さすがに主たる登場人物の際立ったキャラクターを、そのまま終わりにするのはもったいないと思ったのもしれません。しかも、その最終回は一定の完結をしたものの、新たな事件を予告するものでした。それが2015年初頭に公開された劇場版ということになります。

連続ドラマで変わったところは、まずST(警視庁科学特別捜査班)の生みの親である三枝参事官(渡部篤夫)が退職し、何故かカフェのマスターに転進していること(理由は連続ドラマの最終回で明らかになります)。代わりにSTのお目付け役になったのは松戸紫織理事官(瀬戸朝香)で、STに対する態度はかなりきつめ。捜査一課の刑事でSTに協力的な菊川(田中哲司)に筒井桃子(柴本幸)という女性刑事が部下につきます。

一癖も二癖もあるSTのメンバーは同じで、キャリア組からSTの班長になった百合根友久警部(岡田将生)、法医学者の赤城左門(藤原竜也)、プロファイリング担当である青山翔(志田未来)、物理学担当の結城翠(芦名星)、化学担当の黒崎勇治(窪田正孝)、同じく化学担当の山吹才蔵(三宅弘城)という面々。スペシャルでは完全な引きこもりだった赤城は、百合根のおかげで何とか人前に出れるようにはなりました。

連続ドラマでも、独自の捜査により事件を解決していくSTでしたが、好き勝手ばかりのメンバー束ねて何とか信頼を積み上げてきた百合根が、警部から警視に出世して警察庁刑事局特殊犯罪対策室室長に栄転することが決まります。百合根がSTを去るまで残りあと4日という時に、何と殺人容疑で赤城が逮捕されるという事態が発生するというところで連続ドラマは終了、そして映画が始まります。

信号機が意図的に操作されたことによる事故が発生します。赤城は高度なハッキングによる事件と考え、すぐさま鏑木徹(ユースケ・サンタマリア)を容疑者に特定し、彼の住居に向かいます。筒井らが現場に到着すると、火の手があがる鏑木の家から出てきたのは赤城でした。鏑木と思われる焼死体も見つかり、鏑木のパソコンからは警視庁にハッキングして得た赤城が捜査費用を横領をしていたというデータが発見されます。

赤城は殺人容疑で拘留されますが、どうしても納得がいかない百合根はわざと同期で次期ST班長に任命された池田管理官(林遣都)を殴り倒し、赤城の隣の留置場に入り込みます。問い詰める百合根に赤城は、死んだのは鏑木では無いこと、鏑木はHUGINというハッキングソフトを開発し何かを企んでいることなどを話し、何と逃亡してしまうのです。

釈放された百合根は、赤城が言っていた鏑木の元恋人、堂島菜緒美(安達祐実)が滞在しているホテルに向かいますが、菜緒美はすでに鏑木の部下に拉致されていました。そこへ現れた赤城と共に、隠れていた菜緒美の娘、椿(鈴木梨央)を発見し、椿から「HUGINの反対がMUNIN。お母さんはMUNINを作れる」という話を聞いて、赤城は蕪城の真の目的に気がつくのでした。

原作は今野敏による小説。一連のシリーズに関わるのは、監督の佐藤東弥、脚本の渡辺雄介。タイトルの赤と白は赤城と百合根(白)を意味していますが、STのメンバーは全員色を現わすネーミングです。

劇場版は百合根にとっては最後の事件という扱いで、STにとっては集大成みたいなストーリー。変人すぎて居場所が無かったメンバーを、居場所を作り皆から必要と感じられる存在に育てることが、百合根が知らず知らずのうちに成し遂げてきたことでした。ずいぶんとひどい扱われ方をされてきた百合根でしたが、メンバーとの信頼関係は強固な物になっていたのです。

だからこそ、百合根は彼らがさらに大きくなれるように自分と離れることを受け入れたわけで、だからこそこの事件を解決したいとかなり無理をする。赤城らも、百合根を無傷で栄転させたくて出来るだけ事件から引き離そうとします。そんな状況設定ですから、これまでちょっとやりすぎ感もあったギャグ部分は影を潜め、映画では丁度良いバランスになりました。

この映画だけでも楽しめることはできますが、やはりこの極端すぎるキャラクターを理解すめためには連続ドラマ、さらには発端となるスペシャル・ドラマから見ないと難しい。なかなか面白いシリーズなんですが、そういう意味ではハードルが高め鴨しれません。

2024年9月24日火曜日

ユニクロ 荏田店 再・開店!!


なんだかんだで、衣料品についてはUNIQLOが力強い味方です。

たぶん、下着も含めて着ている物の八割がUNIQLOです。時には100%のことも珍しくない。

そんな頼りになるUNIQLOですが、半分はオンラインストアを利用しますが、半分は実店舗で実物を確認したうえで買うことが多く、自分が一番近くで行きやすいのが荏田店です。

ところが、昨年秋にいきなり閉店した時は驚きました。

閉店とはいっても、実際は改装のためということで、再開は・・・・1年後!! って、何でそんなに時間がかかるのさ!! という感じでした。

ところが、気がつけば、あっという間に1年がたち、9月20日に新装開店しました(パチンコ店みたい・・・)。

昨日まで開店セール。目玉商品は・・・マカロン!!

じゃなくて、福引の景品です。しかも「ベルグの四月」のマカロン。

ベルぐの四月は、たまプラーザにある、洋菓子大好きには超有名なケーキ屋さん。そもそも景品にするからには、だんな客を呼び寄せようとしているかは一目瞭然。

奥様、そこの奥様、あなたがターゲットですよ!!

2024年9月23日月曜日

外事警察 (2009)

警視庁公安部には、公安総務課と公安第一課~第4課、外事第一課~第四課とサイバー攻撃対策センター(公安機動捜査隊)が実在します。外事第一課はロシアと東ヨーロッパ、第二課は主として中国を中心としたアジア、第三課は北朝鮮を中心としたアジアを担当。そして、第四課は国際テロリストと中東のスパイに関連した任務をしている。

このドラマは麻生幾による小説が原作で、多くの作品で定評がある古沢良太が脚本を担当してNHKが実写化しました。警視庁公安部外事第四課が舞台となっていて、第一~第三課を「表」、そして第四課は「裏」という扱いになっていて、特に身分を隠し秘匿性の高い任務に就いています。

政府から日本でテロが起こるはずが無いと思われ、公安の中でも外事はCIAの下請け仕事ばかりをしていると陰口を言われています。しかし日本で「対テロ国際会議」が行われることになり、CIAから「FISH」と呼ばれている謎のテロリストが日本に潜入しているという情報が寄せられました。

所轄刑事の松沢陽菜(尾野真千子)は、突然外事第四課へ研修のため移動辞令を受けます。彼女の教育担当になった住本健司(渡部篤郎)は、平然と冷酷な手段に手を出すような人物。松沢は、外事のやり方にしだいに疑問を感じていくのです。

テロリストと関りある某国外交官が接触したのは、資金繰りに困っている小さな町工場でした。社長の谷田は、爆発物探知機を開発していたのですが、それを手に入れることが目的でした。しかし、取引は阻止したものの、外交官は何者かに殺されてしまいます。

住本は、松沢に下村愛子(石田ゆり子)を協力者とするように命じます。下村は松沢が以前交通事故の処理で関わった女性で、外交官が出入りしていたレストランのイタリア人オーナーが通う理髪店を営んでいました。

愛子に危険を冒してイタリア人から情報を取ってくるように仕向ける住本に、松沢はしだいに人として許せない思いを強くしますが、松沢自身も次第に外事のやり方に知らず知らずのうちに染まっていくのでした。

現実の公安警察がどのような活動をしているのかは、一般人には隠されていてまったくわからない。原作もどこまで知って書かれたかは不明ですが、まったく根も葉もない噂だけではないのかもしれません。そうだとするととても怖い感じがしますが、逆に知らないから我々は呑気に平和を享受できるのかもしれません。

それにしても、ストーリーとしてはよくできていて、住本の協力者に対する思いや、愛子が協力してしまう背景などもしっかり描かれています。当然、政治的な思惑も絡んでくるわけですが、巨大な組織の中で外事警察といえども所詮コマにすぎないというのは辛いところです。

ドラマは好評だったようで、古沢良太の脚本、ドラマにも携わったNHKの堀切園健太郎の監督により2012年には劇場版も制作されています。

2024年9月22日日曜日

警視庁アウトサイダー (2023)

「メゾン・ド・ポリス」の加藤実秋の小説をもとにしたテレビ朝日の連続ドラマで、あえて分類すると警察バディ物のサスペンス・コメディ。桜町中央署という所轄警察が舞台で、刑事課のエースと呼ばれる蓮見光輔と警視庁組織犯罪対策部、通称「マル暴」から移動してきた架川英児のコンビが活躍します。

配役は架川が西島秀俊、蓮見が濱田岳ですが、誰もが想像するイメージと違い、西島がコメディを担当し、濱田は終始シリアスというところが目新しい。そこへ警視庁副総監を父に持つ水木直央が赴任してきますが、空気の読めないのんびり女子を演じるのは上白石萌歌。

架川と蓮見には口には出せない訳アリの事情かあって、全体を貫く謎になっています。一話ごとに事件を解決していきますが、最後についに謎が解き明かされるというよくあるパターン。

比較的ドラマの序盤で謎は明かされていて、架川がマル暴を辞めたのは、警察内部に大規模な検挙計画を暴力団にリークした内通者によって、罠にかけられたため。そして、蓮見は失踪者の戸籍を利用して警察官になったのですが、刑事だった父親が殺人犯に仕立て上げられたために、父の冤罪を晴らすために警察内部に入り込んだのです。

架川の過去に大きく関係する元上司の藤原要に柳葉敏郎、蓮見の過去につながる犯罪撲滅を掲げる衆議院議員、小山内雄一に斎藤工が登場します。水木の父親の有働副総監は片岡愛之助で、彼もまた訳アリの雰囲気。撮り鉄の鉄オタ鑑識官、仁科素子を演じるのは優香で、以前危ないところを助けられた弱味で架川の無茶な頼みに協力します。

濱田岳がコメディを封印して、冷静沈着な優秀な刑事を演じるのは新鮮味がある。すでに出来上がった印象もあって、事情が分かるにつれ感情移入しやすく、ガンバレと応援したくなります。

一方、西島のコメディはピンとこない。「メゾン・ド・ポリス」では、やることはまじめで、全体の雰囲気がコメディだったので、あまり違和感は感じませんでしたが、積極的に西島がバカをするのは笑うに笑えない。架川の特徴である「血を見ると卒倒する」というのも、わざとらしさしかありません。

水木のキャラクターもわざとらしさ全開で、2+1的な変則バディ形式を取っていますが、副総監との関連をドラマチックにするためだけのキャラクターと感じてしまいます。架川と蓮見の謎を解明するのが目的のドラマとはいえ、毎回の事件の解決についてはかなり荒っぽいところがあって刑事ドラマとしては雑な印象がしました。

2024年9月21日土曜日

セブンのおにぎり 47


今回の新発売は「鶏そぼろ」です。

具材として、中央にごく普通の鶏ひき肉が入っている。醤油ベースの甘辛味で、ちょっと生姜の風味が加わっています。

これも過去に似たようなものは登場していたので、純粋な新発売ではありませんが、何でも値上がりの昨今では、100円台前半は財布にやさしい方でしょう。

同じく財布に優しいのが「だし醤油の旨み たまご醤油」で、こちらはだいぶ前から売られています。

いわゆるTKG(たまごかけ御飯)をおにぎりで再現したもので、いかにも卵の黄身のような濃厚な卵液が中央に入っていて、食べると確かに味はTKGです。

卵液と出汁入り醤油は混ぜてはありませんので、そこがむしろTKG感を増やしているように思います。

2024年9月20日金曜日

自宅居酒屋 #88 蒟蒻と舞茸


やっていることは、いたって簡単。ただし、自宅居酒屋としてはちょっと時間がかかる。

材料は、こんにゃく、舞茸を適当量。いりごま少々、輪切りにした鷹の爪少々。例によって、ぽやーっとした分量ですが、要するに食べたいだけ用意しますということ。

ちなみに、今回は舞茸だけだとちょっと寂しいので、余っていたえのきも使いました。

最初に舞茸とえのきを炒ります。次に蒟蒻をしっかり炒めます。両方を合わせて、ごまをふって、鷹の爪を混ぜたら、醤油を適量振りかけて出来上がり。

こう書くと、あっという間です。実にシンプル。

ポイントの一つは、「舞茸とえのきを炒ります」というところ。油は使わずに、水分を飛ばして香りを凝縮させます。油を使うと早くに焦げてしまいます。

次のポイントは、「蒟蒻をしっかり炒めます」なんですが、こっちは油を使います。こっちも水分を飛ばし、歯ごたえをマシマシにして、ちょっと表面が焦げるくらいが美味しい。

きのこが美味しい時期なので、おすすめです。