2018年6月30日土曜日

AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR (Part 2)

AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR  ( f/8 1/800sec ISO-800 700mm )

せっかくの超望遠なのに、シベリアの大地の野生の動物とか、せめて北海道知床の丹頂鶴なんてものでも撮影して来いよ、と言われるのはわかっていますが・・・

とりあえず、毎度、一番身近な絶好の被写体が月です。

昨日は、満月の夜。しかも快晴で、風もあってか比較的クリアな空。サッカーWCのおかげで、普段なら寝ている時間なのに、そんな夜空のクリアな月を撮影することができました。

そういう好条件と相まって、おそらく今まででベストな月の写真が撮影できたんじゃないかと思います。

満月の撮影の基本は8-8-8。撮影モードをM(マニュアル)にして、絞りはF8、シャッター速度は1/800sec、そしてISO800にします。これから、月の明るさによって絞りを調節して、一番よさげな条件を探します。

上の写真がAF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VRで撮影したものを、トリミングして、多少見やすく画像処理をしたもの。撮影は手持ちです。しかも、SIGMAの×1.4テレコンバーターを併用しています。

前回はあえて、高倍率ズームとの比較ということで、300mmの焦点距離で撮影したのですが、今回はMAXパワー全開の写真です。さすが、ということでよろしいでしょうか。

どうせSIGMAのテレコンを使うなら、SIGMAの超望遠ズームの方が相性もいいし、焦点距離も長くなって、もっときれいに写せるんじゃないかと試してみたのが下の写真。

SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporary ( f/9 1/800sec ISO-800 850mm)

元画像は焦点距離がさらに長くなって、自分の機材では最大の850mmです。150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporaryに×1.4テレコンバーター装着です。

一見すると、なかなかよく撮れているように見えるんですが、上のNIKKORと比べると、写りは歴然としていて、焦点距離が短く社外品テレコン併用にも関わらず、細部の解像度はNIKKORの圧倒的勝利だと思います。

これには結構驚きでした。実は、それまでSIGMA信者だったのにNIKKOR純正に鞍替えすることにした理由の一つがこれ。

確かに、SIGMAにはSportsと呼ばれるプロ仕様のさらに上のランクの超望遠があるんですが、これはさすがに値段が高く、使ったことはありません。それと比べろよ、という話ではあるんですけど。

定価ベースでは、SIGMA Contemporaryが15万円、AF-S NIKKORが19万円、そしてSIGMA Sportsが26万円です。ちなみにTAMRONにもSIGMAとほぼ同じ規格のSP 150-600mm F/5-6.3 Di VC USD G2というレンズがあり、これは16万円です。

中古で探すと、Contemporaryが8万円、TAMRONが9万円、NIKKORが10万円、そしてSportsが15万円という感じ。Sportsは飛び抜けて高価ですから別物として、後はだいたい横並びというところです。

価格帯からすれば、どれでもお好みでというところですが、焦点距離の幅からすればSIGMAかTAMRONですが、どでかい超望遠ズームを装着して、わざわざ短い焦点距離での撮影をするというのはまずありません。ほとんど望遠端しか使わないと思います。

となると500にするか600をとるかというところなんですが、使用店距離が伸びれば手振れの問題は大きくなるし、そもそも暗くなることは避けられないので、必ずしもそれが単純に画像に反映されるというわけではありません。

というわけで、ここでも「どうせなら純正」というブランド志向に走ってしまったということでした。

2018年6月29日金曜日

日本、GL突破!!


今回、いろいろあって、日本はちょっと期待されていなかった(と言うと選手たちには申し訳ありませんが)、サッカー・ワールドカップ2018、ロシア大会。

初戦のコロンビアから金星の勝ち点3、セネガル戦も引き分けで勝ち点1と好調で、昨夜のGL最後の試合になるポーランド戦は、否が応にも決勝トーナメント出場をかけての注目の試合でした。

実際のところ、何とも不思議な試合でしたね。

後半、先にポーランドに点を取られて、引き分け以上なら決勝進出の日本は、何とか点を取らなければならない状況になりました。

この時、同じグループのコロンビアとセネガルの試合が、同時進行していて、すでに敗退が決まっていたポーランド以外はどこも決勝進出のチャンスがありました。

日本負けで、コロンビアとセネガルが引き分けの場合は、日本はGL敗退。ところが、コロンビアが1点先取で、状況が変わります。日本とセネガルの両方が負けた場合は、両者は勝ち点で並びます。

しかも、このまま両者0-1で負ければ、得失点差も一緒。この場合どうなるのかと思ったら、さらに評価ポイントにフェアプレイ・ポイントというのがあるんですね。初めて知りました。ファウルなどの数から算出されて、これが日本の方が良かった。

そのことが選手に伝えられ、最後の10分間は、負けているのに攻めない日本、勝っているので攻めないポーランド・・・という、パス回しの練習風景が延々と続くということになりました。

何とも釈然としない雰囲気を残しました。会場でもブーイングが響き渡りました。

戦術的にはOKなんでしょうけど、決勝進出が大事なのはわかりますけど、暑くて疲れているのも理解しているつもりですが・・・

負けたのに、しかもすすんで負けを選んだのに、GL突破・決勝進出おめでとう!! と素直に喜べないのが正直な気持ちです。通の人から言わせれば、それは素人の考えなのかもしれませんけどね。

何にしても、ベスト16に残ったという事実は確かに変わりませんから、何とか決勝トーナメントも頑張って欲しいものだと思います。

2018年6月28日木曜日

さくらんぼ


さくらんぼ・・・と平仮名の方が、片仮名のサクランボより、似合うように思います。

名前からして、ソメイヨシノなどの春に花を楽しむ桜とは同じバラ科の仲間。本来、木の名前としては桜桃(おうとう)と呼ばれ、その果実が商品として「さくらんぼ」と呼ばれるんだそうです。

初夏を代表する果実ですが、日本では代表的な生産地は山形で、一般に美味で喜ばれるのは佐藤錦という品種。

この時期、何とも甘酸っぱい風味は格別です。でも、高級な佐藤錦になると、びっくりする値段です。まぁ、スーパーで売っている1パック千円以下のものでも十分美味しいですけどね。

2018年6月27日水曜日

AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR

f8 1/1000sec ISO800 300mm

ニコン純正のNIKKORのラインナップの中で、ズームレンズのおすすめシリーズとして最後を飾るのは、超望遠と呼ばれる焦点距離をカバーするAF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VRです。

超望遠というと、各メーカーでも必ず何本かのレンズを用意している物ですが、さすがに重さは2kgくらいのばかでかいものになってしまいます。

ですから、通称「バズーカ」などとも呼ばれるわけで、カメラにレンズを装着しているというより、レンズにカメラがついている感じ。

SIGMA、TAMRONはいずれも焦点距離は150-600mmで、一般向けとプロ用の2種類があり、SIGMAのプロ用のSportsになると3kg近い重さがあります。NIKKORはそれらに比べて焦点距離はやや劣りますが、ズーム全域でF値は5.6通しというところが、最大のポイント。

屋外での撮影ではあまり関係ないかもしれませんが、屋内だと最大望遠500mmでも明るさを保てることは、焦点距離の劣勢を十二分にカバーできるポイントです。

さしあたって、超望遠で必ず撮影したくなるのは月なんですが、上の写真はあえて、高倍率ズームの300mmに合わせて撮影したもの。もちろん強力な手振れ補正を搭載していて、手持ちの撮影ですが、びしっと月を撮影できました。

さすがに、画面の中での月は小さい。当然、500mmならもっと大きく写せるわけですし、さらにテレコンバーターを使用すればもっと拡大できます。ちなみに各社とも×1.4のテレコンバーターはAF、手振れ補正が使えます。


テレコンバーターは強力な助っ人で、ニコンでも×1.7、×2もあるので、最大1000mmまで焦点距離を伸ばすことができます。ただし、どうしても解像度は落ちてしまうという欠点は避けられない。また×1.4以外は、どのメーカーでもAF、手振れ補正が使えなくなるため、手持ち撮影は不可能で、動く相手を撮影するのは至難の業になってしまいます。

ちなみに、このニコンの超望遠に、手元にあったSIGMAの×1.4テレコンバーターを装着してみたら・・・問題なく装着できて、AFはちゃんと作動しました。ただし、レンズ情報は正しくは出力されないようでした。

上の写真は、同じものをクロップして拡大しただけのもの。カメラ本体の性能が良くなっていますので、実際はテレコンバーターを使用しなくても、撮影したものをクロップして編集する手間が嫌でなければ、ただでさえ重たいレンズにテレコンバーでさらに重さを増やすよりも結果は悪くないということだと思います。

超望遠が活躍するのは、どうしても距離が縮められない場面。スポーツ観戦(運動会なんかも含む)、野鳥の撮影なんかで、漠然と景色を切り取るような使い方はまず無いでしょう。正直に言うと、自分の場合は普段使いとして登場させることはまず無いと言えます。

つまり、どこかに出かける時に荷物に余裕があれば、何とか持っていくということです。300mmで月の撮影がここまでできるなら、やはり高倍率ズームでたいていのことは最低限として間に合うということ。

ある程度、可能な焦点距離の範囲を網羅するコレクション的意味合いが強いことは否定できません。ただ、ニコンの場合、驚くことにまさにバーゲンプライスの価格で、中古では10万円前後で、SIGMA、TAMRONとの価格差があまりありません。だったら、どうせなら純正で・・・という、まさにレンズ沼なんですよね。

2018年6月26日火曜日

AF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VR

70mm F4

 200mm F4

今回の紹介レンズは、ニコン純正NIKKORの小三元レンズに含まれ望遠ズームに位置するAF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VRです。

小三元はいずれもF4通しの比較的明るいレンズで、ナノクリスタルコート採用で逆光に強く、そして手振れ補正機能が搭載され、手持ち撮影中心にカメラを使う身には強い味方です。

当然、スペックからしてF2.8通しの大三元レンズに負けるのは当然なんですが、大三元の大きさと重さ、そして値段の高さは、さすがに二の足、三の足を踏みます。初心者、またはちょっと中級者という自分の立場を考えると小三元は身の丈にジャストフィットだと思います。

さて、この望遠域なんですが、高倍率ズームのところでも書きましたが、実は望遠端200mmというのがちょっと寂しい。普段のお散歩カメラとしては、もう少し引き寄せたくなる場面は多々あって、描画性能で下回ると言われていますが高倍率の300mmは魅力。

ですから、正直言うと、持っていなくてもあまり困ることは無いと思います。小三元を揃えるという満足感を得るため・・・というとレンズが可哀想ですが、あまり持ち出す機会は無さそうな感じです。

上左 望遠ズーム 200mm F8 上右 高倍率ズーム 210mm F8
下左 望遠ズーム 中央付近拡大 下右 高倍率ズーム 中央付近拡大

そうは言っても、さすがに小三元の一翼を担うだけの力はあるレンズです。あまり目立った欠点は指摘できなさそうで、きりりとした写真が撮れることは間違いありません。

望遠端200mmと高倍率ズームの210mmの画を比べてみると、高倍率ズームの写真は許容範囲ではあるものの、解像度は明らかに70-200mmに軍配が上がりそうです。

結局のところ、何を撮りたいかによって使う焦点距離は変わってくるわけですから、日常的なスナップ撮影を中心にするなら広角~標準、ポートレイト撮影が中心なら標準~望遠を備えたいところ。

ぼけ重視なら、むできるだけ焦点距離は長めで、かつ明るいレンズを使いたい。全体をびしっと写したいなら、絞り気味に広角側のレンズというように、理屈上は選びます。

屋外なのか室内なのか、晴天なのか雨ふりなのか、あるいは夜景を撮りたいのかといったことでも、使いたいレンズは大きく変わってくるものです。

また、どの程度の重さまで持ち運ぶのか、それが毎日のことなのか、それとも何か特別なイベントの時だけのことなのかといったことも考慮しないといけません。

つまり、少なくとも、いずれのレンズも天下のニコンが商品として販売しているわけですから、それなりの性能はあるわけです。それを使いこなして、性能をフルに引き出すかどうかは、使う側の能力の問題が大きいということなんでしょうね。

レンズ AF-S NIKKOR
16-35mm
f/4G ED VR
AF-S NIKKOR
24-120mm
f/4G ED VR
AF-S NIKKOR
70-200mm
f/4G ED VR
AF-S NIKKOR
28-300mm
f/3.5-5.6G ED VR
焦点距離 16mm-35mm 24mm-120mm 70mm-200mm 28mm-300mm
最大口径比 1:04 1:04 1:04 1:3.5-5.6
レンズ構成 12群17枚
ナノクリスタルコート
13群17枚
ナノクリスタルコート
14群20枚
ナノクリスタルコート
14群19枚
画角 107°-63° 84°-20°20′ 34°20′-12°20′ 75°-8°10′
最短撮影距離 0.28m
~0.29m
0.45m
(ズーム全域)
1m
(ズーム全域)
0.5m
(ズーム全域)
最大撮影倍率 0.24倍 0.23倍 0.27倍 0.31倍
フィルターサイズ 77mm 77mm 67mm 77mm
寸法 約82.5mm
×125mm
約84mm
×103.5mm
約78mm
×178.5mm
約83mm
×114.5mm
質量 約680g 約710g 約850g 約800g

2018年6月25日月曜日

AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR

 28mm F8

300mm F8

AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VRは、ニコン純正NIKKORレンズの中で、フルサイズ用のFXレンズ群の唯一の高倍率ズームレンズです。

フルサイズカメラを使うのに、高倍率ズームを使うなんて・・・という批判がどうしても出続けています。一眼レフはレンズを交換してこそ使いこなしなのだから、レンズ1本をつけっぱなしですませるなんて恥ずかしいということです。

でも、実際は大三元、小三元と呼んでズームレンズを持ち上げているわけですし、そもそも各焦点距離をうめるたくさんの単焦点レンズを、一度に何本も持ち運ぶというのは現実的ではありません。

毎日バッグにカメラを入れて常時持ち歩くことを考えると使えるズームレンズ、しかも高倍率で広角から望遠までできるだけ広い範囲を1本でカバーできるなら、それを無視することはできません。

フルサイズ用ではTAMRONの高倍率は定評があり、価格も安く大変軽いので持ち運びにも強い味方になってくれます。ただ、軽さ重視でいかにもプラスチックという作りは、けっこう所有の満足感とは遠いところ。それに、やはりNIKON純正という言葉の響きに誘われてしまうんですよね。

さて、実際使用してみると、さすがにNIKKORレンズというだけのことはあると思いました。

上の写真はF8ですが、F4でも周辺減光はほとんど見られず、28mmでは多少の歪曲収差はあるものの許容範囲だと思います。こだわる人でも、十分にソフトで修正できる範囲です。

通常の望遠ズームは焦点距離200mmまでですが、実は200mmだと普段のお散歩写真でもあと少し引き寄せたくなることが多々あるんです。300mmまでいけると通常の街中では十分で、あと少しと思っても我慢できる。実際、上の写真で見ても28mmの十倍強の300mmの威力は凄いことがわかります。

上左 高倍率 28mm F8 上右 標準 24mm F8
下左 高倍率 中央付近拡大 下右 標準 中央付近拡大

ここでも、標準ズームの24-120mmと比較してみます。標準は24mmなので、やや広角に写っているのでそのまま比較するわけにはいきませんが、小三元標準ズームと比べて歪曲以外はほとんど差が無いように思います。

拡大しての解像度についても、ほぼ遜色はありません。高倍率ズームを使ってはいけないという根拠は、特に指摘できないと思います。

となると、標準ズーム+望遠ズームを高倍率ズーム1本ですますことも可能、街歩きレベルであれば、広角ズームすら含めてしまうことができるかもしれません。

もっとも20mm以下のパースペクティブは広角レンズでないと得られない画角ですから、高倍率が広角20mm以下始まりでない限り代用は厳しいですけどね。

とにかく、よほどのアーティスティックな写真を目指すわけでなければ、それなりに一眼レフカメラらしい写真を撮影することは可能な、まさに使える「便利ズーム」だと言えると思います。

2018年6月24日日曜日

AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR

 16mm F8

35mm F8

今回紹介するのは、ニコン純正のNIKKORレンズの中でF4通しの小三元のセットの中から広角ズームレンズであるAF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VRです。前回の24-120mmの標準ズームとの比較を交えて検討してみたいと思います。

広角の焦点距離は16mm始まりですが、大三元レンズなら14mm、SIGMAを使えば12mmという、さらなる広角が存在します。画角で言うと、16mmは107゜、12mmは122゜です。

12mmの世界を知っていると、広角の特徴であるパースペクティブ(遠近感)は、16mmでは確かに物足りない。ただし、12mmはデフォルメされた感じも入ってくるため、使い方はけっこう難しい。

そういう意味では、16mmのパースペクティブは実際の見た目と比べての違和感は少なくて、ちょうど良いくらいのワイド感と言えるかもしれません。

周辺減光も意外と目立ちませんし、上下では樽型の歪曲収差がありますが、広角レンズとしてはやむをえないレベル。むしろ、左右についての歪曲はあまり出ていないのは驚きです。

望遠端の35mmだと、収差はほぼ吸収されてしまい、ちょっと広めの標準レンズの役目を果たしてくれそうです。感覚的には、50mmよりも現実的な見え方のような印象を持ちます。

上左 広角ズーム 24mm F8 上右 標準ズーム 24mm F8
下左 広角ズーム 中央付近拡大 下右 標準ズーム 中央付近拡大

標準ズームの広角端24mmと広角ズームの24mmで、両者を比較してみました。

標準ズームでは、わずかですが周辺減光があり、歪曲収差も強めです。標準ズームレンズとしては広角端ですから、1本で広範囲をこなすというのは、それだけレンズの設計上それなりの無理があるということ。

解像度は、両者ほぼ互角ですが、ごくわずかだとは思いますが広角ズームの方がしまった印象があります。

このあたりは、PCモニター上だけで見るのか、あるいは紙に印刷するのか、またはJPEGのような圧縮をかけるのか否かなど、使用用途によっては許容できない場合もあるのかもしれません。

少なくとも、AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VRについては、どうしても大三元の広角ズームが「神レンズ」と呼ばれるため、それに比較して劣る評価が下されてしまうのですが、通常使用のレンズとしては結構優秀だろうと思います。

大三元のAF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDは、実売価格20万円で、重さはほぼ1kg。出目金レンズでフィルター装着はできず、手振れ補正は装備されていません。AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VRは、実売価格10万円で、重さは680g、フィルター使用が可能で、手振れ補正付きです。

実は、高倍率ズームレンズが、けっこう写りは悪くないので、この広角ズームと高倍率ズームの2本持ちは、けっこう普段の常時携帯としては強力なコンビなのかもしれません。

2018年6月23日土曜日

AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR

24mm f4 

24mm f8

AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VRは、ニコン純正の中で「小三元」と呼ばれる標準ズームレンズに位置づけられるレンズです。

一番の特徴は、絞りがどの焦点距離であってもf4通しであることと、一般的な標準ズームよりも望遠側が広めの120mmまであること。

定評のあるニコンの反射防止コーティングであるナノクリスタルコートを採用し、逆光に強く、ゴースト、フレアなどが出にくい。そして、3.5段の手振れ補正を搭載しています。

ネットでいろいろと検索すると、必ずしも評判は「優秀」とは言えません。その原因は、上の写真を見てもわかる通り、広角端24mmでの樽型の歪曲収差・絞り開放での周辺減光が目立つという点です。

ただし、周辺減光は絞ってf8であればほとんど目立ちません。歪曲はズームレンズの宿命みたいなところで、それを問題にするくらいの人は、パソコンでの「現像」作業をこまめにするのでしょうから、いくらでも修正できる範囲だろうと思います。

上左 50mm f4 上右 50mm f8
下左 120mm f4 下右 120mm f8

焦点距離を変えていくと歪曲収差も、周辺減光も緩和され目立たなくなってきます。一般的な35~85mmの標準域では、それほどの欠点にはならないと思います。

あくまでも24mmの広角端や120mmの望遠端はサービスみたいなものですから、多少の画質の問題には目をつぶって、レンズを変えずに対応できるという利便性を優先すると考えることが大事だろうということです。

色乗りは悪くない印象ですが、解像度については、やや甘いレンズかもしれません。JPEG形式でパソコン上での使用という考えなら許容範囲ですが、おおきく印刷するには物足りないかもしれません。

利便性という意味では、最大径84mm×長さ103.5mm、重さ710gという大きさは、小さすぎず大きすぎずでカメラボディとのバランスもちょうど良いと思います。

フィルター径は、比較的よくある77mmなので、他のレンズの間でレンズキャップやフィルターの使いまわしがしやすい点も悪くはありません。

また、希望小売価格は172,800円ですが、実売価格は10万円程度、中古なら6万円程度で手に入れやすい。

初心者~中級者向けに、基本的な性能はおさえた上で、あくまでもこれ1本で多くのことに対応できることを目的とした、まさに「標準」の「便利」ズームレンズです。

2018年6月22日金曜日

レンズ沼2018 (14) 自分におすすめのNIKKOR


ずばり、数あるニコン純正NIKKORレンズの中から、自分に適したレンズをチョイスを発表したいと思います。

何度も書いていますが、選択の条件は、
① できるだけ解像度が高く、歪みが少なく、色乗りが良い明るいレンズ
② ですが、実際にはあまり細かいことは気にしません。
③ 大事なところですが、価格は安いにこしたことはない。新品にこだわりません。
④ 使うのは街歩きのお散歩がメインで、風景、植物などの動きが少ないものが中心。
⑤ もちろん犬とか猫とかを撮るし、時には虫に大接近することもあるかもしれない。
⑥ たまには、旅行に持ち出すことがあるので、できれば重たいものは避けたい。
⑦ 一度に何本も持ち歩きたくはないので、1本で何役もこなせると嬉しい。
雑誌並べてみると、こんなところでしょうか。

1. 広角ズーム
いわゆる大三元の一つ、AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDは確かに欲しい。広角端14mmは魅力的です。明るいに越したことはないけど、広角は風景中心になるのでF値についてはこだわらない。とにかく値段に見合った写真を撮る自信がありません。

多少描写については評価が劣るようですが、ここは小三元の広角ズーム、AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VRで決まりです。

より高評価の18mm始まりもありますが、焦点距離の短さで決定。さらに、広角ズームでもフィルターを装着できること、そして原則手持ち撮影しかしないので、手振れ補正機能搭載も大きなポイントです。

2. 標準ズーム
これだって、大三元は候補に挙がりますが、やはり価格と自分の能力の問題、そして大きさ・重さの点から却下。

となると、AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VRか、それとも小三元のAF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VRかで悩みます。

値段は24-85mmが安く、写りも悪くないらしい。どちらも手振れ補正搭載です。ただ、ここは24-120mmを選択します。ニコンの売りであるナノクリスタルコートで、逆光に強い。

決め手は焦点距離の幅の広さ。標準ズームですが、中望遠の120mmまでカバーしているところが決め手。ちょっとくらいなら、レンズを取り換えなくてもいけちゃう手軽さを買います。

3. 望遠ズーム
次の高倍率ズームのことがあるので、使用頻度はあまり多くないはずなので、持っていなくてもいいかなくらいのところ。

あえて選ぶなら、ここまで小三元の選択できたので、だったら望遠もAF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VRというのが無難な選択です。ナノクリ、手振れ補正付きで、比較的軽いのもいいですよね。

4. 高倍率ズーム
小三元を揃えると、高倍率ズームはいらないということになるんですが、小三元3本をいつも持ち歩くというのは、かなり辛いことになってしまいます。それに小三元では望遠が200mmどまりというのは、ちょっと寂しい。

フルサイズ用としては唯一の高倍率ズームであるAF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VRは、F値も劣るしナノクリではありませんが、手振れ補正付きで、何しろ300mmまでの焦点距離は捨てがたい。

如何にも素人っぽいと言われそうですが、高倍率ズームは自分にとっては必要な1本であり、エースストライカーではないけど、絶対守護神のゴールキーパーみたいなもの。

基本的には、自分の写真だと、この1本ほぼ用が足りそうなレンズなんです。ふだんの持ち歩きに1本だけとなったら、やはり持っていて困ることがない。しかも、これNIKKORの中でも、けっこう安いんで決定です。

5. 単焦点レンズ
ズーム系はどうしても明るさはがまんですから、単焦点については明るさはこだわっていきたい。つまり、美しいボケが出せるレンズで、少しは芸術的なチャレンジをしてみたいと思うわけです。

とは言っても、焦点距離ごとにたくさん単焦点を揃えるなんていう贅沢は、アマチュアには簡単にできることではありません。F値が小さいと値段も高いので、特徴をよく吟味して、厳選しないといけません。

広角単焦点は、すでに持て余した経験から選択肢から外します。となると、標準に近い35mmから候補に挙がってきます。ただ、どうせ手に入れるなら、ニコンの神レンズの一つとして銘玉といわれるAF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gだけは使ってみたい。

焦点距離が近い50mmは横に置いておいて、広角側は35mmをどうするかなんですが、さすがに経済的な理由により、一気に買い揃えるわけには行きませんので、今後の課題にしておきます。

6. マクロレンズ
単焦点の望遠側については、これが解決策です。AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-EDなんですが、等倍率撮影ができるマクロレンズです。当然105mmの単焦点レンズですし、F2.8で比較的明るい方と言えます。しかも手振れ補正付きです。

7. 超望遠レンズ
まじめに超望遠とか買おうと思ったら、100万円以上になってしまうので、基本は高倍率ズームの300mmまででガマンというのが現状では正解なんですが、ここにもニコンの魔の手がちゃんと用意してあるんですよね。

順当に考えれば、AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VRということになるんですが、ナノクリで性能はいいのはわかるんですが、望遠端400mmがちょっと寂しい。

そこで登場するのが、AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VRです。小三元がカバーする望遠端が終わった200mm始まり。どっちにしても、これ1本だけ持って出かけることはないので、これは問題無し。望遠端が500mmですから、これならバズーカ砲を持ち出す意味があるというものです。

×1.4のテレコンバーターを利用するなら、280-700mmの焦点距離をカバーできるわけですし、手持ち撮影の限界を考えると十分すぎる。しかも、何と値段はニコンとしては渾身のバーゲンプライスです。

8. 魚眼レンズ
これは完全にお遊び系レンズですから、必須ではありません。あれば楽しいけど、使いこなすのはけっこう難しいので、そのうち余裕があればという話。

その場合は、もうAF-S Fisheye NIKKOR 8-15mm f/3.5-4.5E EDの一択です。通常、別々のレンズになってしまう、円周魚眼と対角魚眼をズーム機能で1本のレンズの中に両立させたものです。


以上、現行カタログから選び抜いたレンズです。焦点距離で考えれば、16mmから500mmまで、魚眼を含めれば8mmからテレコン利用で700mmまでを途切れなくカバーできて、なおかつそこそこの明るさも確保できて、まぁ素人としては強力な布陣じゃないかと思います。

全部新品とか言い出したら、(金額が)凄いことになってしまいますので、基本的に中古で探すわけですが、Amazonの中古、大手カメラ用品通販サイト、そしてヤフオクなどを順繰りに見ていきます。

すると、だいたいの相場もわかって、急がなければ「何かの間違いじゃない??」と言いたくなるような掘り出し物が見つかるものです。

さらに、有り難いことにレンズはけっこう下取りという手段が有効なので、今までの手持ちのレンズをうまく下取りしてもらうと、思ったよりも新たな出費は少なくてすむんですね。

中古レンズを探すときのポイントは、できればカメラ店が出品しているものを選びたい。また、Amazonやヤフオクでは出品者の評価がありますので、プラスよりもマイナスポイントを吟味することが大事です。

そして、もしかしたら、どんな熟考して選択し購入したとしても、使わなくなって売りに出すことがありますから、少しくらい高くても、できるだけ元箱を含めて付属品一式が揃っている物を選ぶことが賢明です。

まだリストは揃いきっていませんが、順次ネットを探索していきたいと思います。宝くじが当たって、途中で気が変わることがあるかもしれませんが、まぁその時はその時ということで。

2018年6月21日木曜日

レンズ沼2018 (13) NIKKORへの道


ぐずぐずと同じことばかり書いているようですが、本当のところ、いろいろと手持ちレンズの検討をしている話をしている時には、単なる希望もありますが、すでに取り揃えたものもあるんです。

ざっくりと今までの流れを整理してみると、
① カメラ本体はニコンのフルサイズ。レンズも純正NIKKORで揃えたいが、価格が高くて二の足を踏む。
② SIGMAのレンズは安くて、機能は純正に引けを取らない。しかも、外観もかっこいい。
③ SIGMAの新しいシリーズは高機能化とともに、大型化して重量がすごい。その上、価格もかなり上昇してしまった。
④ SIGMAのすごく魅力がある最新商品は、何とニコン対応が発売されなかった。

と、いうわけで、
⑤ 結論。ほぼSIGMAレンズで揃えてきたが、サードパーティとしてのSIGMAの価値は下がり、中古を含めて純正のブランド力を選択したくなった。

幸い、レンズは長く使えるものですから、下取りのシステムはかなりしっかりしています。オークション・サイトに出品するという方法もありますが、取引のいろいろな手順はけっこう面倒です。

よほど変なものでなければ、下取りにレンズ2個を出すと、NIKKORのレンズ1個を少なくとも中古で手に入れられそうな感じ。

アマゾンの中古価格やヤフオクでの取引価格などを参考にすると、大手ネット・カメラ店の下取り価格はけっこうリーズナブルです。というわけで、順次お世話になったSIGMAレンズを処分して、完全NIKKORユーザーを目指そうという作戦がすでに始まっているわけです。

再三書いてきたように、日常的な散歩カメラが中心の自分に必要なレンズはだいぶはっきりしています。

少なくとも、高倍率ズーム、広角ズーム、標準単焦点の3本があれば、ほぼ90%は足りてしまう。たぶん、それぞれの使用頻度は5:2:2くらいの比率です。残りの一割に入ってくるのは、超望遠とかマクロとか魚眼とかの、やや特殊なもの。

そんなわけで、ニコン純正、数あるNIKKORレンズの中からチョイスするものは・・・

次回に続く!!

2018年6月20日水曜日

サッカー・ワールドカップ開幕 ~ 日本初戦勝利!!


お、お、お ~ ~ !! !! !! !!

日本、初戦勝利だぁ!!

今回のワールド・カップ、ロシア大会は、ここまでのいろいろな試合で、何かパッとせず、1か月前の電撃的な監督交代もあり、いやもう、ニッポンはボロボロか・・・

人気選手の平均年齢もやや高齢化し、おっさんジャパンとか呼ばれたり、大会直前にはスポーツの話題は日大アメフト問題に持っていかれ、盛り上がりにかけるスタート。

ブラジル、アルゼンチンが勝てなかったり、ドイツが敗れるとか、何となく波乱の幕開けとなっていて、日本戦でも何か起きないかなぁと密かに思っていたんですが・・・

初戦の相手はコロンビア。FIFAランキングでは、コロンビアは16位で、日本は歴代ワースト2番となる61位です。

同じHグループでは、ポーランド(8位)、セネガル(27位)も格上になっていて、もう日本は絶体絶命という感じ。

開始早々、香川のPKで先制。途中追いつかれ、やはり厳しいかなぁと思わせましたが、後半には本田のCKから大迫のヘッドで勝ち越し、まさか、まさかの勝ち点3を獲得しました。

次の試合は、相手はセネガル、25日月曜日の午前0時のキックオフです。

ところで、今回、ついに・・・ついに・・・ついに・・・ダンボーのデヴューなんですが、このことは、また別の機会に。

2018年6月19日火曜日

望遠で野鳥


鉄道ファンの話題がよく出ますが、特に写真に収めるのが大好きな人を「撮り鉄(とりてつ)」と呼んだりします。

何か一つの被写体を追い求めていくというのは、何にしても大変な労力を必要としますから、お散歩写真(お写ん歩)しかない自分からすると尊敬に値します。

ただ、鉄道写真は基本的には時刻表通りに、被写体がやってきます。もっと、尊敬してやまないのが動物の写真を撮る人。自然界の中で被写体を探し、うまく発見するところから始まります。

アマチュア写真家の対象になるのは、しばしば鳥です。鳴き声はすれど姿は見えず、動きも早くて、絶好の条件で撮影するというのはかなり大変。

見つけてからカメラ設定を整えるなんて時間はまずないから、自動露出・自動シャッター速度、自動ISOは当然の事ですし、できるだけフォーカスポイントは多い方がいいし、動体を追尾できる性能も必要。

野鳥ともなると離れていますから望遠レンズは必須。それも超望遠と言える400mm以上の焦点距離は欲しい。となると、当然強力な手振れ補正も無いと困る。

そして、偶然の幸運・・・後は忍耐。

ちなみに、この写真の野鳥は「オナガ」です。野鳥と言っても、比較的街中に近い所でも見つけやすく、実は烏の仲間。当然、偶然に撮れたもの。


烏や鳩は楽でいい。猫なんかは警戒していますけど、ある意味、ヒトをコケにしています。相当近づいても平気な顔。

これじゃ、鳥の写真を撮って楽しむ・・・というのとはほど遠いですよね。

2018年6月18日月曜日

広角で竹林

AF-S NIKKOR 16mm f/4 1/800sec ISO200

竹は真っすぐ上に伸びていくので、竹林は広い範囲をダイナミックに写しだせる広角レンズの実力の見せどころです。

誰がどう撮っても、そんなに変わり映えはしないのですが、ここでのチェックポイントは・・・

最初に、いわゆる歪みの程度が気になるところ。意外と歪みは少ないです。竹はほぼまっすぐです。いいじゃないですか。

周辺光量はというと、はっきりわかるような減弱はなさそうです。そして、あえて太陽も入れたのは、ゴーストとかの出方を知りたかったからなんですが、これもほぼ無いです。

ブログ用にだいぶサイズは小さくしてしまいましたが、そのままで見ると周囲の葉もけっこうしっかり解像していて、くっきり感もあります。

というわけで、実はこのレンズ、いわゆるNIKONの小三元の広角ズームで、ネットではあまり評判はよろしくない・・・ですが、自分的にはまったく問題なしという印象です。

2018年6月17日日曜日

レンズ沼2018 (12) まだまだ続く


デジタル一眼レフカメラのレンズ選び・・・今月は、ひたすらこのテーマを書いていますが、もう、あっちへウロウロ、こっちへウロウロ。あれがいいと書いたかと思うと、やっぱりこっちみたいで、どこまで行っても結論が出ない。

だからこその「レンズ沼」なのですが、カメラ本体を含めて、一番大事なのは何を撮りたいのかということ。そして、撮った写真をどのように使いたいのかです。

行った場所で、あー、写真を撮っておこうと思うのか、写真を撮りに出かけようと思うのかの違いはデカい。何気にせっかくだから写真を撮っておきたいというのなら、はっきり言って、今どきのスマートホンのカメラで十分。

そもそも、そういう写真って、ほぼ撮りっぱなしですよね。たぶん、撮ったスマホ本体の中で見ておしまい。SNSに上げたとしても、スマホの画面で見ることを考えれば、デジタル画像としてのスペックは、ファイルサイズで1MBもいらない。

写真を撮りに出かけようと思うのなら、少しでも美しい、感動できる、他人に見せる、繰り返し見返したくなるようなものにしたい。スマホ、PCで鑑賞し、細部まできっちり見たい。SNS、ブログに利用したい。写真用紙に印刷してどこかに飾りたい。場合によっては、コンテストに参加したいなんていう利用方法も出てくるかもしれません。

もう何度も繰り返していることなので、またかと思われることなんですが、写真に対する自分の立ち位置は、けっこうはっきりしている。

基本的に、わざわざ写真を撮るために休日にどこかへ出かけていくことはほとんどない。あっても、近場で、そんなに絶景と呼べる場所には行くことはありません。どちらかというと、お散歩カメラという感じ。

ただし、一番の目的はこのブログで使用する写真を撮ることで、他人が見て、少しはいいなと思ってもらえそうなものにはしたい。少なくとも、印刷して飾ることまでは考えてはいません。ただし、趣味は深く掘り下げたい性分なので、できるだけハイスペックな写真にはしたいという気持ちはあります。

もっとも、このどっちつかず的なところが、いろいろと悩み続ける最大の理由なんでしょうけどね。プロではないけど、ハイ・アマチュアは目指したい。でも、かけれる時間はあまり無いので、できることは限定的で、いつまでたっても初心者と変わらない。

プロフェッショナルというのは、基本的に最高の性能の道具を使って最高の結果を残すべき立場にいるのですが、同時にそのためにかかる費用が見合っていて、利益として還元できることも必要です。

それに対してアマチュアの場合は、最低から最高までの道具の中からどれを使ってもよく、その結果に対する責任はありません。当然、利益が生まれる必要もない。だから、「レンズ沼」なんてものが出てくるわけです。

2018年6月16日土曜日

レンズ沼2018 (11) 本命はNIKKOR


ニコンのカメラを使っていると、当然レンズは純正のNIKKORを使うというのが、性能面でも、そして所持欲を満たすブランド力としても満足度が高くなります。

ただし、ニコン純正レンズは・・・価格が高いです。

最新、最高の単焦点をガンガン揃えたら、車が平気で買えてしまいます。そこで、登場するのがサードパーティ製の互換レンズ。日本ではSIGMA、TAMRON、TOKINARなどが有名。最近では中国製の、さらに安いレンズもけっこう登場しています。

実は、今までは価格、デザイン、性能の面からSIGMAのファンで、一台の一眼レフカメラに対して数本のレンズをSIGMAで揃えていました。

SIGMAは、この数年ラインナップを一新しても高性能化を図っており、純正ほどではないにしても、かなり値段が高くなってきています。安いだけではなく、性能面でのブラッシュアップを図ることはいいことなのですが、その結果、純正には無い独特の規格のレンズが増え、新規格の中で「普通」っぽいレンズのリニューアルは後回しになっている。

写真市場では、カメラは消耗品、レンズは一生ものみたいに言われることがよくあります。ただし、メカニカルな要素だけだった以前のレンズと違い、CPU内臓、超音波モーター内臓が当たり前になったデジタル時代向けのレンズは、一生というのは無理がありそう。

それでも、カメラ本体を変えても、レンズは使いまわしができるので、良好な中古品を選べばほとんど問題なく利用できるわけで、SIGMAの最新高機能レンズを買うなら、純正NIKKORレンズの中古が楽勝で買えてしまうようになりました。

いやはや、煩悩だらけで物欲が優ってしまうのが「レンズ沼」と呼ばれる所以であり、かつ恐ろしいところです。

そして、最近、決定的なことがありました。

SIGMAのマクロレンズは高い評価を得ていて、新規格でのリニューアルが待望されていました。自分の使っているSIGMA 50mm f2.8は、自分の所有レンズの中でも最も発売の古いもので、やはりAFの遅さは前時代的。そして、いよいよ新しいマクロが発売となったのです!! ・・・が、しかし・・・

えっ!? まじか!! ニコン用が無い・・・キャノン、ソニー用は登場しましたが、なんとニコン用は発売予定が無いとのこと。開発予定はあるらしいのですが、技術的な問題でストップ。

これは重大です。つまり、SIGMAの新規格を優先していくと、ニコンのカメラとの相性が悪くなっていくということ。今後登場してくる新製品でも、同様の事態が起こりうるということです。

・・・う~ん。SIGMA愛というか、信頼というか、とにかく一気に何かが萎んでしまったという感じです。実は、このことが自分のレンズ再々点検を始めた理由の大きな一つです。SIGMAからの脱却というと聞こえはいいですが、やっとここに来て純正レンズをまじめに検討するようになりました。

HPカタログに掲載されているニコン純正の現行NIKKORレンズについては、
広角ズーム FX用 4種類  DX用 3種類
標準ズーム FX用 5種類  DX用 4種類
望遠ズーム FX用 9種類  DX用 2種類
高倍率ズーム FX用 1種類  DX用 3種類
単焦点 FX用 32種類  DX用 1種類
マクロ FX用 4種類  DX用 2種類
PC FX用 4種類
魚眼 FX用 2種類  DX用 1種類
マニュアル FX用 8種類

こんなにある。フルサイズに移行した今ではAPS-Cサイズ専用のDXレンズは使えませんから除外したとしても、全部で69種類。すごい数です。どう考えてもプロでないと使えないようなもの、特殊な用途のものを除いても、半分以上はアマチュアの使用レンズとして検討する対象になってきます。

これが、まさに「レンズ沼」の入り口の看板です。今のところ、沼の中心、新しい水が湧き上がってくるところではなく、まずは岸辺に近い古いものが淀んでいる場所あたりを突っついてみているところ。

残念なことに・・・・

これが、めちゃめちゃ楽しいんですよね。

2018年6月15日金曜日

望遠でマガモ♀


何だかんだと言いながら何年かカメラをいじっているのに、今だに自分は初心者ですというのは、一向に写真技術が向上しないことの言い訳みたいで情けない。もちろん、知り尽くしたハイ・アマチュアでは無いのは確実で、あくまでも個人で楽しむレベル以上でも以下でも無い。

自分の身の丈に合ったレンズをいろいろと検討していますが、実際にはなかなか正解というものが見つからないものです。ネットには情報は山ほど見つかりますが、それが必ずしも自分にピッタリかというとそうでもない。

さんざん、重たいレンズは嫌だとか、高級レンズの品質がわかるわけでもないとか書いてきましたが、検討すればするほど答えがわからなくなってくるのに、何となく湧き上がってくる物欲だけは捨てきれずにいる。

とりあえず、現在のゴールデン・コンビである高倍率ズームと広角ズームの2本のレンズを携えて、いつもの通勤ルートだけでなく、ちゃんと撮影したくなる被写体を探しに行ってみました。

今回は、帰り道とは反対方向ですが、車で5分・・・って近いといえば近い、せせらぎ公園というところ。真ん中に大き目の池があって、結構いろいろな生き物がいるみたいです。

すぐに目についてはこちらのマガモ。オスは首から上が緑ですが、メスはちょっと地味。でも羽の先のちょっとだけ味うている青い色は鮮やかです。

わずか数メートルくらいしか離れていませんが、トリミング無しでこのくらいに写すと焦点距離は250mm。やっばり、通常の200mmまでの望遠ズームでは、ちょっと物足りない感じです。


そんなマガモがいる池の全体の光景です。今度は16mmの広角です。20mm以下だと、かなりワイド感が出ます。14mmまでいくと、たぶん辺縁部の歪曲がきつくなってくるんですが、16mmだとそれほど違和感はでませんね。歪曲を出すなら、むしろ魚眼を使う方が写真としては面白くなりそうな気がします。

やっぱり、普段使いとして、やはりこのくらいの焦点距離の範囲は欲しいなぁ。これを明るい高級レンズでこなそうとすると・・・お金もかかるけど、とにかく重たすぎてかなり気合をいれないと持ち出せませんね。

カメラ本体とこの2本のレンズで、3.5kgくらいでしょうか。このくらいなら、ショルダー・バッグに放り込んで日常的に持ち歩けます。これが身の丈にあっているということでしょうかね。

2018年6月14日木曜日

マクロでガー子ちゃん


よくあるあひるのガー子ちゃんです。

押すとがーっというか、ぴゅーっというか・・・とにかく鳴きます。

マクロレンズでの撮影です。

マクロは等倍撮影が可能なレンズ。ボディサイズは5センチ程度の物ですから、写真の枠内からはみ出るくらいまで、レンズを接近させることもできます。

焦点距離105mmで、通常なら中望遠単焦点レンズとでも呼ぶところですけど、等倍撮影レンズの威力でどアップです。

マクロレンズの被写界深度の浅さは、あらためてびっくりします。左目にピントを合わせていますが、本当に目だけと言ってもいいくらいで、くちばしもボケています。

ちょっとした揺れ、それがシャッターのスイッチを押す程度の物でも影響する可能性があります。プロなら、カメラは三脚に固定して、レリーズを使用するところでしょうね。

手持ち撮影というのは、大多数はアマチュア、それも初心者のすることなのかもしれません。

もっとも、お気楽でお手軽さを優先できるのがアマチュアの最大の武器。あまり神経質にならずに楽しみましょう。

2018年6月13日水曜日

望遠で水連

F5.6 1/2500sec ISO800 180mm (AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR)
都会だと、自然に近づいて写真を撮影することができる場所がなかなか思いつかない。特に水辺の光景がなかなか探せません。

川は護岸工事がしっかりされているし、そもそも川っぺりに降りれる場所がほとんど無い。

ちょっと離れると池がある公園が有るのはありますけど、車を停めておける場所が無いからなかなか難しい。

昭和記念公園くらいまで行けばいいんでしょうけど、近場というにはちょっと距離があります。

で、結局、思いついて行けるのは都筑中央公園くらいということで落ち着くんですが、ちょうど池の水連が見頃です。

ここの池は、ぎりぎり縁までは行けるので、けっこう水連に近づくことができるのですが、それでも単焦点ではきつい。望遠はどうしても必要です。

これで180mmですから、200mmまでの普通の望遠ズームだとテレ端に近く、一つの花に迫ることはできません。

というわけで、多少暗くても、300mmまでいける高倍率ズームはお散歩写真の必需品です。安物PLフィルターは使用していて、水面の反射はだいぶ抑えられています。

暗めのレンズでも望遠効果によるポケが出ているので、ほどほどの後ボケで悪くはないと思います。




2018年6月12日火曜日

自宅居酒屋 #12 トマトおでん


これも簡単。

基本、おでんですから、通常のネタと一緒でもいいんですけど、一緒の鍋に入れるとぐすぐすになっちゃうので、別立てにした方がいい。

関東の味なので、昆布仕立ての出汁です。

最初はぐつぐつ沸騰する感じで、皮の湯向きができたら止めてしばらく放置。味が浸みてきますので、食べる前にもう一度温める感じがよろしいかと。

オプションのとろろ昆布で飾りつけして完成です。

ミニトマトでは寂しいし、かといってあまり無大きいのも・・・まぁ、直径5センチ程度の大きさがちょうど良いかと思います。

2018年6月11日月曜日

レンズ沼2018 (10) レンズ選択のまとめ


一眼レフカメラ用の交換レンズは、純正、サードパーティーを問わず、各社とも似た様なラインナップが用意されています。

基本的には王道の各種焦点距離の単焦点レンズと、一定の焦点距離の幅をカバーできるズームレンズに分かれます。実用面を考えるとズームレンズはとても便利ですから、プロでもアマチュアでも広角側、標準域、望遠側の三本のズームレンズは持っている。

そして、明るいレンズは正義という鉄則から、ズーム全域でf2.8を保証する組み合わせを、麻雀の役満になぞらえて「大三元レンズ」と呼んでいます。

当然、そのパフォーマンスは圧倒的に高く、ちゃんと使い方を理解している人が使えば最高ランクの写真が撮れることは間違いありません。

ニコンの場合だと、
AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED
AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR
AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8 ED VR
という組み合わせですが、何しろ明るい大口径ズームですから、3本で3.5kgくらいの重量になり、カメラ本体と合わせれば5kgをふだん持ち歩くのはかなりしんどい話。

しかも値段が凄い。新品価格だと3本で100万円。中古でも60~70万円は覚悟しないといけません。それだけお金をかける腕が自分にはあるのかと疑問に思うのは当然ですが、ある程度知ってくると、より良いものが欲しくなるのがレンズ沼です。

小三元レンズと呼ばれる組み合わせもあって、
AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR
AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR
AF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VR
という組み合わせ。こちらはf4通しで、明るさはちょっと落ちる。そのかわり重量は2.5kg、値段も70万円でお財布にも少しは優しくなります。

ただ、少しわかってくると焦点距離全域にわたって写真を撮ることはなく、自分の好みの焦点距離というのはだいたい決まってくるものです。コレクションとして揃えることの達成感はありますが、それを使いこなすのかというと別問題です。

今のところ、これらのレンズは1本も所有していませんが、自分のレンズ沼のはまり具合を点検してみると、今のところはいずれも必要性はほとんど無いと言えそうです。

つまり、日常的にはいわゆる「物撮り」で、動きのないものが被写体。これは50mm前後の単焦点、あるいは105mmマクロが一番使いやすい。

そしてお散歩撮影では、圧倒的に高倍率ズームの出番。自分的には望遠200mmでは物足りません。ここは300mmは最低欲しいところです。

そして、旅行などで普段見ない広大な景色を見た時は広角ズーム、あるいは超望遠ズームを使いたくなる。

つまり、大三元、小三元のいずれも広角ズーム以外はあまり興味が湧いてこない。単焦点と高倍率ズームで十分に間に合ってしまいます。

大三元広角ズームであるAF-S 14-24mm f/2.8は、「神レンズ」と呼ばれ、キャノン・ユーザーからも垂涎の的になっていて、確かに興味はありますが、大枚はたいて清水の舞台から飛び降りる気持ちにならない。


というのは、SIGMAなら広角端12mmからあるんですよね。f4ですが、風景撮影(星空ではない)にはそれほどの明るさは求めませんし、そもそもこの広角の2mmの差が大きい。

風景の撮影ではNDフィルターとか、PLフィルターを使いたい場合が多々ありますが、前玉レンズが突出している関係で直接のフィルターの装着ができないというのも困りものです。

ですからどうせ広角端はがまんするなら、小三元のAF-S 16-35mm f/4がフィルター装着可能で、しかも手振れ補正もあって手持ち撮影メインの場合は使いやすいと思います。さらに、AF-S NIKKOR 18-35mm f/3.5-4.5G EDという広角ズームがあって、この三本の広角ズームでたくさんの人が購入するまで同じように悩むんですよね。

AF-S 18-35mm f/3.5-4.5は、広角端がさらに減ってしまいますが、こっちもフィルター装着可能で、値段も安く、しかも写りの評価が高い。何よりも一番の魅力は軽いことです。970gの大三元、680gの小三元に対して、385gという軽さは旅先では別の意味で正義です。

ただし、広角も18mmまで来ると、だいぶ面白みはなくなってきますよね。広角は、見た目の感じは、焦点距離が少なくなるほど急に変化が強くなります。18mmだと高倍率ズームの広角端24mmとの違いはだいぶ少なくなりますね。

結局、一番大事なのは、自分がどういう被写体を撮影したいのかということ。間違っていたら御免ですが、小さいお子さんをお持ちの方なら、運動会やレジャーでは機動性がある高倍率ズームが一番活躍するでしょうし、家では明るく撮れる標準単焦点も必要。

鉄道ファンなら、一番は超望遠でしょう。バード・ウォッチングなら、超望遠だけでなく、強力な手振れ補正、カメラ本体の連写性能なども大事な要素です。モデルさんの撮影会に積極的に出かける方は、標準から中望遠くらいの明るい単焦点。

登山などで美しい風景写真を撮りたい方は、荷物を絞りに絞って、まさに大三元、小三元のようなズーム・レンズ・セットですべてをこなすというのが理想だと思います。

ただし、何となくカメラを手にしてしまった一番最初は・・・まだ撮りたいものがはっきりしていないわけで、しばしば最初からレンズがセットになっているカメラボディを購入してしまう方も多いはず。

これを入門用として推薦する人もいれば、どうせ使わなくなって無駄になるからレンズセットはやめた方がいいと言う人もいます。少なくとも、よほどへんちくりんなレンズは付いていませんし、確かにレンズを単独で買うよりはかなりお得です。

最近はスマホでも、一頃のコンデジクラスの写真は撮れてしまうので、一眼レフカメラらしさを楽しむには少なくとも明るい単焦点は一つはあった方がいいと思います。そして、もう一本として、いろいろと使える高倍率ズーム。

結局、自分もいまだにそのパターンで、後は状況によって多少特徴的なレンズで遊んでいるという状況です(だから、いつまでも初心者なのかも)。レンズの性能はいろいろと言われていますが、プロでないなら、そして大きく印刷したいとか思わないなら、ぶっちゃけどれを使ってもそこそこ撮れるから商品として売られているわけです。

コレクターとして高級志向に走れば、もうお金はいくらあっても足りない世界です。安さ重視という方向性もありです。少しずつ自分の撮りたいものをはっきりさせながら、長く楽しむようにしたいと思います。

2018年6月10日日曜日

レンズ沼2018 (9) 望遠単焦点


単焦点レンズを使いこなせるようなら、立派な写真家というのは確かに真実の部分がありそうです。使いこなしているというのは、自分が撮りたいと思う被写体によって最適な単焦点を選択するということ。

ところが素人の素人たる所以は、一本でいろいろな焦点距離をまかなえるズームレンズに頼ってしまうところ。ズームを使うと、まずファインダーを覗いて、ズーミングしているうちに撮りたい被写体が後から決まってくる感じ。

つまり、撮りたいものがあって初めて写真が成り立つのに、先にレンズありきというのは、少しでも芸術性を出したいともがく永遠の初心者にすぎません。

・・・なんてかっこいいことを言っても、現実的にはズームの利便性を否定することはできません。ただし、少しでもレンズに明るさは求めたいという、けっこう相反する希望も捨てるわけにはいきません。

単焦点の良い所は、何と言っても明るさ。明るいレンズは、暗い場所での撮影に強く、また美しいボケ味を楽しむことができます。

例えばモデルに張り付くように撮影するカメラマンなら、ファインダーの中一杯に被写体を見て、35~50mmの単焦点レンズを使用していることでしょう。でも、素人はもっと離れての撮影になるてしょうし、そもそもモデルさんの撮影会なんぞに行く機会なんてありません。

実際には、歩いていてちょっと「いいかも」と思う植物や、街中の犬や猫が被写体ですから、そんなに近くまでは寄ることができない場合が多く、望遠側の方が使い勝手がいいものです。

となると、望遠側の70~100mmくらいの焦点距離のレンズが、写したい被写体と背景とのバランスがよさそうです。それが単焦点なら、比較的明るく背景も適度にボケてさらにテンションが上がります。


そこで用意したのが、Nikonの単焦点マイクロレンズで、AF-S VR Micro Nikkor 105mm f/2.8 G IF-EDというもの。

選択した理由は、まずは当然焦点距離ですが、次にf2.8というほどほどに明るいということ。そして、手持ち撮影にはぜひ欲しい手振れ補正のVR機構があること。おまけとしては、ニコンの売りであるナノクリスタルコーティングのレンズというのもポイントが高い。

そこで、もうお気づきと思いますが、単焦点レンズではなく、単焦点マイクロレンズというのがミソ。接写等倍撮影ができるマクロレンズのことを、ニコンではマイクロレンズと呼んでいます。

マクロレンズはすでにSIGMAの50mmを持っていて重宝しているのですが、何しろ古いレンズでAFのスピードはめちゃめちゃ遅い。通常の50mm単焦点として使うにはかなり難があります。マクロとしては、被写体が動かずしっかり寄れる物ならOKです。

でも、虫とかを撮影しようと思うとレンズの鼻先数センチとかは無理ですから、ある程度の距離が必要なので、100~150mmくらいの方が使い勝手がいい。


ですから、自分のカメラの使い方からすると、実際の「標準」と言える焦点距離はこの105mmくらいが実用性が高いというわけで、しかもかなり接近してのマクロ撮影も可能なこのレンズは二度美味しいということになります。

2018年6月9日土曜日

レンズ沼2018 (8) 広角単焦点


よく聞くのが、「標準の焦点距離は50mm」ということですが、実際に人が凝視している時の視野に入ってくる光景に近いということ。

実際の景色をぼーっとして見ている状態だと、50mmよりもやや広めの範囲が視界に入ってくるので35mm位のやや広角の方が自然な感じになりやすいようです。

ということで、風景写真を中心に撮影するなら広角の単焦点レンズの方がより自然な雰囲気を描写できるわけなんですが、ただし注意も必要。

まず、画角が広くなった分、写らなくてもいいよけいな物が入り込んだりしやすいということ。ファインダーの中央付近にどうしても注意がいきやすいので、周辺にまで神経を行き届かすことが大事。

それと、風景の場合は強いボケはあまり必要ないことが多い。つまり、それほど明るいレンズでなくてもいいんじゃないかと。

ただし、広角単焦点の明るいレンズの用途として、絶対的な正義を発揮してくれるのが星空の撮影らしい。星なんかほとんど無いに等しい都会でしか被写体を探せない自分としては、羨ましい限りの話です。

いろいろなレンズを購入していますが、それぞれ使ってみて納得していて、基本的に後悔はしたことは無い・・・はずなんですが、実は一つだけ買わなくてよかったと思っているレンズがあるんです。


それはSIGMAの20mm F1.4 DG HSM Artというもの。フルサイズ用に明るい単焦点が欲しい!! っと思って、ついつい風景の撮影で広角が好きなので購入してしまいました。

ところが、超広角というわけでもなく、標準とは程遠い。明るい大口径レンズでかさばるし、とにかく重たい。けっこうな値段がしたんですが、どうしても適切な使い道がわからない。

広角というなら超広角ズームがあるので、そっちで12mmまで広げた方が面白い。スナップ写真に使うは広すぎて困るし、ボケを出そうと被写体に接近すると広角の意味がなくなってきます。

多分標準レンズとして、50mmよりはもう少し広めの画角が欲しいということなら、確かに35mmくらいの単焦点レンズの方が使い勝手が良さそうに思います。その場合は、強いボケは必須ではなく、35mmを含む高倍率ズームで十分に間に合いそう。

というわけで、完全に持て余してしまいました。人によって、何を中心に撮影するのかはいろいろです。レンズを選ぶときは、当然ネットのレヴューなどを参考にするわけですが、それだけを信じてもも、自分が撮りたいものをはっきりさせておかないとダメという事です。

2018年6月8日金曜日

レンズ沼2018 (7) 標準単焦点


どうしても、1本で様々な焦点距離に対応できるズームレンズの便利さに目が行ってしまうのは、素人の紋章みたいなところ。

いいじゃないか、ズームで。そんなに何本ものレンズを日常的に持ち歩くわけにはいかないんだから、と開き直ってみますが、多少は初心者から抜け出たいという気持ちも捨てがたい。

で、写真に詳しい人に言わせると、「一眼レフの醍醐味はレンズ交換。レンズと言えば単焦点」ということになる。ズームと違って、単焦点レンズは一定の画角を動かせないわけですから、撮りたい構図を自分の足を動かしてファインダーの中に持ってこないといけません。

それが面倒だと言ってしまえば、そこで話はおしまいです。単焦点レンズを使用する場合は、シャッターを切る時点で、自分の撮りたい写真がある程度出来上がっている必要があるので、より無駄にシャッターを切らなくなります。

それだけ意識して写真を撮ることになり、それがただの素人がカメラを構えるのとは一味違うことにつながります。でも、そんなに難しく考えることはありません。

何故なら、20世紀まではみんなが使った「写ルンです」のようなフィルム装填済みバカチョンカメラは全部単焦点レンズだった。デジタルと違って、一回一回のシャッターだって、けっこう考え抜いて押したはずです。昔は誰もがやっていた撮影法に戻るだけの話。

でもって、広角から望遠域まで、いろいろな単独の焦点距離のレンズが各社から発売されています。その中で、焦点距離50mmというのが、人の眼の見え方に近いという理由で「標準」とするのが一般的。

実際はもう少し広角側の方が、写真らしい感じになるとも言われています。とはいえ、各社とも50mm単焦点レンズは「撒き餌レンズ」と異名を取るほど価格を安くしてレンズ沼におびき寄せる餌にしています。

最初から初心者でないという猛者なら見向きもせずに別のレンズを購入するのもあるかもしれませんが、確かに安くてかなり高性能で、いろいろな撮影に使いやすいことは間違いないので、一本は持っていて困ることはありません。

APS-C機のD7200を使っていた時は、SIGMAの30mm F1.4 DC HSM Artを使用していました。30mmですが、実際はフルサイズ換算で1.5倍の45mmですから、ほぼ標準単焦点と呼べるもの。

Artラインのレンズで、F1.4と明るいだけあって、たぶんその写りは素晴らしいものだと思います。ただ残念なのはAPS-C専用レンズなので、フルサイズ機では四隅にケラレが出てしまうので使うことができません。

Nikonの撒き餌レンズはAF-S NIKKOR 50mm f/1.8Gということになると思いますが、中古だと1~1.5万円で手に入ります。当然、コストパフォーマンスは高く、おススメのレンズとしてたいてい推薦されています。

ただ、どうせなら・・・このどうせならというのがレンズ沼にはまっている証拠みたいな気持ちなんですが、どうせなら少しでも明るいレンズが欲しいということになる。


無いならしょうがありませんが、あるんですよ、f1.4のレンズが。それがAF-S NIKKOR 50mm f/1.4Gということで、中古の値段は3万円ちょっと。1.4になるだけで、ボケの美しさの違いは初心者でもわかります。どうせ買うならこっちでしょう。

いつものとっちらかった食卓の上に罠とグラスを並べただけの写真なのに、美しい無理のない前ボケと後ボケで、ちよっとおしゃれなラウンジで撮ったかのような雰囲気になってしまいます。

この感じをズームレンズで出すのはかなり大変です。プロの写真家は、いろいろなテクニックで何とかするかもしれませんが、素人でも明るい単焦点で簡単にできるのが嬉しい。

ズームに比べるとレンズの構造が単純化されるので、小さくて軽くなるという利点があるのですが、どうも最近は明るさを求めて高級化・大口径化の傾向にある。

それは特にSIGMAのArtラインに顕著です。たくさんの種類の単焦点が登場していますが、どれも1kgくらいの重量級で、単焦点大好き人間でも何本も持ちあることは無理っぽい。やはりArtラインの素晴らしさは認めつつも、何か違う方向に向かっている感は否めません。

その点、NikonのAF-S NIKKOR 50mm f/1.4Gは、Nikon最新のスペックの物ではありませんが、300g弱という軽さは特筆すべきポイント。ちょっとポケットに入れておくこともできるので、ここはという時に簡単に登場させることができます。

とにかく、持っていて絶対に損が無い一本。単焦点が好きになったら、ここから広角側、望遠側にお気に入りの画角を探してみるのがよさそうです。

2018年6月7日木曜日

第23回 田園都市リウマチフォーラム


年3回のペースで続けてきた田園都市リウマチフォーラムは、昨夜で23回目。

大きな学会、研究会は別として、この手の限定した地域の小さな勉強会としては、けっこう続いている方だと思います。

実質的な運営は、自分たちのような世話人だけでは、なかなか困難なので、製薬会社の協力が不可欠。もちろん製薬会社も、自社製品の情報活動の一環としてメリットがあると考えてくれるから共催として動いてくれます。

ただ、そこで製薬会社の製品に限定したテーマだけになってしまうと、会の内容は限定されて実地医家にとっての価値が少ない会になってしまいます。

そのあたりのバランスが難しいところですが、できるだけ実際の診療の中で必要と思う内容を勉強することを目的にするというスタンスは堅持されてきたと思います。

今回の講演も、まさにそんな話。小児リウマチがテーマです。

通常、自分たちが携わっているのは成人に発症する「関節リウマチ」なのですが、小児期に発症する関節炎を主体とする病気もあって、そのまま大人になれば関節リウマチと基本的には同じ病態です。

当然、こどもに起こる問題は小児科で診療することになるので、小児期のリウマチは我々が直接診療する機会はほぼ無いと言えます。

ですから、積極的に知っておかなければ困るわけではありませんが、大人になって通常のリウマチ科へ通院する患者さんはいるわけで、まったく知りませんでは済まされない。

講演をしていただいたのは、国内で小児リウマチについては知識・経験がトップクラスの日本医科大学の伊藤保彦教授です。

伊藤先生の基本的な立場は、リウマチ科、膠原病科、整形外科とかではなく小児科の先生です。大変優しい物腰の先生で、積極的に話を理解してもらおうとする態度が明白な講演だったと思います。

小児科医の仕事は「9割はかぜ」で、「かぜかかぜじゃないのかを見分けることが大事」とのこと。そうは言っても、残りの1割に、全身にわたる様々な病気が含まれるから大変です。小児リウマチは、その1割の中のごく少数。

大人と違って、患者さん本人だけでなく親も相手にしないといけないので難しいのではと質問したんですが、その答えは「確かに難しいところもありますが、病院から出れば親は必ず子の面倒を見てくれるから大事」というものでした。

確かに、逆に親のことに付いてきて口を出す子はいますが、実際の世話はせず、施設や病院に任せっきりという例は少なくはありません。小児科では、親はこどもの病気と闘うための信頼できる仲間だということ。

おそらく話したいことがたくさんあって、その中でもエッセンスを絞り出した講演だったと思いますが、伊藤先生にはまだまだたくさんの引き出しがあることは明かでした。また、更なる続きの話をしていただきたくなる講演だったと思います。

2018年6月6日水曜日

レンズ沼2018 (6) 高倍率ズーム


コンデジで、性能を見る指標の一つに光学×倍ズームというのがあります。レンズの焦点距離をズームする幅が、最小から最大までで何倍に変化させられるかということ。

デジタルズームは画像があからさまに荒くなるだけで、実質的には実用性に乏しいのですが、光学ズームは時と場合によっては物凄い威力を発揮するものです。

コンデジはレンズ固定ですから、光学×倍を売りにできます。ところが、一眼レフではこの表現はほとんど問題にされません。何故かというと、レンズを交換して使うのが前提にあるから。

光学的拡大はレンズの性能です。交換用レンズでは、焦点距離を表記する習慣なので、わざわざ何倍とは呼びません。例えば、焦点距離が25mmから100mmまで変えられるズームレンズは、光学4倍ズームといえます。

一眼レフカメラ、あるいはレンズ交換式のカメラ全般を使うということは、使用するTPOによって、最適なレンズを選択して使用することが最大の利点です。本来は明るいのから暗いのまで、各種焦点距離のレンズを、使い分けるのが本道。フルサイズ一眼レフならなおさらのこと・・・

つまりズームレンズは邪道だという意見があって、しばしばズーム使うならコンデジにしろという意見が出されます。特に拡大率10倍を超えるようなズームレンズは、高倍率ズームと呼ばれ通からは嫌われる。

とはいえ、やはり便利なことは間違いない。普通なら、数本のレンズでカバーする焦点距離の範囲を、たった一本のレンズでまかなえる。大量の機材をいつでも持ち歩ける人はいいですが、スーパー・アマチュアとしては普通は1本、多くても2本です。

そんなわけで、高倍率ズームは「便利ズーム」と呼ばれ、玄人からは忌み嫌われる存在ですが、自分を含め素人的には現実的な選択肢として主力のレンズとして重要なものです。広角領域から望遠領域まで、一本のレンズですませられるというのは捨てがたい魅力。

玄人が嫌がる理由は、高拡大を可能にするためにレンズの構造が複雑になりどうしても暗いレンズになってしまうという最大の欠点があるからです。でも、デジタル時代になって、写真はカメラとレンズだけでなく、パソコンでの「現像」と呼ぶ画像調整を経て完成するので、欠点の多少のカバーは可能です。


APS-C機用の高倍率ズームレンズは、比較的選択肢があります。しかし、フルサイズ用となるとかなり限定的。SIGMAは古い型番にはありますが、現在はカタログ落ちで、中古もほとんど出回っていません。また、手振れ補正機能は無く、AFも今の基準からすればかなり遅いはずで、いろいろなシャッター・チャンスに対応できるものとは云い難い。

最初に使っていたのはTAMRONで、28-300mm F3.5-6.3 Di VC PZDというもの。光学10.7倍で写りはそこそこ悪くはありませんし、とにかく軽い。中古なら5万円を切る安さも魅力的です。

さすがズームのTAMRONと言われるだけあって、旅行などに持ち出すには最適な一本なんですが、何とも言えない物足りなさが残ることも否めない。本来便利ズームに求めてはいけないところなんですが、ちょっとしたボケの足りなさ、くっきり感の少なさなどで大満足とはならない。

そこで、まったくカタログスペックとして同一性能のレンズをダブって購入するのは初めての事ですが、純正Nikkorレンズをついに購入しました。

AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VRというもので、現行カタログにあります。中古だと6万円台からあって、ニコンのレンズとしては手が出しやすい価格。

手振れ補正は弱めという評判ですし、今のニコンの主力のナノクリスタルコートではありませんが、あくまでも10万円以上するレンズと比べての話。素早いAFと、全域での解像度は十分すぎる感じがします。

TAMRONより大き目で重たいのは残念ですが、Nikkorというブランドに対する満足感もあり、最低一本だけ持ち歩くなら最強のレンズと思います。

2018年6月5日火曜日

レンズ沼2018 (5) マクロ


超近接撮影で、小さなものを画面一杯に見せるような写真が、一般的にマクロ撮影と呼んでいます。そのためのレンズがマクロレンズです(ちなみにNikkorではマイクロレンズと呼ぶので紛らわしい)。

マクロレンズは単焦点レンズの一つであり、通常は50~150mmくらいの幅の中から単一の焦点距離を持っています。一番の特徴は最大撮影倍率で、通常は1倍で1:1と表記されています。

例えば標準的な50mmの単焦点レンズでは、最大撮影倍率が0.12倍となっていれば、だいたい1/8倍で、1:8ということ。1/2倍、あるいはぎりぎり1/3倍まではマクロレンズの範疇に入るかもしれません。

最大撮影倍率は、カメラのセンサー上にどれだけの大きさで写せるかを示す数字です。ピントを合わせられる最も近い位置を最短撮影距離と呼び、その場所にあるものが同じ大きさでセンサー上に投影されるのが1:1ということです。

例えば最短撮影距離0.5mで最大撮影倍率0.12倍のレンズの場合、センサーから50cmの位置にある長さが10cmのものは、センサー上に1.2cmの大きさで投影されるということになります。

マクロレンズは最短撮影距離はほぼレンズ面から数cmの位置にあり、最大撮影倍率が1倍ですから、そのままセンサーの大きさと同じ大きさの範囲(フルサイズでは、36×24mm、APS-Cなら、23.7×15.7mm)を切り取れるということです。


自分が使用しているのは、SIGMA 50mm f2.8 EX DG MACROというもので、けっこう古く、現行ラインナップにはありません。しかしSIGMAのマクロは「カミソリマクロ」と異名をとる名品と言われています。

残念ながら、Afのスピードは遅くて、手振れ補正もありません。ただ、撮影目的を考えると、瞬間を逃したくない動態撮影をするわけではありませんし、特に不便はありません。何よりも、軽い。小さい。そして安い!!

しかも、マクロレンズの面白いところは、基本的に比較的明るい単焦点レンズで、しかも通常の単焦点よりも被写界深度が浅いので、とにかくよくボケが出るということ。

上の写真の様に、普通のスナップ撮影で使用すると、背景はほとんどボケてどういう場所かまったくわからないくらいになります。マクロといっても近接撮影だけではなく、ボケを強調したいスナップでも威力を発揮するわけです。

さて、久しぶりにマクロレンズを買いなおしたくなった・・・というのは、SIGMAのArtシリーズに、ついにマクロがリニューアルして登場したからなんです。

70mmの中望遠で、いっそうスナップ撮影目的を意識したものになっていて、これは物欲をそそる!! と思ったんですが・・・な、な、なんと、キャノンとSony用しか出ない。

当然あってしかるべきNikon用については、NikonのAFシステムとの兼ね合いで開発保留状態らしい。ということは、今後のSIGMAの新しいレンズでも同様の懸念があるということで・・・Nikkor高すぎでSIGMA頼りの者としては不安が一杯です。



2018年6月4日月曜日

レンズ沼2018 (4) 超広角ズーム


広角レンズは、標準レンズよりも焦点距離が短いもの、つまり広い画角を持つレンズということ。

ということは、焦点距離はいくつでもいいわけですが、実際には35mmくらいから広角、20mm以下になると超広角という雰囲気でしょうか。

広角になるほど被写界深度が深くなり、ピントが合う範囲の奥行きが長くなります。これはボケが出にくくなるということ。ですから、広角レンズは、幅広い範囲を写しこみ、魚眼レンズほどまでではないほどほどの歪みを楽しむためのもの。


自分が使っているのは、SIGMA 12-24mm F4.5-5.6 II DG HSMです。今は、バージョンアップしてArtシリーズからArt 12-24mm F4 DG HSMが発売されています。

さらに、最近になって、Art 14-24mm F2.8 DG HSMも登場しました。焦点距離は2mm長くなりますが、f2.8の明るさが魅力です。

Nikon純正のF2.8で統一された明るいズームレンズで、広角域・標準域・望遠域をそれぞれ担う3つをまとめて「大三元レンズ」と呼んで、マニアは崇め奉っています。

実は、その中の一つが、AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDという超広角レンズで、今どきの流行りの表現をすると「神レンズ」と呼ばれている。

キャノン・ユーザーも羨むといわれるくらい、あるいはこのレンズを使いたいからNikonにしたという人もいるくらい凄いレンズらしい。

ただし、値段が・・・

超広角は楽しいですが、それメインで使うわけではありませんから、さしあたって買いなおす予定はありません (宝くじが当たれば別ですけど)。

2018年6月3日日曜日

レンズ沼2018 (3) 標準ズーム


焦点距離50mmが人の眼の見え方に最も近いと言われているため、焦点距離50mm前後をカバーするレンズを標準レンズと呼んでいます。

50mmの単焦点レンズだけで勝負してもいいわけですが、±25mm程度の範囲を合わせてカバーできるズームが使い勝手が良く、そういうレンズを標準ズームレンズを呼びます。

できるだけ各焦点距離で途切れなく撮影できるようにレンズをそろえるのがレンズ沼の入門編で、さらに個別の特徴に秀でたレンズや、少しでもf値の少ない明るいレンズを物色するようになると本格的に沼にはまることになります。

いずれにしても、最初の一本として標準ズームは欠かせないものですが、自分の場合はSIGMA Art 24-105mm F4 DG OS HSMがそれに相当します。


SIGMAのArtシリーズは、単なる互換レンズの域を超えて、高性能な、時には純正を凌ぐ、あるいは純正には無いような独特なレンズのシリーズです。

24-105は比較的シリーズの初期に登場したもので、一般的な標準ズーム域より、もう少し広角側も望遠側も焦点距離を拡大しているため、使い勝手が良くなっています。

ただし、その分重量もあり、またf値もちょっと大きめ。しかし、各種のレヴューでは、その描写力は高く評価されていて、高価なArtシリーズの中では価格も抑えられています。

今回は、わざと焦点を合わさず、光のボケ具合を確認する写真を撮ってみました。

樹木の葉の間からちらちらと漏れてくる太陽光を撮影していますが、たくさんの光の点がきれいな丸ボケになっています。

でも、よく見ると中心から円周性に離れていくほどやや楕円形につぶれてくるのがわかります。もちろん、このような歪みはレンズにはつきもので、これも許容範囲です。

ところで、普段の持ち歩きで、レンズは1本だけとなると、望遠側がちょっと物足りない。さすがに、バズーカ砲のような巨大な超望遠ズームは持ち歩けません。

そこで標準ズーム域を含んで、望遠側が200~300mmまで焦点距離を伸ばしたものを高倍率ズームレンズ、あるいは一般的に「便利ズーム」と呼んだりします。

当然のことながら、便利ズームは利便性を優先するもので、f値は大きくなり画質も低下しがち。そこを許容して、開き直って使うしかありません。

TAMRON 16-300mm F3.5-6.3 DiII VC PZD MACROというレンズが、値段も安く、しかも大変軽くできていて、まさに普段の持ち歩きようとして重宝します。描写力についても贅沢を言わなければ、標準的なところで問題はありません。

ですが、ちょっとは気の利いた写真らしい写真を撮りたいと思うと、なかなか説明しにくいのですが、何となくつまらない。

SIGMAは、以前にフルサイズ用の28-300mmという高倍率ズームを出していましたが、現行のラインナップからは消えています。たまに中古で出回りますが、今どきの超音波モーターではないですし、手振れ補正機能もありません。

というわけで、ニコンのカメラ・ユーザーとしては、いよいよ沼の中心部、本丸のNikkorレンズを漁ることになりそうです。