24mm f4
24mm f8
一番の特徴は、絞りがどの焦点距離であってもf4通しであることと、一般的な標準ズームよりも望遠側が広めの120mmまであること。
定評のあるニコンの反射防止コーティングであるナノクリスタルコートを採用し、逆光に強く、ゴースト、フレアなどが出にくい。そして、3.5段の手振れ補正を搭載しています。
ネットでいろいろと検索すると、必ずしも評判は「優秀」とは言えません。その原因は、上の写真を見てもわかる通り、広角端24mmでの樽型の歪曲収差・絞り開放での周辺減光が目立つという点です。
ただし、周辺減光は絞ってf8であればほとんど目立ちません。歪曲はズームレンズの宿命みたいなところで、それを問題にするくらいの人は、パソコンでの「現像」作業をこまめにするのでしょうから、いくらでも修正できる範囲だろうと思います。
上左 50mm f4 上右 50mm f8
下左 120mm f4 下右 120mm f8
焦点距離を変えていくと歪曲収差も、周辺減光も緩和され目立たなくなってきます。一般的な35~85mmの標準域では、それほどの欠点にはならないと思います。
あくまでも24mmの広角端や120mmの望遠端はサービスみたいなものですから、多少の画質の問題には目をつぶって、レンズを変えずに対応できるという利便性を優先すると考えることが大事だろうということです。
色乗りは悪くない印象ですが、解像度については、やや甘いレンズかもしれません。JPEG形式でパソコン上での使用という考えなら許容範囲ですが、おおきく印刷するには物足りないかもしれません。
利便性という意味では、最大径84mm×長さ103.5mm、重さ710gという大きさは、小さすぎず大きすぎずでカメラボディとのバランスもちょうど良いと思います。
フィルター径は、比較的よくある77mmなので、他のレンズの間でレンズキャップやフィルターの使いまわしがしやすい点も悪くはありません。
また、希望小売価格は172,800円ですが、実売価格は10万円程度、中古なら6万円程度で手に入れやすい。
初心者~中級者向けに、基本的な性能はおさえた上で、あくまでもこれ1本で多くのことに対応できることを目的とした、まさに「標準」の「便利」ズームレンズです。