よく聞くのが、「標準の焦点距離は50mm」ということですが、実際に人が凝視している時の視野に入ってくる光景に近いということ。
実際の景色をぼーっとして見ている状態だと、50mmよりもやや広めの範囲が視界に入ってくるので35mm位のやや広角の方が自然な感じになりやすいようです。
ということで、風景写真を中心に撮影するなら広角の単焦点レンズの方がより自然な雰囲気を描写できるわけなんですが、ただし注意も必要。
まず、画角が広くなった分、写らなくてもいいよけいな物が入り込んだりしやすいということ。ファインダーの中央付近にどうしても注意がいきやすいので、周辺にまで神経を行き届かすことが大事。
それと、風景の場合は強いボケはあまり必要ないことが多い。つまり、それほど明るいレンズでなくてもいいんじゃないかと。
ただし、広角単焦点の明るいレンズの用途として、絶対的な正義を発揮してくれるのが星空の撮影らしい。星なんかほとんど無いに等しい都会でしか被写体を探せない自分としては、羨ましい限りの話です。
いろいろなレンズを購入していますが、それぞれ使ってみて納得していて、基本的に後悔はしたことは無い・・・はずなんですが、実は一つだけ買わなくてよかったと思っているレンズがあるんです。
それはSIGMAの20mm F1.4 DG HSM Artというもの。フルサイズ用に明るい単焦点が欲しい!! っと思って、ついつい風景の撮影で広角が好きなので購入してしまいました。
ところが、超広角というわけでもなく、標準とは程遠い。明るい大口径レンズでかさばるし、とにかく重たい。けっこうな値段がしたんですが、どうしても適切な使い道がわからない。
広角というなら超広角ズームがあるので、そっちで12mmまで広げた方が面白い。スナップ写真に使うは広すぎて困るし、ボケを出そうと被写体に接近すると広角の意味がなくなってきます。
多分標準レンズとして、50mmよりはもう少し広めの画角が欲しいということなら、確かに35mmくらいの単焦点レンズの方が使い勝手が良さそうに思います。その場合は、強いボケは必須ではなく、35mmを含む高倍率ズームで十分に間に合いそう。
というわけで、完全に持て余してしまいました。人によって、何を中心に撮影するのかはいろいろです。レンズを選ぶときは、当然ネットのレヴューなどを参考にするわけですが、それだけを信じてもも、自分が撮りたいものをはっきりさせておかないとダメという事です。