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2018年6月5日火曜日
レンズ沼2018 (5) マクロ
超近接撮影で、小さなものを画面一杯に見せるような写真が、一般的にマクロ撮影と呼んでいます。そのためのレンズがマクロレンズです(ちなみにNikkorではマイクロレンズと呼ぶので紛らわしい)。
マクロレンズは単焦点レンズの一つであり、通常は50~150mmくらいの幅の中から単一の焦点距離を持っています。一番の特徴は最大撮影倍率で、通常は1倍で1:1と表記されています。
例えば標準的な50mmの単焦点レンズでは、最大撮影倍率が0.12倍となっていれば、だいたい1/8倍で、1:8ということ。1/2倍、あるいはぎりぎり1/3倍まではマクロレンズの範疇に入るかもしれません。
最大撮影倍率は、カメラのセンサー上にどれだけの大きさで写せるかを示す数字です。ピントを合わせられる最も近い位置を最短撮影距離と呼び、その場所にあるものが同じ大きさでセンサー上に投影されるのが1:1ということです。
例えば最短撮影距離0.5mで最大撮影倍率0.12倍のレンズの場合、センサーから50cmの位置にある長さが10cmのものは、センサー上に1.2cmの大きさで投影されるということになります。
マクロレンズは最短撮影距離はほぼレンズ面から数cmの位置にあり、最大撮影倍率が1倍ですから、そのままセンサーの大きさと同じ大きさの範囲(フルサイズでは、36×24mm、APS-Cなら、23.7×15.7mm)を切り取れるということです。
自分が使用しているのは、SIGMA 50mm f2.8 EX DG MACROというもので、けっこう古く、現行ラインナップにはありません。しかしSIGMAのマクロは「カミソリマクロ」と異名をとる名品と言われています。
残念ながら、Afのスピードは遅くて、手振れ補正もありません。ただ、撮影目的を考えると、瞬間を逃したくない動態撮影をするわけではありませんし、特に不便はありません。何よりも、軽い。小さい。そして安い!!
しかも、マクロレンズの面白いところは、基本的に比較的明るい単焦点レンズで、しかも通常の単焦点よりも被写界深度が浅いので、とにかくよくボケが出るということ。
上の写真の様に、普通のスナップ撮影で使用すると、背景はほとんどボケてどういう場所かまったくわからないくらいになります。マクロといっても近接撮影だけではなく、ボケを強調したいスナップでも威力を発揮するわけです。
さて、久しぶりにマクロレンズを買いなおしたくなった・・・というのは、SIGMAのArtシリーズに、ついにマクロがリニューアルして登場したからなんです。
70mmの中望遠で、いっそうスナップ撮影目的を意識したものになっていて、これは物欲をそそる!! と思ったんですが・・・な、な、なんと、キャノンとSony用しか出ない。
当然あってしかるべきNikon用については、NikonのAFシステムとの兼ね合いで開発保留状態らしい。ということは、今後のSIGMAの新しいレンズでも同様の懸念があるということで・・・Nikkor高すぎでSIGMA頼りの者としては不安が一杯です。