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2018年6月3日日曜日
レンズ沼2018 (3) 標準ズーム
焦点距離50mmが人の眼の見え方に最も近いと言われているため、焦点距離50mm前後をカバーするレンズを標準レンズと呼んでいます。
50mmの単焦点レンズだけで勝負してもいいわけですが、±25mm程度の範囲を合わせてカバーできるズームが使い勝手が良く、そういうレンズを標準ズームレンズを呼びます。
できるだけ各焦点距離で途切れなく撮影できるようにレンズをそろえるのがレンズ沼の入門編で、さらに個別の特徴に秀でたレンズや、少しでもf値の少ない明るいレンズを物色するようになると本格的に沼にはまることになります。
いずれにしても、最初の一本として標準ズームは欠かせないものですが、自分の場合はSIGMA Art 24-105mm F4 DG OS HSMがそれに相当します。
SIGMAのArtシリーズは、単なる互換レンズの域を超えて、高性能な、時には純正を凌ぐ、あるいは純正には無いような独特なレンズのシリーズです。
24-105は比較的シリーズの初期に登場したもので、一般的な標準ズーム域より、もう少し広角側も望遠側も焦点距離を拡大しているため、使い勝手が良くなっています。
ただし、その分重量もあり、またf値もちょっと大きめ。しかし、各種のレヴューでは、その描写力は高く評価されていて、高価なArtシリーズの中では価格も抑えられています。
今回は、わざと焦点を合わさず、光のボケ具合を確認する写真を撮ってみました。
樹木の葉の間からちらちらと漏れてくる太陽光を撮影していますが、たくさんの光の点がきれいな丸ボケになっています。
でも、よく見ると中心から円周性に離れていくほどやや楕円形につぶれてくるのがわかります。もちろん、このような歪みはレンズにはつきもので、これも許容範囲です。
ところで、普段の持ち歩きで、レンズは1本だけとなると、望遠側がちょっと物足りない。さすがに、バズーカ砲のような巨大な超望遠ズームは持ち歩けません。
そこで標準ズーム域を含んで、望遠側が200~300mmまで焦点距離を伸ばしたものを高倍率ズームレンズ、あるいは一般的に「便利ズーム」と呼んだりします。
当然のことながら、便利ズームは利便性を優先するもので、f値は大きくなり画質も低下しがち。そこを許容して、開き直って使うしかありません。
TAMRON 16-300mm F3.5-6.3 DiII VC PZD MACROというレンズが、値段も安く、しかも大変軽くできていて、まさに普段の持ち歩きようとして重宝します。描写力についても贅沢を言わなければ、標準的なところで問題はありません。
ですが、ちょっとは気の利いた写真らしい写真を撮りたいと思うと、なかなか説明しにくいのですが、何となくつまらない。
SIGMAは、以前にフルサイズ用の28-300mmという高倍率ズームを出していましたが、現行のラインナップからは消えています。たまに中古で出回りますが、今どきの超音波モーターではないですし、手振れ補正機能もありません。
というわけで、ニコンのカメラ・ユーザーとしては、いよいよ沼の中心部、本丸のNikkorレンズを漁ることになりそうです。