Blue Noteのというジャズ・レコード会社の中でも特に人気があり、ハード・パップと呼ばれるジャズの中でもファンキー(汗臭さ)を強く感じられる音楽を代表するレコード。そしてアート・ブレイキーのドラムを堪能できる、ブレイキーにとっても代名詞ともいえるレコードです。
冒頭、タイトル曲の「モーニン」では、若々しいリー・モーガンが、俺はこんなに吹けるんだぜと言わんばかりのテクニックをバリバリに聴かせる。バンドの理性であるべきベニー・ゴルソンも、いつもよりはじけ気味。
どうしても先代のホレス・シルバーのピアノと比べて聴き劣りするボビー・ティモンズ、可も無し不可も無しのジミー・メリットの短いベース・ソロを経て、今回のアルバムの登場人物紹介が終了。
軽快に数曲流して、ブレイキー大将がいよいよ見せ場を作るのが「ドラム・サンダー組曲」で、曲としてはベタなメロディでドラムソロのきっかけ程度の役割。とにかく7分半、ブレイキーのドンドコドンを聴くわけですが、組曲というくらいで、いろいろなパターンを組み合わせて飽きさせません。
最後に、ブレイキーの代表曲でもある「ブルース・マーチ」。えっ、こんな鼓笛隊みたいな音楽がジャズになるのか? と一瞬思うんですけど、何か引き込まれてしまいます。そして、ブレイキー音楽隊は、行進しながらゆっくりと去っていくのでした。